JP6905333B2 - 袋状柔軟剤物品 - Google Patents

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Description

本発明は、袋状柔軟剤物品に関する。詳細には、本発明は、袋状容器の変色を抑えた袋状柔軟剤物品に関する。
近年、香り付与を目的に柔軟剤を使用する生活者が増えており、良い香りが長続きすることが求められている。衣類に香りを残すために、柔軟剤や洗剤などに残香性に寄与する特定の香料成分を高配合することが以前から行われている。しかし、柔軟剤の残香性付与に用いられるフェノール系香料成分の中には、光や熱によって酸化反応を受け、柔軟剤の液色を変化させてしまうものがある。このような課題に対しては、特許文献1に記載されているような、変色防止剤としてヨウ化物塩を用いる方法が知られている。
特表2010-526199号公報
一方で、フェノール系香料成分を柔軟剤組成物中に一定量以上配合し、かつ柔軟剤組成物を特定の袋状容器に充填した場合には、その袋状容器が変色するという新たな課題が生じた。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、フェノール系香料成分を柔軟剤組成物中に一定量以上配合し、かつ特定の袋状容器に充填した場合においても、特定のポリオール系水溶性溶剤を組み合わせることで、袋状容器の変色を抑えることができることを見出した。
本発明は、このような新規な知見に基づいて完成されたものである。
本発明の一実施態様において、
柔軟剤組成物が袋状容器に充填されている袋状柔軟剤物品であって、
前記柔軟剤組成物が、下記(A)〜(C)成分:
(A)0.01〜1質量%のフェノール系香料成分;
(B)1〜10質量%のポリオール系水溶性溶剤;及び
(C)エステル基及び/又はアミド基で分断されていてもよい炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物
を含み、
(A)/(B)で表される質量比が、0.005〜0.2であり、
前記袋状容器が、プラスチックからなる層を1層以上含む積層材料から構成されたものであり、最外層がナイロンからなり、接着層がポリエチレンからなり、かつアルミニウム蒸着プラスチック層又はアルミニウム層を含まない層によって少なくとも一部が構成されている、
前記袋状柔軟剤物品が提供される。
本発明の一実施態様によれば、フェノール系香料成分は、バニリン、エチルバニリン、ラズベリーケトン、オイゲノール及びイソオイゲノールからなる群から選択される1種以上の成分を含む。
本発明の一実施態様によれば、フェノール系香料成分は、バニリン及び/又はエチルバニリンを含む。
本発明の一実施態様によれば、ポリオール系水溶性溶剤は、グリセリン、エチレングリコール及びプロピレングリコールからなる群から選択される。
本発明の一実施態様によれば、ポリオール系水溶性溶剤はグリセリンである。
本発明の一実施態様によれば、柔軟剤組成物は、ポリオール系水溶性溶剤を5.2〜8質量%含む。
本発明の一実施態様によれば、袋状容器の変色を抑えた袋状柔軟剤物品を提供することができる。また、本発明の一実施態様によれば、袋状容器の変色を抑え、かつ所望の残香性を付与した袋状柔軟剤物品を提供することができる。
[(A)成分]
本発明の袋状柔軟剤物品において、柔軟剤組成物に含まれる(A)成分は、フェノール系香料成分である。(A)成分は、衣料等の繊維製品へ香りを付与するため、または残香性を向上させるために用いられる。
フェノール系香料成分とは、一つ以上のフェノール骨格を有する香料物質である。フェノール系香料成分としては、例えば以下の物質が挙げられる。
2,6-ジメトキシフェノール、p-エチルフェノール、チモール、β-ナフトールイソブチルエーテル、バニリン、エチルバニリン、ラズベリーケトン、イソオイゲノール、オイゲノール、グアイアコール、クレオソール、カルバクロール
これらのフェノール系香料成分は、市場において容易に入手することができるか、又は、公知の方法により調製可能である。
(A)成分としては、好ましくは、バニリン、エチルバニリン、ラズベリーケトン、オイゲノール、イソオイゲノールである。これらのフェノール系香料成分を用いると、袋状容器の外観変色に対する抑制効果をより認識し得る。
(A)成分としては、より好ましくは、バニリン、エチルバニリン、ラズベリーケトンである。これらのフェノール系香料成分を用いると、袋状容器の外観変色に対する抑制効果をより一層認識し得る。
(A)成分としては、更に好ましくは、バニリン、エチルバニリンである。これらのフェノール系香料成分を用いると、袋状容器の外観変色に対する抑制効果を最も認識し得る。
(A)成分は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。また、(A)成分は、他の香料成分とともに用いられてもよく、他の香料成分と組み合わせて香料組成物中に配合されたものであってもよい。
本発明の袋状柔軟剤物品において、(A)成分の配合量は、柔軟剤組成物の総質量に対して、0.01〜1質量%であり、好ましくは0.05〜0.8質量%、特に好ましくは0.08〜0.6質量%である。(A)成分の配合量が0.01質量%以上であるとフェノール系香料による残香性が充分に確保することができ、1質量%以下であると袋状容器の外観変色を充分に抑制し得る。
[(B)成分]
本発明の袋状柔軟剤物品において、柔軟剤組成物に含まれる(B)成分は、ポリオール系水溶性溶剤である。(B)成分は、袋状容器の外観変色の抑制のために用いられる。
ポリオール系水溶性溶剤とは、少なくとも2つ以上のヒドロキシル基を持つ、炭化水素鎖からなる水溶性の溶剤であり、市場において容易に入手することができるか、又は、公知の方法により調製可能である。
ポリオール系水溶性溶剤の具体例としては、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコールが挙げられる。中でも、(B)成分としては、好ましくは、グリセリン、エチレングリコールである。(B)成分として、グリセリン及び/又はエチレングリコールを用いると、袋状容器の外観変色の抑制効果がより認識し得る。更に、(B)成分としては、より好ましくは、グリセリンである。(B)成分としてグリセリンを用いると、袋状容器の外観変色の抑制効果を最も認識し得る。
(B)成分は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
本発明の袋状柔軟剤物品において、(B)成分の配合量は、柔軟剤組成物の総質量に対して、1〜10質量%であり、好ましくは2〜9質量%、より好ましくは3〜8質量%、更に好ましくは5.2〜8質量%である。(B)成分の配合量が1質量%以上であると、袋状容器の変色抑制効果が充分に得られ、10質量%以下であると柔軟剤組成物の保存安定性がより良好である。
また、本発明の効果の観点から、(B)成分に対する(A)成分の質量比(A)/(B)は、0.005〜0.2であり、0.005〜0.1が好ましく、0.005〜0.049がより好ましい。
[(C)成分]
本発明の袋状柔軟剤物品において、柔軟剤組成物に含まれる(C)成分は、エステル基及び/又はアミド基で分断されていてもよい炭素数10〜26の炭化水素基(以下、本明細書において「長鎖炭化水素基」ということがある)を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
長鎖炭化水素基の炭素数は、10〜26であり、17〜26が好ましく、19〜24がより好ましい。炭素数が10以上であると柔軟性が良好で、26以下であるとハンドリング性が良好である。長鎖炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよい。長鎖炭化水素基が不飽和である場合、二重結合の位置はいずれの箇所にあっても構わないが、二重結合が1個の場合には、その二重結合の位置は長鎖炭化水素基の中央であるか、中央周辺に存在していることが好ましい。
