JP4662225B2 - シートベルト巻取装置 - Google Patents

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    • B60R2022/444Belt retractors, e.g. reels with means for reducing belt tension during use under normal conditions using one spring and one additional retraction device in parallel the additional retraction device being an electric actuator

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両に装備され、乗員を拘束保護するためのシートベルトの引出、巻取を制御するシートベルト巻取装置の技術分野に属し、特に、車両外部の状況やシートベルトの操作状況に基づいてモータによりシートベルトを巻き取ることでベルトテンションを制御して乗員をより確実に拘束保護するとともに、シートベルトの非装着時にスプリングで機械式にシートベルトを巻き取るシートベルト巻取装置の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術分野】
従来から自動車等の車両に装備されているシートベルト装置は、衝突時等の車両に大きな減速度が作用した場合のような緊急時に、シートベルトで乗員を拘束することにより乗員のシートからの飛び出しを阻止して、乗員を保護している。
【0003】
このようなシートベルト装置においては、シートベルトを巻き取るシートベルト巻取装置が設けられている。このシートベルト巻取装置は、シートベルトを巻き取るスプールを常時巻取方向に付勢するぜんまいばね等のスプリングを備えている。このスプリングの付勢力により、シートベルトは非装着時にはスプールに巻き取られている。また、シートベルトは装着時にはスプリングの付勢力に抗して引き出されて、乗員に装着される。そして、シートベルト巻取装置は、前述のような緊急時にロック手段が作動してスプールの引出方向の回転を阻止することにより、シートベルトの引出が阻止される。これにより、緊急時にシートベルトは乗員を確実に拘束し、保護するようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来からのシートベルト装置においては、シートベルト装着時にはスプリングの付勢力によるほぼ一定のベルトテンションがシートベルトに加えられている。このため、シートベルト巻取装置は自車と自車周囲の物体との間の状況に関係なくほぼ同じ態様で作動するようになっている。しかしながら、従来のシートベルト装置は前述のように緊急時に乗員を確実に拘束し保護することができるが、前述のような緊急時以外のときに乗員に対してより快適に制御されているとは言えない。しかも、緊急時に乗員を堅固に拘束して更に一層確実に保護するようにすることが望ましい。
【0005】
そこで、本出願人は自車と物体との間の状況を加味してモータでシートベルト巻取装置のスプールの回転を制御し、ベルトテンションを調節することにより、乗員の拘束保護をより一層効率よくかつ乗員に対してより一層快適に行うとともに、ベルトテンション調節を簡単にかつ確実に行うことができ、しかも、ベルトテンション調節のための構造を簡単にしたシートベルト巻取装置を特許出願をしている(特願2000−238735)。
【0006】
この特許出願の発明にかかるシートベルト巻取装置の詳細は、この特許出願の明細書および図面を参照すれば容易に理解できるが、一応、本発明に関係する部分について簡単に説明する。
【0007】
図1ないし図3は、この特許出願の発明にかかるシートベルト巻取装置を示す図である。
図1および図2に示すように、この特許出願のシートベルト巻取装置1は、少なくとも、モータ10の動力を伝達する動力伝達歯車機構11と、動力伝達歯車機構11から伝達されるモータ10の回転を減速してスプール4に伝達する遊星歯車機構からなる減速機構12と、モータ10の動力をスプール4に伝達させる状態およびスプール4の回転をモータ10の伝達させない状態のいずれか一方に選択的に切換設定する動力伝達経路切替機構13と、スプール4をシートベルト3の巻取方向CCWに付勢するスプリング手段14とを備えている。このシートベルト巻取装置1の動作について説明する。
