JP2018184572A - 油性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた油性ボールペン - Google Patents
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Abstract
Description
特に、ボール径が1.0〜2.0mmとした場合は、インキ吐出量を多くなるようにボールペンチップを設定するため、インキ漏れの影響が出やすく、さらに筆記先端部が乾燥した時の書き出し性能が劣りやすい。
「1.着色剤、有機溶剤、剪断減粘性付与剤を含んでなり、前記剪断減粘性付与剤がポリグリセリン脂肪酸エステルであることを特徴とする油性ボールペン用インキ組成物。
2.前記ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリセリンの平均重合度が、1〜10の範囲であることを特徴とする第1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
3.前記剪断減粘性付与剤の含有量が、インキ組成物全量に対して、0.1〜10.0質量%であることを特徴とする第1項または第2項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
4.前記ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLB値が、4〜14の範囲であることを特徴とする第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
5.前記油性ボールペン用インキ組成物に、さらにポリビニルブチラール樹脂またはケトン樹脂を含んでなることを特徴とする第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
6.前記油性ボールペン用インキ組成物に、さらに脂肪酸エステル(ポリグリセリン脂肪酸エステルを除く)を含んでなることを特徴とする第1項ないし第5項のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
7.20℃、剪断速度3.4sec−1におけるインキ粘度が、3000〜30000mPa・sであることを特徴とする第1項ないし第6項のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
8.インキ収容筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを有し、前記インキ収容筒内に第1項ないし第7項のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物を収容してなることを特徴とする油性ボールペン。 」とする。
油性ボールペン用インキ組成物にポリグリセリン脂肪酸エステルを含んでなることで、インキ漏れを抑制し、書き味を良好に保つことが可能であることが解った。これは、ポリグリセリン脂肪酸エステルが、インキ中で立体構造を形成することで、静止時のインキ粘度を高く設定することができ、インキの流動を抑えることで、ボールとチップ先端の間隙からインキがしみ出ることを抑えつつ、筆記先端部の乾燥時に被膜を形成することで、筆記先端部の間隙からインキ漏れ(ボールとチップ先端の間隙からのインキ漏れ)を抑制しやすいためで、さらに、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含むことで、筆記時のインキ粘度を低く維持して、書き味を良好に保つことが可能であることが解った。
また、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、筆記先端部が乾燥した時に被膜を形成することで、書き出し性能も向上でき、着色剤として顔料を用いる場合は、顔料分散効果が得られるため、好適に用いることができる。
ここで、平均重合度(m)は、末端基分析法による水酸基価から算出されるポリグリセリンの平均重合度(m)である。詳しくは、次式(式1)及び(式2)から平均重合度が算出される。
(式2)水酸基価=56110(m+2)/分子量
上記(式2)中の水酸基価とは、ポリグリセリンに含まれる水酸基数の大小の指標となる数値であり、1gのポリグリセリンに含まれる遊離ヒドロキシル基をアセチル化するために必要な酢酸を中和するのに要する水酸化カリウムのミリグラム数をいう。水酸化カリウムのミリグラム数は、社団法人日本油化学会編纂、「日本油化学会制定、基準油脂分析試験法(1)、1996年度版」に準じて算出される。
本発明に用いる着色剤は、染料、顔料等、特に限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。染料、顔料を併用することで、下記のような効果が得られやすいため、好ましい。
染料としては、油溶性染料、酸性染料、塩基性染料、含金染料などや、それらの各種造塩タイプの染料等として、酸性染料と塩基性染料との造塩染料、有機酸と塩基性染料との造塩染料、酸性染料と有機アミンとの造塩染料などの種類が挙げられる。これらの染料は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。染料としては、ポリグリセリン脂肪酸エステルとの相性による経時安定性を考慮して、少なくとも造塩染料を用いることが好ましく、さらに造塩結合が安定していることで経時安定性を保てることを考慮すれば、塩基性染料と有機酸との造塩染料、酸性染料との塩基性染料との造塩染料、酸性染料と有機アミンとの造塩染料を用いることが好ましく、より考慮すれば、塩基性染料と有機酸との造塩染料が好ましい。さらに、造塩染料を構成する有機酸については、フェニルスルホン基を有する有機酸であれば、金属に吸着し易い潤滑膜を形成しやすく、潤滑性を向上し、書き味やボール座の摩耗抑制を良好とするため好ましく、具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸-ホルムアルデヒド縮合物、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸が挙げられ、インキ中で長期安定することを考慮すれば、有機酸として、アルキルベンゼンスルホン酸を用いることが好ましい。
