JP6233483B1 - バンパレインフォースメント構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】スモールオーバラップ衝突の初期にクラッシュカンへの荷重伝達量を増加させると共に、スモールオーバラップ衝突の後期には潰れ変形により荷重吸収量の増加を図るバンパレインフォースメント構造を提供する。【解決手段】バンパレインフォースメント本体21の正面を覆うバンパレインフォースメントパネル25が設けられ、バンパレインフォースメントパネル25におけるクラッシュカン12正面の少なくとも車幅方向外側の一部と重複する部位からクラッシュカン12よりも車幅方向外側まで延び、かつ車両先端方向に膨出する閉断面構造の膨出部26が設けられると共に、バンパレインフォースメント本体21および膨出部26の車両前後方向の曲げ剛性は、クラッシュカン12の前後方向の耐力よりも高剛性とされたことを特徴とする。【選択図】図6

Description

この発明は、車両前後方向に延びる左右の車体剛性部材としてのサイドフレームの先端に左右のクラッシュカンが設けられ、上記左右のクラッシュカンの正面に車幅方向に架渡されるバンパレインフォースメント本体が設けられたようなバンパレインフォースメント構造に関する。
一般に、車両の前突または後突の衝突態様としては、フルラップ衝突、オフセット衝突、スモールオーバラップ衝突がある。
自車両の全幅に対して衝突物が衝突するフルラップ衝突時の荷重は、バンパレインフォースメント全体で受け止められた後に、左右のクラッシュカンを変形させることで、荷重吸収することができる。
自車両の全幅に対して、車幅端部から車幅方向内方へ約40%の範囲にわたって衝突物が衝突するオフセット衝突時の荷重は、衝突物が衝突した左右何れかの側のバンパレインフォースメントで受け止められ、同側のクラッシュカンを変形させることで、荷重吸収することができる。
自車両の全幅に対して、車幅端部から車幅方向内方へ概ね25%以下の範囲にわたって衝突物が衝突するスモールオーバラップ衝突時には、車両前後方向に延びるサイドフレームおよび、その先端のクラッシュカンの正面に衝突物が当たらない可能性があるので、このスモールオーバラップ衝突時の荷重吸収を図る対策が必要となる。
このような、スモールオーバラップ衝突に対する対策構造として、特許文献1に開示されたものが既に発明されている。
特許文献1に開示されたものは、車幅方向の両側におけるフロントサイドフレームの前方部にバンパレインフォースメントが支持され、バンパレインフォースメントのフロントサイドフレームより車幅方向の外側に当該バンパレインフォースメントのエクステンション部が設けられ、フロントサイドフレームより車幅方向の外側に負荷された荷重がエクステンション部を介してフロントサイドフレームに伝達される車両前部構造において、エクステンション部にはフロントサイドフレームの支持位置より外側におけるバンパレインフォースメントよりも前方に平面視で略台形状の前方突起部が車両前方に突出して設けられており、かつ、エクステンション部にはスモールオーバラップ衝突時にフロントサイドフレームに当接する平面視で略三角形状の後方突起部が設けられたものである。
この特許文献1に開示された従来構造においては、スモールオーバラップ衝突時に、エクステンション部に負荷された荷重が後方突起部を介してフロントサイドフレームに伝達されて吸収されるので、スモールオーバラップ衝突時の衝突体と車体との車幅方向の相対位置がばらついても、安定して荷重を吸収することができる。
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来構造においては、バンパレインフォースメントの端部の前後に前方突起部、後方突起部がそれぞれ設けられており、部品点数が増加すると共に、これら両突起部が片持ち構造となって、車両走行時に前方突起部、後方突起部が振動に不利となるうえ、これら両突起部により車幅端部の重量が増加する。しかも、上述の前方突起部および後方突起部はフロントサイドフレーム前端のクラッシュカン部に対して、車幅方向外側に離間して設けられている関係上、これら前方突起部、後方突起部は、スモールオーバラップ衝突時のクラッシュカン部への荷重伝達に対して、全く寄与しないと共に、車両デザインの自由度が低下するものである。
