JP4701097B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置に係り、詳しくは、特定のポリカーボネート樹脂を表面層中に含有する電子写真感光体、その電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
電子写真装置に用いられる像保持部材として、電子写真感光体があり、高生産性、材料設計の容易性及び将来性の観点から、有機光導電性物質による有機電子写真感光体の開発が盛んに行われている。電子写真感光体としての機能性に関しては、無機電子写真感光体より優れた電子写真感光体が生産されるに至ったが、有機電子写真感光体における高感度化や繰り返し使用時の画像の安定性、耐久性という点において更なる改善が望まれている。
有機電子写真感光体の耐久特性を満足させるために、表面層によく使用される耐摩耗性、電気特性に良好な樹脂としては、ビスフェノールAを骨格とするポリカーボネート樹脂が注目されている。しかしながら、前述したような問題点の全てを解決できるわけではなく、次のような問題点を有している。
(1)溶解性に乏しく、ジクロロメタンや1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類の一部にしか良好な溶解性を示さないうえ、これらの溶剤は低沸点のため、これらの溶剤で調製した塗工液を用いて感光体を製造すると塗工面が白化し易い。また、塗工液の固形分管理等にも手間がかかる。
(2)ハロゲン化脂肪族炭化水素類以外の溶剤に対しては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、或いはそれらの混合溶剤に一部可溶であるが、その溶液は数日でゲル化する等、経時性が悪く感光体製造には不向きである。
(3)更に、上記(1)、(2)が改善されたとしても、表面層にビスフェノールAを骨格とするポリカーボネート樹脂を含有する電子写真感光体は、ソルベントクラックが発生し易い。
(4)加えて従来のポリカーボネート樹脂では、樹脂で形成された被膜に潤滑性が乏しく感光体に傷がつき易く、画像欠陥が生じてしまうことがあった。
これらの問題を解決するために、様々な構造を有するポリカーボネート樹脂の開発が行われており、その中でフルオレン構造を有するビスフェノールから製造されたポリカーボネート樹脂が提案されている(特許文献1及び2参照)。これらのポリカーボネート樹脂を用いることによって溶解性、塗工液の安定性については改善されるが、ソルベントクラックについては更なる改善の余地があった。
また、感光体の傷を改善する方法としては、潤滑性に優れた化合物を添加すること、ビスフェノールAを骨格とするポリカーボネート樹脂より高強度な樹脂を用いること、又は摩耗性を付与して傷の成長を抑制すること等が挙げられる。しかしながら、感光体の表面層に摩耗性を付与することで傷の成長を抑制する場合、ソルベントクラックが生じ易くなることがあった。
特開平6−3838号公報 特開2002−278100号公報
本発明は、上述の如き問題点を解決し、摩耗性を付与することで傷の成長を抑制し、塗工液の溶解性及び安定性に優れ、且つソルベントクラックが生じ難い電子写真感光体を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、上述の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することを目的とする。
本発明による電子写真感光体は、
表面層にポリカーボネート樹脂を含有する電子写真感光体であって、
該ポリカーボネート樹脂は、下記式(1)

(式(1)中、各Rは、それぞれ独立に、炭素数2以上10以下のアルキレン基、炭素数6以上20以下のシクロアルキレン基、又は炭素数6以上20以下のアリーレン基を示し、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)
で示される繰り返し単位と、下記式(2)

(式(2)中、Xは、炭素数2以上10以下の置換若しくは無置換のアルキレン基、炭素数5以上20以下の置換若しくは無置換のシクロアルキレン基、又は下記式(3)

で示される連結構造を示す。)
で示される繰り返し単位とを有し、且つ
155℃以下のガラス転移温度を有する、
ことを特徴とする。
また、本発明によるプロセスカートリッジ及び電子写真装置は、上述の電子写真感光体を有することを特徴とする。
摩耗性を付与することで傷の成長を抑制し、塗工液の溶解性及び安定性に優れ、且つソルベントクラックが生じ難い。
以下、本発明について詳細に説明する。まず、本発明に用いられるポリカーボネート樹脂について詳細に説明する。
電子写真感光体の表面層に含有されるポリカーボネート樹脂は、上記式(1)で示される繰り返し単位と、上記式(2)で示される繰り返し単位とを少なくとも有し、且つ、樹脂のガラス転移温度が155℃以下であることを特徴とする。
上記式(1)中の各Rは、それぞれ独立に、炭素数2以上10以下のアルキレン基、炭素数6以上20以下のシクロアルキレン基、又は炭素数6以上20以下のアリーレン基である。このアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などが挙げられ、このシクロアルキレン基としては、シクロヘキシレン基、シクロへプチレン基などが挙げられ、このアリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基などが挙げられる。式(1)中のR11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基である。このアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられ、このアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
式(2)中のXは、炭素数2以上10以下の置換若しくは無置換のアルキレン基、炭素数5以上20以下の置換若しくは無置換のシクロアルキレン基、又は上記式(3)で示される連結構造である。このアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などが挙げられ、このシクロアルキレン基としては、シクロヘキシレン基、シクロへプチレン基などが挙げられる。
