JPH0812916A - ボールペン用水性白色顔料インキ - Google Patents

ボールペン用水性白色顔料インキ

Info

Publication number
JPH0812916A
JPH0812916A JP16744894A JP16744894A JPH0812916A JP H0812916 A JPH0812916 A JP H0812916A JP 16744894 A JP16744894 A JP 16744894A JP 16744894 A JP16744894 A JP 16744894A JP H0812916 A JPH0812916 A JP H0812916A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
water
weight
white pigment
viscosity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP16744894A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3269267B2 (ja
Inventor
Masahiro Uchino
昌洋 内野
Akiko Itabashi
明子 板橋
Eiichi Okabe
鋭一 岡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pentel Co Ltd filed Critical Pentel Co Ltd
Priority to JP16744894A priority Critical patent/JP3269267B2/ja
Publication of JPH0812916A publication Critical patent/JPH0812916A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3269267B2 publication Critical patent/JP3269267B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 酸化チタンと、キサンタンガム、グァーガム
などの増粘性水溶性樹脂と、スチレン−アクリル酸共重
合体のアンモニウム塩の水溶液などの結合材と、マルチ
トール、オリゴ糖アルコールなどの糖アルコールと、水
とを少なくとも含み、粘度が6000〜50000セン
チポイズ(E型粘度計、stローター、1rpm、25
℃)であり、粘性指数(1rpmと10rpmにおける
粘度の比)が2以上であるボールペン用水性白色顔料イ
ンキ。 【効果】 長期間保存しても、酸化チタンの沈降分離が
発生せず、インキの吐出も良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インキ収容室に直接イ
ンキを充填する型のボールペンに用いる、酸化チタンを
含むインキであって、白色の筆跡を筆記したり、水性ペ
ン、油性ペンの筆跡や、タイプライター等の印字や、乾
式複写機による複写像などを隠蔽修正するボールペン用
水性白色顔料インキ関する。
【0002】
【従来の技術】従来、白色顔料を着色材として用いたイ
ンキとしては、特開平4−258677号公報に記載さ
れたインキがある。このインキは、酸化チタンなどの隠
蔽材と、樹脂エマルジョンなどの結合材と水とより少な
くともなり、粘度が数10〜数100センチポイズであ
って、修正液やマーキングペンに使用できる。しかし、
上記のインキの場合、着色材として比重の大きな酸化チ
タンを使用しているために、短期間で酸化チタンが沈降
してしまう。よって、このようなインキは使用前に撹拌
して、沈降した酸化チタンを再分散してから使用しなけ
ればならないという不便さがあった。
【0003】上記のインキに対し、使用前の撹拌による
酸化チタンの再分散を不要とした水性白色顔料インキも
提案されている。例えば、特開昭59−217776号
公報には、ポリアクリル酸ソーダを使用してインキ粘度
を10000センチポイズとしたインキが開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記、特開平4−25
8677号公報に記載されているようなインキをボール
ペンに用いた場合、使用前に撹拌して、沈降した酸化チ
タンを再分散することができないので、筆記が不能にな
ってしまう。特に、インキ粘度が数10〜数100セン
チポイズであると、酸化チタンの沈澱物は再分散不可能