特開2016−78492号公報
そこで、この発明は、スモールオーバラップ衝突の初期にクラッシュカンへの荷重伝達量を増加させると共に、スモールオーバラップ衝突の後期には潰れ変形により荷重吸収量の増加を図ることができるバンパレインフォースメント構造の提供を目的とする。
この発明によるバンパレインフォースメント構造は、車両前後方向に延びる左右の車体剛性部材としてのサイドフレームの先端に左右のクラッシュカンが設けられ、
上記左右のクラッシュカンの正面に車幅方向に架渡されるバンパレインフォースメント本体が設けられたバンパレインフォースメント構造であって、断面コ字状の上記バンパレインフォースメント本体の正面を覆うバンパレインフォースメントパネルが設けられ、上記バンパレインフォースメントパネルにおける上記クラッシュカン正面の車幅方向外側と重複する部位から該バンパレインフォースメントパネルの車幅方向外まで延び、かつ車両前後方向の車外側に膨出する閉断面構造の膨出部が設けられると共に、上記バンパレインフォースメント本体および上記膨出部の車両前後方向の曲げ剛性は、上記クラッシュカンの前後方向の耐力よりも高剛性とされたものである。
上述の車体剛性部材としてのサイドフレームは、バンパレインフォースメント構造を車両前側に適用する場合には、フロントサイドフレームとすることができ、バンパレインフォースメント構造を車両後側に適用する場合には、リヤサイドフレームとすることができる。
上記構成によれば、膨出部は閉断面の大きさにより、その曲げ剛性が高いので、スモールオーバラップ衝突の初期には該膨出部にて荷重を確実にクラッシュカンに伝達し、その荷重伝達量を増加させる。
また、上述の膨出部の膨出量に対応して衝突エネルギ吸収ストロークが確保されているので、スモールオーバラップ衝突の後期には、車両先端方向に膨出した膨出部を車両前後方向に潰れ変形させて、荷重吸収量の増加を図ることができる。
要するに、スモールオーバラップ衝突の初期にクラッシュカンへの荷重伝達量の増加と、衝突後期の荷重吸収量の増加と、の両立を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記バンパレインフォースメント本体の車幅方向端部正面は外側かつクラッシュカン基部方向に延び、上記膨出部は車幅方向乃至車幅方向外側かつクラッシュカン基部方向に延びるものである。
上記構成によれば、膨出部の車両先端方向への突出量を抑え、空力性能や取回し性のよいコーナ形状の車両デザイン性を確保することができる。
この発明の一実施態様においては、上記バンパレインフォースメント本体の裏面はその正面に対して車幅方向に平行に近い状態で延設されたものである。
上記構成によれば、バンパレインフォースメント本体の裏面を車幅方向に平行に近い状態で延設したので、スモールオーバラップ衝突対策と、バンパレインフォースメント本体裏面方向のスペース確保とを両立することができ、該スペースに補機(例えば、キャパシタ、レーダ、ウオッシャタンク、ランプユニット等参照)を配設することも可能となる。
この発明の一実施態様においては、上記膨出部は、その車幅方向外側部位が車幅方向内側部位に対して上下方向に拡幅形成されたものである。
上記構成によれば、膨出部の車幅方向外側部位を上下方向に拡幅形成したので、膨出部の膨出量を抑えながら、バンパレインフォースメントパネル端部の曲げ剛性を高めることができる。
この発明によれば、スモールオーバラップ衝突の初期にクラッシュカンへの荷重伝達量を増加させると共に、スモールオーバラップ衝突の後期には膨出部の車両前後方向への潰れ変形により荷重吸収量の増加を図ることができる効果がある。