染料について、具体的には、バリファーストブラック1802、バリファーストブラック1805、バリファーストブラック1807、バリファーストバイオレット1701、バリファーストバイオレット1704、バリファーストバイオレット1705、バリファーストブルー1601、バリファーストブルー1605、バリファーストブルー1613、バリファーストブルー1621、バリファーストブルー1631、バリファーストレッド1320、バリファーストレッド1355、バリファーストレッド1360、バリファーストイエロー1101、バリファーストイエロー1151、ニグロシンベースEXBP、ニグロシンベースEX、BASE OF BASIC DYES ROB−B、BASE OF BASIC DYES RO6G−B、BASE OF BASIC DYES VPB−B、BASE OF BASIC DYES VB−B、BASE OF BASIC DYES MVB−3(以上、オリエント化学工業(株)製)、アイゼンスピロンブラック GMH−スペシャル、アイゼンスピロンバイオレット C−RH、アイゼンスピロンブルー GNH、アイゼンスピロンブルー 2BNH、アイゼンスピロンブルー C−RH、アイゼンスピロンレッド C−GH、アイゼンスピロンレッド C−BH、アイゼンスピロンイエロー C−GNH、アイゼンスピロンイエロー C−2GH、S.P.T.ブルー111、S.P.T.ブルーGLSH−スペシャル、S.P.T.レッド533、S.P.T.オレンジ6、S.B.N.バイオレット510、S.B.N.イエロー530、S.R.C−BH(以上、保土谷化学工業(株)製)等が挙げられる。
さらに、顔料を用いることで、ボールペンの場合は、ボールとチップ本体の隙間に顔料粒子が入り込むことで、ベアリングのような作用が働きやすく、金属接触を抑制することで、潤滑性を向上し、書き味を向上し、ボール座の摩耗を抑制する効果が得られやすいため、顔料を用いることが好ましい。また、ボールペンチップ内部の隙間関係を考慮し、平均2次粒子径は、1〜500nmとすることが好ましい。より好ましくは、10〜350nmであり、さらに好ましくは、50〜300nmである。本発明のように、ポリグリセリン脂肪酸エステルを用いて、インキ粘度を低粘度化することで、書き味を向上できるため、顔料を用いることは好ましい。
ここで、平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定機(商品名「MicrotracHRA9320−X100」、日機装株式会社)を用いてレーザー回折法で測定される粒度分布の体積累積50%時の粒子径(D50)により測定することができる。
本発明に用いる有機溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、3−メトキシブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール等のグリコールエーテル溶剤、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコール等のグリコール溶剤、ベンジルアルコール、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、t−ブタノール、プロパギルアルコール、アリルアルコール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタートやその他の高級アルコール等のアルコール溶剤など、油性ボールペン用インキとして一般的に用いられる有機溶剤が例示できる。
また、インキ漏れ抑制をより向上するためには、樹脂をインキ粘度調整剤として、用いることが好ましい、樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ケトン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂、テルペン樹脂、アルキッド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂などが挙げられるが、その中でも、ポリビニルブチラール樹脂またはケトン樹脂を含んでなることが好ましい。これは、インキ漏れ抑制効果をより向上しやすいためで、特に、ケトン樹脂は、ポリグリセリン脂肪酸エステルと併用することで、より高いインキ漏れ抑制効果を相乗的に期待でき、さらに、泣きボテを抑制する効果があるためである。
さらに、ボール径を通常よりも大きくして、1.0mm〜2.0mmとした場合では、インキ吐出量が多くなり、チップ先端において、余剰インキによる泣き・ボテが発生しやすく、ケトン樹脂を用いることでインキのはい上がりを抑制することで、泣き・ボテを抑制しやすいため、好ましく、1.2mm〜2.0mmとした場合は、より効果的である。さらに、泣き・ボテ抑制を考慮すれば、ケトン樹脂の中でも、芳香環骨格(フェニル基、アセトフェノン基、ナフタレン基などベンゼン環を有する)やシクロヘキサン骨格(シクロヘキサン基、シクロヘキサノン基などシクロヘキサン環を有する)などの環状構造を有するケトン樹脂を用いることが好ましい。
ここで、ポリビニルブチラール樹脂は、ポリビニルアルコール(PVA) をブチルアルデヒド(BA) と反応させたものであり、ブチラール基、アセチル基、水酸基を有した構造である。
