JP4714836B2 - 5―asaを含有する修飾放出性経口医薬組成物および腸疾患の治療方法 - Google Patents
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Description
本発明は、クローン病、潰瘍性大腸炎および関連疾患(例えば、前記疾患の未分類形態または前記疾患の1つの診断亜型)などの炎症性腸疾患(IBD)を治療するための改良された経口医薬組成物を提供する。本発明はまた、IBDの治療方法を提供する。
本発明の組成物は、有効成分として5−アミノサリチル酸(5-ASA)またはその医薬上許容される塩もしくはエステルを含んでなり、5-ASAの利点および臨床的に重要な放出および作用プロフィールが得られるように腸の罹患部に前記5-ASAを修飾標的化放出させるのに適している。したがって、前記投与形態および放出は、公知の治療方法と比べて改良されている。
〔発明の背景〕
本発明の組成物は、経口投与に適した個々にコーティングされた顆粒である。すなわち、該組成物は、直ちに使用できる「顆粒」組成物である。本発明の顆粒組成物は、物を飲み込むのが困難な患者や、錠剤を飲み込むのをいやがる子供の場合などの多数の臨床場面において有利な投与形態である。
もう1つの利点は、より多量の活性5-ASAを含む単位投与形(例えば、薬袋またはスティック)中に本発明の顆粒を包装することができることである。
原則として、錠剤およびカプセル剤の最大含量と比べて、本発明の組成物の単位投与形中の有効成分の量には上限がない。
したがって、本発明の顆粒組成物の利点は、それにより、慢性疾患の治療の臨床的に重要なパラメーターである治療計画に関するコンプライアンス値(compliance value)の改善が可能なことである。
全体的に言うと、満足しうるコンプライアンスの問題は、IBDの場合に特に重要であることに注目すべきである。なぜなら、医学的治療に応答しなければ手術が必要となることが多く、潰瘍性大腸炎の治療における標準的な外科手術は、全体的な直腸結腸切除術(結腸および直腸の除去)となることが多いからである。
米国特許第4,496,553号および第4,980,173号(Halskov)は、遊離5-ASAと有効量の5-ASAの放出を制御する担体とより実質的になる5-ASA組成物の経口投与によるIBDの治療方法を提供している。
しかしながら、本発明とは対照的に、5-ASA顆粒自体の投与については何ら開示しておらず、臨床用途のために記載されている組成物はすべて錠剤の形態である。前記米国特許はそれらの実施例においても、直接的な経口摂取用の具体的な型の顆粒組成物の提供について全く開示していない。前記特許明細書は、顆粒組成物の開発または投与について何ら示唆していない。
例えば、前記米国特許の実施例においては、顆粒調製物を圧縮して、250mgの5-ASAを含有する直径13.5mm、重量650mg/錠の錠剤を成型している。得られた錠剤を臨床試験で使用している。
これらの米国特許の実施例には、顆粒の2個の中間調製物が記載されており、それらのうちの一方は5-ASAを含み、他方は5-ASAを含まない「補助(helper)」顆粒である。この「補助」顆粒が調製され混合されているのは、タルクおよび滑沢剤の混合物の添加を含む錠剤の圧縮を促進するためである。
前記米国特許第4,980,173号は、潰瘍性大腸炎またはクローン病の治療に有用な徐放錠剤の製造法をより具体的に特許請求しており、この製造法は、
a)5-ASAまたはその医薬上許容される塩もしくはエステルと有機溶媒中の約10重量%(5-ASAに基づく固体含量)のポリビニルピロリドンとから第1顆粒を調製し、該溶媒を蒸発させて粒径約0.7〜1mmの顆粒を得る工程と、
b)小腸に達すると有効成分を徐々に放出させる医薬上許容されるコーティング物質の有機溶媒溶液を含むコーティング組成物を前記顆粒に塗布し、該溶媒を蒸発させて、コーティングされた顆粒を得る工程と、
c)約5重量%(全固体含量に基づき算出)の滑沢剤および通常の医薬錠剤担体(該錠剤の所望のサイズおよび有効成分含量に応じた量のもの)と、第1顆粒とを混合する工程と、
d)得られた混合物から錠剤を成型する工程
とを含んでなるものである。
好ましくは、該コーティング物質は、セルロース誘導体である。
国際出願WO94/28911には、特に、コーティングされたpH調節アルカリ性物質、好ましくは炭酸カルシウムを含む、pH調節効果(特に、小腸内で亜正常pHを上昇させるもの)を有する経口医薬組成物が記載されている。該組成物は、腸溶性コーティング顆粒剤または錠剤として製剤化することができる。該組成物はさらに、治療的に有効な成分(例えば、5-ASA)を含むことができる。そのような組成物は、5-ASAが米国特許第4,496,553号に関して前記したとおりにコーティングされている組合せ顆粒剤として、あるいは組合せ錠剤として製剤化することができる。