なハードケーキ化し易いため、実用化がほとんど不可能
である
【0005】また、特開昭59−217776号公報に
記載されているようなインキであっても、ポリアクリル
酸ソーダのような増粘剤を使用しただけでは、酸化チタ
ンの沈降を遅くすることはできても、防止することはで
きない。この場合、インキ粘度が高いため酸化チタン沈
澱物のハードケーキ化はないが、インキの流動性が失わ
れ、ボールペンペン先からインキが吐出しなくなる。ポ
リアクリル酸ソーダのような増粘剤の添加量を増し、酸
化チタンの沈降を防止するようインキ粘度を極端に高く
した場合、ボールペンのペン先からインキが吐出しな
い。
【0006】ところで、通常のボールペン用水性インキ
はペン先の乾燥防止のため、インキ中にエチレングリコ
ール、グリセリンといった吸湿性を有する水溶性有機溶
剤が含まれている。しかしながら、これらの水溶性有機
溶剤は、本発明のインキを修正用として用いる場合、油
性ボールペンインキの筆跡や、タイプライター等の印字
を溶解し、隠蔽消去が不十分となる原因となるので実用
上問題となる。
【0007】本発明の課題は、使用時の再分散操作を必
要とせず、長期間放置した後でもインキ吐出が良好であ
り、修正液としても十分な品質を有するボールペン用水
性白色顔料インキを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化チタン
と、増粘性水溶性樹脂と、結合材と、糖アルコールと、
水とを少なくとも含み、該組成物の粘度が6000〜5
0000センチポイズ(E型粘度計、stローター、1
rpm、25℃)であり、粘性指数(1rpmと10r
pmにおける粘度の比)が2以上であるボールペン用水
性白色顔料インキを要旨とするものである。
【0009】以下、詳細に説明する。酸化チタンは着色
材又は隠蔽材として使用するものであり、ルチル型、ア
ナターゼ型などの各種の酸化チタンが使用できる。市販
のものとしては、タイトーンSR−1、同R−650、
同R−3L、同A−110、同A−150、同R−5N
(以上、堺化学工業(株)製)、タイペークR−58
0、同R−550、同R−930、同A−100、同A
−220、同CR−58(以上、石原産業(株)製)、
クロノスKR−310、同KR−380、同KR−48
0、同KA−10、同KA−20、同KA−30(以
上、チタン工業(株)製)、タイピュアR−900、同
R−931(以上、デュポン・ジャパン・リミテッド社
製)、チタニックスJR−300、同JR−600A、
同JR−800、同JR−801(以上、テイカ(株)
製)などが挙げられる。その使用量は、ボールペン用水
性白色顔料インキ全量に対して30〜60重量%が好ま
しいが、特に、修正液としての使用においては、後述す
る結合材の4倍重量以上とすることが好ましい。これ
は、修正液として使用する場合、その塗膜は、修正する
文字などを隠蔽するために高い隠蔽性である必要があ
り、また、筆記具による再筆記を可能とするため、乾燥
塗膜が多孔性であることが好ましいためである。
【0010】増粘性水溶性樹脂は、修正液の粘度、及び
粘性指数を調整するために使用するもので、少量の添加
量で効果を発現するものである。具体的には、ポリビニ
ルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル
酸塩、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体等
といった合成系(共)重合物や、ナトリウムカルボキシ
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース系高
分子や、グァーガム、キサンタンガム、ウエランガム、
ラムザンガム、ローカストビンガム等の天然系高分子の
外、水添ヒマシ油、ポリカルボン酸アミド等のゲル化剤
といったものが挙げられる。これらの増粘性水溶性樹脂
は1種又は2種以上混合しても使用できる。その使用量
は、本ボールペン用水性白色顔料インキが適切な粘度、
及び粘性指数を示すよう設定されるが、ボールペン用水
性白色顔料インキ全量に対し0.1〜2.0重量%が好
ましい。
【0011】結合材は、インキ塗膜を紙面に定着させる
ために使用するものである。具体的には、スチレン−ア
クリル酸共重合体のアルカリ金属塩、アミン塩、アンモ
ニウム塩、α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体の
アルカリ金属塩、アミン塩、アンモニウム塩、スチレン
