JPH03234895A

JPH03234895A - グラビア印刷用塗工紙

Info

Publication number: JPH03234895A
Application number: JP3055990A
Authority: JP
Inventors: Yoshihiro Gondo; 権藤　義弘
Original assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Current assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date: 1990-02-09
Filing date: 1990-02-09
Publication date: 1991-10-18

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（Ａ）産業上の利用分野本発明は、グラビア印刷塗工紙に関し、特にソフトカレ
ンダー処理技術を利用して、平滑度に優れミッシングド
ツトが減少し、高不透明度、高い剛直度を持ち、かつス
ーパーカレンダーでのロール汚れが少ないグラビア印刷
用塗工紙に関するものである。

（Ｂ）従来の技術近年、印刷物の視覚化が進展し印刷塗工紙への品質要求
が益々強くなってきた。またグラビア印刷においては、
最近の写真週刊誌の出現により文字主体の編集から写真
主体の編集へと移行すること、また原稿の再現性で有効
な点から多く用いられるようになってきている。

一方、グラビア印刷は、まず版全体にインキを与え、次
にドクターで、画線部以外のインキを掻き取り、凹部に
あるインキが紙にスムーズに、かつ均一に転移するため
には、紙表面が滑らかであることが必要で、紙全体に凹
凸があり、インキに接触する所もあれば、接触しない所
もあるというのでは綺麗な印刷はできない。このことよ
り、まずグラビア印刷用紙に要求される品質条件は平滑
性である。

ここでいう平滑性とは、グラビア印刷は他の印刷に比べ
、強印圧化で行われるので、この印圧下で圧縮された状
態での平滑性であり、いわゆる動的平滑性ともいわれる
ものである。このために紙にはクツション性が必要であ
る。そのために、従来はクツション性を向上させるため
に、高灰分原紙の使用、ＧＰ、メカパルプの使用（特開
昭６３２７４８０号公報）、ラテックスの減量、天然高
分子バインダーの減量、ラテックスのＴｇを下げること
で配合面からの対応を行っている。

また、仕上げ方法としては、平滑性を上げるために、オ
フセット印刷の場合よりも高い温度でかつ高い圧力でス
ーパーカレンダー仕上げを行なう場合が多い。

（Ｃ）発明が解決しようとする課題グラビア印刷用塗工紙において、高い平滑性、ミッシン
グドツトの減少を図るためには、いずれの配合面からの
対応を取っても、仕上げ方法としては、高い圧力で行う
強いスーパーカレンダー仕上げが必要となる。スーパー
カレンダーは、交互に鋼と弾性体の多数ロールから構成
され、その線圧は１８０〜４５０ｋｇ／ａｍ、ニップ圧
１４０〜３００ｋｇ／ｃｄであり、ロール温度は６０〜
８０℃が通常である。しかしこの強いスーパーカレンダ
ー仕上げは、カレンダーロールの汚れ等の操業性の問題
を引き起こしている。このために得られる塗工紙は高い
光沢と平滑性を有するが、潰れることは避けられず高い
不透明度と腰を得るためには不利である。

また、このスーパーカレンダー仕上げは、一般に特に塗
工紙の水分の影響が大きいと言われており、塗工紙の水
分が多い場合には、平滑性の向上、ミッシングドツトの
減少が得られる反面、カレンダーロールの汚れの発生が
顕著になり、逆に塗工紙の水分が少ない場合には、カレ
ンダーロールの汚れが良好となる反面、平滑性の低下、
ミッシングドツトの増加につながる。このため、このス
ーパーカレンダー仕上げが、グラビア印刷塗工紙にとっ
て品質上からも操業上からも非常に重要になっている現
状であり、製造するものにとって大きな課題となってい
る。

他の仕上げ方法はグロスカレンダーであり、これは加熱
された仕上げ用ロールを使用してスーパーカレンダー仕
上げの如く高い線圧で仕上げずに、ニップ通過時間を長
く取り、更に高温をかけることで塗工紙または塗工板紙
に高い光沢を生じさせる。ただ、この方法では高い平滑
性が出難く、良好なグラビア印刷適性が得られない。

もう１つの最近の仕上げ方法にソフトカレンダーを用い
る方法がある。ソフトカレンダーは、金属ロールと弾性
ロールを組み合わせ、少ニップ数でカレンダー掛けする
ものであり、塗工機上に設置され、オンマシン仕上げと
して実施される例が多い。

ソフトカレンダーの弾性ロールは、スーパーカレンダー
に匹敵する、あるいはそれ以上の硬度を有する特殊合成
樹脂被覆ロールを使用しているが、このようなソフトカ
レンダー処理では、小ニップ数で処理するため、グラビ
ア印刷適性に必要な高度の平滑性を得ることは難しく、
グラビア用印刷塗工紙の処理に従来用いられていなかっ
た。このためこの仕上げ方法の適用はマット仕上げ等比
較的ロールに負荷のかからないものが主流である。

