WO2006137298A1

WO2006137298A1 - フューエルインジェクタの位置決め構造

Info

Publication number: WO2006137298A1
Application number: PCT/JP2006/311892
Authority: WO
Inventors: Yoshitaka Shiozawa; Mitsuo Kaishio
Original assignee: Sanoh Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2005-06-24
Filing date: 2006-06-07
Publication date: 2006-12-28
Also published as: JP4157909B2; JPWO2006137298A1

Abstract

フューエルインジェクタの保持がより確実に行なえ、コンパクトなクリップの使用が可能であり、しかもクリップの型成形が容易なフューエルインジェクタの位置決め構造を提供することを目的とする。そして、この目的を達成するため、本発明は、フューエルインジェクタ10の中間部周面に凸部12を形成するとともに、分岐管4の周面を挟持する挟持舌片6,6と、燃料供給管1に当接して、分岐管4の軸心に対する回動を阻止するストッパ手段9と、フューエルインジェクタ10の凸部12を分岐管4の軸心方向に嵌合する凹部8を有するクリップ5を備え、クリップ5の挟持舌片6,6を分岐管4の周面に挟持させるとともに、ストッパ手段9を燃料供給管1に係合させ、フューエルインジェクタ10の凸部12をクリップ5の凹部8に嵌合させて、フューエルインジェクタ10の分岐管4の軸心に対する回動方向の位置決めをした。

Description

明細書フューェルインジヱクタの位置決め構造技術分野

本発明は、フユ一エルインジェクタの位置決め構造に関し、詳しくは、クリップを用いたフューェルインジェクタの回動方向に対する位置決め構造に関するものである。背景技術

フユ一ェルインジェクタは、その基端部が燃料供給管に配設された分岐管に揷嵌されて保持される。このようなフユ一ェルインジェクタでは、先端に噴射口が形成され、それらの噴射口から、燃料をインテ一クマ二ホールドの吸入管に、所定方向に向けて噴射させる必要があることから、フューエルインジェクタの回動方向に対する位置決めがなされている。

上記フューェルインジェクタの回動方向に対する位置決め構造としては、例えば、日本国特開平 8 - 1 0 0 7 3 4号公報（以下、特許文献 1 ) に記載された技術が存在する。この特許文献 1に開示された技術は、円管状の基管に円管状の分岐管を設けた燃料供給管の前記分岐管にフユ —ェルインジェクタを揷嵌し、板状弾性体のクリップの第 1の挟持部で前記基管を挟持させ、第 2の挟持部でフューェルインジヱクタの胴部を挟持させるとともに、前記第 2の挟持部に設けた凸部をフューェルインジェクタの胴部に設けた穴に嵌合させている。

ところで、上記特許文献 1に開示されているクリップは、一端部で燃料供給管の基管を挟持し、他端部でフューェルインジヱクタを挟持するものであるため、分岐管の軸心方向に長くなり、それだけ大型化してしまう。また、このクリップを、板金を折り曲げて挟持片を形成すると、幅方向に広くなつて、それだけ大きな材料が必要となり、型によって成形する場合には、少なくとも 3つの型が必要となり、コストアップになる。

また、特許文献 1に開示された技術においては、フューエルインジ工クタを燃料供給管の基管に支持されたクリップに保持させている、即ち、フユ一ェルインジェクタの保持部から燃料供給管の保持部までの距離が長いので、フューェルインジェクタの保持が不確実になる虞がある。また、近年、自動車のエンジン房内は、部品類が増加する傾向にあり、燃料供給管も他の部品との干渉を避けるために、レイアウト上の自由度が求められている。そのため、特許文献 1に記載されているようなパィプをつないだ形状から、プレス加工により成形した 2部品をロウ付けし、箱状とした燃料供給管が増えてきている。ところが、プレス成形品を接合した燃料供給管にあっては、その接合時に組付け誤差が生じる場合があり、特許文献 1に記載されたクリップのように、燃料供給管自体を挟持する形状のものにあっては、この燃料供給管の組付け誤差に対応し難い。

