JP4832821B2 - 保温性と通気性を有する透湿防水防風性フィルム、及びこれを布帛に積層してなる複合材料 - Google Patents
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Description
発泡ウレタンフォーム、発泡スチロール、発泡ゴムなどの利用において、独立気泡からなる発泡体は、透湿性、通気性が低く、連続気泡からなる発泡体の場合は、防水性、防風性が悪いという問題があり、衣料における快適繊維としての利用には問題があった。又、本発明と同様に加熱膨張型のマイクロカプセルをマトリクス材料中に添加し繊維布帛にコーティング、又は、プリントすることにより得られる製品も利用されてきた。
また、加熱膨張型のマイクロカプセルを樹脂に添加したものを繊維布帛にコーティング或いはプリントすることにより得られる製品は、繊維布帛の影響を受けやすく樹脂皮膜が不均一になりやすく、目的とする性能を得るためには、使用する繊維布帛が限定されてしまうおそれがある。
(1)に、連続通気孔を有する透湿性発泡体層からなることを特徴とする通気性を有する透湿防水防風性フィルムである。
また(2)に、直径50μm以下の熱膨張性マイクロカプセルをフィルム構成樹脂に対し10〜60重量%添加し、フィルム構成樹脂を皮膜化させた後、該フィルムを該マイクロカプセルの最大膨張温度よりも高い温度で加熱し該マイクロカプセルを発泡、一部破泡させてなる(1)記載の保温性と通気性を有する透湿防水防風性フィルムである。
また、(3)に、空隙率が10〜70%であることを特徴とする(1)乃至(2)記載の通気性を有する透湿防水防風性フィルムである。
また、(4)に(1)乃至(3)記載の通気性を有する透湿防水防風性フィルムを積層してなる透湿防水防風性を有する布帛である。
本発明に用いることの出来るフィルム形成性樹脂としては、添加する熱膨張型マイクロカプセルを溶かす等の悪影響を与えない溶媒にて溶解、分散されている合成樹脂であれば使用することができ、ポリウレタン系、ポリアミノ酸系、ポリアクリル酸系、ポリアミド系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリエステル系、ポリ酢酸ビニル系、ポリビニルアルコール系などがあげられるが、特に透湿性、加工性の点からウレタン系樹脂が好ましく用いられる。
熱膨張型マイクロカプセルを溶解しない溶媒とは、水、ベンゼン、トルエン、キシレン、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ターペン、パークロロエチレン、スチレン等があるが、これらを主体としてあれば特に限定されることなく使用できる。
また、気化性物質としては、マイクロカプセル化しやすく、加熱により気化膨張する液体ブタンやパラフィンなどの低分子量の炭化水素等を用いることができる。
使用する熱膨張性マイクロカプセルの量は、樹脂固形分に対し10〜60重量%が好ましい。使用量が10%未満であると十分な微細孔を得られず、必要とする保温性や通気性が得られないおそれがある。また60重量%より多いとフィルムの強度が弱くなるおそれがある。
塗布したフィルムは、乾燥機にて溶媒を揮発させることにより、熱膨張型マイクロカプセルを含んだフィルムを得られるが、ここで、乾燥機内の温度が、熱膨張型マイクロカプセルが、膨張する温度より高いと、フィルム加工中に発泡膨張を始めるため、乾燥温度は、膨張温度より低めに設定する方が好ましい。
このように、離型材上に塗布し、乾燥して得られた熱膨張型マイクロカプセルを含んだフィルムを熱膨張型マイクロカプセルの最大膨張温度より高い温度で加熱することにより、フィルム構成樹脂が、マイクロカプセルの膨張発泡に伴い、局部的に延伸され、更に、一部破裂することにより、独立気泡孔及び、連続通気孔が同時に形成され、保温性と通気性を有する透湿防水防風性フィルムが得られる。
ここでいう熱膨張型マイクロカプセルの最大膨張温度とは、特開平11−2615に記載されている温度をいう。