【0008】
(1) シートベルト巻取装置1の非作動状態(シートベルト全量格納状態)
シートベルト巻取装置1の非作動状態では、スプリング手段14によってシートベルト3がその全量をスプール4に巻き取られている。また、モータ10が非作動となっている。この非作動状態では、図2に示すようにモータ10の回転軸10aに取り付けられたモータギヤ36、コネクトギヤ37、スイッチギヤ46が回転しないので、スイッチギヤ46が図2において図面と直交しかつ図面の向こう側の向こう側限度位置(図1に示す右限位置)に設定され、プランジャ47はシリンダハウジング51から最大に突出して、当接部47cの傾斜面(不図示)の前面がスイッチギヤ46の傾斜面46bの前面に当接した状態となっている。この状態では、係止レバー49は係止爪49cがインターナルギヤ44のラチェット歯44bに係合しない位置に設定されて、動力伝達経路がオフに設定されている、これにより、インターナルギヤ44はベルト引出方向CWおよびベルト巻取方向CCWのいずれの方向にも回転自由となっている。
【0009】
(2) シートベルト引出動作
シートベルト巻取装置1の前述の非作動状態から、シートベルト3を引き出すと、スプール4がベルト引出方向CWに回転する。すると、図1においてトーションバー26の第2トルク伝達部26dおよび第2キャリヤ56がともにベルト引出方向CWに回転する。これにより、第1キャリヤ38が同方向CWに回転するので、各プラネタリギヤ39,40がサンギヤ43のまわりを同方向CWに公転しようとする。このため、各プラネタリギヤ39,40の各大プラネタリギヤ39a,40aはベルト引出方向CWに回転しようとしてサンギヤ43をベルト巻取方向CCW方向に回転させようとし、一方、各小プラネタリギヤ39b,40bはベルト巻取方向CCWに回転しようとしてインターナルギヤ44をベルト巻取方向CCW方向に回転させようとする。このとき、サンギヤ43には減速ギヤ45が常時噛合し、この減速ギヤ45の外歯45bにはコネクトギヤ37の小径コネクトギヤ37bが常時噛合し、この小径コネクトギヤ37bと一体の大径コネクトギヤ37aにはモータギヤ36とスイッチギヤ46とが常時噛合しているので、サンギヤ43には所定の回転抵抗が付与されているのに対して、インターナルギヤ44は前述のように回転が自由となっており、サンギヤ43は回転しない。このときには、各小プラネタリギヤ39b,40bもそれぞれ各大プラネタリギヤ39a,40aとともにベルト引出方向CWに回転するようになるとともに、インターナルギヤ44が同方向CWに回転する。
【0010】
サンギヤ43が回転しないことから、シートベルト3の引出時におけるスプール4のベルト引出方向CWの回転はスイッチギヤ46には伝達されないので、動力伝達経路切替機構13は作動しなく、スプール4とモータ10との間の動力伝達経路はオフに保持されたままとなり、スプール4の回転がモータ10に伝達されなく、モータ10はこのスプール4の回転の影響を受けることはない。
【0011】
なお、ベルト引出時には、スプール4の回転で第2トルク伝達部26dが回転することにより、第1軸部26fおよびこの第1軸部26fのスプライン溝26eに嵌合されたブッシュ53を介して、スプリング手段14のリターンスプリング54が巻き締められ、ばね力がベルト引出量に応じて次第に増大する。
【0012】
(3) スプリング手段14によるシートベルト巻取動作
シートベルト3を引き出した状態から、シートベルト3から手を離すと、スプリング手段14の巻き締められたリターンスプリング54の付勢力により、ブッシュ53、第1軸部26f、第2トルク伝達部26d、および第2キャリヤ56を介して、スプール4がベルト巻取方向CCWに回転する。同時に、第2キャリヤ56の回転で、第1キャリヤ38が同方向CCWに回転するので、各プラネタリギヤ39,40がサンギヤ43のまわりを同方向CCWに公転しようとする。このため、各プラネタリギヤ39,40の各大プラネタリギヤ39a,40aはベルト巻取方向CCWに回転しようとしてサンギヤ43をベルト引出方向CW方向に回転させようとし、一方、各プラネタリギヤ39,40の各小プラネタリギヤ39b,40bはベルト引出方向CWに回転しようとしてインターナルギヤ44をベルト引出方向CW方向に回転させようとする。このとき、前述のようにサンギヤ43には所定の回転抵抗が付与されているのに対して、インターナルギヤ44は回転が自由となっているので、サンギヤ43は回転しない。したがって、各小プラネタリギヤ39b,40bもそれぞれ各大プラネタリギヤ39a,40aとともにベルト巻取方向CCWに回転するようになる。そして、各小プラネタリギヤ39b,40bのベルト巻取方向CCWにより、結局、インターナルギヤ44はベルト巻取方向CCWに回転する。