本発明は、上述した従来のフユ一ェルインジェクタの位置決め構造が有する課題に鑑みて成されたものであって、その目的は、フューェルインジェクタの保持がより確実に行なえ、コンパクトなクリップの使用が可能で、しかもクリップの型成形が容易なフューェルインジェクタの位置決め構造を提供することにある。発明の開示

上記した目的を達成するため、本発明に係るフューェルインジェクタの位置決め構造は、燃料供給管に形成した分岐管にフューェルインジェクタを揷嵌して取付けるフユ一ェルインジェクタの位置決め構造において、前記フユ一ェルインジェクタの中間部周面に凸部または凹部の一方を形成するとともに、前記分岐管の周面を挟持する挟持舌片と、前記燃料供給管に係合させて、前記分岐管の軸心に対する回動を阻止するストッパ手段と、前記フユ一ェルインジェクタの凸部または凹部の一方を、前記分岐管の軸心方向に嵌合する凹部または凸部の他方とを有するクリップを備え、前記クリップの挟持舌片を前記分岐管の周面に挟持させるとともに、前記ストツバ手段を前記燃料供給管に係合させ、前記フユ一ェルインジェクタの前記凸部または凹部の一方を前記クリップの凹部または凸部の他方に嵌合させ、前記フユ一ェルインジェクタの前記分岐管の軸心に対する回動方向の位置決めをしたことを特徴とする。

この本発明によれば、クリップの挟持舌片を分岐管に挟持させ、ストッパ手段によって燃料供給管に係合させるだけなので、従来のように燃料供給管を挟持するための挟持片を形成する必要がなく、クリップの分岐管の軸心方向の長さが短くて済み、かつ、幅方向の広さが狭くて済むため、クリップがコンパクトになる。

また、上記本発明によれば、分岐管に保持させたクリップによってフユーエルインジェク夕の回動が阻止される、即ち、フューエルインジェクタの燃料供給管への保持距離が短いので、フユ一エルインジェクタが確実に保持される。

更に、上記本発明によれば、プレスによって形成された 2部品を互いに組付けて構成される燃料供給管の場合には、燃料供給管に組付け誤差が生じる場合があるが、クリップを分岐管に保持させることとし、燃料供給管を装着したクリップの回動阻止のみに燃料供給管を利用することとした本発明においては、燃料供給管の組付け誤差の影響は少ない。また、本発明に係るフユ一エルインジェク夕の位置決め構造は、上記発明において、上記ストッパ手段として、上記クリップにストッパ片を配設し、該ストツパ片を上記燃料供給管に当接させることによって、上記クリップの回動を阻止させるようにしたことを特徴とする。

この本発明によれば、ストッパ手段として、クリップにストッパ片を形成するだけでよいので、構成が単純に成り、安価になる。

更に、本発明に係るフユ一エルインジェク夕の位置決め構造は、上記発明において、上記燃料供給管が箱状に形成され、上記ス卜ッパ片を上記燃料供給管の側面に当接させることによって、上記クリップの回動を阻止させるようにしたことを特徴とする。

この本発明によれば、クリップのスドッパ片が燃料供給管の平面部で当接するので、より安定した回動防止が行える。

また、本発明に係るフューエルインジェクタの位置決め構造は、上記発明において、上記ストツバ手段として、上記クリップに凸部または凹部を形成するとともに、上記燃料供給管に凹部または凸部を形成し、上記クリップの凸部または凹部を上記燃料供給管の凹部または凸部を係合させることによって、上記クリップの回動を阻止させるようにしたことを特徴とする。

この本発明によれば、クリップを燃料供給管に凹凸によって係合させて、クリップの回動を阻止するので、クリップの取り付けが容易であり、しかも確実に回動を阻止することができる。