また、このような構造のフィルムの空隙率は10〜70%であることが望ましい。空隙率が10%未満であると十分な保温性や通気性が得られないそれがあり、また、フィルムが硬くなるおそれがある。また空隙率が70%より大きくなるとフィルムの強度が低下するおそれがある。
本発明で使用できる繊維布帛としては、木綿などの天然繊維、ポリエステル系、ポリアミド系の合成繊維やガラス繊維などの無機繊維からなる織物、編物、不織布などを挙げることができ特に限定されない。
フィルムを繊維布帛に貼り合わせる場合の接着剤は、特に限定される物ではなく、溶剤に分散又は溶解された接着剤や、ホットメルト接着剤、水系接着剤、粘着剤等を用いることが出来る。溶剤に分散又は溶解された接着剤を塗布する場合、溶剤成分が熱膨張型マイクロカプセル成分を溶解する恐れがあり、接着剤は部分的に塗布するのが好ましい。
接着剤塗布方法についても特に限定される物ではなく、通常用いられている、グラビア塗布、コーティング塗布、スプレー塗布などが用いられる。
〔耐水圧〕
複合材において,JIS L−1092 高水圧法に準じて測定した。
〔透湿性〕
複合材において、JIS L−1099 酢酸カリウム法に準じて測定した。
〔通気度〕
複合材において、JIS L−1096.27.A法(フラジール法)に準じて測定した。
〔CLO値〕
複合材において、ASTM D1518に準じて保温性を測定した。CLO値とは熱抵抗を現す単位で、大きいほど保温性がよいことを示す。
[実施例1]
このフィルムを、反応型ウレタンホットメルト接着剤をホットメルトグラビアコーターにて塗布したポリエステルニット素材に貼り合わせ、直後に離型材を剥離し、25℃の温度条件下でエージングを行い接着剤を十分に硬化させた後、180℃にて熱処理を行い、熱膨張型マイクロカプセルを熱膨張させ、断熱保温層を形成させ、保温透湿防水防風繊維複合材を作成した。評価結果を表1に示す。
樹脂処方1
透湿防水性ウレタン樹脂 66.7重量%
(大日精化(株)製 ハイムレンY−301−3)
イソプロピルアルコール/トルエン混合溶剤(混合比1:1) 26.7重量%
熱膨張型マイクロカプセル 6.6重量%
(松本油脂製薬(株)製 マツモトマイクロスフェアーF85D 粒径20〜30μm、最大膨張温度160〜170℃)
[比較例1]
[実施例2]
樹脂処方2
透湿防水性ウレタン樹脂 58.8重量%
(大日精化(株)製 ハイムレンY−301−3)
イソプロピルアルコール/トルエン混合溶剤(混合比1:1) 23.5重量%
熱膨張型マイクロカプセル 17.7重量%
(松本油脂製薬(株)製 マツモトマイクロスフェアーF85D 粒径20〜30μm、最大膨張温度160〜170℃)
[実施例3]
[実施例4]
樹脂処方3
透湿防水性ウレタン樹脂 64.5重量%
(大日精化(株)ハイムレンY−301−3)
イソプロピルアルコール/トルエン混合溶剤(混合比1:1) 25.8重量%
熱膨張型マイクロカプセル 9.7重量%
(松本油脂製薬(株)製 マツモトマイクロスフェアーF85D 粒径20〜30μm、最大膨張温度160〜170℃)
[比較例2]
Claims (2)
- 連続通気孔を有する透湿性発泡体層からなることを特徴とする保温性と通気性を有するウレタン樹脂からなる透湿防水防風性フィルムであって、
直径50μm以下の熱膨張性マイクロカプセルをフィルム構成樹脂に対し6〜60重量%添加し、フィルム構成樹脂を皮膜化させた後、該フィルムを該マイクロカプセルの最大膨張温度よりも高い温度で加熱し該マイクロカプセルを発泡、一部破泡させてなる、JIS L−1092高水圧法による耐水圧が1000〜5500mmH2O、JIS L−1099酢酸カリウム法による透湿性が4000〜20000g/m224h、JIS L−1096.27.フラジール法による通気度が1.0〜42.0cc/m2min、ASTM D1518に準じて測定した保温性(CLO値)が0.1〜0.17である、保温性と通気性を有する透湿防水防風性フィルム。 - 請求項1記載の保温性と通気性を有する透湿防水防風性フィルムを布帛に積層してなる複合材料。
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