本発明のポリカーボネート樹脂は、重合触媒の存在下、下記式(6)及び下記式(7)のジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを反応させることによって製造される。

(式(6)中、各Rは、それぞれ独立に、炭素数2以上10以下のアルキレン基、炭素数6以上20以下のシクロアルキレン基、又は炭素数6以上20以下のアリーレン基を示し、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)

(式(7)中、Xは、炭素数2以上10以下の置換若しくは無置換のアルキレン基、炭素数5以上20以下の置換若しくは無置換のシクロアルキレン基、又は下記式(3)

で示される連結構造を示す。)
本発明のポリカーボネート樹脂は、上記式(6)で示されるジヒドロキシ化合物を、30モル%以上90モル%以下の比率で反応させて合成されるのが好ましく、30モル%以上70モル%以下がより好ましい。式(6)で示されるジヒドロキシ化合物の比率が90モル%より大きいと、溶解性が悪化し易く、更にソルベントクラックが発生し易くなる。一方、30モル%未満であると、電荷輸送物質との相溶性が悪化することにより、繰り返し使用したときの電位変動が生じ易くなる。
本発明に用いられる式(6)で示されるジヒドロキシ化合物としては、具体的には、以下の化合物が挙げられる。
9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン
9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル)フルオレン
9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピルフェニル)フルオレン
9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソブチルフェニル)フルオレン
9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−tert−ブチルフェニル)フルオレン
9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−シクロヘキシルフェニル)フルオレン
9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル)フルオレン
9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン
9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−tert−ブチル−6−メチルフェニル)フルオレン
9,9−ビス(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル)フルオレン
これらの化合物のうち、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレンは、ソルベントクラックの点で好ましい。
本発明に用いられる式(7)で示されるジヒドロキシ化合物としては、具体的には、以下の化合物が挙げられる。
トリシクロデカン[5.2.1.02,6]ジメタノール
ペンタシクロペンタデカンジメタノール
シクロヘキサン−1,4−ジメタノール
デカリン−2,6−ジメタノール
デカリン−1,5−ジメタノール
ノルボルナンジメタノール
1,4−ブタンジオール
1,5−ペンタンジオール
1,6−ヘキサンジオール
1,8−オクタンジオール
1,9−ノナンジオール
1,10−デカンジオール
スピログリコール
これらの化合物のうち、シクロアルキレンを有するジヒドロキシ化合物は、ソルベントクラック及び電荷輸送物質との相溶性の点で好ましい。特に、トリシクロデカン[5.2.1.02,6]ジメタノール及びペンタシクロペンタデカンジメタノールは、ソルベントクラック及び電荷輸送物質との相溶性の点で好ましい。
本発明におけるポリカーボネート樹脂は、ランダム、ブロック又は交互共重合構造を含むものであり、優れた溶解性及び耐ソルベントクラック性を示す。
本発明のポリカーボネート樹脂は、上記式(6)及び(7)で示されるジヒドロキシ化合物を1種類ずつ共重合されたものでもよく、構造の異なる2種以上のジヒドロキシ化合物とを共重合されたものであってもよい。更に、必要に応じて、他の構造のジヒドロキシ化合物やビスフェノールなどと共重合されたものであってもよい。
本発明のポリカーボネート樹脂に、他のジヒドロキシ化合物やビスフェノールを共重合する場合、その比率は60モル%以下が好ましく、50モル%以下がより好ましい。
また、本発明におけるポリカーボネート樹脂のガラス転移温度は、155℃以下である。また、このガラス転移温度は、105℃以上150℃以下であることが好ましい。ガラス転移温度が155℃より高いと、ソルベントクラックが発生し易くなる。一方、105℃より低いと、繰り返し使用したときにトナーが電子写真感光体表面に固着する現象(以後、トナー融着)が発生し易くなる。
本発明に用いられるポリカーボネート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、20,000〜200,000であることが好ましく、更に好ましくは25,000〜100,000である。ポリスチレン換算重量平均分子量が20,000未満では傷及びソルベントクラックが発生し易くなり、200,000を越えると塗工液の粘度が高くなり塗工する際のムラ、泡等の欠陥が発生し易くなる。
また、本発明のポリカーボネート樹脂は、トナーとの付着性の点で、主鎖中に含まれる酸素原子含有量が25質量%以下であることが好ましく、22質量%以下であることがより好ましい。
<本発明のポリカーボネート樹脂>
以下に、本発明のポリカーボネート樹脂の製造方法について述べる。本発明のポリカーボネート樹脂は、塩基性化合物触媒及び/又はエステル交換触媒の存在下、ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを反応させる公知の溶融重縮合法が好適に用いられる。
本発明に用いられる炭酸ジエステルとしては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
ジフェニルカーボネート
ジトリールカーボネート
ビス(クロロフェニル)カーボネート
m−クレジルカーボネート
ジメチルカーボネート
ジエチルカーボネート
ジブチルカーボネート
ジシクロヘキシルカーボネート
