JP3921022B2 - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体柔軟剤組成物に関する。特に、本発明は、各種繊維に対して優れた柔軟性を付与し得る、液体柔軟剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、家庭用の液体柔軟剤組成物として市販されている商品には、少量で良好な柔軟効果が得られることから、1分子中に1〜2個の長鎖アルキルまたはアルケニル基を有する第4級アンモニウム塩を主成分とした組成物が用いられていた。このような第4級アンモニウム塩を用いた液体柔軟剤組成物は、木綿類に対しては、比較的良好な柔軟効果を付与する。
【0003】
例えば、特開平3−287866、特開平3−287867号には、モノ、ジ、トリエステル第4級アンモニウム塩と、ジエチレントリアミンと脂肪酸との縮合反応物を併用することにより、各種繊維に対する柔軟性能の向上を図るという技術が開示されている。
しかしながら、上記のような第4級アンモニウム塩を用いた液体柔軟剤組成物で木綿製の衣類を処理すると、衣類に対する柔軟効果は得られるものの、ヌメリがある柔らかさとなってしまい、衣類本来の感触が損なわれてしまう傾向があった。その一方で、このヌメリをなくすために、上記第4級アンモニウム塩の濃度を低下させると、十分な柔軟効果を得ることが不可能となる。
【0004】
一方、上記のような第4級アンモニウム塩を用いた液体柔軟剤組成物は、アクリル系、ポリエステル系、ポリアミド系などの合成繊維に対しては効果が充分であるとは言いがたく、さらに高濃度で処理すると衣料の風合いが損なわれてしまう場合があるという問題を有していた。
また、色柄物の衣類を洗浄サイクルにおいて洗濯する場合、変色及び色あせは、洗い時ばかりでなくすすぎ時にも起こる。これは水道水中に含まれる塩素によるものであることがわかっている。すすぎ時に起こる変退色は他の衣類への再染着の恐れも多い事から、すすぎ時に添加される柔軟剤によって水道水中の塩素を効率的に失活させることができれば、変退色を有効に防ぐことが可能となり、望ましい。
例えば、特表平10−506966号公報には、カチオン系第4級アンモニウム柔軟化化合物と塩素スカベンジャーを併用することにより、布帛の色あせを抑制する技術が開示されている。また、特開平10−1869号公報には、長鎖炭化水素基を有する第3級アミン化合物の4級化物等と第1級または第2級アミン等を併用することにより、すすぎ時の衣類の変退色を防止する技術が開示されている。
しかしながら、各種の合成繊維に対して優れた柔軟性を付与するとともに、すすぎ時の衣類の色あせを効果的に抑制することの可能な液体柔軟剤組成物は得られていないのが現状であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、木綿製の衣類を処理した場合に、十分な柔軟効果を得ることができ、しかもヌメリのない柔らかさとすることが可能な、液体柔軟剤組成物を提供することを、第1の目的とする。
【0006】
本発明はまた、各種の合成繊維に対して優れた柔軟性を付与するとともに、すすぎ時の衣類の色あせを効果的に抑制することの可能な、液体柔軟剤組成物を提供することを、第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定のトリ長鎖アルキル(またはアルケニル)第4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル(またはアルケニル)第4級アンモニウム塩及びモノ長鎖アルキル(またはアルケニル)第4級アンモニウム塩の混合物を、特定の第3級アミンまたはその中和物、あるいはそれらの混合物と併用することにより、上記第1の課題を解決し得ることを見いだした。
【0008】
本発明者らはまた、上記第4級アンモニウム塩の混合物を、特定の短鎖第3級アミンまたはその中和物及び/またはその4級化物と併用することにより、上記第2の課題を解決し得ることを見いだした。
【0009】
すなわち、本発明は、その第1の態様として、(A)下記の(a−1)、(a−2)及び(a−3)成分からなる第4級アンモニウム塩の混合物であって、該混合物全体の質量を基準として、5〜30質量%の(a−1)成分、35〜70質量%の(a−2)成分、及び10〜45質量%の(a−3)成分からなる、第4級アンモニウム塩の混合物、及び、
(B)下記の(b−1)、(b−2)及び(b−3)成分からなる第3級アミンまたはその中和物、あるいはそれらの混合物であって、該混合物全体の質量を基準として、60〜100質量%の(b−1)成分、0〜30質量%の(b−2)成分、及び0〜20質量%の(b−3)成分からなる、第3級アミンまたはその中和物、あるいはそれらの混合物
を含有する、液体柔軟剤組成物を提供する。
(a−1)成分: 分子内に3つの長鎖アルキルまたはアルケニル基を有し、次の一般式(I):
【0010】
【化7】
Figure 0003921022
【0011】
で表わされる第4級アンモニウム塩。
(a−2)成分: 分子内に2つの長鎖アルキルまたはアルケニル基を有し、次の一般式(II):
【0012】
【化8】
Figure 0003921022
【0013】
で表わされる第4級アンモニウム塩。
(a−3)成分: 分子内に1つの長鎖アルキルまたはアルケニル基を有し、次の一般式(III):
【0014】
【化9】
Figure 0003921022
【0015】
で表わされる第4級アンモニウム塩。
(式(I)〜(III)中、R1〜R3及びR5〜R7は、それぞれ炭素数10〜24の直鎖または分岐の飽和または不飽和炭化水素基を表し、それらは互いに同一であっても異なっていてもよく、R4は炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を表わし、nは2〜4の整数、mは0〜3の整数、pは2〜4の整数であり、各n、m及びpは、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。X-は柔軟剤適合アニオンである。)
(b−1)成分: 分子内に3つの長鎖アルキルまたはアルケニル基を有し、次の一般式(IV):
【0016】
【化10】
Figure 0003921022
【0017】
で表わされる第3級アミンまたはその中和物。
(b−2)成分: 分子内に2つの長鎖アルキルまたはアルケニル基を有し、次の一般式(V):
【0018】
【化11】
Figure 0003921022
【0019】
で表わされる第3級アミンまたはその中和物。
(b−3)成分: 分子内に1つの長鎖アルキルまたはアルケニル基を有し、次の一般式(VI):
【0020】
【化12】
Figure 0003921022
【0021】
で表わされる第3級アミンまたはその中和物。
(式(IV)〜(VI)中、R11〜R16は、それぞれ炭素数10〜24の直鎖または分岐の飽和または不飽和炭化水素基を表し、それらは互いに同一であっても異なっていてもよく、n’は2〜4の整数、m’は0〜3の整数、p’は2〜4の整数であり、各n’、m’及びp’は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。)
【0022】
本発明はまた、その第2の態様として、上記(A)成分、及び、
(C)脂肪酸あるいは脂肪酸アルキルエステルとエステルあるいはアミド結合を形成することができる活性水素を1〜3個有する短鎖第3級アミンまたはその中和物及び/またはその4級化物、
を含有する、液体柔軟剤組成物を提供する。
【0023】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の第1の態様及び第2の態様に共通する(A)成分について説明する。
【0024】
本発明で用いる(A)成分は、液体柔軟剤組成物の基剤であって、上記一般式(I)で表されるトリ長鎖アルキル(またはアルケニル)第4級アンモニウム塩((a−1)成分)、一般式(II)で表されるジ長鎖アルキル(またはアルケニル)第4級アンモニウム塩((a−2)成分)及び一般式(III)で表されるモノ長鎖アルキル(またはアルケニル)第4級アンモニウム塩((a−3)成分)の、特定比率の混合物である。
