JP4706124B2 - 自動車の車体前部構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のフロントバンパーに牽引フックを着脱自在に設けた車体前部構造に関し、特に、バンパーの衝撃吸収機能に配慮した牽引フックの取付構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の牽引フックは一般的に、車体前部におけるフレーム部材の前端側に固着されていて、その前方に位置するバンパーとの干渉を避けるために、フレーム部材から下方に延びるように設けられている。このため、自動車の牽引荷重は牽引フックに対して比較的大きな曲げ荷重となって作用することになり、これに耐え得るように牽引フックを補強しようとすると、コストや重量の増大を招くという不具合があった。
【0003】
これに対し、例えば、実開平4−39911号公報に開示されるように、車体前後方向に延びるフレーム部材に対してその長手方向に沿ってバンパーを貫通するように、牽引フックを取り付けたものがある。このものでは、牽引フックの取付部材を筒状のものとし、バンパーレインフォースメントを貫通して車体前後方向に延びるように配設して、その後端側をフレーム部材の端部に固着させており、その取付部材の前端部に牽引フックの端部を螺入して着脱自在に連結するようにしている。従って、この従来例の場合、自動車の牽引荷重は牽引フック及びその取付部材に対して単純な引張り荷重として作用するようになり、その軽量化及びコストダウンが可能となる。また、非使用時には牽引フックを取り外すようにすれば、バンパの見栄えを損なうこともない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、自動車の衝突安全性をさらに高めるために、特にフロントバンパーのエネルギ吸収構造について種々の提案がなされており、例えば、バンパーレインフォースメントの左右両端側にそれぞれクラッシュ管等のエネルギ吸収部を設けて、衝突初期のエネルギを吸収させることが考えられる。すなわち、自動車の前方の障害物がバンパーに衝突したときに、その衝突の荷重を直ちにクラッシュ管に伝達し、このクラッシュ管を予め設定した低い荷重でもって潰れ変形させるようにすれば、衝突初期の衝撃を大幅に軽減することができるのである。
【0005】
しかしながら、そのようにバンパーレインフォースメントの端部にクラッシュ管等を設けた場合、前記従来例のような着脱式の牽引フックを設けることはできなくなる。すなわち、前記従来例のように牽引フックの取付部材をフレーム部材に固定すると、この取付部材がクラッシュ管の内部で車体前後方向に延びるように位置することになり、結果的に取付部材がクラッシュ管の圧壊によるエネルギ吸収機能を阻害することになるからである。
【0006】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、自動車のフロントバンパーに対する牽引フックの取付構造に工夫を凝らし、着脱自在で利便性に優れかつ軽量かつ低コストの構造としながら、バンパーのエネルギ吸収部によって衝突初期の衝撃を十分に軽減できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の解決手段では、自動車のフロントバンパーにおけるレインフォースメントの左右両端側にそれぞれエネルギ吸収部を備えるとともに、牽引フックの取付部材はそのエネルギ吸収部の中間のクロスメンバに固定するものとした。
【0008】
具体的に、請求項1の発明では、車体前部にバンパーフェース及びバンパーレインフォースメントからなるフロントバンパーを配設し、そのバンパーフェースを貫通して車体前方へ突出するように、牽引フックを前記バンパーレインフォースメントに対し着脱自在に取り付けた自動車の車体前部構造を対象とする。そして、前記バンパーレインフォースメントとして、車幅方向に延びるクロスメンバと、該クロスメンバの両端側をそれぞれ後方の車体フレームに連結するとともに、衝突初期のエネルギを吸収可能な一対のエネルギ吸収部とを備えるものとし、前記牽引フックをバンパーレインフォースメントに取り付けるための取付部材を、車体前後方向から見て、前記一対のエネルギ吸収部の中間のクロスメンバに固定した。
【0009】