長鎖炭化水素基は、鎖状の炭化水素基であっても構造中に環を含む炭化水素基であってもよく、好ましくは鎖状の炭化水素基である。鎖状の炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれであってもよい。鎖状の炭化水素基としては、アルキル基またはアルケニル基が好ましく、アルキル基がより好ましい。
長鎖炭化水素基は、エステル基(−COO−)及び/又はアミド基(−NHCO−)で分断されていてもよい。すなわち、長鎖炭化水素基は、その炭素鎖中に、エステル基及びアミド基からなる群から選択される少なくとも1種の分断基を有し、該分断基によって炭素鎖が分断されたものであってもよい。該分断基を有すると、生分解性が向上する等の点から好ましい。
該分断基を有する場合、1つの長鎖炭化水素基が有する分断基の数は1つであっても2つ以上であってもよい。すなわち、長鎖炭化水素基は、分断基によって1ヶ所が分断されていてもよく、2ヶ所以上が分断されていてもよい。分断基を2つ以上有する場合、各分断基は、同じであっても異なっていてもよい。
なお、炭素鎖中に分断基を有する場合、分断基が有する炭素原子は、長鎖炭化水素基の炭素数にカウントするものとする。長鎖炭化水素基は、通常、工業的に使用される牛脂由来の未水添脂肪酸、不飽和部を水添もしくは部分水添して得られる脂肪酸、パーム椰子、油椰子などの植物由来の未水添脂肪酸もしくは脂肪酸エステル、あるいは不飽和部を水添もしくは部分水添して得られる脂肪酸又は脂肪酸エステル等を使用することにより導入される。
本発明の袋状柔軟剤物品において、柔軟剤組成物に含まれる(C)成分としてのアミン化合物としては、2級アミン化合物又は3級アミン化合物が好ましく、3級アミン化合物がより好ましい。
本発明の袋状柔軟剤物品において、柔軟剤組成物に含まれる(C)成分としてのアミン化合物として、より具体的には、下記一般式(C1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006905333
〔式中、R1〜R3はそれぞれ独立に、炭素数10〜26の炭化水素基、−CH2CH(Y)OCOR4(Yは水素原子又はCH3であり、R4は炭素数7〜21の炭化水素基である。)若しくは−(CH2nNHCOR5(nは2又は3であり、R5は炭素数7〜21の炭化水素基である。)、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、−CH2CH(Y)OH、又は−(CH2nNH2であり、R1〜R3のうちの少なくとも1つは、炭素数10〜26の炭化水素基、−CH2CH(Y)OCOR4又は−(CH2nNHCOR5である。〕
式(C1)中、R1〜R3における炭素数10〜26の炭化水素基の炭素数は、17〜26が好ましく、19〜24がより好ましい。該炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよい。該炭化水素基としては、アルキル基又はアルケニル基が好ましい。
−CH2CH(Y)OCOR4中、Yは水素原子又はCH3であり、水素原子が特に好ましい。R4は炭素数7〜21の炭化水素基、好ましくは炭素数15〜19の炭化水素基である。式(C1)で表される化合物中にR4が複数存在するとき、該複数のR4は互いに同一であってもよく、それぞれ異なっていても構わない。
4の炭化水素基は、炭素数8〜22の脂肪酸(R4COOH)からカルボキシ基を除いた残基(脂肪酸残基)であり、R4のもととなる脂肪酸(R4COOH)は、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でもよく、また、直鎖脂肪酸でも分岐脂肪酸でもよい。中でも、飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸が好ましい。柔軟処理した衣類に良好な吸水性を付与するために、R4のもととなる脂肪酸の飽和/不飽和比率(質量比)は、90/10〜0/100が好ましく、80/20〜0/100がより好ましい。
4が不飽和脂肪酸残基である場合、シス体とトランス体が存在するが、シス体/トランス体の質量比率は、40/60〜100/0が好ましく、70/30〜90/10が特に好ましい。
4のもととなる脂肪酸として具体的には、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素価10〜60)、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素価10〜60)などが挙げられる。中でも、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸、およびリノール酸から選ばれる2種以上を所定量ずつ組み合わせて、以下の条件(a)〜(c)を満たすように調整した脂肪酸組成物を用いることが好ましい。
(a)飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸の比率(質量比)が90/10〜0/100、より好ましくは80/20〜0/100である。(b)シス体/トランス体の比率(質量比)が40/60〜100/0、より好ましくは70/30〜90/10である。(c)炭素数18の脂肪酸が60質量%以上、好ましくは80質量%以上であり、炭素数20の脂肪酸が2質量%未満であり、炭素数21〜22の脂肪酸が1質量%未満である。
−(CH2nNHCOR5中、nは2又は3であり、3が特に好ましい。R5は炭素数7〜21、好ましくは15〜19の炭化水素基である。式(D1)で表される化合物中にR5が複数存在するとき、該複数のR5は互いに同一であってもよく、それぞれ異なっていても構わない。R5としては、R4と同様のものが挙げられる。
1〜R3のうち、少なくとも1つは長鎖炭化水素基(炭素数10〜26の炭化水素基、−CH2CH(Y)OCOR4、又は−(CH2nNHCOR5)であり、2つが長鎖炭化水素基であることが好ましい。R1〜R3のうち、1つ又は2つが長鎖炭化水素基である場合、残りの2つ又は1つは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、−CH2CH(Y)OH、又は−(CH2nNH2であり、炭素数1〜4のアルキル基、−CH2CH(Y)OH、又は−(CH2nNH2であることが好ましい。これらのうち、炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。−CH2CH(Y)OHにおけるYは、−CH2CH(Y)OCOR4中のYと同様である。−(CH2nNH2におけるnは、−(CH2nNHCOR5中のnと同様である。
前記一般式(C1)で表される化合物の好ましい例として、下記一般式(C1−1)〜(C1−8)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006905333
〔式中、R7及びR8はそれぞれ独立に、炭素数10〜26の炭化水素基である。R9及びR10はそれぞれ独立に、炭素数7〜21の炭化水素基である。〕
7及びR8における炭化水素基としては、前記R1〜R3における炭素数10〜26の炭化水素基と同様のものが挙げられる。
9、R10における炭素数7〜21の炭化水素基としては、前記R4における炭素数7〜21の炭化水素基と同様のものが挙げられる。式中にR9が複数存在するとき、該複数のR9は互いに同一であってもよく、それぞれ異なっていても構わない。
本発明の袋状柔軟剤物品において、柔軟剤組成物に含まれる(C)成分は、アミン化合物の塩であってもよい。
アミン化合物の塩は、アミン化合物を酸で中和することにより得られる。アミン化合物の中和に用いる酸としては、有機酸でも無機酸でもよく、例えば塩酸、硫酸、メチル硫酸等が挙げられる。アミン化合物の中和は、公知の方法により実施できる。
アミン化合物の4級化物は、該アミン化合物に4級化剤を反応させて得られる。アミン化合物の4級化に用いる4級化剤としては、例えば、塩化メチル等のハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸等のジアルキル硫酸などが挙げられる。これらの4級化剤をアミン化合物と反応させると、アミン化合物の窒素原子に4級化剤のアルキル基が導入され、4級アンモニウムイオンとハロゲンイオン又はモノアルキル硫酸イオンとの塩が形成される。4級化剤により導入されるアルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。アミン化合物の4級化は、公知の方法により実施できる。