本発明のバンパレインフォースメント構造を備えた前部車体構造の平面図 図1の要部拡大平面図 クラッシュカン先端と対応する部位におけるバンパレインフォースメントの正面図 図3のA−A線矢視断面図 図3のB−B線矢視断面図 車両右側のバンパレインフォースメント構造を示す斜視図 図6の分解斜視図 車両左側のバンパレインフォースメント構造を示す平面図 サイドフロントパネルの他の実施例を示す正面図
スモールオーバラップ衝突の初期にクラッシュカンへの荷重伝達量を増加させると共に、スモールオーバラップ衝突の後期には潰れ変形により荷重吸収量の増加を図るという目的を、車両前後方向に延びる左右の車体剛性部材としてのサイドフレームの先端に左右のクラッシュカンが設けられ、上記左右のクラッシュカンの正面に車幅方向に架渡されるバンパレインフォースメント本体が設けられたバンパレインフォースメント構造において、断面コ字状の上記バンパレインフォースメント本体の正面を覆うバンパレインフォースメントパネルが設けられ、上記バンパレインフォースメントパネルにおける上記クラッシュカン正面の車幅方向外側と重複する部位から該バンパレインフォースメントパネルの車幅方向外まで延び、かつ車両前後方向の車外側に膨出する閉断面構造の膨出部が設けられると共に、上記バンパレインフォースメント本体および上記膨出部の車両前後方向の曲げ剛性は、上記クラッシュカンの前後方向の耐力よりも高剛性とされるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面はバンパレインフォースメント構造を示し、図1は当該バンパレインフォースメント構造を備えた前部車体構造の平面図である。
図1において、エンジンルーム1と車室2とを車両前後方向に仕切るダッシュパネル3(詳しくはダッシュロアパネル)を設けている。このダッシュパネル3は上下方向および車幅方向に延びる縦壁部と、この縦壁部の上端に一体に折曲げ形成された上端折曲げ部と、縦壁部の下部から後下に延びるスラント部3aとを備えている。
ダッシュパネル3の上端折曲げ部にはカウルボックス4を取付ける一方、ダッシュパネル3の車幅方向中央部には車室2側へ突出したトンネル部5を設けている。
上述のダッシュパネル3の縦壁部前面からエンジンルーム1の左右両サイド部を車両前方に延びる左右一対のフロントサイドフレーム6,6を設けている。フロントサイドフレーム6,6は車両前後方向に延びる車体剛性部材であって、該フロントサイドフレーム6はフロントサイドフレームインナとフロントサイドフレームアウタとを接合固定して、車両の前後方向に延びる閉断面を有している。
また、該フロントサイドフレーム6はダッシュパネル3の縦壁部前面からスラント部3a下面に沿って設けられ、一方で、図示しないフロアパネルの下部には、当該フロントサイドフレーム6と車両前後方向に連続するようにフロアフレーム7が設けられている。
上述のトンネル部5は図面ではその前側一部のみを図示しているが、実際には車両前後方向に延びており、該トンネル部5の下部には、車両前後方向に延びるトンネルロアフレーム8が設けられている。
上述のダッシュパネル3の縦壁部前方において、フロントサイドフレーム6の車幅方向外側と、エプロンレインフォースメント9の車幅方向内側との間には、ダンパ支持部10aを備えたサスペンションタワー部10が設けられている。
図2は図1の要部拡大平面図、図3はクラッシュカン先端と対応する部位におけるバンパレインフォースメントの正面図、図4は図3のA−A線矢視断面図、図5は図3のB−B線矢視断面図、図6は車両右側のバンパレインフォースメント構造を示す斜視図、図7は図6の分解斜視図で、図2〜図7においては、車両右側のバンパレインフォースメント構造を示している。図8は車両左側のバンパレインフォースメント構造を示す平面図である。
次に、図2〜図8を参照してバンパレインフォースメント構造について詳述する。なお、以下の説明においては、主として、車両右側のバンパレインフォースメント構造について述べるが、車両左側のバンパレインフォースメント構造(図8参照)は右側のそれと左右対称または左右略対称に構成されている。
