JP2003287158A

JP2003287158A - 車両用空調装置の配管固定構造

Info

Publication number: JP2003287158A
Application number: JP2002091322A
Authority: JP
Inventors: Yoshinari Kageme; 吉成影目
Original assignee: Denso Corp
Current assignee: Denso Corp
Priority date: 2002-03-28
Filing date: 2002-03-28
Publication date: 2003-10-10

Abstract

(57)【要約】【課題】コストが抑えられ、軽量化や省スペースとも
なる車両用空調装置の配管固定構造を提供する。【解決手段】ボディ３に取り付けられたウォッシャー
タンク２の外面の一部に、冷媒配管１を把持する配管ク
ランプ部Ｃを設け、冷媒配管１の一部を、その配管クラ
ンプ部Ｃで固定支持している。これにより、従来のブラ
ケットやブラケット部、及び複数のボルト等は必要なく
なる。また、代わりとなる配管クランプ部Ｃをウォッシ
ャータンク２の外面の一部に形成することは容易であ
り、組み付け作業も冷媒配管１を軽圧入するだけのワン
タッチ組み付けとできることからラインでの作業性を大
幅に向上できる。これらのことからコストが抑えられ、
軽量化ともなる。また、スペースを有効利用してウォッ
シャータンク２の設置と冷媒配管１の固定支持とができ
るため、省スペースともなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両エンジンルー
ム内での空調装置用冷媒配管の固定構造に関し、特に高
圧液相冷媒配管の途中に設けられた冷媒充填用のサービ
スバルブ近傍の高圧液相冷媒配管を固定支持するのに好
適である。

【０００２】

【従来の技術】図４は、従来の車両エンジンルーム内で
の空調装置用冷媒配管の固定構造の一例を示す平面図で
ある。図の配管１は、冷凍サイクルのコンデンサ（凝縮
器、図示せず）で凝縮した高圧液相冷媒を、車室内に配
置されたエバポレータ（蒸発器、図示せず）に供給する
リキッド（高圧液相冷媒）配管の一部である。また４
は、そのリキッド配管１の途中に設けられたチャージン
グバルブ（冷媒充填用のサービスバルブ）である。

【０００３】このように、配管ジョイント（接続部品）
が付く部分は重量が重くなるうえ、このチャージングバ
ルブ４には冷媒充填時にクイックジョイントの脱着作業
を行い外力が加わるため、配管が変形して他の部品と干
渉を起こしたり、車両振動で配管も振動し、繰り返し応
力から亀裂等が起こらぬよう固定が成される。

【０００４】具体的には、ボディ（車両構造部材）３に
鉄製等のブラケット（支持部材）６をボルト（締結部
品）５で取り付け、そのブラケット６の先にチャージン
グバルブ４の本体に設けたブラケット部４ｂをボルト５
で固定して支持している。ちなみに４ａはクイックジョ
イント部である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような配
管固定構造は、ブラケットやブラケット部、及び複数の
ボルト等が必要であり、部品点数も組み付け作業も多
く、コストが掛かり、重量も重くなり問題である。ま
た、ブラケットのスペースや、ボルトの締め付け作業ス
ペース等多くのスペースを確保する必要があり、近年の
空調装置のコンパクト化要望を満足していない。

【０００６】また、多くの場合、ウォッシャータンク等
の搭載に適したスペースと、冷媒充填用のチャージング
バルブの設置に適したスペースとが重なるため、両者の
設置を両立させるのに苦心しているのが実情である。

【０００７】本発明は、上記従来の問題に鑑みて成され
たものであり、その目的は、コストが抑えられ、軽量化
や省スペースともなる車両用空調装置の配管固定構造を
提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では以下の技術的手段を採用する。請求項１
記載の発明では、車両エンジンルーム内での空調装置用
冷媒配管（１）の固定構造であり、車両構造部材（３）
に取り付けられた樹脂容器（２）の外面の一部に、冷媒
配管（１）を把持する配管クランプ部（Ｃ）を設け、冷
媒配管（１）の一部を配管クランプ部（Ｃ）で固定支持
することを特徴とする。

