JP5966895B2 - 自動車の脚払い構造 - Google Patents

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この発明は、バンパレインフォースメントなどのバンパ部材よりも下方から車両前方に延設される脚払い部材を備えたような自動車の脚払い構造に関する。
一般に、車両が歩行者と接触衝突した際、当該歩行者の脚を払って、歩行者の上体をボンネット上に傾倒させて、歩行者を二次障害から守ることを目的として、脚払い部材を、バンパ部材よりも下方位置において車体側のシュラウドサポート等の支持部材に支持させると共に、該脚払い部材をバンパ部材よりも車両前方に突出させた構造が知られている。
このような自動車の脚払い構造としては、例えば、特許文献1に開示された構造がある。
すなわち、サブクラッシュカンが存在しない車両において、支持部材としてのシュラウドサポートを設け、このシュラウドサポートの下部前面、つまりシュラウドロアの前面に脚払い部材を設け、該脚払い部材はシュラウドロアの側方に延長する延長端部を備えており、該延長端部が受けた脚払い荷重を、シュラウドサポートの側面で受止めるように構成したものである。
この特許文献1に開示された従来構造においては、脚払い部材に対して前方から入力される荷重をシュラウドサポート側面で受止めるので、脚払い部材を確実に支持することができる反面、オフセット軽衝突時においては、シュラウドサポートへのダメージが懸念される問題点があった。
上述の脚払い部材は、歩行者の脚を払うのに必要な脚払い反力を発生させるための適度な高剛性が求められる一方で、軽衝突時においては、シュラウドサポート等の支持部材が破損しないように、該支持部材への荷重伝達を低減させるために、低剛性化が求められるが、このような相反する要求を満たすように脚払い構造を構成することは困難であった。
このような問題点を解決するために、既に、特許文献2に開示された自動車の脚払い構造が発明されている。
すなわち、特許文献2に開示された自動車の脚払い構造は、車体側の支持部材であるシュラウドサポートの側方に、車体側剛性部材としての左右のサブクラッシュカンを設け、脚払い部材の左右両端部を直接左右のサブクラッシュカンに取付けて、脚払いの初期荷重を高めると共に、オフセット軽衝突時には、その入力荷重をサブクラッシュカンで受止めて、シュラウドサポートの破損を防止すべく構成したものである。
しかしながら、この特許文献2に開示された自動車の脚払い構造においては、脚払い部材をサブクラッシュカンに取付けるための後方延長部が必要なうえ、脚払い部材をサブクラッシュカンに取付けるための組付け工数が必要となり、生産性が悪い問題点があった。
特開2007−246044号公報 特開2012−25188号公報
そこで、この発明は、脚払い部材の延長端部と車体側剛性部材との当接前に脚払い部材による脚払い反力を高め、その分、延長端部の前後方向の長さをコンパクト化することができると共に、オフセット軽衝突時にはその荷重を車体側剛性部材で受止めて、支持部材を保護することができる自動車の脚払い構造の提供を目的とする。
この発明による自動車の脚払い構造は、車幅方向に延びて車体前部に支持されると共に、第1の荷重以下の前突荷重から車体を保護するバンパ部材と、該バンパ部材よりも後方で車幅方向に延びると共に、上記第1の荷重よりも低い第2の荷重まで耐えられる車体側の支持部材と、該支持部材の左右両端部に支持されるよう、車幅方向に延設され、かつ、上記バンパ部材よりも下方から前方に延設されると共に、上記第2の荷重よりも低い第3の荷重で変形する脚払い部材と、を備えた自動車の脚払い構造であって、上記脚払い部材は、上記支持部材よりも車幅方向外側に延びると共に、車体側剛性部材と前後方向に離間して対面する延長端部が設けられ、該延長端部の前縁端部から上記支持部材端部に向けて、傾斜壁部が設けられ、上記傾斜壁部の中間部に、屈曲部が設けられたものである。
上述のバンパ部材は、バンパレインフォースメント、または、バンパレインフォースメントとクラッシュカンとの組合せに設定してもよく、上述の支持部材は、シュラウドサポートまたは車体構成部材としてのシュラウド枠に設定してもよく、上述の脚払い部材は、樹脂製のロアスティフナやアンダカバーまたは発泡樹脂部材あるいは鉄板などに設定してもよく、車体側剛性部材は、サブクラッシュカンに設定してもよい。
また、上述の第1の荷重は、フロントサイドフレームの耐力を意味し、第1の荷重以下の前突荷重は軽衝突荷重を意味し、上述の第2の荷重は、支持部材に求められる荷重を意味し、上述の第3の荷重は、脚払い反力を意味する。
上記構成によれば、脚払い部材には、支持部材よりも車幅方向外側に延びて車体側剛性部材と離間して対面する延長端部を設け、この延長端部に前縁端部から支持部材端部に向けて、傾斜壁部を設けたので、この傾斜壁部により延長端部の剛性を高めることができる。
このため、脚払い部材の延長端部が車体側剛性部材に当接する以前の脚払い部材による脚払い反力を高めることができ、この分、延長端部の前後方向の長さをコンパクトにすることができる。
