JP4716624B2 - 竿体の連結構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の竿体を振出形式に連結してなる釣竿の竿体同士の連結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の振出形式の釣竿は、穂先側端部内周を嵌合雌部とする大径竿体と、竿元側端部外周を嵌合雄部として大径竿体の穂先側に連結される小径竿体とを有している。この振出形式の釣竿では、大径竿体内に穂先側から小径竿体が挿入され出し入れ自在となっている。そして、釣りを行う際には各竿体を順次穂先側に引き出して嵌合固定して一本の竿体として用いる。一方、収納時には穂先側の竿体を順次竿元側の竿体内に収納してコンパクトな状態とする。
【0003】
また、このような振出形式の釣竿の中には、竿全体の長さを変化させて釣りを行えるように工夫したものがある。このように工夫された釣竿の元竿(大径竿体)は、穂先側端部内周面に他の部分よりやや小径に形成され元上竿(小径竿体)の竿元側端部を嵌合固定可能な第1嵌合固定部と、竿元側端部内に配置され元上竿の竿元側端部を嵌合固定可能な第2嵌合固定部とを有している。そして、元竿の穂先側に連結される元上竿が穂先側に引き出された状態(以下「延伸状態」という)と元上竿が元竿内に挿入された状態(以下「収納状態」という)とで、元上竿は第1嵌合固定部と第2嵌合固定部とにそれぞれ嵌合固定される。こうして、元竿と元上竿とは「延伸状態」,「収納状態」のいずれの状態においても互いに嵌合固定可能であり、状況に応じて竿全体の長さを変化させて釣りを行える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の振出形式の釣竿において大径竿体内に内部竿体を出し入れする場合、大径竿体内の空気の出入りが悪く、小径竿体の挿入や引き出しが円滑に行えない場合がある。これは、大径竿体内の小径竿体を収納するための空間が大径竿体,小径竿体及びそれぞれの竿体に取り付けられた尻栓によって密閉に近い状態にされているので、閉塞されたピストンとシリンダの様に空気抵抗が生じ、小径竿体の出し入れが円滑に行えないのである。
【0005】
このような現象は、釣りを行う最中にも小径竿体を大径竿体内に出し入れする場合がある「竿全体の長さを変化させて釣りを行えるように工夫した釣竿」において、特に不都合が生じ易い。
また、釣糸が竿体内部を挿通するような中通し竿においては、竿体内部に釣糸と共に水が侵入してくる場合があり、これを排水する必要が生じる場合がある。このような場合に、一々連結してある竿体を分解して、個々の竿体を勢いよく振って内部の水を排水するのは煩雑である。
【0006】
本発明の課題は、竿体の出し入れまたは連結を円滑にする竿体の連結構造を提供することにある。
また、本発明の別の課題は、竿体内部に侵入する水を容易に排水可能な竿体の連結構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明1の連結構造は、竿体同士を振出形式で連結するための構造であって、穂先側内周面が嵌合雌部であり、この嵌合雌部に軸方向に貫いて設けられた溝を有する竿元側竿体と、竿元側竿体の穂先側に竿元側竿体内に挿入自在に連結され、竿元側端部が他の部分より特に大径化された大径部分であり、大径部分の外周面が嵌合雌部に嵌合可能な嵌合雄部である穂先側竿体とを備えている。そして、嵌合雌部と嵌合雄部とが嵌合する際に、竿元側竿体の穂先側端部が穂先側竿体の大径部分より穂先側に突出するように位置し、穂先側竿体は大径部分の穂先側周面に撥水塗料が塗布されており溝は、前記嵌合雄部の軸方向長さより長くなるように形成され、嵌合雌部と嵌合雄部とが嵌合したとき、竿元側竿体の竿元側と穂先側竿体とによって形成される空間と竿元側竿体の外部との間で空気が通過できることを特徴とする。
【0008】
