JP2001081447A - 固形蓄熱材及び蓄熱式空調方法 - Google Patents
固形蓄熱材及び蓄熱式空調方法Info
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Abstract
でない遊休空間に配置可能な安定な固形蓄熱材と、それ
を用いた蓄熱式空調方法を提供することにある。 【解決手段】平均粒子径が50μm以下の蓄熱材を内包
する複数のマイクロカプセルを固着造粒させて、最短径
が1mm以上、最長径が1m以下に造粒せしめた固形蓄
熱材を得る。蓄熱材は脂肪族炭化水素化合物、及びまた
はエステル化合物、及びまたはアルコール化合物から成
り、融点が0〜60℃の範囲が好ましい。固形化の方法
は、予め蓄熱材を内包するマイクロカプセル分散液の水
分含有率を40%以下まで低下せしめた後、固着造粒し
て得られる。マイクロカプセルを形成する皮膜が、尿素
ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂が好ましい。
かくして得られた固形蓄熱材は建造物内の遊休空間内に
配して、固形蓄熱材に直接冷風または温風を接触させて
冷熱または温熱を蓄えて昼間に放熱する蓄熱式空調方法
として使用される。
Description
イクロカプセルを固着造粒して得られる固形蓄熱材とそ
れを用いた蓄熱式空調方法に関するものである。本発明
の固形蓄熱材はビル、家屋等の冷暖房用の蓄熱材として
用いられる。本発明による固形蓄熱材をビル、家屋など
の床下、壁内、天井内、パーティッション内部などの遊
休空間に配し、冷風または温風と直接熱交換すれば昼間
及び夜間の冷暖房用の蓄熱式空調システムとして利用で
きる。
間に熱源機で作り、蓄熱槽に一時蓄えてから昼間に利用
する蓄熱式空調システムが昨今注目されている。このシ
ステムは、本来昼間に消費される空調用の電力を夜間に
移行することができるので、電力負荷の平準化に非常に
有効である。
として水または氷が用いられる。水は他の化合物よりも
比熱が極めて高いために、加熱または冷却することによ
り多量の熱エネルギーを顕熱として蓄えることが可能で
ある。また、水は凝固する際に、約80kcal/kgのエネ
ルギーを蓄熱することができるため、潜熱を利用した氷
蓄熱方式の普及がめざましい。この方法では、蓄熱時に
0℃以下に冷却されたブライン(不凍液)を用いて水を
冷却することにより氷として冷熱を蓄え、放熱時に氷を
融解して冷熱を取り出す。
温度で相変化する潜熱蓄熱物質の融解又は凝固潜熱を利
用し、その潜熱物質を樹脂製のカプセルやコンテナ内に
封入して冷水又はブラインを用いて冷却することによっ
て冷房領域の冷熱を蓄熱することができる。これら0℃
以上の温度で相変化する化合物としては、無機系の共晶
塩や各種有機化合物が知られている。これら相変化を伴
う潜熱蓄熱材は、通常球状、板状のコンテナー内に密閉
されたものが蓄熱槽容器内に多数充填され静止状態で使
用される。蓄熱槽容器と蓄熱材が密閉されたコンテナー
の間には水やブラインが充填される。
クリートを有するビル建物等の生活空間に接した床材や
天井スラブのコンクリートを暖めたり冷やしたりして蓄
熱材として利用する技術(躯体蓄熱)が提案されてお
り、特別な蓄熱材や蓄熱槽を必要とせず、大がかりな工
事も必要としない利点を有する蓄熱方法として注目され
ている。しかしコンクリート自体の比熱が水に比べ極め
て小さいため、昼間に必要な冷房または暖房エネルギー
の全てを賄うまでには至らず補助的な蓄熱手法として用
いられている。
は水や氷の他に建造物自体の躯体を利用した蓄熱方法が
種々提案されているが、いずれも蓄熱密度が低かった
り、蓄熱できる温度領域が限定されるなどの課題があ
り、それらを兼ね揃えた蓄熱材及び空調方法は従来実用
化されなかった。また、潜熱蓄熱材は液体と固体に相変
化する際に蓄熱または放熱する際の熱の出入りを利用す
るため、何らかの固定化処理を施さずそのままの状態で
直接建造物内に配することは不可能であった。
物内の壁内、床下、天井裏などの居住空間以外の遊休空