また、オフセット軽衝突時には、延長端部が車体側剛性部材に当接し、当接後においては軽衝突荷重を該車体側剛性部材で受止め、支持部材には可及的荷重が入力されないようになるので、該支持部材を保護することができる。
さらに、上記延長端部は車体側剛性部材に対して離間しているので、これら両者の組付けが不要となり、生産性の向上を図ることができる。
しかも、上記傾斜壁部の中間部に、屈曲部が設けられたものであり、このように、傾斜壁部の中間部に屈曲部を設けたので、過大な荷重の入力時には、該屈曲部に応力が集中して当該屈曲部が変形するので、屈曲部より後方の傾斜壁部を介して支持部材に荷重が伝達されるのを抑制することができ、よって、支持部材を保護することができる。
この発明の一実施態様においては、上記傾斜壁部の前後方向の中間部が、直接、または延長端部の後壁を介して上記車体側剛性部材に当接可能な位置に配されたものである。
上記構成によれば、脚払い部材の延長端部後壁が車体側剛性部材に衝突した後において、上記傾斜壁部それ自体を、該車体側剛性部材への直接的な前後方向荷重伝達部として活用することができ、この結果、延長端部を軽量高剛性化することができる。
この発明の一実施態様においては、上記屈曲部は、該屈曲部から前方に延びる傾斜壁部前部の後端が、直接、または延長端部の後壁を介して上記車体側剛性部材の前面に前方から当接するようにクランク状に形成されたものである。
上記構成によれば、上述の屈曲部をクランク状に形成したので、傾斜壁部の前部の後端が車体側剛性部材の前面に確実に荷重を伝達することになり、単に傾斜壁部の中間部を車体側剛性部材に当接させる構成よりも、延長端部をより一層軽量高剛性化することができる。
また、上記クランク構造により、過大な荷重が入力された時には、単に中間部を屈曲させる構成に対して、より一層屈曲しやすくなり、屈曲することで荷重を車体側剛性部材に確実に伝達すると共に、入力荷重が支持部材へ伝達するのを、より一層抑制して、支持部材を効果的に保護することができる。
この発明によれば、脚払い部材は、支持部材よりも車幅方向外側に延びると共に、車体側剛性部材と前後方向に離間して対面する延長端部が設けられ、該延長端部の前縁端部から上記支持部材端部に向けて、傾斜壁部を設けたので、この傾斜壁部により延長端部の剛性を高めることができ、このため、脚払い部材の延長端部が車体側剛性部材に当接する以前の脚払い部材による脚払い反力を高めることができ、この分、延長端部の前後方向の長さをコンパクトにすることができる。
また、オフセット軽衝突時には、延長端部が車体側剛性部材に当接し、当接後においては軽衝突荷重を該車体側剛性部材で受止め、支持部材には可及的荷重が入力されないようになるので、該支持部材を保護することができる。
さらに、上記延長端部は車体側剛性部材に対して離間しているので、これら両者の組付けが不要となり、生産性の向上を図ることができる効果がある。
本発明の自動車の脚払い構造を示す斜視図 図1から緩衝部材、バンパレインフォースメント、フロントサイドフレームを取外して示す斜視図 図2の正面図 図3の右側面図 図3の底面図 バンパフェース部の正面図 図6のA−A線矢視断面図 図6のB−B線矢視断面図 図6のC−C線矢視断面図 図6のD−D線矢視断面図 図6のE−E線矢視断面図 (a)はフルラップ軽衝突時の脚払い部材の変形を示す側面図、(b)はオフセット軽衝突時の脚払い部材の変形を示す側面図 図5の要部拡大図 変形ストロークに対する反力の特性を示す特性図 自動車の脚払い構造の他の実施例を示す要部拡大底面図
脚払い部材の延長端部と車体側剛性部材との当接前に脚払い部材による脚払い反力を高め、その分、延長端部の前後方向の長さをコンパクト化すると共に、オフセット軽衝突時にはその荷重を車体側剛性部材で受止めて、支持部材を保護するという目的を、車幅方向に延びて車体前部に支持されると共に、第1の荷重以下の前突荷重から車体を保護するバンパ部材と、該バンパ部材よりも後方で車幅方向に延びると共に、上記第1の荷重よりも低い第2の荷重まで耐えられる車体側の支持部材と、該支持部材の左右両端部に支持されるよう、車幅方向に延設され、かつ、上記バンパ部材よりも下方から前方に延設されると共に、上記第2の荷重よりも低い第3の荷重で変形する脚払い部材と、を備えた自動車の脚払い構造において、上記脚払い部材は、上記支持部材よりも車幅方向外側に延びると共に、車体側剛性部材と前後方向に離間して対面する延長端部が設けられ、該延長端部の前縁端部から上記支持部材端部に向けて、傾斜壁部が設けられ、上記傾斜壁部の中間部に、屈曲部が設けられるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は自動車の脚払い構造を示し、図1は当該脚払い構造を示す斜視図、図2は図1から緩衝部材、バンパレインフォースメント、フロントサイドフレームを取外した状態で示す要部の斜視図である。
図1において、エンジンルームの車幅方向両サイドを車両の前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム1,1を設けている。このフロントサイドフレーム1は、フロントサイドフレームインナとフロントサイドフレームアウタとを接合固定して、車両の前後方向に延びる閉断面を有する車体強度部材である。