また、本発明に係るフューエルインジェク夕の位置決め構造は、上記発明において、上記クリツプが型成形によつて一体成形されていることを特徴とする。

この本発明によれば、 2つの割型によってクリップが成形できるので、安価に作成できる。図面の簡単な説明

第 1図は、本発明に係るフューェルインジェクタの位置決め構造を備えた燃料供給管の斜視図である。第 2図は、第 1図におけるクリップの拡大斜視図、第 3図は、第 1図における矢視 Aの部分拡大斜視図、第 4 囪は、第 1図における矢視 Aに相当する変形例を示した部分拡大斜視図、第 5図は、第 1図における矢視 Bの部分拡大斜視図である。第 6図は、本発明に係るフューェルインジェクタの位置決め構造におけるス卜ッパ手段の他の形態を示した部分拡大斜視図である。発明を実施するための最良の形態

以下、上記した本発明に係るフユ一ェルインジェクタの位置決め構造の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。

なお、この実施の形態では、燃料供給管を、実際の取付け状態と上下反対の姿勢で図面に描いており、以下の用語の「上下」は、図面に描かれた状態で表現する。

第 1図に示す燃料供給管 1は、プレスによって形成され、上壁 2 aおよびその周縁に下方に向けて形成された側壁 2 によって構成された長尺の燃料供給管体上部部分 2と、同じくプレスによって形成され、底壁 3 aおよびその周縁に上方に向けて形成された側壁 3 bによって構成された長尺の燃料供給管体下部部分 3とを、互いに嵌合させてロウ付けして一体化されている。

そして、上記燃料供給管 1を構成する上部部分 2の上壁 2 aには、 3 つの孔（図示せず）が形成され、その孔の周縁に、ラッパ状先端部を有する分岐管 4の基端がそれぞれロウ付けされている。

第 1図に示すクリップ 5は、弾性を有する合成樹脂によって型成形により一体成形されており、第 2図に詳細に示すように、上記分岐管 4を囲むように円弧状に形成された挟持舌片 6， 6と、それらの挟持舌片 6 ， 6の上縁から半径方向外方に、それぞれ挟持舌片 6、 6の先端と同じ方向に張り出し、先端が上方へ向けて形成されたフランジ片 7 , 7とを有している。そして、前記フランジ片 7 , 7によって、それらの間に凹部 8が画成されている。さらに、このクリップ 5は、ストッパ手段 9として、前記挟持舌片 6， 6の基端部から下方へ向けてストッパ片 9 aが形成されている。

第 1図に示すフユ一ェルインジェクタ 1 0は、本体の中間部に合成樹脂製の管状体 1 1を有し、該管状体 1 1の周面に、外郭が馬蹄形を成すフランジ部 1 2を備え、該フランジ部 1 2の側面を成す平面部に略直方形のコネクタ 1 3を備えている。

このように構成された燃料供給管 1、クリツプ 5およびフューェルインジェクタ 1 0は、以下のようにして組付けられる。

先ず、燃料供給管 1の分岐管 4に、クリップ 5の挟持舌片 6， 6を装着する。この状態におけるクリップ 5は、挟持舌片 6， 6によって分岐管 4に保持され、第 3図に示すように、ストッパ片 9 aが燃料供給管 1 の側壁 2 bに当接することによって、分岐管 4の軸心に対する回動方向の移動が阻止される。

なお、ストッパ片 9 aが当接する燃料供給管 1の側壁 2 bの面が、分岐管 4とほぼ同心円状に湾曲している場合には、第 4図に示すように、燃料供給管 1の側壁 3 bの上端に突起 1 4を形成し、その突起 1 4にストツパ片 9 aの側端を当接して、クリップ 5の分岐管 4の軸心に対する回動方向の移動が阻止されるようにすればよい。

次いで、フューェルインジェクタ 1 0の基端が分岐管 4に揷嵌される。この状態におけるフユ一エルインジェクタ 1 0は、周面に配設された凸部（フランジ部 1 2 ) がクリップ 5のフランジ片 7， 7によって画成される凹部 8に落とし込まれ、それによつてフユ一ェルインジェクタ 1 0の分岐管 4の軸心に対する回動方向の移動が阻止される。

