JP2004129526A - 中通し竿 - Google Patents

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JP2004129526A
JP2004129526A JP2002295394A JP2002295394A JP2004129526A JP 2004129526 A JP2004129526 A JP 2004129526A JP 2002295394 A JP2002295394 A JP 2002295394A JP 2002295394 A JP2002295394 A JP 2002295394A JP 2004129526 A JP2004129526 A JP 2004129526A
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Masahiko Matsumoto
松本 聖比古
Yukinobu Shiotani
塩谷 幸信
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Shimano Inc
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Shimano Inc
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Abstract

【課題】釣糸挿通操作を円滑化すると共に、竿体内部に溜まりやすい水の排水にも配慮した中通し竿を提供する。
【解決手段】この中通し竿の元竿1の穂先側端部内周面には嵌合雌部1aが形成され、穂先側端部から一定の軸方向距離を隔てた位置の周面に釣糸を竿体内部に導入するための釣糸導入口11が形成されている。また、嵌合雌部1aの竿元側で且つ釣糸導入口11と周方向に於いて合致する位置に開口10が形成されている。一方、元上竿2は、元竿1の穂先側に振出形式に連結されている。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リールからの釣糸を内部に挿通可能な釣糸通路を有する中通し竿に関する。
【0002】
【従来の技術】
魚釣りに用いる釣竿の中には、竿体外周面に装着するリールからの釣糸を竿体内部に挿通させるタイプの中通し竿と呼ばれるものがある。一般に、中通し竿は、内部に釣糸を挿通可能な釣糸通路を有する元竿と、元竿に脱着自在に固定されたリールと、前記リールの穂先側の竿体外周面に形成された釣糸導入口とを有している。このような中通し竿では、リールからの釣糸を釣糸導入口より釣糸通路に導入し、順次穂先側の竿体内へ導き、穂先竿の先端のトップガイドより外部に釣糸を導出する。
【0003】
中通し竿は、いわゆる外通し竿に比べて釣糸が竿体外部を通過する部分が少ないので釣糸が風の影響を受けにくく、また、外通し竿に生じ易い釣糸ガイドへの糸絡み等が防止できるメリットがある。そして、このような効果をさらに向上させるために、釣糸が竿体外部を通る範囲である「リールから釣糸導入口までの距離」を小さくするために、釣糸導入口を竿体の穂先側から竿元側に移動させ若しくは移動させ得る中通し竿も考えられてきた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかし、リールから釣糸導入口までの距離を小さくするために、釣糸導入口をリールシートに近づけて竿元側に移動させると、以下のように、釣糸挿通操作が困難になる。即ち、中通し竿では、釣糸を係止した金属ワイヤからなる糸通し具を釣糸導入口より竿体内へ送り込んで釣糸を穂先側に挿通させる(「釣糸挿通操作」という)。この際、例えば(釣糸導入口が元竿に形成されている場合)、穂先側端部より竿元側に釣糸導入口が偏っている元竿の釣糸導入口から糸通し具を挿通しても、元竿とその穂先側に連結される元上竿との連結部分の内径の段差に糸通し具が突っ掛かってしまうことが多くなる。さらに、元上竿の穂先側にさらに別の中竿などが連結されている場合、これらの竿体への糸通し具の挿通も煩雑になる。
【0005】
また、中通し竿では、釣糸に付着した水が釣糸と共に竿体内部に入り込み、竿体内部に溜まってしまうこともある。このような水は竿体の重量化・釣糸の抵抗増大等の問題を引き起こすので、その排水も中通し竿に於ける重要な問題である。このような問題点を鑑み、連結部分に排水溝を設けた中通し竿も考えられているが(特許文献2参照)、必ずしも十分なものではない。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−194276(図1)
【0007】
【特許文献2】
特開2002−209497号公報(第3欄,図2)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、釣糸挿通操作を円滑化すると共に、竿体内部に溜まりやすい水の排水にも配慮した中通し竿を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