図2,図4,図6,図7に示すように、上述のフロントサイドフレーム6の先端(この実施例では前端)にはセットプレート11が一体的に設けられる一方、車両正面視で十字中空断面形状のクラッシュカン12の基端部(この実施例では後端部)には取付けプレート13が一体的に設けられている。そして、この取付けプレート13は、複数のボルト14、ナット15から成る取付け部材を用いてセットプレート11に締結固定されている。
上述のクラッシュカン12はフレーム先端部荷重吸収部(衝突エネルギ吸収部材)であって、図3に示すように、該クラッシュカン12は、アウタ部材16とインナ部材17とを組合せて、正面視で十字状の閉断面18を備えている。
図1に示すように、左右のクラッシュカン12,12の先端側としての正面には、バンパレインフォースメント20が車幅方向に架け渡されている。
このバンパレインフォースメント20は、図1,図2,図4に示すように、左右のクラッシュカン12,12前面に直接架け渡されて車幅方向に延びるバンパレインフォースメント本体21と、このバンパレインフォースメント本体21の車幅方向中間部正面を覆う中間パネルとしての中間フロントパネル22と、バンパレインフォースメント本体21の車幅方向端部において、その背面側で接合されて車幅方向外側に突設された延長部材23と、中間フロントパネル22および延長部材23に接合され、クラッシュカン12の正面全体と重複して、当該クラッシュカン12の正面よりも車幅方向外側まで延設されたサイドパネルとしてのサイドフロントパネル24と、を備えている。
上述の中間フロントパネル22と上述のサイドフロントパネル24との両者により、バンパレインフォースメント本体21の正面を覆うバンパレインフォースメントパネル25を構成している。
図5に示すように、上述のバンパレインフォースメント本体21は、上下方向に延びる後面部21aと、この後面部21aの上端から前上に延びる上面部21bと、上記後面部21aの下端から前下に延びる下面部21cと、上面部21bの前端から上方に延びる前面部21dと、下面部21cの前端から下方に延びる前面部21eと、上側の前面部21dの上端および下側の前面部21eの下端から後方に延びるフランジ部21f,21fとを一体形成したもので、前開きコ字状に形成されている。
図3に示すように、上述のバンパレインフォースメント本体21の車幅方向外側端部は、車両正面視でクラッシュカン12の正面全体と重複しており、当該車幅方向外側端部における上縁21gはクラッシュカン12の上縁よりも上側に位置しており、車幅方向外側端部における下縁21hはクラッシュカン12の下縁よりも下側に位置しており、車幅方向外側端部における外縁21iはクラッシュカン12の外縁よりも車幅方向外側に位置している。
図6、図7に示すように、上述の中間フロントパネル22には、その上下両縁から上下方向中間部にかけてビード22a(bead)が一体形成されている。該ビード22aは車幅方向に所定間隔を隔てて複数設けられている。また、中間フロントパネル22の車両方向外端縁22bは図3に示すようにクラッシュカン12の車幅方向内端縁と対向する位置で終焉している。
このように形成した中間フロントパネル22を、図5に示すように、バンパレインフォースメント本体21の上下の前面部21d,21eに溶接固定することで、これら両者22,21間には車幅方向に延びる閉断面S1が形成されている。
図4に示すように、上述の延長部材23はバンパレインフォースメント本体21よりも厚肉とされている。また同図に示すように、上述のサイドフロントパネル24は中間フロントパネル22よりも厚肉とされている。
図7に示すように、上述の延長部材23はバンパレインフォースメント本体21の後面部21aに接合固定される後側接合部23aと、バンパレインフォースメント本体21の上側の前面部21dに接合固定される上側接合部23bと、バンパレインフォースメント本体21の下側の前面部21eに接合固定される下側接合部23cと、を一体形成したものである。