特に、ボール径を通常よりも大きくして、1.0mm〜2.0mmとした場合では、ボールペンチップ本体とボールとの隙間からインキ漏れの影響が出やすいため、ポリビニルブチラール樹脂を用いると効果的であり、本発明で用いるポリグリセリン脂肪酸エステルとポリビニルブチラール樹脂を併用するとより効果的であり、特に1.2mm〜2.0mmとした場合は、より効果的である。
なお、前記ポリビニルブチラール樹脂の水酸基量(mol%)とは、ブチラール基(mol%)、アセチル基(mol%)、水酸基(mol%)の 全mol量に対して、水酸基(mol%)の含有率を示すものである。
なお、酸価については、試料1g中に含まれる酸性成分(遊離脂肪酸)を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数で表すものとする。
本発明においては、書き出し性能を向上することを考慮すれば、リン酸エステル系界面活性剤または脂肪酸を用いることが好ましい。これは、リン酸エステル系界面活性剤または脂肪酸を用いると、形成される被膜を軟化する傾向があり、書き出し性能を改良できることがある。その中でも、リン酸エステル系界面活性剤または脂肪酸のアルキル基に含まれる炭素数が10〜20であることが好ましく、さらに考慮すれば、前記炭素数が12〜18であることがより好ましい。さらに、高筆圧下(300〜500gf)での潤滑性(高荷重性能)を考慮すれば、リン酸エステル系界面活性剤を用いることが好ましい、これは、ボールペンの場合は、高筆圧下(300〜500gf)においてもボールとチップ本体との間の潤滑性を向上してボール座の摩耗を抑制し、カスレなどのない良好な筆跡としやすいため、本発明ではより好適に用いることが可能である。
さらに、リン酸エステル系界面活性剤の酸価は、200以下とすることが好ましい、これは、リン酸エステル系界面活性剤による高筆圧下(300〜500gf)での潤滑性(高荷重性能)の向上を発揮しやすくするためで、さらにインキ中での安定性や、潤滑性を考慮すれば、酸価は30〜200が好ましく、より考慮すれば、酸価は70〜200が好ましい。
なお、酸価については、試料1g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数で表すものとする。
本発明では、インキ中でのインキ成分の安定性を考慮すれば、有機アミンを用いることが好ましい。オキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のエチレンオキシドを有するアミンや、ラウリルアミン、ステアリルアミン等のアルキルアミンや、ジステアリルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルオクチルアミン等のジメチルアルキルアミン等の脂肪族アミンが挙げられ、その中でも、インキ中での安定性を考慮すれば、エチレンオキシドを有するアミン、ジメチルアルキルアミンが好ましく、さらに考慮すれば、ジメチルアルキルアミンが好ましい。特にリン酸エステル系界面活性剤を用いる場合は、中和することで、インキ中で安定することで、書き出し性能や書き味を向上する効果が得られやすいため、好ましい。
なお、全アミン価については、1級、2級、3級アミンの総量を示すもので、試料1gを中和するのに要する塩酸に当量の水酸化カリウムのmg数で表すものとする。
また、ボールの直径は、特に限定されないが、ボールの直径が大きいと、ボールペンチップ本体とボールとの隙間からインキ漏れがしやすく、筆記先端部の乾燥時に書き出し性能が劣りやすいため、ボール径を通常よりも大きくして、1.0mm〜2.0mmとした場合では、影響が出やすく、本発明で用いるポリグリセリン脂肪酸エステルを用いると効果的であり、特に1.2mm〜2.0mmとした場合は顕著で、より効果的である。
ボール径を通常よりも大きくして、1.0〜2.0mmとした場合では、上記のように、濃い筆跡、インキ漏れ抑制、書き味、書き出し性能、および泣きボテなどを考慮して、100mあたりのインキ消費量は、20〜110mgであることが好ましく、さらにボール径を1.2〜1.6mmとした場合では、30〜100mgであることが好ましい。
なお、インキ消費量については、20℃、筆記用紙JIS P3201筆記用紙上に筆記角度70°、筆記荷重200gの条件にて、筆記速度4m/minの速度で、試験サンプル5本を用いて、らせん筆記試験を行い、その100mあたりのインキ消費量の平均値を、100mあたりのインキ消費量と定義する。
実施例1の油性ボールペン用インキ組成物は、着色剤として染料および顔料、有機溶剤としてベンジルアルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、樹脂としてはポリビニルブチラール樹脂、ケトン樹脂、分岐鎖を有するアルキル基を有する脂肪酸エステル、界面活性剤としてはリン酸エステル系界面活性剤、有機アミンとしてオキシエチレンアルキルアミン、曳糸性付与剤としてポリビニルピロリドンを採用し、これを所定量秤量して、60℃に加温した後、ディスパー攪拌機を用いて完全溶解させて筆記具用インキ組成物を得た。具体的な配合量は下記の通りである。尚、ブルックフィールド株式会社製粘度計 ビスコメーターRVDVII+Pro CP−52スピンドルを使用して、実施例1のインキ粘度を測定したところ、20℃の環境下、剪断速度0.18sec−1、インキ粘度=20950mPa・s、20℃の環境下、剪断速度3.4sec−1でインキ粘度=14070mPa・sであった。また、非ニュートン粘性付与指数nは、0.86であった。
着色剤(染料、塩基性染料と酸性染料との造塩染料) 10.0質量%
着色剤(染料、酸性染料とアミンとの造塩染料) 5.0質量%
着色剤(スレン系顔料) 5.0質量%
