JP2001026571A - ジアミノジフェニルメタンとその高級同族体の製造方法 - Google Patents
ジアミノジフェニルメタンとその高級同族体の製造方法Info
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Abstract
を提供すること。 【解決手段】 アニリン、もしくはその誘導体の内の一
つと、ホルムアルデヒド、もしくは反応条件下でホルム
アルデヒドを生成することのできる化合物を、2.5〜
19の空隙率をもつ酸の形のゼオライトの存在下で反応
させることからなる、ジアミノジフェニルメタンとその
高級同族体生成物の製造方法。
Description
の製造方法に関するものである。より詳しくは、本発明
は、2,2'−、2,4’−及び/又は4,4’−ジア
ミノジフェニルメタンとその高級同族生成物の製造方法
に関するものである。
ジイソシアネート(MDI)を製造する際の中間体であ
り、またジフェニルメタンジイソシアネートは、ウレタ
ン/尿素をベースとするポリマー、もしくはエポキシ樹
脂の製造に用いられる試薬である。MDAは伝統的には、
アニリン、もしくはその誘導体の内の一つを、塩酸、硫
酸、もしくは燐酸といった強酸の濃厚溶液の存在下で、
ホルムアルデヒドと反応させることにより製造されてい
る。この種の合成について述べている文献は、J.Am.C
hem.Soc.57,888,1975、Chem.Tech.,1984年11
月,670頁、及びKirk Othmer,第II巻,第3版,3
38〜348頁である。
は、ゼオライト、特にYゼオライト、ZSM-5ゼオライト、
又はアルミニウム、ホウ素、鉄、及びチタンの内の一
種、もしくはそれ以上の金属により変性されたゼオライ
トから選ばれる固体触媒の存在下で、アニリンとホルム
アルデヒドを反応させることからなる、4,4’−ジア
ミノジフェニルメタンの製造方法が記載されている。こ
の反応は、溶媒中、50〜200℃の範囲の温度で、また
使用する溶剤の沸点により異なる圧力下で行う。
に、もしくは全体的に交換されている、中程度の、もし
くは大きな細孔をもつゼオライトを触媒として用いるこ
とにより、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(その
2,2’異性体、及び2,4’異性体が混ざっていてもよ
い)をその高級同族体と共に製造することができ、また
最適な結果が得られることを見出した。
8(イソ)アルキル基、C4〜C10シクロアルキル基、も
しくはC6〜C12芳香族基を示し、nは1、もしくはそ
れ以上であって、官能価を2〜4とする整数である)を
もつジアミノジフェニルメタンとその高級同族体の製造
方法であって、2.5〜19(2.5、及び19を含
む)の空隙率をもつ酸の形のゼオライトの存在下で、一
般式(II)
造方法を提供することである。
多孔質物質の真の細孔幅の測定値を示すパラメータであ
る。空隙率は、例えば米国特許第4,795,847号
明細書、 “Zeolites and Related Microporous Materi
al: State of the Art 1994”, Studies in Surface Sc
ience and Catalysis, Vol. 84, 37, 1994, エルセヴィ
アー・サイエンス・パブリシャーズ、B.V.、及び “Zeo
lite: Facts, Figures, Future”, 1989, 1115, エルセ
ヴィアー・サイエンス・パブリシャーズ、B.V.のような
文献に記載されているパラメータである。
もつ好ましいゼオライトは、組成式(III)
には1〜20の整数であり、Mは第IA族、もしくは第IIA
族の金属、又はランタニドであり、nはMの原子価であ
る。ここでMは、H+、(NH4)+イオン、もしくは(N
R’4)+カチオン(R’はアルキル基、例えばC1〜
C4、もしくはアリール基)で部分的に、もしくは全体
的に交換されていてよい。)をもつ結晶性の合成物質か
らなるものである。一般式(III)に含まれ、2.5〜
19の空隙率をもつゼオライトの例は、ベータゼオライ
ト、モルデナイト、ZSM-12、MCM-12、及びERB-1であ
る。米国特許第3,308,069号明細書に記載され
ている、空隙率が19のベータゼオライトが特に好まし
い。
られるゼオライトは、酸の形にあるのが、すなわち、陽
イオン部位の殆どが水素イオンで占められた形にあるの
が好ましい。そのようなゼオライトは、そのまま用いて
もよいし、ホウ素、鉄、もしくはガリウムから選ばれる
