JP5725662B2 - 柔軟剤組成物 - Google Patents

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本発明は、衣類等の繊維製品に使用するのに好適な柔軟剤組成物に関する。より詳細には、部屋干し条件等の、衣類等の繊維製品に好ましくないにおいが発生する状況下においても、衣類等に好ましい香り立ちを付与することができる柔軟剤組成物に関する。
柔軟剤で処理した衣類等の繊維製品の香り立ちを良好にする、香りの持続性を高める、或いは衣類等の摩擦による発香効果を付与するため、柔軟剤組成物にカプセル化香料を配合することが、従来より行われている。
例えば、特許文献1には、請求項5にて、カプセル化香料、シリコーン化合物及びカチオン性化合物を含む繊維製品用液体仕上げ剤組成物が記載されている。
特許文献2には、実施例にて、カプセル化香料及びジアルキルカチオンを含む組成物が記載されている。
特許文献3には、請求項2にて、香料マイクロカプセル、布地柔軟化活性物質及びホルムアルデヒドスカベンジャーを含む組成物が記載されている。
特許文献4には、請求項18にて、表面にシラノール基を有するカプセル香料及びカチオン性織物柔軟活性剤を含む織物柔軟活性組成物が記載されている。
しかしながら、処理した衣類等の繊維製品自体に悪臭がある場合には、カプセル化香料の効果を十分に発揮できていないのが現状である。
衣類等の悪臭の原因として、衣類上に存在する菌の影響が挙げられる。風呂水など菌の多い水の使用や、部屋干しのように菌が増殖しやすい洗濯条件において、衣類の悪臭は発生しやすい。これを抑制する手段として、柔軟剤への抗菌剤の配合が行われており、柔軟剤への配合のしやすさの点から、カチオン界面活性剤系抗菌剤を配合する場合が多い。
しかしながら、カチオン界面活性剤系抗菌剤含有柔軟剤にカプセル化香料を配合したところ、保存後の柔軟剤では依然としてカプセル化香料の効果は充分に発揮されていなかった。よって、保存後においてもカプセル化香料の安定性に影響を及ぼさず、菌に起因する衣類等の不快臭の発生を抑制して良好な残香性を付与することができる技術の開発が必要である。
なお、特許文献5及び6には、香料等の活性物質を含有するマイクロカプセルを含む、悪臭を抑制するための又は香料等の活性物質を制御放出するための組成物において、ビグアニド化合物が使用され得ることが記載されている(特許文献5の明細書段落番号0085及び特許文献6の明細書段落番号0097)。しかしながら、これらの物質は当該組成物で処理された表面の微生物を死滅させるために配合するのみであって、柔軟剤組成物におけるカプセル化香料の安定性に及ぼす効果については何ら言及されていない。
特開2008−7872号公報 特開2004−99743号公報 特表2009−525414号公報 特表2008−527054号公報 特表2005−523078号公報 特表2007−503516号公報
本発明は、保存後においてもカプセル化香料の安定性に影響を及ぼさず、部屋干し条件等の衣類等の繊維製品に好ましくないにおいが発生する状況下においても、菌に起因する衣類等の不快臭の発生を抑制して衣類等に好ましい香り立ちを付与することができる柔軟剤組成物を提供することを目的とする。
衣類等から好ましくないにおいを発生させないためには、通常、柔軟剤へカチオン界面活性剤系抗菌剤を配合するが、本発明者らは、検討の結果、カチオン界面活性剤系抗菌剤はカプセル化香料の安定性を劣化させることを見出した。
更に、本発明者らは、カチオン界面活性剤系抗菌剤に代えてビグアニド系抗菌剤を用いることにより、上記目的を達成できることを見出した。本発明は、これらの新規な知見に基づいて完成されたものである。
従って、本発明は、
(A)エステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数18〜26の炭化水素基を分子内に2又は3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を4〜25質量%、
(B)(b-1)芯物質として香料組成物を含み、(b-2)壁物質が高分子物質から構成されるカプセル化香料を、香料の量として、0.05〜3質量%、
(C)ビグアニド系化合物を0.01〜1質量%、及び
(D)酸化防止剤を0.005〜3質量%
を含み、かつ(C)/(D)=0.01〜5(質量比)であり、但し、エステル基又はアミド基で分断されていてもよい長鎖炭化水素基を1つ有する、カチオン界面活性剤系抗菌剤を含む場合には、前記カチオン界面活性剤系抗菌剤の含有量が3質量%以下である、柔軟剤組成物を提供する。
本発明の柔軟剤組成物によれば、保存後においてもカプセル化香料の安定性に影響を及ぼさず、部屋干し条件等の衣類等の繊維製品に好ましくないにおいが発生する状況下においても、菌に起因する衣類等の不快臭の発生を抑制して衣類等に好ましい香り立ちを付与することができる。
[(A)成分]
エステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数18〜26の炭化水素基を分子内に2又は3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
本発明の柔軟剤組成物において用いることのできる(A)成分としては、下記化学式(A-I)〜(A-IV)で示されるアミン化合物とその有機または無機酸による中和物、及びその4級化物を例示することができる。これらは、いずれも1種または2種以上の混合物として用いることができる。
