JP6902364B2 - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents

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本発明は、液体柔軟剤組成物に関する。詳細には、本発明は、カプセル香料等のマイクロカプセルの分散安定性に優れ、かつ柔軟剤自体の相分離が抑制された液体柔軟剤組成物に関する。
近年、乳濁系の柔軟剤には、カプセル香料等のマイクロカプセルがしばしば配合されている。乳濁系柔軟剤は、液中でカチオン界面活性剤が会合体(ベシクル)を形成し粒子を形成している。特許文献1には、このような乳濁系柔軟剤にカプセル香料のような粒子を安定分散させる技術が開示されている。
また、特許文献2には、熱安定性柔軟仕上げ剤において溶媒としてポリエチレングリコールが用いられ得ること、特許文献3には、布地柔軟化組成物において溶媒としてポリエチレングリコールが用いられ得ることが記載されている。
特開2015-34371号公報 特表2013-525617号公報 特表2008-530390号公報
しかしながら、特許文献1は、保存により柔軟剤の液が相分離するという課題については何ら言及していない。また、特許文献1の技術により得られるカプセル香料の分散安定性は、まだ充分ではなく改良の余地があった。
同様に、特許文献2及び3は、カプセル香料の分散安定性や、保存により柔軟剤の液が相分離するという課題については何ら言及していない。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、カプセル香料等のマイクロカプセルが配合された柔軟剤組成物に、平均分子量4000以上の、アルコールのポリアルキレンオキシド付加物、又はその誘導体を配合することにより、マイクロカプセルの分散安定性を高め、また、柔軟剤自体の相分離を抑制し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、このような新規な知見に基づいて完成されたものである。
本発明の一実施態様において、以下の(A)〜(C)成分を含有する液体柔軟剤組成物が提供される。
(A)エステル基及び/又はアミド基で分断されていてもよい炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
(B)平均分子量4000以上の、アルコールのポリアルキレンオキシド付加物、又はその誘導体、及び
(C)マイクロカプセル。
本発明の一実施態様によれば、(B)成分はポリエチレングリコールである。
本発明の一実施態様によれば、(B)成分はポリエチレングリコールであり、該ポリエチレングリコールの配合量が0.1質量%〜4質量%である。
本発明の一実施態様によれば、マイクロカプセルの分散安定性に優れた液体柔軟剤組成物を提供することができる。
本発明の一実施態様によれば、柔軟剤自体の相分離が抑制された液体柔軟剤組成物を提供することができる。
本発明の一実施態様によれば、マイクロカプセルの分散安定性に優れ、かつ柔軟剤自体の相分離が抑制された液体柔軟剤組成物を提供することができる。
[(A)成分]
本発明の柔軟剤組成物に含まれる(A)成分は、エステル基及び/又はアミド基で分断されていてもよい炭素数10〜26の炭化水素基(以下、本明細書において「長鎖炭化水素基」ということがある)を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
長鎖炭化水素基の炭素数は、10〜26であり、17〜26が好ましく、19〜24がより好ましい。炭素数が10以上であると柔軟性が良好で、26以下であるとハンドリング性が良好である。長鎖炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよい。長鎖炭化水素基が不飽和である場合、二重結合の位置はいずれの箇所にあっても構わないが、二重結合が1個の場合には、その二重結合の位置は長鎖炭化水素基の中央であるか、中央周辺に存在していることが好ましい。
長鎖炭化水素基は、鎖状の炭化水素基であっても構造中に環を含む炭化水素基であってもよく、好ましくは鎖状の炭化水素基である。鎖状の炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれであってもよい。鎖状の炭化水素基としては、アルキル基またはアルケニル基が好ましく、アルキル基がより好ましい。
長鎖炭化水素基は、エステル基(−COO−)及び/又はアミド基(−NHCO−)で分断されていてもよい。すなわち、長鎖炭化水素基は、その炭素鎖中に、エステル基及びアミド基からなる群から選択される少なくとも1種の分断基を有し、該分断基によって炭素鎖が分断されたものであってもよい。該分断基を有すると、生分解性が向上する等の点から好ましい。
該分断基を有する場合、1つの長鎖炭化水素基が有する分断基の数は1つであっても2つ以上であってもよい。すなわち、長鎖炭化水素基は、分断基によって1ヶ所が分断されていてもよく、2ヶ所以上が分断されていてもよい。分断基を2つ以上有する場合、各分断基は、同じであっても異なっていてもよい。
なお、炭素鎖中に分断基を有する場合、分断基が有する炭素原子は、長鎖炭化水素基の炭素数にカウントするものとする。長鎖炭化水素基は、通常、工業的に使用される牛脂由来の未水添脂肪酸、不飽和部を水添もしくは部分水添して得られる脂肪酸、パーム椰子、油椰子などの植物由来の未水添脂肪酸もしくは脂肪酸エステル、あるいは不飽和部を水添もしくは部分水添して得られる脂肪酸又は脂肪酸エステル等を使用することにより導入される。
本発明の柔軟剤組成物に含まれる(A)成分としてのアミン化合物としては、2級アミン化合物又は3級アミン化合物が好ましく、3級アミン化合物がより好ましい。
本発明の柔軟剤組成物に含まれる(A)成分としてのアミン化合物として、より具体的には、下記一般式(A1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006902364
〔式中、R1〜R3はそれぞれ独立に、炭素数10〜26の炭化水素基、−CH2CH(Y)OCOR4(Yは水素原子又はCH3であり、R4は炭素数7〜21の炭化水素基である。)若しくは−(CH2nNHCOR5(nは2又は3であり、R5は炭素数7〜21の炭化水素基である。)、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、−CH2CH(Y)OH、又は−(CH2nNH2であり、R1〜R3のうちの少なくとも1つは、炭素数10〜26の炭化水素基、−CH2CH(Y)OCOR4又は−(CH2nNHCOR5である。〕
式(A1)中、R1〜R3における炭素数10〜26の炭化水素基の炭素数は、17〜26が好ましく、19〜24がより好ましい。該炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよい。該炭化水素基としては、アルキル基又はアルケニル基が好ましい。
−CH2CH(Y)OCOR4中、Yは水素原子又はCH3であり、水素原子が特に好ましい。R4は炭素数7〜21の炭化水素基、好ましくは炭素数15〜19の炭化水素基である。式(A1)で表される化合物中にR4が複数存在するとき、該複数のR4は互いに同一であってもよく、それぞれ異なっていても構わない。
4の炭化水素基は、炭素数8〜22の脂肪酸(R4COOH)からカルボキシ基を除いた残基(脂肪酸残基)であり、R4のもととなる脂肪酸(R4COOH)は、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でもよく、また、直鎖脂肪酸でも分岐脂肪酸でもよい。中でも、飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸が好ましい。柔軟処理した衣類に良好な吸水性を付与するために、R4のもととなる脂肪酸の飽和/不飽和比率(質量比)は、90/10〜0/100が好ましく、80/20〜0/100がより好ましい。
4が不飽和脂肪酸残基である場合、シス体とトランス体が存在するが、シス体/トランス体の質量比率は、40/60〜100/0が好ましく、70/30〜90/10が特に好ましい。
4のもととなる脂肪酸として具体的には、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素価10〜60)、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素価10〜60)などが挙げられる。中でも、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸、およびリノール酸から選ばれる2種以上を所定量ずつ組み合わせて、以下の条件(a)〜(c)を満たすように調整した脂肪酸組成物を用いることが好ましい。
(a)飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸の比率(質量比)が90/10〜0/100、より好ましくは80/20〜0/100である。(b)シス体/トランス体の比率(質量比)が40/60〜100/0、より好ましくは70/30〜90/10である。(c)炭素数18の脂肪酸が60質量%以上、好ましくは80質量%以上であり、炭素数20の脂肪酸が2質量%未満であり、炭素数21〜22の脂肪酸が1質量%未満である。
−(CH2nNHCOR5中、nは2又は3であり、3が特に好ましい。R5は炭素数7〜21、好ましくは15〜19の炭化水素基である。式(A1)で表される化合物中にR5が複数存在するとき、該複数のR5は互いに同一であってもよく、それぞれ異なっていても構わない。R5としては、R4と同様のものが挙げられる。
1〜R3のうち、少なくとも1つは長鎖炭化水素基(炭素数10〜26の炭化水素基、−CH2CH(Y)OCOR4、又は−(CH2nNHCOR5)であり、2つが長鎖炭化水素基であることが好ましい。R1〜R3のうち、1つ又は2つが長鎖炭化水素基である場合、残りの2つ又は1つは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、−CH2CH(Y)OH、又は−(CH2nNH2であり、炭素数1〜4のアルキル基、−CH2CH(Y)OH、又は−(CH2nNH2であることが好ましい。これらのうち、炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。−CH2CH(Y)OHにおけるYは、−CH2CH(Y)OCOR4中のYと同様である。−(CH2nNH2におけるnは、−(CH2nNHCOR5中のnと同様である。
