JP5691858B2 - 印刷用塗工紙 - Google Patents

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Description

本発明は、白紙光沢に優れ、優れた外観を有する印刷用塗工紙及びその製造方法に関するものである。
一般に印刷用塗工紙は、原紙上に顔料と接着剤を主成分とする水性塗工液組成物を塗工、乾燥して製造され、塗工組成物の塗工量や塗工紙の仕上げ方法によって、キャストコート紙、アート紙、コート紙、微塗工紙等に分類される。これら塗工紙は、これに多色印刷又は単色印刷を施して、チラシ、パンフレット、ポスター等の商業用印刷物として、あるいは書籍、雑誌等の出版物として広く使用されている。近年、印刷物のビジュアル化、カラー化が進み、印刷用塗工紙の光沢度や平滑性等の外観が以前にも増して重要視されている。
印刷用塗工紙の白紙光沢度は、キャストコート紙が最も高く、次いでアート紙、コート紙、微塗工紙の順で低くなる。光沢度の最も高いキャストコート紙は、鏡面ドラムを有するキャストコーターにて製造されるが、顔料および接着剤を主成分とするキャスト用塗工液を原紙上に塗工した後、湿潤可塑状態にある間に加熱した鏡面ドラムに圧接、乾燥後、離型させて強光沢仕上げをするため、一般のアート紙およびコート紙に比べて製造速度がかなり遅いという問題がある。
この問題を解決するため、特定のモノマー組成を有する重合体ラテックスを使用した塗工液を原紙上に塗工、乾燥後に加熱した鏡面ドラムに圧接する方法(特許文献1、2)が提案されている。これらの方法によると、一般のキャストコート紙に比べて製造速度は向上するが、それでも、一般のアート紙およびコート紙の製造速度に比べると、かなり遅いレベルに留まっている。
また、白紙光沢の高い高光沢紙を得る方法として、特定のガラス転移温度を有する重合体ラテックスを使用した塗工液を原紙に塗工、乾燥し、該重合体ラテックスのガラス転移温度以上で加熱カレンダーに圧着する方法(特許文献3)、特定の重合体ラテックスと特定の離型剤を含有する塗工液を原紙上に塗工、乾燥し、高温カレンダー処理する方法(特許文献4)、特定のカオリンおよび中空プラスチックピグメントを含有する塗工液を原紙上に塗工、乾燥し、熱カレンダー処理する方法(特許文献5)が提案されている。
また、特定のプラスチックピグメントを含有する塗工液を原紙上に塗工、乾燥し、スーパーカレンダーで表面仕上げする方法(特許文献6)、プラスチックピグメントおよびサチンホワイトを含有する塗工液をブレードにて塗工して製造する方法(特許文献7)、特定のプラスチックピグメントおよび特定のサチンホワイトを含有した塗工液を原紙上に塗工、乾燥し、加熱カレンダー処理する方法(特許文献8)等も提案されている。
これらの方法によれば、製造速度も速く、生産性に優れるが、何れの方法においても、高光沢紙として白紙光沢が十分でなかったり、高価なプラスチックピグメントを多量に使用する必要があるため、製造コストが高くなる問題があった。
更に、別の方法として、原紙上に、最低造膜温度の異なる熱可塑性合成樹脂の2種あるいはそれ以上の混合物からなる塗工層を設ける方法(特許文献9)、支持体上に顔料塗工層を設けた基材の顔料塗工層上に、二次転移温度が80℃以上の熱可塑性重合体ラテックスからなる表面層を有する印刷用塗工紙であって、前記表面層が二次転移温度以下でカレンダー処理されている方法(特許文献10)、支持体の少なくとも一面に顔料含有層を有し、その顔料含有層上に平均粒径が100nm以下、二次転移温度が80℃以上の熱可塑性重合体ラテックス粒子を含有する表面層を設け、その表面層がカレンダー処理されていない方法(特許文献11)、支持体上に顔料塗工層を設けた基材の顔料塗工層上に、ガラス転移温度が80℃以上の熱可塑性重合体ラテックスと表面サイズ剤を有する表面層を設ける方法(特許文献12)、特定原紙上に塗工層を設けた印刷用塗工紙において、塗工組成物中に特定量のコロイダルシリカが配合された方法(特許文献13)が提案されているが、白紙光沢度、白紙表面性、印刷光沢および印刷適性において、更なる改善が求められている。
また、特定粒子径の炭酸カルシウムを特定量含有し、特定の表面特性を有する白紙光沢80%以上の印刷用塗工紙(特許文献14)、特定粒径のカオリンを配合した印刷用塗工紙(特許文献15)も提案されている。しかし、いずれも高白紙光沢と優れた外観を両立させるのは困難である。
特開平9−67792号公報 特開平10−96189号公報 特開昭56−68188号公報 特開平9−95897号公報 特開平6−235194公報 特許3249212号公報 特開平9−256295号公報 特開平2−14098号公報 特開昭59−22683号公報 特開平3−167396号公報 特開平8−13390号公報 特開2002−363884号公報 特開平3−199491号公報 特開2007−46189号公報 特開2006−132024号公報
本発明は、白紙光沢に優れ、優れた外観を有する印刷用塗工紙及びその製造方法を提供するものである。
本発明は以下の各発明を包含する。
1)ギャップフォーマー型抄紙機により1000m/min以上の抄速で抄紙された原紙の少なくとも片面に、2層以上の顔料および接着剤を主成分とする顔料塗工層を有する塗工紙であって、最外顔料塗工層がブレード塗工方式によって1000m/min以上の速度で設けられ、該最外顔料塗工層中の有機物:無機物の質量比が9:91〜15:85であり、該塗工紙のISO 8254−1(2009)に基づく入射・受光角75度の白紙光沢度が78以上であり、かつ、ISO 2813(1994)に基づく入射・受光角60度の白紙光沢度が48以上であることを特徴とする印刷用塗工紙。
2)最外顔料塗工層中にプラスチックピグメントを含有しないことが好ましい。
3)最外顔料塗工層を形成する水性塗工液として、平均粒子径が0.1〜0.5μmであり、かつ、粒径1μm以下の粒子の割合が90質量%以上であるカオリンを全顔料固形分に対し30〜80質量%含有し、さらに、平均粒子径が0.2〜0.5μmであり、かつ、粒径2μm以下の粒子の割合が98質量%以上である炭酸カルシウムを全顔料固形分に対し20〜70質量%含有することが好ましい。