この構造では、収納時には穂先側竿体を竿元側竿体内に挿入し収納してコンパクトな状態とする。そして、延伸時には穂先側竿体を竿元側竿体内から引き出して、穂先側竿体の嵌合雄部を竿元側竿体の嵌合雌部に嵌合させて固定し連結する。この際、竿元側竿体内部に形成されている穂先側竿体を収納可能な空間に対して、竿元側竿体の嵌合雌部に設けられた溝が空気の出入口を提供する。即ち、穂先側竿体・竿元側竿体の連結操作時において常にこの嵌合雌部に形成された溝を空気が通過可能であり、竿元側竿体の内部に形成されている穂先側竿体を収納可能な空間が密閉に近い状態でなくなる。この結果、竿元側竿体に対する穂先側竿体の出し入れが円滑になる。
【0009】
この構造をいわゆる中通し竿に適応すれば、竿体内部に釣糸と共に入り込んで溜まった水は、釣竿を振ると順次穂先側に流され、竿体の連結部分においては嵌合雌部に形成された溝を排水溝として流れることになる。こうして、竿体内に溜まった水も容易に排水される。
もっとも、このような溝は、逆に雨水やせっかく排水した水が外部から竿体内部へ水が流れ込む通り道ともなってしまう恐れもある。そこで、延伸時に穂先側竿体を竿元側竿体内から引き出した状態において、穂先側竿体の大径部分からなる嵌合雄部の穂先側まで伸びる竿元側竿体の穂先側端部が「庇」のように穂先側竿体と竿元側竿体との連結部分をカバーして雨水の侵入を抑える。さらに、嵌合雄部の穂先側周面に塗布される撥水塗料がこの部分に溜まる水をはじいて、溝からの水の侵入を抑えることになる。
【0010】
発明2の連結構造は、竿体同士を振出形式で連結するための構造であって、穂先側内周面が嵌合雌部である竿元側竿体と、竿元側竿体の穂先側に竿元側竿体内に挿入自在に連結され、竿元側端部が他の部分より特に大径化された大径部分であり、大径部分の外周面が嵌合雌部に嵌合可能な嵌合雄部であり、嵌合雄部に軸方向に貫いて設けられた溝を有する穂先側竿体とを備えている。そして、嵌合雌部と嵌合雄部とが嵌合する際に、竿元側竿体の穂先側端部が穂先側竿体の大径部分より穂先側に突出するように位置し、穂先側竿体は大径部分の穂先側周面に撥水塗料が塗布されており、溝の底は、穂先側竿体の竿元側ほど深くなるように、穂先側竿体の軸方向と平行に形成され、竿元側竿体の竿元側と穂先側竿体とによって形成される空間と竿元側竿体の外部との間で空気が通過できることを特徴とする。
【0011】
この連結構造では、発明1とは逆に嵌合雄部側に溝が形成されており、この溝が空気の通り道又は排水路として作用する。ここでも、穂先側竿体の大径部分からなる嵌合雄部の穂先側まで伸びる竿元側竿体の穂先側端部が「庇」のように穂先側竿体と竿元側竿体との連結部分をカバーして雨水の侵入を抑える。さらに、嵌合雄部の穂先側周面に塗布される撥水塗料がこの部分に溜まる水をはじいて、溝からの水の侵入を抑えることになる。
【0012】
発明3の連結構造は、発明1又は2の構造であって、穂先側竿体又は竿元側竿体は、竿元側端部又は穂先側端部に軸方向に凹凸が形成された芯材に繊維強化樹脂を巻回して形成されている。
ここでは、芯材に所定の溝を形成するための凹凸を設け、ここに繊維強化樹脂を巻回することで製造時に竿体に直接溝が形成される。このように製造時から直接溝を竿体に設けることで作業性が高まる。
【0013】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、本発明の第1実施形態を採用した中通し竿は、元竿1と、元竿1の穂先側に振出形式で連結された元上竿2と、元上竿2の穂先側に振出形式で連結された中竿3や穂先竿(図示せず)を有している。元竿1の周面にはリール5を脱着自在に装着可能なリールシート4が形成され、竿元側端部には底栓10が装着されている。また、元上竿2の穂先側周面には釣糸導入口7とこの釣糸導入口7上に配置される釣糸導入ガイド6がある。そして、リール5からの釣糸は釣糸導入ガイド6を介して釣糸導入口7より竿体内へ導かれ、順次穂先側の竿体へと送られる。
【0014】
