JP3207133B2 - ボールペン - Google Patents

ボールペン

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JP3207133B2 JP12022197A JP12022197A JP3207133B2 JP 3207133 B2 JP3207133 B2 JP 3207133B2 JP 12022197 A JP12022197 A JP 12022197A JP 12022197 A JP12022197 A JP 12022197A JP 3207133 B2 JP3207133 B2 JP 3207133B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色材として染料
を用いた剪断減粘性を有する筆記用インキをインキ収容
筒に収容し、ボールペンチップの先端にボール径が1.
2〜2.0mmの大玉のボールを配したボールペンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のボールペンは、漢字を書くために
ボールペンチップの先端に配設したボールの外径が0.
5mmや0.7mmのものが殆で、太書き用としても1.0
mmであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近、ボール径を大き
くすると、小さいものよりは滑らかな筆感が得られると
いうことで、また太い筆跡幅の要求から外径が1.2mm
以上のボールを有したボールペンの要望がある。その要
望に答えるべく、着色材として染料を用いた従来の油性
インキをインキ収容筒に収容し、外径が1.6mmのボー
ルをボール抱持室に抱持したボールペンを提供しようと
試みたところ、 キャップオフ状態での放置後の書き出しにおける線か
すれ、 筆記時の泣きぼて、 キャップオフ状態で、チップを下向き放置時にインキ
の垂れ下がりが、著しく生じることが判った。
【0004】本発明者達が検討したところによれば、前
記の問題は、ボールペンにおいて、その構造上、チッ
プ先端より外方に露出したボール表面およびチップ先端
開口部のインキが増粘し、乾燥し、次にチップ内のイン
キについても増粘し、乾燥するために線かすれが発生す
る。の問題は、比較的粘度が高い油性ボールペンは、
インキをボールを介して紙に転写し筆跡を得るという機
構を利用しており、紙に転写されなかった余剰のインキ
が要因となって、泣きぼてが生じる。ボール径が増大す
ると、ボールの突出面積が増加しボール表面に付着する
インキの量が増加し、、の問題が著しく発生する。
また、チップの先端開口部の面積が増加するために、増
粘、乾燥し易くなり、増粘、乾燥するインキ量も増え、
ボールの回転抵抗が増し、さらに線かすれが発生する傾
向になることが判った。また、の問題は、ボール径が
大径となると、チップの先端開口部の面積およびチップ
内のインキ流通路の断面積を、諸々の筆記性能をだすた
めに増す必要があり、そのために垂れ下がり現象が発生
する。ボール径が1.2mm以上では、このような問題が
著しく発生する。
【0005】前記諸問題を解決するには、ボールに接触
しているインキ(特にチップ先端より外方に露出したボ
ール表面のインキ)の増粘および乾燥により、ボールと
チップ先端部分との接着作用を引き起すことによるボー
ルの回転抵抗の増加を抑制し、筆記時に紙に転写されな
かったボール表面の余剰インキを抑制するために、ボー
ル径が1.2〜2.0mmの大玉のボールでは、ボール表
面の粗さを規制し、露出した表面積を少なくし、ボール
表面へのインキの付着量も少なくして、乾燥インキのボ
ールへの付着強度を低く抑えることが重要であることを
知り、本発明に至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記諸問題を解
決するために、インキ収容筒に、室温20℃における剪
断速度500s-1時のインキ粘度が1,000〜10,