【0013】
サンギヤ43が回転しないことから、スプリング手段14によるシートベルト3の巻取時におけるスプール4のベルト巻取方向CCWの回転はスイッチギヤ46には伝達されないので、動力伝達経路切替機構13は作動しなく、スプール4とモータ10との間の動力伝達経路はオフに保持されたままとなる。したがって、スプール4の回転がモータ10に伝達されなく、モータ10はこのスプール4の回転の影響を受けることはない。
【0014】
(4) モータ動力によるシートベルトの巻取動作
図2に示すように、係止レバー49の係止爪49cがインターナルギヤ44のラチェット歯44bから離れてラチェット歯44bに係合しなく、モータ動力伝達装置がオフとなっている。このモータ動力伝達装置のオフでは、インターナルギヤ44が回転自由となっている。
【0015】
この状態で、スプール4がベルト巻取方向CCWに回転するようにモータ10が駆動されると、図2においてモータ10の回転軸10aに固定されたモータギヤ36がベルト巻取方向CCW(図2において反時計方向)に回転し、このモータギヤ36が噛合するコネクトギヤ37の大径ギヤ37aがベルト引出方向CW(図2において時計方向)に回転するので、コネクトギヤ37がベルト引出方向CWに減速されて回転する。すると、コネクトギヤ37の小径ギヤ37bに噛合する減速ギヤ45がベルト巻取方向CCWに更に減速されて回転するので、減速ギヤ45と一体に回転するサンギヤ43が同方向CCWに減速ギヤ45と同速度で回転する。サンギヤ43の回転で、このサンギヤ43に噛合する各プラネタリギヤ39,40がベルト引出方向CWに更に減速されて自転し、各プラネタリギヤ39,40に噛合するインターナルギヤ44が同方向CWに回転する。このとき、インターナルギヤ44が回転するため、各プラネタリギヤ39,40は公転しない。したがって、プラネタリギヤ39,40およびアイドルギヤ41,42を回転可能に支持する第1キャリヤ38が回転しないので、モータ10の動力は、第1キャリヤ38に第2キャリヤ56を介して回転的に連結されたスプール4にモータ10の動力が伝達されなく、スプール4はモータ10の動力によって回転しない。
【0016】
一方、コネクトギヤ37の回転で同時に、コネクトギヤ37の大径ギヤ37aに噛合するスイッチギヤ46もベルト巻取方向CCWに回転するようになる。その場合、コネクトギヤ37の大径ギヤ37aとスイッチギヤ46とは、はす歯歯車の噛み合いに設定されているので、スイッチギヤ46は軸方向のスラスト力が作用されるようになる。このスラスト力でスイッチギヤ46が図2において図面と直交しかつ図面の手前側に軸方向に移動する。このとき、このスイッチギヤ46が軸方向に移動するにしたがって、プランジャ47の当接部47cの傾斜面がスイッチギヤ46の傾斜面46bに沿って摺動し、プランジャ47がスイッチギヤ46から離れる方向に移動してシリンダハウジング51内に引き込まれる。
【0017】
そして、最終的にはスイッチギヤ46が第2リテーナ35にスラスト方向に支持されるので、スイッチギヤ46の軸方向移動が停止して、図2の図面に関して手前側限度位置に設定される。この状態では、プランジャ47がシリンダハウジング51内に最大に引き込まれて、当接部47cの先端がスイッチギヤ46の歯車部46aの外周面に当接した状態となる。このプランジャ47の引込み動作で、図3に示すように係止レバー作動部47dが係止レバー49の操作レバー部49bを押圧するので、係止レバー49が回転軸49aまわりに回転し、係止爪49cがラチェット歯44bに係合可能な位置に設定される。
【0018】
すると、インターナルギヤ44のベルト引出方向CWの回転で、ラチェット歯44bと係止爪49cとが互いに係合し、インターナルギヤ44の回転が停止する。このように、モータ10が駆動されると、迅速に係止レバー49が作動してインターナルギヤ44のベルト引出方向CWの回転が阻止され、スプール4とモータ10との間のモータ動力伝達装置がオンされる。