本発明の袋状柔軟剤物品において、柔軟剤組成物に含まれる(C)成分としては、前記一般式(C1)で表される化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、前記一般式(C1−1)〜(C1−8)、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、(C1−4)〜(C1−6)、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種がさらに好ましい。
式(C1)で表される化合物、その塩及びその4級化物は、市販のものを用いてもよく、公知の方法により製造したものを用いてもよい。
例えば、一般式(C1−2)で表される化合物(以下「化合物(C1−2)」)、一般式(C1−3)で表される化合物(以下「化合物(C1−3)」)は、上記脂肪酸組成物、または該脂肪酸組成物における脂肪酸を該脂肪酸のメチルエステルに置き換えた脂肪酸メチルエステル組成物とメチルジエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、柔軟性を良好にする観点から、「化合物(C1−2)/化合物(C1−3)」で表される存在比率が、質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
更に、その4級化物を用いる場合には、4級化剤としてジメチル硫酸を用いることがより好ましい。その際、柔軟性の観点から「化合物(C1−2)の4級化物/化合物(C1−3)の4級化物」で表される存在比率が、質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
一般式(C1−4)で表される化合物(以下「化合物(C1−4)」)、一般式(C1−5)で表される化合物(以下「化合物(C1−5)」)、一般式(C1−6)で表される化合物(以下「化合物(C1−6)」)は、上記脂肪酸組成物または脂肪酸メチルエステル組成物とトリエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、化合物(C1−4)、(C1−5)、(C1−6)の合計質量に対する個々の成分の含有比率は、柔軟性の観点から、化合物(C1−4)が1〜60質量%、化合物(C1−5)が5〜98質量%、化合物(C1−6)が0.1〜40質量%であることが好ましく、化合物(C1−4)が30〜60質量%、化合物(C1−5)が10〜55質量%、化合物(C1−6)が5〜35質量%であることがより好ましい。
また、その4級化物を用いる場合には、4級化反応を十分に進行させる点で、4級化剤としてジメチル硫酸を用いることがより好ましい。化合物(C1−4)、(C1−5)、(C1−6)の各4級化物の存在比率は、柔軟性の観点から質量比で、化合物(C1−4)の4級化物が1〜60質量%、化合物(C1−5)の4級化物が5〜98質量%、化合物(C1−6)の4級化物が0.1〜40質量%であることが好ましく、化合物(C1−4)の4級化物が30〜60質量%、化合物(C1−5)の4級化物が10〜55質量%、化合物(C1−6)の4級化物が5〜35質量%であることがより好ましい。また、化合物(C1−4)、(C1−5)、(C1−6)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、「4級化物/4級化されていないエステルアミン」の比率は70/30〜99/1の質量比率の範囲内であることが好ましい。
一般式(C1−7)で表される化合物(以下「化合物(C1−7)」)、一般式(C1−8)で表される化合物(以下「化合物(C1−8)」)は、上記脂肪酸組成物とN−メチルエタノールアミンとアクリロニトリルの付加物より、J.Org.Chem.,26,3409(1960)に記載の公知の方法で合成したN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−1,3−プロピレンジアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、「化合物(C1−7)/化合物(C1−8)」で表される存在比率が質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。またその4級化物を用いる場合には4級化剤として塩化メチルを用いることが好ましく、「化合物(C1−7)の4級化物/化合物(C1−8)の4級化物」で表される存在比率が、質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
本発明の袋状柔軟剤物品において、(C)成分の配合量は特に限定されないが、柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは6〜20質量%、さらに好ましくは7〜15質量%である。(C)成分の配合量が5質量%より多いと、十分な柔軟性及び残香性が得られ、30質量%より少ないと柔軟剤組成物の保存安定性がより良好になる。
[他の任意成分]
本発明の袋状柔軟剤物品において、柔軟剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、上記(A)〜(C)成分以外にも、以下のような成分を含有してもよい。
<(A)成分以外の香料組成物>(下記の実施例において(D)成分として記載)
本発明の袋状柔軟剤物品において、柔軟剤組成物は、繊維製品に香気を付与するために、上記(A)成分とは別に香料組成物を更に含んでもよい。
柔軟剤組成物に配合され得る香料組成物の種類に特に制限はなく、柔軟剤組成物に一般的に使用される香料成分を1種類以上含む香料組成物から、目的に応じて適宜選択することができる。
香料成分の具体例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルデヒド類、エーテル類、エステル類、ハイドロカーボン類、ケトン類、ラクトン類、ムスク類、テルペン骨格を有する香料、天然香料、動物性香料などが挙げられる。
各香料の具体例は以下の通りである。
アルデヒド類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウンデシレンアルデヒド、ラウリルアルデヒド、アルデヒドC−12MNA、ミラックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、シクラメンアルデヒド、シトラール、シトロネラール、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、オクタナール、リグストラール、リリアール、リラール、トリプラールや、ヘリオナールなどが挙げられる。
エーテル類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、セドランバー、グリサルバなどが挙げられる。
エステル類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シス−3−ヘキセニルアセテート、シス−3−ヘキセニルプロピオネート、シス−3−ヘキセニルサリシレート、p−クレジルアセテート、p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、アミルアセテート、メチルジヒドロジャスモネート、アミルサリシレート、ベンジルサリシレート、ベンジルベンゾエート、ベンジルアセテート、セドリルアセテート、シトロネリルアセテート、デカハイドロ−β−ナフチルアセテート、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、エリカプロピオネート、エチルアセトアセテート、エリカアセテート、ゲラニルアセテート、ゲラニルフォーメート、ヘディオン、リナリルアセテート、β−フェニルエチルアセテート、ヘキシルサリシレート、スチラリルアセテート、ターピニルアセテート、ベチベリルアセテート、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、マンザネートや、アリルヘプタノエートなどが挙げられる。