前記米国特許およびWO94/28911には、本発明者らが特定し本発明で定義する顆粒組成物の5-ASA放出プロフィールに対する具体的な要件が何ら開示も示唆もされておらず、また、認められている問題を解決して予想外の方法で利点を与える本発明の具体的な実施態様にどのようにして到達したかについての開示や示唆がないことは言うまでもない。
〔発明の概要〕
驚くべきことに、本発明によれば、それらの各顆粒の特定の幾何学的形状と、補助成分の特定の型の選択および混合とを組合せることにより、特に有利で臨床的に重要な5-ASAの胃腸内放出を達成する顆粒剤が得られる。
驚くべきことに、本発明の顆粒組成物は、臨床的に重要な生物学的利用能を保証する有利な放出プロフィールを与える。そのような有用な生物学的利用能は、胃内では5-ASAが少量しか放出されないのに対して、小腸内では相当な量の5-ASAが適当な期間にわたり利用可能であり、大腸内でも相当な量の5-ASAが利用可能であるという特性から得られる。
したがって、本発明は、その主要な1つの態様において、経口投与用組成物であって、
該組成物が、5-ASAの生物学的利用能を小腸内および大腸内の両方で保証し、個々にコーティングされた顆粒を含んでなり、
各顆粒が、
・5−アミノサリチル酸(5-ASA)(またはその塩もしくはエステル)と、生理的に許容される第1補助成分、好ましくはセルロース誘導体、特に微晶質セルロースとを含むコア、および
・第2補助成分、好ましくは半透性ポリマー、特にエチルセルロースを含む、該コアを封入するコーティング
を含んでなり、
該顆粒の大部分、好ましくは該顆粒の80%以上、より好ましくは90%以上が、1.00〜1.25、好ましくは1.00〜1.20、より好ましくは1.00〜1.15のアスペクト比で定義されるとおり実質的に球状であり、
該顆粒の大部分、好ましくは該組成物の顆粒の70%以上、より好ましくは90%以上が、0.5mm〜2.0mmの範囲、好ましくは0.7mm〜1.1mmの範囲の篩値を示し、
該組成物が示すインビトロ溶解速度[100mmの攪拌速度で37℃で作動させるUSPパドル系(Paddle System)2において模擬腸液を使用するモデル系で測定する場合]が、
a)全5-ASAの2〜20%、好ましくは5〜15%が、該モデル系において15分後に放出される;
b)全5-ASAの20〜50%、好ましくは25〜45%が、該モデル系において60分後に放出される;
c)全5-ASAの30〜70%、好ましくは40〜60%が、該モデル系において90分後に放出される;
d)全5-ASAの50〜90%、好ましくは55〜80%が、該モデル系において150分後に放出される;
e)全5-ASAの75〜100%が、該モデル系において240分後に放出されるものである
ことを特徴とする組成物を提供する。
本発明で用いる「5-ASA」は、その医薬上許容される塩またはエステルをも包含する意である。
5-ASAの塩は、酸付加塩、特に塩酸であってもよいが、医薬上許容される無毒性の任意の有機酸または無機酸を使用することができる。
また、カルボン酸基と共に形成される塩を使用してもよい。その具体例としては、アルカリ金属塩(K、Na)、アルカリ土類金属塩(Ca、Mg)が挙げられ、ここでもまた、医薬上許容される無毒性の任意の塩を使用することができる。Na塩およびCa塩が好ましい。
使用可能なエステルとしては、例えば、
直鎖状または分枝状のC1-C18アルキルエステル、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、アミル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ラウリル、ミリスチル、セチル、ステアリルなど、
直鎖状または分枝状のC2-C18アルケニルエステル、例えば、ビニル、アリル、ウンデセニル、オレイル、リノレニルなど、
C3-C8シクロアルキルエステル、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなど、
アリールエステル、例えば、フェニル、トルイル、キシリル、ナフチルなど、
脂環式エステル、例えば、メンチルなど、またはアラルキルエステル、例えば、ベンジル、フェネチルなどが挙げられる。
〔発明の詳細な説明〕
本発明は、直接経口投与用に設計された顆粒形態の経口組成物を提供する。すなわち、該顆粒は、例えば錠剤に製剤化しなくても、あるいは例えばカプセル剤に製剤化しなくても、医薬要件を満足するものである。