Figure 0005725662
(A)成分を構成するR1は、炭素数15〜21の炭化水素基を構成し、R1は、炭素数16〜22の脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基であり、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸のいずれかから誘導される。不飽和脂肪酸の場合、シス体とトランス体が存在するが、その質量比率はシス/トランス=25/75〜100/0が好ましく、40/60〜80/20が特に好ましい。R1のもととなる好ましい脂肪酸は以下のものが例示できる。ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素価10〜60)、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素価10〜60)等が挙げられる。中でも好ましいのは、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸を所定量組み合わせ、飽和/不飽和質量比が95/5〜50/50、シス/トランス体質量比が40/60〜80/20、ヨウ素価が10〜50、炭素数18の比率が80質量%以上であり、リノール酸、リノレン酸の合計量が2質量%以下となるように調整した脂肪酸組成を用いることが好ましい。ここで、式中に存在するR1はすべて同一であっても、またはそれぞれ異なっていても構わない。
上記3級アミンの中和に用いる酸としては、塩酸、硫酸、メチル硫酸、パラトルエンスルホン酸が挙げられ、アミン塩の形で用いることが好ましい。その中和工程は3級アミンを予め中和したものを水に分散してもよいし、酸水溶液中に3級アミンを液状又は固体状で投入してもよい。もちろん3級アミンと酸成分を同時に投入してもよい。また、上記3級アミンの4級化に用いる4級化剤としては塩化メチルやジメチル硫酸が挙げられる。
一般式(A-I)の化合物は上記脂肪酸組成物、または脂肪酸メチルエステル組成物とメチルジエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。また、その4級化物を用いる場合には、4級化剤として塩化メチルやジメチル硫酸などを用いるが、低分子量であり4級化に所要する4級化剤重量が少ない点で塩化メチルがより好ましい。(A-I)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、4級化物/4級化されていないエステルアミンの比率は、エステル基の加水分解安定性の観点から、質量比で99/1〜70/30の質量比率であることが好ましい。
一般式(A-II)、(A-III)の化合物は上記脂肪酸組成物、または脂肪酸メチルエステル組成物とトリエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、分散安定性を良好にする観点から、(A-II)と(A-III)の化合物の存在比率は質量比で60/40〜90/10となる様に合成することが好ましい。更に、その4級化物を用いる場合には、4級化剤として塩化メチルやジメチル硫酸などを用いるが、反応性の観点からジメチル硫酸がより好ましい。その際、(A-II)と(A-III)で示されるエステルアミンの4級化物の存在比率も、分散安定性の観点から質量比で60/40〜90/10となる様に合成することが好ましい。また、(A-II)、(A-III)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、4級化物/4級化されていないエステルアミンの比率は、エステル基の加水分解安定性の観点から、質量比で99/1〜70/30の質量比率であることが好ましい。
一般式(A-IV)の化合物は上記脂肪酸組成物とN−メチルエタノールアミンとアクリロニトリルの付加物より、「J.Org.Chem.,26,3409(1960)」に記載の公知の方法で合成したN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−1,3−プロピレンジアミンとの縮合反応により合成することができる。(A-IV)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、4級化物/4級化されていないエステルアミンの比率は、エステル基の加水分解安定性の観点から、質量比で99/1〜70/30の質量比率であることが好ましい。
(A)成分の配合量は、組成物の全質量を基準として、4〜25質量%であり、好ましくは4〜20質量%である。(A)成分の配合量が多すぎると柔軟剤の液粘度が高くなりハンドリング性が低下する。(A)成分の配合量が少なすぎると柔軟性を付与するために多量の柔軟剤を使用しなくてはならない。従って、(A)成分の配合量を上記の範囲とすることにより、ハンドリング性及び柔軟性付与の面で良好な柔軟剤組成物とすることができる。
[(B)成分]