ハイドロカーボン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リモネン(特に、d−リモネン)、α−ピネン、β−ピネン、ミルセン、カンフェンや、テルピノーレン等が挙げられる。
ケトン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、α−ヨノン、β−ヨノン、メチル−β−ナフチルケトン、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、ダマセノン、シス−ジャスモン、メチルヨノン、アリルヨノン、カシュメラン、ジハイドロジャスモン、イソイースーパー、ベルトフィックス、イソロンジフォラノン、コアボン、カルボン、ローズフェノン、ダイナスコンやマルトールなどが挙げられる。
ラクトン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、γ−デカラクトン、γ−ウンデカラクトン、γ−ノナラクトン、γ−ドデカラクトン、クマリンや、アンブロキサンなどが挙げられる。
ムスク類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シクロペンタデカノライド、エチレンブラシレート、ガラクソライド、ムスクケトン、トナリッド、トナライドや、ニトロムスク類などが挙げられる。
テルペン骨格を有する香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ゲラニオール(ゼラニオール)、ネロール、リナロール、シトラール、シトロネロール、メントール、ミント、シトロネラール、ミルセン、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、テレピネロール、カルボン、ヨノン(例えばβ−ヨノン)、カンフェンや、ボルネオールなどが挙げられる。
天然香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オレンジ油、レモン油、ライム油、プチグレン油、ユズ油、ネロリ油、ベルガモット油、ラベンダー油、ラバンジン油、アビエス油、アニス油、ベイ油、ボアドローズ油、イランイラン油、シトロネラ油、ゼラニウム油、ペパーミント油、ハッカ油、スペアミント油、ユーカリ油、レモングラス油、パチュリ油、ジャスミン油、ローズ油、シダー油、ベチバー油、ガルバナム油、オークモス油、パイン油、樟脳油、白檀油、芳樟油、テレピン油、クローブ油、クローブリーフ油、カシア油、ナツメッグ油、カナンガ油や、タイム油などの精油が挙げられる。
動物性香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、じゃ香、霊猫香、海狸香や、竜涎香などが挙げられる。
(A)成分以外の香料組成物としては、アルデヒド類、ケトン類及びハイドロカーボン類の香料成分を含有する香料組成物が好ましい。この好ましい香料組成物の具体例としては、下記の香料成分を含むものが挙げられる。

アルデヒド類
ウンデシレンアルデヒド、ラウリルアルデヒド、アルデヒドC−12MNA、ミラックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、シクラメンアルデヒド、シトラール、シトロネラール、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、オクタナール、リグストラール、リリアール、リラール、トリプラール、ヘリオナール

ケトン類
α−ヨノン、β−ヨノン、メチル−β−ナフチルケトン、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、シス−ジャスモン、メチルヨノン(メチルイオノン)、アリルヨノン(アリルイオノン)、カシュメラン、ジハイドロジャスモン、イソイースーパー、ベルトフィックス、イソロンジフォラノン、コアボン、ローズフェノン、ダイナスコン、マルトール、

ハイドロカーボン類
リモネン、α−ピネン、β−ピネン、ミルセン、テルピノーレン

より好ましい香料組成物の具体例としては、α−アミルシンナミックアルデヒド、アニスアルデヒド、オクタナール、ヘリオナール、β−ヨノン、α−ダマスコン、β−ダマスコン、マルトール、リモネン、α−ピネン、β−ピネン及びミルセンを含むものが挙げられる。
更に好ましい香料組成物の具体例としては、α−アミルシンナミックアルデヒド、アニスアルデヒド、オクタナール、ヘリオナール及びマルトールを含むものが挙げられる。
香料組成物が、香料成分としてアルデヒド類と、ケトン類と、ハイドロカーボン類とを含む場合、凍結復元性の観点で、これらの香料成分の総質量は、香料組成物の総質量に対して、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上、特に好ましくは50質量%以上である。
香料組成物には、繊維製品用仕上げ剤組成物又は柔軟剤組成物に一般的に使用される溶剤を配合してもよい。香料用溶剤としては、アセチン(トリアセチン)、MMBアセテート(3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート)、スクロースジアセテートヘキサイソブチレート、エチレングリコールジブチレート、ヘキシレングリコール、ジブチルセバケート、デルチールエキストラ(イソプロピルミリステート)、メチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)、カルビトール(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、TEG(トリエチレングリコール)、安息香酸ベンジル(BB)、プロピレングリコール、フタル酸ジエチル、トリプロピレングリコール、アボリン(ジメチルフタレート)、デルチルプライム(イソプロピルパルミテート)、ジプロピレングリコール(DPG)、ファルネセン、ジオクチルアジペート、トリブチリン(グリセリルトリブタノエート)、ヒドロライト−5(1,2−ペンタンジオール)、プロピレングリコールジアセテート、セチルアセテート(ヘキサデシルアセテート)、エチルアビエテート、アバリン(メチルアビエテート)、シトロフレックスA−2(アセチルトリエチルシトレート)、シトロフレックスA−4(トリブチルアセチルシトレート)、シトロフレックスNo.2(トリエチルシトレート)、シトロフレックスNo.4(トリブチルシトレート)、ドゥラフィックス(メチルジヒドロアビエテート)、MITD(イソトリデシルミリステート)、ポリリモネン(リモネンポリマー)や、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。
溶剤の配合量は、香料組成物の総質量に対して、例えば0.1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%である。
袋状容器の外観変色の抑制の観点から、香料組成物には、繊維製品用仕上げ剤組成物又は柔軟剤組成物に一般的に使用される酸化防止剤を配合する方が好ましい。香料用酸化防止剤としては、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)、t−ブチル−p−ヒドロキシアニソール(BHA)、p−メトキシフェノール、β−ナフトール、フェニル−α−ナフチルアミン、テトラメチルジアミノジフェニルメタン、γ−オリザノール、ビタミンE(α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、トリス(テトラメチルヒドロキシピペリジノール)・1/3クエン酸塩、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、クェルセチンや、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等が挙げられる。好ましくは3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエンである。