−アクリル酸エステル−アクリル酸共重合体のアルカリ
金属塩、アミン塩、アンモニウム塩の外、アクリル系樹
脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合物
などの水不溶性樹脂が挙げられる。なお、水不溶性樹脂
は、当然、水性エマルジョンの形態で使用する。その使
用量はボールペン用水性白色顔料インキ全量に対し3〜
20重量%が好ましい。
【0012】糖アルコールは、糖のアルデヒド基及びケ
トン基を還元して得られる多価アルコールであり、酸化
チタンのインキ中での沈降を抑制し、更に、長期間保管
した後でもインキの流動性を維持するために使用すると
共に、その保湿性、吸湿性を利用してペン先の乾燥防止
の目的で使用するものである。糖アルコールとしては、
ソルビット、マンニット、キシリット、エリスリトー
ル、イノシットなどの一糖アルコール、マルチトール、
イソマルチトール、ラクチトール、パラチニットなどの
二糖アルコール、マルトトリイトール、イソマルトトリ
イトール、還元パノースなどの三糖アルコール、および
オリゴ糖アルコールといわれる四糖以上のアルコールな
どが挙げられる。これら、糖アルコールの常温における
性状は粘稠な液体または固体である。上記の糖アルコー
ルは、一種又は二種以上混合しても使用可能である。そ
の使用量はボールペン用水性白色顔料インキ全量に対し
1.0〜20.0重量%が好ましい。
【0013】水は溶剤として使用するものである。
【0014】その他、従来、筆記具用水性インキ、水性
修正液に用いられる界面活性剤、分散剤、防腐剤、潤滑
剤、体質顔料など公知の素材を必要に応じて用いること
も出来る。
【0015】なお、通常の筆記具用水性インキ、水性修
正液に用いられているアルコール類、グリコール類、セ
ロソルブ類、カルビトール類などの水溶性有機溶剤も使
用できる。しかし、これらの水溶性有機溶剤は、本イン
キを修正液として使用する場合、修正しようとする筆
跡、特に油性インキ等の筆跡を溶解するため、好ましく
ない。そこで、水溶性有機溶剤を筆記特性などの調整で
使用する場合でも、その使用量はボールペン用水性白色
顔料インキ全量に対し5重量%以下であることが好まし
い。
【0016】本発明のボールペン用水性白色顔料インキ
は、その粘度が6000〜50000センチポイズ(E
型粘度計、stローター、1rpm、25℃)以上であ
ることが必要である。これは、このボールペン用インキ
として書き易さに優れ、インキ吐出が良好であり、十分
な筆跡濃度を保証するためである。インキの粘度が60
00センチポイズより低い場合、白色顔料である酸化チ
タンの沈降分離が大きくなり、特に、上向きに放置され
た場合の筆跡濃度が極端に低くなり、50000センチ
ポイズより高い場合、インキの吐出性が低く、書き難く
なる。また、粘性指数(1rpmと10rpmにおける
粘度の比)が2以上であることが必要である。これは、
使用時のインキの吐出を良好とするためであって、回転
するボールによりインキの粘度が急激に低下することを
意味する。インキの粘性指数が2より小さい場合、使用
時に回転するボールによる粘度低下が小さいため、水性
白色顔料インキの吐出が悪くなる。
【0017】本発明のボールペン用水性白色顔料インキ
の製造は、種々の方法が採用できる。例えば、上記各成
分を配合し、これをボールミル、サンドグラインダー、
スピードラインミル、ロールミル等の分散機により混合
分散すれば、インキは容易に得られる。
【0018】本発明のボールペン用水性白色顔料インキ
を充填するボールペンの一例を図1に示す。図1におい
て参照符号1は、ポリエチレン又はポリプロピレンなど
の合成樹脂よりなる透明又は半透明なインキ収容管であ
る。このインキ収容管1の一端にはペン先となる洋白
製、ステンレス製、真鍮製、樹脂製などのボールペンチ
ップ(ボールとしてはタングステンカーバイド、シリコ
ンカーバイド等の材質のものが使用できる)2が止着さ
れている。
【0019】またインキ収容管1の内部には、本発明の
ボールペン用水性白色顔料インキ3が収容されている。
このボールペン用水性白色顔料インキ3の他端側には、
この水性インキ3と相溶しないインキ逆流防止体4が収
容されている。このインキ逆流防止体4は、衝撃による
インキの洩れを防止したり、高温の環境下に置かれた際
のインキの蒸発を防止するために使用するものであり、
流動パラフィン、液状ポリブテンなどの難揮発性有機液
体或いは不揮発性有機液体或いはワセリン、シリコンオ
イル、シリコングリスを主成分とし、これをゲル状にし