図7に示すように、上述のサイドフロントパネル24は、その車幅方向内側に上下方向に延びる一対の稜線X1,X2を有すると共に、車幅方向中間部にも上下方向に延びる一対の稜線X3,X4を有している。
上述の稜線X3,X4を跨ぐ位置から車幅方向外端にかけて車両前方へ突出する膨出部26を、サイドフロントパネル24の上下方向中間に、一体形成している。そして、膨出部26の上側には延長部材23の上側接合部23bに接合固定される上側接合部24aを形成し、膨出部26の下側には延長部材23の下側接合部23cに接合固定される下側接合部24bを形成し、稜線X1の車幅方向内側には中間フロントパネル22の車幅方向外端部に接合固定される内側接合部24cを形成している。
図3,図6に示すように、上述のサイドフロントパネル24はその内側接合部24cが中間フロントパネル22と接合固定されており、また該サイドフロントパネル24は中間フロントパネル22よりも厚肉に形成されると共に、車両正面視でクラッシュカン12の正面全体と重複して、該クラッシュカン12の正面よりも車幅方向外側まで延設されたものである。
これにより、サイドフロントパネル24の剛性を高め、スモールオーバラップ衝突時の衝突物からの集中荷重に対する強度向上を図っている。衝突荷重入力時にはサイドフロントパネル24が後方に曲がろうとするが、厚肉のサイドフロントパネル24は中間フロントパネル22と接合されており、サイドフロントパネル24が中間フロントパネル22で引張られることで、該サイドフロントパネル24の折曲がりを防止して、クラッシュカン12に衝突荷重を伝達し、クラッシュカン12を潰すことで衝突エネルギを吸収すべく構成したものであり、バンパレインフォースメント本体21の口閉じ変形(上下の前面部21d、21eが接近する方向への変形)を抑制しつつ、スモールオーバラップ衝突時にサイドフロントパネル24を介してのクラッシュカン12への荷重伝達性能を確保するように構成したものである。
しかも、図3に正面図で示すように、上述のバンパレインフォースメントパネル25におけるクラッシュカン12正面の少なくとも車幅方向外側の一部と重複する部位から該クラッシュカン12よりも車幅方向外側まで延び、かつ車両先端方向としての車両前方に膨出する閉断面S2(図4参照)構造の膨出部26が設けられると共に、上述のバンパレインフォースメント本体21および膨出部26は、クラッシュカン12よりも高剛性とされたものである。なお、この実施例では、上述の膨出部26の剛性は、バンパレインフォースメント本体21の剛性と同等またはそれ以下になるように設定されている。
上述の膨出部26は、図4に示すように、延長部材23との間で閉断面S2を形成しており、当該膨出部26は閉断面S2の大きさにより、その曲げ剛性が高いので、スモールオーバラップ衝突の初期には該膨出部26にて荷重を確実にクラッシュカン12に伝達し、その荷重伝達量の増加を図ると共に、スモールオーバラップ衝突の後期には、車両先端方向としての車両前方に膨出した膨出部26を車両前後方向に潰れ変形させて、荷重吸収量の増加を図るよう構成したものである。
ここで、上述のバンパレインフォースメント本体21の剛性に対して、膨出部26の剛性を低く設定した場合には、バンパレインフォースメント本体21の変位(この実施例では後退変位)を抑制して、さらに荷重吸収を図ることができ、クラッシュカン12よりも車幅方向外側かつバンパレインフォースメント20後方に補機32(図8参照)が配設された場合には、膨出部26の荷重吸収量の増加により、補機32の損傷を低減することができるものである。
要するに、バンパレインフォースメント本体21は左右のクラッシュカン12,12に荷重を伝達する必要性から剛性が求められる一方で、荷重吸収性能については然程要求されないので、バンパレインフォースメント本体21は荷重伝達機能を有するように構成し、膨出部26は荷重伝達機能と荷重吸収機能との両機能を有するように構成し、これらバンパレインフォースメント本体21と膨出部26とを機能別に作り分けしたものである。