かかる現状に鑑み、本発明者は特に特別なソフトカレン
ダー処理技術を利用して、従来にもまして優れた印刷適
性を有し、平滑度に優れ、ミッシングドツトが減少し、
かつスーパーカレンダーでのロール汚れが少なく、操業
性の安定したグラビア印刷用塗工紙を提案するものであ
る。

（Ｄ）課題を解決するための手段即ち、本発明は、原紙に顔料及び接着剤を主成分とした
塗工層を設け、乾燥後その塗工面を４００Ｃ以上に加熱
したソフトカレンダーに圧着した後にスーパーカレンダ
ー仕上げすることを特徴とするものである。さらに、填
料分が平均粒子径０゜３〜２．０μの範囲にある軽質炭
酸カルシウムを原紙重量に対し、少なくとも５重量％以
上含有し、かつ、原紙の全灰分量が少なくとも、１０重
量％以上である原紙であることが望ましい。又、そのソ
フトカレンダーによる処理は、塗工面をニップ数６以下
のソフトカレンダーに圧着する条件として以下の３つの
条件を満たすことが望ましい。

ａ：ソフトカレンダー弾性ロールの硬度が４０以上（シ
ョアーＤ硬度）であること。

ｂ：以下の式で定義される指数りが０．００３以下であ
ること（Ｋ−Ｄｏ−ＤＢ−ＰＬ）０３３３Ｖ　　（Ｘ、　　・Ｘ２１　０．３３３＊但し　ＸＩ　
：　（Ｄｏ　十ＤＢ　）Ｘ２　：　（］、４８ｕｐ（０
，１１ＳＤ　））Ｄｏ　：弾性ロール外径　ｃｍＤＢ　、剛性ロール外径　ｃｍＤｌ　：弾性ロール鉄芯外径　ｃｍＰ＋、：ニップ線圧　ｋｇｊ／ｃｍＳＤ　：弾性ロール硬度（ショアーＤ）■　−ライン処
理速度　ｃｍ／５ｅｃＫ＝３　（Ｄｏ−Ｄ、）　　　（Ｄｏ　／Ｄ＋　）　０
５Ｃ：ニップ線圧（ＰＬ）が１００以上であることソフ
トカレンダー弾性ロールの硬度は更に９５以下（ショア
ーＤ硬度）であることが望ましい。

また、ソフトカレンダー処理する直前の塗工紙の水分が
５％〜８％であれば、ソフトカレンダー処理後に水分が
若干蒸発するため、後のスーパー工程で汚れ等の問題を
生ずる事なく、平滑化が進められ、結果的にグラビア印
刷適性を更に向上させる事ができる。更に、ソフトカレ
ンダー処理する直前の塗抹面に積極的に蒸気又は水分を
付与することにより、平滑化処理を受ける塗層に水分を
局在化させる事で紙全体の水分はそれほど上げる事なく
、改善効果をより大きなものとする事ができる。

本発明で用いられる原紙は、ＬＢＫＰ、ＮＢＫＰ等の化
学パルプ、ＧＰ、ＰＧＷ、ＲＭＰ、ＴＭＰ、ＣＴＭＰ、
ＣＭＰ、ＣＧＰ等の機械パルプ、ＤＩＰ等の故紙パルプ
を含み、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タ
ルク、クレー、カオリン等の各種填料、サイズ剤、定着
剤、歩留り向上剤、カチオン化剤、紙力向上剤等々の各
種添加剤を含み、酸性、叉は中性、もしくはアルカリ性
で抄造される。

さらにより好ましくは、上述の如く、特定の軽質炭酸カ
ルシウムを填料として使用することであり、しかもその
形状が平均粒子径０．３μｍ以上２．０μｍ以下の範囲
であること。特にカルサイト系結晶であること、比較的
角の丸（なった形状のものが好ましい。尚、平均粒子径
が０．　３μｍより小さい場合は内填比率に対する紙力
低下が大きく、又、平均粒子径が２．０μｍ以上の場合
はグラビア適性及び不透明度の向上率が低下するため、
余り好ましくはない。

さらに、上述した軽質炭酸カルシウムを含有した填料の
原紙に対する配合割合は灰分として１０重量％以上に含
有するのが望ましく、より好ましくは１２〜２０重量％
の範囲である。填料分が１０重量％より少ない場合は、
後述するソフトカレンダー処理で充分な平滑化が難しく
、スーパー処理後に必要なグラビア印刷適性を得ること
ができず、２０重量％以上含有すると原紙強度が不充分
となる可能性があり、あまり好ましくはない。尚、填料
分の内軽質炭酸カルシウムの必要含有割合は、全灰分量
に対して５０から１００％であり、５０％より少ないと
充分なグラビア印刷適性及び不透明度が得られない可能
性があり、あまり好ましくはない。

本発明において平均粒子径とは、填料の水分散液を５分
間超音波分散機にて分散後、光透過式粒度分布測定機（
Ｓ　Ｋ　Ｎ式、セイシン企業社製）にて測定し、累計重
量％が５０％に達する時の粒子直径、いわゆる重量平均
粒子径を言う。

又、本発明の灰分の値は、試料を１〜１０ｇの任意の量
を採取し、１０５℃、１時間乾燥し、乾燥重量を測定す
る。その後５００℃で３時間灰化し、その残香を絶乾重
量の試料絶乾重量に対する重量％である。