(b-1)芯物質として香料組成物を含み、(b-2)壁物質が高分子物質から構成されるカプセル化香料である。本発明の柔軟剤組成物において用いられる(B)成分の(b-1)香料組成物は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、衣類用柔軟剤や衣類用の洗剤等に一般的に使用されるエッセンシャルオイル、アブソリュート、並びに、炭化水素類、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、エーテル類、アセタール類、ケタール類及びニトリル類等の合成香水成分等が挙げられる。好ましい成分の例は、特開2010−520928号に記載されており、例えば、以下のものから選択される。
Agrumex、Aldron、Ambrettolide、Ambroxan、ケイ皮酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、Boisambrene、セドロール、酢酸セドリル、Celestolide/Crysolide、Cetalox、シトロネリルエトキサレート、Fixal、Fixolide、Galaxolide、Guaiacwood Acetate、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、ヘキシルケイ皮アルデヒド、サリチル酸ヘキシル、IsoE Super、安息香酸リナリル、ケイ皮酸リナリル、フェニル酢酸リナリル、Javanol、メチルセドリルケトン、Moskene、Musk、Musk Ketone、Musk Tibetine、Musk Xylol、Myraldyl Acetate、酢酸ネロリジル、Novalide、Okoumal、カプリル酸パラクレシル、フェニル酢酸パラクレシル、Phantolid、ケイ皮酸フェニルエチル、サリチル酸フェニルエチル、Rose Crystals、Rosone、Sandela、テトラデカニトリル、Thibetolide、
Traseolide、Trimofix O、2−メチルピラジン、アセトアルデヒドフェニルエチルプロピルアセタール、アセトフェノン、アルコールC6(以下において、表記法Cnは、n個の炭素原子および1つのヒドロキシル官能を有するすべての物質を含む)、アルコールC8、アルデヒドC6(以下において、表記法Cnは、n個の炭素原子および1つのアルデヒド官能を有するすべての異性体を包含する)、アルデヒドC7、アルデヒドC8、アルデヒドC9、ノネニルアルデヒド(nonenylic aldehyde)、グリコール酸アリルアミル、カプロン酸アリル、酪酸アミル、アルデヒドアニシック(anisique)、ベンズアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアセトン、ベンジルアルコール、酪酸ベンジル、ギ酸ベンジル、イソ吉草酸ベンジル、
ベンジルメチルエーテル、プロピオン酸ベンジル、Bergamyl Acetate、酢酸ブチル、樟脳、3−メチル−5−プロピル−2−シクロヘキセノン、ケイ皮アルデヒド、シス−3−ヘキセノール、酢酸シス−3−ヘキセニル、ギ酸シス−3−ヘキセニル、イソ酪酸シス−3−ヘキセニル、プロピオン酸シス−3−ヘキセニル、チグリン酸シス−3−ヘキセニル、シトロネラール、シトロネロール、シトロネリルニトリル、2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン、クミンアルデヒド、シクラールC、酢酸(シクロヘキシルオキシ)−2−プロペニルエステル、ダマセノン、アルファ−ダマスコン、ベータ−ダマスコン、ギ酸デカヒドロベータ−ナフチル、マロン酸ジエチル、ジヒドロジャスモン、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、
ジヒドロテルピネオール、アントラニル酸ジメチル、ジメチルベンジルカルビノール、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、ジメチルオクテノン、ジメトール(Dimetol)、ジミルセトール、エストラゴール、酢酸エチル、アセト酢酸エチル、安息香酸エチル、ヘプタン酸エチル、エチルリナロール、サリチル酸エチル、酪酸エチル2−メチル、オイカリプトール、オイゲノール、酢酸フェンキル、フェンキルアルコール、4−フェニル−2,4,6−トリメチル1,3−ジオキサン、2−オクチン酸メチル、4−イソプロピルシクロヘキサノール、2−sec−ブチルシクロヘキサノン、酢酸スチルアリル、ゲラニルニトリル、酢酸ヘキシル、アルファ−イオノン、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、イソ−シクロシトラール、ジヒドロイソジャスモン、イソ−メントン、イソ−ペンチレート、イソ−プレゴール、
シスジャスモン、左旋性カルボン、フェニルアセトアルデヒドグリセリルアセタール、カルビン(carbinic)酸3−ヘキセニルメチルエーテル、1−メチル−シクロヘキサ−1,3−ジエン、リナロール、リナロールオキシド、ペンタン酸2−エチルエチルエステル、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、メントール、メントン、メチルアセトフェノン、メチルアミルケトン、安息香酸メチル、アルファ−メチルケイ皮アルデヒド、メチルヘプテノン、メチルヘキシルケトン、メチルパラクレゾール、酢酸メチルフェニル、サリチル酸メチル、ネラール、ネロール、4−tert−ペンチル−シクロヘキサノン、パラ−クレゾール、酢酸パラ−クレシル、パラ−t−ブチルシクロヘキサノン、