上記一般式(I)〜(III)中、R1〜R3及びR5〜R7は、それぞれ炭素数10〜24、好ましくは14〜20のアルキル又はアルケニル基である。
1〜R3及びR5〜R7は、(a−1)〜(a−3)の各成分の分子内における炭素数17以上の脂肪酸残基の質量比率が50%以上となるように選ばれるのが望ましく、好ましくは70%以上、特に好ましくは80%以上である。
また、R1〜R3及びR5〜R7は、(a−1)〜(a−3)の各成分の分子内に飽和高級脂肪酸残基または不飽和高級脂肪酸残基のみが存在するようなものであってもよく、あるいは両者が併存するようなものであってもよい。各成分の分子内における飽和/不飽和脂肪酸残基の比率は、質量比で10/0〜1/9の範囲内であるのが望ましく、好ましくは10/0〜3/7、特に好ましくは10/0〜5/5である。
1〜R3及びR5〜R7として不飽和の基が存在する場合、その立体異性体構造がシス体またはトランス体のいずれか一方のみであってもよく、あるいは両者が併存していてもよい。不飽和基におけるシス体/トランス体の比率は、質量比で25/75〜100/0の範囲内であるのが望ましい。
1〜R3及びR5〜R7は、具体的には、例えばオレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレイン酸などの不飽和高級脂肪酸に由来する残基、あるいはステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸等の飽和高級脂肪酸に由来する残基であってよい。これらの残基は、牛脂、豚脂、パーム油、大豆油、サフラワー油、ヒマワリ油、オリーブ油などの天然油脂を分解、精製して得られる脂肪酸、脂肪酸エステルに由来する残基であり得るが、分解後に水添しても構わない。
【0025】
上記一般式(I)〜(III)中、R4は、炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基である。R4の例として、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヒドロキシエチル基が挙げられるが、特にメチル基、エチル基が好ましく用いられる。
また、上記一般式(I)〜(III)中、pは2〜4の整数であり、好ましくは2または3であって、pが3の場合、Cp2pで表される基は、イソプロピル基であるのが望ましい。また、nは2〜4の整数であり、好ましくは2である。さらに、mは0〜3の整数であり、好ましくは0または1である。各n、m及びpは、それぞれ互いに同一であってもよく、あるいは相互に異なっていてもよい。さらに、X-は柔軟剤適合アニオン、すなわち、一般式(I)〜(III)第4級アンモニウム塩が液体柔軟剤組成物用の基剤として機能し得るような任意のアニオンである。X-で表される柔軟剤適合アニオンとして、具体的には塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子アニオンやメチル硫酸、エチル硫酸、メチル炭酸などのアニオンが挙げられる。X-は、好ましくは塩素、臭素、メチル硫酸のアニオンであり、特にメチル硫酸アニオンが好ましい。
【0026】
本発明の(a−1)〜(a−3)成分として使用可能な第4級アンモニウム塩の具体例を、以下に示す。
(a−1)成分:
【0027】
【化13】
Figure 0003921022
【0028】
(a−2)成分:
【0029】
【化14】
Figure 0003921022
【0030】
(a−3)成分:
【0031】
【化15】
Figure 0003921022
【0032】
(a−1)〜(a−3)の各成分は、第4級アンモニウム塩の製造方法として当業者に知られている任意の通常の方法により、製造することができる。例えば、該当する短鎖第3級アミンと脂肪酸または脂肪酸メチルエステルとの縮合反応によって得られた長鎖エステルアミンを、ジメチル硫酸などの4級化剤で4級化することによって、得ることが可能である。
本発明で用いる(A)成分は、上記(a−1)成分、(a−2)成分及び(a−3)成分を特定比率で組み合わせることによって得られる、第4級アンモニウム塩の混合物である。
液体柔軟剤組成物の各種繊維に対する柔軟性付与性能の観点から、(A)成分全体の質量を基準として、(a−1)成分の割合は5質量%以上、(a−2)成分の割合は70質量%以下、好ましくは65質量%以下、(a−3)成分の割合は45質量%以下、好ましくは40質量%以下である。
また、本発明の液体柔軟剤組成物による効果を得るという観点から、(A)成分全体の質量を基準として、(a−1)成分の割合は30質量%以下、好ましくは25質量%以下、(a−2)成分の割合は35質量%以上、好ましくは40質量%以上、(a−3)成分の割合は10質量%以上、好ましくは15質量%以上である。
【0033】
次に、本発明の第1の態様における他の成分について説明する。
【0034】
本発明で用いる(B)成分は、特定の第3級アミンまたはその中和物、あるいはそれらの混合物である。具体的には、(B)成分は、上記一般式(IV)で表されるトリ長鎖アルキル(またはアルケニル)第3級アミンまたはその中和物(成分(b−1))、あるいはこれと一般式(V)で表されるジ長鎖アルキル(またはアルケニル)第3級アミンまたはその中和物(成分(b−2))及び/または一般式(VI)で表されるモノ長鎖アルキル(またはアルケニル)第3級アミンまたはその中和物(成分(b−3))との、特定比率の混合物である。
上記一般式(IV)〜(VI)中、R11〜R16は、それぞれ炭素数10〜24、好ましくは14〜20のアルキル又はアルケニル基である。
11〜R16は、(b−1)〜(b−3)の各成分の分子内における炭素数17以上の脂肪酸残基の質量比率が50%以上となるように選ばれるのが望ましく、好ましくは70%以上、特に好ましくは80%以上である。
また、R11〜R16は、(b−1)〜(b−3)の各成分の分子内に飽和高級脂肪酸残基または不飽和高級脂肪酸残基のみが存在するようなものであってもよく、あるいは両者が併存するようなものであってもよい。各成分の分子内における飽和/不飽和脂肪酸残基の比率は、質量比で10/0〜1/9の範囲内であるのが望ましく、好ましくは10/0〜3/7、特に好ましくは10/0〜5/5である。
11〜R16として不飽和の基が存在する場合、その立体異性体構造がシス体またはトランス体のいずれか一方のみであってもよく、あるいは両者が併存していてもよい。不飽和基におけるシス体/トランス体の比率は、質量比で25/75〜100/0の範囲内であるのが望ましい。
11〜R16は、具体的には、例えばオレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレイン酸などの不飽和高級脂肪酸に由来する残基、あるいはステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸等の飽和高級脂肪酸に由来する残基であってよい。これらの残基は、牛脂、豚脂、パーム油、大豆油、サフラワー油、ヒマワリ油、オリーブ油などの天然油脂を分解、精製して得られる脂肪酸、脂肪酸エステルに由来する残基であり得るが、分解後に水添しても構わない。
【0035】
上記一般式(IV)〜(VI)中、p’は2〜4の整数であり、好ましくは2または3であって、p’が3の場合、Cp 2p で表される基は、イソプロピル基であるのが望ましい。また、n’は2〜4の整数であり、好ましくは2である。さらに、m’は0〜3の整数であり、好ましくは0または1である。各n’、m’及びp’は、それぞれ互いに同一であってもよく、あるいは相互に異なっていてもよい。
【0036】
本発明の(b−1)〜(b−3)成分として使用可能な第3級アミンの具体例を、以下に示す。
(b−1)成分:
【0037】
【化16】
Figure 0003921022
【0038】
(b−2)成分:
【0039】
【化17】
Figure 0003921022
【0040】
(b−3)成分:
【0041】
【化18】
Figure 0003921022
【0042】
(b−1)〜(b−3)の各成分は、長鎖エステルアミンの製造方法として当業者に知られている任意の方法、たとえば、該当する短鎖第3級アミンと脂肪酸または脂肪酸メチルエステルとを縮合反応させることにより、製造することができる。