上述のフロントサイドフレーム1の前端には、クロージングプレート2およびメインクラッシュカン側のベースプレート3を介してメインクラッシュカン4を取付けている。
図1,図11に示すように、左右一対のメインクラッシュカン4,4の前部相互間には、車幅方向に延びるバンパレインフォースメント5を取付けている。図11に示すように、該バンパレインフォースメント5は、バンパレインフロントパネル6と、断面ハット形状のバンパレインリヤパネル7とを接合固定して、車幅方向に延びるバンパレイン閉断面8を有するバンパ部材である。
図1に斜視図で示すように、該バンパレインフォースメント5は平面視で前方に凸状に湾曲形成されており、その車幅方向側部の前縁が、車幅方向外側後方に傾斜している。ここで、上述のメインクラッシュカン4,4はバンパレインフォースメント5の左右両端部において、前後方向に延びており、衝突荷重を吸収して変形するものである。
上述のバンパレインフォースメント5におけるバンパレインフロントパネル6の前面には、該バンパレインフロントパネル6に沿って、車幅方向に延びる緩衝部材としてのEA部材9を取付けている。このEA部材9は歩行者の膝荷重を受け止めるものである。
図1,図10に示すように、該EA部材9におけるメインクラッシュカン4対応部位よりも若干車幅方向内側には、取付け穴9a,9aを形成し、左右一対の取付け穴9a,9aにおいてクリップ等の取付け部材10を用いて当該EA部材9をバンパレインフロントパネル6に取付けたものである。
図1,図2に示すように、フロントサイドフレーム1の下方部にはロアアーム等のサスペンションアーム(図示せず)を介して前輪を支持するサブフレーム11を設けている。
このサブフレーム11は、車幅方向に延びるセンタクロスメンバ12(いわゆるサスクロス本体)と、このセンタクロスメンバ12の左右両側部からフロントサイドフレーム1の下方部において車両の前後方向に延びる閉断面構造のフロントサイドメンバ13,13と、左右のフロントサイドメンバ13,13の前部相互間を車幅方向に連結するフロントクロスメンバ14(いわゆるNo.1クロスメンバ)と、上述のセンタクロスメンバ12の左右両側部から車両の前後方向の後方に延びる閉断面構造のリヤサイドメンバ(図示せず)と、左右のリヤサイドメンバ間を車幅方向に連結するリヤクロスメンバ(図示せず)と、を備えている。
図1,図11に示すように、フロントサイドフレーム1の前部下面には支持部材としてのブラケット15を結合固定し、サブフレーム11のフロントサイドメンバ13前部と上述のブラケット15とを、上下方向に延びる取付け部材16で連結している。
この取付け部材16は、長尺のボルトと、ボルトの外周部を囲繞するパイプ部材と、上述のボルトを締結するウエルドナットとで構成される。
また、図1に示すように、フロントサイドメンバ13の後部には、該フロントサイドメンバ13から上方に立上がるタワー部17(車体取付け部材)を設け、このタワー部17の上端部を図示しないマウント部材にて、フロントサイドフレーム1の下面部に連結している。
図2,図11に示すように、上述のフロントサイドメンバ13の前端部には、クロージングプレート18およびサブクラッシュカン側のベースプレート19を介して車体側剛性部材としてのサブクラッシュカン20を取付けている。
このサブクラッシュカン20は、後述する脚払い部材(ロアスティフナ40)よりも高剛性に形成されている。
図1,図11に示すように、該サブクラッシュカン20はメインクラッシュカン4の下方に位置すると共に、サブクラッシュカン20の前端位置はバンパレインフォースメント5と上下方向で対応する位置に設定されている。
図3は図2の正面図、図4は図3の右側面図、図5は図3の底面図である。
図1〜図5に示すように、バンパレインフォースメント5よりも後方で車幅方向に延びる車体側の支持部材としてのシュラウドサポート21を設けている。図2に示すように、このシュラウドサポート21は、上側において車幅方向に略直線状に延びるシュラウドアッパ21Uと、下側において車幅方向に略直線状に延びるシュラウドロア21Lと、側部において、シュラウドアッパ21Uおよびシュラウドロア21Lを上下方向に連結する左右のシュラウドサイド21S,21Sと、を合成樹脂により一体形成して、略方形枠状に成したものである。
支持部材としてのシュラウドサポート21は、図7に示すように、熱交換器としてのラジエータ22およびコンデンサ23(またはインタクーラ)を保持するもので、この実施例では、図1に示すように、該シュラウドサポート21は左右一対のブラケット24,24を介してバンパレインフォースメント5に支持されており、軽衝突時において、メインクラッシュカン4が変形すると、バンパレインフォースメント5が後退し、シュラウドサポート21はブラケット24,24を介してバンパレインフォースメント5と共に後退するように構成されている。
図6はフロントバンパフェース部の正面部、図7は図6のA−A線矢視断面図、図8は図6のB−B線矢視断面図、図9は図6のC−C線矢視断面図、図10は図6のD−D線矢視断面図、図11は図6のE−E線矢視断面図である。