そして、バンパーレインフォースメントのクロスメンバは、車幅方向に長い帯状の金属製板材を長手方向の折曲線に沿って折り曲げて、中空部を有する略矩形閉断面構造としたものであって、当該クロスメンバの後壁部の上下方向略中央部に、車体前方に向かって突出する土手状の突出部を車幅方向の全体に亘って形成するとともに、該後壁部の上下両端縁からそれぞれ車体前方に向かって延びるように上壁部及び下壁部を形成し、該上壁部の前端縁から下方に向かって垂下する垂下壁部を形成する一方、下壁部の前端縁から上方に向かって立ち上がる起立壁部を形成し、さらに、該垂下壁部の下縁部と起立壁部の上縁部とをそれぞれ前記突出部の前端部に接合して、該突出部によりクロスメンバの中空部内を上下に区画したものとする。そして、牽引フックの取付部材は、前記垂下壁部又は起立壁部のいずれか一方と突出部の前端部とに跨るように接合する構成とする。
【0010】
この構成により、まず、牽引フックの取付部材が比較的強度の高いバンパーレインフォースメントのクロスメンバに固定されていて、該取付部材に取り付けられる牽引フックがバンパーフェースを貫通して車体前後方向に直線的に延びるようになり、このことで、牽引フック及びその取付部材に対する牽引荷重が単純な引張り荷重となるから、軽量化及びコストダウンが可能となる。また、牽引フックは着脱自在なので、非使用時にはバンパーの見栄えを損なうこともない。
【0011】
一方、自動車が前方の障害物と衝突したときには、バンパーフェース及びバンパーレインフォースメントを介して衝突荷重がエネルギ吸収部に伝達され、このエネルギ吸収部が相対的に低い荷重でもって潰れ変形することにより、衝突のエネルギが吸収される。この際、牽引フックの取付部材がエネルギ吸収部に対し車幅方向にずれて位置することから、該取付部材がエネルギ吸収部の変形を阻害することがなく、従って、このエネルギ吸収部によって所期の狙い通りに衝突所期の衝撃を十分に軽減できる。
【0012】
また、この構成によると、バンパーレインフォースメントのクロスメンバは、垂下壁部及び起立壁部からなる前壁部と後壁部との間に突出部により上下に区画された上下2つの中空部を有する閉断面構造となり、このクロスメンバの剛性が極めて高くなるので、自動車の衝突安全性がさらに向上する。しかも、クロスメンバの剛性が高くなることで、衝突時に該クロスメンバに作用する衝撃荷重が瞬時にエネルギ吸収部に伝達されるようになり、エネルギ吸収部の潰れ変形による衝撃の軽減作用が一層、確実なものとなる。また、クロスメンバは1枚の金属製板材を折り曲げて形成することができるので、製造コストの低減も図られる。
【0013】
一方、前記クロスメンバの前壁部が上側の垂下壁部と下側の起立壁部とからなり、該両壁部が後方の突出部にスポット溶接等により接合されているため、この両壁部に対して牽引フックの取付部材を固定した場合、自動車の牽引荷重が加わったときに該垂下壁部ないし起立壁部が突出部から剥離する虞れがある。
【0014】
そこで、この発明では、前記牽引フックの取付部材を前記垂下壁部又は起立壁部のいずれか一方と突出部の前端部とに跨るように接合して、自動車の牽引荷重が垂下壁部や起立壁部だけでなくその後方の突出部にも直接的に作用するようにしたので、該垂下壁部や起立壁部の突出部からの剥離を確実に防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。なお、説明の便宜のため実施形態と類似の構成を有する参考例について先に説明する。
【0016】
(参考例1)
図1は、本発明の参考例1に係る自動車Vの車体前部を示し、フロントバンパー1がボンネットフード2や左右のフロントフェンダ3,3の前端に連なるように設けられていて、それらが一体となって自動車Vのフロントノーズ部分を構成している。このバンパー1は、前記ボンネットフード2及び各フロントフェンダ3と略連続する形状となるように射出成形された樹脂製のバンパーフェース4と、車幅方向に延びるように配設され、左右両端部がそれぞれフロントサイドフレーム5,5(車体フレーム)の前端部に固定された鋼製バンパーレインフォースメント6(以下、単にレインフォースメントという)とからなる。
【0017】