図2,図7,図8に示すように、バンパレインフォースメント本体21の車幅方向端部正面(車幅方向端部における前面部21d,21e参照)、並びに、延長部材23の車幅方向端部正面(上側接合部23b、下側接合部23c参照)は、外側かつクラッシュカン12の基部方向(つまり外側後方)に延びており、上述の膨出部26は車幅方向乃至車幅方向外側かつクラッシュカン12の基部方向(つまり車幅方向外側後方)に延びている。
これにより、膨出部26の車両先端方向(車両前方)への突出量を抑え、空力性能や取回し性のよいコーナ形状の車両デザイン性を確保すべく構成している。
図2,図8に示すように、バンパレインフォースメント本体21は、少なくともクラッシュカン12の先端対応部およびそれよりも車幅方向外側の部位において、裏面である後面部21aがその正面である前面部21d,21eに対して車幅方向に平行に近い状態(この実施例では、略車幅方向)に延設されている。また、図2,図8に示すように、延長部材23の裏面である後側接合部23aはその正面である上側接合部23b、下側接合部23cに対して車幅方向に平行に近い状態(この実施例では、略車幅方向)に延設されている。
これにより、スモールオーバラップ衝突対策と、クラッシュカン12よりも車幅方向外側におけるバンパレインフォースメント本体21の裏面方向(後面方向)のスペースSP(図8参照)確保とを両立することができ、該スペースSPに補機32を配設することが可能となる。
すなわち、図8に平面図で示すように、フロントサイドフレーム6前端のセットプレート11に一体に折曲げ形成された平面視L字状の取付け片11aに対し、ボルト29、ナット30などの取付け部材を用いて補機取付けブラケット31を固定し、このブラケット31に補機32を取付け、当該補機32をクラッシュカン12よりも車幅方向外側で、かつ、バンパレインフォースメント本体21の裏面方向つまり後方のスペースSPに配設することができる。
ここで、上述の補機32としては、例えば、キャパシタ、レーダ、ウオッシャタンク、ランプユニットその他の何れであってもよい。
さらに、図3,図6,図7に示すように、上述の膨出部26は、その車幅方向外側部位26aが車幅方向内側部位26bに対して上下方向に拡幅形成されている。これにより、上述の膨出部26の膨出量を抑えながら、バンパレインフォースメントパネル25端部(つまり、サイドフロントパネル24)の曲げ剛性を高めるよう構成している。
図3,図6,図7で示した膨出部26の拡幅構造は、車幅方向内側部位26bから膨出部26の車幅方向中間部位に向けて一旦、拡幅した後に、車幅方向中間部位から車幅方向外側部位26aにかけて上下方向寸法が同一で延びるよう構成したが、図9に示すように、膨出部26は、その車幅方向内側部位26bから車幅方向外側部位26aにかけて上下方向寸法が連続して漸増する拡幅構造を採用してもよい。
図9の構造を採用すると、図2,図8に示すバンパレインフォースメント本体21および延長部材23が車幅方向外側にいく程、その前後寸法が小さくなることに対応して、膨出部26の上下方向寸法が車幅方向外側にいく程、大きくなるので、バンパレインフォースメント20の車幅方向全幅にわたる剛性の略均一化を図ることができる。
ところで、図2,図4,図5に示すように、バンパレインフォースメント本体21の車幅方向中間部におけるサイドフロントパネル24隣接部位には、バンパレインフォースメント断面(閉断面S1参照)補強部材としてのフック取付けブラケット27とシュラウド取付けブラケット28とが設けられている。
上述のフック取付けブラケット27は、剛性パイプ部材により形成されており、該フック取付けブラケット27はバンパレインフォースメント20の閉断面S1を車両前後方向に横断して貫通するように設けられている。図4,図5に示すように、フック取付けブラケット27の前側突出部外周は中間フロントパネル22に取付けられ、フック取付けブラケット27の後側突出部外周はバンパレインフォースメント本体21に取付けられている。
