JP4690662B2 - 水性ボールペン - Google Patents

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Description

本発明は、水中油滴型樹脂エマルジョンを用いた水性ボールペン用インキとそのインキを用いた水性ボールペンに関するものである。
紙面などの浸透面に筆記可能な筆記具として、インキ筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを具備してなるボールペンについてはよく知られている。
一方、金属、ガラス、プラスチック材などの非浸透面に筆記可能な筆記具として、一般的に筆端部が繊維束で形成されたマーキングペンが知られている。マーキングペンは、水性溶剤を採用した水性タイプと油性溶剤を採用した油性タイプと2つに大別され、太字筆記や前記非浸透面への筆記に際して広範に愛用されている。しかしながら、これらマーキングペンは、2つの大きな問題を抱えている。
第1の問題は、筆端部が繊維束で形成されているため、非常に破損、変形しやすいことである。筆端部を繊維束で形成すると、筆記面との接触が面接触となるので太字筆記が可能となる。また、非浸透面に対する筆記に際しても、一般的なボールペンのようにボールの回転に依るところがないので、筆端部の動きに応じて十分にインキが塗布できる。しかしながら、繊維束は筆記によって先端部が破損や変形を生じやすく、一定の筆記幅を長期間の使用に対して保証することができない。特に、紙面と比べて硬度が高い金属、ガラス、プラスチック材等の非浸透面への筆記の場合には、繊維束で形成される筆端部が変形しやすい。
第2の問題は、一般的に揮発性インキを採用するために、キャップを短時間外して放置しただけで筆記不能となってしまうこともある。マーキングペンは、前述のように筆端部を繊維束としており、太字筆記や非浸透面への良好筆記を具現化するため、筆端部からのインキ吐出をボールペンと比べて極めて大きく設計している。揮発性インキを採用することで、筆跡乾燥性や筆跡滲み、裏抜けについて好適に対処しているのがマーキングペンの特徴である。反面、筆端部の繊維束内に吸蔵されたインキは露出状態となり、ドライアップにより急激な増粘や固化が生じ、筆記不良となる。最近では、繊維束を表面処理することにより延命策を講じている発明もあるが、インキ吸蔵体から筆端部の繊維束までのインキ流路全体において、毛細管作用によってインキが流通しているため、インキの粘度には細心の注意を払わねばならないことにかわりはない。
このようにマーキングペンは、非常に広く愛用されているが、好適な作用を奏す構成そのものに宿命的な問題を抱えており、使用に際して制限が生じている。
こうしたマーキングペンの問題を解消するため、筆端部を繊維束とせずにボールペンのような金属もしくは樹脂材からなるボールペンチップによって形成しようとする試みも種々検討されている。しかしながら、筆端部をマーキングペン構造からボールペン構造に変え、筆端部を金属あるいは樹脂材とするだけでは、前記問題を完全に解決できず、新しい問題も抱えることになる。つまり、金属やガラス、プラスチックに代表される非浸透面上では、筆記面上での抵抗よりも筆端部内のボール受け座表面での抵抗の方が大きく、ボールが回転しないのである。ボールに関してこのような関係が成立すると、ボール回転を生じる駆動力が欠如しボールが回転しない。ボールが回転しない限り、筆端部からインキが吐出する事ことはなく、良好な筆記はできない。
また、顔料を用いた水性インキ組成物を使用するボールペンとして、例えば、特開2003−291579号公報「布書き用ボールペン」がある。しかしながら、100〜30000mPa・s(25℃)とインキ粘度が高いために、筆記に際してボール表面に速やかにインキ膜が形成されず、布のような浸透面には筆記可能であるが、平滑な非浸透面上に良好な筆記ができないという問題があった。
また、平滑な非浸透面上に筆記するボールペン用インキとしては、例えば、特開2002−36775号公報「ボールペン」、特開2002−226760号公報「ボールペン」がある。しかしながら、何れも染料を用いているため隠蔽性が低く、日光露出に対する耐性が小さいという問題があった。
「特開2003−291579号公報」 「特開2002−36775号公報」 「特開2002−226760号公報」
