JP4677764B2 - パルス幅変調信号駆動機器の制御装置 - Google Patents
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Description
通信装置として、例えば日本国内におけるAM放送は、545kHzから1605kHzの帯域が使用されており、各局の放送波の搬送波は9kHzの倍数の周波数が割り当てられている。またその搬送波の±6kHz程度の範囲が側帯波の帯域であり、すなわち12kHz程度が一つの放送波の帯域幅となっている。例えば、東京地方で受信可能なニッポン放送は1242kHzを搬送波としており、側帯波を含めた帯域は1236kHzから1248kHzである。
以上のように、PWM信号駆動機器の制御クロックのスイッチングノイズを周波数領域でスペクトルを拡散させてもラジオ受信その他車載機器の動作への影響を必ずしも十分に低減できるわけではなかった。
また、第2の発振器と第3の発振器には、これら両発振器の出力電圧の変化に対して同期をとるための同期手段を備えている。
図12は一般に用いられている電流制御ステッピングモータ(以下、ステッピングモータと略記する)制御系を示す構成図である。図12において、指示入力部1から入力されたステッピングモータ20の制御命令はCPU2に入力され、PWM波形のステッピングモータの制御クロックが生成される。この制御クロックは、相切替信号によりステッピングモータ各相のコイルに当該制御クロックを順次供給するシーケンス情報と共に、バッファ22を介してブリッジ回路状に接続されたスイッチング素子(FET1〜FET4)に印加され、ステッピングモータの動作が制御される。
図1に本発明による実施の形態1である電流制御ステッピングモータ制御装置の構成図を示す。この制御装置は、指示入力部1からの指示入力がCPU2の制御部3に入力されると、制御部3に入力された指示に従って、スイッチ部4により、ステッピングモータ20の駆動コイル21に流れる電流のON、OFFを制御するパルス列およびシーケンスを形成する。ここで、制御部3に入力される指示はステッピングモータ20の目標位置、運転パターン等であり、一方、この制御部3の内部ではステッピングモータ20の現在位置も記憶されており、これらのデータからモータ巻線21への通電シーケンス、すなわちPWM波形を有する制御クロックのパターンを設定する。
図5に、実施の形態1の場合と同様、電流制御ステッピングモータ制御装置を例としてその構成図を示す。
図5において周波数可変手段6は、電圧振幅と発振周波数の異なる複数の発振器、発振器FG3(10)および発振器FG4(11)を備えており、発振器FG5(12)の出力でこれら両発振器(FG3およびFG4)を切り換え部13により切り換える構成としている。すなわち、発振器FG3(10)で周波数幅(f1〜f3)を、発振器FG4(11)で周波数幅(f4〜f2)異なるオフセットで発振させておき、これらを発振器5(12)の出力により予め定められた周期で切り換え部13の切り替えを行う構成としている。これにより、図4に示した放送周波数帯(f3〜f4)内にステッピングモータ駆動パルス列の高調波成分が落ち込まないように周波数変調手段5のVCOを制御する構成としている。
図7に、本発明による実施の形態3である電流制御ステッピングモータ制御装置の構成図を示す。
周波数可変手段6は、発振器FG1(7)と、発振器FG1(7)出力のオフセットを変更する発振器FG2(8)と、これにより得られた電圧波形の振幅を変更する発振器FG6(14)とを備えている。また、発振器FG2(8)と発振器FG6(14)には、これら両発振器FG2およびFG6の出力電圧の変化に対して同期をとるための同期手段15を備えている。
図9に、本発明による実施の形態4である電流制御ステッピングモータ制御装置の構成図を示す。
本実施の形態4においては、図7に示した実施の形態3の構成において、ラジオ受信機の受信周波数を検知する受信周波数検知手段17を有し、この受信周波数に対応して、発振器FG2(8)および発振器FG6(14)の発振条件を制御し、周波数可変手段6の出力のオフセットとその振幅を変更する構成としている。ラジオ受信機の受信周波数の検知は、一度放送周波数領域をスイープすることにより取得する方法、若しくは、予め地域毎の通信使用周波数マップを用意しておき、これにより発振器FG2(8)およびFG6(14)を制御すれば良い。
