JP5827725B2 - 油性ボールペンレフィル - Google Patents
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「1.インキ収容筒に、ボールを回転自在に抱持したボールペン用チップを装着した油性ボールペンレフィルに、少なくとも着色剤と、有機溶剤と、芳香環を有する造塩体と、を含有する油性ボールペン用インキ組成物を充填し、前記ボールを、コイルスプリングにより直接又は押圧体を介してチップ先端縁の内壁に押圧して、筆記時の押圧力によりチップ先端縁の内壁とボールに間隙を与えインキを流出させる弁機構を具備してなるボールペンチップを装着してなる油性ボールペンレフィルであって、前記芳香環を有する造塩体が、陰イオン性界面活性剤および陽イオン性界面活性剤との造塩体であり、前記油性ボールペン用インキ組成物にエチレンオキサイド(CH2CH2O)を有する有機アミンを含有することを特徴とする油性ボールペンレフィル。
2.前記エチレンオキサイド(CH2CH2O)を有する有機アミンが、オキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミンであることを特徴とする第1項に記載の油性ボールペンレフィル。
3.前記エチレンオキサイド(CH 2 CH 2 O)を有する有機アミンの含有量が、インキ組成物全量に対し、1.0〜5.0質量%であることを特徴とする第1項または第2項に記載の油性ボールペンレフィル。
4.前記陽イオン性界面活性剤が、芳香環を有することを特徴とする第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の油性ボールペンレフィル。
5.前記陰イオン性界面活性剤が、芳香環を有することを特徴とする第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の油性ボールペンレフィル。
6.前記芳香環を有する造塩体の含有量が、インキ組成物全量に対し、0.1〜20.0質量%であることを特徴とする第1項ないし第5項のいずれか1項に記載の油性ボールペンレフィル。
7.前記陽イオン性界面活性剤が、アンモニウム塩であることを特徴とする第1項ないし第6項のいずれか1項に記載の油性ボールペンレフィル。
8.前記アンモニウム塩が、4級アンモニウム塩であることを特徴とする第7項に記載の油性ボールペンレフィル。
9.前記4級アンモニウム塩が、ベンゾキソニウム化合物、アルキルジエチルベンジルアンモニウム化合物の中から少なくとも1種以上を選択することを特徴とする第8項に記載の油性ボールペンレフィル。
10.前記陰イオン性界面活性剤が、アルキルベンゼンスルホン酸および/又はその塩であることを特徴とする第1項ないし第9項のいずれか1項に記載の油性ボールペンレフィル。
11.20℃、剪断速度500sec−1におけるインキ粘度が、10〜5000mPa・sであることを特徴とする第1項ないし第10項のいずれか1項に記載の油性ボールペンレフィル」である。
2-206、同DT−208(日本油脂(株))等が挙げられる。
配合例1
まず、ビーカーに水を100g、アルキルベンゼンスルホン酸Naを30g秤量し、加温した後、ディスパー攪拌機を用いて溶解させた後、ベンゾキソニウム化合物19.5gを秤量し、攪拌後、濾紙を用い濾過を行って、造塩体を得た。
実施例1の油性ボールペン用インキ組成物は、着色剤として、染料、有機溶剤として、ベンジルアルコール、潤滑剤として、芳香環を有する陰イオン性界面活性剤と陽イオン性界面活性剤との造塩体(配合1で作製したもの)、安定剤としてオレイン酸、ポリオキシエチレンアルキルアミン(ナイミーンL207:日油株式会社製)、樹脂としてポリビニルピロリドン(PVP K−90:アイエスピー・ジャパン株式会社製)、ケトン樹脂(ハイラック110H:日立化成株式会社製)を採用し、これを所定量秤量して、60℃に加温した後、ディスパー攪拌機を用いて完全溶解させ、油性ボールペン用インキ組成物を得た。具体的な配合量は下記の通りである。尚、ティー・エイ・インスツルメント株式会社製AR-G2(ステンレス製40mm2°ローター)を用いて20℃の環境下で剪断速度500s-1にてインキ粘度を測定したところ、160mPa・sであった。
染料(スピロンブラック−GMH−S) 15.0質量%
染料(バリーファ−スト バイオレット1701) 15.0質量%
有機溶剤(ベンジルアルコール) 60.7質量%
造塩体(配合例1で作製したもの) 5.0質量%
安定剤(オレイン酸) 1.0質量%
安定剤(ポリオキシエチレンアルキルアミン) 1.0質量%