こうした問題を鑑み、金属、ガラス、プラスチック材等の平滑な非浸透面上にも良好に筆記可能で、筆跡の定着性、乾燥性、耐水性が良好で、紙面上では筆跡の裏抜けや滲みのない、更には筆端部のインキドライアップを防止した水中油滴型樹脂エマルジョンを用いた水性ボールペン用インキとそのインキを用いた水性ボールペンを提供するもので
本発明は、
「1. 水と20℃の蒸気圧が0.5kPa〜10kPaであるアルコール系溶剤とからなる溶剤と、顔料と、水溶性樹脂と、水中油滴型樹脂エマルジョンとからなり、前記水溶性樹脂及び水中油滴型樹脂エマルジョンの固形分濃度の総和が、インキ組成物の全量に対して5.0〜30.0質量%であり、20℃でのインキ粘度が5〜30mPa・sである、水中油滴型樹脂エマルジョンを用いた水性ボールペン用インキ。
2. 水中油滴型樹脂エマルジョンが、固形分換算でインキ組成物の全量に対して1.0〜20.0質量%である、1項に記載された水中油滴型樹脂エマルジョンを用いた水性ボールペン用インキ。
3. 水中油滴型樹脂エマルジョンが、アクリル系エマルジョンである、第1項または第2項に記載された水中油滴型樹脂エマルジョンを用いた水性ボールペン用インキ。
4. アクリル系エマルジョンが、最低造膜温度が25℃以下である、3項に記載された水中油滴型樹脂エマルジョンを用いた水性ボールペン用インキ。
5. 水溶性樹脂が、インキ組成物の全量に対して1.0〜20.0質量%である、1項ないし4項の何れか1項に記載された水中油滴型樹脂エマルジョンを用いた水性ボールペン用インキ。
6. 水溶性樹脂が、アクリル系樹脂である、1項ないし5項の何れか1項に記載された水中油滴型樹脂エマルジョンを用いた水性ボールペン用インキ。
7. アクリル系樹脂が、分子量5000〜20000、ガラス転移点40〜150℃、酸価50〜250である、6項に記載された水中油滴型樹脂エマルジョンを用いたボールペン。
8. インキ筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを直接又はチップホルダーを介して具備してなるボールペンにおいて、1項ないし7項の何れか1項に記載された水中油滴型樹脂エマルジョンを用いた水性ボールペン用インキをインキ筒に直詰めしたことを特徴とする水中油滴型樹脂エマルジョンを用いた水性ボールペン。
9. ボールペンチップが、非使用時にはチップ先端に回転自在に抱持したボールを、コイルスプリングにより直接または押圧体を介して、ボールの後端に当接させ、チップ先端縁の内壁面に押圧して、筆記時の押圧力によりチップ先端縁の内壁とボールに間隙を与えインキを流出させる弁機構を具備した、8項に記載された水中油滴型樹脂エマルジョンを用いた水性ボールペン。
10. ボールペンチップが、ステンレス鋼材からなり、前記ボールの表面粗さが、算術平均粗さ(Ra)で5nm以下である、8項または9項に記載された水中油滴型樹脂エマルジョンを用いた水性ボールペン。」
に関する。
本発明は、筆記面の性状に制限されることなく、金属、ガラス、プラスチック材等の平滑な非浸透面上にも良好に筆記可能で、筆跡の定着性、乾燥性が良好で、紙面上では筆跡の裏抜けや滲みのない、更には筆端部のインキドライアップを防止した水性インキ組成物及びそのインキを用いた水性ボールペンを提供することができた。
金属、ガラス、プラスチック材等の平滑な非浸透面上にも良好に筆記するという目的を、ボールペンで実現可能にした。
本発明におけるインキ粘度は、トキメック製B8M型粘度計を用い、BLローターの回転速度12rpmにおける粘度を20℃の環境下で測定した。
本発明の第1の特徴は、20℃の測定環境下におけるインキ粘度を5〜30mPa・sとした点である。非浸透面上への筆記は筆記面が極端に平滑であることが多く、筆端部のボール回転に向けた駆動力が生じずらい。発明者は鋭意検討の結果として、筆記に対してボールの表面にインキ膜を速やかに形成することで、平滑な筆記面上でもボールが回転可能な状況となることを見出した。これは、ボール受け座周辺に潤滑性良好なインキが充たされ回転抵抗を低減し、更には、平滑な筆記面上に粘度を有したインキが移行することで湿式の回転環境が形成でき、これら2つの相乗効果であると考えられる。
20℃の測定環境下におけるインキ粘度が5mPa・s未満では、平滑な非浸透面上での筆記は良好となるが、紙面上での筆記に際して筆跡の滲みや裏抜けが顕著となり防止できない。また、同じく30mPa・sを越えると、筆記に際してボール表面に速やかにインキ膜が形成されず、平滑な非浸透面上に良好な筆記ができない。