たものである。必要に応じてインキ収容管への付着を防
止する目的で界面活性剤などを併用しても良い。尚、図
1に示すボールペンを中芯として、透明又は半透明な樹
脂製の軸筒よりなる外装体を用いても良い。
【0020】
【作用】本発明に係るボールペン用水性白色顔料インキ
の作用については、以下のように推察する。本発明に係
るボールペン用水性白色顔料インキにおいて、使用して
いる糖アルコールは多価アルコールであるところから親
水性が強く、親水性の強い酸化チタンとは吸着し易い。
そのため酸化チタンと増粘性水溶性樹脂や結合材との吸
着点が少なくなるので、増粘性水溶性樹脂や結合材の分
子が酸化チタンから外側に伸びて、酸化チタンと増粘性
水溶性樹脂や結合材とで形成する見掛けの粒径が大きく
なり、粒子同士が接近し難く、強固な凝集体を形成し難
くなる。このため、長期保存の後でも、酸化チタンの沈
降が防止でき、インキは流動性を維持できる。また、本
発明の白色顔料インキは粘度が6000〜50000セ
ンチポイズ(E型粘度計、stローター、1rpm、2
5℃)であり、粘性指数(1rpmと10rpmにおけ
る粘度の比)が2以上であるため、顔料である酸化チタ
ンの沈降分離を防止すると共に、使用時に回転するボー
ルによる粘度低下が急激に起こり、吐出を良好にしてい
る。更に、本発明の水性白色顔料インキに使用している
糖アルコールは、常温で粘稠な液体または固体であるた
め殆ど溶解性を持たず、従来の水溶性有機溶剤のように
油性インキの筆跡やタイプライター等の印字を溶解する
ことなく、隠蔽性が損なわれず、しかも、糖アルコール
は保湿性、吸湿性を有するために従来の水溶性有機溶剤
と同様、ペン先の乾燥性を防止できる。
【0021】
【実施例】
実施例1 チタニックスJR800(酸化チタン) 45重量部 ケルザンAR(増粘性水溶性樹脂、キサンタンガム、三晶(株)製)の5重量 %水溶液 6重量部 ジョンクリルJ−61J(結合材、スチレン−アクリル酸共重合体のアンモニ ウム塩の水溶液、固形分31重量%、ジョンソンポリマー(株)製)24重量部 ソルビット(一糖アルコール、協和発酵工業(株)製) 10重量部 水 14重量部 BC−30TX(分散剤、日光ケミカルズ(株)製) 1重量部 上記成分中、ケルザンARの5重量%水溶液以外の成分
を混合し、ボールミルで24時間分散処理を行った後、
ケルザンARの5重量%水溶液を加え、更に1時間撹拌
を行い、ボールペン用水性白色顔料インキを得た。
【0022】実施例2 クロノスKR−380(酸化チタン) 45重量部 ケルザンAR(前述)の5重量%水溶液 6重量部 ポリゾールEVA P−1(結合材、エチレン−酢酸ビニルエマルジョン、固 形分50%、昭和高分子(株)製) 10重量部 マンニット(糖アルコール、東和化成工業(株)製) 12重量部 水 26重量部 BC−30TX(前述) 1重量部 上記成分中、ケルザンARの5重量%水溶液以外の成分
を混合し、ボールミルで24時間分散処理を行った後、
ケルザンARの5重量%水溶液を加え、更に1時間撹拌
を行い、ボールペン用水性白色顔料インキを得た。
【0023】実施例3 タイピュアR−931(酸化チタン) 40重量部 ジャガーHP−60(増粘性水溶性樹脂、ガーガム誘導体、三晶(株)製)の 5重量%水溶液 15重量部 ジョンクリルJ−62(結合材、α−スチレン−アクリル酸エステル−アクリ ル酸共重合体のアンモニウム塩の水溶液、固形分34重量%、ジョンソンポリマ ー(株)製) 22重量部 マルチトール(二糖アルコール、東和化成工業(株)製) 8重量部 水 14重量部 MYS45(分散剤、日光ケミカルズ(株)製) 1重量部 上記成分中、ジャガーHP−60の5重量%水溶液以外
の成分を混合し、ボールミルで24時間分散処理を行っ
た後、ジャガーHP−60の5重量%水溶液を加え、更
に1時間撹拌を行い、ボールペン用水性白色顔料インキ
を得た。
【0024】実施例4 クロノスKR−380(前述) 50重量部 ケルザンM(増粘性水溶性樹脂、キサンタンガム、三晶(株)製)の重量%水 溶液) 8重量部 ジョンクリルJ−711(結合材、アクリル系エマルジョン、固形分42重量 %、ジョンソンポリマー(株)製) 19重量部 PO−30(オリゴ糖アルコールを60〜65%含む混合糖アルコール、東和 化成工業(株)製) 8重量部 水 14重量部 MYS45(分散剤、日光ケミカルズ(株)製) 1重量部 上記成分中、ケルザンMの5重量%水溶液以外の成分を
混合し、ボールミルで24時間分散処理を行った後、ケ