前記一般式(A1)で表される化合物の好ましい例として、下記一般式(A1−1)〜(A1−8)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006902364
〔式中、R7及びR8はそれぞれ独立に、炭素数10〜26の炭化水素基である。R9及びR10はそれぞれ独立に、炭素数7〜21の炭化水素基である。〕
7及びR8における炭化水素基としては、前記R1〜R3における炭素数10〜26の炭化水素基と同様のものが挙げられる。
9、R10における炭素数7〜21の炭化水素基としては、前記R4における炭素数7〜21の炭化水素基と同様のものが挙げられる。式中にR9が複数存在するとき、該複数のR9は互いに同一であってもよく、それぞれ異なっていても構わない。
本発明の柔軟剤組成物における(A)成分は、アミン化合物の塩であってもよい。
アミン化合物の塩は、アミン化合物を酸で中和することにより得られる。アミン化合物の中和に用いる酸としては、有機酸でも無機酸でもよく、例えば塩酸、硫酸、メチル硫酸等が挙げられる。アミン化合物の中和は、公知の方法により実施できる。
アミン化合物の4級化物は、該アミン化合物に4級化剤を反応させて得られる。アミン化合物の4級化に用いる4級化剤としては、例えば、塩化メチル等のハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸等のジアルキル硫酸などが挙げられる。これらの4級化剤をアミン化合物と反応させると、アミン化合物の窒素原子に4級化剤のアルキル基が導入され、4級アンモニウムイオンとハロゲンイオン又はモノアルキル硫酸イオンとの塩が形成される。4級化剤により導入されるアルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。アミン化合物の4級化は、公知の方法により実施できる。
本発明の柔軟剤組成物に含まれる(A)成分としては、前記一般式(A1)で表される化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、前記一般式(A1−1)〜(A1−8)、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、(A1−4)〜(A1−6)、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種がさらに好ましい。
式(A1)で表される化合物、その塩及びその4級化物は、市販のものを用いてもよく、公知の方法により製造したものを用いてもよい。
例えば、一般式(A1−2)で表される化合物(以下「化合物(A1−2)」)、一般式(A1−3)で表される化合物(以下「化合物(A1−3)」)は、上記脂肪酸組成物、または該脂肪酸組成物における脂肪酸を該脂肪酸のメチルエステルに置き換えた脂肪酸メチルエステル組成物とメチルジエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、柔軟性を良好にする観点から、「化合物(A1−2)/化合物(A1−3)」で表される存在比率が、質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
更に、その4級化物を用いる場合には、4級化剤としてジメチル硫酸を用いることがより好ましい。その際、柔軟性の観点から「化合物(A1−2)の4級化物/化合物(A1−3)の4級化物」で表される存在比率が、質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
一般式(A1−4)で表される化合物(以下「化合物(A1−4)」)、一般式(A1−5)で表される化合物(以下「化合物(A1−5)」)、一般式(A1−6)で表される化合物(以下「化合物(A1−6)」)は、上記脂肪酸組成物または脂肪酸メチルエステル組成物とトリエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、化合物(A1−4)、(A1−5)、(A1−6)の合計質量に対する個々の成分の含有比率は、柔軟性の観点から、化合物(A1−4)が1〜60質量%、化合物(A1−5)が5〜98質量%、化合物(A1−6)が0.1〜40質量%であることが好ましく、化合物(A1−4)が30〜60質量%、化合物(A1−5)が10〜55質量%、化合物(A1−6)が5〜35質量%であることがより好ましい。
また、その4級化物を用いる場合には、4級化反応を十分に進行させる点で、4級化剤としてジメチル硫酸を用いることがより好ましい。化合物(A1−4)、(A1−5)、(A1−6)の各4級化物の存在比率は、柔軟性の観点から質量比で、化合物(A1−4)の4級化物が1〜60質量%、化合物(A1−5)の4級化物が5〜98質量%、化合物(A1−6)の4級化物が0.1〜40質量%であることが好ましく、化合物(A1−4)の4級化物が30〜60質量%、化合物(A1−5)の4級化物が10〜55質量%、化合物(A1−6)の4級化物が5〜35質量%であることがより好ましい。また、化合物(A1−4)、(A1−5)、(A1−6)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、「4級化物/4級化されていないエステルアミン」の比率は70/30〜99/1の質量比率の範囲内であることが好ましい。
一般式(A1−7)で表される化合物(以下「化合物(A1−7)」)、一般式(A1−8)で表される化合物(以下「化合物(A1−8)」)は、上記脂肪酸組成物とN−メチルエタノールアミンとアクリロニトリルの付加物より、J.Org.Chem.,26,3409(1960)に記載の公知の方法で合成したN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−1,3−プロピレンジアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、「化合物(A1−7)/化合物(A1−8)」で表される存在比率が質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。またその4級化物を用いる場合には4級化剤として塩化メチルを用いることが好ましく、「化合物(A1−7)の4級化物/化合物(A1−8)の4級化物」で表される存在比率が、質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
本発明の柔軟剤組成物において、(A)成分の配合量は特に限定されないが、柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは8〜14質量%、より好ましくは10〜13質量%である。(A)成分の配合量が8〜14質量%の範囲内であると優れた柔軟効果が得られる。
[(B)成分]
本発明の柔軟剤組成物は、マイクロカプセルの分散安定性を高め、また、柔軟剤自体の相分離を抑制するために、(B)成分として、平均分子量4000以上の、アルコールのポリアルキレンオキシド付加物、又はその誘導体を含む。アルコールは一価でも多価アルコールでもよく、ここで、「アルコールのポリアルキレンオキシド付加物」とは、アルコールの1又は複数の水酸基の水素原子の代わりにポリオキシアルキレン基が結合した構造を有する化合物である。ポリオキシアルキレン基は1種に限定されるものでなく、2種以上が任意に結合していてよい(例えば、オキシエチレン基とオキシプロピレン基がブロック又はランダム状に共重合していてもよい)。アルコールのポリアルキレンオキシド付加物におけるポリオキシアルキレン基の末端は水酸基であり、アルコールのポリアルキレンオキシド付加物のアルコキシ誘導体におけるポリオキシアルキレン基の末端はアルコキシ基となっている。
アルコールのポリアルキレンオキシド付加物の誘導体としては、上記アルコキシ誘導体の他に、カルボキシ誘導体(ポリオキシアルキレン基の末端が-OCOR基。Rは炭化水素鎖)、シリルオキシ誘導体(ポリオキシアルキレン基の末端が-OSiR3基。Rは炭化水素鎖)等が挙げられる。
本発明の柔軟剤組成物に含まれる(B)成分として、例えば、平均分子量が4000以上のポリアルキレングリコール又はそのアルコキシ誘導体が挙げられる。(B)成分は、好ましくは、平均分子量が4000以上のポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコール又はそれらのアルコキシ誘導体であり、より好ましくは、平均分子量が4000以上のポリエチレングリコール又はそのアルコキシ誘導体であり、更に好ましくは平均分子量が4000以上のポリエチレングリコールのアルコキシ誘導体である。アルコキシ誘導体の場合、アルコキシ基は1つでもよく、2つ以上でもよい。末端にアルコキシ基を有することで、製造時のハンドリング性が良好となる。アルコキシ誘導体を用いる際、一般に用いられるアルコキシ基を選択できるが、アルコキシ基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜6がより好ましく、1又は2(メトキシ基、エトキシ基)が特に好ましい。
(B)成分の平均分子量は、4000以上であり、好ましくは6000以上、より好ましくは10000以上であり、好ましくは25000以下、より好ましくは20000以下である。(B)成分の分子量の測定は、公知の一般的な測定方法により行われ得る。例えば、(B)成分の分子量の測定方法として、試料のヒドロキシル価からの算出や、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いた測定方法が挙げられる。なお、本明細書において、平均分子量は重量平均分子量を意味する。
本発明の柔軟剤組成物において、(B)成分の配合量は特に限定されないが、柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.1〜4質量%、より好ましくは0.2〜4質量%、さらに好ましくは0.2〜2質量%である。(B)成分の配合量が0.1質量%以上であると、マイクロカプセルの分散安定性がより向上する。(B)成分の配合量が4質量%以下であると、柔軟剤の相分離がより良好に抑制される。