4)最外顔料塗工層に接する顔料塗工層を形成する水性塗工液として、当該塗工層の顔料のうち70質量%以上が、粒径2μm以下の粒子の割合が60質量%以上の炭酸カルシウムであることが好ましい。
5)最外顔料塗工層中に全顔料固形分に対し、澱粉含有量(固形)が3質量%以下である水性塗工液を塗工して最外顔料塗工層を形成することが好ましい。
6)少なくとも片面に2層以上の顔料および接着剤を主成分とする顔料塗工層を有する塗工紙の製造方法であって、
(a)ギャップフォーマー型抄紙機により1000m/min以上の抄速で抄紙して原紙を得る工程と、
(b)有機物:無機物の質量比が8:92〜15:85となる水性塗工液を1000m/min以上の塗工速度でブレード方式によって塗工し、乾燥して最外顔料塗工層を得る工程と、
(c)ISO 8254−1(1999)に基づく入射・受光角75度の白紙光沢度が78以上、かつ、ISO 2813(1994)に基づく入射・受光角60度の白紙光沢度が48以上となるようにカレンダー処理する工程
を含む印刷用塗工紙の製造方法。
7)前記乾燥の少なくとも一部は赤外線乾燥方式と熱風乾燥方式を組み合わせた複合型乾燥ユニットによるものであることが好ましい。
8)前記カレンダー処理において、金属ロールの温度が80〜230℃であり、かつ、金属ロールと弾性ロールからなるロールニップの線圧が80〜380kN/mである熱カレンダーを用いることが好ましい。
本発明に係る印刷用塗工紙は、高い白紙光沢と優れた外観を有する。また、本発明に係る印刷用塗工紙の製造方法によって、高い白紙光沢と優れた外観を有する印刷用塗工紙が得られる。
本発明により、75度白紙光沢{ISO 8254−1(2009)}が78以上、かつ、60度白紙光沢{ISO 2813(1994)}が48以上と高い白紙光沢を有し、かつ、所謂ブラッキングと呼ばれる外観上の異常が殆どなく、優れた外観を有する印刷用塗工紙を得ることができる。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明で使用される原紙の主体となる、セルロース繊維のパルプ原材料は特に限定される物でなく、広葉樹材、針葉樹材、非木材のいずれでもよい。
パルプを得るための蒸解法としては、クラフト蒸解、ポリサルファイド蒸解、ソーダ蒸解、アルカリサルファイト蒸解等の公知の蒸解法を用いることができる。
例えば、クラフト蒸解法を用いる場合、蒸解液の硫化度は5〜75%、好ましくは15〜45%、有効アルカリ添加率は絶乾木材質量当たり5〜30質量%、好ましくは10〜25質量%、蒸解温度は130〜170℃で、蒸解方式は、連続蒸解法あるいはバッチ蒸解法のどちらでもよく、特に問わない。
蒸解に際して、使用する蒸解液に蒸解助剤として公知の環状ケト化合物、例えばベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン、アントロン、フェナントロキノン及び前記キノン系化合物のアルキル、アミノ等の核置換体、あるいは前記キノン系化合物の還元型であるアントラヒドロキノンのようなヒドロキノン系化合物、さらにはディールスアルダー法によるアントラキノン合成法の中間体として得られる安定な化合物である9,10−ジケトヒドロアントラセン化合物等から選ばれた1種あるいは2種以上が添加されてもよく、その添加率はパルプ原材料の絶乾質量当たり0.001〜1.0質量%である。
本発明では、公知の蒸解法により得られた未漂白パルプは、洗浄、粗選及び精選工程を経て、公知のアルカリ酸素漂白法により脱リグニンされる。アルカリ酸素漂白法で脱リグニンすることで、その後の多段漂白工程での漂白薬品使用量を削減でき、パルプの品質の損傷を最小限に留められるためである。本発明に使用されるアルカリ酸素漂白法は、公知の中濃度法或いは高濃度法がそのまま適用できるが、現在、汎用的に用いられているパルプ濃度が8〜15%で行われる中濃度法が好ましい。
前記中濃度法によるアルカリ酸素漂白法において、アルカリとしては苛性ソーダあるいは酸化されたクラフト白液を使用することができ、酸素ガスとしては、深冷分離法からの酸素、PSA(Pressure Swing Adsorption)からの酸素、VSA(Vacuum Swing Adsorption)からの酸素等が使用できる。前記酸素ガスとアルカリは中濃度ミキサーにおいて中濃度のパルプスラリーに添加され、混合が十分に行われた後、加圧下でパルプ、酸素及びアルカリの混合物を一定時間保持できる反応塔へ送られ、脱リグニンされる。
酸素ガスの添加率は、絶乾パルプ質量当たり0.5〜3質量%、アルカリ添加率は0.5〜4質量%、反応温度は80〜120℃、反応時間は15〜100分、パルプ濃度は8〜15%であり、この他の条件は公知のものが適用できる。本発明では、アルカリ酸素漂白工程において、上記アルカリ酸素漂白を連続して複数回行い、できる限り脱リグニンを進めるのが好ましい実施形態である。
アルカリ酸素漂白が施されたパルプは次いで洗浄工程へ送られる。パルプは洗浄後、多段漂白工程へ送られる。
本発明では、漂白パルプを得るための多段漂白工程で、オゾン漂白段が用いられることが好ましい。オゾン漂白段を用いることで、ユーカリ材、アカシア材からのパルプ中に多く含まれるヘキセンウロン酸を分解でき、ヘキセンウロン酸に起因するパルプの色戻りを抑制できるためである。本発明のオゾン漂白段の処理条件は、特に限定されるものではないが、オゾンを過度に反応させた場合にはパルプ強度が損なわれるため、好ましくは、オゾンの添加率は絶乾パルプ質量当たり0.1%〜1.0%であり、さらに好適には0.3%〜0.7%である。処理温度は10℃〜100℃、好ましくは20℃〜70℃、処理時間は1秒〜60分、好ましくは10秒〜5分、処理pHは1.5〜7、好ましくは2〜4である。オゾン漂白段でのパルプ濃度は中濃度でも高濃度でもよく限定されるものではない。また、必要であれば、二酸化塩素、他の漂白薬品を併用することも可能である。