これらのうち、特にジフェニルカーボネートが好ましい。ジフェニルカーボネートは、ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対して0.97モル以上1.10モル以下の比率で用いられることが好ましく、0.98モル以上1.05モル以下の比率で用いられることが更に好ましい。
塩基性化合物触媒としては、特にアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ度類金属化合物、含窒素化合物等が挙げられる。
このような化合物としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属化合物等の有機酸塩、無機塩、酸化物、水酸化物、水素化物又はアルコキシドが用いられる。また、含窒素化合物としては、4級アンモニウムヒドロキシド若しくはそれらの塩、又はアミン類等が好ましく用いられ、これらの化合物は、単独又は組み合わせて用いてもよい。
アルカリ金属化合物としては、具体的には、以下の化合物が挙げられる。
水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム等)
炭化水素化物(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム等)
酢酸化物(酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム、酢酸リチウム等)
ステアリン酸類(ステアリン酸ナトリウムステアリン酸カリウム、ステアリン酸セシウム、ステアリン酸リチウム等)
ホウ素化物(水素化ホウ素ナトリウム、フェニル化ホウ素ナトリウム等)
安息香酸類(安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸セシウム、安息香酸リチウム等)
リン酸水素化物(リン酸水素2ナトリウム、リン酸水素2カリウム、リン酸水素2リチウム等)
フェニルリン酸2ナトリウム
ビスフェノールAの2ナトリウム塩、2カリウム塩、2セシウム塩又は2リチウム塩
フェノールのナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩又はリチウム塩
アルカリ土類金属化合物としては、具体的には、例えば以下の化合物が挙げられる。
水酸化物(水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム)
炭酸水素化物(炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸水素バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム)
酢酸化物(酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バリウム等)
ステアリン酸類(ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等)
安息香酸カルシウム
フェニルリン酸マグネシウム
含窒素化合物としては、具体的には、例えば以下の化合物が挙げられる。
アルキル基又はアリール基等を有する4級アンモニウムヒドロキシド類(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド等)
3級アミン類(トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミン、トリフェニルアミン等)
2級アミン類(ジエチルアミン、ジブチルアミン等)
1級アミン類(プロピルアミン、ブチルアミン等)
イミダゾール類(2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、ベンゾイミダゾール等)
塩基若しくは塩基性塩(アンモニア、テトラメチルアンモニウムボロハイドライド、テトラブチルアンモニウムボロハイドライド、テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルアンモニウムテトラフェニルボレート等)
エステル交換触媒としては、亜鉛、スズ、ジルコニウム、鉛の塩が好ましく用いられ、これらは単独又は組み合わせて用いてもよい。
エステル交換触媒としては、具体的には、例えば以下の化合物が挙げられる。
亜鉛類(酢酸亜鉛、安息香酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛等)
スズ類(塩化スズ(II)、塩化スズ(IV)、酢酸スズ(II)、酢酸スズ(IV)、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズオキサイド、ジブチルスズジメトキシド等)
ジルコニウム類(ジルコニウムアセチルアセトナート、オキシ酢酸ジルコニウム、ジルコニウムテトラブトキシド等)
鉛類(酢酸鉛(II)、酢酸鉛(IV)等)
これらの重合触媒は、ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対して、1×10−9〜1×10−3モルの比率で、好ましくは1×10−7〜1×10−3モルの比率で用いられる。
上述の溶融重縮合法は、前記の原料、及び重合触媒を用いて、加熱下に常圧又は減圧下にエステル交換反応により副生成物を除去しながら溶融重縮合を行うものである。反応は、一般には二段以上の多段工程で実施される。
具体的には、第一段目の反応を120〜260℃、好ましくは180〜240℃の温度で0.1〜5時間、好ましくは0.5〜3時間、行う。次いで、反応系の減圧度を上げながら反応温度を高めてジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの反応を行い、最終的には1mmHg以下の減圧下、200〜350℃の温度で重縮合反応を行う。合計の反応時間(滞留時間)は、好ましくは1〜10時間である。このような反応は、連続式で行ってもよくまたバッチ式で行ってもよい。これらの反応を行うに際して用いられる反応装置は、錨型攪拌翼、マックスブレンド攪拌翼、ヘリカルリボン型攪拌翼等を装備した縦型であっても、パドル翼、格子翼、メガネ翼等を装備した横型であってもスクリューを装備した押出機型であってもよい。また、これらを重合物の粘度を勘案して適宜組み合わせた反応装置を使用することが好適に実施される。
本発明のポリカーボネート樹脂は、重合反応終了後、熱安定性及び加水分解安定性を保持させるために、触媒を除去又は失活させる。一般的には、公知の酸性物質の添加による触媒の失活を行う方法が好適に実施される。これらの物質としては、具体的には、以下の化合物が挙げられる。