【０００９】これにより、従来のブラケットやブラケッ
ト部、及び複数のボルト等は必要なくなる。また、代わ
りとなる配管クランプ部（Ｃ）を樹脂容器（２）の一部
に形成することは容易であり、組み付け作業も配管を軽
圧入するだけのワンタッチ組み付けとできることからラ
インでの作業性を大幅に向上できる。これらのことから
コストが抑えられ、軽量化ともなる。また、スペースを
有効利用して樹脂容器（２）の設置と冷媒配管（１）の
固定支持とができるため、省スペースともなる。

【００１０】請求項２記載の発明では、冷媒配管（１）
の一部として、高圧液相冷媒配管（１）の途中に設けら
れた冷媒充填用のサービスバルブ（４）近傍の高圧液相
冷媒配管（１）を固定支持することを特徴とする。

【００１１】これにより、従来特に、部品点数も組み付
け作業も多く、コストが掛かり、重量も重くなって問題
としていた冷媒充填用のサービスバルブ（４）の固定
が、コストが抑えられ、軽量化とすることができる。ま
た、ブラケットのスペースや、ボルトの締め付け作業ス
ペース等も不要となり、近年の空調装置のコンパクト化
要望を満足することができる。

【００１２】請求項３記載の発明では、樹脂容器（２）
として、ウォッシャー液を貯留するウォッシャータンク
（２）を用いたことを特徴とする。これにより従来、ウ
ォッシャータンク（２）と冷媒充填用のサービスバルブ
（４）との設置で苦心していた部品配置において、両者
の設置を両立させるのが容易となる。

【００１３】因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後
述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す
一例である。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
に基づき説明する。図１は、本発明の一実施形態におけ
る冷媒配管１の固定構造を示す斜視図であり、車両エン
ジンルーム内での空調装置用冷媒配管１の固定構造を表
したものである。図の冷媒配管１は、冷凍サイクルのコ
ンデンサ（凝縮器、図示せず）で凝縮した高圧液相冷媒
を、車室内に配置されたエバポレータ（蒸発器、図示せ
ず）に供給するリキッド（高圧液相冷媒）配管の一部
で、アルミニウム等の配管である。

【００１５】４は、そのリキッド配管１の途中に設けら
れた配管ジョイント（接続部品）の１つであり、チャー
ジングバルブ（冷媒充填用の高圧側サービスバルブ）で
ある。冷媒充填時には４ａのクイックジョイント部にチ
ャージングホースを接続し、ガス管から冷媒を充填す
る。また、クイックジョイント部４ａの内部は逆止弁構
造となっており、充填した冷媒が漏れ出さないようにな
っている。また、チャージングバルブ４はリキッド配管
１の途中にろう付け等により接続されている。

【００１６】２は、車両の前面及び後面ガラスに噴射す
るウォッシャー液を貯留しておく樹脂容器としてのウォ
ッシャータンクであり、ブロー成形等で形成されてい
る。そして、エプロンやラジエータサポートといったボ
ディ（車両構造部材）３に、同じくブローで一体成形し
た取付足部２ｂをボルト５で固定し、エンジンルーム内
に取り付けられている。そして、補給口２ｃからウォッ
シャー液を補給し、図示しないウォッシャーモータのポ
ンプでタンク２内のウォッシャー液が吸引され、加圧し
て噴射される。

【００１７】次に、本実施形態の特徴を述べると、ボデ
ィ３に取り付けられたウォッシャータンク２の一部に、
冷媒配管１を把持する配管クランプ部Ｃを設け、冷媒配
管１の一部を、その配管クランプ部Ｃで固定支持してい
る。図２は、図１に示す配管クランプ部Ｃの詳細図であ
り、ウォッシャータンク２の外面の一部に、一部が外方
に開口しており、その開口部より冷媒配管１を嵌め込む
ことにより、その冷媒配管１の外面を取り囲んで固定支
持する配管支持部２ａを備えている。