発明1の中通し竿は、リールからの釣糸を内部に挿通させる中通し竿であって、穂先側端部内周面に第1嵌着面が形成され、穂先側端部から一定の軸方向距離を隔てた位置の周面に釣糸を竿体内部に導入するための釣糸導入口が形成されており、また、嵌着面の竿元側に且つ釣糸導入口と周方向に於いて合致する位置に開口が形成されている第1竿体と、第1竿体の穂先側に振出形式に連結され、第1竿体の第1嵌着面に嵌着可能な第2嵌着面が竿元側端部外周面に形成されている第2竿体とを備える。
【0010】
この中通し竿では、竿元側の竿体の周面に装着されるリールからの釣糸は、第1竿体の釣糸導入口から第1竿体の内部に導かれる。そして、順次穂先側の竿体へと釣糸は各竿体の内部を挿通する。この第1竿体の釣糸導入口は穂先側端部から竿元側に一定の距離を隔てて形成されて竿元側のリールシートに近づけられており、風の影響等を受けにくくなっている。
【0011】
この中通し竿は、例えば、スピニングリールを用いる場合には、リールを装着するシート及び釣糸導入口が地面側を向いた状態で用いられる。釣糸をリールに巻き取り釣糸と共にこれに付着した水が竿体内部に入り込んでも、地面側を向いている第1竿体の釣糸導入口及び開口から水が良好に排水される。また、釣糸挿通操作の際には、釣糸導入口から挿入した糸通し具の先端の動きを開口から認識でき、糸通し具を円滑に第1竿体から第2竿体内等へと挿入して釣糸挿通操作を行うことができる。
【0012】
発明2の中通し竿は、発明1の中通し竿であり、開口の周縁には保護リングが装着されている。この中通し竿では保護リングが開口の形成に伴う竿体の強度低下を防止している。
【0013】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1実施形態を採用した中通し竿は、図1に示すように、元竿1と、元竿1の穂先側に連結された元上竿2と元上竿2の穂先側に連結された中竿3,中竿3の穂先側に連結された穂先竿4とから構成される。これら元竿1〜穂先竿4は炭素繊維またはガラス繊維等に合成樹脂を含浸させたプリプレグから形成される先細り筒状部材であって、内部に釣糸通路を有する。そして、元上竿2〜穂先竿4は穂先側から順次竿元側の竿体の内部に挿入され出し入れ自在になっており、いわゆる振出形式で連結されている。
【0014】
元竿1は、最も竿元側に位置する太径の竿体である。穂先側端部内周面は振出形式に元上竿2が穂先側に連結されるための嵌着雌部1aとなっている(図2参照)。軸方向の中央付近よりやや竿元側の外周面にリール(図示せず)を脱着自在に装着可能なリールシート5が設けられており、竿元側端部には尻栓6が脱着自在に装着されている。また、リールシート5の穂先側に隣接する周面にはグリップ7が装着されている。
【0015】
リールシート5は、リールの脚部を載置するための載置面,その脚部の一部を覆う固定フード及びナット式に周方向に回転しながら軸方向にスライド移動する移動フードとを有し、固定フードと移動フードとでリールの脚部を挟み込んで固定する部分である。尻栓6はボルト部分を有する栓部材であり元竿1の竿元側端部に脱着自在に螺着している。グリップ7はEVAやポリウレタン,コルク等の部材からなる略円筒型部材であり元竿1の周面に接着剤等で接着されている。
【0016】
また、元竿1には、嵌合雌部1aの竿元側に隣接する位置に開口10が形成され、且つ、嵌合雌部1aから軸方向に一定距離だけ間隔を隔てた位置に釣糸導入口11が形成されている。開口10及び釣糸導入口11はその周方向位置が合致するように形成されており、その周方向位置は上述のリールシート5の載置面にも合致するように設定される。開口10の形状は真円若しくは元竿1の軸方向を長径とする楕円型であり、釣糸導入口11は元竿1の軸方向を長径とする楕円型である。開口10と釣糸導入口11との軸方向の距離は100mm以上離れている。また、開口10及び釣糸導入口11にはそれぞれその口形に合致して形成されたセラミックス等の硬質部材からなるリング12,13が装着されている。これらのリングは竿体に口を形成することに伴う強度低下を防止し、若しくは釣糸と口周縁との直接の接触を回避する。
【0017】
さらに、元竿1の釣糸導入口11には釣糸導入ガイド14が装着されている。釣糸導入ガイド14は釣糸導入口11を軸方向において跨ぐように元竿1の周面に装着された金属または硬質合成樹脂等からなる部材である。釣糸導入ガイド14は釣糸導入口11の穂先側及び竿元側においてそれぞれ巻糸等で元竿1の周面に固定されている。この釣糸導入ガイド14はセラミックスなどからなるガイドリングを有しており、このガイドリングを介してリールからの釣糸を円滑に釣糸導入口11へと導く。
【0018】