多段漂白工程で使用できる漂白段は、好ましく用いられるオゾン漂白段(Z)以外は特に限定されるものではなく、公知の漂白段を用いることができる。公知の漂白段として、二酸化塩素漂白段(D)、アルカリ抽出段(E)、酸素漂白段(O)、過酸化水素漂白段(P)、過酸漂白段(PA)、酸洗浄段(a)、酸処理段(A)等が挙げられる。多段漂白工程の一例を挙げると、Z-E-P-D、Z-E-D-P、Z-E-P-PA、A-Z-E-P-D、A-Z-E-D-P、A-Z-E-P-PA、a-Z-E-P-D、a-Z-E-D-P、a-Z-E-P-PA、Z/D-E-P-D、Z/D-E-D-P、Z/D-E-P-PA、A-ZD-E-P-D、A-Z/D-E-D-PA-Z/D-E-P-PA、a-Z/D-E-P-D、a-Z/D-E-D-P、a-Z/D-E-P-PA、Z-EO-P-D、Z-EO-D-P、Z-EO-P-PA、A-Z-EO-P-D、A-Z-EO-D-P、A-Z-EO-P-PA、a-Z-EO-P-D、a-Z-EO-D-P、a-Z-EO-P-PA、Z/D-EO-P-D、Z/D-EO-D-P、Z/D-EO-P-PA、A-ZD-EO-P-D、A-Z/D-EO-D-P、A-Z/D-EO-P-PA、a-Z/D-EO-P-D、a-Z/D-EO-D-P、a-Z/D-EO-P-PA、等が挙げられ、ハイホン部に洗浄段を設けることもできる。また、さらに漂白段を付け加えたり、別の漂白段を前記漂白段に組み込んで併用したりすることもでき、特に限定されるものではない。多段漂白後のパルプは、叩解工程、または抄紙工程へ送られる。
多段漂白後のパルプを、一度抄き上げ、乾燥した後、再度離解してスラリー状のパルプ分散液として抄紙工程に使用することもできる。
また、上記パルプに対して、本発明の効果を損なわない範囲で、砕木パルプ、加圧式砕木パルプ、リファイナ砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ等の機械パルプ、脱墨古紙パルプ、損紙などを適宜混合使用することができる。
原紙を構成するパルプは叩解工程を経た後、スラリー状のパルプ水分散液である紙料として抄紙機に送られる。この紙料に対して、填料や、内添サイズ剤、アニオン性、ノニオン性、カチオン性あるいは両性の歩留向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤等の抄紙用内添助剤を、必要に応じて添加することができる。
本発明で原紙の形成に使用される填料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、石膏、タルク、クレー、焼成カオリン、ホワイトカーボン、非晶質シリカ、デラミネーテッドカオリン、珪藻土、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛等の無機顔料や、尿素・ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子等の有機顔料等が例示でき、古紙や損紙等に含まれる填料も再使用できる。填料は2種類以上の混合使用も可能である。填料の配合量は、一般に紙(原紙)灰分が3〜30質量%の範囲になるように添加される。
また、本発明で使用される内添サイズ剤の具体例としては、例えば、アルキルケテンダイマー系、アルケニル無水コハク酸系、スチレン−アクリル系、高級脂肪酸系、石油樹脂系、ロジン系などのサイズ剤が挙げられる。また、歩留向上剤、濾顔料向上剤、紙力増強剤の具体例としては、例えば、アルミニウム等の多価金属化合物(具体的には硫酸バンド、塩化アルミニウム、アルミン酸ソーダ、塩基性アルミニウム化合物等)、各種澱粉類、ポリアクリルアミド、尿素樹脂、ポリアミド・ポリアミン樹脂、ポリエチレンイミン、ポリアミイン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド等が例示できる。また、本発明の効果を妨げない範囲で、パルプ繊維間結合の阻害機能を有する嵩高剤、柔軟剤を使用することも可能である。嵩高剤、柔軟剤の具体例としては、例えば、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物、多価アルコールと脂肪酸エステル化合物のポリオキシアルキレン化合物、脂肪酸ポリアミドアミン、多価アルコール系界面活性剤、油脂系非イオン界面活性剤等が例示できる。かかる嵩高剤、柔軟剤の添加量は、一般に、乾燥重量対比でパルプに対して0.05〜2.0質量%程度である。
原紙の抄紙条件について、酸性抄紙、中性抄紙、弱アルカリ抄紙等のいずれの方式でも良いが、得られる塗工紙の保存性の観点から、中性抄紙、あるいは弱アルカリ性抄紙が好ましい。
本発明では、原紙の抄造(フォーマー)形式として、操業性、生産効率性、ならびに得られる原紙の地合等の品質から、ギャップフォーマー型抄紙機を用い、1000m/min以上の高速で抄造した原紙を使用する。好ましくは1300〜2200m/minで抄造した原紙を使用する。ギャップフォーマー型抄紙機としては、ブレードフォーミング型、ロールフォーミング型、ならびに両者を組み合わせた物があるが、いずれも使用することができる。また、単層抄・多層抄いずれの方式を使用することも可能である。
原紙には、必要に応じて澱粉誘導体、ポリビニルアルコール、あるいはポリアクリルアミド等の接着剤を用いて、サイズプレス処理を施すこともできる。さらに、必要に応じて、これら接着剤に顔料を添加したピグメントサイズプレスを施すことも可能である。サイズプレス装置としては、2ロールタイプ、ゲートロールタイプ、フィルム転写タイプなどが使用できるが、1000m/min以上の高速での操業の場合、操業性に優れるフィルム転写タイプのものが好ましい。
また、上記原紙は、サイズプレスの前、またはサイズプレスの後であって顔料塗工層を設ける前に、マシンカレンダー、ソフトカレンダー等による平滑化仕上げ処理を施すこともできる。これらの抄紙条件で抄紙された原紙の坪量としては、30〜250g/mの範囲が好ましい。
本発明においては、抄紙工程で抄紙、乾燥された紙は、必要に応じてサイズプレス工程を経た後、一旦、リールにて巻き取られ、その後、塗工工程に送られる。