いくつかの具体的な問題を解決する必要があった。まず第1に、個々の顆粒が、5-ASAの有意な溶解を伴うことなく、室(ventricle)中を比較的迅速に通過し、ついで5-ASA画分が小腸内および大腸内の両方に分布しなければならず、局所作用を発現するのに十分な時間、そこに滞留しなければならない。
本発明は、炎症性腸疾患の治療のための修飾放出性経口組成物であって、
該組成物が、5−アミノサリチル酸(5-ASA)の生物学的利用能を小腸内および大腸内の両方で保証し、個々にコーティングされた顆粒を含んでなり、
各顆粒が、
・5−アミノサリチル酸(5-ASA)またはその医薬上許容される塩もしくはエステルと、生理的に許容される第1補助成分、好ましくはセルロース誘導体、特に微晶質セルロースとを含むコア、および
・第2補助成分、好ましくは半透性ポリマー、特にエチルセルロースを含む、該コアを封入するコーティング
を含んでなり、
該顆粒の大部分、好ましくは該顆粒の80%以上、より好ましくは90%以上が、1.00〜1.25、好ましくは1.00〜1.20、より好ましくは1.00〜1.15のアスペクト比で定義されるとおり実質的に球状であり、
該顆粒の大部分、好ましくは該組成物の顆粒の70%以上、より好ましくは90%以上が、0.5mm〜2.0mmの範囲、好ましくは0.7mm〜1.1mmの範囲の篩値を示し、
該組成物が示すインビトロ溶解速度[100rpmの攪拌速度で37℃で作動させるUSPパドル系(Paddle System)2において模擬腸液を使用するモデル系で測定する場合]が、
a)全5-ASAの2〜20%、好ましくは5〜15%が、該モデル系において15分後に放出される;
b)全5-ASAの20〜50%、好ましくは25〜45%が、該モデル系において60分後に放出される;
c)全5-ASAの30〜70%、好ましくは40〜60%が、該モデル系において90分後に放出される;
d)全5-ASAの50〜90%、好ましくは55〜80%が、該モデル系において150分後に放出される;
e)全5-ASAの75〜100%が、該モデル系において240分後に放出されるものである
ことを特徴とする組成物を提供する。
本発明では、「第1補助成分」は、球状化(spheronization)補助剤、好ましくは、微晶質セルロースである。「第2補助成分」は、コーティング物質であり、好ましくは、拡散速度限定用の障害物として作用するが、崩壊可能で分解可能な速度限定用の障害物としても機能しうるコーティング物質である。好ましい成分は、エチルセルロースである。
本発明の組成物が示すインビボ5-ASA放出パラメーターは、胃内容排出が通常範囲内にある場合に、該顆粒の50%が、該組成物の摂取後60分以内、好ましくは30分以内に胃から出るというものである。
さらに、該組成物が示すインビボ5-ASA放出パラメーターは、小腸移行時間が正常範囲内にある場合に、該顆粒の50%が、該組成物の摂取後3〜6時間、小腸内に存在するというものである。
さらに、該組成物が示すインビボ5-ASA放出パラメーターは、大腸移行時間が正常範囲内にある場合に、該顆粒の50%が、該組成物の摂取後12〜50時間、大腸内に存在するというものである。
種々の医薬製剤の移行時間が、多くの研究の対象となっている。
Bechgaard, H.(Acta Pharmaceutica Technologica 28(2), 1982)では、胃腸吸収に影響を及ぼす決定的に重要な因子が検討されており、胃腸移行時間およびpHに焦点があてられている。その著者は、単一の投与単位(すなわち、1つの非分解性単位よりなる経口医薬製剤)と複数の投与単位(すなわち、胃内で多数の亜単位に分解する単位よりなる経口医薬製剤)との間に移行時間の著しい相違があることを指摘している。
Bechgaardは、単一の単位投与形の場合に0〜24時間の範囲の胃内容排出を報告しており、一方、複数の単位投与形に関して引用されている最も最近の研究(Bogentoftら)では、絶食条件での1.5〜2.5時間から非絶食条件での2.3〜3時間までの種々の値が示されている。
Bechgaardは、全体の腸移行時間を報告しておらず、口から盲腸までの移行時間を報告しているにすぎない。ここでもまた、単一の投与単位については5〜40時間の非常に著しい相違がある一方、複数単位についての移行時間はより狭い範囲内にある。Bechgaardが得た結果は、ペレットの密度の関数として大きな変化を示すものであったが、Bogentoftはこれを確認することができなかった(6.1±0.9〜7.1±0.8時間)。