図2,図5に示すように、上述のシュラウド取付けブラケット28は、上下方向に延びる後面部28aと、この後面部28aの車幅方向外側端部から車両前方に延びる外面部28bと、上記後面部28aの車幅方向内側端部から車両前方に延びる内面部28cと、バンパレインフォースメント本体21の形状に対応するように外面部28bの上下方向中間に設けられた接合フランジ部28dと、バンパレインフォースメント本体21の形状に対応するように内面部28cの上下方向中間に設けられた接合フランジ部28eと、を備えている。
そして、上述の各接合フランジ部28d,28eを、図2,図5に示すように、バンパレインフォースメント本体21の背面側に接合固定することで、バンパレインフォースメント本体21にシュラウド取付けブラケット28を固定したものである。
このように、バンパレインフォースメント本体21のサイドフロントパネル24隣接部位に、フック取付けブラケット27およびシュラウド取付けブラケット28を設けることで、バンパレインフォースメント本体21の車幅方向中間部の断面形状の口閉じ変形等の変形を防止し、閉断面S1を維持することにより、スモールオーバラップ衝突時にサイドフロントパネル24を強固に引張り支えるよう構成したものである。
さらに、図2に示すように、上述のバンパレインフォースメント本体21は、クラッシュカン12よりも車幅方向外側端部が、クラッシュカン12よりも車幅方向中央側に対して車両前後方向の寸法が小さく設定されており、これにより、バンパレインフォースメント20の車幅方向中央部乃至外側端部の曲げ剛性の均質化を図りつつ、車両デザイン性を確保すべく構成したものである。
一方で、図4,図6に示すように、サイドフロントパネル24を厚肉にし、かつ該サイドフロントパネル24と延長部材23との間に閉断面S2を確保することで、膨出部26の潰れによっても荷重を吸収するよう構成している。ここで、サイドフロントパネル24と延長部材23との組合せによる曲げ剛性は、フロントサイドフレーム6の耐力よりも小さいことが好ましい。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
このように、上記実施例のバンパレインフォースメント構造は、車両前後方向に延びる左右の車体剛性部材としてのサイドフレーム(フロントサイドフレーム6参照)の先端に左右のクラッシュカン12,12が設けられ、上記左右のクラッシュカン12,12の正面に車幅方向に架渡されるバンパレインフォースメント本体21が設けられたバンパレインフォースメント構造であって、上記バンパレインフォースメント本体21の正面を覆うバンパレインフォースメントパネル25が設けられ、上記バンパレインフォースメントパネル25における上記クラッシュカン12正面の少なくとも車幅方向外側の一部と重複する部位から該クラッシュカン12よりも車幅方向外側まで延び、かつ車両先端方向に膨出する閉断面S2構造の膨出部26が設けられると共に、上記バンパレインフォースメント本体21および上記膨出部26の車両前後方向の曲げ剛性は、上記クラッシュカン12の前後方向の耐力よりも高剛性とされたものである(図1,図3,図4,図6参照)。
この構成によれば、膨出部26は閉断面S2の大きさにより、その曲げ剛性が高いので、スモールオーバラップ衝突の初期には該膨出部26にて荷重を確実にクラッシュカン12に伝達し、その荷重伝達量を増加させる。
また、上述の膨出部26の膨出量に対応して衝突エネルギ吸収ストロークが確保されているので、スモールオーバラップ衝突の後期には車両先端方向に膨出した膨出部26を車両前後方向に潰れ変形させて、荷重吸収量の増加を図ることができる。
要するに、スモールオーバラップ衝突の初期にクラッシュカン12への荷重伝達量の増加と、衝突後期の荷重吸収量の増加と、の両立を図ることができる。
この発明の一実施形態においては、上記バンパレインフォースメント本体21の車幅方向端部正面は外側かつクラッシュカン12基部方向に延び、上記膨出部26は車幅方向乃至車幅方向外側かつクラッシュカン12基部方向に延びるものである(図2,図8参照)。
