JP4707798B2 - ジアミノジフェニルメタンとその高級同族体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の背景】
発明の分野
本発明は、ジアミノジフェニルメタンとその高級同族体の製造方法に関するものである。
より詳しくは、本発明は、2,2'−、2,4’−及び/又は4,4’−ジアミノジフェニルメタンとその高級同族生成物の製造方法に関するものである。
【0002】
背景技術
ジアミノジフェニルメタン(MDA)はジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を製造する際の中間体であり、またジフェニルメタンジイソシアネートは、ウレタン/尿素をベースとするポリマー、もしくはエポキシ樹脂の製造に用いられる試薬である。MDAは伝統的には、アニリン、もしくはその誘導体の内の一つを、塩酸、硫酸、もしくは燐酸といった強酸の濃厚溶液の存在下で、ホルムアルデヒドと反応させることにより製造されている。この種の合成について述べている文献は、J.Am.Chem.Soc.57,888,1975、Chem.Tech.,1984年11月,670頁、及びKirk Othmer,第II巻,第3版,338〜348頁である。
【0003】
米国特許第5,241,119号明細書には、ゼオライト、特にYゼオライト、ZSM-5ゼオライト、又はアルミニウム、ホウ素、鉄、及びチタンの内の一種、もしくはそれ以上の金属により変性されたゼオライトから選ばれる固体触媒の存在下で、アニリンとホルムアルデヒドを反応させることからなる、4,4’−ジアミノジフェニルメタンの製造方法が記載されている。この反応は、溶媒中、50〜200℃の範囲の温度で、また使用する溶剤の沸点により異なる圧力下で行う。
【0004】
【発明の概要】
今般、本発明者らは、酸の形の、部分的に、もしくは全体的に交換されている、中程度の、もしくは大きな細孔をもつゼオライトを触媒として用いることにより、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(その2,2’異性体、及び2,4’異性体が混ざっていてもよい)をその高級同族体と共に製造することができ、また最適な結果が得られることを見出した。
【0005】
従って、本発明の目的は、
一般式(I)
【化1】
(式中、Φはフェニル基を示し、Rは水素原子、C1〜C8(イソ)アルキル基、C4〜C10シクロアルキル基、もしくはC6〜C12芳香族基を示し、nは1、もしくはそれ以上であって、官能価を2〜4とする整数である)をもつジアミノジフェニルメタンとその高級同族体の製造方法であって、
2.5〜19(2.5、及び19を含む)の空隙率をもつ酸の形のゼオライトの存在下で、一般式(II)
【化2】
をもつ中間体の転位反応を行うことを含んでなる前記製造方法を提供することである。
【0006】
【発明の具体的説明】
空隙率とは、ゼオライトのような多孔質物質の真の細孔幅の測定値を示すパラメータである。空隙率は、例えば米国特許第4,795,847号明細書、 “Zeolites and Related Microporous Material: State of the Art 1994”, Studies in Surface Science and Catalysis, Vol. 84, 37, 1994, エルセヴィアー・サイエンス・パブリシャーズ、B.V.、及び “Zeolite: Facts, Figures, Future”, 1989, 1115, エルセヴィアー・サイエンス・パブリシャーズ、B.V.のような文献に記載されているパラメータである。
【0007】
本発明によれば、2.5〜19の空隙率をもつ好ましいゼオライトは、組成式(III)
【化3】
(式中、xは1未満であり、pは1以上の整数、一般的には1〜20の整数であり、Mは第IA族、もしくは第IIA族の金属、又はランタニドであり、nはMの原子価である。ここでMは、H+、(NH4)+イオン、もしくは(NR’4)+カチオン(R’はアルキル基、例えばC1〜C4、もしくはアリール基)で部分的に、もしくは全体的に交換されていてよい。)をもつ結晶性の合成物質からなるものである。
一般式(III)に含まれ、2.5〜19の空隙率をもつゼオライトの例は、ベータゼオライト、モルデナイト、ZSM-12、MCM-12、及びERB-1である。米国特許第3,308,069号明細書に記載されている、空隙率が19のベータゼオライトが特に好ましい。