樹脂(ポリビニルピロリドン) 0.3質量%
樹脂(ケトン樹脂) 2.0質量%
表2に示すように、各成分を変更した以外は、実施例1と同様な手順で実施例2〜6及び8の油性ボールペン用インキ組成物を得た。表2に測定、評価結果を示す。
実施例7
表2に示すように、各成分を変更した以外は、水以外の各成分を実施例1と同様な手順で行い、室温冷却後水を添加しディスパー攪拌にて油性ボールペン用インキ組成物を得た。
実施例1〜9及び比較例1〜7で作製した油性ボールペン用インキ組成物を、インキ収容筒(ポリプロピレン)に、ボール径がφ0.7mmのボールを回転自在に抱持したボールペンチップ(ステンレス綱線)を装着したボールペン用レフィルに充填し、筆記試験用紙として筆記用紙JIS P3201を用いて以下の試験及び評価を行った。
非常に滑らかなもの ・・・◎
滑らかなもの ・・・○
やや重いもの ・・・△
重いもの ・・・×
ボール座の摩耗が2μm未満であり、筆記可能なもの ・・・◎
ボール座の摩耗が2μm以上、5μm未満であり、筆記可能なもの ・・・○
ボール座の摩耗が5μm以上、10μm未満であり、筆記不良になってしまうもの ・・・△
ボール座の摩耗が10μm以上であり、筆記不能になってしまうもの ・・・×
未溶解及び析出物がないもの ・・・◎
未溶解及び析出物が若干確認されたが、筆記性能に問題がないもの ・・・○
未溶解及び析出物が若干確認され、筆記性能が悪いもの ・・・×
Claims (11)
- インキ収容筒に、ボールを回転自在に抱持したボールペン用チップを装着した油性ボールペンレフィルに、少なくとも着色剤と、有機溶剤と、芳香環を有する造塩体と、を含有する油性ボールペン用インキ組成物を充填し、前記ボールを、コイルスプリングにより直接又は押圧体を介してチップ先端縁の内壁に押圧して、筆記時の押圧力によりチップ先端縁の内壁とボールに間隙を与えインキを流出させる弁機構を具備してなるボールペンチップを装着してなる油性ボールペンレフィルであって、前記芳香環を有する造塩体が、陰イオン性界面活性剤および陽イオン性界面活性剤との造塩体であり、前記油性ボールペン用インキ組成物にエチレンオキサイド(CH2CH2O)を有する有機アミンを含有することを特徴とする油性ボールペンレフィル。
- 前記エチレンオキサイド(CH2CH2O)を有する有機アミンが、オキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミンであることを特徴とする請求項1に記載の油性ボールペンレフィル。
- 前記エチレンオキサイド(CH 2 CH 2 O)を有する有機アミンの含有量が、インキ組成物全量に対し、1.0〜5.0質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の油性ボールペンレフィル。
- 前記陽イオン性界面活性剤が、芳香環を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の油性ボールペンレフィル。
- 前記陰イオン性界面活性剤が、芳香環を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の油性ボールペンレフィル。
- 前記芳香環を有する造塩体の含有量が、インキ組成物全量に対し、0.1〜20.0質量%であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の油性ボールペンレフィル。
- 前記陽イオン性界面活性剤が、アンモニウム塩であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の油性ボールペンレフィル。
- 前記アンモニウム塩が、4級アンモニウム塩であることを特徴とする請求項7に記載の油性ボールペンレフィル。
- 前記4級アンモニウム塩が、ベンゾキソニウム化合物、アルキルジエチルベンジルアンモニウム化合物の中から少なくとも1種以上を選択することを特徴とする請求項8に記載の油性ボールペンレフィル。
- 前記陰イオン性界面活性剤が、アルキルベンゼンスルホン酸および/又はその塩であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の油性ボールペンレフィル。
- 20℃、剪断速度500sec−1におけるインキ粘度が、10〜5000mPa・sであることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の油性ボールペンレフィル。
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