000mPa・s で、非ニュートン粘性指数のn値が0.4
5〜0.90となるように非ニュートン粘性付与剤を含
有し、染料を10〜40重量%含有し、少なくとも分子
中にアルコール性水酸基を1つ以上有する有機溶剤であ
って、沸点240℃以上の有機溶剤を溶剤全量に対し5
5〜90重量%および沸点180℃以上240℃未満の
有機溶剤を溶剤全量に対し10〜45重量%含有したイ
ンキを収容し、ボールペンチップの先端に、平均粗さ
(Ra)が0.005〜0.015μmの表面粗度の、
外径が1.2〜2.0mmであるボールを、チップ先端縁
部から外方にボール径の25%以上30%未満を突出さ
せて回転自在に抱持したことを特徴とするボールペンと
する。
【0007】インキは、筆記時、紙に対するインキの浸
透性を良くし、余剰インキを抑制するために、筆記時の
インキ粘度は低い方が良いが、粘度が低過ぎると紙への
インキの浸透性が良くなり過ぎ、前述したようにボール
径が大きいボールを配したチップの場合には、紙へのイ
ンキ転写量が著しく多くなるため著しい筆跡の滲みが生
じてしまう。垂れ下がり現象を抑制するためには、未筆
記時のインキの粘度は高い方が良いが、高過ぎてもイン
キの転写量が多いため、特に速書き時、ボールへのイン
キ供給能力が著しく低下し、追従不良が発生してしま
う。さらに、ボールに付着したインキが増粘しやすく、
線かすれが生じやすくなる。従って、室温20℃におけ
る剪断速度500s-1時のインキ粘度が1,000〜1
0,000mPa・s で、非ニュートン粘性指数のn値が
0.45〜0.90のものが良い。
【0008】剪断速度を500s-1としたのは、筆記時
ボールの回転によりインキに剪断力がかかり、実際の筆
記における剪断速度が500s-1以上であるからであ
る。剪断速度500s-1における粘度の測定は、イギリ
ス、キャリメ社製CSレオメータを用い温度20℃で行
った。
【0009】非ニュートン粘性指数は、 S=αDn (但し、1>n>0) で示される粘性式中のnを指す。なお、Sは剪断応力
(dyn/cm2)、Dは剪断速度(s-1)、αは非ニュートン
粘性係数を示す。
【0010】非ニュートン粘性指数を有するインキは、
剪断減粘性を示す。つまり、筆記時チップ内のボールの
回転により、チップ内のインキ粘度が低下し、ボールの
回転が止まるとインキの粘度が高くなり、元の粘度とな
るものである。
【0011】乾燥インキの強度は、染料の会合現象(イ
ンキ乾燥時に染料分子が分子間引力により結合し、高分
子状態となること。)により、著しく高くなるが、この
会合現象は、染料濃度と溶剤の組成と沸点との関係に左
右される事を見出した。
【0012】少なくとも分子中にアルコール性水酸基を
1つ以上有する沸点が240℃以上の高沸点有機溶剤
は、インキ乾燥時に染料との相溶性が良く、染料の分子
間に入り込み、電気的に染料に吸着し、会合現象を抑制
し、乾燥インキに対し可塑剤的な働きをする。
【0013】染料の濃度は、インキ組成物中10〜40
重量%が好ましい。
【0014】また、少なくとも分子中にアルコール性水
酸基を1つ以上有する沸点が240℃以上の有機溶剤の
添加量が多すぎると、チップのボールの径が大きいと紙
へのインキの転写量が多くなるため、筆跡が乾燥し難
く、著しい筆跡滲みが生じてしまう。従って、前記沸点
が240℃以上の有機溶剤は、溶剤の全量中55〜90
重量%、沸点が180℃以上240℃未満の有機溶剤
は、溶剤の全量中10〜45重量%が好適である。
【0015】インキ転写機構を利用している油性ボール
ペンでは、ボールにインキが濡れやすくするためにボー
ルの表面を粗面にしている。しかしながら、チップのボ
ール径が大径の場合には、前述したように、ボールの表
面が粗く、突出面積が多いとボール表面へのインキの付
着量が多くなり、乾燥インキのボールへの付着強度が著
しく高くなり、放置後の書き出し時に線かすれが生じ、
また、筆記時における余剰インキが多いために泣きぼて
が生じてしまう。さらに、ボール表面に対するインキの