ルザンMの5重量%水溶液を加え、更に1時間撹拌を行
い、ボールペン用水性白色顔料インキを得た。
【0025】実施例5 チタニックスJR800(酸化チタン) 45重量部 ケルザンAR(前述)の5重量%水溶液 7重量部 モビニール742C(結合材、アクリル系エマルジョン、固形分46%、ヘキ スト合成(株)製) 20重量部 イノシット(一糖アルコール、関東化学(株)製) 12重量部 水 15重量部 BC−30TX(前述) 1重量部 上記成分中、ケルザンARの5重量%水溶液以外の成分
を混合し、ボールミルで24時間分散処理を行った後、
ケルザンARの5重量%水溶液を加え、更に1時間撹拌
を行い、ボールペン用水性白色顔料インキを得た。
【0026】実施例6 クロノスKR−380(前述) 50重量部 ケルザンAR(前述)の5重量%水溶液 5重量部 ポリゾールPS(結合材、酢酸ビニル系エマルジョン、固形分50%、昭和高 分子(株)製) 15重量部 オリゴトース(マルトトリオースを主成分とする混合糖アルコール、日研化学 (株)製) 5重量部 水 21重量部 グリセリン(水溶性有機溶剤) 3重量部 BC−30TX(前述) 1重量部 上記成分中、ケルザンARの5重量%水溶液以外の成分
を混合し、ボールミルで24時間分散処理を行った後、
ケルザンARの5重量%水溶液を加え、更に1時間撹拌
を行い、ボールペン用水性白色顔料インキを得た。
【0027】比較例1 実施例1において、ソルビットを除き、代わりにグリセ
リン(水溶性有機溶剤)を10重量部添加した他は実施
例1と同様になし、ボールペン用水性白色顔料インキを
得た。
【0028】比較例2 実施例4において、PO−30を除き、代わりにエチレ
ングリコール(水溶性有機溶剤)を8重量部添加した他
は実施例4と同様になし、ボールペン用水性白色顔料イ
ンキを得た。
【0029】比較例3 実施例1において、ケルザンARの5重量%水溶液を2
重量部となし、その分水を4重量部加えた他は実施例1
と同様になし、ボールペン用水性白色顔料インキを得
た。
【0030】比較例4 実施例4において、ケルザンMの5重量%水溶液を20
部となし、水を4重量部となした他は実施例4と同様に
なし、ボールペン用水性白色顔料インキを得た。
【0031】比較例5 実施例2において、ケルザンARの5重量%水溶液を1
重量部となし、クロノスKR−380を50重量部とな
した他は実施例2と同様になし、ボールペン用水性白色
顔料インキを得た。
【0032】比較例6 実施例1において、ソルビットを除き、代わりに水を1
0重量部添加した他は実施例1と同様になし、ボールペ
ン用水性白色顔料インキを得た。
【0033】以上の実施例1〜6及び比較例1〜6で得
たボールペン用水性白色顔料インキの粘度、粘性指数測
定した。結果を表1に示す。また、上記ボールペン用水
性白色顔料インキを、直径0.8mmのボール(タング
ステンカーバイド焼結体)を用いたステンレス製ボール
ペンチップを取り付けた内径3.0mmのポリプロピレ
ン製の中空筒体よりなる透明なインキ収容管に充填し、
その上部に液状ポリブテンをグリース状としたインキ逆
流防止体を充填後、インキ中の気泡を遠心脱気してボー
ルペン中芯を作成した。このボールペン中芯を用いて油
性ボールペン(BK70、ぺんてる(株)製)の筆跡の
修正消去試験を行なった。更に、このボールペン中芯
を、50℃、湿度30%の恒温恒湿室にペン先を密封し
た状態で24時間放置した後のペン先乾燥性試験を行っ
た。また、ペン先を密封し、ペン先上向きで2ヶ月放置
した後の筆記性試験、ペン先を密封し、ペン先下向きで
2ヶ月放置した後の修正液の沈降分離試験を行った。試
験結果を表2に示す。
【0034】粘度測定:E型粘度計にてstローターを
使用し、25℃、1rpmにて測定する。
【0035】粘性指数:E型粘度計にてstローターを
使用し、25℃での1rpmと10rpmにおける粘度
の比。 粘性指数=1rpm時の粘度/10rpm時の粘度
【0036】
【表1】
【0037】筆跡の消去性試験:油性ボールペン(BK
70、ぺんてる(株)製)筆跡の修正を行い、目視観察
にて消去性を評価した。 ・結果:十分に隠蔽消去した場合を○、少し筆跡を溶解
している場合を△、筆跡を溶解し隠蔽消去できない場合
を×とした。
【0038】ペン先乾燥性試験:50℃、湿度30%の
恒温恒湿室内にペン先を密封した状態で24時間放置し
た後、黒色の画用紙に筆記し、筆跡を観察することによ
りペン先の乾燥性を評価した。 ・結果:カスレもなく筆記できた場合を○、初期にカス
レが出たが、その後筆記できた場合を△、カスレて筆記