前記バンパーフェース4は、図2〜4にも示すように、車幅方向の略中央部分から左右両端側に向かって徐々に後退するように全体として大きく湾曲形成された正面部分と、その左右両端側からそれぞれ車体後方に向かって延びてフロントフェンダ3に連続する側面部分とからなる。また、それらの下端縁には、図4にのみ示すが、バンパーフェース4の内方に向かうように湾曲して延びる湾曲縁部4aが略全周に亘って設けられ、さらに、車幅方向について中央部分を含む略6割ぐらいの範囲においては該湾曲縁部4aに連続して車体後方に延びる底板部4bが設けられている。
【0018】
また、前記バンパーフェース4の正面部分は、上下方向の略中央部分において車幅方向の全体に亘る帯状の範囲がバンパー本来の機能を有するバンパー機能部4cとされており、このバンパー機能部4cよりも上側には、車幅方向略中央位置においてボンネットフード2の先端縁との間に略五角形状のフロントグリルを形成する中央切欠部8が形成されるとともに、その左右両側にそれぞれヘッドランプ9,9の取り付けられる左右一対のヘッドランプ取付部10,10が形成されている。
【0019】
一方、前記バンパー機能部4cよりも下側のバンパーフェース4には、図2、3に示すように、車幅方向の略全体に亘って空気取入口が開口していて、前記底板部4bに対応する車幅方向の略中央部分において車体前方へ開口する中央開口部12が形成されるとともに、その左右両側においてバンパーフェース4の正面部分から側面部分に回り込むように側方開口部13,13がそれぞれ形成されている。前記中央開口部12は、自動車Vのエンジンルームに走行風を導入する走行風導入孔であり、また、各側方開口部13は、図示しない前輪のブレーキ用ロータに向けて走行風を導入するためのものである。
【0020】
そして、前記バンパーフェース4の車体への取付け構造としては、図4にのみ示すが、中央切欠部8と各ヘッドランプ取付部10との間の中間部分の上端にそれぞれ上側取付フランジ部14,14が設けられていて、この左右一対の上側取付フランジ部14,14がそれぞれ図示しないシュラウドアッパパネルに対してボルトにより固定される。また、該バンパーフェース4の底板部4bの後端側が図示しないシュラウドロワパネルに対してボルトにより固定され、さらに、湾曲縁部4bの左右両側に各々3つずつ設けられた下側取付フランジ部15,15,…がそれぞれ図示しないペリメータフレームのフロントメンバに対しブラケット等を介して固定され、これにより、バンパーフェース4が車体に取り付けられるようになっている。
【0021】
前記レインフォースメント6は、バンパーフェース4におけるバンパー機能部4cの背後に所定間隔を空けて配置され、図4〜7にもに示すように、車体平面視で緩やかな円弧形状をなすクロスメンバ16と、そのクロスメンバ16の左右両端部からそれぞれ車体後方に延びるように設けられて、該クロスメンバ16をフロントサイドフレーム5、5に対し連結支持するとともに、自動車Vの前面衝突の際に前後方向に圧壊して衝突初期のエネルギを吸収するクラッシュ管17,17(エネルギ吸収部)とからなる。
【0022】
前記クロスメンバ16は、図8に車幅方向中央位置での横断面を示すように、高張力鋼板をロール成形してなる断面略コ字状のアウタパネル18と平板状のインナパネル19とからなり、車体前側に配置したアウタパネル18のコ字の開口を閉塞するように車体後側にインナパネル19を組み合わせて、溶接により一体としたものである。これにより、クロスメンバ16は、中空の閉断面構造となり、アウタパネル18により前壁部及び上下両壁部が形成されるとともに、インナパネル19により後壁部が形成される。尚、アウタパネル18により形成されるクロスメンバ16の前壁部には、車幅方向の全体に亘って車体前方に突出する土手状の突部18aが設けられている。
【0023】
また、前記クラッシュ管17,17は、図5〜7や図9にも示すように、各々車体前方ほど幅の広い略台形板状の上壁部20及び下壁部21と、それら両壁部20,21の前端を繋ぐように設けられた前壁部22と、左右一対の矩形板状の側壁部23,23とを備え、それら壁部20〜23が車体後方に開口する箱状になるように組み合わされていて、その開口部が矩形板部材24により閉止されてなる。該板部材24の外周側にはフランジ部が形成されていて、フロントサイドフレーム5の前端部に設けられた剛性の高い締結固定部にボルトにより固定されるようになっている。
【0024】