酸化防止剤の配合量は、香料組成物の総質量に対して、例えば0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。
(A)成分以外の香料組成物の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、柔軟剤組成物の総質量に対し、(A)成分と合わせて0.1〜4質量%、好ましくは0.5〜3質量%、より好ましくは0.5〜2質量%である。0.1質量%以上であると香気が強く、より良好な香り持続性効果を得ることができる。4質量%以下であると、より良好な凍結復元性を得ることができる。
<ノニオン界面活性剤>
ノニオン界面活性剤は、柔軟剤組成物の安定性向上、特に凍結復元性の向上のために配合され得る。
ノニオン界面活性剤としては、柔軟剤組成物分野において公知の成分を特に制限なく用いることができる。例えば、アルコール又は脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物を用いることができる。
アルコール及び脂肪酸の各炭素鎖部分は、分岐していても直鎖でもよく、不飽和があってもよい。また、炭素鎖に分布があってもよい。炭素鎖の炭素数は、好ましくは6〜20、より好ましくは8〜18である。炭素鎖が直鎖である場合には、その炭素数は好ましくは6〜14、より好ましくは8〜12、最も好ましくは10〜12である。炭素鎖が分岐鎖である場合には、その炭素数は好ましくは6〜18、より好ましくは9〜18、最も好ましくは13である。
ノニオン界面活性剤の原料としては、エクソンモービル社製エクサール、BASF社製LUTENSOL(ルテンゾール)シリーズ、協和発酵工業製オキソコールや、Shell社製DOBANOLシリーズなどを使用することができる。ノニオン界面活性剤がアルコールのアルキレンオキシド付加物である場合には、1級アルコール及び2級アルコールのいずれも使用することができる。炭素数13のアルコールは、例えばドデセンを原料として製造されるが、その出発原料としてはブチレンでもプロピレンでもよい。
炭素鎖が不飽和基を含む場合、その炭素数は18であるものが特に好ましい。不飽和基の立体異性体構造は、シス体又はトランス体であっても、両者の混合物であってもよいが、特にシス体/トランス体の比率が25/75〜100/0(質量比)であることが好ましい。
アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド(EO)が好ましいが、EOとともにプロピレンオキサイド(PO)またはブチレンオキサイド(BO)を付加したものであってもよい。EOの平均付加モル数としては10〜100モルが好適であり、より好ましくは20〜80モル、特に好ましくは40〜70モルである。また、EOとともに付加するPO又はBOの平均付加モル数としては1〜5が好適であり、より好ましくは1〜3モルである。この際、EOを付加した後、PO又はBOを付加しても、あるいはPO又はBOを付加した後、EOを付加してもよい。
ノニオン界面活性剤の具体例としては、ノニルアルコールの平均EO9PO1付加物、一級イソノニルアルコールの平均EO40モル付加物、一級イソデシルアルコールの平均EO20モル付加物、ラウリルアルコールの平均EO20モル付加物、一級イソへキサデシルアルコールの平均EO60モル付加物、一級イソトリデシルアルコールの平均EO60モル付加物、トリデシルアルコールの平均EO50モル付加物や、ラウリン酸の平均EO20モル付加物などが挙げられる。市販品としては、日本エマルジョン製エマレックスシリーズ、三洋化成製エマルミンシリーズ、ライオン化学製TDAシリーズ、日本触媒製ソフタノールシリーズや、BASF社製LUTESOLシリーズなどを使用することができる。
ノニオン界面活性剤の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、柔軟剤組成物の総質量に対し、0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜8質量%、より好ましくは1〜6質量%である。ノニオン界面活性剤の配合量が0.1質量%よりも多いと柔軟剤組成物の凍結復元性がより向上し、10質量%より少ないと柔軟剤組成物の粘度の上昇を抑えて、使用性の面で良好なものとすることができる。
<(B)成分以外の水溶性溶剤>
(B)成分以外の水溶性溶剤は、柔軟剤組成物の安定性の更なる向上、特に凍結復元性の更なる向上のために配合され得る。
(B)成分以外の水溶性溶剤としては、(B)成分以外の炭素数1〜4のアルコール、グリコールエーテル系溶剤、多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。具体的には、エタノール、イソプロパノール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、及び、下記一般式(X)で表わされる水溶性溶剤から選ばれる溶媒成分を配合することが好ましい。
6−O−(C24O)y−(C36O)Z−H ・・・(X)
(式中、R6は、炭素数1〜6、好ましくは2〜4のアルキル基又はアルケニル基であり、yおよびzはそれぞれ平均付加モル数であり、yは1〜10、好ましくは2〜5であり、zは0〜5、好ましくは0〜2である。)
上記に挙げた中でも、エタノール、ブチルカルビトール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルや、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
(B)成分以外の水溶性溶剤の配合量は特に限定されないが、柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは0〜30質量%、より好ましくは0.01〜25質量%、さらに好ましくは0.1〜20質量%である。
<糖系化合物>
糖系化合物は、柔軟剤組成物の安定性の更なる向上、特に凍結復元性の更なる向上のために配合され得る。
糖系化合物としては、糖骨格の繰り返し単位の数(重合度)が1〜40のものが好ましく、1〜20が更に好ましく、1〜5(すなわち、単糖及び重合度1超5以下のオリゴ糖)が特に好ましい。好ましい糖系化合物としては、単糖、二糖、オリゴ糖や糖アルコールが挙げられる。
糖の具体例としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース、アラビノース、リボース、マルトース、イソマルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、タロース、マルトトリオース、イソマルトトリオース、及び、天然多糖の部分加水分解から得られるオリゴ糖、並びに、これらの糖に置換基を導入した化合物(糖誘導体)が挙げられる。導入可能な置換基としては、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アミン基、4級アンモニウム基や、カルボキシル基等が挙げられ、これらの中でも、特にアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基が挙げられる。置換基としては、炭素数1〜18のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜12のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がさらに好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が最も好ましい。 糖としては、重合度が1〜5の単糖及びオリゴ糖、並びに、重合度が1〜5の単糖及びオリゴ糖において少なくとも一つの水酸基の水素原子がアルキル基で置換された化合物から選ばれる1種以上が好ましい。上記に挙げた中でも、凍結復元性の観点からは、トレハロースが好ましい。
糖アルコールとしては、エリトリトール、トレイトール、ペンチトール、ヘキシトール、ダルシトール、ソルビトール、マンニトール、ボレミトール、ペルセイユトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール等が挙げられる。