できなかった場合を×とした。
【0039】2ヶ月後の筆記性試験:50℃、湿度30
%の恒温恒湿室にペン先を密封した状態で、ペン先を上
向きにして2ヶ月放置した後、黒色の画用紙に筆記し、
筆跡を目視観察した。 ・結果:カスレもなく筆記できた場合を○、初期にカス
レが出たが、その後筆記できた場合を△、カスレて筆記
できなかった場合を×とした。
【0040】2ヶ月後の沈降分離試験:50℃、湿度3
0%の恒温恒湿室にペン先を密封した状態で、ペン先を
下向きにして2ヶ月放置した後、インキ収容管中のイン
キを目視観察して、酸化チタンの沈降分離の有無を評価
した。 ・結果:修正液に上澄みが認められなかった場合を○、
わずかだが上澄みが認められた場合を△、修正液に沈降
分離が認められた場合を×とした。
【0041】
【表2】
【0042】更に、実施例1〜6のボールペン用水性白
色顔料インキを充填したボールペン中芯を用いて手書き
筆記を行ったところ、すべて書き易さ、吐出が良好であ
り、使用と共にインキ減量状態が透明なインキ収容管を
通して目視確認できるものであった。又、上記ボールペ
ンのボールを、タングステンカーバイド焼結体からシリ
コンカーバイド焼結体に代えた場合の筆記性、及び直径
0.5mmのタングステンカーバイド焼結体に代えた場
合の筆記性、更に直径0.5mmのシリコンカーバイド
焼結体に代えた場合の筆記性は、いずれも上記のボール
ペン中芯と同様に良好なものであった。
【0043】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よるボールペン用水性白色顔料インキは、撹拌などの再
分散操作をすることなく筆記でき、長時間放置した後で
も筆記性が良好であり、ペン先乾燥性に優れ、しかも、
ボールペンなどの筆跡の隠蔽消去性も良好な、実用上極
めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインキを使用するボールペンの一例
である。
【符号の説明】
1…インキ収容管 2…ボールペンチップ 3…ボールペン用水性白色顔料インキ 4…インキ逆流防止体
【手続補正書】
【提出日】平成7年6月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】実施例4 クロノスKR−380(前述) 50重量部 ケルザンM(増粘性水溶性樹脂、キサンタンガム、三晶(株)製)の重量% 水溶液) 8重量部 ジョンクリルJ−711(結合材、アクリル系エマルジョン、固形分42重量 %、ジョンソンポリマー(株)製) 19重量部 PO−30(オリゴ糖アルコールを60〜65%含む混合糖アルコール、東和 化成工業(株)製) 8重量部 水 14重量部 MYS45(分散剤、日光ケミカルズ(株)製) 1重量部 上記成分中、ケルザンMの5重量%水溶液以外の成分を
混合し、ボールミルで24時間分散処理を行った後、ケ
ルザンMの5重量%水溶液を加え、更に1時間撹拌を行
い、ボールペン用水性白色顔料インキを得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化チタンと、増粘性水溶性樹脂と、結
    合材と、糖アルコールと、水とを少なくとも含み、該組
    成物の粘度が6000〜50000センチポイズ(E型
    粘度計、stローター、1rpm、25℃)であり、粘
    性指数(1rpmと10rpmにおける粘度の比)が2
    以上であるボールペン用水性白色顔料インキ。
JP16744894A 1994-06-27 1994-06-27 ボールペン用水性白色顔料インキ Expired - Lifetime JP3269267B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16744894A JP3269267B2 (ja) 1994-06-27 1994-06-27 ボールペン用水性白色顔料インキ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16744894A JP3269267B2 (ja) 1994-06-27 1994-06-27 ボールペン用水性白色顔料インキ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0812916A true JPH0812916A (ja) 1996-01-16
JP3269267B2 JP3269267B2 (ja) 2002-03-25