塗工工程においては、1000m/min以上で走行する原紙上に顔料と接着剤を主成分とする水性塗工液を塗工、乾燥して顔料塗工層が設けられる。特に1200m/min以上では効率がよい。塗工速度の上限としては、原紙上への湿潤塗工層の形成に問題がなければ制限はないが、現状では2500m/min程度が上限である。
本発明において、最外顔料塗工層は有機物:無機物の質量比が9:91〜15:85となる水性塗工液を塗工・乾燥して得られる。
本発明の最外顔料塗工層はプラスチックピグメントを含有しない方が好ましい。プラスチックピグメントは、密実型、お椀型、中空型など様々なタイプを包含するが、塗工紙生産工程中の乾燥にて溶融による自己接着性を有さず、カレンダー処理により変形して光沢発現性を向上させる、樹脂性のものをいう。プラスチックピグメントは、カレンダー処理によって白紙光沢を上昇させる効果が大きいが、高価であり、添加によって塗料濃度が低下して湿潤塗工層の乾燥効率が低下するデメリットがある。このため、プラスチックピグメントを含有しない場合には塗工紙製造コストを抑えることができ、塗料濃度上昇により乾燥効率を向上させることができる。
高い白紙光沢を得るためには、最外顔料塗工層中に有機物:無機物の質量比を9:91〜15:85とすることが必要である。当該塗工層中の有機物としては、澱粉やラテックス等の接着剤、増粘剤、滑剤、消泡剤等があるが、これらは添加することによって白紙光沢を向上させる効果は期待できず、むしろ顔料表面を被覆することにより白紙光沢を低下させる。塗工紙の印刷適性を確保する観点から、顔料塗工層の強度を一定レベルに保持するために澱粉やラテックス等の接着剤は必要であるが、これらを低減させることにより、後述するカレンダーでの光沢発現効果を高めることができる。ちなみに、有機物の質量比が8未満であると、塗工層強度が劣って印刷障害を発生させ、他方15を越えるとカレンダー処理時の光沢発現性が低下する。
本発明では、原紙上に形成される顔料塗工層のうち、最外顔料塗工層を形成する水性塗工液として、平均粒子径が0.1〜0.5μmであり、かつ、粒径1μm以下の粒子の割合が90質量%以上であるカオリンを全顔料固形分に対し30〜80質量%含有し、さらに、平均粒子径が0.2〜0.5μmであり、かつ、粒径2μm以下の粒子の割合が98質量%以上である炭酸カルシウムを全顔料固形分に対し20〜70質量%含有することが好ましい。
最外顔料塗工層中のカオリンおよび炭酸カルシウムとして、上記に規定するものを使用した場合、そうでない場合と比較してカレンダー前の塗工紙の白紙光沢を高くすることができ、カレンダー後の塗工紙として白紙光沢が高い塗工紙を得やすいこと、ならびにロール温度やカレンダー線圧などのカレンダー条件を緩和しても白紙光沢が高い塗工紙を得やすいため、好ましい形態である。
さらに、最外顔料塗工層を設ける前の、最外顔料塗工層に接する顔料塗工層の平滑性が高いほど、得られる塗工紙の白紙光沢が高くなる。そのため、最外顔料塗工層に接する顔料塗工層を形成する水性塗工液として、当該塗工層の顔料のうち70質量%以上、好ましくは90質量%以上が、粒径2μm以下の粒子の割合が60質量%以上の炭酸カルシウムであることが好ましい。粒径2μm以下の粒子の割合が75質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。
本発明のカオリンおよび炭酸カルシウムの平均粒子径とは、各顔料をピロリン酸ナトリウム0.1%水溶液中で測定対象顔料の分散濃度が8質量%となるように超音波分散処理し、X線透過式粒度分布測定装置(機種名:セディグラフ−5100、マイクロメリティックス社製)にて測定し、重量累積分布データから、50%値に相当する粒子径を平均粒子径とするとともに、特定粒径以下の粒子の割合を算出した。
顔料塗工層を形成する水性塗工液に使用するラテックスとしては、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン等の脂肪族共役ジエン系モノマー、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニルモノマー、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等のエチレン系不飽和酸モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等の不飽和カルボン酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のエチレン系不飽和ニトリル化合物、アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸のアミドおよびその誘導体等を重合して得られる重合体が挙げられる。なお、本発明に使用するラテックスは、必要に応じて2種類以上のモノマーを併用した共重合体であってもよいし、更にこれら重合体あるいは共重合体の置換誘導体であってもよい。置換誘導体としては、例えばカルボキシル化したもの等が挙げられる。
また、本発明に使用するラテックスの平均粒子径については特に限定されるものではないが、顔料塗工層の被覆性や白紙光沢発現性の点で、平均粒子径の下限として50nm以上、上限として160nm以下の範囲が好ましく、下限として60nm以上、上限として120nm以下がより好ましい。なお、平均粒子径は、熱可塑性重合体ラテックスを含む試料を透過型電子顕微鏡にて倍率5万倍で写真撮影し、得られた顕微鏡写真からラテックス粒子約200個の粒子径を測定し、数平均で求めたものである。
塗工層に用いられる接着剤としては、前記ラテックスの他、天然植物から精製した澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉、酵素変性澱粉やそれらをフラッシュドライして得られる冷水可溶性澱粉、デキストリン、マンナン、キトサン、アラビノガラクタン、グリコーゲン、イヌリン、ペクチン、ヒアルロン酸、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの天然多糖類およびそのオリゴマーさらにはその変性体が挙げられる。さらに、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、コラーゲンなどの天然タンパク質およびその変性体、ポリ乳酸、ペプチドなどの合成高分子やオリゴマーが挙げられる。加えてポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、変成ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ユリアまたはメラミン/ホルマリン樹脂、ポリエチレンイミン、ポリアミドポリアミン/エピクロルヒドリンなどの水溶性合成物などが挙げられる。これらは一種以上で使用することができる。この他、公知の天然、合成有機化合物を使用することは特に限定されない。