【0043】
本発明の(b−1)〜(b−3)成分が第3級アミンの中和物である場合、アミン化合物の中和は、通常の酸を用いて行なうことができる。中和に使用可能な酸としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸やメチル硫酸、エチル硫酸、安息香酸、クエン酸、高分子アクリル酸などの有機酸などが挙げられる。
【0044】
本発明で用いる(B)成分は、上記(b−1)成分を単独で使用するか、あるいはこれと(b−2)成分及び/または(b−3)成分とを特定比率で組み合わせることによって得られる第3級アミンまたはその中和物、あるいはこれらの混合物である。
十分な柔軟効果を得るとともに、ヌメリのない柔らかさとするという観点から、(B)成分全体の質量を基準として、(b−1)成分の割合は60〜100質量%、好ましくは70〜95質量%であり、(b−2)成分の割合は0〜30質量%、好ましくは5〜25質量%であり、(b−3)成分の割合は0〜20質量%、好ましくは0〜15質量%である。
【0045】
本発明の液体柔軟剤組成物において、(A)成分と(B)成分との比率は、衣類、中でも木綿製の衣類を処理した場合に、十分な柔軟効果を得るという観点から、質量比で50/50〜95/5の範囲内であるのが望ましく、好ましくは60/40〜95/5、さらに好ましくは70/30〜95/5である。
さらに、本発明の液体柔軟剤組成物中の(A)成分及び(B)成分の合計の配合量は、本発明の液体柔軟剤組成物全体の質量を基準として、3質量%〜50質量%の範囲内であるのが望ましく、好ましくは3質量%〜40質量%、さらに好ましくは3質量%〜30質量%である。
【0046】
本発明の液体柔軟剤組成物のpHは、(a−1)〜(a−3)成分及び(b−1)〜(b−3)成分に含まれるエステル結合が切断され、加水分解が進行するのを抑制するため、2〜5の範囲内とするのが望ましく、好ましくは2〜4.5の範囲内とする。
本発明の液体柔軟剤組成物のpHを調整するために配合する酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機塩や、酢酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸、マレイン酸などの炭素数6以下の有機酸等を使用することができ、中でも塩酸、硫酸が好ましい。
また、液体柔軟剤組成物のpHの調整を目的として、必要に応じて水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ化合物を用いても良い。
【0047】
本発明の液体柔軟剤組成物には、柔軟処理した繊維に適当なハリを付与し、さらにはアイロンのすべり性を改善することなどを目的として、ジメチルポリシロキサンおよび/または部分的にアミノ基、カルボキシル基またはポリオキシエチレン基で変性されたジメチルポリシロキサン等のシリコーン化合物を配合することができる。これらのシリコーン化合物を配合する場合、その配合量は、液体柔軟剤組成物全体の質量を基準として、0.1〜10質量%とすることができ、好ましくは0.3〜5質量%、特に好ましくは0.5〜3質量%である。
【0048】
さらに、本発明の液体柔軟剤組成物には、その他の任意成分として、通常柔軟剤組成物に配合される公知の成分を、本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。
このような任意成分として、例えば、液体柔軟剤組成物全体の質量を基準として、ジ長鎖アルキルジメチル第4級アンモニウム塩、モノ長鎖アルキルトリメチル第4級アンモニウム塩を0.1〜2質量%、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸などの高級脂肪酸を0.01〜0.5質量%、ステアリルアルコール、パルミチルアルコール、オレイルアルコール、一級のイソトリデシルアルコールなどの高級アルコールを0.01〜3質量%、ステアリン酸メチルエステル、オレイン酸メチルエステル、パルミチン酸メチルエステルなどの脂肪酸メチルエステルを0.01〜2質量%、脂肪酸グリセリンエステル、ポリオキシエチレン(5〜100モル)直鎖または分岐アルキル又はアルケニル(C12〜C24)エーテルなどの非イオン活性剤を0.01〜10質量%、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化マグネシウムなどの水溶性塩を0.01〜2質量%、安息香酸デナトリウム、8−アセチル化蔗糖、ブルシンなどの変性剤を微量含んだエタノール、プロピレングリコールやエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキシレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3ペンタンジオール、ベンジルアルコールなどの溶剤を1〜15質量%、ケーソンCGなどの抗菌剤を0.001〜0.1質量%、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールなどの酸化防止剤を0.001〜0.1質量%、パラフィン、流動パラフィンなどの炭化水素を0.01〜1質量%、1−ヒドロキシエタン−1,1ジスルホン酸などの金属キレート剤を0.001〜0.1質量%配合することができ、さらに、尿素、顔料、染料、セルロース誘導体、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、香料などを配合することができる。
【0049】
香料としては、脂肪族エーテル、芳香族エーテル等のエーテル類、脂肪族オキサイド、テルペン類のオキサイド等のオキサイド類、アセタール類、ケタール類、フェノール類、フエノールエーテル類、脂肪酸、テルペン系カルボン酸、水素化芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の酸類、酸アマイド類、ニトロムスク類、ニトリル、アミン、ピリジン類、キノリン類、ピロール、インドール等の含窒素化合物等々の合成香料及び動物、植物からの天然香料、天然香料及び/又は合成香料を含む調合香料の1種又は、2種以上を混合し使用することができる。例えば、1996年化学工業日報社刊印藤元一著「合成香料 化学と商品知識」、1969年MONTCLAIR,N.J.刊STEFFEN ARCTANDER著“Perfume and Flavor Chemicals”等に記載の香料が使用できる。以下に主な香料名を示す。
オイゲノール、ゲラニオール、バクダノール、ジプロピレングリコール、リナロール、フェニルエチルアルコール、9−デセン−1−オール、シトロネロール、イソオイゲノール、セドロール、シス−3−ヘキセノール、ネロール、ターピネオール、ボルネオール、シス−3−ヘキセニルサリシレート、ジブチルヒドロキシトルエン、メチルアトラレート、メントール、テトラヒドロリナロール、ジメチルベンジルカルビノール、ゲラニルアセテート、シトロネリルアセテート、フェニルエチルアセテート、メチルジヒドロジャスモネート、ベンジルアセテート、リナリルアセテート、ターピニルアセテート、アセチルセドレン、p−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、2−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、メチルアンスラニレート、ヂメチルベンジルカービニルアセテート、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、2−メチルウンデカナール、アニスアルデヒド、ヘリオトロピン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、リリアール、リラール、バニリン、エチルバニリン、ムスコン、シクロヘキサデセノン、ムスクケトン、トナリド、ヨノン、メチルヨノン、イソ イー