濡れ性が良すぎ、インキを引き出しやすくし、垂れ下が
りを発生させやすくしてしまう。従って、ボールの表面
の算術平均粗さ(Ra)は、0.005〜0.015μ
mで、ボールのチップ先端縁部から外方への突出量はボ
ール径の25%以上30%未満のものが良い。
【0016】ボールの表面の算術平均粗さ(Ra)が、
0.005μm以下では、ボールへのインキの濡れ性が
悪くなり、筆跡の中抜け等の問題が生じる。ボールの突
出量がボール径の25%未満だと、筆記時に、ボールペ
ン等(ボールペンチップ)をねかして筆記するためにチ
ップ先端部が紙面と当接し易くなり、実用上の問題が発
生する。
【0017】算術平均粗さ(Ra)とは、触針式表面粗
さ測定器(Rank TaylorHobson社製の
機種名:Form−Talysurf−S1F−50)
により測定された粗さ曲線から、その平均線の方向に基
準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から
測定曲線までの偏差の絶対値を合計し、平均した値であ
る。
【0018】
【式1】
【0019】本発明は本発明は、チップにおけるボール
表面の算術平均粗さ、ボールの突出量、および非ニュー
トン粘性付与剤を含有したインキにおける染料濃度、溶
剤の組成および沸点、インキの粘度と非ニュートン粘性
指数のn値を特定することにより、各々の効果が相乗的
に作用して初めて目的が達成できるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、先ず、インキ収容筒の
先端に、算術平均粗さ(Ra)が0.005〜0.01
5μmの表面粗度の、外径が1.2〜2.0mmのボール
を、チップ先端縁部から外方にボール径の25%以上
0%未満を突出させて回転自在に抱持したボールペンチ
ップを、インキ筒の先端に嵌着してボールペンレフィー
ルを構成する。該ボールペンレフィールのインキ収容筒
部分に、染料を10〜40重量%含有した、室温20℃
における剪断速度500s-1時のインキ粘度が1,00
0〜10,000mPa・s で、非ニュートン粘性指数のn
値が0.45〜0.90となるように非ニュートン粘性
付与剤を含有し、少なくとも分子中にアルコール性水酸
基を1つ以上有する有機溶剤で、沸点240℃以上の有
機溶剤を溶剤全量に対し55〜90重量%および沸点1
80℃以上240℃未満の有機溶剤を溶剤全量に対し1
0〜45重量%含有したインキを収容する。このボール
ペンレフィールを軸筒内に挿入し、口金によりチップ先
端をその口金より外方へ突出させて固定し、軸筒の後端
には尾栓を嵌着してボールペンを作製する。
【0021】染料は、筆記具用インキの着色材として従
来より知られている、油溶性染料、酸性染料、塩基性染
料、増塩染料、直接染料等を使用できる。
【0022】剪断減粘性インキとするために、非ニュー
トン粘性付与剤を配合しなければならないが、非ニュー
トン粘性付与剤としては、 脂肪酸アマイドおよびその誘導体:例えば日本化成株式
会社製の商品名:スリパックスC、スリパックスL、ス
リパックスE、スリパックスHや、共栄社化学株式会社
製の商品名:ターレンVA−79や、川研ファインケミ
カル株式会社製の商品名:パリシン285等、 酸化ポリエチレン:例えば共栄社化学株式会社製の商品
名:フローノンSA−300等、硬化ヒマシ油、 有機ベントナイト:例えば日本ガードラー触媒株式会社
製の商品名:TIXGEL、MP等、シリカ等が使用可
能である。これらをインキ全量に対し、0.5〜4.0
重量%添加することにより、0.45〜0.90の非ニ
ュートン粘性指数を与える。
【0023】少なくとも分子中にアルコール性水酸基を
1つ以上有する沸点が240℃以上の有機溶剤として
は、ジエチレングリコール(沸点:245.0℃)、ト
リエチレングリコール(沸点:276.0℃)、テトラ
エチレングリコール(沸点:327.3℃)、エチレン
グリコールモノフェニルエーテル(沸点:244.7