本発明の第2の特徴は、着色剤として顔料を用いたことにある。顔料は、非浸透面で隠蔽性の高い筆跡が得られるため、非常に好適である。また、染料と比較すると日光露出などに対する耐性が強く、外部環境での使用に際しても好適である。更に、筆端部材とボールで形成された微小隙間に極めて速やかに乾燥皮膜を形成するため、インキドライアップが筆端部内部に侵攻しないという効果も奏す。顔料による乾燥皮膜形成は、繊維束で形成された筆端部において、顔料の有する乾燥皮膜形成能は、毛管作用を阻害してインキ流通に関して大きな問題を生じる。他方、金属あるいは樹脂材で形成されたボールペンチップを具備するボールペンにおいても、ドライアップが筆端部内部まで侵攻すると筆記不良を生じる。
以上のことから、本発明では、金属あるいは樹脂材で形成されたボールペンチップを採用することと、乾燥皮膜形成し易いインキを採用することとの組み合わせにおいて、最も効果的にインキドライアップに係る筆記不良を防止するものである。該インキの粘度は、前述の通りの制限を設けることで良好な筆跡が具現化できる。筆端部隙間の乾燥皮膜形成は、樹脂成分などをインキ組成物として配合することによっても得られるが、インキ粘度の制限を鑑みると、必須成分として処方する着色剤を顔料とすることで最も効率的に良好な筆跡とドライアップの課題が解決した。尚、顔料としては、有機、無機、加工顔料、例えばカーボンブラック、フタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系、キノフタロン系、スレン系、トリフェニルメタン系等が例示でき、これら顔料は、1種または2種以上を組合せて使用することができる。顔料配合割合は、インキ組成物全量に対し、1〜10質量%である。1質量%未満では、色調が薄く、かつ乾燥皮膜の形成速度が遅くなり、10質量%を超えると、インキ粘度が上昇し、20℃でのインキ粘度が5〜30mPa・sを得ることが困難となる。
本発明の第3の特徴は、筆跡定着剤として水溶性樹脂及び水中油滴型樹脂エマルジョンを併用し、水溶性樹脂及び水中油滴型樹脂エマルジョンの固形分濃度の総和を、インキ組成物の全量に対して5.0〜30.0質量%としたことにある。顔料が皮膜を形成することは、前述した通りであるが、筆跡の擦過耐性を付与するため、筆記面との密着性も鑑みた皮膜形成剤として水溶性樹脂と水中油滴型樹脂エマルジョンを併用する。但し、この際において最も重要なのが、水溶性樹脂及び水中油滴型樹脂エマルジョンの固形分濃度である。これは、水溶性樹脂及び水中油滴型樹脂エマルジョンの固形分が、筆跡が乾燥した時に、筆記面と定着する効果を奏するためである。
前述した通り、乾燥皮膜による筆跡定着性を向上させる目的で、水溶性樹脂及び水中油滴型樹脂エマルジョンを採用するが、インキ組成中、固形分濃度が5.0質量%未満であると、筆跡の乾燥性が悪く、非浸透面上での良好な筆跡定着性を実現することが困難となり、30.0質量%を超えると、インキ粘度が上昇し、20℃でのインキ粘度が5〜30mPa・sを得ることが困難となる。
水溶性樹脂の配合量は多ければ多いほど筆跡の定着性は良好となるが、20質量%を越えると筆端部において強力な乾燥皮膜が形成されるため良好な書き出し性能を実現することが困難となるとともに、インキ粘度が上昇しやすいため、所望のインキ粘度(20℃でのインキ粘度が5〜30mPa・s)を得ることが困難となる。一方、1.0質量%未満では、耐擦過性が低下するとともに、非浸透面上での良好な筆跡定着性が得られにくいため、インキ組成物全質量に対して1.0〜20.0質量%とすることが好ましい。
水溶性樹脂として適用可能な樹脂は、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が例示でき、これら水溶性樹脂は、1種または2種以上を組合せて使用することができる。