スーパー、β−メチルナフチルケトン、カシメラン、ダマスコン、リモネン、ピネン、ミルセン、カリオフィレン、シクロペンタデカノリド、γ−デカラクトン、γ−ウンデカラクトン、クマリン、ガラクソリド、アンブロキサン、セドリルメチルエーテル、ファレナール、インドール、ベンジルアルコール、ベンジルサリシレート、パラターシャリーブチルシクロヘキサノール、オルトターシャリーブチルシクロヘキサノール、シンナミックアルコール、フェノキシエタノール、ジヒドロリナロール、ミルセノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、3−オクタノール、1−オクテンー3−オール、9−デセノール、トランスー2−シスー6−ノナジエノール、ファルネソール、ネロリドール、ビサボロール、パチュリアルコール、ベチベロール、p−ターシャリーブチルシクロヘキサノール、アンブリノール、1−(2−t−ブチルシクロヘキシルオキシ)−2−ブタノール、ジヒドロミルセノール、ジメトール、ジミルセトール、フェンチールアルコール、ヘキシルサリシレート、ヒドロトロピックアルコール、マイヨール、メチルサリシレート、ムゴール、ノピルアルコ−ル、ネロ−ル、オキシフェニロン、ラバンジュロール、サンダロア、サンデラ、サンタレックス、ブラマノール、ポリサントール、エバノール、ジメチルベンジルカルビノール、テトラヒドロムゴール、テトラヒドロゲラニオール、チモール、カルバクロール、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、アミルバレリアネート、アミルサリシレート、イソアミルアセテート、イソアミルサリシレート、アセチルユゲノール、ベンジルサリシレート、ベルガミールアセテート、ボルニルアセテート、ブチルブチレート、ベンジルフォーメート、セドリルアセテート、シトロネリルフォーメート、シクラセット、シクラプロップ、シンナミルアセテート、フルテート、フェニルエチルフェニルアセテート、ゲラニルフォーメート、シス−3−ヘキセニールアセテート、ヘキシルサリシレート、イソボルニルアセテート、イソノニルアセテート、ジャスマール、メンチルアセテート、メチルサリシレート、ノピルアセテ−ト、ネリルアセテ−ト、メチルフェニルアセテ−ト、ネオベルガメート、エチルー2−メチルペンタノエート、スチラリールアセテート、スチラリールプロピオネート、テトラヒドロリナリールアセテート、テトラヒドロゲラニールアセテート、ベルドックス、シスー3−ヘキセナール、トランスー2−ヘキセナール、ヘヘプタナール、オクタナール、アドキサール、アミルシンナミックアルデヒド、ベンツアルデヒド、シンナミックアルデヒド、シトラール、シトラサール、シトロネラール、シクラメンアルデヒド、p−エチルー2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、3−(p−t−ブチルフェニル)−プロピルアルデヒド、クミンアルデヒド、デュピカール、ヘリオナール、ヒヤシンスアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、イソシクロシトラール、リグストラール、ミューゲアルデヒド、ミラックアルデヒド、トリプラール、4−トリシクロデシリデンブタナール、トリメチルシクロヘキセンメチルブタナール、サフラナール、ペリラアルデヒド、α―メチレンシトロネラール、ウンデシレンアルデヒド、ジメチルオクタナール、トリメチルウンデセナール、トランスー2−ノネナール、アセトフェノン、カルボン、セレストリッド、シスジャスモン、キャロン、ジヒドロジャスモン、ジフェニルオキサイド、コアボン、メチルラベンダーケトン、シベトン、シクロペンタデカノン、オキサヘキサデセン−2−オン、オリボン、オキシフェニロン、トラセオライド、アセチルセドレン、メチルラベンダーケトン、イソシクレモン、イロン、α―ダイナスコン、イソダマスコン、ダマセノン、ネロン、3,3−ジメチルシクロヘキシルメチルケトン、p−ターシャリルーブチルシクロヘキサノン、シクロテン、トリメチルシクロペンタノン、ヘキシルシクロペンタノン、マルトール、エチルマルトール、ソトロン、2,5−ジメチルー4−ヒドロキシー3(2H)−フラノン、テルピネン、フェランドレン、p−サイメン、ファルネセン、3−カレン、テルピノーレン、カンフェン、サビネン、ビサボレン、セドレン、グアイエン、ジフェニル、ジフェニルメタン、アンブレットリッド、n−ブチルフタリド、プロピリデンフタリド、ブチリデンフタリド、δ―ヘキサラクトン、δ―オクタラクトン、δ―ノナラクトン、δ−2−デセノラクトン、δ―ウンデカラクトン、δ―ドデカラクトン、δ―テトラデカラクトン、ラクトスカトン、γ―ヘキサラクトン、γ―オクタラクトン、γ―ノナラクトン、ウイスキーラクトン、アンゲリカラクトン、γ―ドデカラクトン、γ―ジャスモラクトン、ジャスミンラクトン、シスジャスモンラクトン、シクロヘキシルラクトン、ε―デカラクトン、ε―ドデカラクトン、エチレンドデカンジオエート、シクロヘキサデカノリド、10−オキサヘキサデカノリド、11−キサヘキサデカノリド、12−オキサヘキサデカノリド、エチレンブラシレ−ト、14−メチル−ヘキサデセノリド、14−メチル−ヘキサデカノリド、オシメンエポキシド、パラクレジールメチルエーテル、ローズオキサイド、シンナミルニトリル、クミニルニトリル、キノリン、イソキノリン、p−メチルキノリン、6−イソプロピルキノリン、イソブチルキノリン、ヤラヤラ、酢酸、ヘプタン酸、オクタン酸、デカン酸、ゲラン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、安息香酸、フェニル酢酸、桂皮酸、ヒドロケイ皮酸、バニリン酸、アニス油、ベイ油、ボアドローズ油、カナンガ油、カルダモン油、カシア油、シダーウッド油、オレンジ油、マンダリン油、タンジェリン油、バジル油、ナツメグ油、シトロネラ油、クローブ油、コリアンダー油、エレミ油、ユーカリ油、フェンネル油、ガルバナム油、ゼラニウム油、ヒバ油、桧油、ジャスミン油、ラバンジン油、ラベンダー油、レモン油、レモングラス油、ライム油、ネロリ油、オークモス油、オコチア油、パチュリ油、ペパーミント油、ペリラ油、プチグレン油、パイン油、ローズ油、ローズマリー油、しょう脳油、芳油、クラリーセージ油、サンダルウッド油、スペアミント油、スパイクラベンダー油、スターアニス油、タイム油、トンカ豆チンキ、テレピン油、ワニラ豆チンキ、ベチバー油、イランイラン油、グレープフルーツ油、ゆず油、ベンゾイン、ペルーバルサム、トルーバルサム、チュベローズ油、ムスクチンキ、カストリウムチンキ、シベットチンキ、アンバーグリスチンキ。又、香料の溶剤又は、保留剤としてジエチルフタレート、ベンジルベンゾエート、イソプロピールミリステート、ハーコリン、イソペンタン、オレンジテルペン、等を使用する事が出来る。なお、香料は実施例の香料に限定されない。
【0050】
さらに、本発明の第2の態様における他の成分について説明する。
【0051】
本発明で用いる(A)成分である第4級アンモニウム塩については、上記の通りであるが、(A)成分の配合量は、少量の液体柔軟剤組成物により十分な柔軟性付与性能を得るという観点、及び液体柔軟剤組成物の製品粘度及びハンドリング性を好適なものとするとの観点から、本発明の液体柔軟剤組成物中、液体柔軟剤組成物全体の質量を基準として、3質量%〜50質量%とするのが望ましく、好ましくは3質量%〜40質量%、さらに好ましくは3質量%〜30質量%配合する。
【0052】
本発明で用いる(C)成分は、脂肪酸あるいは脂肪酸アルキルエステルとエステルあるいはアミド結合を形成することができる活性水素を1〜3個有する短鎖第3級アミンまたはその中和物及び/またはその4級化物である。
(C)成分において、短鎖第3級アミン等がエステルあるいはアミド結合を形成し得る脂肪酸としては、オレイン酸、エライジン酸などの不飽和高級脂肪酸、ステアリン酸、パルミチン酸などの飽和高級脂肪酸等をあげることができる。また、脂肪酸アルキルエステルとしては、上記脂肪酸のアルキルエステル、例えば、オレイン酸メチル、エライジン酸メチル、ステアリン酸メチル、パルミチン酸メチル等を挙げることができる。
一方、短鎖第3級アミン等の分子内において、活性水素は、水酸基などの形態で存在するのが望ましい。また、活性水素は、短鎖第3級アミン等の分子内に2個以上存在するのが好ましく、分子内に3個存在するのが最も好ましい。