パラ−トルイルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、酢酸フェニルエチル、フェニルエチルアルコール、酪酸フェニルエチル、ギ酸フェニルエチル、イソ酪酸フェニルエチル、プロピオン酸フェニルエチル、酢酸フェニルプロピル、フェニルプロピルアルデヒド、テトラヒドロ−2,4−ジメチル−4−ペンチル−フラン、4−メチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)テトラヒドロピラン、5−メチル−3−ヘプタノンオキシム、プロピオン酸スチルアリル、スチレン、4−メチルフェニルアセトアルデヒド、テルピネオール、テルピノレン、テトラヒドロ−リナロール、テトラヒドロ−ミルセノール、トランス−2−ヘキセナール、酢酸ベルジルおよびViridine。
本発明の柔軟剤組成物において用いられる(B)成分の(b-2)壁物質は、衣類用柔軟剤や衣類用の洗剤等のカプセル化香料に一般的に使用される材料を用いることができる。(b-2)壁物質として、例えば、ゼラチン、寒天等の天然系高分子、油脂、ワックス等の油性膜形成物質、ポリアクリル酸系、ポリビニル系、ポリメタクリル酸系、メラミン系、ウレタン系等の合成高分子物質などを挙げることができ、それら1種を単独又は2種以上を適宜併用することができる。
(b-2)壁物質は、カプセル化香料が破壊された際の発香性の観点から、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂或いは尿素−ホルムアルデヒド樹脂からなるアミノプラストポリマーであることが好ましい。特に、特開2010−520928号に記載されているようなアミノプラストポリマーが好ましい。具体的には、ポリアミン由来の部分/芳香族ポリフェノール由来の部分/メチレン単位、ジメトキシメチレン及びジメトキシメチレンを有するアルキレンおよびアルキレンオキシ部分からなるターポリマーであることが好ましい。
(B)成分の配合量は、香料の量として、0.05〜3質量%であり、好ましくは、0.1〜2質量%、特に好ましくは0.2〜1質量%である。(B)成分の配合量を上記の範囲とすることにより、衣類等の繊維製品に好ましい香り立ちを付与することができる。
本発明の柔軟剤組成物において用いられる(B)成分であるカプセル化香料は、目的に応じて市販の製品から適宜選択することができる。
また、本発明の柔軟剤組成物において用いられる(B)成分であるカプセル化香料は、特に制限はなく、公知の方法によって製造され得る。
[(C)成分]
本発明の柔軟剤組成物において用いられる(C)成分はビグアニド系化合物であり、下記一般式(1)で表されるビグアニド基を含んでいる抗菌性化合物である。
−NH−C(NH)−NH−C(NH)−NH− 式(1)
ビグアニド系化合物は、カプセル化香料のカプセルを劣化させることなく、衣類等に存在する菌に対して有効な抗菌活性を示し、衣類上での菌の繁殖を抑制することで不快臭の発生を抑制することができる。
ビグアニド系化合物の具体例としては、下記一般式(2)で表されるポリヘキサメチレンビグアニドを用いることができる。ポリヘキサメチレンビグアニドは、塩酸塩、グルコン酸塩、酢酸塩等の種々の塩となり得るが、塩酸塩になっていることが好ましい。
−[(CH23−NH−C(NH)−NH−C(NH)−NH-(CH2)3]n− 式(2)
(nは2〜14、好ましくは10〜14、より好ましくは11〜13、特に、12が最も好ましい。)
また、ビグアニド系化合物の別の具体例としては、クロルヘキシジンを使用することができる。クロルヘキシジンは、塩酸塩、酢酸塩、グルコンサン塩等の種々の塩となり得るが、塩酸塩が特に好ましい。
(C)成分の配合量は、処理布に抗菌活性を付与することができる濃度であればよく、組成物の全質量を基準として、0.01〜1質量%である。抗菌活性付与効果の点からは、(C)成分の配合量は1質量%あれば十分である。0.01質量%以下では多量な柔軟剤組成物で衣類を処理しなくてはならなくなる。(C)成分の配合量を上記の範囲内とした場合、低いコストで高い抗菌活性を付与することができる。(C)成分の配合量は、好ましくは0.02〜0.5質量%、最も好ましくは0.05〜0.1質量%である。
[(D)成分]
本発明の柔軟剤組成物において用いられる(D)成分は酸化防止剤である。衣類等の繊維製品上に付着した皮脂などの汚れが、部屋干し条件化に置かれると、皮脂自体の酸化が起こり不快なにおいが発生すると考えられている。酸化防止剤は、カプセル化香料のカプセルを劣化させることなく、このような汚れの酸化を抑制することができる。(D)成分の酸化防止剤としては、一般に使用されている酸化防止剤を用いることができるが、衣類上に酸化防止剤を吸着させる観点から、水溶性の酸化防止剤よりも油溶性の酸化防止剤が好ましい。
酸化防止剤としては、トレハロース、アスコルビン酸、ブチルヒドロキシトルエン、p−メトキシフェノール、γ―オリザノール等があるが、衣類への吸着性及び酸化防止剤が吸着した後の衣類の変色を抑制する観点から、p−メトキシフェノールが好ましい。
(D)成分の配合量は、布上の汚れの酸化を抑制する観点から、組成物の全質量を基準として、0.005〜3質量%である。好ましくは0.01〜1質量%、特に好ましくは0.05〜0.5質量%である。(D)成分の配合量が多すぎると処理布の色調が悪くなる可能性がある。(D)成分の配合量が少ないと多量な柔軟剤組成物で衣類を処理しなくてはならなくなる。従って、(D)成分の配合量を上記の範囲とすることにより、処理布の変色を抑えた経済的に良好な柔軟剤組成物とすることができる。