図6において、25はフロントバンパフェース、26はバンパフェース25の車幅方向中間上部に位置するアッパガーニッシュ、27はグリル、28はセンタメンバ、29はガーニッシュ、30は導風口、31はアンダカバーであり、車両前端の少なくともフロントバンパフェース25は、空力特性を考慮して、平面視で前方に凸状に湾曲形成されている。
図2,図5に示すように、バンパ部材としてのバンパレインフォースメント5よりも下方位置で前方に延設された脚払い部材としてのロアスティフナ40を設けている。詳しくは、該ロアスティフナ40は、シュラウドサポート21の左右端部に支持されるように車幅方向に延設され、かつバンパレインフォースメント5よりも下方から車両前方に延設されたものである。
要するに、この実施例の自動車の脚払い構造は、車幅方向に延びて車体前部に支持されると共に、第1の荷重(フロントサイドフレーム1の耐力)以下の前突荷重(つまり軽衝突荷重)から車体を保護するバンパ部材であるバンパレインフォースメント5と、当該バンパレインフォースメント5よりも後方で車幅方向に延びると共に、上記第1の荷重よりも低い第2の荷重(シュラウドサポート21に求められる荷重)まで耐えられる車体側の支持部材としてのシュラウドサポート21と、このシュラウドサポート21の左右端部に支持されるよう、車幅方向に延設され、かつ、上記バンパレインフォースメント5よりも下方から前方に延設されると共に、上記第2の荷重よりも低い第3の荷重(脚払い反力)で変形する脚払い部材としての合成樹脂製のロアスティフナ40とを備えた構成を、前提構造とするものである。
図5に底面図で示すように、上述のロアスティフナ40は、シュラウドサポート21の車幅方向の中央部に対応する中央部40Cと、この中央部40Cの車幅方向両外側に位置し、上記シュラウドサポート21の側部(シュラウドサイド21S参照)に対応する車幅方向側部40S,40S(以下単に側部と略記する)と、これら左右の側部40S,40Sから車幅方向外方に延びサブクラッシュカン20,20と前後方向に離間して対面する延長端部40E,40Eと、を一体形成したものである。左右の延長端部40E,40Eの剛性は、サブクラッシュカン20の剛性よりも低く設定されている。
つまり、脚払い部材としてのロアスティフナ40は、シュラウドサポート21よりも車幅方向外側に延びると共に、車体側剛性部材であるサブクラッシュカン20と前後方向に対面する延長端部40Eを備えている。
ここで、図5に示すように、車体側の支持部材としてのシュラウドサポート21は、ロアスティフナ40を支持する部位21b(後述する凹部21a,21a間参照)が車幅方向に略直線的に延設される一方で、ロアスティフナ40は、その側部40Sおよび延長端部40Eの前縁が、図5に示すように、車幅方向外側後方に連続して傾斜している。
また、上述のロアスティフナ40は、その左右の側部40S,40Sの前側の縁部から前方に前方凸部40F,40Fが一体に延設されると共に、左右の側部40S,40Sの後側の縁部から後方に後方凸部40R,40Rが一体に延設されており、該後方凸部40R,40Rと嵌合するように上述のシュラウドサポート21のシュラウドロア21Lにおける前面側部には凹部21aが形成されている。
図7,図10に示すように、上述のロアスティフナ40はバンパレインフォースメント5よりも後方において、ボルト41、ナット42等の取付け部材を用いて、支持部材としてのシュラウドサポート21に締結支持されている。
また、上述のロアスティフナ40は、図2に示すフラット形状(平滑面形状)の上面部40a,40bと、この上面部40aの左右両側端から下方に延びる左右の側片40d,40dと、上面部40aの前端から下方に延びる前片40e(但し、この前片40eは各部40C,40S,40Eの前端から下方に延びる車幅方向全体の垂下片を意味する)と、上面部40a,40bの後端から下方に延びる後片40f(但し、この後片40fは各部40C,40S,40Eの後端から下方に延びる車幅方向全体の垂下片を意味する)と、を備えている。
さらに、図2,図7,図8,図10に示すように、上述のロアスティフナ40には、軽衝突時に前後方向の折れ起点(ロアスティフナ40の折れ状態については図12参照)となる弱部としてのV字溝43が車幅方向に延設形成されている。このV字溝43(折れ促進部)はロアスティフナ40の上面に形成された溝部であって、該V字溝43により上面部40a,40bを当該V字溝43より前側に位置する前側上面部40aと、当該V字溝43より後側に位置する後側上面部40bとに区画している。
ここで、前側上面部40aは略水平状に形成されており、後側上面部40bは、図7,図8に示すように、前低後高状の傾斜状に形成され、導風ガイドの作用を奏し、導風口30から流入した走行風をコンデンサ23およびラジエータ22へ導くようになっている。
また、図5に底面図で示すように、ロアスティフナ40の下面側には車両前後方向に延びると共に、車幅方向に並ぶ複数の前後リブ44を一体形成すると共に、上述のV字溝43と上下方向で一致するロアスティフナ40下面側には中央部40Cから左右の側部40S,40Sの車幅方向端部まで車幅方向に延びる横リブ45を一体形成している。
