JP6367728B2 - 油性ボールペン用インキ組成物及びそれを用いた油性ボールペン - Google Patents
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「1.着色剤、有機溶剤、両末端変性シリコーンを含有してなり、前記両末端変性シリコーンが少なくとも水酸基またはカルボキシル基を有することを特徴とする油性ボールペン用インキ組成物。
2.前記両末端変性シリコーンが水酸基を有し、該両末端変性シリコーンの水酸基価が20〜150(mgKOH/g)であることを特徴とする第1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
3.前記両末端変性シリコーンが両末端フェノール変性シリコーンであることを特徴とする第1項または第2項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
4.前記有機溶剤が、グリコールエーテル系溶剤を少なくとも含有することを特徴とする第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
5.水酸基量25mol%以上のポリビニルブチラール樹脂を含有することを特徴とする第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
6.20℃、剪断速度5sec−1におけるインキ粘度が、50000mPa・s以下であることを特徴とする第1項ないし第5項のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
7.インキ収容筒内に第1項ないし第6項のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物を収容した油性ボールペンレフィルを軸筒内に配設したことを特徴とする油性ボールペン。
8.インキ収容筒内に第1項ないし第6項のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物を収容した油性ボールペンレフィルを軸筒内に摺動自在に配設し、前記ボールペンチップのチップ先端部を前記軸筒先端部から出没可能とした出没式の油性ボールペンであることを特徴とする油性ボールペン。」とする。
そのため、本発明のように、少なくとも水酸基またはカルボキシル基を有する両末端変性シリコーンを含有することで、書き味、インキ垂れ下がりを向上して、かつ、ドライアップ時の書き出し性能を向上するには、少なくとも前記水酸基またはカルボキシル基を有する両末端変性シリコーンと、ポリビニルブチラール樹脂を併用することが好ましい。
なお、前記ポリビニルブチラール樹脂の水酸基量(mol%)とは、ブチラール基(mol%)、アセチル基(mol%)、水酸基(mol%)の 全mol量に対して、水酸基(mol%)の含有率を示すものである。
なお、インキ消費量については、20℃、筆記用紙JIS P3201筆記用紙上に筆記角度70°、筆記荷重200gfの条件にて、筆記速度4m/minの速度で、試験サンプル5本を用いて、らせん筆記試験を行い、その100mあたりのインキ消費量の平均値を、100mあたりのインキ消費量と定義する。
また、ボール径については、特に限定されないが、一般的には0.2〜2.0(mm)程度のボールを用いる。
実施例1の油性ボールペン用インキ組成物は、有機溶剤に顔料と顔料分散剤を添加し分散機で分散させた後、染料、有機溶剤、ポリビニルブチラール樹脂、両末端フェノール変性シリコーン、曳糸性付与樹脂としてポリビニルピロリドンを採用し、これを所定量秤量して、60℃に加温した後、ディスパー攪拌機を用いて完全溶解させて油性ボールペン用インキ組成物を得た。具体的な配合量は下記の通りである。
尚、ブルックフィールド株式会社製粘度計 ビスコメーターRVDVII+Pro CP−52スピンドルを使用して20℃の環境下で剪断速度5sec−1(回転数2.5rpm)にて実施例1のインキ粘度を測定したところ、インキ粘度3000mPa・sであった。
着色剤(酸性染料と有機アミンとの造塩染料) 12.0質量%
着色剤(有機酸と赤色塩基性染料との造塩染料) 2.0質量%
顔料(Pigment Blue60) 3.0質量%
ポリビニルブチラール樹脂
(水酸基量:36mol%、平均重合度:300) 9.0質量%
アルコール系溶剤(ベンジルアルコール) 43.3質量%
グリコールエーテル系溶剤(エチレングリコールモノフェニルエーテル)28.9質量%
両末端フェノール変性シリコーン(水酸基価:38mgKOH/g) 1.0質量%
曳糸性付与樹脂(ポリビニルピロリドン樹脂) 0.8質量%
実施例1〜7及び比較例1〜5で作製した油性ボールペン用インキ組成物を、インキ収容筒の先端に、ボール径がボール表面の算術平均粗さ(Ra)6nmのボール(φ0.7)を回転自在に抱持したボールペンチップを装着するとともに、インキ収容筒内に、実施例1の油性ボールペン用インキ(0.2 g)を直に収容してボールペンレフィルを(株)パイロットコーポレーション製の油性ボールペン(商品名:スーパーグリップ)に配設して、油性ボールペンを作製し筆記試験用紙として筆記用紙JIS P3201を用いて以下の試験及び評価を行った。
<筆記条件>筆記荷重70gf、筆記角度70°、筆記速度4m/minの条件で、走行試験機にて直線書きを行い評価した。
筆跡カスレの長さが、10mm未満であるもの ・・・◎
筆跡カスレの長さが、10mm以上、20mm未満であるもの ・・・○
筆跡カスレの長さが、20mm以上、40mm未満であるもの ・・・△
筆跡カスレの長さが、40mm以上であるもの ・・・×
非常に滑らかなもの ・・・◎
滑らかであるもの ・・・○
実用上問題ないレベルの滑らかさであるもの ・・・△
重いもの ・・・×
析出物などがなく、筆跡が良好のもの ・・・◎
析出物などが微少に発生したが、筆跡が良好のもの ・・・○
析出物などが発生したが、実用上問題のない筆跡のもの ・・・△
析出物などが発生し、筆跡カスレや筆記不良などの原因になるもの ・・・×
チップ先端のインキ滴がないもの ・・・◎
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/4以内のもの ・・・○
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/4以上、1/2以内のもの・・・△
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/2以上のもの ・・・×
Claims (7)
- 着色剤、有機溶剤、両末端変性シリコーンを含有してなり、前記両末端変性シリコーンの両末端の有機基に少なくとも水酸基を有し、該両末端変性シリコーンの水酸基価が20〜150(mgKOH/g)であることを特徴とする油性ボールペン用インキ組成物。
- 前記両末端変性シリコーンが両末端フェノール変性シリコーンであることを特徴とする請求項1に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
- 前記有機溶剤が、グリコールエーテル系溶剤を少なくとも含有することを特徴とする請求項1または2に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
- 水酸基量25mol%以上のポリビニルブチラール樹脂を含有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
- 20℃、剪断速度5sec−1におけるインキ粘度が、50000mPa・s以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
- 前記油性ボールペンレフィルを軸筒内に配設したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の油性ボールペン。
- 前記油性ボールペンレフィルを軸筒内に摺動自在に配設し、前記ボールペンチップのチップ先端部を前記軸筒先端部から出没可能とした出没式の油性ボールペンであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の油性ボールペン。
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