尚、上述した軽質炭酸カルシウムは、前述した通常抄紙
で使用されている填料を併用することは可能である。

又、塗工層に使用する顔料は特に限定されるものではな
く、通常の各種顔料を使用することが可能である。本発
明で用いる塗工紙用顔料としては、カオリン、炭酸カル
シウム、クレー、サチンホワイト、タルク、酸化チタン
、水酸化アルミニウム、シリカ、酸化亜鉛、活性白土、
酸性白土、珪素土、レーキ、プラスチックピグメント等
が挙げられる。

本発明で用いるバインダーとしては、スチレン・ブタジ
ェン系、スチレン・アクリル系、酢ビ系・アクリル系、
エチレン・酢ビ系・ブタジェン・メチルメタクリル系、
酢ビ・ブチルアクリレート系等の各種共重合体及びポリ
ビニルアルコール、１２無水マレイン酸φスチレン共重合体、イソブチン・無水
マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレー
ト系共重合体等の合成バインダー酸化澱粉、エーテル化
澱粉、エステル化澱粉、酵素変性澱粉やそれらをフラッ
シュドライして得られる冷水可溶性澱粉、カゼイン、大
豆蛋白等の天然系バインダーなどの一般に知られたバイ
ンダーが挙げられる。また必要に応じて、分散剤、増粘
剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤等の通常用いら
れている各種助剤が適宜使用できる。

本発明による塗被組成物を基紙に塗工する方法は特に限
定されるものではなく、各種ブレードコーター、ロール
コータ−、エアーナイフコーターバーコーター、ロッド
ブレードコーター、ショートドウエルコーター、等の通
常の各種塗工装置が用いられる。

かくして塗工、乾燥された塗工紙はソフトカレンダー処
理を施される。ただ、ソフトカレンダー処理だけでは、
良好なグラビア印刷適性を持つ塗工紙を得る事は難しい
。また、前述のように現状一般に行なわれているスーパ
ーカレンダーのみの処理では問題がある。本発明はソフ
トカレンダー処理とスーパーカレンダー処理を組み合わ
せる点に特徴がある。この点のメカニズムについては必
ずしも明確ではないが、ソフトカレンダーの硬い弾性ロ
ールから形成されるニップで瞬間的に掛かるスーパーよ
り高いニップ面圧により、紙層を潰さずに表面のみ平滑
化すると共に比較的高い温度の処理により、表面強度が
高くなる為、高いグラビア印刷適性と不透明度、スーパ
ーカレンダーの操業性を両立させることができていると
考えられる。前述のように、ソフトカレンダーは、２な
いし６ニツプとスーパーカレンダーに比較して少ないニ
ップ数であり、弾性ロールは硬質の鉄芯が合成樹脂（シ
ョアーＤ硬度で４Ｏ−９７）で薄く覆われている。この
為、ニップ幅は狭くなる。又、剛性ロールはチルドロー
ル、鍛造鋼鉄ロール等からなり、加熱機構を持つ。ソフ
トカレンダー処理温度が６０℃未満では、十分に平滑な
塗工面が得られず、強いスーパーカレンダー処理が必要
となる。この結果、スーパーカレンダーのロール汚れ、
不透明度、剛直度の低下を招く。このため、ソフトカレ
ンダー処理温度は６０℃以上を要するが、あまりにも高
温では、ソフトカレンダー弾性ロールのロール汚れ、弾
性ロールの寿命等の問題が発生する可能性もあり、一般
には、６０〜１−８０°Ｃの範囲で調節される。

又、スーパーカレンダーに於いては、ソフトカレンダー
に比較して広いニップ幅と多数のニップ数（８〜１４ニ
ツプ）を通過することに依って、紙の密度は急激に高く
なり、不透明度と剛直度が共に損なわれる。このように
カレンダーでの処理を特徴づけるのはニップ通過時間で
ある。

しかしながら、通紙処理中のニップ通過時間を把握する
為には、ニップ幅を明確にする必要がある。特公昭６３
−５６３６０号公報に、静的な状態で弾性ロールが変形
してできるニップの幅を、弾性ロールの弾性率（Ｅ）、
ポアソン比（σ）等の値から求める式が示されている（
ＴＡＰＰＩ　１９７８年１０月　第１１５〜１１８頁か
ら引用）ので、下に示す。

２　＋４　（１−σ２）Ｒｏ　−ＲＢ　−ＰＬ）　０５
ニップ幅− （πＥ　　（Ｒｏ　　＋Ｒａ　）ｉｏ、５＊但し　Ｒ８
：弾性ロール半径　ｃｍＲＢ　：剛性ロール半径　ｃｍＰＬ　：ニップ線圧　ｋｇ／ｃｍところが、ニップ間に紙が存在する場合、つまり紙を処
理している場合は処理時の紙の弾性率を考慮しなければ
ならない。紙の弾性率は紙の原料配合、製造条件だけで
なく、坪量に依っても変化してしまう。