また、前述したように本発明では、着色剤として顔料を用いるため、顔料の分散機能と定着性能を兼備していれば、粘度制限のあるインキ組成物を構築する上で最も効率的な処方となる。適用対象となる水溶性樹脂は、アクリル系樹脂が代表的な物質であって顔料分散能と乾燥後の定着性を兼備した好適な水溶性樹脂である。更に、アクリル系樹脂の中でも、分子量を5000〜20000とし、ガラス転移点が40〜150℃、酸価が50〜250の範囲のグレードを選定することが好ましい。これまで詳説してきたように、筆端部に金属あるいは樹脂材からなるボールペンチップを採用することと、揮発性インキを採用すること、インキは乾燥後に好適な乾燥皮膜を形成することによって筆端部の乾燥を防止することが本発明のひとつの骨子である。また、同時にその乾燥皮膜によって非浸透面上での定着性を向上させる。アクリル系樹脂の場合には、分子量が5000未満では、良好な乾燥皮膜が形成されにくく、非浸透面上での定着性も大きく期待できない。また、20000を越えると筆端部での乾燥皮膜が強固となり過ぎて書き出し性が低下する。ガラス転移点については、40℃未満では乾燥後の性状として柔らかい膜を形成する傾向となるため、非浸透面上で良好な筆跡乾燥性を得ることが困難である。また、150℃を越えると乾燥後に固い膜を形成する傾向があり、却って筆跡の定着性を損なうことがあった。酸価については、50未満では水溶性が低下するため安定なインキを得ることが困難であった。また、250を越えると、逆に水に相溶しやすくなりすぎて筆跡の耐水性を損なう恐れがある。
水溶性樹脂によって、筆跡定着性は良好となるが、さらに強固な筆跡定着性を得るために、アクリル系、ウレタン系、スチレン−ブタジエン系、ポリエステル系、酢酸ビニル系等の水中油滴型樹脂エマルションを併用する。水中油滴型樹脂エマルジョンも水溶性樹脂と同様に、乾燥皮膜によって、筆跡定着性を向上させるとともに、筆跡の耐水性を向上させる。水中油滴型樹脂エマルジョンは、水溶性樹脂に比べ、乾燥皮膜形成速度が速く、筆記面との接着性が高いため定着性の高い強固な筆跡が得られる。また、水中油滴型樹脂エマルジョンは、インキ粘度の上昇が微少であるとともに、インキ中に溶解せず、分散した状態であるため、水分の蒸発を妨げないので、水溶性樹脂と併用することで、筆跡乾燥性、筆跡定着性、所望するインキ粘度等、所望の諸性能を得ることが容易となる。
これら水中油滴型樹脂エマルションは、固形分換算で、インキ組成物全質量に対し1.0質量%未満では、筆跡定着性及び筆跡の耐水性の向上が少なく、20.0質量%を超えると、インキ粘度が上昇しやすいため、所望のインキ粘度(20℃でのインキ粘度が5〜30mPa・s)を得ることが困難となるため、インキ組成物の全量に対して1.0〜20.0質量%とすることが好ましい。
また、水溶性樹脂と同様に、水中油滴型樹脂エマルジョンも顔料の分散機能と定着性能を兼備していれば、粘度制限のあるインキ組成物を構築する上で最も効率的な処方となる。適用対象となる水中油滴型樹脂エマルジョンは、アクリル系エマルジョンが代表的な物質であって顔料分散能と乾燥後の定着性を兼備した好適な樹脂エマルジョンである。更に、アクリル系エマルジョンの中でも、通常水性ボールペン用インキが用いられる雰囲気中で造膜するようにするために、最低造膜温度が室温以下、好ましくは25℃以下、とくに好ましくは15℃以下となるように調整されるグレードを選定することが好ましい。
このように、皮膜を形成する水溶性樹脂及び水中油滴型樹脂エマルジョンを選定することは、繊維束を筆端部とした筆記具では実施困難であって、金属あるいは樹脂材からなるボールペンチップを筆端部に採用することで実施可能となるものである。
本発明の第4の特徴は、溶剤として水と20℃の蒸気圧が0.5kPa〜10kPaであるアルコール系溶剤を採用する。本発明で期待される溶剤機能は、顔料の分散維持と揮発性能の調整である。発明者は、双方の機能を満足させるには、水と20℃の蒸気圧が0.5kPa〜10kPaであるアルコール系溶剤が最も効果的であることを実験的に見出した。20℃の蒸気圧が0.5kPa未満では、揮発性能が満足するものでなく、筆跡乾燥性が遅くなる。10kPaを超えると、揮発性が高いために、経時によってインキ中の溶剤量が減少し、インキ粘度が上昇する恐れがある。
20℃の蒸気圧が0.5kPa以上であるアルコール系溶剤の含有量は、選定した顔料の種類やインキ組成物中の固形分濃度によっても影響されるが、インキ組成物全質量に対して2.0〜15.0質量%が好ましい。2.0質量%未満では、水溶性樹脂及び樹脂エマルジョンの固形分濃度の総和が、インキ組成物の全量に対して5.0〜30.0質量%であっても筆跡乾燥性が遅く、筆端部隙間でも有効な皮膜形成が遅れるため、放置環境によってはインキドライアップが筆端部内部に侵攻し書き出し性能が悪くなることがある。15.0質量%を越えると、溶剤極性の関係で顔料の分散安定性が損なわれることがあるため、使用できる顔料に制限が生じる。また、インキ蒸発も顕著となるためインキタンクの材質やチップ構造等のボールペンとして使用する際に制限が生じる。
