JP7154812B2 - 油性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた油性ボールペン - Google Patents
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そのため、インキ漏れを抑制しつつ、書き味が良好である油性ボールペン用インキ組成物が望まれている。
「1.着色剤、有機溶剤、セルロースエステル樹脂を含んでなり、前記セルロースエステル樹脂の数平均分子量が70000以下であることを特徴とする油性ボールペン用インキ組成物。
2.前記セルロースエステル樹脂の含有量が、油性ボールペン用インキ組成物中の全樹脂の含有量に対して50%以上であることを特徴とする第1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
3.前記油性ボールペン用インキ組成物に、界面活性剤を含んでなることを特徴とする第1項または第2項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
4.20℃、剪断速度5sec-1におけるインキ粘度が、10000~50000mPa・sであることを特徴とする第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
5.インキ収容筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを有し、前記インキ収容筒内に第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物を収容してなることを特徴とする油性ボールペン。」とする。
油性ボールペン用インキ組成物に数平均分子量が70000以下であるセルロースエステル樹脂を含んでなることで、インキ漏れを抑制し、書き味に優れることが可能であることが解った。これは、チップ先端を大気中に放置した状態にした場合、前記数平均分子量が70000以下であるセルロースエステル樹脂が、チップ先端で樹脂被膜を形成し、ボールとチップ先端の間隙を覆うことで、インキ漏れを抑制することが可能となるためで、さらに、前記セルロースエステル樹脂によって、潤滑層を形成することで潤滑性を向上することで、筆記抵抗を抑制し、書き味を向上することが可能となる。特に、20℃、剪断速度5sec-1(静止時)におけるインキ粘度を10000mPa・s以上とした場合でも、書き味を向上しやすいため好ましい。これは、インキ粘度10000mPa・s以上とした場合に、流体潤滑が起こりやすく、セルロースエステル樹脂によって形成される潤滑層との相互作用によって、より潤滑性を向上することで、書き味を向上しやすく、インキ粘度20000mPa・s以上とした場合でも、より効果的である。
また、前記セルロースエステル樹脂は、着色剤として顔料を用いる場合は、顔料分散効果を向上しやすいため、好適に用いることができる。
なお、本願明細書において、数平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算にて得られた値で、測定装置としては、東ソー株式会社製 高速GPC装置「HLC-8320GPC」を用いた。
本発明に用いる着色剤は、染料、顔料等、特に限定されるものではなく、適宜選択して使用することができ、染料、顔料は併用して用いても良い。染料としては、油溶性染料、酸性染料、塩基性染料、含金染料などや、それらの各種造塩タイプの染料等として、酸性染料と塩基性染料との造塩染料、塩基性染料と有機酸との造塩染料、酸性染料と有機アミンとの造塩染料などの種類が挙げられる。これらの染料は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。染料について、具体的には、バリファーストブラック1802、バリファーストブラック1805、バリファーストブラック1807、バリファーストバイオレット1701、バリファーストバイオレット1704、バリファーストバイオレット1705、バリファーストブルー1601、バリファーストブルー1605、バリファーストブルー1613、バリファーストブルー1621、バリファーストブルー1631、バリファーストレッド1320、バリファーストレッド1355、バリファーストレッド1360、バリファーストイエロー1101、バリファーストイエロー1151、ニグロシンベースEXBP、ニグロシンベースEX、BASE OF BASIC DYES ROB-B、BASE OF BASIC DYES RO6G-B、BASE OF BASIC DYES VPB-B、BASE OF BASIC DYES VB-B、BASE OF BASIC DYES MVB-3(以上、オリエント化学工業(株)製)、アイゼンスピロンブラック GMH-スペシャル、アイゼンスピロンバイオレット C-RH、アイゼンスピロンブルー GNH、アイゼンスピロンブルー 2BNH、アイゼンスピロンブルー C-RH、アイゼンスピロンレッド C-GH、アイゼンスピロンレッド C-BH、アイゼンスピロンイエロー C-GNH、アイゼンスピロンイエロー C-2GH、S.P.T.ブルー111、S.P.T.ブルーGLSH-スペシャル、S.P.T.レッド533、S.P.T.オレンジ6、S.B.N.バイオレット510、S.B.N.イエロー530、S.R.C-BH(以上、保土谷化学工業(株)製)等が挙げられる。