さらに、短鎖第3級アミンが有する短鎖は、炭素数2〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基、及び/またはその末端に炭素数2〜4のアルキレンオキシドが1〜3個付加したものである。
【0053】
本発明の(C)成分として使用可能な短鎖第3級アミンの具体例を、以下に示す。
【0054】
【化19】
Figure 0003921022
【0055】
本発明で用いる短鎖第3級アミンとしては、市販されているトリエタノールアミン、メチルジエタノールアミンなどをそのまま使用してもよく、あるいはアルキレンオキシドを当業者に知られた通常の方法により付加して製造したものを使用してもよい。
本発明の(C)成分が短鎖第3級アミンの中和物である場合、アミン化合物の中和は、通常の酸を用いて行なうことができる。中和に使用可能な酸としては、例えば塩酸、硫酸などの無機酸や、酢酸、安息香酸、クエン酸、メチル硫酸、ポリアクリル酸などの有機酸などが挙げられる。
また、本発明の(C)成分は、短鎖第3級アミンの4級化物であってもよい。ただし、本発明の(C)成分に短鎖第3級アミンの4級化物を使用する場合には、第3級アミンまたはその中和物と併用するのが望ましい。
本発明の(C)成分として使用可能な短鎖第3級アミンの4級化物の具体例を、以下に示す。
【0056】
【化20】
Figure 0003921022
【0057】
短鎖第3級アミンの4級化は、例えば該当する短鎖第3級アミンを過アルキル化法により4級化することにより行なうことができる。この場合、過アルキル化剤としては、例えばジメチル硫酸、塩化ベンジル、ヨウ化メチル、塩化メチルなどの低級ハロゲン化アルキル、またはエピクロロヒドリンなどを使用することができる。
本発明の(C)成分においては、短鎖第3級アミンまたはその中和物と、短鎖第3級アミンの4級化物とを併用するのが望ましい。これらを併用する場合、その混合比率は、質量比で1/99〜60/40の範囲内とするのが望ましく、好ましくは5/95〜50/50、さらに好ましくは5/95〜40/60である。
【0058】
本発明の液体柔軟剤組成物中の(C)成分の配合量は、本発明の液体柔軟剤組成物をすすぎ水中で使用した場合に有効な塩素失活効果を得るという観点、及び液体柔軟剤組成物の分散安定性を良好にするという観点から、本発明の液体柔軟剤組成物全体の質量を基準として、0.05質量%〜10質量%の範囲内であるのが望ましく、好ましくは0.1質量%〜7質量%、さらに好ましくは0.1質量%〜5質量%である。
【0059】
本発明の液体柔軟剤組成物のpHは、(a−1)〜(a−3)成分に含まれるエステル結合が切断され、加水分解が進行するのを抑制するため、2〜5の範囲内とするのが望ましく、好ましくは2〜4.5の範囲内とする。
本発明の液体柔軟剤組成物のpHを調整するために配合する酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機塩や、酢酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸、マレイン酸などの炭素数6以下の有機酸等を使用することができ、中でも塩酸、硫酸が好ましい。
また、液体柔軟剤組成物のpHの調整を目的として、必要に応じて水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ化合物を用いても良い。
【0060】
本発明の液体柔軟剤組成物には、柔軟処理した繊維に適当なハリを付与し、さらにはアイロンのすべり性を改善することなどを目的として、ジメチルポリシロキサンおよび/または部分的にアミノ基、カルボキシル基またはポリオキシエチレン基で変性されたジメチルポリシロキサン等のシリコーン化合物を配合することができる。これらのシリコーン化合物を配合する場合、その配合量は、液体柔軟剤組成物全体の質量を基準として、0.1〜10質量%とすることができ、好ましくは0.3〜5質量%、特に好ましくは0.5〜3質量%である。
【0061】
さらに、本発明の液体柔軟剤組成物には、その他の任意成分として、通常柔軟剤組成物に配合される公知の成分を、本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。
このような任意成分として、例えば、液体柔軟剤組成物全体の質量を基準として、ジ長鎖アルキルジメチル第4級アンモニウム塩、モノ長鎖アルキルトリメチル第4級アンモニウム塩を0.1〜2質量%、N,N,N−トリアシロイルオキシエチルアミンを0.05〜4.5質量%、N,N−ジアシロイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチルアミンを0.03〜2質量%、N−アシロイルオキシエチル−N,N−ジヒドロキシエチルアミンを0.03〜1質量%、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸などの高級脂肪酸を0.01〜0.5質量%、ステアリルアルコール、パルミチルアルコール、オレイルアルコール、一級のトリデシルアルコールなどの高級アルコールを0.01〜3質量%、ステアリン酸メチルエステル、オレイン酸メチルエステル、パルミチン酸メチルエステルなどの脂肪酸メチルエステルを0.01〜2質量%、脂肪酸グリセリンエステル、ポリオキシエチレン(5〜100モル)直鎖または分岐のアルキル又はアルケニル(C12〜C24)エーテルなどの非イオン活性剤を0.01〜10質量%、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化マグネシウムなどの水溶性塩を0.01〜2質量%、安息香酸デナトリウム、8−アセチル化蔗糖、ブルシンなどの変性剤を微量含むエタノール、プロピレングリコールやエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキシレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3ペンタンジオール、ベンジルアルコールなどの溶剤を1〜20質量%、ケーソンCG等の抗菌剤を0.001〜0.1質量%、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールなどの酸化防止剤を0.001〜0.1質量%、パラフィン、流動パラフィンなどの炭化水素を0.01〜2質量%、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸などの金属キレート剤を0.001〜0.1質量%配合することができ、さらに、尿素、顔料、染料、セルロース誘導体、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、香料などを配合することができる。
【0062】
香料としては、脂肪族エーテル、芳香族エーテル等のエーテル類、脂肪族オキサイド、テルペン類のオキサイド等のオキサイド類、アセタール類、ケタール類、フェノール類、フエノールエーテル類、脂肪酸、テルペン系カルボン酸、水素化芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の酸類、酸アマイド類、ニトロムスク類、ニトリル、アミン、ピリジン類、キノリン類、ピロール、インドール等の含窒素化合物等々の合成香料及び動物、植物からの天然香料、天然香料及び/又は合成香料を含む調合香料の1種又は、2種以上を混合し使用することができる。例えば、1996年化学工業日報社刊印藤元一著「合成香料 化学と商品知識」、1969年MONTCLAIR,N.J.刊STEFFEN ARCTANDER著“Perfume and Flavor Chemicals”等に記載の香料が使用できる。以下に主な香料名を示す。