本発明の柔軟剤組成物中、(A)成分の(B)成分に対する質量比は、5〜150が好ましく、10〜30がより好ましい。この比率が5以上であると、乳化物の凝集が抑制されて柔軟剤の相分離が抑制され、この比率が150以下であると、マイクロカプセルの分散安定化がより向上する。
[(C)成分]
本発明の柔軟剤組成物に含まれる(C)成分はマイクロカプセルである。マイクロカプセルは、芯物質と、当該芯物質を覆う壁物質とから構成される。マイクロカプセルは様々な機能を付与する目的で使用され、芯物質としては、香料、精油、増白剤、虫除け剤、シリコーン、ワックス、香味料、ビタミン、スキンケア剤、酵素、プロバイオティクス、染料、顔料、香料前駆体、冷感剤、温感剤、フェロモン等の誘引剤、抗菌剤、漂白剤等を含み得る。このような芯物質の成分は、本発明の技術分野において周知の成分を用いることができる。
(C)成分であるマイクロカプセルは、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせてもよい。(C)成分であるマイクロカプセルは、目的に応じて市販の製品から適宜選択することができるが、具体的には以下のものが挙げられる。
芯物質として香料を含むマイクロカプセル、即ちカプセル香料の具体例としては、フィルメニッヒ社製のBLUEFLOWERPOP「FFMHN2814」、ジボダン社製のGREEN BREEZE CAPS、ORCHARD GARDEN CAPS、RAINBOW CAPS、VELVET CAPS、AURORACAPS、およびCOSMICCAPS;IFF社製のUNICAP101、およびUNICAP503等が挙げられる。
芯物質として冷感剤を含むマイクロカプセル、即ち冷感カプセルの具体例としては、SALVONA Technologies社製のMultiSal SalCool、HydroSal FreshCool、SalSphere SalCool、日華化学株式会社製のネオアージュAROMA−C、ウイルバー・エリス社製のMultisal Fresh Cool等が挙げられる。
芯物質として温感剤を含むマイクロカプセル、即ち温感カプセルの具体例としては、三木理研株式会社製のリケンレジンRMC−TO、SALVONA Technologies社製のHydrosal Heat等が挙げられる。
機能性カプセルの具体例としては、三木理研株式会社製のリケンレジンNFHO−W(抗菌効果)、リケンレジン、RMC−HBP(防虫効果)およびRMC−PT(防虫効果)などが挙げられる。
マイクロカプセルがカプセル香料である場合、カプセル香料中の芯物質としての香料は、液体柔軟剤組成物分野において用いられているものを特に制限なく用いることができ、目的に応じて適宜選択することができる。内包香料の成分の構成として、例えば、下記表1に示される香料組成物が挙げられる。
Figure 0006902364

Figure 0006902364
(C)成分であるマイクロカプセルの壁物質は、高分子物質から構成され、衣類用柔軟剤や衣類用の洗剤等に含有されるカプセルに一般的に使用される材料を用いることができる。壁物質として、例えば、ゼラチン、寒天等の天然系高分子、油脂、ワックス等の油性膜形成物質、ポリアクリル酸系、ポリビニル系、ポリメタクリル酸系、メラミン系、ウレタン系等の合成高分子物質などを挙げることができ、それら1種を単独又は2種以上を適宜併用することができる。壁物質は、カプセルが破壊された際の発香性の観点から、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂或いは尿素−ホルムアルデヒド樹脂からなるアミノプラストポリマー、ポリアクリル酸系或いはポリメタクリル酸系ポリマーであることが好ましい。特に、特開2010−520928号公報に記載されているようなアミノプラストポリマーが好ましい。具体的には、ポリアミン由来の部分/芳香族ポリフェノール由来の部分/メチレン単位、ジメトキシメチレン及びジメトキシメチレンを有するアルキレンおよびアルキレンオキシ部分からなるターポリマーであることが好ましい。
マイクロカプセルは、好ましくは1〜50μm、より好ましくは5〜40μm、さらに好ましくは5〜20μmの平均粒子径を有する。
本発明の柔軟剤組成物において、(C)成分の配合量は特に限定されないが、柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.01〜4質量%、さらに好ましくは0.05〜3質量%である。(C)成分の配合量が0.01質量%より多いと、マイクロカプセル中の芯物質の効果が充分に得られ、(C)成分の配合量が5%未満であると、芯物質による組成物の香りと保存安定性への影響が良好である。
なお、本明細書において、(C)成分の配合量は、本発明の柔軟剤組成物の総質量に対する、芯物質として含まれる成分としての量(質量%)である。
[(D)成分]
本発明の柔軟剤組成物は、粘度調整や凍結復元後の増粘抑制のために、(D)成分として、無機塩を更に含有してもよい。例えば、無機塩としては、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩化物、硫酸塩、リン酸塩又は硝酸塩や、アンモニウム塩等が挙げられる。具体的には、無機塩として、塩化カルシウムや塩化ナトリウムが好ましく、塩化カルシウムがより好ましい。
本発明の柔軟剤組成物において、無機塩は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせてもよい。
本発明の柔軟剤組成物において、(D)成分の配合量は特に限定されないが、柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.2質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下である。(D)成分の配合量が0.1質量%以下であると、柔軟剤の粘度が維持されマイクロカプセルの分散安定性がより向上する。また、(D)成分の配合量は特に限定されないが、柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上である。(D)成分の配合量が0.01質量%以上であると、柔軟剤が相分離しにくく、凍結復元性が良好である。
[(E)成分]
本発明の柔軟剤組成物は、柔軟剤の相分離抑制、構造粘性、凍結復元性の観点から、(E)成分として、ノニオン界面活性剤を更に含有してもよい。
ノニオン界面活性剤は、本発明の柔軟剤組成物が乳化物である場合に、主に、乳化物中での油溶性成分の乳化分散安定性を向上する目的で好ましく用いられ得る。特に、ノニオン界面活性剤を配合すると、商品価値上、充分なレベルの凍結復元安定性が確保されやすい。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、多価アルコール、高級アルコール、高級アミン又は高級脂肪酸から誘導されるものを用いることができる。より具体的には、グリセリンまたはペンタエリスリトールに炭素数10〜22脂肪酸がエステル結合したグリセリン脂肪酸エステルまたはペンタエリスリトール、炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基を有し、エチレンオキシドの平均付加モル数が10〜100モルであるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキル(該アルキルの炭素数1〜3)エステル;エチレンオキシドの平均付加モル数が10〜100モルであるポリオキシエチレンアルキルアミン、炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキルポリグルコシド、エチレンオキシドの平均付加モル数が10〜100モルである硬化ヒマシ油などが挙げられる。中でも、炭素数10〜18のアルキル基を有し、エチレンオキシドの平均付加モル数が20〜80モルのポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。
本発明の柔軟剤組成物中のノニオン界面活性剤の含有量は、所望とする機能に応じて決定でき、好ましくは0.1〜4質量%、より好ましくは0.2〜3質量%である。ノニオン界面活性剤の含有量が0.1質量%以上であると、柔軟剤が相分離しにくく、凍結復元性が良好である。ノニオン界面活性剤の含有量が4.0質量%以下であると、柔軟剤の粘度が維持されマイクロカプセルの分散安定性がより向上する。
本発明の柔軟剤組成物中、(E)成分であるノニオン界面活性剤の(B)成分に対する質量比は、好ましくは30以下、より好ましくは1〜20、さらに好ましくは1.5〜10である。この比率が30以下であると、乳化物の凝集が抑制されて柔軟剤の相分離が抑制され、この比率が1以上であると、凍結復元性が良好である。
[他の任意成分]
本発明の液体柔軟剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、上記(A)〜(E)成分以外にも、以下のような成分を含有してもよい。例えば、両性界面活性剤、水、水溶性溶剤、糖系化合物、シリコーン化合物、染料及び/又は顔料、防腐剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、香料等を配合することができる。
<両性界面活性剤>
本発明の液体柔軟剤組成物には、両性界面活性剤を任意に配合することができる。両性界面活性剤は、凍結復元性の更なる向上のために配合され得る。
両性界面活性剤としては、例えば、ベタイン、N−アルキルアミノ酸、N−アルケニルアミノ酸や、それらの塩などが挙げられる。
ベタインとしては、アルキルベタイン、カルボベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン、アミドスルホベタイン、イミダゾリニウムベタインや、ホスホベタイン等がある。
N−アルキルアミノ酸又はN−アルケニルアミノ酸は、窒素原子にアルキル基またはアルケニル基が結合し、さらに1つまたは2つの「−R−COOH」(式中、Rは2価の炭化水素基を示し、好ましくはアルキレン基であり、特に炭素数1〜2であることが好ましい)で表される基が結合した構造を有する。「−R−COOH」が1つ結合した化合物においては、窒素原子にはさらに水素原子が結合している。「−R−COOH」が1つのものをモノ体、2つのものをジ体という。両性界面活性剤としては、これらモノ体、ジ体のいずれも用いることができる。N−アルキルアミノ酸及びN−アルケニルアミノ酸にそれぞれおいて、アルキル基及びアルケニル基は直鎖状でも分岐鎖状であってもよい。