金属でアルミニウムを部分的に同形置換して変性して用
いてもよいし、リガンド、例えばアルミナと混合し、ヨ
ーロッパ特許第847,802号明細書に記載されてい
るようにして押出ししたペレットの形で用いてもよい。
120〜180℃の温度で、脂肪族炭化水素、及び芳香族
炭化水素から、もしくはハロゲン化芳香族炭化水素、及
びアニリンから選ばれる溶剤の存在下で行う。特に適切
な溶剤の例は、アニリン、及びm−ジクロロベンゼンや
クロロベンゼンのような塩素化芳香族炭化水素である。
のもの(アミナール)は、文献により知られている生成
物である。この中間体は、アニリン、もしくはRが水素
とは異なるアニリンの誘導体と、ホルムアルデヒド、も
しくは反応条件下でホルムアルデヒドを生成することの
できる化合物との縮合により得ることができる。特に、
ホルムアルデヒドの水溶液か、オリゴマー状のホルムア
ルデヒド(トリオキサン)を予め溶剤に溶かしたもの
を、アニリン/ホルムアルデヒドのモル比が2〜10、
好ましくは3〜5となるように用いることができる。合
成終了後、式(II)の中間体を、物理的な分離、蒸留等
のような公知の手法により分離する。このようにして得
られた生成物は、含水率を3重量%以下、好ましくは
1.5重量%以下として用いることもできる。
ジアミノジフェニルメタンの製造方法のもう一つの態様
によれば、アニリン、もしくはその誘導体の内の一つ
と、ホルムアルデヒド、もしくは反応条件下でホルムア
ルデヒドを生成することのできる化合物とからなる反応
混合物中にゼオライト触媒を入れることにより、転位反
応を行うことができる。この場合、アニリンもしくはそ
の誘導体が試薬と溶剤の役目を同時に果たすよう、アニ
リンもしくはその誘導体を過剰に用いて作業を行うのが
好ましい。実際、後述の実施例から分かるように、従来
の溶剤の代わりに試薬(アニリン)を過剰に用いること
で最終生成物の組成を変えられる、ということが分かっ
た。
しくは反応系を液体の状態に保てるような圧力下で、バ
ッチ方式で行ってもよいし、連続的に、もしくは半連続
的に行ってもよい。
明の実施態様として、具体的ではあるが、非限定的な幾
つかの例を以下に示す。
8.8gと、アルミン酸ナトリウム(Al2O3 56%)
1.9gを、脱イオン水58.4gに添加する。この混
合物を約80℃に加熱し、完全に溶けるまで攪拌する。こ
のようにして得られた透明な溶液を、SiO2を40重量
%含有するルドックス(LUDOX)HSコロイダルシリカ3
7.5gに添加する。pH14の均質な懸濁液が得られ
る。これをスチール製のオートクレーブ中に排出し、15
0℃の水熱条件下で10日間結晶化させ、静的条件下、
且つ自然圧下に放置する。結晶化した生成物を濾過して
分離し、脱イオン水中に再分散させて再び濾過する。有
機鋳型剤であるテトラエチルアンモニウム、及びナトリ
ウムを含有する、濡れた板状のゼオライトが得られる。
℃のオーブン中で1時間乾燥させ、マッフル中で、気流
下、550℃で5時間焼成する。この焼成固体を酢酸アンモ
ニウムの水溶液(水150g、酢酸アンモニウム8g)
中に分散させて、イオン交換を行う。この懸濁液を、攪
拌しながら約1時間加熱して80℃にする。続いて懸濁
液を濾過し、得られた固体を脱イオン水(150ml)
に再分散させて洗浄する。その後、この懸濁液を濾過
し、イオン交換、及び前と同様の洗浄を順に繰り返す。
得られた固体を再び洗浄し、150℃のオーブン中で1
時間乾燥させてアンモニアの形のゼオライトを得る。こ
のゼオライトをマッフル中で、気流下、550℃で5時
間焼成して酸の形のベータゼオライト(空隙率=19)
を得る。元素分析から、このゼオライト中のナトリウム
残留物は106ppmであり、一方、アルミニウム含有
率は3.14%([Al]/[Na]=252)である
ことが分かる。生成物の特性を、粉末試料を用いてX線
回折により確認する。
ウムの水溶液(水200g、酢酸アンモニウム16g)
に再分散させて、イオン交換を行う。この懸濁液を、攪
拌しながら約1時間加熱して80℃にする。続いて懸濁
液を濾過し、得られた固体を脱イオン水(150cc)
に再分散させて洗浄する。その後、この懸濁液を再び濾
過して、アンモニア/アルキルアンモニアの形の湿った
板状のゼオライトを再び得る。元素分析から、この後者
のサンプル中のナトリウム残留物は112ppmである
ことが分かる。アルミニウム含有率は3.38%([A
l]/[Na]=257)である。生成物の特性を、粉
末試料を用いてX線回折により確認する。
トと、ボヘマイトの形のアルミナとをベースとして触媒
を調製する。この触媒を、ヨーロッパ特許第847,8