芳香族スルホン酸類(p−トルエンスルホン酸等)
芳香族スルホン酸エステル類(p−トルエンスルホン酸ブチル、p−トルエンスルホン酸ヘキシル等)
芳香族スルホン酸塩類(ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩等)
有機ハロゲン化物(ステアリン酸クロライド、塩化ベンゾイル、p−トルエンスルホン酸クロライド等)
アルキル硫酸(ジメチル硫酸等)
有機ハロゲン化物(塩化ベンジル等)
触媒失活後、ポリマー中の低沸点化合物を0.1〜1mmHgの圧力、200〜350℃の温度で脱揮除去する工程を設けてもよい。この工程には、パドル翼、格子翼、メガネ翼等、表面更新能の優れた攪拌翼を備えた横型装置、或いは薄膜蒸発器が好適に用いられる。
次に、本発明による電子写真感光体の構成について説明する。
本発明による電子写真感光体は、感光層として、電荷発生物質と電荷輸送物質とを単一の層に含有する単層型感光層の構成を有してもよい。また、本発明による電子写真感光体は、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と電荷発生物質を含有する電荷発生層とに機能分離した機能分離型(積層型)感光層の構成を有してもよい。本発明による電子写真感光体は、電子写真特性の点で、機能分離型(積層型)が好ましく、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した機能分離型(積層型)がより好ましい。以下、機能分離型(積層型)と表現する場合は、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層したものをいう。
なお、本発明による電子写真感光体の表面層は、上述の本発明によるポリカーボネート樹脂を有する。この表面層は、種々の層であってもよく、例えば、電荷輸送物質を有する電荷輸送層、電荷発生物質を有する電荷発生層、保護層等が挙げられる。
本発明による電子写真感光体に用いる支持体としては、導電性を有するものであればいずれのものでもよい。例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛、ステンレスなどの金属をドラム又はシート状に成型したものであってもよい。また、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたものであってもよい。さらに、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したものなどであってもよい。
支持体の表面は、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止などを目的として、切削処理、粗面化処理(ホーニング処理やブラスト処理など)、アルマイト処理などを施してもよい。また、アルカリリン酸塩やリン酸やタンニン酸を主成分とする酸性水溶液に金属塩の化合物又はフッ素化合物の金属塩を溶解してなる溶液で化学処理を施してもよい。
ホーニング処理としては、乾式ホーニング処理と湿式ホーニング処理とがある。湿式ホーニング処理は、水などの液体に粉末状の研磨剤を懸濁させ、高速度で支持体の表面に吹き付けて支持体の表面を粗面化する方法である。これにより、表面粗さは、吹き付け圧力、速度、研磨剤の量、種類、形状、大きさ、硬度、比重及び懸濁温度などによって制御することができる。乾式ホーニング処理は、研磨剤をエアーによって高速度で支持体の表面に吹き付けて支持体の表面を粗面化する方法である。これにより、湿式ホーニング処理と同じように表面粗さを制御することができる。ホーニング処理に用いられる研磨剤としては、炭化ケイ素、アルミナ、鉄、ガラスビーズなどの粒子が挙げられる。
支持体の上には、レーザー光などの散乱による干渉縞防止、又は、支持体の傷を被覆することを目的とした導電層を設けてもよい。これは、カーボンブラック、金属粒子などの導電性粒子を結着樹脂に分散させて形成することができる。
導電層の膜厚は、5〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
また、支持体又は導電層の上に、接着機能を有する中間層を設けてもよい。
中間層の材料としては、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、カゼイン、ポリウレタン、ポリエーテルウレタンなどが挙げられる。これらを適当な溶剤に溶解して支持体又は導電層上に塗布し、中間層が形成される。
中間層の膜厚は、0.05〜5μmが好ましく、0.3〜1μmがより好ましい。
機能分離型(積層型)感光層の場合、上述の支持体、導電層、又は中間層の上に、電荷発生層が形成される。
電荷発生層は、まず、電荷発生物質を0.3〜4倍量の結着樹脂及び溶剤とともにホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル及び液衝突型高速分散機などの方法でよく分散する。その後、この分散液を塗布、乾燥させて形成される。
電荷発生層の膜厚は、5μm以下が好ましく、0.1〜2μmがより好ましい。
電荷発生物質としては、通常知られているものが使用可能である。例えば、セレン−テルル、ピリリウム、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、アントアントロン、ジベンズピレンキノン、トリスアゾ、シアニン、ジスアゾ、モノアゾ、インジゴ、キナクドリンなどの各顔料が挙げられる。
これらの顔料は、0.3〜4倍の質量の結着樹脂及び溶剤ともにホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ミル、サンドミルアトライター、ロールミル、液衝突型高速分散機などを使用して、良く分散した分散液とする。機能分離型(積層型)感光層の場合、この分散液を支持体、導電層、又は中間層上に塗布し、乾燥することによって電荷発生層が得られる。
機能分離型(積層型)感光層の場合、電荷発生層の上には電荷輸送層が形成される。
電荷輸送層は電荷輸送物質と本発明の結着樹脂とを溶剤に溶解させ塗布液とし、この塗布液を電荷発生層上に塗布後、乾燥することによって作製される。
ソルベントクラックは、比較的低分子量の電荷輸送物質、具体的には分子量が1000未満の電荷輸送物質と結着樹脂とを混合した構成において、特に発生し易いことが知られている。本発明の樹脂を用いることにより、上述の構成においても優れた耐ソルベントクラック性を示すことが可能である。