前記造塩染料の中でも、前記セルロースエステル樹脂との相乗的な潤滑性の向上を考慮すれば、有機酸と塩基性染料との造塩染料を用いる方が好ましく、その中でも、アルキルアリルスルホン酸と塩基性染料との造塩染料を用いる方が好ましい。これは、アルキルアリルスルホン酸の構造において、芳香環を有し、スルホ基(-SO3H)を有することで、フェニルスルホン基が、金属に吸着し易い潤滑層を形成することで、より潤滑性を向上し、書き味やボール座の摩耗抑制を良好とするため好ましく、具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸-ホルムアルデヒド縮合物、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸が挙げられる。
また、アルキルベンゼンスルホン酸としては、ドデシルジフェニルオキシドジスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸などが挙げられ、好ましく用いることが可能であるが、潤滑性を向上することを考慮すれば、スルホ基(-SO3H)が多いドデシルジフェニルオキシドジスルホン酸が好ましい。
顔料の種類としては、セルロースエステル樹脂との相性による潤滑性を考慮すれば、カーボンブラック、キナクリドン系、スレン系、ジケトピロロピロール系の顔料の中から用いることが好ましい。
ここで、平均粒子径は、レーザー回折法、具体的には、レーザー回折式粒度分布測定機(商品名「MicrotracHRA9320-X100」、日機装株式会社)を用いて、標準試料や他の測定方法を用いてキャリブレーションした数値を基に測定される粒度分布の体積累積50%時の粒子径(D50)により求めることができる。
尚、前記顔料は、油性ボールペン用インキ組成物中での顔料の分散状態で前記した作用効果を奏するため、分散状態の粒子径を求めることが好ましい。
本発明に用いる有機溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、3-メトキシブタノール、3-メトキシ-3-メチルブタノール等のグリコールエーテル溶剤、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコール等のグリコール溶剤、ベンジルアルコール、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、t-ブタノール、プロパギルアルコール、アリルアルコール、3-メチル-1-ブチン-3-オール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタートやその他の高級アルコール等のアルコール溶剤など、筆記具用インキとして一般的に用いられる有機溶剤が例示できる。
本発明においては、潤滑性を向上することで書き味を向上しやすく、さらにチップ先端部を大気中に放置した状態で、該チップ先端部が乾燥したときの書き出し性能を向上することを考慮すれば、界面活性剤を用いることが好ましい。これは、界面活性剤によって形成される潤滑層によって、潤滑性を向上しやすくし、さらに界面活性剤によって形成される被膜を柔らかくし、書き出し性能を改良しやすくすることができるためである。界面活性剤としては、脂肪酸、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤などが挙げられる。その中でも、上記効果を考慮すれば、脂肪酸、シリコーン系界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤の中から1種以上を用いることが好ましい。
特に、ボールペンで用いる場合は、リン酸エステル系界面活性剤は、リン酸基を有することで金属類などのボールペンチップやボールに吸着しやすく、潤滑効果が得られやすいため、リン酸エステル系界面活性剤を用いることが好ましい。さらに、前記したセルロースエステル樹脂を用いる場合は、セルロースエステル樹脂によって形成する潤滑層と前記界面活性剤によって潤滑層によって相互作用が働き、より潤滑性を向上し、書き味を向上しやすいため、より好ましい。
尚、HLBは、グリフィン法、川上法から求めることができる。特に、ノック式筆記具や回転繰り出し式筆記具等の出没式筆記具においては、キャップ式筆記具とは異なり、常時ペン先が外部に露出した状態であるため、筆記先端部の乾燥時の書き出し性能に影響しやすいため、上記HLB値とした界面活性剤を用いることはより好ましい。
なお、酸価については、試料1g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数で表すものとする。