また、最外顔料塗工層中の全顔料固形分に対し、澱粉含有量(固形)が3質量%以下である水性塗工液を塗工して最外顔料塗工層を形成することにより、得られる塗工層の白紙光沢低下を起こりにくくすることができ、好ましい態様である。
本発明においては、本発明所望の効果を損なわない範囲で、必要に応じてラテックス、澱粉等の接着剤の他に、白色度、インキ受理性、耐ブロッキング性、粘度、流動性等を調整するために、一般に印刷用塗工紙の作製に使用されている分散剤、保水剤、増粘剤、流動性改質剤、耐水化剤、印刷適性向上剤、滑剤、消泡剤、酸化防止剤、老化防止剤、導電処理剤、紫外線吸収剤、着色剤、染料、帯電防止剤、pH調整剤、離型剤、撥水剤、防腐剤、スライムコントロール剤等の各種助剤を適宜添加することもできる。
増粘剤、保水剤としては、カルボキシメチルセルロース、カルボキシプロピルセルロース、アルギン酸ソーダ、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カゼイン、ポリアクリル酸ソーダなどの水溶性高分子、ポリアクリル酸塩、スチレンマレイン酸無水共重合体などの合成重合体、珪酸塩などの無機重合体などが挙げられる。
特に、滑剤については、カレンダー処理における長時間の連続操業性を改善するため、添加することが好ましい実施形態である。滑剤としては、例えば、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸およびそのアンモニウム塩や金属塩、ポリエチレンエマルジョン等の炭化水素類、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール、含フッ素界面活性剤等各種界面活性剤、ロート油、レシチン、四フッ化エチレンポリマーやエチレン−四フッ化エチレンポリマー等のフッ素系ポリマー等が挙げられる。
顔料塗工層を形成するための水性塗工液の固形分濃度は、一般的に50〜75質量%の範囲で調節される。顔料塗工層形成時の塗工適性、ならびに乾燥効率の観点から、前記固形分濃度は60〜72質量%であることが更に好ましい。
本発明では、顔料塗工層の片面あたりの塗工量については、10〜35g/mが好ましく、15〜25g/mがより好ましい。10g/m未満では本発明所望の白紙光沢を得にくくなり、他方30g/mを越えると塗工紙を折った際に塗工層が破壊されて外観が著しく低下して、所謂折り割れ適性が低下する傾向が強くなり好ましくない。
最外顔料塗工層を形成する塗工方法としては、ブレード塗工方式が用いられる。ブレード塗工方式以外の塗工方式で最外顔料塗工層を形成した場合、得られる塗工紙の白紙光沢が発現しにくく、カレンダー処理を行ってもその他の白紙品質や印刷品質を良好としたまま本発明所望の白紙光沢を得ることができない。
本発明において、顔料塗工層を設ける際に使用する水性塗工液の塗工装置については、ブレード塗工方式を用いる最外顔料塗工層を除いては特に限定はなく、当業界で一般的に使用されているトレーリング、フレキシブル、ロールアプリケーション、ファウンテンアプリケーション、ショートドゥエル等のベベルタイプやベントタイプのブレードコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、チャンプフレックスコーター、ゲートロールコーター、カーテンコーター、スロットダイコーター、グラビアコーター、スプレーコーター等の塗工装置が適宜使用できる。得られる塗工紙の品質を良好とするためには、最外顔料塗工層に接する顔料塗工層を形成する方法としても、ブレード塗工方式を用いることが好ましい。勿論、これらの装置はオンマシン形式でも良く、オフマシン形式であっても良い。
塗工した塗料を乾燥する方法としては、従来から公知公用の熱風乾燥、ガスヒーター乾燥、高周波乾燥、電気ヒーター乾燥、赤外線ヒーター乾燥、レーザー乾燥、電子線乾燥、赤外線乾燥装置と熱風乾燥方式を1つの乾燥ユニット内に配置した複合型乾燥機による乾燥等の各種加熱乾燥方式が適宜採用される。この中でも、乾燥効率に優れ、幅方向の乾燥ムラが少なく、塗工層の多孔性を保持しやすい複合型乾燥機による乾燥方式を使用することが最も好ましい。
複合型乾燥ユニットは、一つの乾燥ユニット内に、赤外線乾燥方式と熱風乾燥方式の両者を具備していることが特徴である。特許4190630号に開示された乾燥ユニットは代表的な1例である。赤外線乾燥方式としては、電気式、ガス燃焼式等の各種方式を使用することができる。また、熱風乾燥方式としては、エアーフローテーションノズルを介して紙の片面側のみから熱風を吐出し、反対面をカンバスなどでサポートするカンバスサポート方式、両面から熱風を吹き出し、走行する紙を非接触でサポートするエアーフローティング方式等を使用することができる。
なかでも、湿潤状態の塗工層の乾燥効率向上の観点から、赤外線乾燥方式としてはガス燃焼赤外線乾燥方式であることが好ましく、紙の走行安定性の観点から、熱風乾燥方式はエアーフローテーション式熱風乾燥方式であることが好ましい。
本発明により得られる塗工紙は、塗工紙のISO 8254−1(2009)に基づく入射・受光角75度の白紙光沢度が78以上であり、かつ、ISO 2813(1994)に基づく入射・受光角60度の白紙光沢度が48以上である。なお、75度光沢としては80以上が更に好ましく、60度光沢としては50以上が更に好ましい。