両性界面活性剤は、好ましくはスルホベタイン又はアミドスルホベタインであり、より好ましくは、下記一般式(E1)で表されるスルホベタイン又はその混合物である。
Figure 0006902364
(式中、
1は炭素数9〜23の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、
Qはエステル基又はアミド基であり、
pは1〜4の整数であり、
2は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、
3は−(CH2q−T又は−CH2CH(OH)CH2−T(式中、qは0〜4であり、Tは−COO-、−SO3 -、−OSO3 -又は−O-である)であり、
4はR1−S−(CH2p−、R2又はR3である)。
一般式(E1)中、R1の炭素数は好ましくは11〜17である。R1は脂肪酸残基であり、具体例としてはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、パルミトオレイン酸、エライジン酸、リノール酸や、エイコ酸等が挙げられる。
Qは、好ましくはエステル基である。
2の具体例としては、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基や、ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。
3におけるqは、好ましくは2〜3である。
一般式(E1)で表されるスルホベタインの具体例としては、下記一般式(E1−1)〜(E1−3)で表されるスルホベタインを挙げることができる。これらの中でも(E1−1)と(E1−2)で表される化合物がより好ましい。
Figure 0006902364
(各式中、R1の定義は、一般式(E1)のR1と同じである)
一般式(E1−2)において、R1は同一でもよく、異なっていてもよい。
1の元となる脂肪酸組成のヨウ素価は、好ましくは0〜100、より好ましくは0〜70、更に好ましくは20〜45である。
両性界面活性剤は市場において容易に入手可能であるか、又は、公知の方法によって合成可能である。
両性界面活性剤は、1種類の両性界面活性剤を単独で用いてもよく、2種類以上からなる混合物として用いてもよい。例えば、一般式(E1)で表されるスルホベタインの複数種類からなる混合物や、一般式(E1−1)〜(E1−3)で表されるスルホベタインの任意の組み合わせからなる混合物を用いることができる。
一般式(E1)で表されるスルホベタインの複数種類からなる混合物において、各スルホベタインを構成するアルケニル基に基づく幾何異性について、シス体の比率が25〜95%、好ましくは40〜90%であると、液体柔軟剤組成物の粘度を適度なものとすることができる。
両性界面活性剤の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.05〜2質量%、さらに好ましくは0.1〜1質量%である。配合量が0.01質量%以上であるとより良好な凍結復元性を得ることができ、3質量%以下であると高温下でより良好な保存安定性を得ることができる。
<水>
本発明の液体柔軟剤組成物は、好ましくは水を含む水性組成物である。
水としては、水道水、イオン交換水、純水、蒸留水など、いずれも用いることができる。中でもイオン交換水が好適である。
水の配合量は特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上である。配合量が50質量%以上であると、ハンドリング性がより良好となる。
<水溶性溶剤>
水溶性溶剤は、液体柔軟剤組成物の安定性の更なる向上、特に凍結復元性の更なる向上のために配合する。
水溶性溶剤としては、炭素数1〜4のアルコール、グリコールエーテル系溶剤、多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。具体的には、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、及び、下記一般式(X)で表わされる水溶性溶剤から選ばれる溶媒成分を配合することが好ましい。
4−O−(C24O)y−(C36O)Z−H ・・・(X)
(式中、R4は、炭素数1〜6、好ましくは2〜4のアルキル基又はアルケニル基であり、yおよびzはそれぞれ平均付加モル数であり、yは1〜10、好ましくは2〜5であり、zは0〜5、好ましくは0〜2である。)
上記に挙げた中でも、エタノール、エチレングリコール、ブチルカルビトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルや、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
水溶性溶剤の配合量は特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは0〜30質量%、より好ましくは0.01〜25質量%、さらに好ましくは0.1〜20質量%である。
<糖系化合物>
糖系化合物は、液体柔軟剤組成物の安定性の更なる向上、特に凍結復元性の更なる向上のために配合する。
糖系化合物としては、糖骨格の繰り返し単位の数(重合度)が1〜40のものが好ましく、1〜20が更に好ましく、1〜5(すなわち、単糖及び重合度1超5以下のオリゴ糖)が特に好ましい。好ましい糖系化合物としては、単糖、二糖、オリゴ糖や糖アルコールが挙げられる。
糖の具体例としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース、アラビノース、リボース、マルトース、イソマルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、タロース、マルトトリオース、イソマルトトリオース、及び、天然多糖の部分加水分解から得られるオリゴ糖、並びに、これらの糖に置換基を導入した化合物(糖誘導体)が挙げられる。導入可能な置換基としては、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アミン基、4級アンモニウム基や、カルボキシル基等が挙げられ、これらの中でも、特にアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基が挙げられる。置換基としては、炭素数1〜18のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜12のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がさらに好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が最も好ましい。
糖としては、重合度が1〜5の単糖及びオリゴ糖、並びに、重合度が1〜5の単糖及びオリゴ糖において少なくとも一つの水酸基の水素原子がアルキル基で置換された化合物から選ばれる1種以上が好ましい。上記に挙げた中でも、凍結復元性の観点からは、トレハロースが好ましい。
糖アルコールとしては、エリトリトール、トレイトール、ペンチトール、ヘキシトール、ダルシトール、ソルビトール、マンニトール、ボレミトール、ペルセイユトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール等が挙げられる。
糖系化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上からなる混合物として用いてもよい。
糖系化合物の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜7質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。
<シリコーン化合物>
シリコーン化合物は、香り持続性の更なる向上を主目的として配合する。
シリコーン化合物は、液体柔軟剤組成物分野において公知の成分を特に制限なく用いることができる。
シリコーン化合物の分子構造は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよいし、また、架橋していてもよい。また、シリコーン化合物は変性シリコーン化合物であってもよい。変性シリコーン化合物は、1種以上の有機官能基により変性されたものであってもよい。
シリコーン化合物は、オイルの状態で使用することができ、また任意の乳化剤によって分散された乳化物の状態でも使用することができる。
シリコーン化合物の具体例としては、例えば、ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーンや、アミノ変性シリコーンなどが挙げられる。
これらの中でも、汎用性や香り持続性の向上の観点からは、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーンや、ジメチルシリコーンが好ましい。香り持続性の更なる向上効果や製造時の取り扱いの観点からは、ポリエーテル変性シリコーンやアミノ変性シリコーンが好ましい。
ジメチルシリコーンについて、その動粘度に特に制限はないが、1〜100,000,000mm2/sが好ましく、10〜10,000,000mm2/sがより好ましく、100〜1,000,000mm2/sが更に好ましい。また、ジメチルシリコーンは、オイルであっても、エマルジョンであってもよい。
ポリエーテル変性シリコーンの具体例としては、例えば、アルキルシロキサンとポリオキシアルキレンとの共重合体などが挙げられる。アルキルシロキサンのアルキル基の炭素数としては、1〜3が好ましい。ポリオキシアルキレンのアルキレン基の炭素数としては、2〜5が好ましい。
好ましいポリエーテル変性シリコーンとしては、ジメチルシロキサンとポリオキシアルキレン(ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンや、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのランダム又はブロック共重合体等)との共重合体が挙げられる。具体例としては、例えば、下記一般式(I)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006902364
(式中、M、N、a及びbは、それぞれ独立して平均重合度であり、Rは水素又はアルキル基である)
一般式(I)中、Mは、10〜10,000、好ましくは100〜300である。