塗布液中の電荷輸送物質と結着樹脂との比率(電荷輸送物質/結着樹脂)は、質量比で10/100以上200/100以下が好ましい。また、電荷輸送物質と結着樹脂との相溶性、トナーとの付着性、或いはソルベントクラックに対する効果の点から、50/100以上90/100以下がより好ましい。
この結着樹脂としては、上述のポリカーボネート樹脂を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。更に、必要に応じて、本発明におけるポリカーボネート樹脂以外の樹脂と混合してもよい。混合する結着樹脂としては、上述以外のポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂などが挙げられる。
本発明における樹脂以外の樹脂と混合する場合、その混合比率は、質量比で、5/95以上95/5以下であることが好ましく、10/90以上90/10以下であることがより好ましい。なお、本発明における樹脂以外の樹脂のガラス転移温度及び酸素原子含有量は、特に限定されない。
また、電荷輸送層中に酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤を必要に応じて添加してもよい。
更に、必要に応じて、潤滑剤や微粒子を使用してもよい。潤滑剤又は微粒子としては、以下の物質が挙げられる。
樹脂微粒子(ポリテトラフルオロエチレン微粒子、ポリスチレン微粒子等)
金属酸化物微粒子(シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化スズ微粒子等)
これらの微粒子に表面処理を施した微粒子
固体潤滑剤(ステアリン酸亜鉛等)
アルキル基により置換されたシリコーン
フッ化アルキル基を有する脂肪族系オイル
ワニス
電荷輸送層の膜厚は、5〜40μmが好ましく、8〜30μmが好ましい。
電子写真感光体の各層の形成工程において、使用する溶剤としては、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、トルエン、キシレンなどが挙げられ、単独で用いても複数の溶剤を用いてもよい。
また、上記塗布の方法としては、浸漬塗布法、スプレー塗布法、バーコート法など通常知られている方法などが挙げられる。
<本発明によるプロセスカートリッジ及び電子写真装置>
次に、本発明による電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置について説明する。
図1は、本発明による電子写真感光体を有する電子写真装置の概略構成の例を示す図である。図1において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1は、回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受ける。次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(図示せず)からの露光光4を受ける。こうして電子写真感光体1の周面に静電潜像が順次形成される。
形成された静電潜像は、次いで現像手段5によりトナー現像される。その後、現像されたトナー現像像は、給紙部(図示せず)から電子写真感光体1と転写手段6との間に電子写真感光体1の回転と同期取りされて給送された転写材7に、転写手段6により順次転写される。
像転写を受けた転写材7は、電子写真感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント又はコピー)として装置外へプリントアウトされる。
像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段(図示せず)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が図1のように帯電ローラなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
本発明においては、プロセスカートリッジとして、上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成してもよい。また、このプロセスカートリッジを、複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例えば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9の少なくとも1つを電子写真感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化し、装置本体のレールなどの案内手段12を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ11とすることができる。
また、露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光であってもよい。また、センサーで原稿を読取り、信号化し、この信号にしたがって行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光であってもよい。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及びレーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いることができる。
以下、実施例にしたがって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。なお、表1中の物性は、下記の方法により測定したものである。
1)ガラス転移温度(Tg):セイコーインストルメンツ社製、示差熱走査熱量分析計(DSC)SSC/5200を用い、窒素雰囲気中にて10℃/minの昇温速度で40℃から200℃まで昇温した。その後、一旦冷却し、再度10℃/minの昇温速度で40℃から200℃まで昇温させ、2回目の測定値をガラス転移温度とすることにより測定した。
2)ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw):GPCを用い、クロロホルムを展開溶媒として、既知の分子量(分子量分布=1)の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。この検量線に基づいて、GPCのリテンションタイムから算出した。