本発明の印刷用塗工紙は、高い白紙光沢を得るため、顔料塗工層の形成後に、各種カレンダー装置にて平滑化処理を行うことが必要である。使用可能なカレンダー装置としては、ハードニップカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー、グロスカレンダー等のグロス仕上げをするカレンダー装置を挙げることができる。また、カレンダー仕上げ条件としては、剛性ロールの温度、カレンダー線圧、ニップ数、ロール速度、カレンダー前の紙水分等が、要求される品質に応じて適宜調整される。カレンダー装置は、コーターと別であるオフタイプと、コーターと一体となっているオンタイプがあるが、どちらを採用しても差し支えない。使用するカレンダー装置の材質は、剛性ロールでは金属もしくはその表面に硬質クロムメッキ等で鏡面処理したロールである。弾性ロールはウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリアクリレート樹脂等の樹脂ロール、コットン、ナイロン、アスベスト、アラミド繊維等を成型したロールが適宜使用される。なお、カレンダーによる仕上げ後の塗工紙の調湿、加湿のための水塗り装置、静電加湿装置、蒸気加湿装置等を適宜組合せて使用することも勿論可能である。
本発明では、前記カレンダー装置として、熱カレンダーを用いることが好ましい。熱カレンダーは加熱された剛性ロールと弾性ロールの組合せからなるニップ間でカレンダー処理を行うため、その他のカレンダー方式と比較して、平滑化効果に優れ、高速でのカレンダー処理が可能である上、塗工層表面のみが平滑化される傾向が強く、得られる塗工紙の緊度を上昇させないため不透明度に優れ、剛度が高い等の品質上優位な特徴を有しているため好ましい。
ここで、カレンダー処理工程において、カレンダーの剛性ロール温度が高すぎる場合、あるいはカレンダー線圧が高すぎる場合、白紙光沢を本発明所望の高いレベルにすることができても、カレンダー処理により塗工紙の一部の不透明度が低下し、塗工紙の一部あるいは全体が黒ずんで見える、所謂ブラッキングを呼ばれる現象が発生する。このため、カレンダーの金属ロール温度としては80〜230℃が好ましく、カレンダー線圧としては80〜380kN/mが好ましい。カレンダーの金属ロール温度が80℃未満、あるいはカレンダー線圧が80kN/m未満であると、好ましい条件の場合と比較して塗工紙の白紙光沢を本発明所望の範囲に調製しづらくなり、他方カレンダーの金属ロール温度が230℃超、あるいはカレンダー線圧が380kN/m超であると、ブラッキングが発生して塗工紙の外観が低下したり、カレンダーロールに汚れが発生・堆積して塗工紙表面に転移し、塗工紙外観を低下させたりすることで塗工紙の商品性を低下させる傾向が強くなり好ましくない。カレンダー処理工程における剛性ロールと弾性ロールからなるニップ処理の回数については特に限定はないが、4〜10ニップの処理を行うことにより、ロール温度やカレンダー線圧を前記好ましい範囲とできる。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、勿論、本発明はこれらの実施例に限定されない。なお、特に断わらない限り例中の「部」および「%」は、それぞれ「固形分質量部」および「固形分質量%」を示す。
塗工紙の品質は、以下の方法にて評価した。
(白紙光沢度)
光沢度計(型式:GM−26D、村上色彩技術研究所社製)を使用し、ISO 8254−1(2009)に準じて、入射角/受光角75度の条件にて測定した結果を75度光沢とした。また、ISO 2813(1994)に準じて入射/受光角60度の条件にて測定した結果を60度光沢とした。
(ブラッキング)
塗工紙白紙表面を目視評価し、ブラッキングの発生状態を評価した。評価は次の5段階評価で行った。
5(優)−1(劣)であり、評価が2以下のものは、実用上問題がある。
(表面強度)
RI印刷試験機にて、印刷インキ(紙試験用インキ紅、東洋インキ社製)を0.6cc使用して複数回印刷を行い、印刷面のピッキングの程度を目視評価した。評価は次の5段階評価で行った。5(優)−1(劣)であり、評価が2以下のものは、実用上問題がある。
実施例、比較例のカレンダー処理は、当該例中で特に断らない限り表1に記載の条件にて実施した。各実施例および比較例で得られた印刷用塗工紙を、上記方法で評価し、その結果を表1に示した。また、最外顔料塗工層を形成する水性塗工液の有機物:無機物比率、およびカレンダー処理条件も表中に記載した。
実施例1(参考例)
<原紙の調製>
(原紙の作製)
Lo-solids蒸解釜(アンドリッツ(株)製)を用い、アカシアマンギューム:ユーカリグランディス=30:70(質量比)からなる広葉樹チップをLo-solids蒸解法でクラフト蒸解した。なお、白液は硫化度28のものを用意し、白液添加率は、活性アルカリとして、チップ供給系に対チップ絶乾重量当たり10%、蒸解ゾーンに8%、洗浄ゾーンに2%分割して添加し、蒸解温度は146℃で行なった。蒸解後のチップを解繊した後、洗浄工程、スクリーン工程、さらに再度洗浄工程を経て、未晒パルプを得た。
前記未晒パルプに対し、絶乾パルプ重量当たり苛性ソーダを1.7%、酸素を1.8%添加し、パルプ濃度10%、98℃、50分の条件で二段アルカリ酸素漂白を行なった。なお、苛性ソーダは一段目に一括添加し、酸素ガスは一段目に1.0%、二段目に0.8%添加し、分割添加した。アルカリ酸素漂白後のパルプは、洗浄工程にて洗浄処理した。
前記アルカリ酸素漂白後のパルプに対し、絶乾パルプ重量当たり硫酸を1.2%添加し、パルプ濃度10%、60℃、60分の条件で滞留させた後、洗浄工程で洗浄処理した。次いで、絶乾パルプ重量当たりオゾンを0.5%、二酸化塩素を0.5%添加し、パルプ濃度10%、58℃、60分の条件で中濃度オゾン/二酸化塩素漂白を行なった後、洗浄工程で洗浄処理した。次いで、絶乾パルプ重量当たり苛性ソーダを1.0%、過酸化水素を0.1%添加し、パルプ濃度10%、60℃、90分の条件でアルカリ抽出を行なった後、洗浄工程で洗浄処理した。最後に、絶乾パルプ重量当たり二酸化塩素を0.2%添加し、パルプ濃度10%、70℃、120分の条件で二酸化塩素漂白を行なった後、洗浄工程で洗浄処理し、スラリー状の漂白パルプAを得た。