オイゲノール、ゲラニオール、バクダノール、ジプロピレングリコール、リナロール、フェニルエチルアルコール、9−デセン−1−オール、シトロネロール、イソオイゲノール、セドロール、シス−3−ヘキセノール、ネロール、ターピネオール、ボルネオール、シス−3−ヘキセニルサリシレート、ジブチルヒドロキシトルエン、メチルアトラレート、メントール、テトラヒドロリナロール、ジメチルベンジルカルビノール、ゲラニルアセテート、シトロネリルアセテート、フェニルエチルアセテート、メチルジヒドロジャスモネート、ベンジルアセテート、リナリルアセテート、ターピニルアセテート、アセチルセドレン、p−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、2−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、メチルアンスラニレート、ヂメチルベンジルカービニルアセテート、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、2−メチルウンデカナール、アニスアルデヒド、ヘリオトロピン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、リリアール、リラール、バニリン、エチルバニリン、ムスコン、シクロヘキサデセノン、ムスクケトン、トナリド、ヨノン、メチルヨノン、イソ イー スーパー、β−メチルナフチルケトン、カシメラン、ダマスコン、リモネン、ピネン、ミルセン、カリオフィレン、シクロペンタデカノリド、γ−デカラクトン、γ−ウンデカラクトン、クマリン、ガラクソリド、アンブロキサン、セドリルメチルエーテル、ファレナール、インドール、ベンジルアルコール、ベンジルサリシレート、パラターシャリーブチルシクロヘキサノール、オルトターシャリーブチルシクロヘキサノール、シンナミックアルコール、フェノキシエタノール、ジヒドロリナロール、ミルセノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、3−オクタノール、1−オクテンー3−オール、9−デセノール、トランスー2−シスー6−ノナジエノール、ファルネソール、ネロリドール、ビサボロール、パチュリアルコール、ベチベロール、p−ターシャリーブチルシクロヘキサノール、アンブリノール、1−(2−t−ブチルシクロヘキシルオキシ)−2−ブタノール、ジヒドロミルセノール、ジメトール、ジミルセトール、フェンチールアルコール、ヘキシルサリシレート、ヒドロトロピックアルコール、マイヨール、メチルサリシレート、ムゴール、ノピルアルコ−ル、ネロ−ル、オキシフェニロン、ラバンジュロール、サンダロア、サンデラ、サンタレックス、ブラマノール、ポリサントール、エバノール、ジメチルベンジルカルビノール、テトラヒドロムゴール、テトラヒドロゲラニオール、チモール、カルバクロール、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、アミルバレリアネート、アミルサリシレート、イソアミルアセテート、イソアミルサリシレート、アセチルユゲノール、ベンジルサリシレート、ベルガミールアセテート、ボルニルアセテート、ブチルブチレート、ベンジルフォーメート、セドリルアセテート、シトロネリルフォーメート、シクラセット、シクラプロップ、シンナミルアセテート、フルテート、フェニルエチルフェニルアセテート、ゲラニルフォーメート、シス−3−ヘキセニールアセテート、ヘキシルサリシレート、イソボルニルアセテート、イソノニルアセテート、ジャスマール、メンチルアセテート、メチルサリシレート、ノピルアセテ−ト、ネリルアセテ−ト、メチルフェニルアセテ−ト、ネオベルガメート、エチルー2−メチルペンタノエート、スチラリールアセテート、スチラリールプロピオネート、テトラヒドロリナリールアセテート、テトラヒドロゲラニールアセテート、ベルドックス、シスー3−ヘキセナール、トランスー2−ヘキセナール、ヘヘプタナール、オクタナール、アドキサール、アミルシンナミックアルデヒド、ベンツアルデヒド、シンナミックアルデヒド、シトラール、シトラサール、シトロネラール、シクラメンアルデヒド、p−エチルー2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、3−(p−t−ブチルフェニル)−プロピルアルデヒド、クミンアルデヒド、デュピカール、ヘリオナール、ヒヤシンスアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、イソシクロシトラール、リグストラール、ミューゲアルデヒド、ミラックアルデヒド、トリプラール、4−トリシクロデシリデンブタナール、トリメチルシクロヘキセンメチルブタナール、サフラナール、ペリラアルデヒド、α―メチレンシトロネラール、ウンデシレンアルデヒド、ジメチルオクタナール、トリメチルウンデセナール、トランスー2−ノネナール、アセトフェノン、カルボン、セレストリッド、シスジャスモン、キャロン、ジヒドロジャスモン、ジフェニルオキサイド、コアボン、メチルラベンダーケトン、シベトン、シクロペンタデカノン、オキサヘキサデセン−2−オン、オリボン、オキシフェニロン、トラセオライド、アセチルセドレン、メチルラベンダーケトン、イソシクレモン、イロン、α―ダイナスコン、イソダマスコン、ダマセノン、ネロン、3,3−ジメチルシクロヘキシルメチルケトン、p−ターシャリルーブチルシクロヘキサノン、シクロテン、トリメチルシクロペンタノン、ヘキシルシクロペンタノン、マルトール、エチルマルトール、ソトロン、2,5−ジメチルー4−ヒドロキシー3(2H)−フラノン、テルピネン、フェランドレン、p−サイメン、ファルネセン、3−カレン、テルピノーレン、カンフェン、サビネン、ビサボレン、セドレン、グアイエン、ジフェニル、ジフェニルメタン、アンブレットリッド、n−ブチルフタリド、プロピリデンフタリド、ブチリデンフタリド、δ―ヘキサラクトン、δ―オクタラクトン、δ―ノナラクトン、δ−2−デセノラクトン、δ―ウンデカラクトン、δ―ドデカラクトン、δ―テトラデカラクトン、ラクトスカトン、γ―ヘキサラクトン、γ―オクタラクトン、γ―ノナラクトン、ウイスキーラクトン、アンゲリカラクトン、γ―ドデカラクトン、γ―ジャスモラクトン、ジャスミンラクトン、シスジャスモンラクトン、シクロヘキシルラクトン、ε―デカラクトン、ε―ドデカラクトン、エチレンドデカンジオエート、シクロヘキサデカノリド、10−オキサヘキサデカノリド、11−キサヘキサデカノリド、12−オキサヘキサデカノリド、エチレンブラシレ−ト、14−メチル−ヘキサデセノリド、14−メチル−ヘキサデカノリド、オシメンエポキシド、パラクレジールメチルエーテル、ローズオキサイド、シンナミルニトリル、クミニルニトリル、キノリン、イソキノリン、p−メチルキノリン、6−イソプロピルキノリン、イソブチルキノリン、ヤラヤラ、酢酸、ヘプタン酸、オクタン酸、デカン酸、ゲラン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、安息香酸、フェニル酢酸、桂皮酸、ヒドロケイ皮酸、バニリン酸、アニス油、ベイ油、ボアドローズ油、カナンガ油、カルダモン油、カシア油、シダーウッド油、オレンジ油、マンダリン油、タンジェリン油、バジル油、ナツメグ油、シトロネラ油、クローブ油、コリアンダー油、エレミ油、ユーカリ油、フェンネル油、ガルバナム油、ゼラニウム油、ヒバ油、桧油、ジャスミン油、ラバンジン油、ラベンダー油、レモン油、レモングラス油、ライム油、ネロリ油、オークモス油、オコチア油、パチュリ油、ペパーミント油、ペリラ油、プチグレン油、パイン油、ローズ油、ローズマリー油、しょう脳油、芳油、クラリーセージ油、サンダルウッド油、スペアミント油、スパイクラベンダー油、スターアニス油、タイム油、トンカ豆チンキ、テレピン油、ワニラ豆チンキ、ベチバー油、イランイラン油、グレープフルーツ油、ゆず油、ベンゾイン、ペルーバルサム、トルーバルサム、チュベローズ油、ムスクチンキ、カストリウムチンキ、シベットチンキ、アンバーグリスチンキ。又、香料の溶剤又は、保留剤としてジエチルフタレート、ベンジルベンゾエート、イソプロピールミリステート、ハーコリン、イソペンタン、オレンジテルペン、等を使用する事が出来る。なお、香料は実施例の香料に限定されない。
【0063】
本発明の組成物の調製方法については、特に制限はなく、種々の方法を用いることができるが、特に特開平2−68137号公報に記載されている方法が好ましい。すなわち、第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤を含む油相に水相の一部を添加するか、あるいは水相の一部に該油相を添加して、カチオン界面活性剤の液晶相を形成させ、次いで該液晶相と残りの水相を混合して液晶相を転相させる方法により、本発明の組成物を調製することができる。