アルコキシエチル基(ClH2l+1OCH2CH2O)、アルコキシ基(CmH2m+1O)の末端アルキル基の炭素鎖(l,m)については、1~10とすることが好ましい。これは、上記範囲であると、アルコキシエチル基(ClH2l+1OCH2CH2O)やアルコキシ基(CnH2n+1O)の末端アルキル基の炭素鎖が適度な長さを保つことで、書き味、書き出し性能、高筆圧下(筆記荷重300~500gf)でのボール座の摩耗抑制の全ての効果が得られやすいためである。これは、末端アルキル基の炭素鎖(l,m)が10を越えた場合、特に前記炭素鎖(l,m)が5以下とした場合は、お互いの炭素鎖間で立体障害が出やすく、金属に吸着したリン酸基が密になっても、炭素鎖の配列が密になりづらく、潤滑性が十分な潤滑層が得られづらいためである。さらに、末端アルキル基の極性が油性側に寄ってしまうため、有機溶剤に対する親和性が劣ることで、溶解安定性に影響しやすく、特にグリコールエーテル溶剤では影響が生じやすく、インキ中での溶解安定性に問題が出やすくなる。このため、長期間保存により金属製チップ中の金属イオン等の影響により、金属塩析出物が発生しやすくなり、インキ経時安定性が劣りやすく、本発明のような潤滑効果が得られづらい。そのため、前記末端アルキル基の炭素鎖(l,m)については、1~10とすることが好ましく、より考慮すれば、前記末端アルキル基の炭素鎖(l,m)は、1~5であることが好ましい。
本発明では、インキ中でのインキ成分の安定性を考慮すれば、有機アミンを用いることが好ましい。オキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のエチレンオキシドを有するアミンや、ラウリルアミン、ステアリルアミン等のアルキルアミンや、ジステアリルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルオクチルアミン等のジメチルアルキルアミン等の脂肪族アミンが挙げられ、その中でも、インキ中での安定性を考慮すれば、エチレンオキシドを有するアミン、ジメチルアルキルアミンが好ましく、さらに考慮すれば、ジメチルアルキルアミンが好ましい。特にリン酸エステル系界面活性剤を用いる場合は、中和することで、インキ中で安定することで、書き味や書き出し性能を向上する効果が得られやすいため、好ましい。
なお、全アミン価については、1級、2級、3級アミンの総量を示すもので、試料1gを中和するのに要する塩酸に当量の水酸化カリウムのmg数で表すものとする。
本発明においては、上記潤滑性と、チップ先端部を大気中に放置した状態で、該チップ先端部が乾燥したときの書き出し性能を向上することを考慮すれば、脂肪酸エステルを用いることが好ましい。脂肪酸エステルによって、チップ先端部のインキ乾燥時に形成される被膜強度が軟化しやすくすることで、書き出し性能を向上しやすく、さらに、潤滑性を向上しやすくすることで、書き味、書き出し性能を全て向上しやすいため好ましい。
なお、酸価については、試料1g中に含まれる酸性成分(遊離脂肪酸)を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数で表すものとする。
また、前記セルロースエステル樹脂以外の樹脂をインキ粘度調整剤として、用いても良い。樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ケトン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、テルペン樹脂、アルキッド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、セルロースエステル樹脂以外のセルロース樹脂などが挙げられるが、その中でも、インキ中での安定性を考慮すれば、ポリビニルブチラール樹脂またはケトン樹脂を含んでなることが好ましい。
ここで、ポリビニルブチラール樹脂は、ポリビニルアルコール(PVA)をブチルアルデヒド(BA)と反応させたものであり、ブチラール基、アセチル基、水酸基を有した構造である。
なお、前記ポリビニルブチラール樹脂の水酸基量(mol%)とは、ブチラール基(mol%)、アセチル基(mol%)、水酸基(mol%)の 全mol量に対して、水酸基(mol%)の含有率を示すものである。
実施例1の油性ボールペン用インキ組成物は、着色剤、有機溶剤、セルロースエステル樹脂、リン酸エステル系界面活性剤、有機アミン、脂肪酸エステル、曳糸性付与樹脂を採用し、これを所定量秤量して、60℃に加温した後、ディスパー攪拌機を用いて完全溶解させて油性ボールペン用インキ組成物を得た。具体的な配合量は下記の通りである。
尚、ブルックフィールド株式会社製粘度計 ビスコメーターRVDVII+Pro CP-52スピンドルを使用して20℃の環境下で剪断速度5sec-1(回転数2.5rpm)にて実施例1のインキ粘度を測定したところ、インキ粘度25000mPa・sであった。
着色剤(アルキルアリルスルホン酸と塩基性染料との造塩染料) 5.0質量%
着色剤(酸性染料と塩基性染料との造塩染料) 5.0質量%
アルコール溶剤(ベンジルアルコール) 34.5質量%
グリコールエーテル溶剤(エチレングリコールモノフェニルエーテル)30.0質量%
セルロースエステル樹脂
(数平均分子量:15000、水酸基の含有率:5.0%、アセチル基の含有率0.6%、セルロースエステル樹脂中で形成している無水グルコース4単位中の水酸基の個数:4) 20.0質量%
リン酸エステル系界面活性剤 (アルコキシエチル基を有するリン酸エステル、化1:l=4として、n=1とn=2の混合物) 2.0質量%