Family

ID=15849895

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16744894A Expired - Lifetime JP3269267B2 (ja) 1994-06-27 1994-06-27 ボールペン用水性白色顔料インキ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3269267B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08231916A (ja) * 1995-02-22 1996-09-10 Pentel Kk ボールペン用水性白色顔料インキ
JPH08325503A (ja) * 1995-05-31 1996-12-10 Pentel Kk ボールペン用水性顔料インキ
WO2000029494A1 (fr) * 1998-11-13 2000-05-25 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Composition d'encre a base d'eau pour instrument d'ecriture
US6261351B1 (en) 1997-12-01 2001-07-17 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Water based ink for ball point pen
US6492435B1 (en) 1997-05-07 2002-12-10 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Water based white color tone pigment ink for ball point pen
JP2012131952A (ja) * 2010-12-24 2012-07-12 Pilot Corporation 水性ボールペン用インキ組成物
JP2015096561A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 三菱鉛筆株式会社 筆記具用水性インク組成物
JP2017052832A (ja) * 2015-09-07 2017-03-16 三菱鉛筆株式会社 筆記具用水性インク組成物
CN110423514A (zh) * 2019-08-06 2019-11-08 上海晨光文具股份有限公司 一种抑制积墨圆珠笔墨水组合物

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59217776A (ja) * 1983-05-24 1984-12-07 Mikuni Shikiso Kk 水性顔料組成物
JPH02214785A (ja) * 1989-02-14 1990-08-27 Mitsubishi Pencil Co Ltd 水性インキ
JPH0476074A (ja) * 1990-07-17 1992-03-10 Mikuni Shikiso Kk ホワイトボード用水性インキ
JPH0649405A (ja) * 1992-07-30 1994-02-22 Pentel Kk ボールペン用蛍光水性インキ
JPH0673323A (ja) * 1992-08-28 1994-03-15 Mikuni Shikiso Kk 筆記用具用水性インキ組成物
JPH06212106A (ja) * 1992-05-20 1994-08-02 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インク
JPH06287499A (ja) * 1993-03-31 1994-10-11 Pentel Kk ボールペン用水性白色顔料インキ
JPH07118592A (ja) * 1993-10-27 1995-05-09 Pentel Kk ボールペン用水性金属光沢色インキ
JPH07216283A (ja) * 1994-01-28 1995-08-15 Pentel Kk ボールペン用水性白色顔料インキ
JPH07216284A (ja) * 1994-02-01 1995-08-15 Tombow Pencil Co Ltd 水性ボールペンインキ組成物

