JP4691080B2 - 配管の保持構造 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の実施形態に係る配管の保持構造を示す図であり、外径の太い配管を保持するときの状態を示す分解斜視図である。図2は、図1の矢視X−X線方向断面図である。図3は、本発明の実施形態に係る配管の保持構造を示す図であり、外径の細い配管を保持するときの状態を示す分解斜視図である。図4は、図3の矢視Y−Y線方向断面図である。図5は、本発明の実施形態に係る配管の保持構造を示す図であり、クランプの斜視図である。図6は、本発明の実施形態に係る配管の保持構造を示す図であり、クランプの斜視図である。図7は、本発明の実施形態に係る配管の保持構造を示す図であり、クランプの正面図である。図8は、図6の矢視Z−Z線方向断面図である。
図1に示すように、タンク1は、ガソリン、軽油等の自動車用燃料を貯留するため合成樹脂製の容器であり、車体の床下やシート下等に配置されている。タンク1は、例えば、樹脂ブロー成形によって形成された中空体であり、配管2をタンク本体13の側面に固定する配管固定型の燃料タンクからなる。タンク1には、例えば、上面中央部に配管2を接続するための継手部材12(図3参照),12Aと、燃料を貯留するタンク本体13と、後記するクランプ3が装着される凹部11と、が一体成形されている。
上下の保持部11c,11cは、溝形状の係止部32(図4参照)が係合する凸部形状のものであり、両側の開口端11a,11aに形成されている。
配管2(図3参照),2Aは、例えば、タンク1に燃料を供給すための管状部材であり、例えば、弾性を有する合成樹脂製のチューブからなる。自動車に搭載されるタンク1用の配管2は、タンク1内に貯留される燃料の種類や、エンジンの型式の相違や、輸出国や、仕向け地によって外径や種類が相違している。なお、図面において、配管2Aは、凹部11に適合する外径が太いものを示し、配管2(図3参照)は、凹部11より外径が細いものを示す。
図3および図4に示すように、クランプ3は、外径の細い配管2を保持する場合に使用するものであり、配管2を直立した状態に着脱可能に保持して、タンク1の凹部11の上下の保持部11c,11cに装着される合成樹脂製の配管保持部材である。クランプ3は、平面視して略U字状に形成されて、外側方向(拡開する方向)に対して弾性力を備えるクリップ状の部材からなる。図4に示すように、クランプ3は、配管2を抱持する抱持部31と、この抱持部31の外側両端部に形成されて凹部11の開口端11aに係止する係止部32,32と、抱持部31の両端部から内方へ突設されて配管2の外周面を弾性的に支持する弾性片33,33と、配管2を押圧する押圧部34,34と、抱持部31の中央部の左右端部に形成された一対の切欠部35(図5および図6参照)と、クランプ3のタンク1への着脱の際に手で摘む摘み部36と、を有している。
抱持部31は、細い配管2の外周部を囲むように抱持するバンド状の部位であり、平面視して略U字形状の凹部11の内壁面11bに対向して配置される。抱持部31の内周面側には、弾性片33,33と同心の位置に先端が配置されて、配管2の外周面を押圧して支える押圧部34,34が形成されている。
係止部32,32は、タンク1の凹部11の開口端11aの保持部11c,11cに係合して係止する部位であり、抱持部31の外側両端部に形成された窪み(図6参照)からなる。
弾性片33,33は、抱持部31内に挿入した配管2が抱持部31から離脱するのを防止するための一対の突出片であり、抱持部31の両端部から内方の中心部へ向けて突設されて配管2の外周面を弾性的に支持するように形成されている。
押圧部34,34は、細い配管2を押圧して保持する部位であり、クランプ3によって保持された配管2が延設された方向に向けて突出した一対の弾性舌片34a,34a(図7および図8参照)を有している。その弾性舌片34a,34は、配管2の外周面を適宜な押圧力で押圧させるために、配管2の延設された方向に対して円弧状に反った形状に形成されて、配管を押圧するばね力を備えている。
切欠部35は、側面視して帯状の抱持部31に、拡開する方向に適宜な弾性力(ばね力)を付与するために形成された部位である。この切欠部35は、摘み部36を手で摘んでクランプ3を圧縮させた際に、係止部32,32をタンク1の凹部11の開口端11a,11aから離脱させてクランプ3を凹部11から取り出せるように、適宜な弾性を有して撓むように形成されている。