【0019】
この状態では、モータ10の動力で各プラネタリギヤ39,40が自転しているので、インターナルギヤ44の回転が停止することで、各プラネタリギヤ39,40はインターナルギヤ44の内歯44aに沿ってサンギヤ43のまわりをベルト巻取方向CCWに減速されて公転するようになる。したがって、第1および第2第1キャリヤ38,56が各プラネタリギヤ39,40の公転速度でベルト巻取方向CCWに回転し、スプール4がベルト巻取方向CCWに回転する。こうして、スプール4は、モータ10の回転が減速機構12により所定の減速比で減速されて伝達されることで回転するようになる。
このスプール4のベルト巻取方向CCWの回転により、シートベルト3はモータ10の動力でスプール4に巻き取られる。
【0020】
なおこの場合、第2キャリヤ56がベルト巻取方向CCWに回転することで、リターンスプリング54の巻き緩められるので、リターンスプリング54のばね力は弱められる。
【0021】
(5) モータ動力によるシートベルト巻取動作の解除
モータ10が前述のベルト巻取方向CCWと逆方向、すなわちベルト引出方向CWに回転駆動されると、各ギヤ36,37,45,43,39,40、第1および第2第1キャリヤ38,56を介してスプール4がベルト引出方向CWに回転し、シートベルト3の巻取が緩められる。コネクトギヤ37の回転でスイッチギヤ46も逆回転するが、このとき、大コネクトギヤ37aとスイッチギヤ46とがはす歯歯車で噛合しているので、スイッチギヤ46には大コネクトギヤ37aから前述と逆方向のスラスト力が作用する。すると、スイッチギヤ46は前述の手前側限度位置の状態から図3において図面と直交する方向で図面の裏側方向へ移動する。そしてスイッチギヤ46の移動で、スイッチギヤ46の傾斜面46bの上端がプランジャ47の傾斜面47bの下端位置を過ぎると、プランジャ47はスプリング48のばね力で傾斜面47bが傾斜面47bに当接しかつこの傾斜面47bに沿いながら突出してくる。このプランジャ47の突出動作で、プランジャ47の係止レバー作動部47dが係止レバー47を非作動位置の方へ回動する。
【0022】
最終的に、スイッチギヤ46およびプランジャ47はともに初期の非作動状態となる。この非作動状態では、係止レバー47は非作動位置となり、係止爪49cがインターナルギヤ44のラチェット歯44bと係合しない非係合位置に設定される。すなわち、動力伝達経路切替機構13がオフとなる。これにより、インターナルギヤ44が回転自由となり、スプール4とモータ10とは互いに回転的に自由となる。
【0023】
このようにして、動力伝達歯車機構11、減速機構12、および動力伝達経路切替機構13により、モータ10の動力をスプール4に伝達するモータ動力伝達装置5が構成されている。その場合、係止爪49cがラチェット歯44bに係合しないときがモータ動力伝達装置5のオフのときであり、このときはモータ10の動力はスプール4に伝達されなく、また、係止爪49cがラチェット歯44bに係合するときがモータ動力伝達装置5のオンのときであり、このときはモータ10の動力はスプール4に伝達される。
【0024】
そして、CPU6で制御したモータ10の動力で、車両内の乗員の状況、車両外の運転状況あるいはシートベルト3の操作状況に応じてシートベルト3の巻取を制御するようになっている。
【0025】
次に、このシートベルト巻取装置1において、シートベルト3の全量を格納するためにスプリング手段14によるシートベルト3の巻取が行われているときに、モータ10をベルト巻取方向CCWに回転させた場合について考察する。
前述のように、スプリング手段14によるシートベルト3の巻取時には、スプリング手段14の付勢力によってスプール4がベルト巻取方向CCWに回転するので、インターナルギヤ44がベルト巻取方向CCWに回転しようとするのに対して、モータ10のベルト巻取方向CCWの回転時には、インターナルギヤ44がベルト引出方向CWに回転しようとする。したがって、スプリング手段14によるシートベルト3の巻取時における、インターナルギヤ44のベルト巻取方向CCWの回転速度VSとし、また、モータ10のベルト巻取方向CCWの回転時における、インターナルギヤ44のベルト引出方向CWの回転速度VMとしたとき、VS>VMであるとインターナルギヤ44はベルト巻取方向CCWに回転し、逆にVM>VSであるとインターナルギヤ44はベルト引出方向CWに回転する。