元竿1は、先細りのテーパが設けられ内部に竿体収納部を有する筒状部材である。例えば、炭素繊維等の強化繊維に合成樹脂を含浸させたプリプレグから形成される。図2に示すように、元竿1の竿元側端部は部分的に外径・内径共に大径化されている。そして、この大径化された部分の内部において、元竿1は、竿元側端部に配置された雌ねじ部材11と、雌ねじ部材11の穂先側に隣接して配置されるストッパーリング12とを有している。雌ねじ部材11は内周面にねじ山が形成されたリング状の部材であって、接着剤等によって元竿1の内周面に固定されている。この雌ねじ部材11に脱着自在に尻栓10が螺合している。ストッパーリング12は短筒型の部材であり、内部に後述の嵌合筒体20を嵌着させて元上竿2を係止するためのストッパーである。ストッパーリング12は単なる筒状の部材でもよいが、内周面に凹凸を設けて嵌合筒体20との嵌合時における固着を防止するような工夫を施してもよい。また、図3に示すように、元竿1の穂先側端部内周面は嵌合雌部となっており、元上竿2の竿元側端部の大径化した部分に嵌着可能となっている。
【0015】
図1及び図3に示すように、元上竿2も、元竿1と同様に、先細りのテーパが設けられ内部に竿体収納部を有する筒状部材であり、炭素繊維等の強化繊維に合成樹脂を含浸させたプリプレグ等から形成される。特に、元上竿2の竿元側端部は他の部分に比べて大径化した大径部分となっており、この部分も先細りテーパが設けられている(図4参照)。
【0016】
図2に示すように、元上竿2の竿元側には別途合成樹脂やプリプレグ素材等で形成される短筒状の嵌合筒体20が差し込まれて固定されている。この嵌合筒体20はその外径がストッパーリング12の内径に合致するように設定されている。そして、元上竿2が元竿1内に挿入された際に、この嵌合筒体20がストッパーリング12と嵌着して、元上竿2と元竿1とが「収納状態」で係止可能となる。
【0017】
一方、図3に示すように、元上竿2の竿元側の大径部分の外径は上述のように先細りテーパが設けられているが、およそ元竿1の穂先側端部の内径に合致するように設定される。そして、元上竿2が元竿1から引き出された際に、この大径部分が元竿1の穂先側内周面に嵌着して、元上竿2と元竿1とが「延伸状態」で係止可能となる。なお、このように元上竿2と元竿1とが「延伸状態」で係止される場合、元竿1の穂先側端部は、元上竿2の大径部分より穂先側に張り出して大径部分を元竿1内に完全に覆うような「庇」となっている。
【0018】
この元上竿2の大径部分には周方向に間隔を隔てて複数の溝2aが形成されている。この溝2aは大径部分を軸方向に貫通して形成されており、元竿1の内部と外部とを連通する連通路となる。溝2aの深さはおよそ0.5〜1.0mm程度のものであり、元竿1を成形後に内周面を削作して設けることが可能である。また、元上竿2の大径部分の穂先側の軸方向の一定範囲周面(図3のX範囲)には、撥水塗料が塗布されている。このX範囲の軸方向長さはおよそ30〜60mm程度に設定するのが好ましい。なお、これに加えて、大径部分の溝2a内に親水性塗料を塗布してもよい。
【0019】
さらに、中竿3や穂先竿4にも、元上竿2,元竿1と同様の嵌合雄部及び嵌合雌部を形成してもよい。
このように構成された中通し竿では、収納時には、穂先側から順次竿体を竿元側の竿体内に振出形式で挿入し収納してコンパクトな状態とする。図2に示すように、この場合、特に、元上竿2と元竿1とにおいては、元上竿2の竿元側端部に装着されている嵌合筒体20が、元竿1のストッパーリング12と嵌着して、元上竿2と元竿1とが収納状態でも係止可能となり、釣竿全体の長さを調整して用いることも可能である。
【0020】
そして、延伸時には穂先側の竿体を順次竿元側の竿体内から引き出して順次嵌合させて連結して、一本の釣竿とする。この際、元竿1内部に形成されている元上竿2を収納可能な空間に対して、元上竿2の大径部分に設けられた溝2aが空気の出入口を提供する。即ち、元上竿2と元竿1との操作時において常にこの溝2aを空気が通過可能であり、元竿1内部に形成される空間が密閉に近い状態でなくなり、元上竿2の元竿1への出し入れが円滑になる。
【0021】
