JP4682725B2 - 携帯情報端末 - Google Patents
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Description
しかし、上記の技術では、バックアップ電池3を供給電源として揮発性メモリ6の記憶内容を不揮発性メモリ7に転送しているので、バックアップ電池3が急速に消耗して揮発性メモリ6の記憶内容が消失してしまうおそれがある。
即ち、例えばユーザが意図的に本体の電池蓋を開いた場合は、その後に電池を収納部より取外すことが想定される。また、例えば携帯情報端末に外力が加わることによって電池蓋が開いた場合も、続いてその衝撃により電池が脱落することが想定される。従って、上記事象が検出された場合は、先ず、少なくともファイル管理領域の情報を揮発性メモリから不揮発性メモリに転送して、不揮発性メモリのデータファイルを管理するのに必要な情報が消失することを確実に回避することで、揮発性メモリの記憶内容の維持をより確実に図ることができる。また、上記のデータ転送は、動作用電源が電池より供給されている間に行なわれるので、電源が安定している状態で転送を確実に完了させることができる。
即ち、ユーザの意思で本体がパワーオフされた場合でも、その後に再度パワーオンされる可能性はあるため、やはり揮発性メモリ上のファイル管理領域情報を不揮発性メモリに転送してから本体をスリープ状態にする。従って、揮発性メモリがバックアップされている所定時間内は、当該メモリ上の情報を迅速に読み出すことができる。また、この場合のデータ転送も、動作用電源が電池より供給されている間に行なわれるので、転送を確実に完了させることができる。
メイン電源は、マイクロコンピュータ(制御手段)4、SDRAM(揮発性メモリ)5、フラッシュROM(FROM,不揮発性メモリ)6、電圧検出回路7、リアルタイムクロックIC(RTC)8などに供給されている(但し、SDRAMに対しては、ショットキーダイオード9を介して供給されている)。また、メイン電源の電圧は電圧監視回路10により監視されるようになっており、電圧監視回路10は、上記電圧が所定レベルに低下すると(ローバッテリ)、マイコン4に対してローバッテリ検出信号を出力するようになっている。
尚、RTC(デバイス)8は、バックアップ電源によって、設定された時刻データ等がバックアップされるようになっているが、バックアップ時の消費電流は約10μAである。これに対して、SDRAM5のデータをリフレッシュしながらバックアップするのに必要な電流は、約800μAとなっている。また、SDRAM5の動作可能電圧の下限は2.7Vであり、RTC8の動作可能電圧の下限は2.7Vよりも更に低い(例えば、1.5V程度)ものとする。
フリップフロップ17のクリア端子(負論理)には、電圧検出回路7の検出出力信号が与えられている。電圧検出回路7は、メイン電源の供給が停止された場合に、バックアップ電源電圧を監視し、入力電圧が(3.1−0.3=)2.8Vから2.7Vに低下した場合に、検出出力信号をロウレベルに変化させるようになっている。尚、その信号出力端子は、バックアップ電源にプルアップされている。その時、フリップフロップ17はクリアされるので、FET15はオフとなる。
また、図3(c)に示すように、ホスト21よりデータファイルをダウンロードすると、FROM6のデータ領域に対するデータファイルの追加又は更新が行われる。それに伴い、SDRAM5側のファイル管理領域の情報が更新される。そして、図3(d)に示すように、携帯情報端末1がパワーオフされる場合は、SDRAM5側のファイル管理領域の情報がFROM6側に転送される。そして、所定時間が経過すると、SDRAM5側のワーク領域の情報もFROM6側に転送される。尚、図3(d)に示すケースの処理については後ほど詳述する。
そして、パワーオフに移行する場合は(ステップS3,「YES」)、何れも以下のようにステップS4〜S12を実行する。尚、図4は、パワーオフ時の処理を示すタイミングチャートである。
マイコン4は、RTC8が発生させる1分毎の割り込みにより一旦起動して割り込み回数をカウントすると再度スリープ状態になる。そして、そのカウント値が「10」になり10分が経過すると(ステップS6,「YES」)、マイコン4はウェイクアップして(ステップS7)SDRAM5のワーク領域の情報をFROM6側に転送する(ステップS8,図4(a),(b)参照)。例えば、ワーク領域の容量が1MB程度であればデータ転送には10秒程度を要する。それから、マイコン4は、フリップフロップ17にロウレベルデータをセットすることでFET15をオフさせ、SDRAM5のバックアップを停止させる(ステップS9,図4(e)参照)。
また、ステップS8ではワーク領域の情報をFROM6に転送させているので、SDRAM5のバックアップが停止してSDRAM5上の情報が失われても、再度パワーオンとなった場合にFROM6側に保持されている情報をSDRAM5側に転送すれば、上記と同様にリジューム機能を実現することができる。