上記漂白パルプA100部に、填料として軽質炭酸カルシウム(商品名:タマパールTP−121、奥多摩工業社製)を10部添加した後、パルプスラリーの全固形分に対して硫酸アルミニウム0.5%、カチオン澱粉(商品名:エースK100、王子コーンスターチ社製)0.5%、アルキルケテンダイマーサイズ剤(商品名:サイズパインK−287、荒川化学社製)0.1%、ポリアクリルアミド(商品名:ポリストロン851、荒川化学社製)0.2%を順次添加し、濃度1%の紙料を調製した。この紙料を運転抄速1500m/分でギャップフォーマーにより紙層を形成し、2基のシュープレスを含むプレスで搾水後、さらに1基のプレスからなるプレス工程を経て多筒式ドライヤーで乾燥し、90g/mの原紙を得た。
<顔料塗工層用水性塗工液Aの調製>
重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、備北粉化工業社製、平均粒径1.49μm、粒径2μm以下の割合60%)100部に対して、接着剤として澱粉(商品名:エースC、王子コーンスターチ社製)4部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:OJ−3000H、JSR社製)8部を添加し、さらに助剤として消泡剤および染料を順次加え、更に水を加えて固形分濃度62%の顔料塗工層用水性塗工液Aを得た。
<顔料塗工層用水性塗工液Bの調製>
分散剤(商品名:アロンT−50、東亞合成社製)0.1部を添加した水溶液に、カオリン(商品名:ミラグロスJ、BASF社製、平均粒径0.28μm、粒径1μm以下の割合88.7%)100部を順次添加し、コーレス分散機で分散し、顔料スラリーを調製した。この顔料スラリー中の顔料70部、および重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ90、備北粉化工業社製、平均粒径0.79μm、粒径2μm以下の割合90%)30部の混合物に対して、接着剤として澱粉(商品名:エースC、前出)2部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:OJ−3000H、前出)10部、PVA(商品名:PVA105、クラレ株式会社製)0.3部を添加し、さらに助剤として増粘剤、消泡剤、滑剤、防腐剤、染料を順次加え(助剤の有機物添加部数合計1.51部)、更に水を加えて固形分濃度64%の顔料塗工層用水性塗工液Bを得た。
<塗工紙の作製>
上記条件で抄造した原紙に、水性塗工液Aを、塗工速度1300m/minにて乾燥重量が片面9g/mとなるようにロールコーターで両面塗工を行い、ガス燃焼式赤外乾燥方式と熱風乾燥方式を組合せた複合型乾燥ユニットで乾燥した後、同じ塗工速度で水性塗工液Bを、乾燥重量が片面10g/mとなるようにブレードコーターで両面塗工を行い、前記同様の複合型乾燥ユニットで乾燥のち更にエアーフローティング方式の熱風乾燥ユニットでした。その後、弾性ロールと金属ロールからなるニップ間を、片面が金属ロールに4回、計8回ニップされる態様で、速度1300m/minにて熱カレンダー処理(線圧、金属ロール温度は表1に示す。以下同様)を行い、実量128g/mの塗工紙を得た。
実施例2(参考例)
実施例1(参考例)において、水性塗工液Bの顔料をカオリン(商品名:ミラグロスJ、前出)50部、重質炭酸カルシウム(商品名:セタカーブHG、Omya社製、平均粒径0.29μm、粒径2μm以下の割合100%)50部に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例1(参考例)と同様にして塗工紙を得た。
実施例3
実施例2(参考例)において、水性塗工液Bのカオリンを異なるカオリン(商品名:ミラグロスOP、BASF社製、平均粒径0.25μm、粒径1μm以下の割合90.6%)に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例2(参考例)と同様にして塗工紙を得た。
実施例4
実施例2(参考例)において、水性塗工液Bのカオリンを異なるカオリン(商品名:HG90、KaMin社製、平均粒径0.24μm、粒径1μm以下の割合93.7%)に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例2(参考例)と同様にして塗工紙を得た。
実施例5、6
実施例2(参考例)において、水性塗工液Bのカオリンを異なるカオリン(商品名:アマゾンプラス、Cadam社製、平均粒径0.26μm、粒径1μm以下の割合97.6%)に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例2(参考例)と同様にして塗工紙を得た。
実施例7
実施例5において、水性塗工液Aの固形分濃度を65%に変更し、塗工方式をロールコーターからブレードコーターに変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例5と同様にして塗工紙を得た。
実施例8
実施例7において、水性塗工液Aの重質炭酸カルシウムを異なる重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ90、前出)に変更し、ラテックス部数を9部に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例7と同様にして塗工紙を得た。
実施例9
実施例8において、水性塗工液Bの澱粉部数を2部から3部に変更し、固形分濃度を63%に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例8と同様にして塗工紙を得た。
実施例10
実施例8において、水性塗工液Bの澱粉部数を2部から4部に変更し、固形分濃度を62%に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例8と同様にして塗工紙を得た。
実施例11