また、(C)成分と(D)成分の配合量比(質量比)は、(C)/(D)=0.01〜5の範囲であることが、コストと性能の観点から好ましい。好ましくは0.3〜2、特に好ましくは0.5〜1である。
本柔軟剤組成物には本発明の効果を損なわない範囲で、通常柔軟剤組成物に配合される成分を配合できる。
[任意成分:ノニオン性界面活性剤]
本発明の組成物は、組成物を安定な状態を保持するため、上記成分に加えて、ノニオン性界面活性剤を含むことができる。
ノニオン性界面活性剤としては、炭素数12〜18の直鎖又は分岐アルキル基又はアルケニル基を1つ以上有するポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましく、オキシエチレン基が平均20〜80モル付加されたものが特に好ましい。
その配合量は、組成物の全質量を基準として、0〜10質量%、好ましくは0.01〜10質量%、特に0.5〜5質量%、更に特に1〜5質量%が好ましい。このような配合量とすることにより、保存安定性の向上効果を十分なものとすることができる。
[任意成分:水溶性溶剤]
(A)成分のハンドリング性や、乳化分散性を向上させる等の目的で水溶性溶剤を併用することが好ましい。水溶性溶剤としては、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどが好ましい。
水溶性溶剤の配合量は、組成物の全質量を基準として、通常0〜10質量%、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは2〜5質量%である。
[任意成分:防腐剤]
防腐剤は、主に長期保存中の防腐性を保つために使用し、具体的には、イソチアゾロン系の有機硫黄化合物、ベンズイソチアゾロン系の有機硫黄化合物、安息香酸類、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールなどが挙げられる。
イソチアゾロン系の有機硫黄化合物の例としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、およびそれらの混合物があげられる。このうち、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの混合物が好ましく、約77%の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと約23%の2−メチル-4−イソチアゾリン−3−オンとの混合物が好ましい。
ベンズイソチアゾリン系の有機硫黄化合物の例としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
安息香酸類の例としては、安息香酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジルが挙げられる。
防腐剤の配合量は、組成物全体に対して、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0.0001〜1質量%である。
[任意成分:染料]
染料の添加は任意であり、添加するとしても特に限定されない。染料を添加する場合は、添加の容易さから水溶性染料が好ましく、中でも酸性染料、直接染料から選ばれる水溶性染料の1種又は2種以上であることが好ましい。添加できる染料の具体例は、例えば染料便覧(有機合成化学協会編,昭和45年7月20日発行,丸善(株))、染料ノート第22版((株)色染社)、法定色素ハンドブック(日本化粧品工業連合会編、1988年11月28日発行、(株)薬事日報社)等に記載されている。染料の配合量は、組成物の全質量を基準として、好ましくは0.01〜50ppm、より好ましくは0.1〜30ppmとすることができる。
[任意成分:その他添加成分]
その他の添加剤として、食塩、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、クエン酸ナトリウム等の水溶性塩を組成物の全質量を基準として、0.1〜2質量%、流動パラフィン、脂肪酸、高級アルコール、炭化水素などの油剤を組成物の全質量を基準として、0.1〜5質量%、シクロデキストリン、クラスターデキストリンなどの糖系高分子を組成物の全質量を基準として、0.1〜3質量%、尿素、非イオン性セルロース誘導体、蛍光増白剤、pH調整剤などを配合することができる。
[任意成分:水]
使用される水としては、たとえば水道水、イオン交換水、純水、蒸留水などのいずれも用いることができる。なかでも、水中に微量に存在するカルシウム、マグネシウムなどの硬度成分や鉄などの重金属を除去した水が好ましく、コスト面も有利なことからイオン交換水が最も好ましい。
但し、本発明の組成物において、エステル基又はアミド基で分断されていてもよい長鎖炭化水素基を1つ有する、カチオン界面活性剤系抗菌剤が3質量%を超えて配合された場合、当該カチオン界面活性剤系抗菌剤がカプセル化香料のカプセルを劣化させ得るため、菌に起因する衣類等の不快臭の発生を抑制して良好な残香性を付与することが困難になる。従って、本発明の柔軟剤組成物が当該カチオン界面活性剤系抗菌剤を含む場合には、当該カチオン界面活性剤系抗菌剤の含有量は、3質量%以下である。