そこで、発明者は感圧特性を持つ塗液を塗工した原紙坪
量２５〜１００ｇ／イ、塗工量３〜３０ｇ　／　ｒｒｒ
の塗工紙を用いて、ニップ通過時間とカレンダー条件の
関係を検討した結果、上述の原紙坪量及び塗工量の領域
では上述の因子（Ｌ）がニップ通過時間と対応し、この
Ｌの因子が既に述べた様に０．００３以下になると、こ
の後のスーパー処理を大幅に軽減でき、低い密度、高い
不透明度、剛直度で、高い平滑性、ミッシングドツト発
生率５６の減少が得られる事を見出した。これはＬ値が低い条件
では比較的高いニップ面圧が得られ、しかも処理時間に
ツブ通過時間×ニップ数）が短い為、原紙層が潰れ難く
、塗層の平滑性のみが得られ易い為と考えられる。

Ｌの値が０．００３を越えると、密度の上昇が起こり、
剛直度、不透明度が低下するだけでなく、ソフトカレン
ダーの剛性ロールに汚れを生ずる可能性もあり、Ｌの値
は０．００３を越えない領域に抑えるのが好ましい。

上述の様に、ソフトカレンダーでのしの値は小さい値に
抑えられているため、結果として、同じ線圧に於いて、
高いニップ面圧を得ることができるが、塗層面の光沢と
平滑を得るためには、ソフトカレンダーの線圧を１００
ｋｇ／ｃｍ以上にすることが望ましい。上限は特に限定
する必要はないが、実用的には６００ｋｇ／ｃｍ程度と
なる。

当然のことながら、ニップ数の増大は密度の上昇を招く
ことになるので、ニップ数は６以内に抑えることが望ま
しい。

又、ソフトカレンダーの弾性ロールの硬度は、あまりに
も柔らかすぎると、スーパーカレンダー処理後に充分な
平滑が得られないだけでなく、剛性ロールに汚れが発生
し易くなるので、ショアーＤ硬度４０以上が望ましい。

反面、硬過ぎるとソフトカレンダー処理時に不均一な光
沢のパターンが生じ、又、密度ムラが発生し、スーパー
カレンダー処理後も除けず、それが原因となって、グラ
ビア印刷時にミッシングドツトが発生し易くなってしま
うことがある。このため、弾性ロール硬度はショアーＤ
硬度９５以下に抑えた方が良い。

前述のようにスーパーカレンダー仕上げに対しては、塗
工紙の水分の影響が大きい。塗工紙の水分が多い場合に
は、平滑性の向上、ミッシングドツトの減少が得られる
反面、カレンダーロールの汚れの発生が顕著になり、逆
に塗工紙の水分が少ない場合には、カレンダーロールの
汚れが良好となる反面、平滑性の低下、ミッシングドツ
トの増加につながる。この水分の影響はニップ通過時間
が短いソフトカレンダー処理で特に大きな影響を与える
。

ここで、ソフトカレンダー処理を加えた場合、ソフトカ
レンダー処理直前の塗抹紙水分を５％〜８％の範囲に設
定することにより、スーパーカレンダー処理後にさらに
良好な平滑性、グラビア印刷適性が得られ、しかも、ス
ーパーカレンダー処理時にダスティング等のロール汚れ
も発生しない。

この機構は必ずしも明確ではないが、ソフトカレンダー
処理時に熱処理により塗層の表面強度が向上し、更にソ
フトカレンダー後で水分が若干蒸発するため、スーパー
カレンダーでのロール汚れが発生しないと考えられる。

この５〜８％０の水分の塗抹紙をそのままスーパーカレ
ンダー処理を行なうと、極めてカレンダー汚れが発生し
易くなる。

一方、ソフトカレンダー処理直前の塗抹紙水分が５％以
下では密度、光沢ムラを生じたり、平滑化効果が十分で
はない等の問題を生じ、また、８％を越えるとソフトカ
レンダー処理時にカレンダー汚れを発生する事があるの
で好ましくない。

又、積極的にソフトカレンダー処理直前の塗抹紙表面に
蒸気、水分等を付与することで、塗抹紙全体の水分増を
抑え、塗層のみの水分含有率を高くすることで、更に平
滑性、グラビア適性を向上させることができる。水分の
付与装置としてはスチームシャワー、スチームフォイル
（相用鉄工■製）　、ＦＬＵＩＤＥＸ　（平野金属■製
）等の蒸気付与装置、叉はＬＡＳ　（ＢＴＧ社製）の様
な微量水分塗布装置を用いることができる。

（Ｅ）実施例以下で、実施例を用い、更に詳細に本発明の詳細な説明
するが、本発明はこれにより限定されるものではない。

なお、実施例中の「部」および「％」はそれぞれ「重量
部」および「重量％」を示す。

なお、実施例中の諸測定値は次の方法によって得られた
ものである。

１）ミッシングドツト％：大蔵省印刷局式グラビア印刷
適性試験器で以下の条件で印刷し、市販の画像解析装置
（■ピアス製ＬＡ５００型）で全網点個数に対する白抜
は部の個数の％を算出した。