前記米国特許のPentasa▲R▼製剤は複数単位製剤であり、Christensen, L.A.ら, Br. J. Clin. Pharmac.(1987), 23, 365-369では、7人の健康な志願者における正常および加速された腸移行時間中のPentasaからの5-ASAの放出が検討されている。
1日量は1500Pentasaであり、正常な移行時間(NTT)は24時間(16〜26時間)であり、軟下剤で加速された移行時間(ATT)は5時間(4〜9時間)であった。全回収(24時間、4-ASA+アセチル−5−ASA)の中央値は、それぞれ、87%(61〜129%)(NTT)および81%(56〜100%)(ATT)であった(P>0.10)。Pentasaからの5-ASAのほとんど完全な放出はNTT中に生じる。ATT条件では約88%が放出され、このことは、下痢状態においてもPentasaが許容しうる5-ASA源であることを示している。
比較的小さな志願者群について検討されているにすぎないが、その志願者のうちの6人が24〜26時間の範囲のNTTを有し、1人が16時間のNTTを有していた。
ら(Aliment. Pharmacol. therap.(1989)3, 605-613)は、ラジオテレメトリー装置により正常な腸のpHプロフィールおよび局部移行時間を測定している。pH感受性のラジオ送信(radiotransmitting)カプセルを使用して、39人の健常者において腸内腔のpHが測定された。13人が2回にわたり調べられた。該カプセルの局在がX線で確認された。pHは、十二指腸内の6.4から小腸の遠位部内の7.3まで上昇した。17人において、小腸移行の最終時間の間にpHが0.1〜0.8pH単位減少した。pHは盲腸内では5.7であったが、直腸内では6.6まで上昇した。胃滞留時間は1.1時間であり、小腸移行は8時間であり、結腸移行時間は17.5時間(中央値)であった。それらの結果は、pH依存性の徐放経口製剤から有効成分が放出されるレベルおよび速度の予想についてのより確実な基礎を提供するものであり、Christensen(前掲)が得たデータを裏付けるものである。
本発明の組成物のさらなる利点は、実験的特性を含む医薬特性のコンプライアンスおよび再現性(特に、コーティング技術パラメーターの再現性)についての改良に関するものである。
<製造工程の説明>
5-ASAおよび第1補助成分を、予め決められた割合で、例えば、該顆粒の全重量の5-ASAの重量%が30〜90%、好ましくは40〜80%、より好ましくは50〜60%、最も好ましくは約50%となるように秤量する。
該成分を混合容器中で十分に混合する。
次の工程は、該成分を造粒剤(好ましくは水、例えば、5-ASAおよび補助成分の合計量に対して70〜90重量%の水)と混合することを含む造粒過程である。好ましくは、該造粒を混合容器中で行なう。
該過程のこの工程の利点は、それを水で行なうことができ、したがって有機溶媒の使用を避けることができることである。
次の工程では、孔径約1.0mmの篩を通して前記混合物を押出すことにより押出しを行なうことができる。
次の工程は、該混合物を球状化装置、好ましくはNICA球状化装置(spheronizer)に適用することによる該混合物の球状化を含む。該方法を注意深くモニターし、速度および使用時間間隔を装置の指示書に従い調節し、例えば最大許容速度で作動させて、本発明で特定する5-ASA顆粒のサイズおよび形状が得られるようにする。
球状化工程の後、該顆粒を流動床乾燥系に移し、乾燥後、該顆粒を個々に第2補助成分(該補助成分は、例えば有機溶媒、好ましくはアセトンに、特に0.1〜5%w/wの濃度で溶解させる)、好ましくはエチルセルロースでコーティングする。
特定された形状およびサイズを有する顆粒が得られたことに関するモニターは、以下の方法で行なうことができる。
I.画像処理および解析
商業的に入手可能な顕微鏡および解析ソフトウェアを、Leica(「Leica Q500MC Image Analysis System」)より入手し、それを使用して、調製された顆粒の寸法およびアスペクト比を測定した。
本発明で用いるアスペクト比は、長さを幅で割って得られた比率と定義される。長さは、顆粒の最長寸法の長さと定義される。幅は、顆粒の最短寸法の長さと定義される。
サンプルを無作為に(例えば、3通りに)採取した。
本発明の組成物は、以下の基準を満たすべきである:
該顆粒の大部分、好ましくは該顆粒の80%以上、より好ましくは90%以上が、1.00〜1.25、好ましくは1.00〜1.20、より好ましくは1.00〜1.15のアスペクト比で定義されるとおり実質的に球状である。
II. さらに、該組成物の顆粒の粒径分布を、前記のとおりLEICA ANALYSIS SYSTEMにより、および以下の方法により測定することができる。