【0064】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0065】
【実施例】
実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−2
これらの実施例及び比較例は、本発明の第1の態様に関するものである。
【0066】
(1)柔軟性能およびヌメリの評価方法
市販の木綿布を市販衣料用洗剤「スーパートップ」(商品名、ライオン株式会社製)により電気洗濯機を用いて40℃で2回繰り返し洗濯後、常温の水道水で充分すすぎ、試験布とした。
次に、30℃の水道水30リットルに対して、(A)成分と(B)成分の合計が1gになるように、表1−7及び表1−8に示した配合組成物を加えて均一に分散させた。この溶液中に浴比30倍で各試験布を浸して3分間処理した後、1分間脱水した。この様に処理した布を風乾した後、20℃、45%RHの条件で24時間放置した。
これらの布についての柔軟性能の評価は、ライオンアクゾ株式会社製のアーカード2HT−75を13質量%、塩化カルシウムを0.5質量%配合した混合物を同条件で処理した布を対照にして一対比較を行ない、次の基準で評価した。
柔軟性能:
◎:対照よりも柔らかい。
○:対照と同等。
×:対照の方が柔らかい。
ヌメリ性:
○:対照よりもはるかにヌメリが少ない。
△:対照よりもややヌメリが少ない。
×:対照と同等。
【0067】
(2)実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−2
以下の表1−1〜表1−6に示した(a−1)〜(a−3)成分及び(b−1)〜(b−3)成分を用い、表1−7及び1−8に示した配合により液体柔軟剤組成物を調製して、柔軟性能とヌメリ性を評価し、その結果を表1−7に示した。なお、(b−1)〜(b−3)成分は、アミン化合物と等モル量の酸で中和した塩として使用した。
【0068】
【表1】
表1−1
Figure 0003921022
*I−1〜I−5のR1〜R3は、2種又は3種以上の脂肪酸残基の混合物である。
*CxFyは脂肪酸残基を表し、xは炭素数、yは二重結合の数をそれぞれ意味する。
【0069】
【表2】
表1−2
Figure 0003921022
*II−1〜II−5のR5〜R6は、2種又は3種以上の脂肪酸残基の混合物である。
【0070】
【表3】
表1−3
Figure 0003921022
*III-1〜III-5のR7は、2種又は3種以上の脂肪酸残基の混合物である。
【0071】
【表4】
表1−4
Figure 0003921022
*IV−1〜IV−5のR11〜R13は、2種又は3種以上の脂肪酸残基の混合物である。
*CxFyは脂肪酸残基を表し、xは炭素数、yは二重結合の数をそれぞれ意味する。
【0072】
【表5】
表1−5
Figure 0003921022
*V−1〜V−5のR14〜R15は、2種又は3種以上の脂肪酸残基の混合物である。
【0073】
【表6】
表1−6
Figure 0003921022
*VI−1〜VI−5のR16は、2種又は3種以上の脂肪酸残基の混合物である。
【0074】
【表7】
表1−7
Figure 0003921022
*()内の数値は液体柔軟剤組成物全体の質量を基準とした配合量(質量%)である。
【0075】
【表8】
表1−7(続き)
Figure 0003921022
【0076】
【表9】
表1−7(続き)
Figure 0003921022
【0077】
【表10】
表1−8
Figure 0003921022
*非イオン活性剤:協和発酵株式会社製のオキソコールC13に、エチレンオキシドを平均で40モル付加した、アルコールエトキシレート。
*ジメチルシリコーン:(BY22−029)東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製。
*イソチアゾロン液:5−クロロ−2−メチル−4―イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、マグネシウム塩、水の混合液
香料:表1−9の組成で配合したもの。
【0078】
【表11】
表1−9
香料組成
成分 配合量(質量%)
オイゲノール 0.5
ゲラニオール 1.0
バクダノール 2.0
ジプロピレングリコール 3.0
リナロール 3.0
フェニルエチルアルコール 5.0
9−デセン1−オール 0.1
シトロネロール 2.0
イソオイゲノール 0.1
セドロール 0.4
シスー3−ヘキセノール 3.0
ネロール 1.0
ターピネオール 3.0
ボルネオール 0.2
シスー3−ヘキセニルサリシレート 3.0
ジブチルヒドロキシトルエン 0.5
メチルアトラレート 0.1
メントール 0.3
ノナナール 0.2
デカナール 0.2
ウンデカナール 0.2
2−メチルウンデカナール 0.1
アニスアルデヒド 2.0
ヘリオトロピン 1.0
ヘキシルシンナミックアルデヒド 2.0
リリアール 4.0
リラール 2.0
バニリン 0.1
エチルバニリン 0.1
ムスコン 0.1
シクロヘキサデセノン 1.0
ムスクケトン 0.5
トナリド 5.0
ヨノン 0.2
メチルヨノン 3.0
イソイースパー 6.0
β―メチルナフチルケトン 0.1
カシメラン 0.2
ダマスコン 0.3
ゲラニルアセテート 0.2
シトロネリルアセテート 0.5
フェニルエチルアセテート 1.0
メチルジヒドロジャスモネート 5.0
ベンジルアセテート 4.0
リナリルアセテート 2.0
ターピニルアセテート 2.0
アセチルセドレン 2.0
p−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート 2.0
2−tert−ブチルシクロへキシルアセテート 0.3
メチルアンスラニレート 0.2
ジメチルベンジルカービニールアセテート 2.0
リモネン 6.0
ピネン 2.0
ミルセン 1.0
カリオフィレン 1.0
シクロペンタデカノリド 1.0
γ―デカラクトン 0.1
γ―ウンデカラクトン 0.2
クマリン 1.0
ガラクソリド 6.0
オレンジ油 2.0
アンプロキサン 0.3
ファレナール 0.2
ゲラニルニトリル 0.3
ラバンディン油 1.0
インドール 0.2
*配合量は香料全体の質量を基準とした量である。
【0079】
結果から、本発明の液体柔軟剤組成物が、木綿性の衣類に対して優れた柔軟性を付与するとともに、ヌメリのない柔らかさとすることができることが明らかである。
【0080】
実施例2−1〜2−6及び比較例2−1〜2−2
これらの実施例及び比較例は、本発明の第2の態様に関するものである。
【0081】
(1)柔軟性能の評価方法
市販のアクリル布を市販衣料用洗剤「スーパートップ」(商品名、ライオン株式会社製)により電気洗濯機を用いて40℃で2回繰り返し洗濯後、常温の水道水で充分すすぎ、試験布とした。
次に、30℃の水道水30リットルに対して、(A)成分が1gになるように、表2−6及び表2−7に示した配合組成物を加えて均一に分散させた。この溶液中に浴比30倍で各試験布を浸して3分間処理した後、1分間脱水した。この様に処理した布を風乾した後、20℃、45%RHの条件で24時間放置した。これらの布についての柔軟性能の評価は、ライオンアクゾ株式会社製のアーカード2HT−75を13質量%、塩化カルシウムを0.5質量%配合した混合物を同条件で処理した布を対照にして一対比較を行ない、次の基準で評価した。
◎:対照よりも柔らかい。
○:対照よりもやや柔らかい。
△:対照と同じ
×:対照の方が柔らかい。
【0082】
(2)色あせ抑制効果の評価方法
試験布はベネトン社製緑色ポロシャツ地(ポリエステル/綿の混紡)を6×6cmに裁断し、これを市販の白肌シャツ(綿製)に縫い付け、未縫い付けの白肌シャツとして総量で1.5kgとなるように調節した。