前記クラッシュ管17の上壁部20、下壁部21及び前壁部22は、1枚の鋼板部材をプレス成形して、上壁部20及び下壁部21が互いに略平行となるように全体として略コ字状としたものである。また、図9に拡大して示すように、クロスメンバ16とクラッシュ管17との連結部分では、クロスメンバ16のインナパネル19の端部がクラッシュ管17の外側(図の左側)に到達する一方、アウタパネル18の前壁部はクラッシュ管17の内側(図に右側)に留まり、このアウタパネル18の端部からインナパネル19の端部までの間を前記クラッシュ管17の前壁部22が車体前方から覆うように取り付けられている。
【0025】
また、前記クラッシュ管17の側面を形成する左右一対の側壁部23,23は、互いの間隔が車体前側ほど大きくなるように前記上壁部20及び下壁部21の間に配置されていて、それぞれ、前端縁部がクロスメンバ16の後壁部(インナパネル19)に溶接されるとともに、上下両端縁部が各々クラッシュ管17の上壁部20及び下壁部21に溶接されている。こうして、クラッシュ管17は、車体前側から後側に向かって断面積が徐々に小さくなる台形の箱状とされ、車体前後方向の圧縮荷重を受けて車体前側から徐々に潰れ変形し、その変形に伴い変形荷重が徐々に増大する。さらに、クラッシュ管17の上下両壁部20,21及び左右両側壁部23,23には、それぞれ長円形状のビードが車体前後方向に並ぶように形成されていて、このビードによりクラッシュ管17の潰れ変形の過程が所期の狙い通りのものとなるように調整される。
【0026】
尚、前記図8に示す符号25は、フロントグリルの樹脂製ルーバーであり、また、符号26は、中央開口部12に嵌め込まれる金属製メッシュである。さらに、前記図9に示す符号27は、各クラッシュ管17の車体内側の側壁部23に形成された丸穴である。この丸穴27が設けられていることで、バンパー1に車体前方からの衝突荷重が入力したときにはまず該丸穴27の周囲の側壁部23が変形し、その後に左右の両側壁部23,23が略均等に潰れ変形するようになる。このことで、クラッシュ管17の前壁部22が車体内側ほど車体前方に突出するように傾斜していても、片当たりが抑制されて、クラッシュ管17が全体としては車体前後方向に真っ直ぐに潰れ変形することになる。
【0027】
図1にも示すように、この参考例では、自動車Vを牽引するときに使用する牽引フック30がバンパーフェース4を貫通して車体前方へ突出するように着脱自在に設けられている。すなわち、図5〜7や図10に示すように、牽引フック30の取付部材31は、車体左側のクラッシュ管17の付近で該クラッシュ管17の車体内側の側壁部23よりもさらに車体内側にずれた位置に配設されていて、この取付部材31に対して牽引フック30が着脱自在に固定されるようになっている。言い換えると、牽引フック30及びその取付部材31は、図7に示すように車体前後方向から見て、左右のクラッシュ管17,17の中間のクロスメンバ16に配設されている。
【0028】
前記牽引フック30は、鋼製の丸棒部材30aの先端に目玉状の係合部30bが溶接されたもので、この係合部30bに図示しない牽引用ワイヤの端部が係合されるようになっている。また、該丸棒部材30aの基端側外周には雄ネジが螺設されており、これに対応するように、円筒状取付部材31の車体前側の端部内周には雌ネジが螺設されている。そして、前記牽引フック30の丸棒部材30aの端部が取付部材31の端部に螺入されて、締結される。
【0029】
前記取付部材31は、図10に示すように、レインフォースメント6のクロスメンバ16を貫通して、その内部の中空部を車体前後方向に延びるように設けられている。すなわち、クロスメンバ16の前壁部及び後壁部には、それぞれ取付部材31の外径状に対応する丸穴が形成されており、取付部材31は前端側及び後端側がそれぞれ前記丸穴に内嵌合された状態で溶接により固定されている。このように、取付部材31をクロスメンバ16の前壁部及び後壁部にそれぞれ溶接により固定しているので、牽引荷重に対して十分な取付強度が容易かつ確実に得られる。
【0030】
さらに、前記図10に示すように牽引フック30を取付部材31に取り付けた状態で、該牽引フック30の丸棒部材30aが挿通されるよう、バンパーフェース4のバンパー機能部4cにおいて前記取付部材31の車体前側の端部に対向する位置に断面円形の貫通孔32が設けられている。そして、その貫通孔32の内周には車体後方に向かって延びるように環状の壁部が形成されており、図示しない樹脂製キャップが車体外方から貫通孔32に嵌め込まれて、前記環状壁部により保持されるようになっている。