なお、上記実施の形態では、フユ一エルインジェクタ 1 0の凸部として、フランジ部 1 2を利用しているが、例えば、コネクタ 1 3等の他の機能部の凸部を利用してもよく、特別に形成してもよい。

また、上記実施の形態では、クリップ 5に凹部 8を形成し、そこにフユーエルィンジェクタ 1 0の凸部（フランジ部 1 2 ) を揷嵌させているが、クリップ 5に凸部を形成し、フユ一エルインジェク夕 1 0に凹部を形成してもよい。

また、上記実施の形態では、ストッパ手段 9として、クリップ 5にストツパ片 9 aを形成し、そのストッパ片 9 aを燃料供給管 1の側面に当接させることによって、クリップ 5の回動を阻止しているが、第 6図に示すように、ストッパ手段 9として、燃料供給管 1の上面 2 aに凸部 9 bを形成するとともに、クリップ 5の下面に凹部 9 cを形成し、クリツプ 5の凹部 9 cを燃料供給管 1の凸部 9 bに嵌合させることによって、クリップ 5の回動を阻止してもよい。産業の利用可能性

以上に説明した本発明に係るフューェルインジェクタの位置決め構造によれば、フユ一エルインジェク夕の保持がより確実に行なえ、コンパクトなクリップの使用が可能であり、しかもクリップの型成形が容易なものとなる。そのため、本発明は、燃料供給管に形成した分岐管にフユ —ェルインジェクタを揷嵌し、クリップでフューェルインジェクタの回動方向に対する位置決めを行う構造において、広く利用することができる。

Claims

請求の範囲

1 . 燃料供給管に形成した分岐管にフューェルインジェクタを揷嵌して取付けるフューェルインジェクタの位置決め構造において、

前記フユ一ェルインジェクタの中間部周面に凸部または凹部の一方を形成するとともに、前記分岐管の周面を挟持する挟持舌片と、前記燃料供給管に係合させて、前記分岐管の軸心に対する回動を阻止するス卜ッパ手段と、前記フユ一エルインジェク夕の凸部または凹部の一方を、前記分岐管の軸心方向に嵌合する凹部または凸部の他方とを有するクリップを備え、前記クリップの挟持舌片を前記分岐管の周面に挟持させるとともに、前記ス卜ッパ手段を前記燃料供給管に係合させ、前記フユ一ェルインジェクタの前記凸部または凹部の一方を前記クリップの凹部または凸部の他方に嵌合させ、前記フューエルィンジェクタの前記分岐管の軸心に対する回動方向の位置決めをしたことを特徴とする、フユ"エルインジヱクタの位置決め構造。

2 . 前記ストツバ手段として、前記クリップにストッパ片を配設し、該ストッパ片を前記燃料供給管に当接させることによって、前記クリップの回動を阻止させるようにしたことを特徴とする、請求の範囲 1に記載のフューェルインジェクタの位置決め構造。

3 . 前記燃料供給管が箱状に形成され、前記ストッパ片を前記燃料供給管の側面に当接させることによって、前記クリップの回動を阻止させるようにしたことを特徴とする、請求の範囲 2に記載のフユ一ェルインジェク夕の位置決め構造。

4 . 前記ストッパ手段として、前記クリップに凸部または凹部を形成するとともに、前記燃料供給管に凹部または凸部を形成し、前記クリツプの凸部または凹部を前記燃料供給管の凹部または凸部を係合させることによって、前記クリップの回動を阻止させるようにしたことを特徴とする、請求の範囲 1に記載のフユ一ェルインジヱクタの位置決め構造。

5 . 前記クリップが型成形によって一体成形されていることを特徴とする、請求の範囲 1に記載のフューェルインジェクタの位置決め構造。