f1=1134+6=1140kHz
f3=1242−6=1236kHz
f4=1242+6=1248kHz
f2=1422−6=1416kHz
となる。ステッピングモータ駆動クロックの基準周波数が248kHzの場合、この5次高調波(1240kHz)はf3〜f4のニッポン放送の周波数帯域内に入って来るため、この5次高調波がこの近くの空き周波数帯域(例えば、f1〜f3またはf4〜f2)に入るようにオフセット電圧として発振器FG2(8)の出力電圧を設定する。
Δ1=f3−f1=96kHz
Δ2=f2−f4=168kHz
となる。ここで、拡散する帯域幅が異なる場合、ノイズスペクトル強度が帯域幅毎に異なってくるので、ノイズ低減効果が低下する。これを避けるため、図11における各帯域毎にそのオフセットした状態の通電時間(T1およびT2)を以下の関係にしておく必要がある。ここで、ステッピングモータ駆動周波数の揺らぎの幅を図11に示すようにΔ1’およびΔ2’とすれば、
T1=Δ1’/(Δ1’+Δ2’)
T2=Δ2’/(Δ1’+Δ2’)
すなわち、スイッチングの周期をTとして
T=T1+T2
の条件を満足する周期でスイッチングを繰り返すことにより、異なる帯域幅に対してもノイズスペクトル強度を揃えることが可能となり、各通電時間幅の最適化を行うことが出来る。
なお、以上の実施の形態においては電流制御ステッピングモータを一例として説明したが、本発明に係る構成は、これに限らず、DC−DCコンバータ等PWM信号を用いて制御する装置に対しては全て適用し得るもので、本実施の形態に限るものではない。
3:制御部 4:スイッチ部
5:周波数変調手段 6:周波数可変手段
7:発振器FG1 8:発振器FG2
9:加算器 10:発振器FG3
11:発振器FG4 12:発振器FG5
13:切り換え部 14:発振器FG6
15:同期手段 16:乗算器
17:受信周波数検知手段
18:ステッピングモータ駆動電源
19:スイッチング素子ブリッジ接続部 20:ステッピングモータ
21:ステッピングモータ駆動コイル 22:バッファ
Claims (3)
- パルス幅変調信号駆動機器の動作を指示する指示入力部と、
該入力された指示により前記パルス幅変調信号駆動機器を動作させる制御クロックを生成する制御部と、
該制御部出力の制御クロックを周波数変調することにより、前記制御部出力である制御クロックに予め定められた周波数範囲で周波数の揺らぎを与える周波数変調手段と、
該周波数変調手段における変調信号を生成するための周波数可変手段と、
該周波数変調された前記制御クロックに基づいて前記パルス幅変調信号駆動機器に所定の駆動電流を流すためのスイッチング素子を駆動するスイッチ部とを有するパルス幅変調信号駆動機器の制御装置において、
前記周波数可変手段は、
前記スイッチング素子で発生するスイッチングノイズを周波数領域で拡散する範囲を設定する第1の発振器と、
該第1の発振器出力にオフセット電圧を付与して前記スイッチングノイズの周波数帯域をシフトするための信号を発生させる第2の発振器と、
該第1および第2の発振器出力を合成するための加算器と、
前記第1の発振器の振幅を変更するための第3の発振器と、
前記第2の発振器と前記第3の発振器との同期をとる同期手段と、
を有することを特徴とするパルス幅変調信号駆動機器の制御装置。 - 請求項1に記載のパルス幅変調信号駆動機器の制御装置において、
前記第2の発振器は、前記スイッチ部の近傍にある受信装置の受信周波数を検知し、
前記受信周波数に対応して、前記オフセット電圧を変更し、
前記第3の発振器は、前記スイッチ部の近傍にある受信装置の受信周波数を検知し、
該受信周波数に対応して、前記第2の発振器出力の振幅を変更することを特徴とするパルス幅変調信号駆動機器の制御装置。 - 請求項2に記載のパルス幅変調信号駆動機器の制御装置において前記第1の発振器の出力は予め定められた振幅を持つ三角波で、
前記第2の発振器および前記第3の発振器の出力は、予め定められた振幅を持つ矩形波であることを特徴とするパルス幅変調信号駆動機器の制御装置。
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