それから、マイコン4は、電源回路3によるメイン電源の供給をオフしてパワーオフ状態とし(ステップS14)動作用電源をサブバッテリ12に切り替える。その後、実際に電池2が抜き取られたとしても(図5(c)参照)、所定時間はサブバッテリ12によってSDRAM5のバックアップが維持されるので、リジューム機能は有効となる(図5(d)参照)。
携帯情報端末1に衝撃が加わると、本体の電池収容部内における電極と、電池2の電極との接触状態が一瞬離れることでメイン電源の瞬断が発生する場合がある。この時、電圧監視回路10はローバッテリを検出するが(P1)、マイコン4は、キャッシュ内のデータをSDRAM5に退避させるなどの最低限の処理を行なう。それから、メイン電源の供給断により(P2)マイコン4は一時的に動作を停止する(P3)。
そして、上記転送が完了した後は、本体をパワーオフ状態にして動作用電源をサブバッテリ12に切り替え、SDRAM5に対するバックアップを所定時間だけ継続する。即ち、携帯情報端末1がパワーオフ状態となった後にユーザが端末を再度パワーオンさせることも想定されるので、SDRAM5のバックアップを継続しておけば、SDRAM5上に保持されているデータを直ぐに読み出して、パワーオフさせる前の動作状態を直ちに復帰させることができる。
即ち、ユーザの意思で本体がパワーオフされた場合でも、その後に再度パワーオンされる可能性はあるため、やはりSDRAM5上のファイル管理領域情報をFROM6に転送してから本体をスリープ状態にする。従って、SDRAM5がバックアップされている所定時間内は、当該メモリ上の情報を迅速に読み出すことができる。また、この場合のデータ転送も、動作用電源が電池2より供給されている間に行なわれるので、転送を確実に完了させることができる。
揮発性メモリは、SDRAM5に限ることなく、DRAM,SRAMなどであっても良い。
不揮発性メモリは、FROM5に限ることなく、その他EEPROMやFe(Ferroelectric)RAMや、M(Magneto resistive)RAMなどでも良い。
バックアップ電源によってバックアップされる他のデバイスは、RTC8に限ることなく、その他例えばタイマICなどであっても良い。
携帯情報端末は、バーコードハンディターミナルに限ることなく、揮発性メモリ,不揮発性メモリを備えているものであれば適用が可能である。
Claims (4)
- 動作用電源を供給するための電池と、
本体に前記電池を収納するための収納部を開閉する電池蓋が開いたことを検出する電池蓋開検出手段と、
外部よりダウンロードされたデータファイルが書き込まれる不揮発性メモリと、
前記ダウンロード時に、前記不揮発性メモリ上のデータファイルを管理するための管理領域が更新設定される揮発性メモリと、
前記揮発性メモリをバックアップするためのバックアップ電源と、
前記揮発性メモリと前記不揮発性メモリとの間におけるデータ転送を制御すると共に、前記不揮発性メモリに対するバックアップ状態を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記電池蓋開検出手段によって前記電池蓋が開いたことが検出されると、前記揮発性メモリの記憶内容の内、少なくとも前記ファイル管理領域の情報を前記不揮発性メモリに転送し、その転送が完了した後に、本体をパワーオフ状態にして前記動作用電源を前記電池から前記バックアップ電源に切り替え、前記揮発性メモリに対するバックアップを所定時間だけ継続することを特徴とする携帯情報端末。 - 前記バックアップ電源により記憶内容がバックアップされ、そのバックアップに要する電流値が前記揮発性メモリよりも小さく、且つ前記揮発性メモリよりも低い電圧まで動作可能なデバイスを有している場合に、
前記バックアップ電源の電圧を検出する電圧検出手段を備え、
前記制御手段は、前記バックアップ電源の電圧が下限値を下回ると、前記揮発性メモリに対するバックアップを停止させることを特徴とする請求項1記載の携帯情報端末。 - 前記デバイスは、時刻計時を行うリアルタイムクロックICであることを特徴とする請求項2記載の携帯情報端末。
- 前記揮発性メモリは、通常動作時においてワーク領域としても使用され、
前記制御手段は、前記電池が前記収納部に収納されている状態で本体のパワーオフキーが押された場合、
前記揮発性メモリの記憶内容の内、少なくとも前記ファイル管理領域の情報を前記不揮発性メモリに転送し、その転送が完了した後に本体をスリープ状態にして、
所定時間が経過すると、本体のスリープ状態を解除して、前記ワーク領域の情報を前記不揮発性メモリに転送させた後、前記揮発性メモリに対するバックアップを停止させて本体をパワーオフ状態にすることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の携帯情報端末。
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