Nは、1〜1,000、好ましくは1〜100である。更に、M>Nであることが好ましい。
aは、2〜100であり、好ましくは2〜50である。
bは、0〜50であり、好ましくは0〜10である。
Rは、水素又は炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。
一般式(I)で表されるポリエーテル変性シリコーンは、一般に、Si−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、例えば、ポリオキシアルキレンアリルエーテル等の炭素−炭素二重結合を末端に有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルとを、白金触媒下、付加反応させることにより製造することができる。この場合、生成物中に未反応のポリオキシアルキレンアルキルエーテルやSi−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンがわずかに含まれる場合がある。Si−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンは反応性が高いため、前記ポリエーテル変性シリコーン中での存在量としては、30ppm以下(Si−Hの量として)であることが好ましい。
好ましいポリエーテル変性シリコーンとして、下記一般式(II)で表される線状ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体も挙げられる。
Figure 0006902364
(式中、A、B、h及びiは、それぞれ平均重合度であり、Rはアルキル基であり、R’は水素又はアルキル基である。)
一般式(II)中、Aは5〜10,000であり、
Bは、2〜10,000であり、
hは、2〜100であり、
iは、0〜50である。
Rは、炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましい。
R’は、水素又は炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。
一般式(II)で表される線状ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体は、反応性末端基を有するポリオキシアルキレン化合物と、該化合物の反応性末端基と反応する末端基を有するジヒドロカルビルシロキサンとを反応させることにより製造することができる。このようなポリエーテル変性シリコーンは、側鎖のポリオキシアルキレン鎖が長く、ポリシロキサン鎖の重合度が大きいものほど粘度が高くなるので、製造時の作業性改善及び水性組成物への配合を容易にするために、水溶性有機溶剤とのプレミックスの形で配合に供することが好ましい。水溶性有機溶剤としては、例えば、エタノール、ジプロピレングリコール、ブチルカルビトール等が挙げられる。
ポリエーテル変性シリコーンとしては、より具体的には、例えば、東レ・ダウコーニング(株)製のSH3772M、SH3775M、FZ−2166、FZ−2120、L−720、SH8700、L−7002、L−7001、SF8410、FZ−2164、FZ−2203や、FZ−2208、信越化学工業(株)製のKF352A、KF615A、X−22−6191、X−22−4515、KF−6012や、KF−6004等、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製のTSF4440、TSF4441、TSF4445、TSF4450、TSF4446、TSF4452や、TSF4460等が挙げられる。
アミノ変性シリコーンは、ジメチルシリコーン骨格の末端あるいは側鎖にアミノ基を導入したものである。アミノ基以外に、水酸基、アルキル基やフェニル基等の置換基が導入されていてもよい。
アミノ変性シリコーンは、オイルの形態でも良く、ノニオン界面活性剤やカチオン界面活性剤を乳化剤として用いて乳化させたアミノ変性シリコーンエマルジョンの形態でも良い。
好ましいアミノ変性シリコーンのオイル、又はエマルジョンにおける基油オイルは、次の一般式(III)で表される化合物である。
Figure 0006902364
(式中、R1及びR6は互いに同一でも、異なっていてもよい、メチル基、水酸基又は水素であり、
2は、−(CH2n−A1、又は、−(CH2n−NHCO−(CH2m−A1(各式中、A1は、−N(R3)(R4)、−N+(R3)(R4)(R5)・X-(各式中、R3、R4及びR5は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基又は−(CH2n−NH2(式中、nは0〜12である)であり、X-は、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸メチルイオン又は硫酸エチルイオンである)であり、m及びnの値は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、0〜12の整数である)であり、
p及びqはそれぞれポリシロキサンの重合度を表し、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、pは0〜20000、好ましくは10〜10000であり、qは1〜500、好ましくは1〜100である。)
アミノ変性シリコーンのオイルは、25℃における動粘度が50〜20000mm2/sであることが好ましく、100〜10000mm2/sであることがより好ましい。動粘度がこの範囲にあると、高い香り持続性効果が発現されるとともに、製造性が良好となり、成物の取り扱いも容易になる。
アミノ変性シリコーンとしては商業的に入手できるものを使用することができる。
アミノ変性シリコーンオイルとしては、例えば、東レ・ダウコーニング株式会社からSF―8417、BY16−892や、BY16−890で販売されているもの、信越化学工業株式会社からKF−864、KF−860、KF−8004、KF−8002、KF−8005、KF−867、KF−861、KF−880や、KF−867Sで販売されているもの等が挙げられる。
アミノ変性シリコーンエマルジョンタイプとしては、例えば、東レ・ダウコーニング株式会社からSM8904、BY22−079、FZ−4671や、FZ−4672で販売されているもの、信越化学工業株式会社からPolonシリーズで販売されているPolonMF−14、PolonMF−29、PolonMF−14D、PolonMF−44、PolonMF−14ECや、PolonMF−52と、旭化成ワッカーシリコーン(株)からWACKER FC201で販売されているもの等があげられる。
シリコーン化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上からなる混合物として用いてもよい。
シリコーン化合物の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜8質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。
<染料及び/又は顔料>
染料及び顔料は、それぞれ液体柔軟剤組成物の外観を向上するために配合する。
染料及び顔料共に、液体柔軟剤組成物分野において公知の成分を特に制限なく用いることができる。添加できる染料の具体例は、染料便覧(有機合成化学協会編,昭和45年7月20日発行,丸善株式会社)などに記載されている。また、特開平6−123081号公報、特開平6−123082号公報、特開平7−18573号公報、特開平8−27669号公報、特開平9−250085号公報、特開平10−77576号公報、特開平11−43865号公報、特開2001−181972号公報や特開2001−348784号公報などに記載されている染料も用いることができる。
好ましくは、酸性染料、直接染料、塩基性染料、反応性染料及び媒染・酸性媒染染料から選ばれる、赤色、青色、黄色もしくは紫色系の水溶性染料の1種以上である。
液体柔軟剤組成物の保存安定性や繊維に対する染着性の観点からは、分子内に水酸基、スルホン酸基、アミノ基及びアミド基から選ばれる少なくとも1種類の官能基を有する酸性染料、直接染料又は反応性染料が好ましい。
染料及び顔料のそれぞれについて、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上からなる混合物として用いてもよい。また、染料と顔料とを併用してもよい。
染料及び顔料の各配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは1〜50ppm、より好ましくは1〜30ppmである。
<防腐剤>
防腐剤は、主に、液体柔軟剤組成物の防腐力や殺菌力を強化し、長期保存中の防腐性を保つために配合する。
防腐剤としては、液体柔軟剤組成物分野において公知の成分を特に制限なく用いることができる。具体例としては、例えば、イソチアゾロン系の有機硫黄化合物、ベンズイソチアゾロン系の有機硫黄化合物、安息香酸類、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンや、これらの混合物などが挙げられる。なかでも、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンが好ましく、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの混合物がより好ましく、前者が約77質量%と後者が約23質量%との混合物やその希釈液(例えば、イソチアゾロン液)が特に好ましい。
ベンズイソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、類縁化合物としてジチオ−2,2−ビス(ベンズメチルアミド)や、これらの混合物などが挙げられる。中でも、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンが特に好ましい。
安息香酸類としては、安息香酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルや、パラオキシ安息香酸ベンジル等が挙げられる。
防腐剤の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは0.0001〜1質量%である。0.0001質量%以上であると、防腐剤の配合効果が十分に得られ、1質量%以下であると、液体柔軟剤組成物の高い保存安定性を十分に維持することができる。