この布を市販衣料用洗剤「スーパートップ」(商品名、ライオン株式会社製)により電気洗濯機を用いて25℃で10回繰り返し洗濯を行った。なお柔軟剤組成物は各洗浄サイクルのすすぎ2回目に(A)成分が1gとなるように投入した。終了後、試験布を20℃、45%RHで24時間乾燥させ、評価試験に用いた。これらの布について、ライオンアクゾ株式会社社のアーカード2HT−75を13質量%、塩化カルシウムを0.5質量%配合した混合物を同条件で処理した布を対照にして、色あせ抑制効果を次の基準で評価した。
◎:対照よりも色あせが少ない。
○:対照よりもやや色あせが少ない。
×:対照よりも色あせした。
【0083】
(3)実施例2−1〜2−6及び比較例2−1〜2−2
以下の表2−1〜表2−4に示した(a−1)〜(a−3)成分及び(C)成分を用い、表2−5及び表2−6に示した配合により液体柔軟剤組成物を調製して、柔軟性能と色あせ抑制効果を評価し、その結果を表2−5に示した。
【0084】
【表12】
表2−1
Figure 0003921022
*α−1〜α−5のR1〜R3は、2種又は3種以上の脂肪酸残基の混合物である。
*CxFyは脂肪酸残基を表し、xは炭素数、yは二重結合の数をそれぞれ意味する。
【0085】
【表13】
表2−2
Figure 0003921022
*β−1〜β−5のR5〜R6は、2種又は3種以上の脂肪酸残基の混合物である。
【0086】
【表14】
表2−3
Figure 0003921022
*γ−1〜γ−5のR7は、2種又は3種以上の脂肪酸残基の混合物である。
【0087】
【表15】
表2−4
Figure 0003921022
【0088】
【表16】
表2−5
Figure 0003921022
*()内の数値は液体柔軟剤組成物全体の質量を基準とした配合量(質量%)である。
*pHは塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて調整した。
【0089】
【表17】
表2−5(続き)
Figure 0003921022
【0090】
【表18】
表2−5(続き)
Figure 0003921022
【0091】
【表19】
表2−6
Figure 0003921022
*非イオン活性剤:協和発酵株式会社製のオキソコールC13に、エチレンオキシドを平均で40モル付加した、アルコールエトキシレート。
*ジメチルシリコーン:(BY22−029)東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製。
*イソチアゾロン液:5−クロロ−2−メチル−4―イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、マグネシウム塩、水の混合液
香料:表2−7の組成で配合したもの。
【0092】
【表20】
表2−7
香料組成
成分 配合量(質量%)
オイゲノール 0.5
ゲラニオール 1.0
バクダノール 2.0
ジプロピレングリコール 3.0
リナロール 3.0
フェニルエチルアルコール 5.0
9−デセン1−オール 0.1
シトロネロール 2.0
イソオイゲノール 0.1
セドロール 0.4
シスー3−ヘキセノール 3.0
ネロール 1.0
ターピネオール 3.0
ボルネオール 0.2
シスー3−ヘキセニルサリシレート 3.0
ジブチルヒドロキシトルエン 0.5
メチルアトラレート 0.1
メントール 0.3
ノナナール 0.2
デカナール 0.2
ウンデカナール 0.2
2−メチルウンデカナール 0.1
アニスアルデヒド 2.0
ヘリオトロピン 1.0
ヘキシルシンナミックアルデヒド 2.0
リリアール 4.0
リラール 2.0
バニリン 0.1
エチルバニリン 0.1
ムスコン 0.1
シクロヘキサデセノン 1.0
ムスクケトン 0.5
トナリド 5.0
ヨノン 0.2
メチルヨノン 3.0
イソイースパー 6.0
β―メチルナフチルケトン 0.1
カシメラン 0.2
ダマスコン 0.3
ゲラニルアセテート 0.2
シトロネリルアセテート 0.5
フェニルエチルアセテート 1.0
メチルジヒドロジャスモネート 5.0
ベンジルアセテート 4.0
リナリルアセテート 2.0
ターピニルアセテート 2.0
アセチルセドレン 2.0
p−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート 2.0
2−tert−ブチルシクロへキシルアセテート 0.3
メチルアンスラニレート 0.2
ジメチルベンジルカービニールアセテート 2.0
リモネン 6.0
ピネン 2.0
ミルセン 1.0
カリオフィレン 1.0
シクロペンタデカノリド 1.0
γ―デカラクトン 0.1
γ―ウンデカラクトン 0.2
クマリン 1.0
ガラクソリド 6.0
オレンジ油 2.0
アンプロキサン 0.3
ファレナール 0.2
ゲラニルニトリル 0.3
ラバンディン油 1.0
インドール 0.2
*配合量は香料全体の質量を基準とした量である。
【0093】
結果から、本発明の液体柔軟剤組成物が、合成繊維に対して優れた柔軟性を付与するとともに、すすぎ時の色あせ抑制効果の点でも優れていることが明らかである。

Claims (1)

  1. (A)下記の(a−1)、(a−2)及び(a−3)成分からなる第4級アンモニウム塩の混合物であって、該混合物全体の質量を基準として、5〜30質量%の(a−1)成分、35〜70質量%の(a−2)成分、及び10〜45質量%の(a−3)成分からなる、第4級アンモニウム塩の混合物、及び、
    (B)下記の(b−1)、(b−2)及び(b−3)成分からなる第3級アミンまたはその中和物、あるいはそれらの混合物であって、該混合物全体の質量を基準として、60〜100質量%の(b−1)成分、0〜30質量%の(b−2)成分、及び0〜20質量%の(b−3)成分からなる、第3級アミンまたはその中和物、あるいはそれらの混合物
    を含有する、液体柔軟剤組成物。
    (a−1)成分: 分子内に3つの長鎖アルキルまたはアルケニル基を有し、次の一般式(I):
    Figure 0003921022
    で表わされる第4級アンモニウム塩。
    (a−2)成分: 分子内に2つの長鎖アルキルまたはアルケニル基を有し、次の一般式(II):
    Figure 0003921022
    で表わされる第4級アンモニウム塩。
    (a−3)成分: 分子内に1つの長鎖アルキルまたはアルケニル基を有し、次の一般式(III):
    Figure 0003921022
    で表わされる第4級アンモニウム塩。
    (式(I)〜(III)中、R1〜R3及びR5〜R7は、それぞれ炭素数10〜24の直鎖または分岐の飽和または不飽和炭化水素基を表し、それらは互いに同一であっても異なっていてもよく、R4は炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を表わし、nは2〜4の整数、mは0〜3の整数、pは2〜4の整数であり、各n、m及びpは、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。X-は柔軟剤適合アニオンである。)
    (b−1)成分: 分子内に3つの長鎖アルキルまたはアルケニル基を有し、次の一般式(IV):
    Figure 0003921022
    で表わされる第3級アミンまたはその中和物。
    (b−2)成分: 分子内に2つの長鎖アルキルまたはアルケニル基を有し、次の一般式(V):
    Figure 0003921022
    で表わされる第3級アミンまたはその中和物。
    (b−3)成分: 分子内に1つの長鎖アルキルまたはアルケニル基を有し、次の一般式(VI):
    Figure 0003921022
    で表わされる第3級アミンまたはその中和物。
    (式(IV)〜(VI)中、R11〜R16は、それぞれ炭素数10〜24の直鎖または分岐の飽和または不飽和炭化水素基を表し、それらは互いに同一であっても異なっていてもよく、n’は2〜4の整数、m’は0〜3の整数、p’は2〜4の整数であり、各n’、m’及びp’は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。)
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