元上竿2は元竿1より小径の先細りテーパの施された筒状体である。竿元側端部の外径が部分的に大径化して嵌合雄部2aとなっている。そして、元竿1の穂先側に振出形式に連結され、嵌合雄部2aと上述の嵌合雌部1aとが嵌着する。竿元側端部には底栓15を装着してもよい。この底栓15は軸方向に貫通する貫通路を有する栓部材であり、元上竿2の竿元側端部に脱着自在に螺着している。
【0019】
中竿3,穂先竿4も元上竿2と同様の先細り筒状の竿体であり、振出形式に連結するための嵌合雄部・嵌合雌部も同様に必要な部分に形成される。さらに、穂先竿4の穂先側端部にはトップガイド16が装着されている。
この中通し竿での釣糸挿通操作は、以下のようなものとなる。
まず、元竿1の穂先側に元上竿2のみを延伸させて、穂先竿4・中竿3は元上竿2内に収納されている状態とする。そして、図2に示すように、糸通し具100を釣糸導入口11から元竿1内に挿入する。糸通し具100は金属ワイヤの一端にキャップを,他端に釣糸を係止するためのリングが装着された部材である。このリングに釣糸を係止し、キャップから順次元竿1内に糸通し具100を導入する。糸通し具100を元竿1内で穂先側に順次送り込み、釣人は開口10から元竿1と元上竿2との連結部分の竿体内部を目視しながら、キャップを底栓15内に送り込み、さらに、中竿3.穂先竿4へとキャップを送り込む。そして、穂先竿4の穂先側から糸通し具100を引き出して、釣糸を各竿体内部に挿通させる。このように、開口10から元竿1内を認識しながら、円滑に釣糸挿通操作を行うことができる。
【0020】
また、リールシート5にスピニングリールを装着して釣りを行う際には、リールシート5及びこれと周方向に一致する開口10,釣糸導入口11を地面方向に向けて、釣人は釣りを行うことになる。釣糸をリールに巻き取り釣糸と共にトップガイド16側から水が各竿体内部に入り込むと、水は順次手元側の竿体内へと流れ、地面方向に向いている元竿1の開口10や釣糸導入口11から外部に円滑に排水される。
【0021】
なお、この実施形態では、中通し竿を構成する竿体の本数を4本,釣糸導入口11が元竿1に設けられている場合を例示しているが、これに限定されるものではない。中通し竿を構成する竿体の本数は任意に設定可能である。また、釣糸導入口は元竿1以外の元上竿2などに形成することもできる。この場合、開口10も元上竿2の穂先側に形成することになる。
【0022】
[他の実施形態]
上記実施形態では開口10を1つのみ形成しているが、この開口10は複数個形成することもできる。例えば、図4に示すように、開口10を釣糸導入口11と周方向に於いて合致する位置に軸方向に間隔を隔てて並べて形成する。何れの開口10からも水が排水され、水の排水が円滑になる。また、元竿1内がより外部より認識し易くなる。
【0023】
また、図5に示すように、開口10を釣糸導入口11と周方向において合致する位置と周方向に180度変位する位置とに2カ所形成してもよい。スピニングリール,両軸リールの何れを用いた場合であっても、竿体内部に溜まる水の排水を円滑に行うことができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明に係る中通し竿では、釣糸導入口の形成位置に関わらず釣糸挿通操作を円滑に為し得る。また、内部に溜まった水を容易に排水できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を採用した中通し竿の全体図。
【図2】図1の元竿1と元上竿2との連結部分付近を示した図。
【図3】図2の参考図。
【図4】本発明の他の実施形態を示した図。
【図5】本発明のさらに他の実施形態を示した図。
【符号の説明】
1 元竿
2 元上竿
10 開口
11 釣糸導入口
100 糸通し具

Claims (2)

  1. リールからの釣糸を内部に挿通させる中通し竿であって、
    穂先側端部内周面に第1嵌着面が形成され、穂先側端部から一定の軸方向距離を隔てた位置の周面に釣糸を竿体内部に導入するための釣糸導入口が形成されており,また,前記嵌着面の竿元側で且つ前記釣糸導入口と周方向に於いて合致する位置に開口が形成されている第1竿体と、
    前記第1竿体の穂先側に振出形式に連結され、前記第1竿体の第1嵌着面に嵌着可能な第2嵌着面が竿元側端部外周面に形成されている第2竿体と
    を備える中通し竿。
  2. 前記開口の周縁には保護リングが装着されている、請求項1に記載の中通し竿。
JP2002295394A 2002-10-08 2002-10-08 中通し竿 Pending JP2004129526A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009106239A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Daiwa Seiko Inc 中通し式釣竿

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