<紫外線吸収剤>
紫外線吸収剤は、液体柔軟剤組成物を紫外線から保護するために配合する。
紫外線吸収剤は、紫外線を吸収し、赤外線や可視光線等に変換して放出することで、紫外線防御効果を発揮する成分である。
紫外線吸収剤としては、液体柔軟剤組成物分野において公知の成分を特に制限なく用いることができる。具体例としては、例えば、p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸グリセリルや、p−ジメチルアミノ安息香酸アミル等のアミノ安息香酸誘導体;サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸ジプロピレングリコール、サリチル酸オクチルや、サリチル酸ミリスチル等のサリチル酸誘導体;ジイソプロピルケイ皮酸メチル、p−メトキシケイ皮酸エチル、p−メトキシケイ皮酸イソプロピル、p−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシルや、p−メトキシケイ皮酸ブチル等のケイ皮酸誘導体;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸や、2、2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体;ウロカニン酸や、ウロカニン酸エチル等のアゾール系化合物;4−t−ブチル−4'−メトキシベンゾイルメタン等が挙げられる。
紫外線吸収剤の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは0.001〜5質量%である。
<抗菌剤>
抗菌剤は、液体柔軟剤組成物の保存性を高めるために配合する。
抗菌剤としては、液体柔軟剤組成物分野において公知の成分を特に制限なく用いることができる。具体例としては、例えば、ダイクロサン、トリクロサン、塩化ベンザルコニウム、ビス−(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、8−オキシキノリン、ビグアニド系化合物(例えば、ポリヘキサメチレンビグアニド)、塩酸クロロヘキシジンや、ポリリジン等が挙げられる。これらの中でも、塩化ベンザルコニウム、ビグアニド系化合物や、塩酸クロロヘキシジンが好ましい。
抗菌剤の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは0.001〜5質量%である。
<香料>
香料は、繊維製品に香気を付与するために液体柔軟剤組成物中に配合される。本発明の柔軟剤組成物において、上記(C)成分の芯物質として含まれる香料とは別に、カプセルに内包されていない香料(フリー香料)を更に含み得る。
香料は、繊維製品用処理剤組成物、例えば、繊維製品用仕上げ剤組成物又は柔軟剤組成物に一般的に使用される香料成分を1種類以上含む香料組成物であり得る。
香料成分の具体例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルデヒド類、フェノール類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ハイドロカーボン類、ケトン類、ラクトン類、ムスク類、テルペン骨格を有する香料、天然香料、動物性香料などが挙げられる。
各香料の具体例は以下の通りである。
アルデヒド類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウンデシレンアルデヒド、ラウリルアルデヒド、アルデヒドC−12MNA、ミラックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、シクラメンアルデヒド、シトラール、シトロネラール、エチルバニリン、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、オクタナール、リグストラール、リリアール、リラール、トリプラール、バニリンや、ヘリオナールなどが挙げられる。
フェノール類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オイゲノールや、イソオイゲノールなどが挙げられる。
アルコール類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シトロネロール、ジハイドロミルセノール、ジハイドロリナロール、ゲラニオール、リナロール、ネロール、サンダロール、サンタレックス、ターピネオール、テトラハイドロリナロール、メントール、ボルネオール、1−デカナール、バクダノールや、フェニルエチルアルコールなどが挙げられる。
エーテル類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、セドランバー、グリサルバ、メチルオイゲノールや、メチルイソオイゲノールなどが挙げられる。
エステル類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シス−3−ヘキセニルアセテート、シス−3−ヘキセニルプロピオネート、シス−3−ヘキセニルサリシレート、p−クレジルアセテート、p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、アミルアセテート、メチルジヒドロジャスモネート、アミルサリシレート、ベンジルサリシレート、ベンジルベンゾエート、ベンジルアセテート、セドリルアセテート、シトロネリルアセテート、デカハイドロ−β−ナフチルアセテート、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、エリカプロピオネート、エチルアセトアセテート、エリカアセテート、ゲラニルアセテート、ゲラニルフォーメート、ヘディオン、リナリルアセテート、β−フェニルエチルアセテート、ヘキシルサリシレート、スチラリルアセテート、ターピニルアセテート、ベチベリルアセテート、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、マンザネートや、アリルヘプタノエートなどが挙げられる。
ハイドロカーボン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リモネン(特に、d−リモネン)、α−ピネン、β−ピネン、ミルセン、カンフェンや、テルピノーレン等が挙げられる。
ケトン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、α−ヨノン、β−ヨノン、メチル−β−ナフチルケトン、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、ダマセノン、シス−ジャスモン、メチルヨノン、アリルヨノン、カシュメラン、ジハイドロジャスモン、イソイースーパー、ベルトフィックス、イソロンジフォラノン、コアボン、カルボン、ローズフェノン、ラズベリーケトン、ダイナスコンやマルトールなどが挙げられる。
ラクトン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、γ−デカラクトン、γ−ウンデカラクトン、γ−ノナラクトン、γ−ドデカラクトン、クマリンや、アンブロキサンなどが挙げられる。
ムスク類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シクロペンタデカノライド、エチレンブラシレート、ガラクソライド、ムスクケトン、トナリッド、トナライドや、ニトロムスク類などが挙げられる。
テルペン骨格を有する香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ゲラニオール(ゼラニオール)、ネロール、リナロール、シトラール、シトロネロール、メントール、ミント、シトロネラール、ミルセン、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、テレピネロール、カルボン、ヨノン(例えばβ−ヨノン)、カンフェンや、ボルネオールなどが挙げられる。
天然香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オレンジ油、レモン油、ライム油、プチグレン油、ユズ油、ネロリ油、ベルガモット油、ラベンダー油、ラバンジン油、アビエス油、アニス油、ベイ油、ボアドローズ油、イランイラン油、シトロネラ油、ゼラニウム油、ペパーミント油、ハッカ油、スペアミント油、ユーカリ油、レモングラス油、パチュリ油、ジャスミン油、ローズ油、シダー油、ベチバー油、ガルバナム油、オークモス油、パイン油、樟脳油、白檀油、芳樟油、テレピン油、クローブ油、クローブリーフ油、カシア油、ナツメッグ油、カナンガ油や、タイム油などの精油が挙げられる。
動物性香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、じゃ香、霊猫香、海狸香や、竜涎香などが挙げられる。
香料としては、アルデヒド類、ケトン類及びハイドロカーボン類の香料成分を含有する香料組成物が好ましい。この好ましい香料組成物の具体例としては、下記の香料成分を含むものが挙げられる。

アルデヒド類
ウンデシレンアルデヒド、ラウリルアルデヒド、アルデヒドC−12MNA、ミラックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、シクラメンアルデヒド、シトラール、シトロネラール、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、オクタナール、リグストラール、リリアール、リラール、トリプラール、バニリン、エチルバニリン、ヘリオナール

ケトン類
α−ヨノン、β−ヨノン、メチル−β−ナフチルケトン、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、シス−ジャスモン、メチルヨノン(メチルイオノン)、アリルヨノン(アリルイオノン)、カシュメラン、ジハイドロジャスモン、イソイースーパー、ベルトフィックス、イソロンジフォラノン、コアボン、ローズフェノン、ラズベリーケトン、ダイナスコン、マルトール、

ハイドロカーボン類
リモネン、α−ピネン、β−ピネン、ミルセン、テルピノーレン

より好ましい香料組成物の具体例としては、α−アミルシンナミックアルデヒド、アニスアルデヒド、オクタナール、バニリン、エチルバニリン、ヘリオナール、β−ヨノン、α−ダマスコン、β−ダマスコン、ラズベリーケトン、マルトール、リモネン、α−ピネン、β−ピネン及びミルセンを含むものが挙げられる。