さらに、図5に示すように、弱部としてのV字溝43よりも前方には、該V字溝43より前方に離間して、車幅方向に延びる補強部である傾斜リブ46…が延設形成されている。
上述の傾斜リブ46は左側の側部40Sの左端近傍から右側の側部40Sの右端近傍までの車幅方向の範囲内において形成されており、該傾斜リブ46は、隣り合う前後リブ44を連結し、上述のV字溝43の前方において該V字溝43に対し車両前後方向に傾斜して形成されており、かつ、V字溝43に対して前方に凸に湾曲、または逆V字状のアーチ形状に形成されており、複数のアーチ状部が左右に連続して、V字溝43の前方全域に車幅方向にジグザグ形状に延設されたものである。
上述の傾斜リブ46は前方頂部46Aと後方頂部46Bとを有するように形成されており、後方頂部46Bの周辺は、前方頂部46Aの周辺に対して、前後リブ44の配置数を相対的に多くして補強されていて、これにより、車幅方向での前後剛性を平均化すると共に、軽量高剛性化を図るように構成している。
また、図5に示すように、前方頂部46Aの直後部には、箱形のアンダカバー取付け部47を設けると共に、この箱形のアンダカバー取付け部47のコーナ部2辺を切欠いて脆弱化するように水抜き孔48を形成し、ロアスティフナ40の剛性、生産性、機能性を確保するように構成している。
図5に示すように、車幅方向左端のアンダカバー取付け部47と、これに隣設するアンダカバー取付け部47との間に略対応して、上記横リブ45の後部には、該横リブ45と略平行に延びる追加横リブ49を設けている。同様に、車幅方向右端のアンダカバー取付け部47と、これに隣設するアンダカバー取付け部47との間に略対応して、上記横リブ45の後部にも、該横リブ45と略平行に延びる追加横リブ49を設けて、ロアスティフナ40の強度を調整すべく構成している。
つまり、合計4つのアンダカバー取付け部47…のうち、車幅方向中央側に位置するアンダカバー取付け部47,47間と対応する位置には、上記追加横リブ49を設けないように構成している。
図5に示すジグザグ状の傾斜リブ46により、ロアスティフナ40は前後方向の剛性が高くなり、これにより特許第5034639号公報に開示された構造に対して、横リブの数量を低減し、ロアスティフナ40のクラッシュ時における変形底付きを遅らせるように構成している。
また図2に示すように、合計4つのアンダカバー取付け部47…のうち、車幅方向中央側に位置するアンダカバー取付け部47,47間と対応するV字溝43の上面側には、車幅方向に間隔を隔てて複数の上面側リブ50…を一体形成している。
つまり、ロアスティフナ40の車幅方向中央側は、車両デザインの関係上、クラッシュ時に変形残り代が大きいので、上面側にリブ50を設けて、当該車幅方向中央側の剛性を高め、軽量高剛性化を図りつつ、通常時(非衝突時)のロアスティフナ40の上下振動を防止すべく構成したものである。
上述の弱部としてのV字溝43を含むロアスティフナ40は、その中央部40Cにおいては前後リブ44の形成数量を側部40Sの前後リブ形成数量に対して相対的に多くすると共に、複数の上面側リブ50を設けることで、中央部40Cの前後方向剛性を高くなし、ロアスティフナ40の側部40Sにおいては前後リブ44の形成数量を中央部40Cの前後リブ形成数量に対して相対的に少なくすると共に、水抜き孔48を設けることで、側部40Sの前後方向剛性を相対的に低く成している。
そして、上述の前後リブ44の疎密構造等により、ロアスティフナ40は、第1の荷重(フロントサイドフレーム1の耐力)以下の前突荷重(つまり軽衝突荷重)に対し、側部40Sの変形後の前後長L1(図12参照)が、中央部40Cの変形後の前後長L2(図12参照)よりも短く(L1<L2)なるように構成している。
さらに、図5に示すように、サブクラッシュカン20の前端と、ロアスティフナ40における延長端部40Eの後片40fとの間には隙間Gが設けられており、組付け性と、走行時の両者40E,20の干渉防止との両立を図るように構成している。
図12の(a)は、図7で示したロアスティフナ40の中央部40Cの断面に相当し、フルラップ軽衝突(中央衝突)時のロアスティフナ40の変形状態を示す側面図、図12の(b)は、図9で示したロアスティフナ40の側突40Sの断面に相当し、オフセット軽衝突(側部衝突)時のロアスティフナ40の変形状態を示す側面図である。
通常時、ロアスティフナ40前端は図7〜図11に示すように、バンパレインフォースメント5よりも車両前方に位置しており、車両デザインの関係上、バンパレインフォースメント5はその車幅方向中央が車幅方向両サイドと比較して前方へ湾曲状に突出している。このため、軽衝突時におけるロアスティフナ40の変形後の前後長は、ロアスティフナ中央部に対し、ロアスティフナ側部の方が短くなる。
図12の(a)で示すフルラップ軽衝突時(中央衝突時)には、衝突荷重が左右のメインクラッシュカン4,4に均等に分散され、このためロアスティフナ40の前後方向の変形は小さくなり、該ロアスティフナ40は、折れ起点となる弱部としてのV字溝43を起点として側面視略V字状にコンパクトに折り変形して、変形後の前後長はL2となる。