なお、本明細書において使用される用語「エステル基又はアミド基で分断されていてもよい長鎖炭化水素基を1つ有する、カチオン界面活性剤系抗菌剤」とは、下記の(A-V)の化合物、塩化ベンザルコニウムおよび塩化セチルピリジウムからなる群から選択される1種以上の化合物のことを言う。
Figure 0005725662
(R2は、エステル基またはアミド基で分断されても良い、炭素数14〜20の長鎖炭化水素基を示す。R3は、メチル基またはヒドロキシエチル基を示す。Xは陰イオンを示す。)
本発明の柔軟剤組成物は、公知の方法を用いて、例えば、下記のように製造される。
本発明の組成物の調整方法については特に制限がなく、種々の方法を用いることができるが、特に特開平2−68137号、特開平10−237762号公報、特開平5−310660号公報、特開平5−310661号公報、または特開平5−310662号公報に記載されている方法が好ましい。具体的には、1)本発明のA及びD成分並びにその他の油溶性成分をプレミックスしてから油相を作成し、この油相に水相の一部を添加するか、あるいは水相の一部に該油相を添加して、カチオン性界面活性剤の液晶相を形成させ、次いで該液晶相と残りの水相とを混合して液晶相を転相させる方法、2)上記油相と水相とを一括で混合し、乳化、分散する方法などにより調製することができる。
(A)、(D)成分の乳化分散液を調製後、(B)、(C)成分を所定量添加し分散させて調製することができる。最後に塩酸・水酸化ナトリウムなどのpH調整剤を用いて、pHを2〜3に調整することで、本発明の組成物を調製することができる。
但し、柔軟剤組成物に一般的に配合される防腐剤として、イソチアゾリン骨格を有するケーソンCG(ローム&ハース社)、プロキセルBDN(アーチケミカル社)などを用いる場合には、上記防腐剤を配合した柔軟剤組成物に本発明の(C)成分であるビグアニド系抗菌剤を後から添加することが好ましい。イソチアゾリン骨格を有する防腐剤とビグアニド系抗菌剤をプレミックスすると、抗菌活性が低下するため好ましくない。
本発明の組成物において、油相の平均粒径が、好ましくは0.01μm〜10μm、より好ましくは0.05〜5μm、更に好ましくは0.1〜1μmとなるように、混合装置の攪拌力、剪断力を加えることが好ましい。このような範囲にあると、分散安定性の面等が良好であるので好ましい。
本発明の柔軟剤組成物の使用方法は、特に限定されないが、例えば、下記のように使用される。
本発明の組成物は、衣料製品を洗濯する際、例えば洗濯機、好ましくは家庭用洗濯機を使用する場合、最後のすすぎの際に添加することにより使用することができる。水量に対し、(A)成分が好ましくは5〜100ppm、より好ましくは20〜100ppmとなる量で、本発明の組成物をすすぎ浴中に添加して使用するのが好ましい。
以下、本発明について、実施例を参照しながら更に詳細に説明するが、本発明の範囲は、これらによって何ら限定されるものではない。
なお、実施例において、成分配合量は全て質量%(指定のある場合を除き、純分換算)を示す。
[(A)成分]
実施例及び比較例で使用した(A)成分を以下に示す。
A−1:カチオン界面活性剤(特開2003−12471 実施例4に記載の化合物。主成分として上記化学式(A-II)、(A-III)で示されるアミン化合物の4級化物の混合物を含み、(A)成分の含有量は64質量%である。また、エステル基又はアミド基で分断されていてもよい長鎖炭化水素基を1つ有する、カチオン界面活性剤系抗菌剤を21質量%含有する。)
A−2:カチオン界面活性剤(特開2002−167366 実施例1に記載の化合物。主成分として上記化学式(A-II)、(A-III)で示されるアミン化合物の4級化物の混合物を含み、(A)成分の含有量は64質量%である。また、エステル基又はアミド基で分断されていてもよい長鎖炭化水素基を1つ有する、カチオン界面活性剤系抗菌剤を21質量%含有する。)
A−3:カチオン界面活性剤(ステアリン酸に代えて硬化牛脂脂肪酸を使用し、4級化しなかったこと以外は特開平5−230001号公報の実施例1の記載に従って3級アミン300gを得た。得られた反応物の酸価、ケン化価、水酸基価、全アミン価、3級アミン価を測定し、反応物の組成を調べた結果、ジアルキル体が86重量%、モノアルキルアミド体が10重量%、未反応脂肪酸が4重量%であった。また、ガスクロマトグラフィーによる分析から、未反応のN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−1,3−プロピレンジアミンが反応物中に0.1重量%含有されていた。最後に53gの99%合成エタノール(日本エタノール(株))を加え、固形分が85質量%のエタノール溶液を調製した。なお、主成分として上記化学式(A-IV)で示されるアミン化合物を含み、(A)成分の含有量は86質量%である。また、エステル基又はアミド基で分断されていてもよい長鎖炭化水素基を1つ有する、カチオン界面活性剤系抗菌剤を10質量%含有する。)
[(B)成分]
実施例及び比較例で使用した(B)成分を以下に示す。
B−1:メカキャップス(香調オーチャード):ジボダン社製
B−2:メカキャップス(香調グリーンブリーズ):ジボダン社製
B−1、B−2ともジボダン社から入手できるメラミン−ホルムアルデヒド系樹脂をカプセル壁とするカプセル化香料。
[(C)成分]
実施例及び比較例で使用した(C)成分を以下に示す。