更に好ましい香料組成物の具体例としては、α−アミルシンナミックアルデヒド、アニスアルデヒド、オクタナール、バニリン、ヘリオナール及びマルトールを含むものが挙げられる。
香料組成物が、香料成分としてアルデヒド類と、ケトン類と、ハイドロカーボン類とを含む場合、凍結復元性の観点で、これらの香料成分の総質量は、香料組成物の総質量に対して、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上、特に好ましくは50質量%以上である。
香料組成物には、液体柔軟剤組成物、例えば、繊維製品用仕上げ剤組成物又は柔軟剤組成物に一般的に使用される溶剤を配合してもよい。香料用溶剤としては、アセチン(トリアセチン)、MMBアセテート(3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート)、スクロースジアセテートヘキサイソブチレート、エチレングリコールジブチレート、ヘキシレングリコール、ジブチルセバケート、デルチールエキストラ(イソプロピルミリステート)、メチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)、カルビトール(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、TEG(トリエチレングリコール)、安息香酸ベンジル(BB)、プロピレングリコール、フタル酸ジエチル、トリプロピレングリコール、アボリン(ジメチルフタレート)、デルチルプライム(イソプロピルパルミテート)、ジプロピレングリコール(DPG)、ファルネセン、ジオクチルアジペート、トリブチリン(グリセリルトリブタノエート)、ヒドロライト−5(1,2−ペンタンジオール)、プロピレングリコールジアセテート、セチルアセテート(ヘキサデシルアセテート)、エチルアビエテート、アバリン(メチルアビエテート)、シトロフレックスA−2(アセチルトリエチルシトレート)、シトロフレックスA−4(トリブチルアセチルシトレート)、シトロフレックスNo.2(トリエチルシトレート)、シトロフレックスNo.4(トリブチルシトレート)、ドゥラフィックス(メチルジヒドロアビエテート)、MITD(イソトリデシルミリステート)、ポリリモネン(リモネンポリマー)や、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。
溶剤の配合量は、香料組成物の総質量に対して、例えば0.1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%である。
香料組成物には、液体柔軟剤組成物、例えば、繊維製品用仕上げ剤組成物又は柔軟剤組成物に一般的に使用される酸化防止剤を配合してもよい。香料用酸化防止剤としては、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)、t−ブチル−p−ヒドロキシアニソール(BHA)、p−メトキシフェノール、β−ナフトール、フェニル−α−ナフチルアミン、テトラメチルジアミノジフェニルメタン、γ−オリザノール、ビタミンE(α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、トリス(テトラメチルヒドロキシピペリジノール)・1/3クエン酸塩、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、クェルセチンや、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等が挙げられる。好ましくは3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)である。
酸化防止剤の配合量は、香料組成物の総質量に対して、例えば0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。
フリー香料の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、0.01〜5質量%、好ましくは0.3〜5質量%、より好ましくは0.8〜3質量%、さらに好ましくは1.2〜2質量%である。0.01質量%以上であると香気が強く、より良好な香り持続性効果を得ることができる。5質量%以下であると、より良好な凍結復元性を得ることができる。
<その他の成分>
前記の任意成分以外にも、液体柔軟剤組成物の香気や色調の安定性を向上させるための酸化防止剤や還元剤、乳濁剤(ポリスチレンエマルジョンなど)、不透明剤、縮み防止剤、洗濯じわ防止剤、形状保持剤、ドレープ性保持剤、アイロン性向上剤、酸素漂白防止剤、増白剤、白化剤、布地柔軟化クレイ、帯電防止剤、移染防止剤(ポリビニルピロリドンなど)、高分子分散剤、汚れ剥離剤、スカム分散剤、蛍光増白剤(4,4−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム(チバスペシャルティケミカルズ製チノパールCBS−X)など)、染料固定剤、退色防止剤(1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジンなど)、染み抜き剤、繊維表面改質剤(セルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼや、ケラチナーゼなどの酵素)、抑泡剤、水分吸放出性など絹の風合い・機能を付与する成分(シルクプロテインパウダー、それらの表面改質物、乳化分散液、具体的にはK−50、K−30、K−10、A−705、S−702、L−710、FPシリーズ(出光石油化学)、加水分解シルク液(上毛)、シルクゲンGソルブルS(一丸ファルコス))や、汚染防止剤(アルキレンテレフタレート及び/又はアルキレンイソフタレート単位とポリオキシアルキレン単位とからなる非イオン性高分子化合物、例えば、互応化学工業製FR627、クラリアントジャパン製SRC−1など)などを適宜配合することができる。
[組成物のpH]
液体柔軟剤組成物のpHは特に限定されないが、保存経日に伴う(A)成分の加水分解を抑制する等の観点から、25℃におけるpHが1〜6の範囲内であることが好ましく、2〜4の範囲内であることがより好ましい。
pH調整には、塩酸、硫酸、リン酸、アルキル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジメチルアミン等の短鎖アミン化合物、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩や、アルカリ金属珪酸塩などのpH調整剤を用いることができる。
[組成物の粘度]
液体柔軟剤組成物の粘度は、その使用性を損なわない限り特に限定されないが、1000mPa・s未満であることが好ましい。
保存経日による粘度上昇を考慮すると、製造直後の粘度は800mPa・s未満であるのがより好ましく、500mPa・s未満であるのがさらに好ましい。800mPa・s未満であると、洗濯機への投入の際のハンドリング性等の使用性が良好である。使用性の観点からは粘度の下限は特に制限されない。
なお、本発明の液体柔軟剤組成物の粘度をコントロールする目的で、無機又は有機の水溶性塩類を用いることができる。具体的には、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウムや、クエン酸ナトリウム等を用いることができるが、中でも塩化カルシウム、塩化マグネシウムや、クエン酸ナトリウムが好ましい。これらの水溶性塩類は、マイクロカプセルの分散性を損なわない量で配合することができ、その配合量は、例えば、液体柔軟剤組成物の総質量に対し0〜0.5質量%、好ましくは0〜0.3質量%、さらに好ましくは0〜0.1質量%である。水溶性塩類は、液体柔軟剤組成物製造のどの工程で配合しても構わないが、(D)成分としての無機塩とは別物として配合されるものである。
本発明における液体柔軟剤組成物の粘度とは、B型粘度計(例えば、ブルックフィールド社のアナログ粘度計T)を用いて25℃にて測定される値をいう。
[組成物の製造方法]
本発明の液体柔軟剤組成物の調製方法は特に限定されない。液体柔軟剤組成物の公知の調製方法、例えば、主剤として陽イオン界面活性剤を用いる従来の柔軟剤組成物の調製方法と同様の方法により製造することができる。
例えば、本発明の液体柔軟剤組成物の調製方法は以下のような工程を含み得る。
(I)油相調製工程
(A)成分であるカチオン界面活性剤、(E)成分であるノニオン界面活性剤の一部、香料等を混合して油相を得る工程。
(II)水を主成分とする水相を得る水相調製工程
(III)乳化分散液調製工程
前記油相調製工程で得られた油相と、前記水相調製工程で得られた水相の一部とを混合して液晶を形成し、さらに前記水相調製工程で得られた水相の残り全てを混合して液晶を分散する工程。
(IV)後添加工程
前記乳化分散液調製工程で得られた液晶分散液に、塩やノニオン界面活性剤の残り全て、(C)成分であるマイクロカプセル、(B)成分等の高分子等を配合する工程。
ここで、(B)成分は、後添加工程において添加することが好ましい。(B)成分を後添加工程において配合すると、ベシクル粒子の凝集を促しマイクロカプセルの分散安定化を向上させることができ、ベシクル粒子とバルクとの比重を近づけて相分離抑制効果を向上させることができる。
また、(C)成分は、後添加工程において添加することが好ましい。(C)成分を後添加工程において配合すると、乳化分散液調製工程でかかる剪断力によるマイクロカプセル壁の崩壊による芯物質の放出が抑制される。
更に、本発明の柔軟剤組成物において、(E)成分であるノニオン界面活性剤の添加の仕方を調整することにより、ベシクル粒子とバルクとの比重の差を調整しやすくなる。
油相調製工程において添加されるノニオン界面活性剤の、後添加工程において添加されるノニオン界面活性剤に対する質量比は、好ましくは0.5〜7、より好ましくは1〜7、さらに好ましくは3〜7である。油相調製工程において添加されるノニオン界面活性剤が、後添加工程において添加されるノニオン界面活性剤よりも多い方が、ベシクルの凝集を抑制し分離を抑制しやすい。
例えば、油相調製工程において得られる油相中、ノニオン界面活性剤は最終的に得られる柔軟剤組成物に対して1〜2質量%の量で配合されることが好ましく、後添加工程においては、ノニオン界面活性剤は最終的に得られる柔軟剤組成物に対して0.1〜4質量%の量で配合されることが好ましい。