なお、図4に示すように、溝2aに於いては、好ましくは、先細りテーパが施された大径部分において、溝2aの底が元上竿2の軸方向に行になるように形成するのが好ましい。換言すれば、溝2aは竿元側ほどその深さが深くなるのが好ましい。このように、竿元側ほど深くなる溝2aを形成しておくことで、元上竿2が元竿1内に収納された収納状態に於いても(図2参照)、元上竿2の竿元側と元竿1とによって形成される空間と外部との空気の通り道が十分に確保できる。
【0022】
また、竿体内部に入り込んでくる水は、釣竿を振ると順次穂先側に流され、竿体の連結部分においては溝2aを排水溝として流れることになる。こうして、竿体内に溜まった水も容易に排水される。特に、親水性塗料等が溝2aに塗布されている場合には排水作用が良好になる。
もっとも、このような溝2aは、逆に雨水やせっかく排水した水が外部から元竿1内部へ水が流れ込む通り道ともなってしまう恐れもあるが、元竿1の穂先側端部が「庇」のように穂先側に張り出して元上竿2と元竿1との連結部分をカバーしており、雨水の侵入は抑えられている。さらに、大径部分の穂先側周面Xに塗布される撥水塗料がこの部分に溜まる水をはじいて(図3参照)、溝2aからの水が流れ込んでくるのを抑える。また、このような「庇」を設けることで、元竿1と元上竿2との連結部分は外部より直ちに目視できず、意匠性にも優れる。
【0023】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本発明の第2実施形態を採用した釣竿の元竿1の穂先側端部内周面には、図5及び図6に示すように、周方向に間隔を隔てて複数の溝1aが形成されている。この元竿1の穂先側端部内周面は元上竿2の竿元側端部の嵌合雄部と嵌合する嵌合雌部であり、溝1aは嵌合雄部の軸方向長さよりも長く、元竿1の穂先側端面から連続的に軸方向に伸びて形成されている。また、元竿1の穂先側端部は、元上竿2との嵌合時において元上竿2の嵌合雄部より穂先側に伸びて位置するようになっている。
【0024】
この元竿1の溝1aは通常のように竿体を成形した後に、竿体内周面を穂先側端部より削作して形成できる。なお、竿体の内部を挿通する釣糸と竿体内周面との接触面積を低減して釣糸の出し入れを円滑に行うために竿体内周面に釣糸を支持する螺旋状の突起を形成する場合がある(例えば、元上竿2等の場合)。このような突起を内周面に形成する竿体では、突起の高さ分だけ嵌合雌部は厚肉化する余裕があり、容易に溝1aを十分深く削作できる。例えば、このような突起の高さを0.3〜0.4mm程度に設定して竿体を製造する場合、少なくともこの程度の肉厚は嵌合雌部となる穂先側端部において確保でき、0.1〜0.25mm程度の深さの溝1aを形成することができることになる。さらに、このような溝1aの削作作業を容易にするためには、比較的削作加工の容易な不織布プリプレグ素材等を用いて嵌合雌部となる元竿1の穂先側端部内周面を形成することも考えられる。
【0025】
また、元竿1製造時から、以下の様な方法で直接形成することも可能である。即ち、図7に示すように、元竿1をはじめとする竿体は、一般に、所定の先細りテーパが施されたマンドレル100に、炭素繊維やガラス繊維等の強化繊維を配向し合成樹脂を含浸させたプリプレグ素材をシート状又はテープ状に加工したものを巻回して、これらを焼成して製造される。ここで、マンドレル100自体の穂先側端部に軸方向に凹凸を形成しておき、ここにプリプレグ素材を圧をかけながら巻回し、その凹凸を型付けることによって、所定の溝1aを形成することも可能である。若しくは、周面に凹凸を形成した合成樹脂又は金属製の別部材をマンドレル100の穂先側に接着又は機械的に装着しておき、マンドレル100及びこの別部材の外周にプリプレグ素材を巻回してもよい。
【0026】
一方、元上竿2の嵌合雄部の穂先側の周面には、第1実施形態と同様に、撥水塗料が塗布されている。また、元上竿2より穂先側に位置する中竿や穂先竿についてもそれぞれの連結部分において、同様の構造を採用することができる。