実施例2(参考例)において、水性塗工液Bのカオリン部数を50部から46.5部に変更し、プラスチックピグメント(商品名:AE852、JSR株式会社製)3.5部を添加し、塗工液の固形分濃度を62%に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例2(参考例)と同様にして塗工紙を得た。
比較例1
実施例1(参考例)において、水性塗工液Bの塗工をブレードコーターからロールコーターに変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例1(参考例)と同様にして塗工紙を得た。得られた塗工紙は、白紙光沢が低い物であった。
比較例2
実施例1(参考例)において、水性塗工液Bのラテックス部数を10部から7部に変更し、さらに澱粉部数を2部から0.5部に変更し、カレンダー条件を変更した以外は、実施例1(参考例)と同様にして塗工紙を得た。得られた塗工紙は、表面強度が劣り、実用上問題があった。
比較例3
実施例1(参考例)において、水性塗工液Bのラテックス部数を10部から14部に変更し、さらに澱粉部数を2部から3部に変更した以外は、実施例1(参考例)と同様にして塗工紙を得た。得られた塗工紙は、白紙光沢が低い物であった。
比較例4
比較例1において、カレンダー条件を変更した以外は、比較例1と同様にして塗工紙を得た。本例に於いては、金属ロールと弾性ロールに塗工層の一部が堆積して連続操業が困難であると共に、塗工紙表面に型付けがされ、さらにブラッキングが発生し、商品の外観が実用上問題のある物であった。
比較例5
比較例1において、熱カレンダーのカレンダー線圧を400kN/mに変更し、カレンダー速度を800m/minに変更した以外は、比較例1と同様にして塗工紙を得た。本例に於いては、得られた塗工紙にブラッキングが発生し、商品外観は実用上問題があった。
Figure 0005691858

表1から、本発明に基づいた実施例1〜11は、ブラッキングの発生がほとんど見られず、高い白紙光沢と優れた外観を有している。特に実施例1〜10はプラスチックピグメントを使用せずとも、高い白紙光沢と優れて外観が得られた。最外顔料塗工層をブレード塗工方式で設けなかった比較例1では白紙光沢が劣り、該塗工層の有機物:無機物比率が本発明の規定外の比較例2、3は表面強度が劣ったり、白紙光沢が低位であった。また、白紙光沢を上昇させるためにカレンダーロール温度を上昇させた比較例4では操業性および塗工紙の商品性が損なわれ、カレンダー線圧を上昇させた比較例5ではブラッキングが発生しているため、塗工紙の外観が劣る。このように、本発明の効果は明らかである。

Claims (7)

  1. ギャップフォーマー型抄紙機により1000m/min以上の抄速で抄紙された原紙の少なくとも片面に、2層以上の顔料および接着剤を主成分とする顔料塗工層を有する塗工紙であって、前記顔料塗工層のうち、最外顔料塗工層を形成する水性塗工液として、平均粒子径が0.1〜0.5μmであり、かつ、粒径1μm以下の粒子の割合が90質量%以上であるカオリンを全顔料固形分に対し30〜80質量%含有し、さらに、平均粒子径が0.2〜0.5μmであり、かつ、粒径2μm以下の粒子の割合が98質量%以上である炭酸カルシウムを全顔料固形分に対し20〜70質量%含有し、最外顔料塗工層がブレード塗工方式によって1000m/min以上の速度で設けられ、該最外顔料塗工層中の有機物:無機物の質量比が9:91〜15:85であり、該塗工紙のISO 8254−1(2009)に基づく入射・受光角75度の白紙光沢度が78以上であり、かつ、ISO 2813(1994)に基づく入射・受光角60度の白紙光沢度が48以上であることを特徴とする印刷用塗工紙。
  2. 最外顔料塗工層中にプラスチックピグメントを含有しないことを特徴とする請求項1記載の印刷用塗工紙。
  3. 最外顔料塗工層に接する顔料塗工層を形成する水性塗工液として、当該塗工層の顔料のうち70質量%以上が、粒径2μm以下の粒子の割合が60質量%以上の炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1または2に記載の印刷用塗工紙。
  4. 最外顔料塗工層中に全顔料固形分に対し、澱粉含有量(固形)が3質量%以下である水性塗工液を塗工して最外顔料塗工層を形成したことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の印刷用塗工紙。
  5. 少なくとも片面に2層以上の顔料および接着剤を主成分とする顔料塗工層を有する印刷用塗工紙の製造方法であって、
    (a)ギャップフォーマー型抄紙機により1000m/min以上の抄速で抄紙して原紙を得る工程と、
    (b)前記顔料塗工層のうち、最外顔料塗工層を形成する水性塗工液として、平均粒子径が0.1〜0.5μmであり、かつ、粒径1μm以下の粒子の割合が90質量%以上であるカオリンを全顔料固形分に対し30〜80質量%含有し、さらに、平均粒子径が0.2〜0.5μmであり、かつ、粒径2μm以下の粒子の割合が98質量%以上である炭酸カルシウムを全顔料固形分に対し20〜70質量%含有し、有機物:無機物の質量比が8:92〜15:85となる水性塗工液を1000m/min以上の塗工速度でブレード方式によって塗工し、乾燥して最外顔料塗工層を得る工程と、
    (c)ISO 8254−1(1999)に基づく入射・受光角75度の白紙光沢度が78以上、かつ、ISO 2813(1994)に基づく入射・受光角60度の白紙光沢度が48以上となるようにカレンダー処理する工程
    を含む印刷用塗工紙の製造方法。
  6. 前記乾燥の少なくとも一部は、赤外線乾燥方式と熱風乾燥方式を組み合わせた複合型乾燥ユニットによるものであることを特徴とする請求項5に記載の印刷用塗工紙の製造方法。
  7. 前記カレンダー処理において、金属ロールの温度が80〜230℃であり、かつ、金属ロールと弾性ロールからなるロールニップの線圧が80〜380kN/mである熱カレンダーを用いてカレンダー処理したことを特徴とする、請求項または請求項のいずれか1項に記載の印刷用塗工紙の製造方法。
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