【0026】
また、前述のようにモータ10のベルト巻取方向CCWの回転時には、係止レバー49の係止爪49cがインターナルギヤ44のラチェット歯44bに係合可能な位置に設定される。
【0027】
したがって、VS>VMであるときは、インターナルギヤ44がベルト巻取方向CCWに回転するため、係止爪49cがラチェット歯44bに係合可能な位置に設定されても係止爪49cはラチェット歯44bに係合しなく、モータ動力伝達装置5はオフに設定され、また、VM>VSであるときは、インターナルギヤ44がベルト引出方向CWに回転するため、係止爪49cがラチェット歯44bに係合し、モータ動力伝達装置5はオンに設定されるようになる。
【0028】
更に、この特許出願のシートベルト巻取装置1では、シートベルト3の非装着時にスプリング手段14で機械式にシートベルト3の全量を巻き取るようになっている。なお、本明細書および図面においてシートベルト3の全量の巻取とは、前述のシートベルト巻取装置1の非作動状態におけるシートベルト3の巻取状態、つまり、シートベルト3の非装着時にシートベルト3のたるみがなくなってそれ以上巻き取ることができない状態にシートベルトを巻き取ることをいう。
【0029】
ここで、前述の特許出願のシートベルト巻取装置1の本発明に関係する構成を簡潔に整理して図4に模式的に示す。
図4に示すように、この特許出願のシートベルト巻取装置1は、少なくとも、シートベルト3を巻き取るスプール4と、このスプール4を常時ベルト巻取方向に付勢し、シートベルト3の非装着時にシートベルト3をスプール4に巻き取ってその全量を格納するスプリング手段14と、前述の車両状況等によりシートベルト3の巻取のためにスプール4を回転させるモータ10と、スプール4に対するモータ10の動力の伝達および遮断を制御するモータ動力伝達装置5と、電気的信号によりモータ10の駆動を制御するモータ制御装置(CPU)6と、このCPU6に、タングとバックルとが係合したときオンとなって電気的なバックル係合信号を出力するとともに、タングとバックルとの係合が解除したときオフになって電気的なバックル解除信号を出力するバックルスイッチ7とから構成されている。
【0030】
ところで、前述のようにこの特許出願のシートベルト巻取装置1では、シートベルト3の非装着におけるシートベルト3の格納時に、スプリング手段14で機械式にシートベルト3の全量を巻き取るようにしている。
しかしながら、シートベルト装置の長期の使用等により、スプリング手段14のリターンスプリング54のばね特性が経年変化するため、リターンスプリング54による巻取力を有効に利用することができず、シートベルト3の全量巻取が困難になる場合が考えられる。そのため、経年変化等によりリターンスプリング54による巻取力を有効に利用することができない場合にも、シートベルト3の全量格納を確実に行うことができるようにすることが望まれる。
【0031】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、スプリングによる巻取力を有効に利用することができない場合であっても、シートベルトの全量を確実に巻き取ることができるシートベルト巻取装置を提供することである。
【0032】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、発明のシートベルト巻取装置は、スプリングによりスプールをベルト巻取方向に回転してシートベルトを巻き取るとともに、モータ制御装置によりモータを制御して前記スプールをベルト巻取方向に回転して前記シートベルトを巻き取ることのできるシートベルト巻取装置において、前記モータの動力を前記スプールに伝達するモータ動力伝達経路の接続・遮断を制御し、前記モータのベルト巻取方向の回転時のみにオンして前記モータ動力伝達経路を接続し、前記モータの動力を前記スプールに伝達するモータ動力伝達装置を備えており、前記モータ制御装置がタングがバックルから係合解除されたことを検出するバックルスイッチのバックル解除信号から一定時間経過後に前記モータをベルト巻取方向に回転するとともに、前記モータ動力伝達装置が前記スプリングによる前記シートベルトの巻取時の巻取速度が一定値以下のときにオンして前記モータ動力伝達経路を接続するように