９０印刷速度　：６０ｍ／秒印刷圧力　＋　１５　ｋｇ／ｃｍインク粘度：ザーンカップ＃３で１５秒インク　　：市
販グラビア用（墨）溶剤　　　：トルエン印刷版　　　　：網グラ版測定面積　　　：　２５ｍｍＸ　２５ｍｍ測定部網点濃
度＝１０％２）白紙光沢：ＪＩＳＰ８１４２に従い、角度７５度で
測定した。（単位：％）３）印刷光沢：ミッシングドツト測定法で述べたグラビ
ア印刷適性試験器で網点濃度１００％の版を用い、上述
の条件で印刷した面について、−昼夜室温にて放置し、
６０度の角度で光沢を測定した。（単位：％）４）不透明度：ＪＩＳ８１３８５）平滑度ニスムースター平滑度試験器（東英電子ＫＫ
製）に依る数値実施例］− ・市販ＬＢＫＰ　（濾水度３５０ｍ１ｃａｌ）　　：　
３０部・市販ＮＢＫＰ　（濾水度４Ｈｍｌｃｓｆ）　　
：　７０部※以下の実施例、比較例に於いて特に断わら
ない限り、上記のパルプ配合で調成される。

・軽質炭酸カルシウム　　　　　　：１２％＊（平均粒
径：１μｍ１カルサイト系）＊原紙中天分量で表示。

く内添薬品〉（パルプ１００部に対して）・市販アルキ
ルケテンダイマー系内添サイズ剤（ＡＫＤ）　　　　　
　　　　：Ｑ、ｏａ部・市販カチオン化澱粉　　　　　
二〇、２部・市販カチオン系ポリアクリルアミド歩留り
向上剤　　　　　　　　　　　＋０．０３部※以下の実
施例、比較例に於いて特に断わらない限り、内添薬品は
上記の配合で調成される。

上記の配合で４０ｇ／ｒｄ　　の坪量（絶乾）の原紙を
抄造し、以下の配合の塗液をブレード・コーターにて、
片面当たりＬｏｇ／ｍの塗工量で両面塗工した。

※以下の実施例、比較例に於いて特に断わらない限り、
原紙坪量、塗工量は上記の値で調製される。

・市販１級カオリン　　　　　　　　：５０部・市販２
級カオリン　　　　　　　　：５０部・市販ポリアクリ
ル酸系分散剤　・０．０５部・市販燐酸エステル化澱粉
　　　　　　＝１部・市販スチレン・ブタジェン・ラテックス（Ｔｇ＝−４０°Ｃ）＝７部・ステアリン酸
カルシウム　　　　：０．５部・水酸化ナトリウム　　
　　　　：０．１５部※以下の実施例、比較例に於いて
特に断わらない限り、塗液は上記の配合で調製される。

上記の条件で塗工された塗抹紙を塗抹、乾燥後、ソフト
カレンダー処理直前の塗抹紙水分を６％に調製し、以下
の条件で、ソフトカレンダー処理した。

くソフトカレンダー仕様〉・ニップ数＝２（塗抹紙表裏各面に１回ずつ剛性ロール
面が当たる様にニップを形成する）・剛性ロール：直径８０ｃｍφ、鍛造鋼ロール・弾性ロ
ール：直径７０ｃｍφ、合成樹脂被覆ショアーＤ硬度＝８０〈ソフトカレンダー処理条件〉・処理速度　　　　　：　１０００　ｍ／ｍｉｎ・剛性
ロール表面温度＝９０°Ｃ・線圧　　　　　　　：　１５０ｋｇ／ｃｍ・Ｌ値　　
　　　　：０．００１更に、得られたソフトカレンダー処理紙を以下の条件で
、スーパーカレンダー仕上げを行った。

〈スーパーカレンダー仕様〉ニップ数＝６ニツプ・剛性ロール：チルドロール、外径４０ｃｍφ・弾性ロ
ール：コツトンロール、外径４２ｃｍφくスーパーカレ
ンダー処理条件〉・処理速度：６００ｍ／分・線圧：２４０ｋｇ／ｃｍ・ホローロール温度＝５０℃ 実施例１の製品の特性は第１表にまとめたが、満足のい
く特性値が得られている。

実施例２３４実施例１と同じ製造条件で調製した原紙に、実施例１と
同じ塗工条件で塗工を施し、ソフトカレンダーのニップ
線圧を２５０ｋｇ／ｃｍ、スーパーカレンダーのニップ
線圧を２２０ｋｇ／ｃｍとする外は実施例１と同一の条
件で処理を行い、白紙光沢値を実施例１とほぼ同水準に
合わせた。

実施例２の製品の特性は第１表にまとめたが実施例１に
比べ、密度が若干高くなる外は他の特性がすべて改善さ
れ、満足すべき特性値が得られている。

実施例３実施例１と同じ製造条件で調製した原紙に、実施例１と
同じ塗工条件で塗工を施し、ソフトカレンダーの弾性ロ
ール硬度を４２（ショアーＤ）とし、ニップ線圧を３５
０ｋｇ／ｃｍ、スーパーカレンダーのニップ線圧を１８
０ｋｇ／ｃｍとする外は実施例１と同一の条件で処理を
行い、白紙光沢値を実施例１とほぼ同水準に合わせた。