本発明で使用可能なアルコール系溶剤は顔料等の他のインキ組成物との相性を鑑み決定されるが、好適なアルコール系溶剤としては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール等が例示でき、これらアルコール系溶剤は、1種または2種以上を組合せて使用することができる。
非浸透面上で書き味を良好とし、安定したインキ濡れ性を得るため、インキ組成物中に界面活性剤を添加することができる。界面活性剤を添加し、インキの表面張力を小さくすることで、プラスチック等の非浸透面上への筆記が良好となるが、0.1質量%未満では、インキの表面張力を小さくすることが難しく、3.0質量%を超えるとインキの表面張力を小さくし過ぎて、ガラス面などの比較的濡れやすい表面では筆跡が滲み易くなるため、界面活性剤は、インキ組成物の全量に対して0.1〜3.0質量%が好ましい。
その他添加剤として、水性ボールペン用インキ組成物に一般的に用いられる、燐酸エステル系、シリコーン系、アセチレングリコール系等の界面活性剤を、1種または2種以上組み合わせて使用することができる。特に、金属からなるボールペンチップを筆端部に採用した場合の防錆効果も付与する目的で燐酸エステル系界面活性剤、耐水性を向上する目的でアセチレングリコール系界面活性剤を添加することが好ましい。
また、その他にも、防錆剤、水性インキの腐敗を防止する目的で1,2ベンゾイソチアゾリン−3−オン等の防腐防黴剤を、非浸透面上で安定したインキ濡れを実現するために水溶性変性シリコーンオイル等の濡れ性調整剤を所望により配合可能である。
本発明を、実施例をあげて具体的に説明する。
実施例1
ピグメントブラック7 5.0 質量%
水溶性樹脂(商品名;HPD−96)
アクリル系樹脂 4.0 質量%
イソプロピルアルコール(4.3kPa/20℃) 5.0 質量%
水 86.0 質量%
防錆潤滑剤(商品名;A−215C) 0.5 質量%
トリエタノールアミン 1.0 質量%
水中油滴型樹脂エマルジョン(商品名;ジョンクリル7001)
アクリルエマルジョン 1.5 質量%
濡れ性向上剤(商品名;ダイノール604) 0.8 質量%
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.2 質量%
着色剤として顔料であるピグメントブラック7、溶剤として水と、顔料分散機能と筆跡定着性能を兼備した水溶性樹脂として分子量16,500、ガラス転移点102℃、酸価240のアクリル系樹脂である商品名HPD−96(ジョンソンポリマー株式会社製)を採用し、各成分を所定量正確に秤量し、ボールミルで顔料を均一に分散させた顔料分散体を得た。次いで、pH調整剤であるトリエタノールアミン、防錆潤滑剤として燐酸エステル界面活性剤である商品名プライサーフA−215C(第一工業製薬株式会社製)、筆跡の定着性、耐水性向上剤として、最低造膜温度が5℃以下のアクリル系エマルジョンである商品名ジョンクリル7001(ジョンソンポリマー株式会社製)、非浸透面上への濡れ性向上剤としてアセチレングリコール系界面活性剤である商品名ダイノール604(エアプロダクツ社製)、防菌剤として1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを所定量正確に秤量し、ディスパー撹拌機にて50℃の攪拌温度で1時間加温撹拌した後、液温が30℃になるまで徐々に冷却した。さらに、その均一混合液体をディスパーで撹拌しながら、20℃の蒸気圧が4.3kPaであるイソプロピルアルコールを所定量徐々に添加して30℃の温度で20分間撹拌することにより筆跡、外観共に黒色の水性ボールペン用インキを得た。尚、商品名HPD−96、ジョンクリル7001については、それぞれの有効固形分量を勘案してインキ設計した。また、20℃でのインキ粘度を5.0mPa・sとした。
実施例2
着色剤として緑色顔料であるピグメントグリーン7、筆跡の定着性、耐水性向上剤として、最低造膜温度が15℃のスチレンアクリル系エマルジョンである商品名ジョンクリル775(ジョンソンポリマー株式会社製)を採用し、表1の通りとした以外は、実施例1と同様にして筆跡、外観共に緑色の水性ボールペン用インキを得た。尚、商品名HPD−96、ジョンクリル775については、それぞれの有効固形分量を勘案してインキ設計した。また、20℃でのインキ粘度を10.0mPa・sとした。