【0031】
したがって、この参考例1に係る自動車の車体前部構造1によれば、まず、フロントバンパー1の車体左側において牽引フック30が着脱自在に設けられており、牽引フック30を使用したいときにはキャップによりバンパーフェース4の貫通孔32を閉塞するだけで、バンパー1の見栄えは何ら損なわれることがない。この際、取り外した牽引フック30は工具箱等に収納すればよい。
【0032】
また、自動車Vを牽引するときには、前記キャップを取り外して、牽引フック30をその基端側からバンパーフェース4の貫通孔32に挿入し、さらに、該牽引フック30の基端部を取付部材31の前端部に螺入して締結する。このとき、該牽引フック30及び取付部材31は、バンパーフェース4を貫通して車体前後方向に直線的に延びるようになり、それらに作用する牽引荷重が単純な引張り荷重となるから、牽引フック30及びその取付部材31の補強が容易に行え、その軽量化及びコストダウンが可能となる。
【0033】
一方、自動車Vが前方の障害物と衝突したときには、バンパーフェース4及びクロスメンバ16を介して衝突荷重がクラッシュ管17,17に伝達され、このクラッシュ管17,17がそれぞれ比較的低い荷重でもって潰れ変形することにより、衝突初期のエネルギを吸収することになる。この際、前記したように、牽引フック30の取付部材31がクラッシュ管17に対し車幅方向にずれているから、前後方向に強い取付部材31がクラッシュ管17の潰れ変形を阻害することがなく、従って、クラッシュ管17,17の潰れ変形によって所期の狙い通りに衝突初期の衝撃を十分に軽減することができる。
【0034】
(参考例2)
図11は、本願発明の参考例2に係る牽引フック30の取付構造を示し、この参考例2に係る自動車Vの前部構造は、前記牽引フック30の取付構造以外は前記参考例1のものと同じなので、以下、同一部材には同一の符号を付して、その説明は省略する。そして、この参考例2の特徴は、牽引フック30の取付部材31をバンパー1のレインフォースメント6におけるクロスメンバ16の下面に配置して、牽引フック30を、その使用時にはバンパーフェース4の中央開口部12(走行風導入孔)を介して取り付けるようにしたことにある。
【0035】
すなわち、前記図11に示すように、牽引フック30の取付部材34は、前記参考例1のものと同様の構造を有し、レインフォースメント6における左右のクラッシュ管17,17の中間のクロスメンバ16に配設されるとともに、該クロスメンバ6の下面に当接する状態でブラケット35により固定されている。このブラケット35は、上方に開口した断面U字状のもので、上端部に設けられたフランジがクロスメンバ16の下壁部にボルトにより締結されている。また、バンパーフェース4には、前記参考例1のような貫通孔32は形成されておらず、その代わりに、中央開口部12の金属製メッシュ26に、牽引フック30の丸棒部材30aが挿通されるように、丸穴35が形成されている。
【0036】
したがって、この参考例2の場合、前記した参考例1のものと同様の作用効果が得られる上に、牽引フック30をバンパーフェース4の中央開口部12を介して取付部材34に装着することができ、バンパーフェース4に牽引フック30を挿通するための貫通孔32を設ける必要がないので、バンパー1の見栄えをさらに向上することができる。
【0037】
(実施形態1)
図12、13は、本願発明の実施形態1に係る牽引フック30の配設構造を示し、この実施形態1に係る自動車Vの前部構造は、レインフォースメント6のクロスメンバ36の構造と、このクロスメンバ36に固定される取付部材37の構成とが前記参考例1、2のものと異なるだけで、それ以外の構成は該各参考例のものと同じなので、以下、同一部材には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0038】
そして、この実施形態1の特徴は、レインフォースメント6のクロスメンバ36が前記各参考例のものよりも高い剛性を有するものとされていて、該レインフォースメント36の前壁部に取付部材37が溶接により固定されていることにある。すなわち、まず、前記レインフォースメント6のクロスメンバ36は、車幅方向に長い帯状の鋼板を長手方向の折曲線に沿って折り曲げて、概略、前記参考例1、2のものと同じく略矩形の外形状に形成したものである。