間に配置可能な安定な固形蓄熱材と、それを用いた蓄熱
式空調方法を提供することにある。
に、蓄熱材を内包する微小なマイクロカプセルを固着、
造粒せしめ長さ数ミリから数十センチまでの大きさに加
工した固形蓄熱材を上記建造物中の遊休空間に配するこ
とにより達成されうる。
いて詳細に説明する。本発明の固形蓄熱材は蓄熱材を内
包するマイクロカプセルを造粒、成型することにより得
られる。一般に蓄熱材をマイクロカプセル化する方法と
しては、複合エマルジョン法によるカプセル化法(特開
昭62−1452号公報)、蓄熱材粒子の表面に熱可塑
性樹脂を噴霧する方法(同62−45680号公報)、
蓄熱材粒子の表面に液中で熱可塑性樹脂を形成する方法
(同62−149334号公報)、蓄熱材粒子の表面で
モノマーを重合させ被覆する方法(同62−22524
1号公報)、界面重縮合反応によるポリアミド皮膜マイ
クロカプセルの製法(特開平2−258052号公報)
等の方法を用いることができる。
は、界面重合法、インサイチュー法等の手法で得られ
る、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミ
ド、ポリアクリルアミド、エチルセルロース、ポリウレ
タン、アミノプラスト樹脂、またゼラチンとカルボキシ
メチルセルロース若しくはアラビアゴムとのコアセルベ
ーション法を利用した合成あるいは天然の樹脂が用いら
れるが、本発明の如き熱的に安定な皮膜を有するマイク
ロカプセルを得るためにはインサイチュー法による尿素
ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂が好ましい。
剤の種類、界面活性剤の濃度、乳化時の乳化液の温度、
乳化比(水相と油相の体積比率)、乳化機、分散機等と
称される微粒化装置の種類や運転条件(攪拌回転数、時
間等)を変更することにより所望の粒径に設定すること
が出来る。本発明で述べる平均粒子径は完成したマイク
ロカプセルの体積平均粒子径を意味し、具体的には米国
コールター社製コールターマルチサイザーを用いて測定
された体積平均粒子径を表す。マイクロカプセルを製造
する場合、蓄熱材に対し添加する膜材量が同量であれば
粒子計が大きいほど皮膜は厚くなり化学的、熱的に安定
となるが、あまりに大粒径になると機械的専断力に極め
て弱くなるため、平均粒子径は50μm以下、好ましく
は10μm以下に設定することが好ましい。
領域において快適と感じられる範囲に融点を備えている
化合物を選択する必要があり、具体的には約0〜60℃
に融点を有する蓄熱材が使用でき、具体的には、テトラ
デカン、ヘキサデカン、オクタデカン、パラフィンワッ
クス等の脂肪族炭化水素化合物(パラフィン類化合物)
や、オクタン酸、デカン酸等の脂肪酸類、ラウリルアル
コール、ミリスチルアルコール等の高級アルコール類、
ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン
酸ステアリル、等のエステル化合物、及び無機塩類など
が使用可能である。とりわけ蓄熱材としてパラフィン類
化合物、高級アルコール類、エステル化合物はそれ自体
化学的、物理的に安定な化合物であり、且つ高い蓄熱容
量を有するため好ましい蓄熱材として挙げられる。これ
らの蓄熱材中には必要に応じ過冷却防止材、比重調節
材、劣化防止剤、着色剤等を添加することができる。
カプセルは通常固形分濃度が20〜60%(w/w)の範囲
の水分散液として得られるため、固形蓄熱材として造粒
するためには、マイクロカプセル分散液から水分を除去
し乾燥する必要がある。ところが、固形含有量があまり
に低いマイクロカプセル分散液を加熱乾固させて強制的
に水分を乾燥させようとすると多大なエネルギーが必要
なばかりか、乾燥物は粉末状態にしか成らず、到底cmオ
ーダー以上の固形蓄熱材を得ることは困難である。
は、予め水分を40%以下まで脱水又は乾燥する工程を
経た後、所望の形状、大きさに造粒する2段階の乾燥工
程を経ることが望ましい。水分を40%以下まで脱水又
は乾燥することにより、マイクロカプセルは流動性を失