【0008】
本発明の目的である方法に触媒として用いられるゼオライトは、酸の形にあるのが、すなわち、陽イオン部位の殆どが水素イオンで占められた形にあるのが好ましい。そのようなゼオライトは、そのまま用いてもよいし、ホウ素、鉄、もしくはガリウムから選ばれる金属でアルミニウムを部分的に同形置換して変性して用いてもよいし、リガンド、例えばアルミナと混合し、ヨーロッパ特許第847,802号明細書に記載されているようにして押出ししたペレットの形で用いてもよい。
【0009】
転位反応は、50〜200℃、好ましくは120〜180℃の温度で、脂肪族炭化水素、及び芳香族炭化水素から、もしくはハロゲン化芳香族炭化水素、及びアニリンから選ばれる溶剤の存在下で行う。特に適切な溶剤の例は、アニリン、及びm−ジクロロベンゼンやクロロベンゼンのような塩素化芳香族炭化水素である。
【0010】
一般式(II)をもつ中間体、特にRが水素のもの(アミナール)は、文献により知られている生成物である。この中間体は、アニリン、もしくはRが水素とは異なるアニリンの誘導体と、ホルムアルデヒド、もしくは反応条件下でホルムアルデヒドを生成することのできる化合物との縮合により得ることができる。特に、ホルムアルデヒドの水溶液か、オリゴマー状のホルムアルデヒド(トリオキサン)を予め溶剤に溶かしたものを、アニリン/ホルムアルデヒドのモル比が2〜10、好ましくは3〜5となるように用いることができる。合成終了後、式(II)の中間体を、物理的な分離、蒸留等のような公知の手法により分離する。このようにして得られた生成物は、含水率を3重量%以下、好ましくは1.5重量%以下として用いることもできる。
【0011】
本発明の目的である、一般式(I)をもつジアミノジフェニルメタンの製造方法のもう一つの態様によれば、アニリン、もしくはその誘導体の内の一つと、ホルムアルデヒド、もしくは反応条件下でホルムアルデヒドを生成することのできる化合物とからなる反応混合物中にゼオライト触媒を入れることにより、転位反応を行うことができる。この場合、アニリンもしくはその誘導体が試薬と溶剤の役目を同時に果たすよう、アニリンもしくはその誘導体を過剰に用いて作業を行うのが好ましい。実際、後述の実施例から分かるように、従来の溶剤の代わりに試薬(アニリン)を過剰に用いることで最終生成物の組成を変えられる、ということが分かった。
【0012】
本発明による転位反応は、大気圧下で、もしくは反応系を液体の状態に保てるような圧力下で、バッチ方式で行ってもよいし、連続的に、もしくは半連続的に行ってもよい。
【0013】
【実施例】
本発明が一層良く理解されるよう、また本発明の実施態様として、具体的ではあるが、非限定的な幾つかの例を以下に示す。
【0014】
例1−ベータゼオライトの合成
水酸化テトラエチルアンモニウムの40重量%水溶液58.8gと、アルミン酸ナトリウム(Al2O3 56%)1.9gを、脱イオン水58.4gに添加する。この混合物を約80℃に加熱し、完全に溶けるまで攪拌する。
このようにして得られた透明な溶液を、SiO2を40重量%含有するルドックス(LUDOX)HSコロイダルシリカ37.5gに添加する。pH14の均質な懸濁液が得られる。これをスチール製のオートクレーブ中に排出し、150℃の水熱条件下で10日間結晶化させ、静的条件下、且つ自然圧下に放置する。
結晶化した生成物を濾過して分離し、脱イオン水中に再分散させて再び濾過する。有機鋳型剤であるテトラエチルアンモニウム、及びナトリウムを含有する、濡れた板状のゼオライトが得られる。
【0015】
例2−ベータゼオライトの合成
上記のようにして得た濡れた板状のゼオライトを、150℃のオーブン中で1時間乾燥させ、マッフル中で、気流下、550℃で5時間焼成する。
この焼成固体を酢酸アンモニウムの水溶液(水150g、酢酸アンモニウム8g)中に分散させて、イオン交換を行う。この懸濁液を、攪拌しながら約1時間加熱して80℃にする。
続いて懸濁液を濾過し、得られた固体を脱イオン水(150ml)に再分散させて洗浄する。その後、この懸濁液を濾過し、イオン交換、及び前と同様の洗浄を順に繰り返す。得られた固体を再び洗浄し、150℃のオーブン中で1時間乾燥させてアンモニアの形のゼオライトを得る。このゼオライトをマッフル中で、気流下、550℃で5時間焼成して酸の形のベータゼオライト(空隙率=19)を得る。
元素分析から、このゼオライト中のナトリウム残留物は106ppmであり、一方、アルミニウム含有率は3.14%([Al]/[Na]=252)であることが分かる。