3)酸素原子含有量
樹脂に含まれる構成単位の分子量及びモル比から算出した。
(実施例1)
<ポリカーボネート樹脂(PC−1)の製造>
以下の成分を攪拌機及び留出装置付きの300ml四ッ口フラスコに入れ、窒素雰囲気760mmHgの下180℃に加熱し30分間攪拌した。
9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン 43.9g
(以下、化合物Aと称する。) (0.100モル)
ペンタシクロペンタデカンジメタノール 26.2g
(以下、化合物Bと称する。) (0.100モル)
(以下、これら化合物Aと化合物Bとをまとめて出発材料と称する。)
ジフェニルカーボネート 43.7g
(0.204モル)
炭酸水素ナトリウム 2.5×10−3
(3×10−5モル)
その後、減圧度を150mmHgに調整すると同時に、60℃/時間の速度で200℃まで昇温を行い、20分間その温度に保持しエステル交換反応を行った。さらに、75℃/時間の速度で225℃まで昇温し、昇温終了の10分後、その温度で保持しながら、1時間かけて減圧度を1mmHg以下とした。その後、60℃/時間の速度で235℃まで昇温し、さらに1.5時間攪拌下で反応を行った。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧に戻し、生成したポリカーボネート樹脂(PC−1)を取り出した。得られたポリカーボネート樹脂(PC−1)の物性測定結果を表1に示す。
<電子写真感光体の製造>
直径24mm、長さ246mmのアルミニウムシリンダーを支持体とした。
次に、以下の成分を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散することによって、導電層用塗布液を調製した。
10質量%酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した酸化チタン粒子 50部
レゾール型フェノール樹脂 25部
メトキシプロパノール 30部
メタノール 30部
シリコーンオイル 0.002部
(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、重量平均分子量3000)
この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、これを20分間140℃で硬化させることによって、膜厚が15μmの導電層を形成した。
次に、N−メトキシメチル化6ナイロン5部をメタノール95部に溶解させることによって、中間層用塗布液を調製した。
この中間層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、これを20分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.6μmの中間層を形成した。
次に、以下の成分を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散し、その後、酢酸エチル250部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質) 10部
(CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°及び28.3°に強いピークを有する結晶形のもの)
下記式(8)で示される構造を有する化合物 0.1部
ポリビニルブチラール樹脂 5部
(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)
シクロヘキサノン 250部
この電荷発生層用塗布液を中間層上に浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、以下の成分をモノクロロベンゼン45部とジメトキシメタン10部の混合溶媒に溶解し、電荷輸送層用塗布液を調製した。
下記式(CT−1)で示される電荷輸送物質 3.5部
下記式(CT−2)で示される電荷輸送物質 3.5部
ポリカーボネート樹脂(PC−1) 10部
(バインダー樹脂として)
これを電荷発生層上に浸漬塗布法で塗布し、105℃、1時間乾燥して、膜厚が13μmの電荷輸送層を形成した。
(各評価方法)
まず、本発明の電荷輸送層用塗布液の液安定性評価方法について説明する。
液安定性の評価は、作製した塗布液を常温常湿環境下(23℃、50%RH)に1ヶ月間放置した後、塗布液のゲル化、白化が起こっていないかを目視にて観察した。評価は、塗布液のゲル化、白化が起こっていないものを○、起こっているものを×、とした。
次に、本発明による電子写真感光体のソルベントクラックの評価方法について説明する。
評価装置はヒューレットパッカード製LBP「レーザージェット1012」用のカートリッジの帯電ローラを直流電圧印加用の帯電ローラに変更したものを用いた。評価は、作製した電子写真感光体を上述のカートリッジに装着し、40℃90%RH環境下で1ヶ月放置した後、帯電ローラ当接部にクラックが発生していないかを観察することにより、行った。判定は、クラックが発生していないものをA、僅かながら発生しているものをB、発生しているものをC、とした。
次に、本発明の電子写真感光体の傷及び電位変動評価方法について説明する。
評価装置は、以下(1)乃至(3)の通りに改造したヒューレットパッカード製LBP「レーザージェット1012」を用いた。
(1)一次帯電: 直流電圧のみを印加する接触帯電方式
(2)帯電ローラ: 直流電圧印加用の帯電ローラ
(3)電子写真感光体の帯電電位及び像露光量を調整できるように改造
評価は、常温常湿環境下(23℃、50%RH)で行った。
作製した電子写真感光体の繰り返し使用による傷の評価は、初期暗部電位が−550V、明部電位が−150Vとなるように設定して行った。電子写真感光体の傷の評価は、A4サイズの普通紙を1枚画像出力ごとに1度停止する画像出力を3000枚行い、その後の表面粗さ(Rz)(μm)を測定した。電子写真感光体の表面粗さの測定は、表面粗さ測定器(サーフコーダーSE−3400、(株)小西研究所)を用いて、行った。これを用いて、JIS B 0601:2001における十点平均粗さ(Rzjis)評価に則った評価(評価長さ8mm)を行い、電子写真感光体上端より120mmの位置を測定した。