糖系化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上からなる混合物として用いてもよい。
糖系化合物の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、柔軟剤組成物の総質量に対し、0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜7質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。
<染料及び/又は顔料>
染料及び顔料は、それぞれ柔軟剤組成物の外観を向上するために配合され得る。
染料及び顔料共に、柔軟剤組成物分野において公知の成分を特に制限なく用いることができる。添加できる染料の具体例は、染料便覧(有機合成化学協会編,昭和45年7月20日発行,丸善株式会社)などに記載されている。また、特開平6−123081号公報、特開平6−123082号公報、特開平7−18573号公報、特開平8−27669号公報、特開平9−250085号公報、特開平10−77576号公報、特開平11−43865号公報、特開2001−181972号公報や特開2001−348784号公報などに記載されている染料も用いることができる。
好ましくは、酸性染料、直接染料、塩基性染料、反応性染料及び媒染・酸性媒染染料から選ばれる、赤色、青色、黄色もしくは紫色系の水溶性染料の1種以上である。
染料及び顔料のそれぞれについて、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上からなる混合物として用いてもよい。また、染料と顔料とを併用してもよい。
染料及び顔料の各配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは1〜50ppm、より好ましくは1〜30ppmである。
<防腐剤>
防腐剤は、主に、柔軟剤組成物の防腐力や殺菌力を強化し、長期保存中の防腐性を保つために配合され得る。
防腐剤としては、柔軟剤組成物分野において公知の成分を特に制限なく用いることができる。具体例としては、例えば、イソチアゾロン系の有機硫黄化合物、ベンズイソチアゾロン系の有機硫黄化合物、安息香酸類、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンや、これらの混合物などが挙げられる。なかでも、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンが好ましく、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの混合物がより好ましく、前者が約77質量%と後者が約23質量%との混合物やその希釈液(例えば、イソチアゾロン液)が特に好ましい。
ベンズイソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、類縁化合物としてジチオ−2,2−ビス(ベンズメチルアミド)や、これらの混合物などが挙げられる。中でも、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンが特に好ましい。
安息香酸類としては、安息香酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルや、パラオキシ安息香酸ベンジル等が挙げられる。
防腐剤の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは0.0001〜1質量%である。0.0001質量%以上であると、防腐剤の配合効果が十分に得られ、1質量%以下であると、柔軟剤組成物の高い保存安定性を十分に維持することができる。
<紫外線吸収剤>
紫外線吸収剤は、柔軟剤組成物を紫外線から保護するために配合され得る。
紫外線吸収剤は、紫外線を吸収し、赤外線や可視光線等に変換して放出することで、紫外線防御効果を発揮する成分である。
紫外線吸収剤としては、柔軟剤組成物分野において公知の成分を特に制限なく用いることができる。具体例としては、例えば、p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸グリセリルや、p−ジメチルアミノ安息香酸アミル等のアミノ安息香酸誘導体;サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸ジプロピレングリコール、サリチル酸オクチルや、サリチル酸ミリスチル等のサリチル酸誘導体;ジイソプロピルケイ皮酸メチル、p−メトキシケイ皮酸エチル、p−メトキシケイ皮酸イソプロピル、p−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシルや、p−メトキシケイ皮酸ブチル等のケイ皮酸誘導体;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸や、2、2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体;ウロカニン酸や、ウロカニン酸エチル等のアゾール系化合物;4−t−ブチル−4'−メトキシベンゾイルメタン等が挙げられる。
紫外線吸収剤の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは0.001〜5質量%である。
<抗菌剤>
抗菌剤は、柔軟剤組成物の保存性を高めるために配合され得る。
抗菌剤としては、柔軟剤組成物分野において公知の成分を特に制限なく用いることができる。具体例としては、例えば、ダイクロサン、トリクロサン、塩化ベンザルコニウム、ビス−(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、8−オキシキノリン、ビグアニド系化合物(例えば、ポリヘキサメチレンビグアニド)、塩酸クロロヘキシジンや、ポリリジン等が挙げられる。これらの中でも、塩化ベンザルコニウム、ビグアニド系化合物や、塩酸クロロヘキシジンが好ましい。
抗菌剤の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは0.001〜5質量%である。
前記の任意成分以外にも、柔軟剤組成物の香気や色調の安定性を向上させるための酸化防止剤や還元剤、乳濁剤(ポリスチレンエマルジョンなど)、不透明剤、縮み防止剤、洗濯じわ防止剤、形状保持剤、ドレープ性保持剤、アイロン性向上剤、酸素漂白防止剤、増白剤、白化剤、布地柔軟化クレイ、帯電防止剤、移染防止剤(ポリビニルピロリドンなど)、高分子分散剤、汚れ剥離剤、スカム分散剤、蛍光増白剤(4,4−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム(チバスペシャルティケミカルズ製チノパールCBS−X)など)、染料固定剤、退色防止剤(1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジンなど)、染み抜き剤、繊維表面改質剤(セルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼや、ケラチナーゼなどの酵素)、抑泡剤、水分吸放出性など絹の風合い・機能を付与する成分(シルクプロテインパウダー、それらの表面改質物、乳化分散液、具体的にはK−50、K−30、K−10、A−705、S−702、L−710、FPシリーズ(出光石油化学)、加水分解シルク液(上毛)、シルクゲンGソルブルS(一丸ファルコス))や、汚染防止剤(アルキレンテレフタレート及び/又はアルキレンイソフタレート単位とポリオキシアルキレン単位とからなる非イオン性高分子化合物、例えば、互応化学工業製FR627、クラリアントジャパン製SRC−1など)などを適宜配合することができる。
[柔軟剤組成物のpH]
柔軟剤組成物のpHは特に限定されないが、保存経日に伴う(C)成分の加水分解抑制及び袋状容器の外観変色の抑制の観点から、より酸性側のpHが好ましく、25℃におけるpHが1〜6の範囲内であることが好ましく、2〜4の範囲内であることがより好ましく、2〜3.5の範囲内であることがさらに好ましい。