02号明細書の実施例4に記載されている手順に従って
押出しした。
却器と攪拌棒を取り付けた1000c?の三口フラスコ
に仕込む。この溶液を加熱ジャケットにより70〜80
℃の温度にした後、アルミン酸ナトリウムからなるアル
ミニウム源を攪拌しながら添加して、透明な溶液を得
る。ヘキサメチレンイミンからなる有機鋳型剤をこの反
応混合物に添加した後、アエロシル(Areosil)200か
らなるシリカ源をゆっくり添加する。
4時間電磁攪拌し、次いで室温に冷却し、24時間静置
して熟成させる。均質なスラリーが得られる。これをス
テンレススチール製のオートクレーブに仕込み、秤量オ
ーブン中に入れて、150℃の温度で10日間秤量攪拌
する。反応終了後、懸濁液を抜き出し、濾過して固体を
回収し、それを脱イオン水で繰り返し洗浄した後、12
0℃のオーブン中で乾燥させる。乾燥させた固体の特性
を、粉末試料を用いてX線回折(XRD)により確認する。
その後、この固体を気流中、550℃で5時間焼成す
る。ヨーロッパ特許第293,032号明細書の図4、
及び表3に示されているのと同じ回折スペクトルをもつ
物質が得られる。この物質を酢酸アンモニウムで交換し
て、酸の形にする。
ナール)を、アニリンとホルムアルデヒドの縮合により
調製する。アニリン/ホルムアルデヒドのモル比が4と
なるように、ホルムアルデヒドの37%水溶液を、アニ
リンを入れた反応器の中に攪拌しながら入れる。温度を
徐々に50℃に上げる。添加終了後、混合物を更に1時
間攪拌する。その後、分液漏斗を用いて、アミナールと
未反応のアニリンとからなる有機相から水性相を分離す
る。次いで、含水率が1.25%になるまで有機相を乾
燥させ、後で使用する為に保存する。
2に従って調製したベータゼオライト250mgを、ガ
ラス製のオートクレーブに仕込む。オートクレーブを閉
じ、150℃で6時間攪拌する。その後、オートクレー
ブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により
除去する。反応生物を、Journal fuer Praktische Chem
ie, Band 328, Heft 1, 1986, 142-148 に記載されてい
る分析方法に従い、HPLCを用いて分析する。 転化率:98.54% 4,4’−MDAに対する選択率:46.91% 2,4’−MDAに対する選択率:13.77% トリマー:28.64% 重生成物:9.22%
に従って調製したベータゼオライト500mgを、ガラ
ス製のオートクレーブに仕込む。オートクレーブを閉
じ、150℃で6時間攪拌する。その後、オートクレー
ブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により
除去する。反応生物を、HPLCを用いて分析する。 転化率:98.3% 4,4’−MDAに対する選択率:58.53% 2,4’−MDAに対する選択率:22.88% トリマー:5.98% 重生成物:9.22%
ルデナイト(空隙率=7)1gを、ガラス製のオートク
レーブに仕込む。オートクレーブを閉じ、150℃で6
時間攪拌する。その後、オートクレーブの内容物を室温
に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により除去する。反応生
物を、HPLCを用いて分析する。 転化率:98.70% 4,4’−MDAに対する選択率:51.85% 2,4’−MDAに対する選択率:9.92% トリマー:26.75% 重生成物:10.18%
gを、ガラス製のオートクレーブに仕込む。オートクレ
ーブを閉じ、150℃で6時間攪拌する。その後、オー
トクレーブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸
留により除去する。反応生物を、HPLCを用いて分析
する。 転化率:98.27% 4,4’−MDAに対する選択率:71.12% 2,4’−MDAに対する選択率:15.13% トリマー:6.93% 重生成物:5.09%
5に従って調製したERB-1(空隙率=8)1gを、ガラ
ス製のオートクレーブに仕込む。オートクレーブを閉
じ、150℃で6時間攪拌する。その後、オートクレー
ブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により
除去する。反応生物を、HPLCを用いて分析する。 転化率:98.70% 4,4’−MDAに対する選択率:45.61% 2,4’−MDAに対する選択率:20.94% トリマー:15.33% 重生成物:3.45%