図12の(b)に示すオフセット軽衝突時(側部衝突時)には、衝突側のメインクラッシュカン4に荷重が集中し、このためロアスティフナ40の前後方向の変形は大きくなり、該ロアスティフナ40は、折れ起点となる弱部としてのV字溝43を起点として折り変形するが、ロアスティフナ40の側部40Sは、前後リブ44の形成数量が相対的に少ないうえ、水抜き孔48で脆弱化を図り、当該側部40Sの剛性を低下させているので、変形後の前後長L1は短くなり、より一層コンパクトにロアスティフナ40を折り変形することができる。
つまり、軽衝突荷重に対し、側部40Sの変形後の前後長L1が、中央部40Cの変形後の前後長L2よりも短く(L1<L2)なるものである。
なお、図8,図9,図10において、51はアッパガーニッシュ26およびグリル27と、シュラウドサポート21のシュラウドアッパ21Uとを連結するシュラウドアッパパネルである。
図13は図5の要部拡大図である。図13に示すように、車体側剛性部材としてのサブクラッシュカン20の前端面と前後方向に隙間Gを介して対面する延長端部40Eの前縁外端部40gからシュラウドサポート21の凹部21aにおける車幅方向外方前端部21cに向けて、傾斜壁部53が設けられている。
この傾斜壁部53は、その前端が上記前縁外端部40gに位置し、後端が延長端部40Eの後壁40hを介してサブクラッシュカン20の前端部車幅方向内側に当接可能な部位に位置する傾斜リブ53Aと、上述の後方凸部40Rの車幅方向外側の壁を兼ねる傾斜フランジ53Bと、傾斜リブ53Aと傾斜フランジ53Bとの間に設けられた屈曲部53Cとを備えている。
上述の傾斜リブ53Aは、その前端が車幅方向外側前部に位置し、その後端が前端に対して車幅方向内側後部に位置しており、該傾斜リブ53Aはその前端から後端にかけて平面視で斜め方向に、かつ直線的に延びるように形成されている。
また、上述の傾斜フランジ53Bは、その前端が屈曲部53Cに位置し、その後端がシュラウドサポート21の車幅方向外方前端部21cに位置するように、その前端から後端にかけて平面視で斜め方向に、かつ直線的に延びるように形成されている。
そして、上述の傾斜リブ53A、傾斜フランジ53B、屈曲部53Cを備えた傾斜壁部53を設けることで、延長端部40Eの剛性を高め、該延長端部40Eがサブクラッシュカン20に当接する以前の歩行者の脚払い反力を高め、反力を高めた分、延長端部40Eの前後方向の長さをコンパクト化すべく構成している。
さらに、上述の傾斜壁部53の前後方向の中間部、すなわち、傾斜リブ53Aの後端部が延長端部40Eの後部40hを介してサブクラッシュカン20の前部に当接可能に配することで、ロアスティフナ40の延長端部40Eの後壁40hがサブクラッシュカン20に衝突した後に、傾斜壁部53それ自体を、サブクラッシュカン20への直接的な前後方向荷重伝達部として活用すべく構成している。
さらにまた、上述の傾斜壁部53の中間部、すなわち、傾斜リブ53Aと傾斜フランジ53Bとの間に、屈曲部53Cを設けることで、過大荷重の入力時に、該屈曲部53Cに応力を集中させて、当該屈曲部53Cを変形させ、荷重が屈曲部53Cより後方の傾斜フランジ53Bを介してシュラウドサポート21に伝達されるのを抑制すべく構成している。つまり、上記屈曲部53Cによりシュラウドサポート21への荷重遮断機能と、傾斜リブ53A後端がサブクラッシュカン20に当たる機能との両立を図るように構成している。
図13に示すように、延長端部40Eの後壁40hと、サブクラッシュカン20の前面とは、その車幅方向外側が後方に位置するように角度θだけ傾斜しており、軽衝突による延長端部40Eの降伏時に、該延長端部40Eがその車幅方向内側後方のシュラウドサポート21側にずれることなく、屈曲部53Cからサブクラッシュカン20側に倒れ、シュラウドサポート21側には荷重入力を抑制して、シュラウドサポート21の保護性能を高める。
ここで、上述の屈曲部53Cは、図13に示すように、該屈曲部53Cから前方に延びる傾斜壁部前部としての傾斜リブ53Aの後端が、延長端部40Eの後壁40hを介してサブクラッシュカン20の前面に前方から当接するようにクランク状に形成されている。
すなわち、屈曲部53Cと傾斜リブ53Aの後端との間には、微少間隔△Lが設けられており、傾斜リブ53A、屈曲部53C、傾斜フランジ53Bは平面視で前後方向に、かつ、クランク状に連設されている。
このクランク構造により、衝突による延長端部40Eの降伏時において、サブクラッシュカン20への確実な荷重伝達性の確保と、シュラウドサポート21に対する荷重入力の抑制との両立を図るように構成したものである。
また、上述の傾斜リブ53Aが、屈曲部53Cに微少間隔△Lを隔てた位置から斜め前方外側方に向って延びているので、衝突時に延長端部40Eがサブクラッシュカン20側に倒れた際、屈曲部53Cで抑制された荷重は、傾斜フランジ53Bを介してシュラウドサポート21に対して斜め方向に入力されるが、当該抑制荷重は凹部21aで受止められて、車幅方向に分散するので、シュラウドサポート21の保護を図ることができる。
図14は前後方向の変形ストロークに対するロアスティフナ40の反力を示す特性図であって、傾斜壁部53を備えた本実施例の特性を実線αで示し、傾斜リブ53Aを設けない比較例の特性を2点鎖線βで示す。