pH調整には、塩酸、硫酸、リン酸、アルキル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジメチルアミン等の短鎖アミン化合物、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩や、アルカリ金属珪酸塩などのpH調整剤を用いることができる。
[柔軟剤組成物の粘度]
柔軟剤組成物の粘度は、その使用性を損なわない限り特に限定されないが、1000mPa・s未満であることが好ましい。
保存経日による粘度上昇を考慮すると、製造直後の粘度は800mPa・s未満であるのがより好ましく、500mPa・s未満であるのがさらに好ましい。800mPa・s未満であると、洗濯機への投入の際のハンドリング性等の使用性が良好である。使用性の観点からは粘度の下限は特に制限されない。
なお、柔軟剤組成物の粘度をコントロールする目的で、無機又は有機の水溶性塩類を用いることができる。具体的には、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウムや、クエン酸ナトリウム等を用いることができるが、中でも塩化カルシウム、塩化マグネシウムや、クエン酸ナトリウムが好ましい。その配合量は、例えば、柔軟剤組成物の総質量に対し0〜1.0質量%、好ましくは0〜0.8質量%、さらに好ましくは0〜0.6質量%である。水溶性塩類は、柔軟剤組成物製造のどの工程で配合しても構わない。
本発明の袋状柔軟剤物品において、柔軟剤組成物の粘度とは、B型粘度計(例えば、ブルックフィールド社のアナログ粘度計T)を用いて25℃にて測定される値をいう。
[柔軟剤組成物の製造方法]
本発明の袋状柔軟剤物品において、柔軟剤組成物の調製方法は特に限定されない。柔軟剤組成物の公知の調製方法、例えば、主剤としてカチオン界面活性剤を用いる従来の柔軟剤組成物の調製方法と同様の方法により製造することができる。
例えば、(A)成分、(C)成分、(A)成分以外の香料組成物、ノニオン界面活性剤を含む油相と、水と(B)成分を含む水相とを、(C)成分の融点以上の温度条件下で混合して乳化物を調製し、その後得られた乳化物に対し、必要に応じて粘度コントロール剤、その他の成分を添加、混合することにより製造することができる。
油相は、(C)成分の融点以上の温度で、(A)成分、(C)成分、(A)成分以外の香料組成物、ノニオン界面活性剤と、必要に応じて任意成分とを混合することにより調製することができる。
水相は、水と、(B)成分と、必要に応じて任意成分とを混合することにより調製できる。
尚、水溶性塩類の添加方法は、上記記載の添加方法に限定されない。すなわち、水溶性塩類は、水相に添加することも可能である。
[柔軟剤組成物の使用方法]
本発明の袋状柔軟剤物品において、柔軟剤組成物による衣類等の繊維製品の処理方法は特に制限されるものではなく、従来の使用方法と同様に用いることができる。例えば洗濯のすすぎの段階ですすぎ水に柔軟剤組成物を溶解させて処理を行う、またはたらいのような容器を用い柔軟剤組成物を水に溶解させ、更に衣料を入れて浸漬処理する方法があるが、その場合は適度な濃度に希釈して使用される。その場合、浴比(繊維製品に対する処理液の重量比)は3〜100倍、特に5〜50倍であることが好ましい。具体的には、柔軟処理を行う際は、全使用水量に対し、(C)成分の濃度が0.01ppm〜1000ppmとなるような量で使用するのが好ましく、さらに好ましくは0.1ppm〜300ppmとなるような量で使用される。
本発明の袋状柔軟剤物品において、柔軟剤組成物により処理され得る繊維製品は、特に制限されるものではなく、例えば、衣類、カーテン、ソファー、カーペット、タオル、ハンカチ、シーツ、マクラカバー等が挙げられる。その素材も、綿や絹、ウール等の天然繊維でもよいし、ポリエステル等の化学繊維でもよい。
[袋状容器]
本発明の袋状柔軟剤物品において、柔軟剤組成物は袋状容器に充填されている。袋状容器は、プラスチックからなる層を1層以上含む積層材料から構成されたものであり、最外層(光が最初に入射する層)がナイロンからなり、接着層がポリエチレンからなり、かつアルミニウム蒸着プラスチック層又はアルミニウム層を含まない層によって少なくとも一部が構成されている。
本発明の袋状柔軟剤物品において用いられる袋状容器は、例えば、特開2001−098300号公報の〔0019〕〜〔0022〕に記載の袋状容器であってもよい。しかしながら、本発明の袋状柔軟剤物品において用いられる袋状容器は、最外層(光が最初に入射する層)がナイロン層、接着層がポリエチレン層で構成され、かつアルミニウム蒸着プラスチック層又はアルミニウム層を含まない層によって少なくとも一部が形成されているという特徴を持つ限り、特に上記文献に記載の袋状容器に限定されるものではない。
本発明の袋状柔軟剤物品において用いられる袋状容器は、積層材料から構成されたものであり、袋状容器の具体的な構成としては、最外層(光が最初に入射する層)に延伸ナイロン(ONy)からなる基材層が配置され、次いで直線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等のポリエチレン層からなる接着層が配置され積層した構成が例示される。
前記基材層の厚みは、製袋加工性、コスト及び強度を加味して決めることができ、剛性などについて必要最小限に保持され得る厚さが必要であるが、厚みが大きすぎると袋状容器の外観変色が悪化するため、好ましくは10〜50μm、より好ましくは10〜30μm、最も好ましくは10〜20μmである。積層材料全体の厚みも、製袋加工性、コスト、強度及び剛性を加味して決めることができ、好ましくは100〜300μmである。
袋状容器の外観変色は、最外層のナイロン層が変色することによるものであり、ナイロン層は、末端アミド基や末端アミノ基がより少ないものを利用する方が好ましい。
本発明の袋状柔軟剤物品において用いられる袋状容器は、上記ナイロン層及びポリエチレン層の他に、例えば、アルミニウム蒸着プラスチック層、アルミニウム層、PET(ポリエチレンテレフタレート)層等を別途含んでいてもよい。アルミニウム蒸着プラスチック層又はアルミニウム層としては、特開2010−222711に記載されているような層を例示することができる。アルミニウム蒸着プラスチック層又はアルミニウム層は、上記ナイロン層及びポリエチレン層を覆うように配置され得る。
なお、袋状容器全てがアルミニウム蒸着プラスチック層及び/又はアルミニウム層で覆われている場合、袋状容器の変色は生じないと考えられるため、本発明の袋状柔軟剤物品において用いられる袋状容器は、アルミニウム蒸着プラスチック層又はアルミニウム層を含まない(アルミニウム蒸着プラスチック層又はアルミニウム層で覆われていない)層によって少なくとも一部が構成されている。また、コストの観点から一部分でもアルミニウム蒸着プラスチック層又はアルミニウム層を含まない構成がある方がより好ましい。
各層の積層は、一般的に、ポリウレタン系、エステル系等の接着剤や、カゼインなどの水溶性接着剤などの糊材を用いて行われる。
本発明の袋状柔軟剤物品において用いられる袋状容器は、上述のような複合フィルム基材を、最内層となる層を内側にして重ね合わせ、その周縁部を、ヒートシール等により接着して袋状に成形して得られる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、実施例において成分配合量はすべて質量%(指定のある場合を除き、純分換算)を示す。
[(A)成分]
下記のA−1〜A−3を使用した。
・A−1:バニリン
・A−2:エチルバニリン
・A−3:ラズベリーケトン
[(B)成分]
下記のB−1及びB−2を使用した。
・B−1:グリセリン
・B−2:エチレングリコール
[(C)成分]
カチオン界面活性剤(特開2003−12471の実施例4に記載の化合物)
[(D)成分]
・D−1:フリー香料(表1に記載の香料組成物) 1%
Figure 0006905333
・D−2:
フリー香料(表2に記載の香料組成物) 1%、及び
Figure 0006905333