い、粘土状、更には固体形態に近づくため成型が容易と
なる。水分を40%以下まで脱水、乾燥する処理方法と
しては、フィルタープレス法、スクリュープレス法、遠
心脱水法、プレート式蒸発法、フラッシュ式濃縮法、デ
カンテーション法、スプレードライング法、ドラムドラ
イング法、デカンテーション法、フリーズドライング法
等の各種装置が使用可能である。
に処理されたケーキ又は粉体は造粒機を用いて固形状に
成型される。本発明で用いられる造粒装置は、試料が粉
体の場合と湿潤品の場合で異なるが、天板造粒法、湿式
押し出し造粒法、半乾式押し出し造粒法、ロール圧縮造
粒法、打錠造粒法等の各種造粒方法が用いられるがマイ
クロカプセルの損傷のない装置、条件を選ぶ必要があ
る。
形、立方体、直方体、円柱状、円錐状、桿状、正多面
体、星形、筒型等如何なる形状でも良いがそれらが多数
個充填された場合でも、その間隙を冷風または温風が通
過しやすく、且つ熱交換し易いようになるべく固形蓄熱
材の表面積を大きくすることと、風の流通を妨げない事
を両立させることが必要であり、そのためには固形蓄熱
材の最短径は約1mm以上、好ましくは10mm以上
に、最長径は約1m以下、好ましくは500mm以下に
留めることが好ましい。固形蓄熱材には表面積を増すた
めに窪みや亀裂を入れることも効果的である。
投入する際に容易に破壊しない強度にするために脱水又
は乾燥の際に蓄熱材マイクロカプセルとともに結着剤又
は粘着剤を添加することが好ましい。本発明で使用可能
な結着剤又は粘着剤としては、蓄熱材マイクロカプセル
に対し悪影響がなく、少量で強固な決着力が得られるも
のが好ましく、具体的には次のような樹脂化合物が使用
可能であり、以下のような公知の天然高分子物質、天然
高分子変性品(半合成品)、及び合成品を用いることが
できる。天然高分子物質としては、甘藷でんぷん、馬鈴
薯でんぷん、小麦でんぷん、タピオカでんぷん、及びコ
ーンスターチ等のでんぷん類、デキストラン、グルカ
ン、キサンタンガム、及びレバン等のホモ多糖類、並び
にサクシノグルカン、プルラン、カードラン、及びザン
タンガム等のヘテロ糖類等の微生物粘質物、ゼラチン、
カゼイン、にかわ、及びコラーゲン等のタンパク質等が
挙げられる。
ピレングリコールエステル、ビスコース、メチルセルロ
ース、エチルセルロース、メチルエチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロ
ース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、
及びヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等
の繊維素誘導体、変性ガム、並びに加工でんぷん等が挙
げられる。変性ガムにはカルボキシメチルグアーガム、
ヒドロキシプロピルグアーガム、及びヒドロキシエチル
グアーガム等が挙げられる。加工でんぷんには白色デキ
ストリン、黄色デキストリン、及びブリディシュガム等
の培焼でんぷん、酵素デキストリン及びシャーディンガ
ーデキストリン等の酵素変性デキストリン、可溶化でん
ぷんの様な酸分解でんぷん、ジアルデヒドスターチの様
な酸化でんぷん、
ファー化でんぷん等のアルファー化でんぷん、リン酸で
んぷん、脂肪酸でんぷん、硫酸でんぷん、硝酸でんぷ
ん、キサントゲン酸でんぷん、及びカルバミン酸でんぷ
ん等のエステル化でんぷん、ヒドロキシアルキルでんぷ
ん、カルボキシアルキルでんぷん、スルフォアルキルで
んぷん、シアノエチルでんぷん、アリルでんぷん、ベン
ジルでんぷん、カルバミルエチルでんぷん、及びジアル
キルアミノでんぷん等のエーテル化でんぷん、メチロー
ル架橋でんぷん、ヒドロキシアルキル架橋でんぷん、リ
ン酸架橋でんぷん、及びジカルボン酸架橋でんぷん等の
架橋でんぷん、でんぷんポリアクリルアミド共重合体、
でんぷんポリアクリロニトリル共重合体、カチオン性で
んぷんポリアクリル酸エステル共重合体、カチオン性で
んぷんビニルポリマ共重合体、でんぷんポリスチレンマ