顆粒調製物の代表的なサンプルを、種々の篩を積み重ねてなる篩上で、一定の時間および振動にて篩いに掛ける。それらの篩は、典型的には、1.40mm−1.25mm−1.12mm−1.00mm−0.710mm−0.50mm−0.355mm−0.250mmである。
本発明の組成物は、以下の基準を満たすべきである:
該顆粒の大部分、好ましくは該組成物の顆粒の70%以上、より好ましくは90%以上が、0.5mm〜2.0mmの範囲、好ましくは0.7mm〜1.1mmの範囲の篩値を示す。
さらに、調製した顆粒調製物を、100rpmの攪拌速度で37℃で作動させるUSPパドル系(Paddle System)2において模擬腸液(0.1M Naリン酸緩衝液,pH7.5)を使用して溶解プロフィールに関してインビトロモデル系で試験する。以下に示す溶解プロフィールを示すバッチを、臨床目的に選択する。本発明の顆粒の好ましい溶解プロフィールは、以下のとおりである:
a)全5-ASAの2〜20%、好ましくは5〜15%が、該モデル系において15分後に放出される;
b)全5-ASAの20〜50%、好ましくは25〜45%が、該モデル系において60分後に放出される;
c)全5-ASAの30〜70%、好ましくは40〜60%が、該モデル系において90分後に放出される;
d)全5-ASAの50〜90%、好ましくは55〜80%が、該モデル系において150分後に放出される;
e)全5-ASAの75〜100%が、該モデル系において240分後に放出されるものである
<顆粒の幾何学的/構造的特性の詳細な説明>
以下の幾何学的/構造的特性を示すように本発明の顆粒を選択する:
該顆粒の大部分、好ましくは該頼粒の80%以上、より好ましくは90%以上が、1.00〜1.25、好ましくは1.00〜1.20、より好ましくは1.00〜1.15のアスペクト比で定義されるとおり実質的に球状であり、
該顆粒の大部分、好ましくは該組成物の顆粒の70%以上、より好ましくは90%以上が、0.5mm〜2.0mmの範囲、好ましくは0.7mm〜1.1mmの範囲の篩値を示す。
<発明の好ましい実施態様(バッチ322202)−図2参照>
本発明の好ましい顆粒に関して、以下の結果を得た(測定は、無作為サンプリングにより得た顆粒上の75回の測定に基づく)。
長さ
顆粒の最長寸法の長さと本発明で定義される顆粒の長さに関しては、以下の値を得た:
最小=0.751mm〜最大=1.101mm。
すなわち、その範囲は、0.75〜1.10mmであった。
該顆粒は、(平均±1SD):0.881mm±0.068mm=0.813mm〜0.949mmの範囲内の種々の長さの値を示し、該顆粒は、平均±2SD:0.881mm±0.136mm=0.745mm〜1.017mmの範囲内の種々の最大長を有していた。このように、該顆粒の大部分(95%)は、0.75mm〜1.02mmの長さ(最長寸法の長さ)を示した。
幅
顆粒の最短寸法の長さと本発明で定義される顆粒の幅に関しては、以下の値を得た:
最小=0.674mm〜最大=0.920mm。
すなわち、その範囲は、0.67〜0.92mmであった。
該顆粒は、(平均±1SD):0.800mm±0.058mm=0.742mm〜0.858mmの範囲内および(平均±2SD):0.800mm±0.116mm=0.684mm〜0.916mmの範囲内の種々の幅の値を有していた。このように、該顆粒の大部分(95%)は、0.68mm〜0.92mmの幅(最短寸法の長さ)を示した。
アスペクト比
長さを幅で割って得られる比率(該長さは顆粒の最長寸法の長さと定義され、該幅は顆粒の最短寸法の長さと定義される)と本発明で定義されるアスペクト比に関しては、以下の値を得た:
最小=1.029mm〜最大=1.250mm。
すなわち、アスペクト比の範囲は、1.03〜1.25mmであった。
該顆粒は、(平均±1SD):1.102mm±0.044mm=1.058mm〜1.146mmの範囲内および(平均±2SD):1.102mm±0.088mm=1.014mm〜1.190mmの範囲内の種々のアスペクト比を示した。このように、該顆粒の大部分(97%)は、1.01〜1.19のアスペクト比を示した。
<発明の好ましい実施態様(バッチ437601)−図4参照>
本発明の好ましい顆粒に関して、以下の結果を得た(測定は、無作為サンプリングにより得た顆粒上の75回の測定に基づく)。
長さ
顆粒の最長寸法の長さと本発明で定義される顆粒の長さに関しては、以下の値を得た:
最小=0.712mm〜最大=1.010mm。
すなわち、その範囲は、0.71〜1.01mmであった。