摘み部36は、クランプ3をタンク1に着脱する際に指で把持する部位であり、クランプ3を凹部11に装着させた際に、タンク1の外側表面から突出した位置になるように形成されている。つまり、摘み部36の左右方向の幅は、凹部11の開口端11a,11a間より広く形成されている。
次に、図1〜図8を参照して本発明の実施形態に係る配管の保持構造の作用を、配管2およびクランプ3の取り付け手順と共に説明する。
この場合は、図1および図2に示すように、太い配管2Aをタンク1の凹部11内に直接押し込んで、上下の保持部11c,11cに係合させることによって、配管2Aを保持する。すると、太い配管2Aは、図2に示すように、凹部11の開口端11aに形成された凸状の保持部11cによって、凹部11内に挿入された配管2Aを凹部11の内側に押圧するようにしてしっかりと保持される。このため、太い配管2Aは、自動車の振動や外力によってタンク1から落下することがない。
この場合は、まず、図3および図4に示すように、クランプ3の摘み部36を手で摘んで、その摘みを矢印Bの方向にやや押圧して窄めながら係止部32をタンク1の凹部11内の上下の保持部11c,11cにそれぞれ係合させて、各クランプ3を凹部11内に押し込む。
すると、各クランプ3は、図4に示すように、摘み部36が矢印Aの外側方向に広がる弾性力によって、凹溝状の係止部32が凸状の保持部11cに弾性的に係合することよって、上下動しないようにしっかりと凹部11内に装着される。このため、クランプ3は、自動車の振動や外力によってタンク1から落下することがない。
すると、配管2は、弾性片33,33の先端、および、弾性舌片34aの先端部に弾性的に当接して、抱持部31内の4箇所が弾性的に押圧し合った状態で支持されることによって、クランプ3内にがたつくことなく保持される。特に、配管2が樹脂製のチューブの場合には、配管2も弾性片33,33および弾性舌片34a,34aに押圧されて弾性変形して凹むようにしてしっかりと保持されるため、がたつくことがない。
これにより、細い配管2をタンク1の側面部に垂直に固定させることができ、配管2を自動車の走行中の振動等でも揺れないようにしっかりと保持することができる。
この場合には、クランプ3の摘み部36を摘んで、矢印Bの圧縮する方向に押圧して、係止部32を開口端11aの保持部11cから離れるようにしながらクランプ3を凹部11から引く抜くことによって、クランプ3をタンク1から外すことができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造および変更が可能であり、本発明はこれら改造および変更された発明にも及ぶことは勿論である。
タンク1に形成される凹部11(図1参照)は、前記したようにタンク1の側面から内部側に凹むように形成したもので限定されるものではない。例えば、図10に示すように、タンク1Aの1つの外周面(例えば、側面)の適宜な箇所から突出した状態に一体成形された平面視して略C字形状(クリップ形状)の凹部1Aaであってもよい。
また、前記配管2,2Aは、タンク1,1Aに近傍に配置されて、そのタンク1,1Aとは別のものに接続された配管であってよい。
2 配管(外径が小さな配管)
2A 配管(外径が大きな配管)
3,3A,3B クランプ
3Aa 弾性係止片
3Ba 係合部
11,1Aa 凹部
11a 開口端
11b,1Ab 内壁面
11c 保持部
31 抱持部
32 係止部
33 弾性片
34 押圧部
34a 弾性舌片
Claims (3)
- タンクに形成された凹部に配管を着脱可能に保持するためのクランプを備えた配管の保持構造であって、
前記クランプは、前記配管を内包する断面略U字状の抱持部と、
この抱持部の両端部の外側に形成されて前記凹部の開口端に係止する係止部と、
前記抱持部の両端部の内側に突設されて前記配管の外周面を弾性的に支持する弾性片と、
前記抱持部の内周面側に形成され、外径の小さい配管が挿入された際に前記弾性片と共に小さく撓み、外径の大きな配管が挿入された際に前記弾性片と共に大きく撓む押圧部と、を有し、
前記押圧部は、前記クランプによって保持された前記配管が延設された方向側に突出して前記配管を支持する弾性舌片を有することを特徴とする配管の保持構造。 - 前記抱持部の外周面側には、前記凹部の内壁面に係止する弾性係止片を有することを特徴とする請求項1に記載の配管の保持構造。
- 前記凹部の内壁面または開口端には、前記クランプを保持する保持部が一体形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配管の保持構造。
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