実施例３の製品の特性は第１表にまとめたが、実施例１
に比べ、密度が若干高くなる外は他の特性は大差のない
レベルである。

実施例４実施例１と同じ製造条件で調製した原紙に、実施例１と
同じ塗工条件で塗工を施し、ソフトカレンダーの弾性ロ
ール硬度を９３（ショアーＤ）、スーパーカレンダーの
ニップ線圧を２２０ｋｇ／ｃｍとする外は実施例１と同
一の条件で処理を行い、白紙光沢値を実施例１とほぼ同
水準に合わせた。

実施例４の製品の特性は第１表にまとめたが、実施例１
に比べ、密度は僅かに低下し、他の特性は大差ない。

実施例５実施例１と同じ製造条件で調製した原紙に、実施例１と
同じ塗工条件で塗工を施し、ソフトカレンダーの弾性ロ
ール硬度を９７（ショアーＤ）、スーパーカレンダーの
ニップ線圧を２００ｋｇ／ｃｍとする外は実施例１と同
一の条件で処理を行い、白紙光沢値を実施例１とほぼ同
水準に合わせた。

実施例５の製品の特性は第１表にまとめたが、密度は若
干低くなるが、平滑度、ミッシングドットが若干低下し
、スーパーカレンダー処理後も表面に僅かに光沢のムラ
が残る。

実施例６実施例１と同じ製造条件で調製した原紙に、実施例１と
同じ塗工条件で塗工を施し、ソフトカレンダーの弾性ロ
ール硬度を３８（ショアーＤ）とし、ニップ線圧を４０
０ｋｇ／ｃｍとし、スーパーカレンダーのニップ線圧を
１７０ｋｇ／ｃｍとする外は実施例１と同一の条件で処
理を行い、白紙光沢値を実施例１とほぼ同水準に合わせ
た。

実施例６の製品の特性は第１表にまとめたが、実施例１
に比べ、密度は上昇し、平滑度も若干低下し、ミッシン
グドツトも低下している。

実施例７実施例１と同じ製造条件で調製した原紙に、実施例１と
同じ塗工条件で塗工を施し、ソフトカレンダーの剛性ロ
ールの温度を４５℃とし、線圧を２５０ｋｇ／ｃｍとす
る外は実施例Ｊ、と同一の条件で処理を行い、白紙光沢
値を実施例１とほぼ同水準に合わせた。

実施例７の製品の特性は第１表にまとめたが、実施例１
に比べ、密度は若干上昇し、他の特性も若干低下するが
、実用上問題ない範囲である。

実施例８実施例１と同じ製造条件で調製した原紙に、実施例１と
同じ塗工条件で塗工を施し、ソフトカレンダーの剛性ロ
ールの温度を１２０℃とする外は実施例１と同一の条件
で処理を行った。

実施例８の製品の特性は第１表にまとめたが、実施例１
−に比べ、殆ど全ての特性が改善され、満足すべき特性
値が得られている。

実施例９実施例１と同じ製造条件で調製した原紙に、実施例１と
同じ塗工条件で塗工を施し、ソフトカレンダー処理直前
の塗抹紙水分を７．５％、スーパーカレンダーのニップ
線圧を２００ｋｇ／ｃｍとする外は実施例１−と同一の
条件で処理を行った。

実施例９の製品の特性は第１表にまとめたが、実施例１
−に比べ、密度が若干高くなる外は他の特性がすべて改
善され、満足すべき特性値が得られ７８ている。

実施例１０実施例１と同じ製造条件で調製した原紙に、実施例１と
同じ塗工条件で塗工を施し、加湿機によりソフトカレン
ダー処理直前の塗抹紙水分を９％、スーパーカレンダー
のニップ線圧を２００ｋｇ／ｃｍとする外は実施例１と
同一の条件で処理を行った。

実施例１０の製品の特性は第１表にまとめたが、実施例
１に比べ、密度が高くなる外は他の特性がすべて改善さ
れるが、スーパーカレンダー処理時に若干汚れが発生す
る。

実施例１１実施例１と同じ製造条件で調製した原紙に、実施例１と
同じ塗工条件で塗工を施し、ソフトカレンダー処理直前
の塗抹紙水分を４％、スーパーカレンダーのニップ線圧
を２５０ｋｇ／ｃｍとする外は実施例１と同一の条件で
処理を行った。

実施例１１の製品の特性は第１表にまとめたが、実施例
１に比べ、密度が低くなる外は他の特性がすべて低下す
る。

実施例１２実施例１と同じ製造条件で調製した原紙に、実施例１と
同じ塗工条件で塗工を施し、ドライヤー後の水分を５％
とし、スチームシャワー型加湿機によりソフトカレンダ
ー処理直前の塗抹紙水分を６％とする外は実施例１と同
一の条件で処理を行った。