を、ガラス製のオートクレーブに仕込む。オートクレー
ブを閉じ、150℃で6時間攪拌する。その後、オート
クレーブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留
により除去する。反応生物を、HPLCを用いて分析す
る。 転化率:99.99% 4,4’−MDAに対する選択率:58.98% 2,4’−MDAに対する選択率:22.24% トリマー:15.33% 重生成物:3.45%
M-12(空隙率=3)1gを、ガラス製のオートクレーブ
に仕込む。オートクレーブを閉じ、150℃で6時間攪
拌する。その後、オートクレーブの内容物を室温に冷却
し、反応溶媒を減圧蒸留により除去する。反応生物を、
HPLCを用いて分析する。 転化率:98.50% 4,4’−MDAに対する選択率:41.74% 2,4’−MDAに対する選択率:15.07% トリマー:29.40% 重生成物:微量
gを、ガラス製のオートクレーブに仕込む。オートクレ
ーブを閉じ、150℃で6時間攪拌する。その後、オー
トクレーブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒を減圧蒸
留により除去する。反応生物を、HPLCを用いて分析
する。 転化率:98.34% 4,4’−MDAに対する選択率:54.50% 2,4’−MDAに対する選択率:30.36% トリマー:10.76% 重生成物:2.87%
M-5(空隙率=1)250mgを、ガラス製のオートク
レーブに仕込む。オートクレーブを閉じ、150℃で6
時間攪拌する。その後、オートクレーブの内容物を室温
に冷却し、反応溶媒を減圧蒸留により除去する。反応生
物を、HPLCを用いて分析する。 転化率:78.80% 4,4’−MDAに対する選択率:7.98% 2,4’−MDAに対する選択率:1.93% トリマー:39.85% 重生成物:29.85%
ゼオライト(空隙率=21)(東洋ソーダ製の320HO
A)1gを、ガラス製のオートクレーブに仕込む。オー
トクレーブを閉じ、150℃で6時間攪拌する。その
後、オートクレーブの内容物を室温に冷却し、反応溶媒
を減圧蒸留により除去する。反応生物を、HPLCを用
いて分析する。 転化率:83.48% 4,4’−MDAに対する選択率:28.76% 2,4’−MDAに対する選択率:3.48% トリマー:31.40% 重生成物:19.86%
縮し、70〜100メッシュの篩にかけたベータゼオラ
イト5cm3を、直径12.5mm、長さ390mmの
管状の反応器に仕込む。その後、m−ジクロロベンゼン
中にアミナールを10体積%含む混合物を、温度180
℃、圧力4バール、及びLHSV(液空間速度)3.6h−1
で反応器に供給し、これを活性相とする。表1に示す時
間にサンプルを取り、減圧下で溶剤を除去した後、上記
の方法に従って分析する。
h−1)、反応混合物を、t.o.s.(time on strea
m、送り込み時間) が合計25時間となるまで供給す
る。この間、失活現象の徴候は何も見られない。結果
を、表2に示す。
シュの篩にかけた、リガンド(Al2O3)を50重量%
含む押出ししたベータゼオライト10cm3を、直径1
2.5mm、長さ390mmの管状の反応器に仕込む。
その後、m−ジクロロベンゼン中にアミナールを10体
積%含む混合物を、温度180℃、圧力4バール、及び
LHSV3.6h−1で反応器に供給し、これを活性相とす
る。表3に示す時間にサンプルを取り、減圧下で溶剤を
除去した後、上記の方法に従って分析する。
h−1)、反応混合物を、t.o.s.が合計74時間
となるまで供給する。この間、失活現象の徴候は何も見
られない。結果を、表4に示す。
シュの篩にかけた、リガンド(Al2O3)を50重量%
含む押出ししたベータゼオライト10cm3を、前の実
施例で用いたのと同じ管状の反応器に仕込む。その後、
アニリン中にアミナールを10体積%含む混合物を、温
度180℃、圧力4バール、及びLHSV3.6h−1で反
応器に供給し、これを活性相とする。表5に示す時間に
サンプルを取り、減圧下で溶剤を除去した後、上記の方
法に従って分析する。
SV=1h−1)、反応混合物を、t.o.s.が合計14
5時間となるまで供給する。この間、失活現象の徴候は
何も見られない。結果を、表6に示す。
=3.6h−1とし、反応混合物を、t.o.s.が合
計192時間となるまで供給する。この間、失活現象の
徴候は何も見られない。結果を、表7に示す。
20体積%アニリン溶液を供給して反応混合物の組成を
変える。供給速度は変えずに、反応混合物を、t.o.