この構成によれば、膨出部26の車両先端方向への突出量を抑え、空力性能や取回し性のよいコーナ形状の車両デザイン性を確保することができる。
この発明の一実施形態においては、上記バンパレインフォースメント本体21の裏面(この実施例では後面)はその正面(この実施例では前面)に対して車幅方向に平行に近い状態で延設されたものである(図2,図8参照)。
この構成によれば、バンパレインフォースメント本体21の裏面を車幅方向に平行に近い状態で延設したので、スモールオーバラップ衝突対策と、バンパレインフォースメント本体21裏面方向のスペースSP(図8参照)確保とを両立することができ、該スペースSPに補機32(キャパシタ、レーダ、ウオッシャタンク、ランプユニット等参照)を配設することも可能となる。
この発明の一実施形態においては、上記膨出部26は、その車幅方向外側部位26aが車幅方向内側部位26bに対して上下方向に拡幅形成されたものである(図3,図9参照)。
この構成によれば、膨出部26の車幅方向外側部位26aを上下方向に拡幅形成したので、膨出部26の膨出量を抑えながら、バンパレインフォースメントパネル25端部の曲げ剛性を高めることができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のサイドフレームは、実施例のフロントサイドフレーム6に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては、車両前側のバンパレインフォースメント構造を例示したが、本発明は車両後側のバンパレインフォースメント構造にも適用することができる。
以上詳述したように、本発明は、車両前後方向に延びる左右の車体剛性部材としてのサイドフレームの先端に左右のクラッシュカンが設けられ、上記左右のクラッシュカンの正面に車幅方向に架渡されるバンパレインフォースメント本体が設けられたバンパレインフォースメント構造について有用である。
6…フロントサイドフレーム(サイドフレーム)
12…クラッシュカン
21…バンパレインフォースメント本体
25…バンパレインフォースメントパネル
26…膨出部
26a…車幅方向外側部位
26b…車幅方向内側部位
S2…閉断面

Claims (4)

  1. 車両前後方向に延びる左右の車体剛性部材としてのサイドフレームの先端に左右のクラッシュカンが設けられ、
    上記左右のクラッシュカンの正面に車幅方向に架渡されるバンパレインフォースメント本体が設けられたバンパレインフォースメント構造であって、
    断面コ字状の上記バンパレインフォースメント本体の正面を覆うバンパレインフォースメントパネルが設けられ、
    上記バンパレインフォースメントパネルにおける上記クラッシュカン正面の車幅方向外側と重複する部位から該バンパレインフォースメントパネルの車幅方向外まで延び、かつ車両前後方向の車外側に膨出する閉断面構造の膨出部が設けられると共に、
    上記バンパレインフォースメント本体および上記膨出部の車両前後方向の曲げ剛性は、上記クラッシュカンの前後方向の耐力よりも高剛性とされたことを特徴とする
    バンパレインフォースメント構造。
  2. 上記バンパレインフォースメント本体の車幅方向端部正面は外側かつクラッシュカン基部方向に延び、
    上記膨出部は車幅方向乃至車幅方向外側かつクラッシュカン基部方向に延びる
    請求項1に記載のバンパレインフォースメント構造。
  3. 上記バンパレインフォースメント本体の裏面はその正面に対して車幅方向に平行に近い状態で延設された
    請求項1または2に記載のバンパレインフォースメント構造。
  4. 上記膨出部は、その車幅方向外側部位が車幅方向内側部位に対して上下方向に拡幅形成された
    請求項1〜3の何れか一項に記載のバンパレインフォースメント構造。
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