図14において、ST1はロアスティフナ40の後退により延長端部40Eの後壁40hとサブクラッシュカン20との間の隙間Gがゼロになるストロークを示し、ST2はロアスティフナ40(特に、延長端部40E)が底付き変形し、潰れ代がなくなるストロークを示す。
比較例の特性(2点鎖線β参照)に対して、本実施例の特性(実線α参照)は、延長端部40Eに傾斜壁部53が存在する分、ロアスティフナ40の後退が始まって、サブクラッシュカン20と延長端部40Eとの隙間Gが詰まるまでの初期緩衝エネルギ(反力×変形ストローク)が大きく、面積S1で示す初期緩衝エネルギの差に相当して、ストロークST2から前後方向の長さWだけ、ロアスティフナ40の必要ストロークを減少させることができ、延長端部40Eの前後長さの短縮を図って、ロアスティフナ40および車体のコンパクト化を図ることができ、車両デザイン上、好ましいものとなる(但し、図14において面積S1と面積S2とは等しいものとする)。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示す。
このように、上記実施例の自動車の脚払い構造は、車幅方向に延びて車体前部に支持されると共に、第1の荷重(フロントサイドフレームの耐力)以下の前突荷重(軽衝突荷重)から車体を保護するバンパ部材(バンパレインフォースメント5参照)と、該バンパ部材(バンパレインフォースメント5)よりも後方で車幅方向に延びると共に、上記第1の荷重よりも低い第2の荷重(シュラウドサポートに求められる荷重)まで耐えられる車体側の支持部材(シュラウドサポート21参照)と、該支持部材(シュラウドサポート21)の左右両端部に支持されるよう、車幅方向に延設され、かつ、上記バンパ部材(バンパレインフォースメント5)よりも下方から前方に延設されると共に、上記第2の荷重よりも低い第3の荷重(脚払い反力)で変形する脚払い部材(ロアスティフナ40参照)と、を備えた自動車の脚払い構造であって、上記脚払い部材(ロアスティフナ40)は、上記支持部材(シュラウドサポート21)よりも車幅方向外側に延びると共に、車体側剛性部材(サブクラッシュカン20参照)と前後方向に離間して対面する延長端部40Eが設けられ、該延長端部40Eの前縁端部(前縁外端部40g参照)から上記支持部材(シュラウドサポート21)の端部(車幅方向外方前端部21c参照)に向けて、傾斜壁部53が設けられたものである(図1,図7,図13参照)。
この構成によれば、脚払い部材(ロアスティフナ40)には、支持部材(シュラウドサポート21)よりも車幅方向外側に延びて車体側剛性部材(サブクラッシュカン20)と離間して対面する延長端部40Eを設け、この延長端部40Eに前縁端部から支持部材(シュラウドサポート21)の端部に向けて、傾斜壁部53を設けたので、この傾斜壁部53により延長端部40Eの剛性を高めることができる。
このため、脚払い部材(ロアスティフナ40)の延長端部40Eが車体側剛性部材(サブクラッシュカン20)に当接する以前の脚払い部材(ロアスティフナ40)による脚払い反力を高めることができ、この分、延長端部40Eの前後方向の長さをコンパクトにすることができる。
また、オフセット軽衝突時には、延長端部40Eが車体側剛性部材(サブクラッシュカン20)に当接し、当接後においては軽衝突荷重を該車体側剛性部材(サブクラッシュカン20)で受止め、支持部材(シュラウドサポート21)には可及的荷重が入力されないようになるので、該支持部材(シュラウドサポート21)を保護することができる。
さらに、上記延長端部40Eは車体側剛性部材(サブクラッシュカン20)に対して離間しているので、これら両者(サブクラッシュカン20とロアスティフナ40参照)の組付けが不要となり、生産性の向上を図ることができる。
また、上記傾斜壁部53の前後方向の中間部が、直接、または延長端部40Eの後壁40hを介して上記車体側剛性部材(サブクラッシュカン20)に当接可能な位置に配されたものである(図13参照)。
この構成によれば、脚払い部材(ロアスティフナ40)の延長端部40Eの後壁40hが車体側剛性部材(サブクラッシュカン20)に衝突した後において、上記傾斜壁部53それ自体を、該車体側剛性部材(サブクラッシュカン20)への直接的な前後方向荷重伝達部として活用することができ、この結果、延長端部40Eを軽量高剛性化することができる。
さらに、上記傾斜壁部53の中間部に、屈曲部53Cが設けられたものである(図13参照)。
この構成によれば、傾斜壁部53の中間部に屈曲部53Cを設けたので、過大な荷重の入力時には、該屈曲部53Cに応力が集中して当該屈曲部53Cが変形するので、屈曲部53Cより後方の傾斜壁部(傾斜フランジ53B)を介して支持部材(シュラウドサポート21参照)に荷重が伝達されるのを抑制することができ、よって、支持部材(シュラウドサポート21)を保護することができる。
加えて、上記屈曲部53Cは、該屈曲部53Cから前方に延びる傾斜壁部前部(傾斜リブ53A参照)の後端が、直接、または延長端部40Eの後壁40hを介して上記車体側剛性部材(サブクラッシュカン20参照)の前面に前方から当接するようにクランク状に形成されたものである(図13参照)。