実施例１１の製品の特性は第１表にまとめたが、実施例
１に比べ、密度が低くなり、他の特性は全て改善される
。

実施例１３配合する填料を軽質炭酸カルシウム（結晶系はカルサイ
ト、平均粒径１μｍ）として、配合量を６重量％（原紙
中で）、他の填料を抄き込みクレー（平均粒径１μｍ）
５重量％（原紙中で）とした外は実施例１と同じ条件で
調製した原紙に、実施例１と同じ塗工条件で塗工を施し
、ソフトカレンダーのニップ線圧を２５０ｋｇ／ｃｍ、
スーパーカレンダーのニップ線圧を２５０ｋｇ／ｃｍと
する外は実施例１と同一の条件で処理を行った。

実施例１３の製品特性は第２表にまとめたが、実施例１
に比べ、特性が若干低下するが、実用上問題のない範囲
である。

実施例１４配合する填料を軽質炭酸カルシウム（結晶系はカルサイ
ト、平均粒径１．８μｍ）として、配合量を１５重量％
（原紙中で）とした外は実施例１と同じ条件で調製した
原紙に、実施例１と同じ塗工条件で塗工を施し、ソフト
カレンダーのニップ線圧を２５０ｋｇ／ｃｍ、スーパー
カレンダーのニップ線圧を２５０ｋｇ／ｃｍとする外は
実施例１と同一の条件で処理を行った。

実施例１４の製品特性は第２表にまとめたが、実施例１
に比べ、特性が若干低下するが、実用上問題のない範囲
である。

実施例１５配合する填料を軽質炭酸カルシウム（結晶系はカルサイ
ト、平均粒径２．２μｍ）として、配合量を１５重量％
（原紙中で）とした外は実施例１と同じ条件で調製した
原紙に、実施例１−と同じ塗工条件で塗工を施し、ソフ
トカレンダーのニップ線圧を２５０ｋｇ／ｃｍ、スーパ
ーカレンダーのニップ線圧を２５０ｋｇ／ｃｍとする外
は実施例１．と同一の条件で処理を行った。

実施例１５の製品特性は第２表にまとめたが、実施例１
に比べ、ミッシングドツトをはじめ、特性が大きく低下
する。

実施例１６ −ＬＢＫＰ　（濾水度３５０ｍ１ｃｓｌ）　　　　　：
　２０部−ＮＢＫＰ　（濾水度４２０ｍ１ｃａｌ）　　
　　　：　４０部−３ＧＷ（濾水度８０ｍ１ｃｓ＋　）
　　　　　　：　４３部のパルプ配合で調成し、軽質炭
酸カルシウム（カルサイト系、平均粒径１μｍ）を３重
量％（原紙中灰分で）、クレー（平均粒径１μｍ）を６
重量％とじたほかは実施例１と同じ内添薬品を添加し、
更に硫酸アルミニウムで抄紙系のｐＨを６〜７に調整し
、抄造した原紙に、実施例１と同じ塗工条件で塗工を施
し、ソフトカレンダーのニップ線圧を２５０ｋｇ／ｃｍ
、スーパーカレンダーのニップ線圧を２５０ｋｇ／ｃｍ
とする外は実施例１と同一の条１２件で処理を行った。

実施例１６の製品の特性は第２表にまとめたが、実施例
１に比べ、密度が低くなる外は他の特性がすべて低下す
る。

実施例１７ −ＬＢＫＰ　（濾水度３５０ｍ１ｃｓｌ）　　　　　：
　２０部−ＮＢＫＰ　（濾水度４２０ｍ１ｃｓｌ）　　
　　　：　４０部・広葉樹ＣＭＰ　（濾水度３［１０ｍ
１ｃｓｆ）　　　＋　２０部・針葉樹ＣＴＭＰ　（濾水
度ＩＨｍｌｃｓ＋）　　：　２０部のパルプ配合で調成
したほかは実施例１と同じ内添薬品で調成し抄造した原
紙に、実施例１と同じ塗工条件で塗工を施し、ソフトカ
レンダーの弾性ロール硬度を７２°とし、ソフトカレン
ダーのニップ数を６とし、ニップ線圧を２００ｋｇ／ｃ
ｍ、スーパーカレンダーのニップ線圧を２００ｋｇ／ｃ
ｍとする外は実施例１と同一の条件で処理を行った。

実施例１７の製品の特性は第２表にまとめたが、実施例
１に比べ、密度が低くなる外は他の特性がすべて若干低
下するが実用上問題の無い特性値が得られている。

比較例１実施例１と同じ配合の原紙に、実施例１と同じ塗工条件
で塗工を施した塗抹紙に対し、ソフトカレンダー処理を
せずに、実施例１と同一の条件でスーパーカレンダー処
理を行った。

比較例１の製品特性は第２表にまとめたが、実施例１に
比べ、満足のいく特性値が得られない。

比較例２実施例１と同じ配合の原紙に、実施例１と同じ塗工条件
で塗工を施した塗抹紙に対し、以下の条件でスーパーカ
レンダー処理を行った。

〈スーパーカレンダー仕様〉・ニップ数＝１１ニップ・剛性ロール：チルドロール、外径４０ｃｍφ・弾性ロ
ール：コツトンロール、外径４２ｃｍφ〈スーパーカレ
ンダー処理条件〉・処理速度：６００ｍ／分・線圧：　２５０　ｋｇ／ｃｍ・ホローロール温度二８０°Ｃ比較例２の製品特性は第２表にまとめたが、実施例１に
比べ、密度が著しく高くなり、ミッシングドツトの点で
も満足する水準が得られない。又、スーパーカレンダー
処理で汚れが発生した。