該顆粒は、(平均±1SD):0.834mm±0.070mm=0.764mm〜0.904mmの範囲内および(平均±2SD):0.834mm±0.140mm=0.694mm〜0.974mmの範囲内の種々の長さの値を有していた。このように、該顆粒の大部分(98%)は、0.69mm〜1.02mmの長さ(最長寸法の長さ)を示した。
幅
顆粒の最短寸法の長さと本発明で定義される顆粒の幅に関しては、以下の値を得た:
最小=0.648mm〜最大=0.907mm。
すなわち、その範囲は、0.65〜0.91mmであった。
該顆粒は、(平均±1SD):0.759mm±0.069mm=0.690mm〜0.828mmの範囲内および(平均±2SD):0.759mm±0.138mm=0.621mm〜0.897mmの範囲内の種々の幅の値を有していた。このように、該顆粒の大部分(95%)は、0.62mm〜0.90mmの幅(最短寸法の長さ)を示した。
アスペクト比
長さを幅で割って得られる比率(該長さは顆粒の最長寸法の長さと定義され、該幅は顆粒の最短寸法の長さと定義される)と本発明で定義されるアスペクト比に関しては、以下の値を得た:
最小=1.016mm〜最大=1.266mm。
すなわち、アスペクト比の範囲は、1.02〜1.27mmである。
該顆粒は、(平均±1SD):1.100mm±0.046mm=1.054mm〜1.146mmの範囲内および(平均±2SD):1.100mm±0.092mm=1.008mm〜1.192mmの範囲内の種々のアスペクト比を示した。このように、該顆粒の大部分(約95%)は、1.01〜1.19のアスペクト比を示した。
<炎症性腸疾患の治療>
本発明の主要な態様は、炎症性腸疾患(IBD)、特に、クローン病、潰瘍性大腸炎、前記疾患の未分類形態または前記疾患の診断亜型の治療方法であって、本発明の組成物の薬理学的に有効な量を経口投与することを含んでなる方法である。
本発明で用いる「薬理学的に有効な量」なる語は、治療が必要な個体において所望の治療効果を誘導しうる本発明の化合物の量を表す。勿論、本発明に従い投与する5-ASAの個々の用量は、治療すべき個々の状態および病変部位、性別、年齢および個体の体重ならびに同様の考慮事項を含む該症例に関する個々の状況に応じて決めることになる。
また、5-ASAによる全身作用および他の副作用が無視しうる程度であることなどから、本発明は、多少なりとも慢性的な炎症性腸疾患の維持治療において有用である。したがって、比較的多い合計量の薬物を使用する比較的長い治療サイクルを処方することが可能であり、しかも、それに伴う副作用の危険性が低い
胃腸管の標的部位は、近位小腸、中央小腸、遠位小腸、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸および/または直腸内の標的部位である。
本発明の1つの態様は、5-ASAが単位投与形中にあり、投与に適した250mg〜12g、好ましくは500mg〜6g、より好ましくは500mg〜4gの量の5-ASAを、それぞれ例えば500mg、1g、2g、5gまたは6gを含む単位投与形中に含む組成物である。
「単位投与形」なる語は、一単位の投与量として臨床的に使用するのに適した物理的に分離した単位を意味し、各単位は、所望の治療効果が得られるように算出された5-ASAの予め決められた量を含有する。
さらに、該組成物は、好ましくは、使用直前に開封する密封された包装(例えば、薬袋またはスティック)の中の単位投与形として5-ASAが供給される組成物である。
【図面の簡単な説明】
図1は、後記のとおりに調製した本発明の好ましい実施態様の球状顆粒の画像解析を示す。
図2は、LEICA Q500MC画像解析系(Image Analysis System)により得た、対応するアスペクト比の測定を示す。
図3および4は、別のバッチから得た同様のデータを示す。
図5は、本発明の顆粒の好ましい溶解速度区間のグラフを図示する。
図6に図示するグラフは、図5と同じ溶解速度区間を示すが、比較実験から得たデータも併せて示す。
通常の顆粒の溶解プロフィールは、本発明の顆粒のプロフィールと非常に異なっていることが分かる。
図7は、本発明の球状顆粒から得たデータのグラフを図示する。該試験方法は、図6と同じであった。結果は、好ましい範囲内にある。
図8は、本発明の球状顆粒から得たデータのグラフを図示する。該試験方法は、図6と同じであった。結果は、好ましい範囲内にある。
図9は、図6および7および8に記載した結果を同じグラフ上に示したグラフを図示する。
図10は、球状顆粒のインビボ胃内容排出時間および結腸到達時間に関する表を示す。
図11および図12は、図10に記載しているのと同じ臨床研究からの結果(5-ASAの血漿濃度曲線)を示す。