℃)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(沸
点:249.0℃)、トリエチレングリコールモノエチ
ルエーテル(沸点:255.6℃)等が挙げられ、単独
または2種以上を混合して使用できる。
【0024】少なくとも分子中にアルコール性水酸基を
1つ以上有する沸点が180℃以上240℃未満の有機
溶剤としては、エチレングリコール(沸点:198.0
℃)、プロピレングリコール(沸点:188.2℃)、
1,3−ブタンジオール(沸点:207.5℃)、ベン
ジルアルコール(沸点:205.3℃)、ジエチレング
リコールモノエチルエーテル(沸点:195.0℃)等
が挙げられ、単独または2種以上を混合して使用でき
る。
【0025】染料の筆記後の定着やインキの粘度調整の
ために樹脂を添加するが、従来より油性ボールペン用イ
ンキに用いられているバインダ樹脂を用いることができ
る。具体的には、フェノール樹脂、アミド樹脂、キシレ
ン樹脂、水添ロジン樹脂、ケトン樹脂などが挙げられ、
単独または混合して用いることができる。
【0026】その他、インキの添加剤として、必要に応
じて、界面活性剤、分散剤、防錆剤、防菌剤、潤滑剤、
H調整剤、染料溶解安定剤等を適宜選択して添加する
ことができる。
【0027】一般的なボールペンチップのボールの材質
としては、タングステンカーバイト系超硬材ボール、シ
リカ、アルミナ、ジルコニア、炭化ケイ素等のセラミッ
クボール等があるが、ボールの材質に応じて最適な算術
平均粗さ(Ra)の値を適宜選択する。
【0028】
【実施例】本発明の実施例を説明する。 実施例1 先ず、従来の方法と同様にして、ボール抱持室にボール
径:Dが1.6mmで算術平均粗さ(Ra)が0.007
3μmの表面粗度のタングステンカーバイト系超硬材の
ボールを、チップ先端部からの突出が0.44mm(ボー
ル径の27.5%)となるように形成したボールペンチ
ップを備えたレフィールに、下記に示す組成物を混合
後、70℃に加温撹拌し、染料、樹脂を溶解し、剪断速
度500s-1時粘度6,000mPa・s の黒色インキを得
て収納し、ボールペンを作製した。 スピロンブラックGMH−スペシャル 15重量% (染料、保土谷化学工業株式会社製) バリファーストバイオレット1701 15重量% (染料、オリエント化学工業株式会社製) ハイラック110H 13重量% (ケトン樹脂、日立化成株式会社製) PVP K−120 0.4重量% (ポリビニルピロリドン樹脂、ISP社製) エチレングリコールモノフェニルエーテル 40.5重量% (沸点244.7℃) ベンジルアルコール 10.1重量% (沸点205.3℃) ターレンVA−79 1重量% (非ニュートン粘性付与剤、共栄社化学株式会社製) オレイン酸 5重量% (潤滑剤)
【0029】以下、チップのボールにおけるボール径、
算術平均粗さ(Ra)およびチップ先端部からの突出量
と、インキの配合を表1に示す通りとした以外は、実施
例1と同様にしてボールペンを作製し、本願発明の構成
要件に該当するものを実施例とし、そうでないものを比
較例とした。
【0030】
【表1】
【0031】各実施例および比較例のボールペンを用意
し、次の要領で試験及び評価をおこなった。 [放置後の書き出しに関する試験方法と評価] 試験方法:キャップオフ状態で、室温で1週間放置した
後、筆記角度70度、荷重200g、筆記速度4m/mi
n の諸条件下で、直線書きを行い、その時の線かすれが
無く、正常な筆跡で書き出せるまでの距離を測定した。 評価:5mm未満で、線かすれがなく書き出せたもの・・・・・・・・・・・○ 5mm以上100mm以内で、線かすれがなく書き出せたものがあった場合 ・△ 100mmを越えて、書き出せたものがあった場合・・・・・・・・・×
【0032】[インキ垂れ下がりに関する試験と評価] 試験方法:キャップオフ状態で、ボールペンをチップを
下向きに直立して、温度30℃、湿度95%RHで24
時間放置後の、チップ先端部のインキ流出の有無を目視