生成物の特性を、粉末試料を用いてX線回折により確認する。
【0016】
例3−ベータゼオライトの合成
実施例1で得た濡れた板状のゼオライトを酢酸アンモニウムの水溶液(水200g、酢酸アンモニウム16g)に再分散させて、イオン交換を行う。この懸濁液を、攪拌しながら約1時間加熱して80℃にする。
続いて懸濁液を濾過し、得られた固体を脱イオン水(150cc)に再分散させて洗浄する。その後、この懸濁液を再び濾過して、アンモニア/アルキルアンモニアの形の湿った板状のゼオライトを再び得る。
元素分析から、この後者のサンプル中のナトリウム残留物は112ppmであることが分かる。アルミニウム含有率は3.38%([Al]/[Na]=257)である。
生成物の特性を、粉末試料を用いてX線回折により確認する。
【0017】
例4−ベータゼオライトの押出し
実施例3に従って作った焼成していないベータゼオライトと、ボヘマイトの形のアルミナとをベースとして触媒を調製する。この触媒を、ヨーロッパ特許第847,802号明細書の実施例4に記載されている手順に従って押出しした。
【0018】
例5− ERB-1 ゼオライトの合成
水酸化ナトリウムからなるアルカリ性の溶液を、還流冷却器と攪拌棒を取り付けた1000c?の三口フラスコに仕込む。この溶液を加熱ジャケットにより70〜80℃の温度にした後、アルミン酸ナトリウムからなるアルミニウム源を攪拌しながら添加して、透明な溶液を得る。ヘキサメチレンイミンからなる有機鋳型剤をこの反応混合物に添加した後、アエロシル(Areosil)200からなるシリカ源をゆっくり添加する。
【0019】
【表1】
【0020】
添加終了後、反応混合物を上記の温度で約4時間電磁攪拌し、次いで室温に冷却し、24時間静置して熟成させる。均質なスラリーが得られる。これをステンレススチール製のオートクレーブに仕込み、秤量オーブン中に入れて、150℃の温度で10日間秤量攪拌する。
反応終了後、懸濁液を抜き出し、濾過して固体を回収し、それを脱イオン水で繰り返し洗浄した後、120℃のオーブン中で乾燥させる。乾燥させた固体の特性を、粉末試料を用いてX線回折(XRD)により確認する。その後、この固体を気流中、550℃で5時間焼成する。
ヨーロッパ特許第293,032号明細書の図4、及び表3に示されているのと同じ回折スペクトルをもつ物質が得られる。
この物質を酢酸アンモニウムで交換して、酸の形にする。
【0021】
例6
一般式(II)においてRが水素原子である中間体(アミナール)を、アニリンとホルムアルデヒドの縮合により調製する。アニリン/ホルムアルデヒドのモル比が4となるように、ホルムアルデヒドの37%水溶液を、アニリンを入れた反応器の中に攪拌しながら入れる。温度を徐々に50℃に上げる。
添加終了後、混合物を更に1時間攪拌する。その後、分液漏斗を用いて、アミナールと未反応のアニリンとからなる有機相から水性相を分離する。次いで、含水率が1.25%になるまで有機相を乾燥させ、後で使用する為に保存する。
【0022】
例7
アミナール4g、m−ジクロロベンゼン10g、及び例2に従って調製したベータゼオライト250mgを、ガラス製のオートクレーブに仕込む。オートクレーブを閉じ、150℃で6時間攪拌する。
その後、オートクレーブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により除去する。
反応生物を、Journal fuer Praktische Chemie, Band 328, Heft 1, 1986, 142-148 に記載されている分析方法に従い、HPLCを用いて分析する。
転化率:98.54%
4,4’−MDAに対する選択率:46.91%
2,4’−MDAに対する選択率:13.77%
トリマー:28.64%
重生成物:9.22%
【0023】
例8
アミナール4g、溶剤としてアニリン10g、及び例2に従って調製したベータゼオライト500mgを、ガラス製のオートクレーブに仕込む。オートクレーブを閉じ、150℃で6時間攪拌する。
その後、オートクレーブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により除去する。
反応生物を、HPLCを用いて分析する。
転化率:98.3%
4,4’−MDAに対する選択率:58.53%
2,4’−MDAに対する選択率:22.88%
トリマー:5.98%
重生成物:9.22%
【0024】
例9