レイン酸共重合体、及びでんぷんポリエチレンオキサイ
ド共重合体等のでんぷんグラフト共重合体等が挙げられ
る。
ール、部分アセタール化ポリビニルアルコール、アリル
変性ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテ
ル、ポリビニルエチルエーテル、及びポリビニルイソブ
チルエーテル等の変性ポリビニルアルコール、ポリ(メ
タ)アクリル酸エステル、ポリ(メタ)アクリル酸エス
テル部分けん化物、及びポリ(メタ)アクリルアマイド
等のポリ(メタ)アクリル酸誘導体、ポリエチレングリ
コール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリド
ン、及びビニルピロリドン酢酸ビニル共重合体の親水性
高分子や、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリウレタ
ン発泡体樹脂、スチレンブタジエン共重合体、カルボキ
シ変性スチレンブタジエン共重合体、アクリロニトリル
ブタジエン共重合体、アクリル酸メチルブタジエン共重
合体、及びエチレン酢酸ビニル共重合体等のラテックス
類等が挙げられる。
ル固形重量100部に対し、同じく固形量で50部以
下、好ましくは30部以下の添加量で用いられる。この
添加量以上になると蓄熱機能の低下をもたらすため好ま
しくない。上記結着剤、粘着剤の他に、必要であれば顔
料、染料、抗菌剤、防黴材、不燃材、光触媒機能材料、
脱臭剤、耐水化剤などが添加される。
屋などの建造物の床下、天井内に充填し、夜間の内に冷
凍機や加熱装置を用いて蓄熱しておき、昼間に蓄熱した
冷熱又は温熱を取り出すことにより、電力使用の平準化
がなされるばかりでなく、安価な深夜電力も利用できる
ため非常に経済的である。また、壁内やオフィスの間仕
切りとして用いられているパーティッション内に固形蓄
熱材を充填しておくことにより、建物外部に逃げていく
熱を効果的に蓄えることが可能となり、冷暖房に必要な
経費が更に抑えられる空調法を提供するものである。
12部と水40部を加え、pHを8に調整した後、約7
0℃まで加熱してメラミンホルムアルデヒド初期縮合物
水溶液を得た。pHを4.5に調整した10%スチレン
無水マレイン酸共重合体のナトリウム塩水溶液100部
中に、蓄熱材としてn-オクタデカン60部とn-ヘキサデ
カン20部の混合液(融点約22℃)を激しく撹拌しな
がら添加し平均粒子径が3.5μmになるまで乳化を行
なった。この乳化液に上記メラミン−ホルムアルデヒド
初期縮合物水溶液全量を添加し70℃で2時間撹拌を施
した後、pHを9に調製して固形分濃度45%の蓄熱材
のマイクロカプセル分散液を得た。
レードライ装置で乾燥させ水分約2%の粉体を得た。こ
の粉体100部に対し、ガラス転移点0℃のスチレン−
ブタジエンゴムラテックスを固形で15部添加しニーダ
ーでよく混練りしてマイクロカプセルの湿潤品を得た。
次にこのマイクロカプセル湿潤品を図2に示す様な押出
し式造粒機を用いて直径10mm、長さ50mmの円筒
状のマイクロカプセル湿潤品に成型ができた。図1の押
出し式造粒機は、円形孔を有する曲面の打ち抜き板に対
し、スクリューを回転させマイクロカプセル湿潤品を高
圧で送り込むことにより円柱状の成型湿潤品として回収
される。次にこの円柱状成型物を100℃の乾燥機中に
約3時間放置し、水分を1%以下まで低下させて固形蓄
熱材を得た。
無水マレイン酸共重合体水溶液100部中にミリスチン
酸メチル(融点約18℃)80部を激しく攪拌しながら
添加し平均粒子径が8μmになるまで乳化を行った。こ
の乳化液に37%ホルムアルデヒド水溶液16部と水を
添加し60℃で2時間攪拌を施した後、pHを9に調製
して固形分濃度40%の蓄熱材マイクロカプセル分散液
を得た。
プレス装置を用いて水分を35%まで低下させ流動性の
ないマイクロカプセル湿潤品を得た。次にこのマイクロ
カプセル湿潤品を図2に示すような押出し式造粒機を用
いて直径5mm長さ150mmの棒状の固形蓄熱材を得
た。図3の押出し式造粒機は直径5mmの円形孔を有す