実施例3
筆跡の定着性、耐水性向上剤として、最低造膜温度が16℃以下の酢酸ビニル系エマルジョンである商品名ボンコート2610(大日本インキ化学工業株式会社製)、溶剤として20℃の蒸気圧が5.9kPaであるエタノールをアルコール形容剤として採用し、表1の通りとした以外は実施例1と同様にして筆跡、外観共に緑色の水性ボールペン用インキを得た。尚、商品名HPD−96、ボンコート2610については、それぞれの有効固形分量を勘案してインキ設計した。また、20℃でのインキ粘度を15.0mPa・sとした。
実施例4
着色剤として赤色顔料であるピグメントレッド170、顔料分散機能と筆跡定着性能を兼備した水溶性樹脂を分子量6,000、ガラス転移点73℃、酸価213のアクリル系樹脂である商品名ジョンクリル63(ジョンソンポリマー株式会社製)、非浸透面上への濡れ性向上剤として水溶性変性シリコーンオイルである商品名KF−618(信越化学工業株式会社製)を採用し、表1の通りとした以外は、実施例1と同様にして筆跡、外観共に赤色の水性ボールペン用インキを得た。尚、商品名ジョンクリル63、ジョンクリル7001については、それぞれの有効固形分量を勘案してインキ設計した。また、20℃でのインキ粘度を20.0mPa・sとした。
実施例5
水溶性樹脂としてスチレンマレイン酸樹脂である商品名アラスター703S(荒川化学工業株式会社製)、分散剤として商品名NIKKOL TL−10(日光ケミカルズ株式会社製)、非浸透面上への濡れ性向上剤として商品名KF−618を採用し、表2の通りとした以外は、実施例1と同様にして筆跡、外観共に黒色の水性ボールペン用インキを得た。尚、商品名アラスター703S、ジョンクリル7001については、それぞれの有効固形分量を勘案してインキ設計した。また、20℃でのインキ粘度を25.0mPa・sとした。
実施例6
溶剤としてイソプロピルアルコールとエタノールを併用し、非浸透面上への濡れ性向上剤として商品名KF−618を採用し、表2の通りとした以外は、実施例1と同様にして筆跡、外観共に黒色の水性ボールペン用インキを得た。尚、商品名HPD96、ジョンクリル7001については、それぞれの有効固形分量を勘案してインキ設計した。また、20℃でのインキ粘度を30.0mPa・sとした。
実施例7
溶剤としてエタノールを採用し、水溶性樹脂として商品名HPD−96とジョンクリル63を併用し、表2の通りとした以外は、実施例1と同様にして筆跡、外観共に黒色の水性ボールペン用インキを得た。尚、商品名HPD96、ジョンクリル63、ジョンクリル7001については、それぞれの有効固形分量を勘案してインキ設計した。また、20℃でのインキ粘度を15.0mPa・sとした。
実施例8
溶剤としてエタノールを採用し、水溶性樹脂として商品名ジョンクリル63を採用し、樹脂エマルジョンとして商品名ジョンクリル7001、ボンコート2610を併用し、表2の通りとした以外は、実施例1と同様にして筆跡、外観共に黒色の水性ボールペン用インキを得た。尚、商品名ジョンクリル63、ジョンクリル7001、ボンコート2610については、それぞれの有効固形分量を勘案してインキ設計した。また、20℃でのインキ粘度を10.0mPa・sとした。
Figure 0004690662
Figure 0004690662
実施例9
図1に示すボールペン1は、インキ収容筒2に、実施例1のインキ組成物7を直に収容してなる直詰めボールペンであり、インキ収容筒2の先端に、ボール4を回転自在に設けたステンレス鋼材からなるボールペンチップ3を装着し、インキ収容筒2の後端に、尾栓6を装着した構造である。
また、インキ収容筒2のボールペンチップ3の装着部と反対側(尾栓6側)の尾端部のインキ面に密接してインキの消費と共に追従するグリース状のインキ追従体8を直詰めしてある。
ボールペンチップ3の形状や構造は前記実施例に限定されるものではないが、非使用時にはチップ先端に回転自在に抱持したボール4を、コイルスプリング5により直接または押圧体(図示せず)を介して、ボール4の後端に当接させ、チップ先端縁の内壁面に押圧して、筆記時の押圧力によりチップ先端縁の内壁とボールに間隙を与えインキを流出させる弁機構を具備すると、インキ漏れ防止が向上するので好ましい。