作製した電子写真感光体の繰り返し使用による明部電位の変動(ΔVl)の評価は、電子写真感光体面上での初期暗部電位が−550V、明部電位が−150Vとなるように設定して行った。電子写真感光体の繰り返し使用による明部電位の変動の評価は、A4サイズの普通紙を連続して画像出力を2000枚行い、その前後での表面電位を測定した。電子写真感光体の表面電位の測定は、電子写真感光体上端より130mmの位置に電位測定用プローブが位置するように固定された冶具と現像器とを交換して、現像器位置で行った。
次に、本発明の電子写真感光体のトナー付着性評価方法について説明する。
評価サンプルは、アルミシート上に電子写真感光体を浸漬塗工したものを用いた。作製した電子写真感光体を平面に貼り付けて45°に傾けた状態に固定した。トナー付着性の評価は、感光体表面にトナーを落下させ、感光体表面に付着したトナーの状態を観察して行った。判定は、トナーの付着が少ないものをA、やや付着しているものをB、付着が多いものをC、とした。評価結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、化合物Bの代わりにトリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノール19.6g(0.100モル)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリカーボネート樹脂(PC−2)を得た。このポリカーボネート樹脂の物性測定結果を表1に示す。
さらに、バインダー樹脂として(PC−2)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、出発材料として、70.2gの化合物A(0.160モル)及び11.8gの化合物B(0.0400モル)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリカーボネート樹脂(PC−3)を得た。このポリカーボネート樹脂の物性測定結果を表1に示す。
さらに、バインダー樹脂として(PC−3)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1において、出発材料として、26.3gの化合物A(0.0600モル)及び36.7gの化合物B(0.140モル)を用いた。それ以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリカーボネート樹脂(PC−4)を得た。このポリカーボネート樹脂の物性測定結果を表1に示す。
さらに、バインダー樹脂として(PC−4)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1において、出発材料として、78.9gの化合物A(0.180モル)及びトリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノール3.9g(0.0200モル)を用いた。それ以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリカーボネート樹脂(PC−5)を得た。このポリカーボネート樹脂の物性測定結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1において、出発材料として、61.4gの化合物A(0.140モル)及びトリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノール11.8g(0.0600モル)を用いた。それ以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリカーボネート樹脂(PC−6)を得た。このポリカーボネート樹脂の物性測定結果を表1に示す。
さらに、バインダー樹脂として(PC−6)を用いた以外は、実施例2と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1において、出発材料として、26.3gの化合物A(0.0600モル)及びトリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノール27.5g(0.140モル)を用いた。それ以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリカーボネート樹脂(PC−7)を得た。このポリカーボネート樹脂の物性測定結果を表1に示す。
さらに、バインダー樹脂として(PC−7)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例1において、化合物Bの代わりにシクロヘキサン−1,4−ジメタノール14.4g(0.100モル)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリカーボネート樹脂(PC−8)を得た。このポリカーボネート樹脂の物性測定結果を表1に示す。
さらに、バインダー樹脂として(PC−8)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例9)
実施例4において、化合物Bの代わりにシクロヘキサン−1,4−ジメタノール20.2g(0.140モル)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリカーボネート樹脂(PC−9)を得た。このポリカーボネート樹脂の物性測定結果を表1に示す。
さらに、バインダー樹脂として(PC−9)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例10)
実施例1において、出発材料として、8.8gの化合物A(0.0200モル)及びトリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノール35.4g(0.180モル)を用いた。それ以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリカーボネート樹脂(PC−10)を得た。このポリカーボネート樹脂の物性測定結果を表1に示す。
さらに、バインダー樹脂として(PC−10)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例11)
実施例1において、バインダー樹脂として、以下の成分を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
PC−1 7部