s.が合計240時間となるまで供給する。この間、失
活現象の徴候は何も見られない。結果を、表8に示す。
Claims (11)
- 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、Φはフェニル基を示し、Rは水素原子、C1〜C
8(イソ)アルキル基、C4〜C10シクロアルキル基、も
しくはC6〜C12芳香族基を示し、nは1、もしくはそ
れ以上であって、官能価を2〜4とする整数である)を
もつジアミノジフェニルメタンとその高級同族体の製造
方法であって、 2.5〜19(2.5、及び19を含む)の空隙率をも
つ酸の形のゼオライトの存在下で、一般式(II) 【化2】 をもつ中間体の転位反応を行うことを含んでなる、前記
製造方法。 - 【請求項2】2.5〜19の空隙率をもつゼオライト
が、組成式(III) 【化3】 (式中、xは1未満であり、pは1以上の整数、一般的
には1〜20の整数であり、Mは第IA族、もしくは第IIA
族の金属、又はランタニドであり、nはMの原子価であ
る。ここでMは、H+、(NH4)+イオン、もしくは(N
R’4)+カチオン(R’はアルキル基、もしくはアリー
ル基)で部分的に、もしくは全体的に交換されていてよ
い。)をもつ結晶性の合成物質からなるものである、請
求項1に記載の方法。 - 【請求項3】ゼオライトをそのまま用いるか、ホウ素、
鉄、もしくはガリウムから選ばれる金属でアルミニウム
を部分的に同形置換して変性して用いるか、又はリガン
ドと混合し、押出しペレットにして用いる、請求項1も
しくは2に記載の方法。 - 【請求項4】ゼオライトが、ベータゼオライト、ZSM-1
2、MCM-22、及びERB-1から選ばれるものである、請求項
3に記載の方法。 - 【請求項5】ゼオライトがベータゼオライトである、請
求項4に記載の方法。 - 【請求項6】転位反応を50〜200℃の温度で行う、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項7】転位反応を、脂肪族炭化水素、及び芳香族
炭化水素から、もしくはハロゲン化芳香族炭化水素、及
びアニリンから選ばれる溶剤の存在下で行う、請求項1
〜6のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項8】溶剤が、アニリン、及びm−ジクロロベン
ゼンやクロロベンゼンのような塩素化芳香族炭化水素か
ら選ばれるものである、請求項7に記載の方法。 - 【請求項9】一般式(II)をもつ中間体が水を3重量%
以下含んでいる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の
方法。 - 【請求項10】アニリン、もしくはその誘導体の内の一
つと、ホルムアルデヒド、もしくは反応条件下でホルム
アルデヒドを生成することのできる化合物を、2.5〜
19の空隙率をもつ酸の形のゼオライトの存在下で反応
させることからなる、一般式(I)をもつジアミノジフ
ェニルメタンの製造方法。 - 【請求項11】アニリン、もしくはその誘導体の内の一
つが試薬と溶剤の役目を同時に果たすよう、アニリン、
もしくはその誘導体の内の一つを過剰に用いて反応を行
う、請求項10に記載の方法。
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