C−1:ポリヘキサメチレンビグアニド塩酸塩(−[(CH23−NH−C(NH)−NH−C(NH)−NH-(CH2)3]n−で表され、nは12である。アーチ・ケミカルズ・ジャパン社製 商品名プロキセルIB)
C−2:塩酸クロルヘキシジン(岩瀬コスファ、商品名クロルヘキシジン)
C−3(比較例):ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド(ライオンアクゾ社製 商品名アーカードT−800)
C−1及びC−2はビグアニド系化合物であり、C−3はエステル基又はアミド基で分断されていてもよい長鎖炭化水素基を1つ有する、カチオン界面活性剤系抗菌剤である。
[(D)成分]
実施例及び比較例で使用した(D)成分を以下に示す。
D−1:p−メトキシフェノール(川口化学工業社製 商品名MQ−F)
D−2:ジブチルヒドロキシトルエン(ジャパンケムテック(株)社製 商品名アイオノールCP)
D−3:アスコルビン酸(試薬 純正化学(株))
[任意成分]
実施例及び比較例で使用した(A)〜(D)成分以外の任意成分及び組成物中のその配合割合を以下に示す。
ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル60EO:4%
95%合成エタノール:3%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル:3%
塩化カルシウム:0.1%
ダイレクトブルー86:30ppm
ケーソンCG:100ppm
香料組成物:1%
*エタノール、ダイレクトブルー86、ケーソンCG及び香料組成物は有り姿での配合量を記載。
使用した香料組成物の組成を以下に示す。
Figure 0005725662
<柔軟剤組成物の調製方法>
(A)成分をその融点以上に加温し、下記の表1〜3中の組成に従って所定量を内径100mm、高さ150mmのガラス容器に計り取った。次いで(D)成分((D)成分がアスコルビン酸の場合には、水相に添加した)、更に共通成分であるカプセル化されていない香料組成物、ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル60EO、95%合成エタノールを上記の配合割合に従って、所定量加えて均一になるように攪拌し、油性混合物を調製した。
また、調製される柔軟剤組成物の残部を満たす所定量のイオン交換水に共通成分であるダイレクトブルー86、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、塩化カルシウム、ケーソンCGを上記の配合割合に従って、所定量溶解させ、50℃に加温し、水性混合物を調製した。
次に、(A)成分を含む油性混合物に、加温した水性混合物を2回に分割して添加した。水性混合物の1回目添加/2回目添加の分割比率は30/70(質量比)とし、攪拌はスリーワンモーター(新東科学株式会社製)を用い回転速度1,000rpmで、1回目の水性混合物添加後に3分間、2回目の水性混合物添加後に3分間撹拌した。攪拌羽としては、長さが100mmの羽を30mm間隔で3本有するパドル羽を用いた。その後、生成物を回転速度200rpmで攪拌しながら、(B)成分を混合し、柔軟剤組成物を得た。得られた柔軟剤組成物のpH(25℃、原液)は2.0〜3.0になるように、塩酸や水酸化ナトリウムで調整した。その後、(C)成分を配合した。得られた柔軟剤組成物は、調製翌日に蓋つきのガラス瓶に密閉し40℃で1ヶ月保存した後に、以下に記載の通り、「柔軟性」、「カプセルの発香性」、「部屋干し時の香り立ちの良さ」及び「処理布の変色の有無」の評価を行い、その結果を下記の表1〜3に示した。
<布の処理方法とカプセルの発香性及び香り立ち等の評価方法>
(1)評価用布の調製
20〜40代の男性20名に15分間ランニングしていただき、綿タオル((株)東進社製)で汗を拭いてもらった。その後、標準使用量の市販洗剤(商品名「トップ ナノックス」、ライオン(株)製)を用い、洗濯機(三菱製)で洗濯(25℃の水道水使用、洗浄10分→ためすすぎ3分を2回)し、室内(20℃、相対湿度50%)で乾燥した。使用・洗濯・乾燥を10回繰り返した後、各タオルを4等分し、汚れの量が平均になるようランダムに混ぜた。この中から4枚を1組として部屋干し実験に供した。
(2)部屋干し実験方法
(1)で作成した綿タオル(4枚1組)を水道水に浸し、含水率が100%±10%になるように脱水した。このタオルをビニール袋に入れ30℃で12時間放置し、部屋干し実験用のタオルとした。
このタオルをビニール袋から取り出し、新品の市販綿タオル9枚(タオル1枚の重さは約70gであった)とともに、標準使用量の市販洗剤(商品名「トップ ナノックス」、ライオン(株)製)で洗浄10分→ためすすぎ3分(浴比20倍)を2回行った。2回目のすすぎのときに下記の表1〜3に示す組成物を1g加えて柔軟処理を行った。柔軟処理後、1分間脱水した。
脱水したタオルの中から、1/4に裁断した部屋干し実験用タオル4枚を回収し、ビニール袋に入れ、30℃で12時間放置した。
比較例1の柔軟剤で処理したタオルの香り立ちを基準とし、各組成物で処理したタオルの香り立ちを下記の評価基準に従って評価した。評価は専門パネラー4名にて行い、その平均値を下記の判定基準に従って判定し、下記の表1〜3に記載した。
[評価基準]
2点:基準と比べて明らかに香り立ちが良い
1点:基準と比べてやや香り立ちが良い