【００１８】これにより、従来のブラケットやブラケッ
ト部、及び複数のボルト等は必要なくなる。また、代わ
りとなる配管クランプ部Ｃをウォッシャータンク２の外
面の一部に形成することは容易であり、組み付け作業も
冷媒配管１を軽圧入するだけのワンタッチ組み付けとで
きることからラインでの作業性を大幅に向上できる。こ
れらのことからコストが抑えられ、軽量化ともなる。ま
た、スペースを有効利用してウォッシャータンク２の設
置と冷媒配管１の固定支持とができるため、省スペース
ともなる。

【００１９】また、冷媒配管１の一部として、リキッド
配管１の途中に設けられたチャージングバルブ４近傍の
リキッド配管１を固定支持している。これにより、従来
特に、部品点数も組み付け作業も多く、コストが掛か
り、重量も重くなって問題としていたチャージングバル
ブ４の固定が、コストが抑えられ、軽量化とすることが
できる。また、ブラケットのスペースや、ボルトの締め
付け作業スペース等も不要となり、近年の空調装置のコ
ンパクト化要望を満足することができる。

【００２０】また、樹脂容器２として、ウォッシャー液
を貯留するウォッシャータンク２を用いている。これに
より従来、ウォッシャータンク２とチャージングバルブ
４との設置で苦心していた部品配置において、両者の設
置を両立させるのが容易となる。

【００２１】（その他の実施形態）上述の実施形態で
は、樹脂容器としてウォッシャータンク２を用いている
が、本発明はこれに限るものではなく、強度を十分に確
保できる樹脂容器であれば、エンジン冷却水のリザーブ
タンクやエアクリーナ等の外面の一部を用いても良い。
また、配管クランプ部Ｃを設ける場所も樹脂容器２の側
面に限らず、上面や下面に設けて上方や側方から軽圧入
する形状であっても良い。

【００２２】また、上述の実施形態では、配管クランプ
部Ｃは樹脂容器２の側面から突出しない形で形成されて
いるが、この形状に限らず、図３に示すように樹脂容器
２の外面にクランプ爪（配管支持部）２ａを突出させた
形状であっても良い。また、配管クランプ部Ｃの設置箇
所も２箇所に限らず、１箇所であっても複数箇所で会っ
ても良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態における冷媒配管の固定構
造を示す斜視図である。

【図２】図１の配管クランプ部Ｃの詳細図である。

【図３】その他の実施形態における配管クランプ部Ｃの
詳細図である。

【図４】従来の冷媒配管固定構造の一例を示す平面図で
ある。

【符号の説明】

１リキッド配管（冷媒配管、高圧液相冷媒配管）２ウォッシャータンク（樹脂容器）３ボディ（車両構造部材）４チャージングバルブ（冷媒充填用サービスバルブ）Ｃ配管クランプ部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】車両エンジンルーム内での空調装置用冷
媒配管（１）の固定構造であり、車両構造部材（３）に取り付けられた樹脂容器（２）の
外面の一部に、前記冷媒配管（１）を把持する配管クラ
ンプ部（Ｃ）を設け、前記冷媒配管（１）の一部を前記
配管クランプ部（Ｃ）で固定支持することを特徴とする
車両用空調装置の配管固定構造。
【請求項２】前記冷媒配管（１）の一部として、高圧
液相冷媒配管（１）の途中に設けられた冷媒充填用のサ
ービスバルブ（４）近傍の前記高圧液相冷媒配管（１）
を固定支持することを特徴とする請求項１に記載の車両
用空調装置の配管固定構造。
【請求項３】前記樹脂容器（２）として、ウォッシャ
ー液を貯留するウォッシャータンク（２）を用いたこと
を特徴とする請求項１に記載の車両用空調装置の配管固
定構造。