この構成によれば、上述の屈曲部53Cをクランク状に形成したので、傾斜壁部53の前部(傾斜リブ53A)の後端が車体側剛性部材(サブクラッシュカン20)の前面に確実に荷重を伝達することになり、単に傾斜壁部53の中間部を車体側剛性部材(サブクラッシュカン20)に当接させる構成よりも、延出端部40Eをより一層軽量高剛性化することができる。
また、上記クランク構造により、過大な荷重が入力された時には、単に中間部を屈曲させる構成に対して、より一層屈曲しやすくなり、屈曲することで荷重を車体側剛性部材(サブクラッシュカン20)に確実に伝達すると共に、入力荷重が支持部材(シュラウドサポート21)へ伝達するのを、より一層抑制して、支持部材(シュラウドサポート21)を効果的に保護することができる。
図15は、自動車の脚払い構造の他の実施例を示す要部拡大底面図である。
図15に示す実施例においては、図1〜図13で示した構成に加えて、上述のロアスティフナ40における延長端部40Eの後壁40hに、後方に向けて延びる2つの突起54,54を一体形成し、延長端部40Eの後退時に該突起54,54をサブクラッシュカン20前端部の開口部20a,20aに前方から挿入して、延長端部40Eが車幅方向内方、つまり、シュラウドサポート21側へずれるのを防止し、該シュラウドサポート21の保護を図ったものである。
上述のサブクラッシュカン20は上側部材と下側部材との2部材から成り、これら2部材を組合せて、サブクラッシュカン20の前端中央に壁部を形成すると共に、壁部の左右に開口部20a,20aが形成されるように構成したものであり、この開口部20a,20aと前後方向に離間して対向するように上記突起54,54を延長端部40Eの後壁40hに一体形成したものである。
図15で示した実施例においても、その他の構成、作用、効果については、図1〜図13で示した先の実施例と同様であるから、図15において図13と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のバンパ部材は、実施例のバンパレインフォースメント5に対応し、
以下同様に、
支持部材は、シュラウドサポート21に対応し、
脚払い部材は、ロアスティフナ40に対応し、
車体側剛性部材は、サブクラッシュカン20に対応し、
傾斜壁部は、傾斜リブ53Aと傾斜フランジ53Bとを含む傾斜壁部53に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては、支持部材としてのシュラウドサポート21を、ブラケット24を介してバンパレインフォースメント5に連結したが、この構成に限定されるものではなく、シュラウドサポート21をフロントサイドフレーム1等の車体側部材に連結してもよいことは勿論である。
また、支持部材は、シュラウドサポートに限らず、バンパ部材よりも剛性が低く、かつ、左右フロントサイドフレーム1の前部間に架け渡されたクロスメンバであってもよい。
以上説明したように、本発明は、車幅方向に延びて車体前部に支持され、かつ軽突荷重から車体を保護するバンパ部材と、バンパ部材よりも後方で車幅方向に延びる支持部材と、支持部材の左右端部に支持されるよう車幅方向に延設され、かつバンパ部材よりも下方から前方に延設された脚払い部材と、を備えたような自動車の脚払い構造について有用である。
5…バンパレインフォースメント(バンパ部材)
20…サブクラッシュカン(車体側剛性部材)
21…シュラウドサポート(支持部材)
40…ロアスティフナ(脚払い部材)
40E…延長端部
40h…後壁
53…傾斜壁部
53A…傾斜リブ(傾斜壁部)
53B…傾斜フランジ(傾斜壁部)
53C…屈曲部

Claims (3)

  1. 車幅方向に延びて車体前部に支持されると共に、第1の荷重以下の前突荷重から車体を保護するバンパ部材と、
    該バンパ部材よりも後方で車幅方向に延びると共に、上記第1の荷重よりも低い第2の荷重まで耐えられる車体側の支持部材と、
    該支持部材の左右両端部に支持されるよう、車幅方向に延設され、かつ、上記バンパ部材よりも下方から前方に延設されると共に、上記第2の荷重よりも低い第3の荷重で変形する脚払い部材と、を備えた
    自動車の脚払い構造であって、
    上記脚払い部材は、上記支持部材よりも車幅方向外側に延びると共に、車体側剛性部材と前後方向に離間して対面する延長端部が設けられ、
    該延長端部の前縁端部から上記支持部材端部に向けて、傾斜壁部が設けられ
    上記傾斜壁部の中間部に、屈曲部が設けられたことを特徴とする
    自動車の脚払い構造。
  2. 上記傾斜壁部の前後方向の中間部が、直接、または延長端部の後壁を介して上記車体側剛性部材に当接可能な位置に配された
    請求項1記載の自動車の脚払い構造。
  3. 上記屈曲部は、該屈曲部から前方に延びる傾斜壁部前部の後端が、直接、または延長端部の後壁を介して上記車体側剛性部材の前面に前方から当接するようにクランク状に形成された
    請求項1または2記載の自動車の脚払い構造。

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