下記式で示される繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂 3部
(PC−Z、Mw:55000)
(実施例12)
実施例1において、バインダー樹脂として、9部のPC−2及び1部のPC−Z(Mw:55000)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例13)
実施例1において、電荷輸送物質として、5.5部のCT−1を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例14)
実施例1において、電荷輸送物質として、1.5部のCT−1を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例15)
実施例1において、電荷輸送物質として、6.5部のCT−1を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例16)
実施例1において、電荷輸送物質として、1部のCT−1を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、出発材料として、87.7gの化合物A(0.200モル)のみを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ポリカーボネート樹脂(PC−11)を得た。このポリカーボネート樹脂の物性測定結果を表1に示す。
さらに、バインダー樹脂としてPC−11を用い、電荷輸送層用塗布液に用いる溶媒としてジメトキシメタンの代わりにジクロロメタンを用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、化合物Bの代わりに1,4,3,6−ソルビド14.6g(0.100モル)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリカーボネート樹脂(PC−12)を得た。このポリカーボネート樹脂の物性測定結果を表1に示す。
さらに、バインダー樹脂としてPC−12を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1のバインダー樹脂として、下記式で示される繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂(PC−13)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例1において、出発材料として、以下の成分を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ポリカーボネート樹脂(PC−14)を得た。このポリカーボネート樹脂の物性測定結果を表1に示す。
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン 22.7g
(0.0600モル)
シクロヘキサン−1,4−ジメタノール 20.2g
(0.140モル)
さらに、バインダー樹脂としてPC−14を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
本発明による電子写真感光体を有する電子写真装置の概略構成の例を示す図である。
符号の説明
1 電子写真感光体
2 軸
3 一次帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 像定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段

Claims (9)

  1. 表面層にポリカーボネート樹脂を含有する電子写真感光体であって、
    該ポリカーボネート樹脂は、下記式(1)

    (式(1)中、各Rは、それぞれ独立に、炭素数2以上10以下のアルキレン基、炭素数6以上20以下のシクロアルキレン基、又は炭素数6以上20以下のアリーレン基を示し、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)
    で示される繰り返し単位と、下記式(2)

    (式(2)中、Xは、炭素数2以上10以下の置換若しくは無置換のアルキレン基、炭素数5以上20以下の置換若しくは無置換のシクロアルキレン基、又は下記式(3)

    で示される連結構造を示す。)
    で示される繰り返し単位とを有し、且つ
    155℃以下のガラス転移温度を有する、ことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記式(1)で示される繰り返し単位の比率は、30モル%以上90モル%以下である、請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記式(2)で示される繰り返し単位は、下記式(4)

    、又は下記式(5)

    である、請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記式(1)で示される繰り返し単位の比率は、30モル%以上70モル%以下である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  5. 前記ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度は、150℃以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  6. 前記表面層は、電荷輸送物質を含有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  7. 前記電荷輸送物質とバインダー樹脂との比率は、質量比で、50/100以上90/100以下である、請求項6に記載の電子写真感光体。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電子写真感光体と、
    帯電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より選ばれた少なくとも1つの手段と、
    を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段とを有することを特徴とする電子写真装置。
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