また、本発明に用いるボール4の材質としては、タングステンカーバイド系等の超硬材からなる超硬ボール、シリカ、アルミナ、ジルコニア、炭化けい素等のセラミック製ボール等をあげることができるが、金属、ガラス、プラスチック材などの非浸透面に対してもボールが回転することを考慮すると、前述したようにボールとボール座表面との回転抵抗が小さいほうが好ましい。従って、ボールとボール座表面との回転抵抗が小さい、ボールの表面粗さが、算術平均粗さ(Ra)で5nm以下のいわゆる鏡面ボールやセラミック製ボールを用いることが好ましい。算術平均粗さ(Ra)とは、式1で示すように、触針式表面粗さ測定器(TaylorHobson社製の機種名:Form−Talysurf−S1F−50)により測定された粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から測定曲線までの偏差の絶対値を合計し、平均した値である。
Figure 0004690662
比較例1〜8
インキ組成を表3、表4、表5に示す通りとした以外は、実施例1と同様にして水性ボールペン用インキとした。
Figure 0004690662
Figure 0004690662
Figure 0004690662
試験方法及び評価
実施例1〜8及び比較例1〜9の水性ボールペン用インキを評価及び実施例9のインキ筒2に直詰めして水性ボールペン1を作製し、下記の試験を行い、評価した。
(1)非浸透面上での筆記性能
表面未処理のガラス面に筆記して
・インキ出、筆跡共に極めて良好に筆記できた仕様を…◎
・良好に筆記できた仕様を…○
・やや線切れを生じるものの筆記可能であった仕様を…△
・筆記不能な仕様を…×とした。
(2)非浸透面上での乾式擦過性能
PETフィルムに1gのインキを滴下し、インキ膜厚が10μmとなるようにスキージングした後に23±2℃、湿度50±5%RHの試験環境下で10分間放置し、乾燥した綿布を用いて100gf/cmの荷重で10回擦過した後のインキ乾燥膜の状態を観察した。
・インキ乾燥膜が全く剥がれていない仕様を…◎
・インキ膜が極僅かに損傷した仕様を…○
・インキ膜に損傷がみられた仕様を…△
・半分以上のインキ膜に損傷がみられた仕様を…×とした。
(3)非浸透面上での湿式擦過性能
PETフィルムに1gのインキを滴下し、インキ膜厚が10μmとなるようにスキージングした後に23±2℃、湿度50±5%RHの試験環境下で24時間放置し、あらかじめ脱イオン水に浸しておいた綿布を用いて100gf/cmの荷重で10回擦過した後のインキ乾燥膜の状態を観察した。
・インキ乾燥膜が全く剥がれていない仕様を…◎
・インキ膜が極僅かに損傷した仕様を…○
・インキ膜に損傷がみられた仕様を…△
・半分以上のインキ膜に損傷がみられた仕様を…×とした。
(4)非浸透面上での筆跡乾燥性
PETフィルムに1gのインキを滴下し、インキ膜厚が10μmとなるようにスキージングした後に23±2℃、湿度50±5%RHの試験環境下でのインキ膜の状態を観察した。
・20秒以内でインキ膜が完全に乾燥する仕様を…◎
・20〜30秒でインキ膜が完全に乾燥する仕様を…○
・40〜50秒でインキ膜が完全に乾燥する仕様を…△
・インキ膜乾燥に60秒以上を要する仕様を…×とした。
(5)紙面上での筆跡滲み
23±2℃、湿度50±5%RHの試験環境で筆記用紙A(JIS P3201)に筆記荷重100gf、筆記速度4m/minの条件で直線を筆記し、筆跡に生じる滲みを観察した。
・全く発生せず極めて良好なものを …◎
・実用上において気にならないものを…○
・やや気になるものを …△
・非常に気になるものを …× とした。
(6)筆端部でのインキドライアップ性能
キャップオフ状態で、23℃、50%RHの環境下に24時間放置した後、筆記用紙A(JIS P3201)に筆記荷重100gfで直線書きし、書き出しの状態を観察した。
・書き出しから2cm以内で良好な筆跡が得られる仕様を…◎
・書き出しから2〜4cmで良好な筆跡が得られる仕様を…○
・書き出しから5〜7cmで良好な筆跡が得られる仕様を…△
・書き出しから7cm以上、筆跡が良好とならない仕様を…×とした。
比較例1は着色剤に水性染料を採用した例である。筆端部でのインキの乾燥が筆端部内部まで速やかに進行してしまうため非浸透面で十分な筆記性能が得られず、評価対象外とした。また、紙面には良好な筆記が実現できるものの筆跡の浸透性が強いため、筆跡滲みが顕著であった。