0点:基準と同等
−1点:基準の方がやや香り立ちが良い
−2点:基準の方が明らかに香り立ちが良い

[判定基準:平均値]
◎:1.5点以上2点以下
○:1点以上1.5点未満
△:0.5点以上1点未満
×:0.5点未満
(3)カプセルの発香性評価
上記(2)で柔軟処理した新品のタオルを取り出し、各組成物で処理したタオルを擦り合わせたときに感じる香りの強さを下記の評価基準に従って評価した。その際、比較例3の柔軟剤で処理したタオルの香り強度を基準とした。評価は専門パネラー4名にて行い、その平均値を下記の判定基準に従って判定し、下記の表1〜3に記載した。
[評価基準]
2点:基準よりも香り強度が強い
1点:基準と同程度の香り強度
0点:基準よりも香り強度が弱い

[判定基準:平均値]
◎:1.5点以上、2点以下
○:0.5点以上、1.5点未満
×:0.5点未満
(4)柔軟処理布の変色評価
上記(2)で柔軟処理したタオル(新品のタオル)を、50℃の条件下で2週間放置した後の色調を観察した。
比較例1の柔軟剤で処理したタオルを基準として、各組成物で処理したタオルの色調を下記の評価基準に従って評価した。評価は専門パネラー4名にて行い、その平均値を下記の判定基準に従って判定し、下記の表1〜3に記載した。

[評価基準]
2点:基準と同等でほとんど変色がない。
1点:基準と比べてやや変色が見られる。
0点:基準と比べて明らかに変色が見られる。

[判定基準:平均値]
◎:1.5点以上、2点以下
○:0.5点以上、1.5点未満
×:0.5点未満
(5)処理布の柔軟性評価
上記(2)で柔軟処理したタオル(新品のタオル)を、比較例1で処理したタオルを基準として用い、専門パネラー10人の平均値により、官能一対比較を行った。以下に示す基準に従って評価した。その平均値を下記の判定基準に従って判定し、下記の表1〜3に記載した。
[評価基準]
2点:基準よりもはっきりと良好である。
1点:基準よりもやや良好である。
0点:基準とほぼ同じである。
−1点:基準の方がやや良好である。
−2点:基準の方がはっきりと良好である。

[判定基準:平均値]
◎:1.5点以上、2点以下
○:0.5点以上、1.5点未満
×:0.5点未満
<表1:柔軟剤組成物の組成表 1 >
Figure 0005725662
(B)成分のカプセル香料は柔軟剤組成物中の香料の配合量を記載した。また、香料組成物は有り姿での配合量を記載した。その他の成分は有効成分の配合量を記載した。単位は質量%である。
*表中、括弧内の数値は、(A)成分の該当量である。
**エステル基又はアミド基で分断されていてもよい長鎖炭化水素基を1つ有する、カチオン界面活性剤系抗菌剤を表す。
<表2:柔軟剤組成物の組成表 2 >
Figure 0005725662
(B)成分のカプセル香料は柔軟剤組成物中の香料の配合量を記載した。また、香料組成物は有り姿での配合量を記載した。その他の成分は有効成分の配合量を記載した。単位は質量%である。
*表中、括弧内の数値は、(A)成分の該当量である。
**エステル基又はアミド基で分断されていてもよい長鎖炭化水素基を1つ有する、カチオン界面活性剤系抗菌剤を表す。
<表3:柔軟剤組成物の組成表 3 >
Figure 0005725662
(B)成分のカプセル香料は柔軟剤組成物中の香料の配合量を記載した。また、香料組成物は有り姿での配合量を記載した。その他の成分は有効成分の配合量を記載した。単位は質量%である。
*表中、括弧内の数値は、(A)成分の該当量である。
**エステル基又はアミド基で分断されていてもよい長鎖炭化水素基を1つ有する、カチオン界面活性剤系抗菌剤を表す。

Claims (5)

  1. (A)エステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数18〜26の炭化水素基を分子内に2又は3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を4〜25質量%、
    (B)(b-1)芯物質として香料組成物を含み、(b-2)壁物質が高分子物質から構成されるカプセル化香料を、香料の量として、0.05〜3質量%、
    (C)ビグアニド系化合物を0.01〜1質量%、及び
    (D)酸化防止剤を0.005〜3質量%
    を含み、かつ(C)/(D)=0.01〜5(質量比)である柔軟剤組成物であって、但し、エステル基又はアミド基で分断されていてもよい長鎖炭化水素基を1つ有する、カチオン界面活性剤系抗菌剤を含む場合には、前記カチオン界面活性剤系抗菌剤の含有量が3質量%以下である、柔軟剤組成物。
  2. (C)成分が、ポリヘキサメチレンビグアニド、クロルヘキシジン及びそれらの塩からなる群から選択される、請求項1に記載の柔軟剤組成物。
  3. (C)成分が、ポリヘキサメチレンビグアニド及びその塩からなる群から選択される、請求項2に記載の柔軟剤組成物。
  4. (D)成分が、油溶性の酸化防止剤である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の柔軟剤組成物。
  5. (D)成分が、p−メトキシフェノールである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の柔軟剤組成物。
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