実施例1
<本発明の顆粒組成物の製造>
5000gの5-ASAおよび5000gの微晶質セルロースを秤量し、一定の時間および速度で注意深く混合した。8000gの精製水を該混合容器に注ぎ、該成分を混合した。
該混合物を1.0mmの篩を通して押出し、一定の時間および速度で球状化した。NICA球状化装置(NICA S2-450)の最大速度(790rpm)を一定の時間間隔(例えば、5分)(該装置に適用した顆粒混合物の量に適合したもの)で用いる球状化を注意深くモニターしながら行なった後、該球状化顆粒を流動床乾燥系に移した。乾燥後、該ペレットを、アセトンに溶解したエチルセルロースで噴霧コーティングした。
最後に、前記のとおり、幾何学的特性に関して該顆粒を分析し、選択した。
粒径分布の測定には、典型的には、400グラムの顆粒を使用した。該測定は、Retsch実験用篩装置VIBRO型(1.400−1.250−1.120−1.000−0.710−0.500−0.355−0.250mm)で行なった。振動増幅制御調節を60に10分間設定した。
さらに、前記のとおり調製した顆粒の特定のバッチを、添付図面により特徴づける。
<試験および結果の説明>
本発明の好ましい実施態様(バッチ322201)の球状粒子の画像解析を図1に示す。
図2は、長さ、幅およびアスペクト比の測定を表すデータ(すべて、LEICA Q500MC Image Analysis Systemにより得た)を含む、同じバッチから得た対応する幾何学的特性を示す表である。典型的には、約3×300mgの顆粒を無作為に採取して、画像処理および解析を行なった。
図3および4は、バッチ437601からの画像解析および幾何学的データを示す。
溶解速度に関する試験方法:
USPパドル系(Paddle System)2溶解系(Dissolution System)を用いて模擬腸液中でインビトロ溶解速度を試験した。以下の条件を適用した:
溶解流体:0.1M Na−リン酸緩衝液(pH=7.5)
流体容量:1000ml
温度:37℃
攪拌速度:100rpm。
本発明の顆粒の好ましい溶解速度区間を、図5に幾何学的に図示する。
比較研究
錠剤成分の添加および錠剤への圧縮の前に中間産物として調製された5-ASA顆粒(すなわち、通常の5-ASA錠剤の製剤化の前に調製された中間5-ASA顆粒)を代表するいくつかの顆粒の一部を使用して比較研究を行なった。その比較結果は、そのような「通常」の顆粒は、本発明の顆粒に特徴的な特性を与えないことを示した。比較研究に使用した通常の顆粒は、5%ポリビニルピロリドンと95%5-ASAとの均一混合物から製造し、造粒し、押出し(1.0mm篩)、ついでエチルセルロースでコーティングした顆粒であった。
6個のバッチを試験した。
図6に図示するグラフは、図5と同じ溶解速度区間を示すが、比較実験から得たデータも併せて示す。
通常の顆粒の溶解プロフィールは、本発明の顆粒のプロフィールと非常に異なっていることが分かる。
図7は、本発明の球状顆粒(バッチ322202)から得たデータのグラフを図示する。該試験方法は、図6と同じであった。結果は、好ましい範囲内にある。
図8は、本発明の球状顆粒(バッチ437601)から得たデータのグラフを図示する。該試験方法は、図6と同じであった。結果は、好ましい範囲内にある。
図9は、図6(比較データ)および図7および図8に記載した結果を同じグラフ上に示したグラフを図示する。
インビボでの試験方法
球状顆粒の性質を8人の健康な志願者で調べた。この実験は、ファーマシューティカル・プロフィールズ・リミティッド(Pharmaceutical Profiles Ltd.)(Nottingham, UK)で使用されている臨床研究プロトコール(Clinical Study Protocol)に従い、配置された組成物の位置決定のための放射能標識153Sm顆粒を使用して行なった。結果を図10に示す。図10は、試験した球状顆粒の胃内容排出時間および結腸到達時間を示す表である。
図11および図12は、本発明の顆粒組成物の投与(1000mgの1回量)の後の臨床研究からのさらなる結果(5-ASAの血漿濃度曲線)を示す。
Claims (15)
- 炎症性腸疾患の治療のための修飾放出性経口組成物であって、
該組成物は、5−アミノサリチル酸(5-ASA)の生物学的利用能を小腸内および大腸内の両方で保証するものであり、また個々にコーティングされた顆粒を含んでなるものであり、
各顆粒が、
・5−アミノサリチル酸(5-ASA)またはその医薬上許容される塩もしくはエステルと、微晶質セルロースである生理的に許容される球状化補助剤とからなるコア、および