比較例2は溶剤として水と20℃における蒸気圧が7.0×10−4kPaであるエチレングリコールを採用し、比較例3は水と20℃における蒸気圧が7.0×10−4kPaであるエチレングリコールと20℃における蒸気圧が4.3kPaであるイソプロピルアルコールを組み合わせて採用した例である。エチレングリコールの特性が顕在化したため、筆跡乾燥性、筆跡擦過性、紙面上での筆跡滲みが劣る結果となった。
比較例4は、インキ粘度が3mPa・sと低すぎる例である。非浸透面上へは良好に筆記できるものの、インキ粘度が低すぎるために紙面上での筆跡滲みが顕著であった。また、インキ粘度が低すぎるために筆端部でのインキ出制御が十分に機能せず、インキ出過多となったために筆跡乾燥性、筆跡擦過性が低下した。
比較例5はインキ粘度が35mPa・sと高すぎる例である。インキ粘度が高すぎるために非浸透面上に良好に筆記できなかったため評価対象外とした。
比較例6は樹脂固形分濃度が4.0%と低すぎる例である。固形分濃度が低すぎるため、インキ粘度が好適な範囲を得られず、比較例4と同様にインキ粘度が低すぎる状態になった。そのため比較例4と同様の性能となった。
比較例7は樹脂固形分濃度が35.0%と高すぎる例である。固形分濃度が高すぎるため、インキ粘度が好適な範囲を得られず、比較例5と同様にインキ粘度が高すぎる状態になった。そのため比較例5と同様の性能になった。
比較例8は水中油滴型樹脂エマルジョンを採用しなかった例である。筆跡の耐水性に劣るため、湿式擦過性が劣る結果となった。
比較例9は水溶性樹脂を採用しなかった例である。比較例4と同様にインキ粘度が低すぎたため、比較例4と全く同様の性能となった。
本発明のインキは浸透性面にも非浸透性面にも筆記することができるので、ボールペンとして広く使用される。
本発明の水性ボ−ルペンを示す縦断面図である。
符号の説明
1 水性ボールペン
2 インキ収容筒
3 ボールペンチップ
4 ボール
5 コイルスプリング
6 尾栓
7 水性ボールペン用インキ
8 インキ追従体

Claims (8)

  1. インキ筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを直接又はチップホルダーを介して具備してなるボールペンにおいて、水と20℃の蒸気圧が0.5kPa〜10kPaであるアルコール系溶剤とからなる溶剤と、顔料のみからなる着色剤と、水溶性樹脂と、水中油滴型樹脂エマルジョンと、界面活性剤とからなり、前記水溶性樹脂及び水中油滴型樹脂エマルジョンの固形分濃度の総和が、インキ組成物の全量に対して5.0〜30.0質量%であり、20℃でのインキ粘度が5〜30mPa・sである、水中油滴型樹脂エマルジョンを用いた水性ボールペン用インキを前記インキ筒に直詰めするとともに、前記ボールペンチップが、非使用時にはチップ先端に回転自在に抱持したボールを、コイルスプリングにより直接または押圧体を介して、ボールの後端に当接させ、チップ先端縁の内壁面に押圧して、筆記時の押圧力によりチップ先端縁の内壁とボールに間隙を与えインキを流出させる弁機構を具備し、前記ボールペンチップが、ステンレス鋼材からなり、前記ボールの表面粗さが、算術平均粗さ(Ra)で5nm以下であることを特徴とする水性ボールペン。
  2. 水中油滴型樹脂エマルジョンが、固形分換算でインキ組成物の全量に対して1.0〜20.0質量%である、請求項1に記載された水性ボールペン。
  3. 水中油滴型樹脂エマルジョンが、アクリル系エマルジョンである、請求項1または2に記載された水性ボールペン。
  4. アクリル系エマルジョンが、最低造膜温度が25℃以下である、請求項3に記載された水性ボールペン。
  5. 水溶性樹脂が、インキ組成物の全量に対して1.0〜20.0質量%である、請求項1ないし4の何れか1項に記載された水性ボールペン。
  6. 水溶性樹脂が、アクリル系樹脂である、請求項1ないし5の何れか1項に記載された水性ボールペン。
  7. アクリル系樹脂が、分子量5000〜20000、ガラス転移点40〜150℃、酸価50〜250である、請求項6に記載された水性ボールペン。
  8. 前記界面活性剤が、アセチレングルコール系界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載の水性ボールペン。
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