アミナール4g、m−ジクロロベンゼン10g、及びモルデナイト(空隙率=7)1gを、ガラス製のオートクレーブに仕込む。オートクレーブを閉じ、150℃で6時間攪拌する。
その後、オートクレーブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により除去する。
反応生物を、HPLCを用いて分析する。
転化率:98.70%
4,4’−MDAに対する選択率:51.85%
2,4’−MDAに対する選択率:9.92%
トリマー:26.75%
重生成物:10.18%
【0025】
例10
アミナール4g、アニリン10g、及びモルデナイト1gを、ガラス製のオートクレーブに仕込む。オートクレーブを閉じ、150℃で6時間攪拌する。
その後、オートクレーブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により除去する。
反応生物を、HPLCを用いて分析する。
転化率:98.27%
4,4’−MDAに対する選択率:71.12%
2,4’−MDAに対する選択率:15.13%
トリマー:6.93%
重生成物:5.09%
【0026】
例11
アミナール4g、m−ジクロロベンゼン10g、及び例5に従って調製したERB-1(空隙率=8)1gを、ガラス製のオートクレーブに仕込む。オートクレーブを閉じ、150℃で6時間攪拌する。
その後、オートクレーブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により除去する。
反応生物を、HPLCを用いて分析する。
転化率:98.70%
4,4’−MDAに対する選択率:45.61%
2,4’−MDAに対する選択率:20.94%
トリマー:15.33%
重生成物:3.45%
【0027】
例12
アミナール4g、アニリン10g、及びERB-1 1gを、ガラス製のオートクレーブに仕込む。オートクレーブを閉じ、150℃で6時間攪拌する。
その後、オートクレーブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により除去する。
反応生物を、HPLCを用いて分析する。
転化率:99.99%
4,4’−MDAに対する選択率:58.98%
2,4’−MDAに対する選択率:22.24%
トリマー:15.33%
重生成物:3.45%
【0028】
例13
アミナール4g、m−ジクロロベンゼン10g、及びZSM-12(空隙率=3)1gを、ガラス製のオートクレーブに仕込む。オートクレーブを閉じ、150℃で6時間攪拌する。
その後、オートクレーブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により除去する。
反応生物を、HPLCを用いて分析する。
転化率:98.50%
4,4’−MDAに対する選択率:41.74%
2,4’−MDAに対する選択率:15.07%
トリマー:29.40%
重生成物:微量
【0029】
例14
アミナール4g、アニリン10g、及びZSM-12 0.5gを、ガラス製のオートクレーブに仕込む。オートクレーブを閉じ、150℃で6時間攪拌する。
その後、オートクレーブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により除去する。
反応生物を、HPLCを用いて分析する。
転化率:98.34%
4,4’−MDAに対する選択率:54.50%
2,4’−MDAに対する選択率:30.36%
トリマー:10.76%
重生成物:2.87%
【0030】
例15(比較例)
アミナール4g、m−ジクロロベンゼン10g、及びZSM-5(空隙率=1)250mgを、ガラス製のオートクレーブに仕込む。オートクレーブを閉じ、150℃で6時間攪拌する。
その後、オートクレーブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により除去する。
反応生物を、HPLCを用いて分析する。
転化率:78.80%
4,4’−MDAに対する選択率:7.98%
2,4’−MDAに対する選択率:1.93%
トリマー:39.85%
重生成物:29.85%
【0031】
例16(比較例)
アミナール4g、m−ジクロロベンゼン10g、及びYHゼオライト(空隙率=21)(東洋ソーダ製の320HOA)1gを、ガラス製のオートクレーブに仕込む。オートクレーブを閉じ、150℃で6時間攪拌する。