有機溶剤(ベンジルアルコール) 20.0質量%
有機溶剤(エチレングリコールモノフェニルエーテル) 34.0質量%
ポリグリセリン脂肪酸エステル(ヘキサグリセリントリステアリン酸エステル)
0.5質量%
分岐鎖アルキル基を有する脂肪酸エステル 1.0質量%
界面活性剤(リン酸エステル系界面活性剤) 2.0質量%
有機アミン(オキシエチレンアルキルアミン) 2.0質量%
ポリビニルブチラール樹脂
(水酸基量:36mol%、平均重合度:300) 5.0質量%
ケトン樹脂 15.0質量%
曳糸性付与剤(ポリビニルピロリドン樹脂) 0.5質量%
表1に示すように、インキ成分とチップ仕様を変更した以外は、実施例1と同様な手順でインキ配実施例2〜18の油性ボールペン用インキ組成物を得た。表に測定、評価結果を示す。
実施例1〜18および比較例1〜3で作製した油性ボールペン用インキ組成物(0.27g)を、インキ収容筒(ポリプロピレン)に、ボール径がφ1.6mmのボールを回転自在に抱持したボールペン用チップ(チップ内にボールを直接チップ先端縁の内壁に押圧したコイルスプリングを有する、ボールの軸方向の移動量12μm)を装着した油性ボールペン用レフィルに充填し、油性ボールペンを作製した。筆記試験用紙として筆記用紙JIS P3201を用いて以下の試験および評価を行った。
また、実施例1の100mあたりのインキ消費量は、油性ボールペンで、らせん筆記試験を行ったところ、70mg/100mであった。
チップ先端のインキ滴がないもの ・・・◎
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/4以内のもの ・・・○
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/4以上、1/2以内のもの ・・・△
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/2以上のもの ・・・×
非常に滑らかなもの ・・・◎
滑らかであるもの ・・・○
実用上問題ないレベルの滑らかさであるもの ・・・△
重いもの ・・・×
<筆記条件>筆記荷重200gf、筆記角度70°、筆記速度4m/minの条件で、走行試験機にて直線書きを行い評価した。
筆跡カスレの長さが、8mm未満であるもの ・・・◎◎
筆跡カスレの長さが、15mm未満であるもの ・・・◎
筆跡カスレの長さが、15mm以上、20mm未満であるもの ・・・○
筆跡カスレの長さが、20mm以上、40mm未満であるもの ・・・△
筆跡カスレの長さが、40mm以上であるもの ・・・×
泣き・ボテがない、または少ないもの ・・・◎
泣き・ボテがあるが実用上問題ないレベルのもの ・・・○
泣き・ボテがひどく、実用上問題になるレベルであるもの ・・・×
また、実施例1〜18の中で、着色剤として顔料を用いたインキを、顕微鏡で見たところ、顔料分散性が良好で、析出物もなく良好であった。
尚、ブルックフィールド株式会社製粘度計 ビスコメーターRVDVII+Pro CP−52スピンドルを使用して、実施例3、14、16のインキ粘度を測定した。
実施例3では、20℃の環境下、剪断速度0.18sec−1、インキ粘度=27560mPa・s、20℃の環境下、剪断速度3.4sec−1でインキ粘度=8460mPa・s、非ニュートン粘性付与指数nは、0.60であった。
実施例14では、20℃の環境下、剪断速度0.18sec−1、インキ粘度=14330mPa・s、20℃の環境下、剪断速度3.4sec−1でインキ粘度=9800mPa・s、非ニュートン粘性付与指数nは、0.87であった。
実施例16では、20℃の環境下、剪断速度0.18sec−1、インキ粘度=14100mPa・sであった。
Claims (8)
- 着色剤、有機溶剤、剪断減粘性付与剤を含んでなり、前記剪断減粘性付与剤がポリグリセリン脂肪酸エステルであることを特徴とする油性ボールペン用インキ組成物。
- 前記ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリセリンの平均重合度が、1〜10の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
- 前記剪断減粘性付与剤の含有量が、インキ組成物全量に対して、0.1〜10.0質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
- 前記ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLB値が、4〜14の範囲であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
- 前記油性ボールペン用インキ組成物に、さらにポリビニルブチラール樹脂またはケトン樹脂を含んでなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
- 前記油性ボールペン用インキ組成物に、さらに脂肪酸エステル(ポリグリセリン脂肪酸エステルを除く)を含んでなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
- 20℃、剪断速度3.4sec−1におけるインキ粘度が、3000〜30000mPa・sであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物。
- インキ収容筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを有し、前記インキ収容筒内に請求項1ないし7のいずれか1項に記載の油性ボールペン用インキ組成物を収容してなることを特徴とする油性ボールペン。
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