【0039】
より具体的に、前記クロスメンバ36は、車幅方向に延びる後壁部36a,36bの上下方向略中央部に車体前方に向かって突出する土手状の突出部36cが車幅方向の全体に亘って形成され、車体後方から見ると、その突出部36cの裏側の開口溝36dによって、後壁部が上側後壁部36aと下側後壁部36bとの2つに分割されている。また、前記上側後壁部36aの上端縁が車体前方に折り曲げられて、車体前方に向かって延びる上壁部36eが形成される一方、前記下側後壁部36bの下端縁が車体前方に折り曲げられて、車体前方に向かって延びる下壁部36fが形成されている。
【0040】
さらに、前記上壁部36eの前端縁が下方に折り曲げられて、下方に向かって垂れ下がる垂下壁部36gが形成される一方、前記下壁部36fの前端縁が上方に折り曲げられて、上方に向かって立ち上がる起立壁部36hが形成されている。そして、前記垂下壁部36gの下縁部と起立壁部36hの上縁部とが互いに対向するように近接し、その周辺部分がそれぞれ前記突出部36cの突出面(車体前側の端面)にスポット溶接により接合されていて、該垂下壁部36g及び起立壁部36hによりクロスメンバ36の前壁部が構成されるとともに、前記突出部36cによってクロスメンバ36の中空部内が上下に区画されている。
【0041】
このように、クロスメンバ36が内部に2つの中空部を有する閉断面構造となるので、このクロスメンバ36の剛性は極めて高くなり、このことによっても自動車Vの衝突安全性が向上する。しかも、クロスメンバ36の剛性が高くなることで、衝突時に該クロスメンバ36に作用する衝撃荷重が瞬時にクラッシュ管17,17に伝達されるようになり、このクラッシュ管17の潰れ変形による衝撃吸収作用が一層、高められる。また、クロスメンバ36は1枚の鋼板により形成されているので、製造コストの低減も可能となる。
【0042】
そして、前記の如き構成のクロスメンバ36の前面に、牽引フック30の取付部材37が配設されている。この取付部材37は、参考例1、2のものと同径でかつ長さが半分くらいの円筒状に形成され、基端部外周に形成された環状フランジがクロスメンバ36の前壁部に接合されるようになっている。ここで、該クロスメンバ36の前壁部は、前記したように上側の垂下壁部36gと下側の起立壁部36hとからなり、それぞれ、背後の突出部36cにスポット溶接されているだけなので、そこに牽引フック30の取付部材37を強固に固定しても、この取付部材37を介して自動車Vの牽引荷重が加わったときには、クロスメンバ36の前壁部、即ち前記垂下壁部36gないし起立壁部36hが突出部36cから引き離されて、剥離する虞れがある。
【0043】
そこで、この実施形態では、図示の如く、牽引フック30の取付部材37を全体として起立壁部36hの前面に接合するとともに、この起立壁部36hの上縁を前記取付部材37の外周形状に沿って円弧状に切り欠いて、背後の突出部36cを露出させ、その露出した突出部36cの前面と起立壁部36hの上縁の切欠部分と取付部材37のフランジ部とをアーク溶接により一体的に結合している。すなわち、牽引フック30の取付部材37は、クロスメンバ36の前壁部を構成する起立壁部36hの上縁から突出部36cの前端部に跨るように、アーク溶接(図に符号Wで示す)により強固に固定されている。これにより、前記取付部材37に自動車Vの牽引荷重が加わったときにも、この牽引荷重が起立壁部40hだけでなく突出部40cにも直接的に作用するようになり、よって、起立壁部40hの剥離を確実に防止することができる。
【0044】
したがって、この実施形態1の場合も前記参考例1、2と同様の作用効果が得られるとともに、レインフォースメント6の剛性を高めることによって、自動車Vの乗員の保護性能と衝突初期の衝撃緩和とをより高い次元で両立させることができ、しかも、該レインフォースメント6のクロスメンバ36の構造に起因する前壁部の剥離も確実に防止できる。尚、牽引フック30の取付部材37は、クロスメンバ36の垂下壁部36gと突出部36cとに跨って接合するようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1の発明に係る自動車の車体前部構造によると、車体前部にバンパーフェース及びバンパーレインフォースメントからなるフロントバンパーを配設し、そのバンパーフェースを貫通して車体前方へ突出するように、牽引フックを前記バンパーレインフォースメントに対し着脱自在に取り付ける場合に、その牽引フックの取付部材をレインフォースメントの左右両端側に設けたエネルギ吸収部ではなく、その中間のクロスメンバに設けたことで、前方障害物と衝突したときに、前記取付部材がエネルギ吸収部の潰れ変形を阻害することがなくなり、所期の狙い通りに衝突初期の衝撃を十分に軽減できる。