比較例３実施例１と同じ製造条件で調製した原紙に、実施例１と
同じ塗工条件で塗工を施し、ソフトカレンダーの剛性ロ
ールの温度を３５℃とする外は実施例１と同一の条件で
処理を行った。

比較例３の製品の特性は第２表にまとめたが、実施例１
に比べ、ミッシングドツトが悪くなり、満足のいく特性
値が得られない。

比較例４実施例１と同じ製造条件で調製した原紙に、実施例１と
同じ塗工条件で塗工を施し、ソフトカレンダーの剛性ロ
ールの温度を３５℃とし、ソフトカレンダーのニップ線
圧を３００ｋｇ／ｃｍ、スーパーカレンダーのニップ線
圧を２５０　ｋｇ／ｃｍとする外は実施例１と同一の条
件で処理を行い、白紙光沢をほぼ同水準に合わせた。

比較例４の製品の特性は第２表にまとめたが、実施例１
に比べ、密度がかなり上昇し、ミッシングドツトも若干
悪く、満足のいく特性値が得られない。又、スーパーカ
レンダーのロール汚れが発生した。

比較例５実施例１と同じ製造条件で調製した原紙に、実施例１と
同じ塗工条件で塗工を施し、ソフトカレンダーの剛性ロ
ールの温度を１８０℃とし、線圧を２５０ｋｇ／ｃｍと
し、６ニツプ処理のみとし、スーパーカレンダー処理は
行なわない外は実施例１と同一の条件で処理を行った。

比較例５の製品の特性は第２表にまとめたが、実施例１
に比べ、密度は若干低下するが、ミッシングドツトが著
しく低下し、必要な水準が得られず、白紙光沢も必要な
水準が得られなかった。

（以下余白）５６（Ｅ）発明の効果本発明を実施することにより、高い不透明度と高い剛直
度を有しながら、同時に平滑度に優れミッシングドツト
が減少し、がっスーパーカレンダーでのロール汚れが少
ないグラビア印刷用塗工紙を製造することができる。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）原紙に顔料及び接着剤を主成分とした塗工層を設
け、乾燥後その塗工面を４０℃以上に加熱したソフトカ
レンダーに圧着した後にスーパーカレンダー仕上げする
ことを特徴とするグラビア印刷用塗工紙。
（２）填料分が平均粒子径０．３〜２．０μｍの範囲に
ある軽質炭酸カルシウムを原紙重量に対し、少なくとも
５重量％以上含有し、かつ、原紙の全灰分量が少なくと
も、１０重量％以上であることを特徴とする請求項１記
載のグラビア印刷用塗工紙。
（３）塗工面をニップ数６以下のソフトカレンダーに圧
着する条件として以下の３つの条件を満たすことを特徴
とする請求項１又は２記載のグラビア印刷用塗工紙。ａ：ソフトカレンダー弾性ロールの硬度が４０以上（シ
ョアーＤ硬度）であること。ｂ：以下の式で定義される指数Ｌが０．００３以下であ
ることＬ＝｛Ｋ・Ｄ＿０・Ｄ＿Ｂ・Ｐ＿Ｌ｝＾０＾．＾３＾３
＾３／Ｖ｛Ｘ＿１・Ｘ＿２｝＾０＾．＾３＾３＾３＊但
しＸ＿１：（Ｄ＿０＋Ｄ＿Ｂ）Ｘ＿２：（１．４８ｅｘｐ（０．１１Ｓ＿Ｄ））Ｄ＿０
：弾性ロール外径ｃｍＤ＿Ｂ：剛性ロール外径ｃｍＤ＿１：弾性ロール鉄芯外径ｃｍＰ＿Ｌ：ニップ線圧ｋｇ／ｃｍＳ＿Ｄ：弾性ロール硬度（ショアーＤ）Ｖ：ライン処理速度ｃｍ／ｓｅｃ．Ｋ＝３（Ｄ＿０−Ｄ＿１）・（Ｄ＿０／Ｄ＿１）＾０＾
．＾５ｃ：ニップ線圧（Ｐ＿Ｌ）が１００ｋｇ／ｃｍ以
上であること
（４）ソフトカレンダー弾性ロールの硬度が９５以下（
ショアーＤ硬度）であることを特徴とする請求項１、２
又は３記載のグラビア印刷用塗工紙。
（５）ソフトカレンダー処理する直前の塗工紙の水分が
５％〜８％であることを特徴とする請求項１、２又は３
記載のグラビア印刷用塗工紙。
（６）ソフトカレンダー処理する直前に塗抹面に蒸気又
は水分を付与することを特徴とする請求項１、２又は３
記載のグラビア印刷用塗工紙。