る平面の打ち抜き板に対し、スクリューを回転させマイ
クロカプセル湿潤品を高圧で送り込むことにより円柱状
の成型湿潤品として回収される。次にこの円柱状成型物
を100℃の乾燥機中に約3時間放置し、水分を1%以
下まで低下させて固形蓄熱材を得た。
12部と水40部を加え、pHを8に調整した後、約7
0℃まで加熱してメラミンホルムアルデヒド初期縮合物
水溶液を得た。pHを4.5、液温60℃に調整した1
0%スチレン無水マレイン酸共重合体のナトリウム塩水
溶液100部中に、蓄熱材として同じく60℃に調製し
た、ステアリルアルコール80部(融点約54℃)を激
しく撹拌しながら添加し平均粒子径が30μmになるま
で乳化を行なった。この乳化液に上記メラミン−ホルム
アルデヒド初期縮合物水溶液全量を添加し70℃で2時
間撹拌を施した後、pHを9に調製して固形分濃度45
%の蓄熱材のマイクロカプセル分散液を得た。
レードライ装置で乾燥させ水分約2%の粉体を得た。こ
の粉体100部に対し、ガラス転移点50℃の酢酸ビニ
ル−エチレン共重合体粉末を固形で15部添加し乾式混
合機でよく混合してマイクロカプセルと結着剤の混合粉
末を得た。次にこのマイクロカプセル混合粉末を図4に
示す様な乾式高圧造粒機(ブリケッティングマシン)を
用いて短径20mm、長径100mmの楕円形の固形蓄
熱材を得た。この固形蓄熱材の一部を電子顕微鏡写真で
観察したところ、若干マイクロカプセルの破壊が生じて
いた。
スウールを厚さ10mmの木材で挟み込んだ断熱板を加
工して作製した一辺1mの立方体空間の床面に約3kg
敷き詰めた。次にこの箱の周囲の環境温度を0〜40℃
間を1℃/分の速度で温度昇降させた時はの箱内空間の
温度を測定したところ箱内の空間温度はほぼ20±5℃
の範囲でのみ推移した。
て同様の実験を試みたが、箱内の温度は外気環境温度と
ほぼ同様の傾向で上下した。
より得られる固形蓄熱材は建造物内の遊休空間に配置し
冷凍機や加熱機より発せられる冷風または温風と熱交換
して多量の熱量を蓄熱し得ることにより、外部環境の温
度変化が大きくとも室内の温度の平準化が成され、快適
な気温が長時間持続可能な室内環境が得られることが予
想される。また、従来の大がかりな蓄熱槽や熱搬送体と
なる水やブラインのメンテナンスなどは一切不要であ
る。本発明の蓄熱式空調法は、夜間の安価な深夜電力を
用いて多量の冷熱や温熱を蓄えることが可能であるので
経済的にも、省資源的にも非常に優れた空調方法と成り
うるものである。
示した概略図である。矢印は風の流れを示す。
である。
である。
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 平均粒子径が50μm以下の蓄熱材を内
包する複数のマイクロカプセルを固着造粒させて、最短
径が1mm以上、最長径が1m以下に造粒せしめた固形
蓄熱材。 - 【請求項2】 蓄熱材が脂肪族炭化水素化合物、及びま
たはエステル化合物、及びまたはアルコール化合物から
成り、融点が0〜60℃である請求項1記載の固形蓄熱
材。 - 【請求項3】 予め、蓄熱材を内包するマイクロカプセ
ル分散液の水分含有率を40%以下まで低下せしめた
後、固着造粒して得られる請求項1記載の固形蓄熱材。 - 【請求項4】 マイクロカプセルを形成する皮膜が、尿
素ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂である請求
項1記載の固形蓄熱材。 - 【請求項5】 固形蓄熱材を建造物内に配して、固形蓄
熱材に直接冷風または温風を接触させて冷熱または温熱
を蓄える蓄熱式空調方法。
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---|---|---|---|
JP26098799A JP2001081447A (ja) | 1999-09-14 | 1999-09-14 | 固形蓄熱材及び蓄熱式空調方法 |
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