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59217776A (ja) * 1983-05-24 1984-12-07 Mikuni Shikiso Kk 水性顔料組成物
JPH02214785A (ja) * 1989-02-14 1990-08-27 Mitsubishi Pencil Co Ltd 水性インキ
JPH0476074A (ja) * 1990-07-17 1992-03-10 Mikuni Shikiso Kk ホワイトボード用水性インキ
JPH06212106A (ja) * 1992-05-20 1994-08-02 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インク
JPH0649405A (ja) * 1992-07-30 1994-02-22 Pentel Kk ボールペン用蛍光水性インキ
JPH0673323A (ja) * 1992-08-28 1994-03-15 Mikuni Shikiso Kk 筆記用具用水性インキ組成物
JPH06287499A (ja) * 1993-03-31 1994-10-11 Pentel Kk ボールペン用水性白色顔料インキ
JPH07118592A (ja) * 1993-10-27 1995-05-09 Pentel Kk ボールペン用水性金属光沢色インキ
JPH07216283A (ja) * 1994-01-28 1995-08-15 Pentel Kk ボールペン用水性白色顔料インキ
JPH07216284A (ja) * 1994-02-01 1995-08-15 Tombow Pencil Co Ltd 水性ボールペンインキ組成物

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08231916A (ja) * 1995-02-22 1996-09-10 Pentel Kk ボールペン用水性白色顔料インキ
JPH08325503A (ja) * 1995-05-31 1996-12-10 Pentel Kk ボールペン用水性顔料インキ
US6492435B1 (en) 1997-05-07 2002-12-10 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Water based white color tone pigment ink for ball point pen
US6261351B1 (en) 1997-12-01 2001-07-17 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Water based ink for ball point pen
WO2000029494A1 (fr) * 1998-11-13 2000-05-25 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Composition d'encre a base d'eau pour instrument d'ecriture
US6599352B1 (en) 1998-11-13 2003-07-29 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Water-based ink composition for writing instrument
JP2012131952A (ja) * 2010-12-24 2012-07-12 Pilot Corporation 水性ボールペン用インキ組成物
JP2015096561A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 三菱鉛筆株式会社 筆記具用水性インク組成物
JP2017052832A (ja) * 2015-09-07 2017-03-16 三菱鉛筆株式会社 筆記具用水性インク組成物
CN110423514A (zh) * 2019-08-06 2019-11-08 上海晨光文具股份有限公司 一种抑制积墨圆珠笔墨水组合物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3269267B2 (ja) 2002-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6406204B1 (en) Oily ink for writing instrument
JP3269267B2 (ja) ボールペン用水性白色顔料インキ
JP3334435B2 (ja) ボールペン用水性顔料インキ
JP5483306B2 (ja) 水性ボールペン
JP2007297514A (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンレフィル、ボールペン
JP3312212B2 (ja) ボールペン用水性白色顔料インキ
JP4841127B2 (ja) 水性インキ組成物
JP4286350B2 (ja) ボールペン用水性白色インキ組成物
JP2002235025A (ja) ボールペン用水性インキ組成物
JP2008050484A (ja) 筆記具用消去性インキ組成物及びそれを用いた筆記具
JPH07216283A (ja) ボールペン用水性白色顔料インキ
JP4993850B2 (ja) 消去性インキ組成物
JP4925570B2 (ja) 消去性インキ組成物
JP4326867B2 (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン
JPH08143807A (ja) 水性インキ組成物
JP4219193B2 (ja) 水性ボールペン
JP2007297448A (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンレフィル、ボールペン
JP2007238736A (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを収容したボールペン
JP3816368B2 (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン
JP5651290B2 (ja) 消去性インキ組成物
JP2024065485A (ja) 水性インキ組成物
JP2006008941A (ja) 筆記具用水性インキ組成物
JPH11245578A (ja) 筆記具
JP2010196073A (ja) キャップレスボールペン用水性インキ組成物及びそれを収容したキャップレスボールペン
JPH11277973A (ja) 筆記具

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090118

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100118

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100118

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110118

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110118

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120118

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130118

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130118

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term