【0046】
また、バンパーレインフォースメントのクロスメンバを上下2つの中空部を有する閉断面構造として、自動車の衝突安全性をさらに向上しながら、エネルギ吸収部の潰れ変形による衝撃の軽減効果を一層、高めることができる。しかも、前記クロスメンバの前壁部において牽引フックの取付部材を、垂下壁部又は起立壁部のいずれか一方と突出部の前端部とに跨るように接合したので、該クロスメンバの前壁部の剥離を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例1に係る自動車の前部構造を示す斜視図である。
【図2】 参考例1に係るバンパーの正面図である。
【図3】 バンパーの左側面図である。
【図4】 バンパーの上面図である。
【図5】 レインフォースメントの斜視図である。
【図6】 レインフォースメントの上面図である。
【図7】 レインフォースメントの正面図である。
【図8】 図2のVIII-VIII線における端面図である。
【図9】 レインフォースメントにおけるクロスメンバーとクラッシュ管との連結構造を示す断面図である。
【図10】 図2のX-X線における端面図である。
【図11】 参考例2に係る牽引フックの取付構造を示す図10相当図である。
【図12】 実施形態1に係る牽引フックの取付構造を示す図10相当図である。
【図13】 実施形態1に係る牽引フックの取付構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
V 自動車
1 フロントバンパー
4 バンパーフェース
5 フロントサイドフレーム
6 バンパーレインフォースメント
16 クロスメンバ
17 クラッシュ管(エネルギ吸収部)
30 牽引フック
31、34 取付部材
36 クロスメンバ
36a 上側後壁部
36b 下側後壁部
36c 突出部
36e 上壁部
36f 下壁部
36g 垂下壁部
36h 起立壁部
37 取付部材
Claims (1)
- 車体前部にバンパーフェース及びバンパーレインフォースメントからなるフロントバンパーを配設し、そのバンパーフェースを貫通して車体前方へ突出するように、牽引フックを前記バンパーレインフォースメントに対し着脱自在に取り付けた自動車の車体前部構造であって、
前記バンパーレインフォースメントは、車幅方向に延びるクロスメンバと、該クロスメンバの両端側をそれぞれ後方の車体フレームに連結するとともに、衝突初期のエネルギを吸収可能な一対のエネルギ吸収部とを備えており、
前記牽引フックを前記バンパーレインフォースメントに取り付けるための取付部材が、車体前後方向から見て、前記一対のエネルギ吸収部の中間のクロスメンバに固定されており、
前記バンパーレインフォースメントのクロスメンバは、車幅方向に長い帯状の金属製板材を長手方向の折曲線に沿って折り曲げて、中空部を有する略矩形閉断面構造としたものであり、
前記クロスメンバの後壁部の上下方向略中央部には、車体前方に向かって突出する土手状の突出部が車幅方向の全体に亘って形成されるとともに、該後壁部の上下両端縁からそれぞれ車体前方に向かって延びるように上壁部及び下壁部が形成され、
前記上壁部の前端縁から下方に向かって垂下する垂下壁部が形成される一方、前記下壁部の前端縁から上方に向かって立ち上がる起立壁部が形成され、かつ該垂下壁部の下縁部と起立壁部の上縁部とがそれぞれ前記突出部の前端部に接合されて、該突出部により前記クロスメンバの中空部内が上下に区画されており、
前記牽引フックの取付部材は、前記垂下壁部又は起立壁部のいずれか一方と突出部の前端部とに跨って接合されていることを特徴とする自動車の車体前部構造。
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