で観察した。 評価:インキ流出無し・・・・・・・・・・・・・・・○ インキ流出があった場合・・・・・・・・・・・×
【0033】[インキ追従性に関する試験と評価] 試験方法:筆記角度70度、荷重200g、筆記速度4
m/min の諸条件下で、直線書きを行い、その時の筆跡
の線きれの有無を目視により観察した。 評価:線きれ無し・・・・・・・・・・・・・・・・・○ 線きれがあった場合・・・・・・・・・・・・・×
【0034】[筆跡の滲みに関する試験方法と評価] 試験方法:筆記角度70度、荷重200g、筆記速度4
m/min の諸条件下で、直線書きを行い、その時の筆跡
の滲みの有無を目視により観察した。 評価:滲み無し・・・・・・・・・・・・・・・・・・○ 多少の滲みがあった場合・・・・・・・・・・・△ 著しい滲みがあった場合・・・・・・・・・・・×
【0035】[泣きぼてに関する試験方法と評価]試験
方法:筆記角度70度、荷重200g、筆記速度4m/
min の諸条件下で、らせん書きを行い、筆記距離100
mあたりのぼての発生個数を数え、4本の平均個数を調
べた。 評価:平均個数が、1個以下・・・・・・・・・・・・○ 平均個数が、1個を越えて5個未満・・・・・・△ 平均個数が、5個以上・・・・・・・・・・・・×
【0036】試験の結果は、表1に示すとおりである。
【0037】比較例1は、ボールの表面粗度が高く、ボ
ールの突出量もボール径の31.3%と大きいために、
放置後の書き出し性能が悪く、またインキ垂れ下がり現
象および泣きぼて現象が発生してしまった。
【0038】比較例2は、非ニュートン粘性指数のn値
が低いために、放置後の書き出し性能が悪く、またイン
キの追従性が悪かった。
【0039】比較例3は、インキの粘度が高すぎるため
に、泣きぼて現象が発生してしまった。
【0040】比較例4は、染料の濃度が高すぎ、放置後
の書き出し性能が悪かった。
【0041】比較例5は、沸点が240℃以上の有機溶
剤の配合量が少なすぎるために、放置後の書き出し性能
が悪かった。
【0042】比較例6は、沸点が240℃以上の有機溶
剤の配合量が多すぎるために、筆跡に滲みが生じてしま
った。
【0043】
【発明の効果】本発明のボールペンは前述したような構
成なので、ボール径が1.2〜2.0mmの大径のボール
を配したチップであっても、キャップオフ時の放置後の
書き出し性能が良く、インキの垂れ下がり現象、インキ
の追従性、筆跡に滲みを生じにくく、泣きぼて現象の少
ない満足のいくボールペンを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特許3031666(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B43K 1/08 B43K 7/00 - 7/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インキ収容筒に、室温20℃における剪断
    速度500s-1時のインキ粘度が1,000〜10,0
    00mPa・s で、非ニュートン粘性指数のn値が0.45
    〜0.90となるように非ニュートン粘性付与剤を含有
    し、染料を10〜40重量%含有し、少なくとも分子中
    にアルコール性水酸基を1つ以上有する有機溶剤であっ
    て、沸点240℃以上の有機溶剤を溶剤全量に対し55
    〜90重量%および沸点180℃以上240℃未満の有
    機溶剤を溶剤全量に対し10〜45重量%含有したイン
    キを収容し、ボールペンチップの先端に、平均粗さ(R
    a)が0.005〜0.015μmの表面粗度の、外径
    が1.2〜2.0mmであるボールを、チップ先端縁部か
    ら外方にボール径の25%以上30%未満を突出させて
    回転自在に抱持したことを特徴とするボールペン。
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