有機アミン 2.0質量%
分岐鎖アルキル基を有する脂肪酸エステル 1.0質量%
曳糸性付与樹脂(ポリビニルピロリドン樹脂) 0.5質量%
表に示すように、各成分を変更した以外は、実施例1と同様な手順でインキ配合し、実施例2~12の油性ボールペン用インキ組成物を得た。表に測定、評価結果を示す。
インキ粘度については、ブルックフィールド株式会社製粘度計 ビスコメーターRVDVII+Pro CP-52スピンドルを使用して20℃の環境下で剪断速度5sec-1(回転数2.5rpm)にて実施例3、5のインキ粘度を測定したところ、実施例3のインキ粘度29000mPa・s、実施例5のインキ粘度44000mPa・sであった。
実施例1~12および比較例1~3で作製した油性ボールペン用インキ組成物を、インキ収容筒(ポリプロピレン製)の先端に、ボール(φ1.0mm)を回転自在に抱時したボールペンチップ(ボールの縦軸方向の移動量:6μm、ボール表面の算術平均粗さ(Ra):13nm)を装着するとともに、インキ収容筒内に、実施例1の油性ボールペン用インキ(0.2g)を直に収容してボールペンレフィルを(株)パイロットコーポレーション製の油性ボールペン(商品名:スーパーグリップ(登録商標))に配設して、油性ボールペンを作製し筆記試験用紙として筆記用紙JIS P3201を用いて以下の試験および評価を行った。
チップ先端のインキ滴がないもの ・・・◎
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/4以内のもの ・・・○
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/4以上、1/2以内のもの ・・・△
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/2以上のもの ・・・×
非常に滑らかなもの ・・・◎
滑らかであるもの ・・・○
実用上問題ないレベルの滑らかさであるもの ・・・△
重いもの ・・・×
<筆記条件>筆記荷重70gf、筆記角度70°、筆記速度4m/minの条件で、走行試験機にて直線書きを行い評価した。
筆跡カスレの長さが、10mm未満であるもの ・・・◎
筆跡カスレの長さが、10mm以上、20mm未満であるもの ・・・○
筆跡カスレの長さが、20mm以上、40mm未満であるもの ・・・△
筆跡カスレの長さが、40mm以上であるもの ・・・×
実施例1、3、5の筆記抵抗値を測定したところ、実施例1<実施例3<実施例5となり、実施例1が最も良く、順に実施例3、実施例5が良好といった結果になった。
実施例13は、セルロースエステル樹脂の含有量を5%、アルコール溶剤(ベンジルアルコール)の含有量を49.5%にインキ配合を変更した以外は、実施例1と同様の手順で、実施例13の油性ボールペン用インキ組成物を得た。
実施例14は、セルロースエステル樹脂の含有量を10%、アルコール溶剤(ベンジルアルコール)の含有量を44.5%にインキ配合を変更した以外は、実施例1と同様の手順で、実施例14の油性ボールペン用インキ組成物を得た。
実施例13、14では、書き味、書き出し性能試験を、実施例1~12と同様に行ったところ、書き味、書き出し性能ともに良好な性能が得られた。
Claims (6)
- 着色剤、有機溶剤、セルロースエステル樹脂を含んでなり、前記セルロースエステル樹脂の数平均分子量が70000以下であり、該セルロースエステル樹脂の水酸基の含有率が、セルロースエステル樹脂全量に対して、3~15%であり、該セルロースエステル樹脂のアセチル基の含有率が、セルロースエステル樹脂全量に対して、0.1~3%であることを特徴とする油性ボールペン用インキ組成物。
- 前記油性ボールペン用インキ組成物に、アルコキシエチル基またはアルコキシ基を有するリン酸エステルを含んでなることを特徴とする請求項1に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
- 前記セルロースエステル樹脂中で形成している無水グルコースが、無水グルコース4単位中の水酸基の個数については、3~10であることを特徴とする請求項1または2に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
- 前記セルロースエステル樹脂の含有量が、油性ボールペン用インキ組成物中の全樹脂の含有量に対して50%以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
- 20℃、剪断速度5sec-1におけるインキ粘度が、10000~50000mPa・sであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
- インキ収容筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを有し、前記インキ収容筒内に請求項1ないし5のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物を収容してなることを特徴とする油性ボールペン。
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