本発明の柔軟剤組成物中、後添加工程において添加されるノニオン界面活性剤の(B)成分に対する質量比は、好ましくは0.1〜10、より好ましくは0.1〜5である。この比率が10以下であると、柔軟剤の相分離を良好に抑制できる。
[組成物の使用方法]
本発明の柔軟剤組成物による衣類等の繊維製品の処理方法は特に制限されるものではなく、従来の使用方法と同様に用いることができる。例えば洗濯のすすぎの段階ですすぎ水に本発明の柔軟剤組成物を溶解させて処理を行う、またはたらいのような容器を用い本発明の柔軟剤組成物を水に溶解させ、更に衣料を入れて浸漬処理する方法があるが、その場合は適度な濃度に希釈して使用される。その場合、浴比(繊維製品に対する処理液の重量比)は3〜100倍、特に5〜50倍であることが好ましい。具体的には、柔軟処理を行う際は、全使用水量に対し、(A)成分の濃度が0.01ppm〜1000ppmとなるような量で使用するのが好ましく、さらに好ましくは0.1ppm〜300ppmとなるような量で使用される。
本発明の柔軟剤組成物により処理され得る繊維製品は、特に制限されるものではなく、例えば、衣類、カーテン、ソファー、カーペット、タオル、ハンカチ、シーツ、マクラカバー等が挙げられる。その素材も、綿や絹、ウール等の天然繊維でもよいし、ポリエステル等の化学繊維でもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、実施例において成分配合量はすべて質量%(指定のある場合を除き、純分換算)を示す。
[(A)成分]
下記のA−1を使用した。
・A−1:カチオン界面活性剤(特開2003−12471の実施例4に記載の化合物)
A−1は、一般式(A1−4)、(A1−5)及び(A1−6)で表される化合物(各式中、R9は炭素数15〜17のアルキル基及びアルケニル基である)をジメチル硫酸で4級化したものを含む組成物である。
[(B)成分]
下記のB−1〜B−8を使用した。
・B−1(比較例):PEG3000(シグマアルドリッチジャパン 商品名:PEG3000)
・B−2:PEG4000(和光純薬株式会社製 商品名:ポリエチレングリコール4000)
・B−3:PEG6000(和光純薬株式会社製 商品名:ポリエチレングリコール6000)
・B−4:PEG10000(和光純薬株式会社製 商品名:ポリエチレングリコール10000)
・B−5:PEG20000(和光純薬株式会社製 商品名:ポリエチレングリコール20000)
・B−6:PPG4000(和光純薬株式会社製 商品名:ポリプロピレングリコール4000)
・B−7:mPEG20000(ポリエチレングリコールの片末端がメトキシ基であるもの。シグマ−アルドリッチ社製 商品名:ポリエチレングリコールメチルエーテル)
・B−8:PEG−PPG14000(エチレングリコールとプロピレングリコールのランダム共重合体。三洋化成工業社製 商品名:ニューポール 75H−90000)
[(C)成分]
下記のC−1を使用した。
・C−1:カプセル香料(ジボダン社製 商品名:GREEN BREEZE CAPS)
[(D)成分]
下記のD−1を使用した。
・D−1:塩化カルシウム((株)トクヤマ製 商品名:粒状塩化カルシウム)
[(E)成分]
下記のE−1〜E−3を使用した。
・E−1:ノニオン界面活性剤C13EO60(BASF社製ルテンゾールTO3にエチレンオキサイドを付加させたもの(EO60モルは、エチレンオキサイドの平均付加モル数が60であることを示す))
・E−2:ノニオン界面活性剤C12EO20(日本エマルジョン株式会社製 商品名:EMALE720)
・E−3:ノニオン界面活性剤C12EO50(日本エマルジョン株式会社製 商品名:EMALE750)
[共通成分]
香料: 下記表2で示される香料組成物。配合量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して1質量%であった。
Figure 0006902364
防腐剤:イソチアゾロン液(ダウケミカルズ社製 商品名:ケーソンCG-ICP)。配合量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して0.01質量%であった。
[液体柔軟剤組成物の調製方法]
内径100mm、高さ150mmのガラス容器と、攪拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、各成分の配合量を、下記表3〜5に記載の実施例・比較例の通り調整して、次の手順により液体柔軟剤組成物を調製した。
まず、(A)成分、(E)成分(ここで(E)成分として添加されるノニオン界面活性剤を、「油相ノニオン」と言う。)、香料を混合攪拌して、油相混合物を得た。一方、イソチアゾロン液をバランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、バランス用イオン交換水の質量は、980gから油相混合物、(B)成分、(C)成分、後添加工程で配合する分のノニオン、塩化カルシウム(前記成分を溶解するのに必要なイオン交換水を含む)の合計量を差し引いた残部に相当する。
次に、(A)成分の融点以上に加温した油相混合物をガラス容器に収納して攪拌しながら、(A)成分の融点以上に加温した水相混合物を2度に分割して添加し、攪拌した。ここで、水相混合物の分割比率は30:70(質量比)とし、攪拌は回転速度1,000rpmで、1回目の水相混合物添加後に3分間、2回目の水相混合物添加後に2分間行った。しかる後、(B)成分、(C)成分、(E)成分の残部(ここで(E)成分として添加されるノニオン界面活性剤を、「後添加ノニオン」と言う。)を添加した。また必要に応じて、塩酸(試薬1mol/L、関東化学)、または水酸化ナトリウム(試薬1mol/L、関東化学)を適量添加してpH2.5に調整し、更に全体質量が1,000gになるようにイオン交換水を添加して、目的の液体柔軟剤組成物(実施例1〜27及び比較例1〜4)を得た。
[評価方法]
上記のとおり調製した液体柔軟剤組成物を用いて、以下の手順で「カプセル香料((C)成分:マイクロカプセル)の分散性」、「柔軟剤の分離」について評価した。
<1.カプセル香料((C)成分:マイクロカプセル)の分散性評価>
上記のとおり調製した液体柔軟剤組成物を軽量PSガラスビン(PS−No.11、田沼硝子工業所製)に80mL入れて密栓し、カプセル香料(マイクロカプセル)の分散性を以下に示す4段階評価法により評価した。評価サンプルは同様に密栓したサンプルを25℃条件下で2ヶ月保管し、専門パネル8名により下記の基準に基づき目視評価を行った。結果を8名の平均値で表した。商品価値上、△以上が好ましい。結果を下記表3〜5に示す。
(評価基準)
4:保存前のサンプルと同等と認められるもの
3:わずかに浮遊が認められるもの
2:浮遊が認められるが、軽い振とうにより容易に再分散するもの
1:浮遊が認められ、ガラスビンへの付着もあり軽い振とうでは再分散が困難なもの
(判定基準)
◎◎◎:3.5点以上
◎◎:3.0点以上〜3.5点未満
◎:2.5点以上〜3.0点未満
○:2.0点以上〜2.5点未満
△:1.5点以上〜2.0点未満
×:1.5点未満
<2.柔軟剤の分離評価>
上記のとおり調製した液体柔軟剤組成物を軽量PSガラスビン(PS−No.11、田沼硝子工業所製)に80mL入れて密栓し、柔軟剤の分離を以下に示す5段階評価法により評価した。評価サンプルは同様に密栓したサンプルを25℃条件下で2ヶ月保管し、専門パネル8名により下記の基準に基づき目視評価を行った。結果を8名の平均値で表した。商品価値上、△以上が好ましい。結果を下記表3〜5に示す。
(評価基準)
4:保存前のサンプルと比較して、同等
3:上層にわずかに半透明層が確認できる
2:上層にやや半透明層が確認できる
1:上層に明らかに半透明層が確認できる
0:上層に明らかに透明層が確認できる
(判定基準)
◎◎◎:3.0点以上〜4.0点
◎◎:2.5点以上〜3.0点未満
◎:2.0点以上〜2.5点未満
○:1.5点以上〜2.0点未満
△:1.0点以上〜1.5点未満
×:1.0点未満
Figure 0006902364
Figure 0006902364
Figure 0006902364
上記表3〜5に示される成分組成中の数字は質量%を表す。尚、(C)成分の数値は、液体柔軟剤組成物の総質量に対する、芯物質として含まれる香料成分としての配合量(質量%)である。

Claims (4)

  1. 以下の(A)〜(C)成分:
    (A)エステル基及び/又はアミド基で分断されていてもよい炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
    (B)平均分子量4000以上の、ポリエチレングリコールもしくはポリプロピレングリコール、又はそれらのアルコキシ誘導体でアルコキシ基の炭素数が1又は2であるもの、及び
    (C)芯物質と、当該芯物質を覆う壁物質とから構成され、壁物質は高分子物質であり、平均粒子径が1〜50μmであるマイクロカプセル
    を含有する液体柔軟剤組成物。
  2. 以下の(A)〜(C)成分:
    (A)エステル基及び/又はアミド基で分断されていてもよい炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
    (B)平均分子量4000以上の、ポリエチレングリコールもしくはポリプロピレングリコール、又はそれらのアルコキシ誘導体でアルコキシ基の炭素数が1又は2であるもの、及び
    (C)芯物質と、当該芯物質を覆う壁物質とから構成され、壁物質が、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂或いは尿素−ホルムアルデヒド樹脂からなるアミノプラストポリマー、及びポリアクリル酸系或いはポリメタクリル酸系ポリマーから選択される1種以上である、マイクロカプセル
    を含有する液体柔軟剤組成物。
  3. (B)成分がポリエチレングリコール、又はそのアルコキシ誘導体であり、該ポリエチレングリコール、又はそのアルコキシ誘導体の配合量が0.1質量%〜4質量%である、請求項1または2に記載の液体柔軟剤組成物。
  4. (A)成分の(B)成分に対する質量比が、5〜150である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体柔軟剤組成物。
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