その後、オートクレーブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により除去する。
反応生物を、HPLCを用いて分析する。
転化率:83.48%
4,4’−MDAに対する選択率:28.76%
2,4’−MDAに対する選択率:3.48%
トリマー:31.40%
重生成物:19.86%
【0032】
例17
例2に記載した手順に従って調製し、20トンの力で圧縮し、70〜100メッシュの篩にかけたベータゼオライト5cm3を、直径12.5mm、長さ390mmの管状の反応器に仕込む。その後、m−ジクロロベンゼン中にアミナールを10体積%含む混合物を、温度180℃、圧力4バール、及びLHSV(液空間速度)3.6h−1で反応器に供給し、これを活性相とする。
表1に示す時間にサンプルを取り、減圧下で溶剤を除去した後、上記の方法に従って分析する。
【0033】
【表2】
7時間反応させてから供給速度を変え(LHSV=1h−1)、反応混合物を、t.o.s.(time on stream、送り込み時間) が合計25時間となるまで供給する。この間、失活現象の徴候は何も見られない。結果を、表2に示す。
【0034】
【表3】
例18
例4に記載した手順に従って調製し、70〜100メッシュの篩にかけた、リガンド(Al2O3)を50重量%含む押出ししたベータゼオライト10cm3を、直径12.5mm、長さ390mmの管状の反応器に仕込む。その後、m−ジクロロベンゼン中にアミナールを10体積%含む混合物を、温度180℃、圧力4バール、及びLHSV3.6h−1で反応器に供給し、これを活性相とする。
表3に示す時間にサンプルを取り、減圧下で溶剤を除去した後、上記の方法に従って分析する。
【0035】
【表4】
7時間反応させてから供給速度を変え(LHSV=1h−1)、反応混合物を、t.o.s.が合計74時間となるまで供給する。この間、失活現象の徴候は何も見られない。結果を、表4に示す。
【0036】
【表5】
例19
例4に記載した手順に従って調製し、70〜100メッシュの篩にかけた、リガンド(Al2O3)を50重量%含む押出ししたベータゼオライト10cm3を、前の実施例で用いたのと同じ管状の反応器に仕込む。その後、アニリン中にアミナールを10体積%含む混合物を、温度180℃、圧力4バール、及びLHSV3.6h−1で反応器に供給し、これを活性相とする。
表5に示す時間にサンプルを取り、減圧下で溶剤を除去した後、上記の方法に従って分析する。
【0037】
【表6】
【0038】
7時間反応させてから供給速度を変え(LHSV=1h−1)、反応混合物を、t.o.s.が合計145時間となるまで供給する。この間、失活現象の徴候は何も見られない。結果を、表6に示す。
【0039】
【表7】
【0040】
145時間反応させてから供給速度をLHSV=3.6h−1とし、反応混合物を、t.o.s.が合計192時間となるまで供給する。この間、失活現象の徴候は何も見られない。結果を、表7に示す。
【0041】
【表8】
【0042】
192時間反応させてから、アミナールの20体積%アニリン溶液を供給して反応混合物の組成を変える。供給速度は変えずに、反応混合物を、t.o.s.が合計240時間となるまで供給する。この間、失活現象の徴候は何も見られない。結果を、表8に示す。
【0043】
【表9】
Claims (9)
- ゼオライトをそのまま用いるか、ホウ素、鉄、もしくはガリウムから選ばれる金属でアルミニウムを部分的に同形置換して変性して用いるか、又はリガンドと混合し、押出しペレットにして用いる、請求項1に記載の方法。
- ゼオライトがベータゼオライトである、請求項1に記載の方法。
- 転位反応を50〜200℃の温度で行う、請求項1に記載の方法。
- 転位反応を、脂肪族もしくは芳香族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素、及びアニリンから選ばれる溶剤の存在下で行う、請求項1に記載の方法。
- 溶剤が、アニリン、m−ジクロロベンゼン、及びクロロベンゼンから選ばれるものである、請求項5に記載の方法。
- 一般式(II)をもつ中間体が水を3重量%以下含んでいる、請求項1に記載の方法。
- アニリン、もしくはその誘導体の内の一つが試薬と溶剤の役目を同時に果たすよう、アニリン、もしくはその誘導体の内の一つを過剰に用いて反応を行う、請求項8に記載の方法。
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