・該コアを封入するコーティングであって、エチルセルロースを含んでなるコーティングを含んでなり、
該顆粒の大部分が、1.00〜1.25のアスペクト比で定義されるように実質的に球状であり、
該顆粒の大部分が、≧0.5mm且つ<1.4mmの範囲の篩値を示し、
該組成物が示すインビトロ溶解速度[100rpmの攪拌速度で37℃で作動させるUSPパドル系(Paddle System)2において模擬腸液を使用するモデル系で測定する場合]が、
a)全5-ASAの2〜20%が、該モデル系において15分後に放出され;
b)全5-ASAの20〜50%が、該モデル系において60分後に放出され;
c)全5-ASAの30〜70%が、該モデル系において90分後に放出され;
d)全5-ASAの50〜90%が、該モデル系において150分後に放出され;
e)全5-ASAの75〜100%が、該モデル系において240分後に放出されるものであることを特徴とする組成物。 - 請求項1に記載の組成物であって、前記顆粒の80%以上が、1.00〜1.25のアスペクト比で定義されるように実質的に球状である組成物。
- 請求項1に記載の組成物であって、前記顆粒の70%以上が、≧0.7mm且つ<1.1mmの範囲の篩値を示す組成物。
- 請求項1に記載の組成物であって、下記のインビトロ溶解速度を示す組成物:
a)全5-ASAの5〜15%が、該モデル系において15分後に放出され;
b)全5-ASAの25〜45%が、該モデル系において60分後に放出され;
c)全5-ASAの40〜60%が、該モデル系において90分後に放出され;
d)全5-ASAの55〜80%が、該モデル系において150分後に放出され;
e)全5-ASAの75〜100%が、該モデル系において240分後に放出される。 - 胃内容排出が通常範囲内にある場合に、該顆粒の50%が、該組成物の摂取後60分以内に胃から出るというインビボ5-ASA放出パラメーターを示す、請求項1に記載の組成物。
- 小腸移行時間が通常範囲内にある場合に、該顆粒の50%が、該組成物の摂取後3〜6時間、小腸内に存在するというインビボ5-ASA放出パラメーターを示す、請求項1に記載の組成物。
- 大腸移行時間が通常範囲内にある場合に、該顆粒の50%が、該組成物の摂取後12〜50時間、大腸内に存在するというインビボ5-ASA放出パラメーターを示す、請求項1に記載の組成物。
- 該顆粒の全重量の5-ASAの重量%が30〜90%である、請求項1に記載の組成物。
- 該顆粒の全重量の5-ASAの重量%が40〜80%である、請求項1に記載の組成物。
- 該顆粒の全重量の5-ASAの重量%が50〜60%である、請求項1に記載の組成物。
- 5-ASAが単位投与形であり、投与に適した250mg〜12gの量の5-ASAを含有する請求項1に記載の組成物。
- 使用直前に開封する密封された包装の中の単位投与形として5-ASAが供給される、請求項1に記載の組成物。
- 該炎症性腸疾患が、クローン病、潰瘍性大腸炎、前記疾患の未分類形態または前記疾患の診断亜型である、請求項1に記載の組成物。
- 炎症性腸疾患(IBD)の治療用の医薬の製造のための、5-ASAまたはその医薬上許容される塩もしくはエステルの使用であって、
該医薬が、個々にコーティングされた顆粒からなり、
各顆粒が、
・5−アミノサリチル酸(5-ASA)またはその医薬上許容される塩もしくはエステルと、微晶質セルロースである生理的に許容される球状化補助剤とからなるコア、および
・該コアを封入するコーティングであって、エチルセルロースを含んでなるコーティングを含んでなり、
該顆粒の大部分が、1.00〜1.25のアスペクト比で定義されるように実質的に球状であり、
該顆粒の大部分が、≧0.5mm且つ<1.4mmの範囲の篩値を示し、
該組成物が示すインビトロ溶解速度[100rpmの攪拌速度で37℃で作動させるUSPパドル系(Paddle System)2において模擬腸液を使用するモデル系で測定する場合]が、
a)全5-ASAの2〜20%が、該モデル系において15分後に放出され;
b)全5-ASAの20〜50%が、該モデル系において60分後に放出され;
c)全5-ASAの30〜70%が、該モデル系において90分後に放出され;
d)全5-ASAの50〜90%が、該モデル系において150分後に放出され;
e)全5-ASAの75〜100%が、該モデル系において240分後に放出されるものであることを特徴とする使用。 - 請求項14に記載の使用であって、前記炎症性腸疾患がクローン病、潰瘍性大腸炎、前記疾患の未分類形熊、または前記疾患の診断亜型である使用。
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