このように構成される釣竿においても、元上竿2と元竿1との伸縮時において、この溝1aが竿体内部と外部との連通路となって、元竿1内部に形成される空間が密閉に近い状態でなくなり、元上竿2の元竿1への出し入れを円滑になしえる。
【0027】
また、竿体内部に入り込んでくる水は、釣竿を振ると順次穂先側に流され、竿体の連結部分においては溝1aを排水溝として流れることになる。そして、元竿1の穂先側端部が「庇」のように穂先側に張り出して元上竿2と元竿1との連結部分をカバーしており、溝1aから逆に雨水が侵入してくることは抑えられている。さらに、大径部分の穂先側周面に塗布される撥水塗料がこの部分に溜まる水をはじいて(図5参照)、溝1aから水が竿体内部へ流れ込んでくるのを抑える。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、竿体の出し入れを円滑にすることができる。また、中通し竿に適応すれば、内部に溜まった水を容易に排水でき、内部への水の侵入も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を採用した中通し竿の全体図。
【図2】図1の中通し竿において元上竿2を元竿1内に収納した状態の竿元側端部を示した図。
【図3】図1の中通し竿において元上竿2を元竿1内から引き出した状態の穂先側端部を示した図。
【図4】図1の元上竿2の竿元側端部の参考図。
【図5】本発明の第2実施形態を採用した中通し竿の図3に相当する図。
【図6】図5のVI−VI断面図。
【図7】本発明の第2実施形態を採用した中通し竿の製造工程を示した図。
【符号の説明】
1 元竿
2 元上竿
10 底栓
11 雌ねじ部材
12 ストッパーリング
20 嵌合筒体
1a,2a 溝

Claims (3)

  1. 竿体同士を振出形式で連結するための構造であって、
    穂先側内周面が嵌合雌部であり、この嵌合雌部に軸方向に貫いて設けられた溝を有する竿元側竿体と、
    前記竿元側竿体の穂先側に前記竿元側竿体内に挿入自在に連結され、竿元側端部が他の部分より特に大径化された大径部分であり、前記大径部分の外周面が前記嵌合雌部に嵌合可能な嵌合雄部である穂先側竿体とを備え、
    前記嵌合雌部と前記嵌合雄部とが嵌合する際に、前記竿元側竿体の穂先側端部が前記穂先側竿体の大径部分より穂先側に突出するように位置し、前記穂先側竿体は前記大径部分の穂先側周面に撥水塗料が塗布されており
    前記溝は、前記嵌合雄部の軸方向長さより長くなるように形成され、前記嵌合雌部と前記嵌合雄部とが嵌合したとき、前記竿元側竿体の竿元側と穂先側竿体とによって形成される空間と前記竿元側竿体の外部との間で空気が通過できる
    ことを特徴とする竿体の連結構造。
  2. 竿体同士を振出形式で連結するための構造であって、
    穂先側内周面が嵌合雌部である竿元側竿体と、
    前記竿元側竿体の穂先側に前記竿元側竿体内に挿入自在に連結され、竿元側端部が他の部分より特に大径化され、先細りテーパが設けられた大径部分であり、前記大径部分の外周面が前記嵌合雌部に嵌合可能な嵌合雄部であり、前記嵌合雄部に軸方向に貫いて設けられた溝を有する穂先側竿体とを備え、
    前記嵌合雌部と前記嵌合雄部とが嵌合する際に、前記竿元側竿体の穂先側端部が前記穂先側竿体の大径部分より穂先側に突出するように位置し、前記穂先側竿体は前記大径部分の穂先側周面に撥水塗料が塗布されており
    前記溝の底は、前記穂先側竿体の竿元側ほど深くなるように、前記穂先側竿体の軸方向と平行に形成され、前記竿元側竿体の竿元側と穂先側竿体とによって形成される空間と前記竿元側竿体の外部との間で空気が通過できる
    ことを特徴とする竿体の連結構造。
  3. 前記穂先側竿体又は竿元側竿体は、竿元側端部又は穂先側端部に軸方向に凹凸が形成された芯材に繊維強化樹脂を巻回して形成されている、請求項1又は2に記載の竿体の連結構造。
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