カプセル香料(表3に記載の香料組成物) 0.2%
Figure 0006905333
[共通成分]
・E−1:
防腐剤:イソチアゾロン液(ダウケミカル社製 商品名:ケーソンCG−ICP) 0.01%
粘度コントロール剤:塩化カルシウム((株)トクヤマ製、商品名:粒状塩化カルシウム) 0.5%
ノニオン界面活性剤:ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテルEO60モル(BASF社製ルテンゾールTO3にエチレンオキサイド(EO)を60モル付加させたもの) 2%
・E−2:
防腐剤:イソチアゾロン液(ダウケミカル社製 商品名:ケーソンCG−ICP) 0.01%
粘度コントロール剤:塩化カルシウム((株)トクヤマ製、商品名:粒状塩化カルシウム) 0.03%
ノニオン界面活性剤:ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテルEO60モル(BASF社製ルテンゾールTO3にエチレンオキサイド(EO)を60モル付加させたもの) 3%
[袋状容器]
特開平8−26297号公報の図3に記載の構造のスタンディングパウチであって、下記構成を有する積層材料を用いて成形された袋状容器(高さ:260mm、上端部及び下端部幅:130mm、底面部は紡錘形の軸平行の断面の形であって、長軸が100mm、短軸が60mmである。)を用いた。
積層材料:層Iは外層、層IIは内層(接着層、組成物と接する層)とする。層Iは延伸ナイロン(ONy)、厚さ15μmの可撓性フィルムであって、層Iの裏面(層IIと接する面)は、全面にグラビア印刷にて白色インキが2回印刷され、その上に層IIが積層されている。なお、層IIは、直線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、厚さ150μmの可撓性フィルムである。
[柔軟剤組成物の調製方法]
内径100mm、高さ150mmのガラス容器と、攪拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、各成分の配合量を、下記表4に記載の通り調整して、次の手順により柔軟剤組成物を調製した。
まず、(A)成分、(C)成分、並びに(D)成分中のフリー香料及び共通成分中のノニオン界面活性剤を混合攪拌して、油相混合物を得た。一方、(B)成分、及び共通成分中のイソチアゾロン液をバランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、バランス用イオン交換水の質量は、980gから油相混合物と、(B)成分と、イソチアゾロン液の合計量を差し引いた残部に相当する。
次に、(C)成分の融点以上に加温した油相混合物をガラス容器に収納して攪拌しながら、(C)成分の融点以上に加温した水相混合物を2度に分割して添加し、攪拌した。ここで、水相混合物の分割比率は30:70(質量比)とし、攪拌は回転速度1,000rpmで、1回目の水相混合物添加後に3分間、2回目の水相混合物添加後に2分間行った。しかる後、共通成分中の塩化カルシウム及び(D)成分中のカプセル香料を添加し、必要に応じて、塩酸(試薬1mol/L、関東化学)、または水酸化ナトリウム(試薬1mol/L、関東化学)を適量添加してpH2.5に調整し、更に全体質量が1,000gになるようにイオン交換水を添加して、目的の液体柔軟剤組成物を得た。
[評価方法]
得られた液体柔軟剤組成物について、以下の手順で「袋状容器の外観変色」及び「残香性」について評価を行い、下記表4に結果を示した。
<1.袋状容器の外観変色評価>
袋状容器に液体柔軟剤組成物を詰め、シーリングしたものを60℃の恒温室に正立の状態で20日間保管した後、保管前の袋状容器との色差ΔEを、下記測定器を用いて測定した。
測定器:MINOLTA製DATA PROCESSOR DP−300
校正盤:CALIBRATION PLATE No.11833089
CR−200/CR−300 2°OBSERVER
<評価基準>
◎◎◎:ΔE=1.0未満
◎◎: ΔE=1.0以上〜2.0未満
◎: ΔE=2.0以上〜3.0未満
○: ΔE=3.0以上〜4.0未満
△: ΔE=4.0以上〜5.0未満
×: ΔE=5.0以上
<2.残香性評価>
2−1.液体柔軟剤組成物を用いた綿タオルの処理
(評価用布の前処理)
市販の綿タオル(東進社製)について、前処理として、市販洗剤「トッププラチナクリア」(ライオン社製)により、二槽式洗濯機(東芝製VH−30S)を用いて、以下の前処理を3回行った。
前処理:洗剤標準使用量、浴比30倍、45℃の水道水、洗浄10分→注水すすぎ10分を2回。
(洗濯時すすぎ工程での処理)
前処理洗浄した綿タオル(東進社製)1.0kgを、二槽式洗濯機(東芝製VH−30S)を用いて、市販洗剤「トッププラチナクリア」(ライオン社製)で10分間洗浄し(標準使用量、標準コース、浴比30倍、25℃の水道水使用)、その後、1回目のすすぎを3分間行った。1回目のすすぎに続いて2回目のすすぎを3分間行った。この2回目のすすぎの開始時に、上記の各例で得た液体柔軟剤組成物を添加して、3分間の柔軟処理(仕上げ剤6.67mL、浴比20倍、25℃の水道水使用)を行った。洗浄、すすぎの各工程間で脱水を1分間行った。
処理後、二槽式洗濯機から綿タオルを取出し、20℃、40%RHの恒温恒湿条件下で18時間乾燥させ、評価用処理布とした。
2−2.処理布の残香性評価
乾燥後、20℃40%RH条件下で3日間保管した後の綿タオルの香気強度を、下記の6段階臭気強度表示法に準拠し官能評価した。専門パネラー8人の平均点により、下記判定基準で残香強度を判定した。商品価値上、○以上を合格とした。
<評価基準>
0:無臭
1:何かわからないが香りを感じる
2:弱いが何の香りであるか感じられる
3:楽に香りを感じられる
4:強く香りを感じられる
5:強烈に香りを感じられる
<判定基準>
◎◎◎:4.0点以上
◎◎:3.0点以上4.0点未満
◎:2.5点以上3.0点未満
○:2.0点以上2.5点未満
△:1.0点以上2.0点未満
×:1.0点未満
Figure 0006905333
表中、各成分の組成における数値は質量%を表す。

Claims (6)

  1. 柔軟剤組成物が袋状容器に充填されている袋状柔軟剤物品であって、
    前記柔軟剤組成物が、下記(A)〜(C)成分:
    (A)0.01〜0.09質量%のフェノール系香料成分;
    (B)1〜10質量%のポリオール系水溶性溶剤;及び
    (C)エステル基及び/又はアミド基で分断されていてもよい炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物
    を含み、
    (A)/(B)で表される質量比が、0.005〜0.06であり、
    前記袋状容器が、プラスチックからなる層を1層以上含む積層材料から構成されたものであり、最外層がナイロンからなり、接着層がポリエチレンからなり、かつアルミニウム蒸着プラスチック層又はアルミニウム層を含まない層によって少なくとも一部が構成されている、
    前記袋状柔軟剤物品。
  2. 前記フェノール系香料成分が、バニリン、エチルバニリン、ラズベリーケトン、オイゲノール及びイソオイゲノールからなる群から選択される1種以上の成分を含む、請求項1に記載の袋状柔軟剤物品。
  3. 前記フェノール系香料成分が、バニリン及び/又はエチルバニリンを含む、請求項1又は2に記載の袋状柔軟剤物品。
  4. 前記ポリオール系水溶性溶剤が、グリセリン、エチレングリコール及びプロピレングリコールからなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか1項記載の袋状柔軟剤物品。
  5. 前記ポリオール系水溶性溶剤が、グリセリンである、請求項1〜4のいずれか1項記載の袋状柔軟剤物品。
  6. 前記柔軟剤組成物が、前記ポリオール系水溶性溶剤を5.2〜8質量%含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の袋状柔軟剤物品。
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