JP4699063B2 - 印刷用塗工紙の製造方法及びその塗工紙 - Google Patents
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本発明においては、塗工紙の印刷光沢度を向上させるために、体積分布平均粒径1.5〜10.0μmであるデラミネーテッドクレーを20〜100重量部含有することが好ましく、より好ましくは35重量部以上であり、更に好ましくは50重量部である。20部より少ない場合、印刷光沢度が劣る。
本発明において用いる接着剤は、塗工紙用に従来から用いられている、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、あるいはポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成接着剤、カゼイン、大豆タンパク、合成タンパクなどのタンパク質類、酸化澱粉、カチオン化澱粉、尿素リン酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などの澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体などのから、1種以上を適宜選択して使用することができる。これらの接着剤は、顔料100重量部に対して、5〜35重量部の範囲で使用される事が好ましく、より好ましくは7〜25重量部である。35重量部を超える場合は、塗料の粘度が高くなり、配管やスクリーンを通過しづらくなるといった操業性の問題が生じる等のデメリットが生じ好ましくない。また、5重量部未満の場合は、十分な表面強度がえられず好ましくない。
また、本発明におけるカレンダーの処理線圧は、弾性ロールと40℃以上100℃未満に加熱された金属ロールとの対からなるカレンダーに1ニップ以上通紙する際の線圧の平均に対して、弾性ロールと100℃以上かつ前記ロール温度と比較して20℃以上高い温度に加熱された金属ロールとの対からなるカレンダーに1ニップ以上通紙する際の線圧の平均が、20Kg/cm以上高いことが好ましい。これは、最初に行う相対的に低温で実施するカレンダー処理は、後に行う高温カレンダー処理と比較して、水分プロファイル、塗工紙の表面性を整えることが目的であるため比較的低い線圧で行う方が密度ムラ発生防止、低密度化の点で好ましい。好ましい線圧の範囲は10〜200Kg/cmである。また、高温カレンダーの処理線圧は、白紙光沢度、印刷光沢度を向上させるために、低温カレンダー処理よりも線圧の平均を20Kg/cm以上高くすることが好ましく、より好ましくは40Kg/cm以上である。低温カレンダー処理よりも線圧の平均を20Kg/cm以上高くするとは、低温処理、高温処理が多段の場合、それぞれのニップでの線圧を平均した値の比較である。好ましい線圧の範囲は30〜500kg/cmである。また、高温カレンダー処理として、高温ソフトニップカレンダーを用いる場合の好ましい条件としては、例えば、弾性ロールのショアーD硬度80〜100、好ましくは85〜95であって、通紙速度400〜3000m/分、線圧30〜500Kg/cm、カレンダー前塗工紙水分5〜8%が好ましい。本発明においては、低温処理と高温処理のカレンダーのニップ回数は、低温処理で1ニップ以上、好ましくは1〜6ニップ、より好ましくは2〜5ニップであり、高温処理では、1ニップ以上、好ましくは1〜6ニップで行うことが好ましく、より好ましくは2〜4ニップである。尚、本発明においては、高温処理の後に、本発明の効果を損なわない範囲で、低温のカレンダー処理を行っても良い。
(評価方法)
(1)白紙光沢度:JIS P 8142に基づいて測定した。
(2)印刷光沢度:オフセット輪転印刷機(4色)にて、オフセット印刷用インキ(東洋インキ性 レオエコーSOY Y)を用いて印刷速度500rpmで4色重ね印刷部のインキ着肉濃度が墨:1.80、藍:1.55、紅:1.50、黄:1.15(X−Rite社製 X−Rite408にて測定)となる様に印刷した後、紙面温度が110℃となるようにして乾燥し、得られた印刷物(4色ベタ印刷部)の表面をJIS P 8142に基づいて測定した。
(3)微小光沢度ムラ:光沢度のムラを以下の4段階で目視評価した。
◎:きわめて良好、○:良好、△:やや劣る、×:劣る
(4)印刷ムラ:オフセット輪転印刷機(4色)にて、オフセット印刷用インキ(東洋インキ性 レオエコーSOY Y)を用いて印刷速度500rpmで4色重ねハーフトーン印刷部(網点率50%)の着肉ムラを以下の4段階で目視評価した。
◎:きわめて良好、○:良好、△:やや劣る、×:劣る
[実施例1]
顔料としてデラミネーテッドクレー(商品名:アストラプレート/IMERYS社製、平均粒子径2.91μm)100部なる顔料に、分散剤としてポリアクリル酸ソーダ0.1部を配合、分散し、固形分濃度65%のクレースラリーを調製した。このデラミネーテッドクレースラリー50部(固形分)、重質炭酸カルシウムスラリー(ファイマテック社製 FMT−97、平均粒子径 0.58μm)50部(固形分)に、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(ガラス転移点温度−2℃、ゲル含量85%)12部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(ペンフォード社製 PG295)4部を加え、さらに水を加えて固形分濃度64%の塗工液1を得た。
[実施例2]
実施例1において、デラミネーテッドクレー50部、重質炭酸カルシウム50部をデラミネーテッドクレー70部、重質炭酸カルシウム30部に変更した以外は実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
[実施例3]
実施例1において、デラミネーテッドクレー50部、重質炭酸カルシウム50部をデラミネーテッドクレー20部、重質炭酸カルシウム80部に変更した以外は実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
[比較例1]
実施例1において、デラミネーテッドクレー50部の代わりに微粒クレー(JapanGloss/J.M.HUBER社製、平均粒子径0.40μm)に変更した以外は実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
[比較例2]
実施例1において、デラミネーテッドクレー50部、重質炭酸カルシウム50部をデラミネーテッドクレー10部、重質炭酸カルシウム90部に変更した以外は実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
[比較例3]
実施例1において、カレンダー処理を表1−(2)に変更した以外は実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
[比較例4]
実施例1において、カレンダー処理を表1−(3)に変更した以外は実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
表1にカレンダー条件、表2に評価結果を示した。
1 金属ロール
2 弾性(樹脂)ロール
3 高温金属ロール
Claims (8)
- 顔料及び接着剤を含有する塗工液であって、顔料として無機顔料100重量部あたり体積分布平均粒径が1.5〜10.0μmであるデラミネーテッドクレーを20〜100重量部含有する塗工液を、原紙上に塗工した後、弾性ロールと40℃〜80℃に加熱された金属ロールからなるカレンダーに通紙し、更に弾性ロールと100℃以上に加熱された金属ロールからなるカレンダーに通紙して仕上げることを特徴とする印刷用塗工紙の製造方法。
- 弾性ロールと40℃〜80℃に加熱された金属ロールからなるカレンダーに通紙する際の線圧の平均が、弾性ロールと100℃以上に加熱された金属ロールからなるカレンダーに通紙する際の線圧の平均より20kg/cm以上高い、請求項1に記載の方法。
- 10本または12本のカレンダーロールが垂直に並べられた多段式カレンダーを用いて通紙する、請求項1または2に記載の方法。
- 弾性ロールと100℃以上に加熱された金属ロールからなるカレンダーに通紙する前の塗工紙の水分が、5〜8%である、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記デラミネーテッドクレーの体積分布平均粒径が、1.5〜5.0μmである、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 前記デラミネーテッドクレーの体積分布平均粒径が、1.5〜2.91μmである、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 白紙光沢度が75%以上の塗工紙の製造方法である、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法で製造された印刷用塗工紙。
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