設定されており、通常時は、モータ動力伝達装置に入力される、前記スプリングによる前記シートベルトの巻取時の巻取速度が、前記モータ動力伝達装置に入力される、前記モータの動力による巻取速度より大きく設定されることで、前記モータ動力伝達装置がオフになって前記モータ動力伝達経路を遮断するように設定されているとともに、前記スプリングによる前記シートベルトの巻取時の巻取速度が一定値以下になったときに前記モータ動力伝達装置に入力される、前記モータの動力による巻取速度が、前記モータ動力伝達装置に入力される、前記スプリングによる前記シートベルトの巻取時の巻取速度より大きくなることで、前記モータ動力伝達装置がオンになって前記モータ動力伝達経路を接続するように設定されていることを特徴としている。
【0034】
また、本発明は、前記モータのモータ電流を検出するモータ電流検出器を備えており、前記モータ制御装置は、前記モータ電流検出器からのモータ電流検出信号に基づいて、前記スプールに前記シートベルトが全量巻き取られたことで前記モータ電流が上昇することを検出したとき、前記モータを停止することを特徴としている。
【0035】
更に、発明は、前記モータ制御装置が、前記モータのベルト巻取方向の回転開始時から前記モータ電流の上昇検出時までの時間をカウントし、このカウント値に応じて前記モータの駆動出力を制御することを特徴としている。
【0036】
【作用】
このように構成された本発明のシートベルト巻取装置においては、バックルスイッチからのバックル解除信号によりモータ制御装置がモータを回転するとともに、スプリングによるシートベルトの巻取時の巻取速度が通常の巻取速度より低下して一定値以下になったときに、モータ動力伝達装置がオンしてモータ動力伝達経路を接続する。これにより、モータの動力がスプールに伝達されて、シートベルトがスプールに巻き取られる。これにより、スプリングによる巻取力を有効に利用することができない場合であっても、シートベルトの全量が確実に巻き取られるようになる。
【0037】
また、スプリングによるシートベルトの巻取時の巻取速度が一定値以下になって、モータの動力による巻取速度の方が、モータ動力伝達装置に入力される、スプリングによるシートベルトの巻取時の巻取速度より大きくなると、モータ動力伝達装置がオンする。これにより、モータ動力伝達経路が機械的に簡単に接続されて、モータの動力によりシートベルトがスプールに巻き取られるようになる。
【0038】
更に、本発明では、スプールによるシートベルトの巻取終了によりモータがストール状態になってモータ電流が上昇したことを、モータ制御装置がモータ電流検出器からのモータ電流検出信号に基づいて検出すると、モータを停止する。このように、モータ電流の上昇を単に検出することで、シートベルトの巻取終了が簡単に検出されて、モータが確実に停止されるようになる。
【0039】
更に、発明では、モータ制御装置がモータのベルト巻取方向の回転開始時からモータ電流の上昇検出時までの時間に応じてモータの駆動出力が制御されるようになる。このように、スプリングによる巻取力を有効に利用することができない程度に応じてモータの駆動出力を制御することで、モータの駆動が最適に制御され、モータの動力が効率よく利用されるようになる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
図5は、本発明に係るシートベルト巻取装置の実施の形態の一例を模式的に示す、図4と同様の図である。なお、前述の特許出願の図1ないし図4に示すシートベルト巻取装置の構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付すことで、その詳細な説明は省略する。
【0041】
図5に示すように、この例のシートベルト巻取装置1は、前述の特許出願のシートベルト巻取装置1に対して、更に、モータ電流検出器8からのモータ電流検出信号がモータ制御装置6に供給されるようにしている。また、この例のシートベルト巻取装置1は、スプリング手段14によるシートベルト3の巻取時における、モータ動力伝達装置5のインターナルギヤ44のベルト巻取方向CCWの回転速度VSが、通常時(つまり、スプリング手段14のリターンスプリング54のばね特性が経年変化等により変化しなく実質的に初期のばね特性を呈する正常時)は、モータ10のベルト巻取方向CCWの回転時における、インターナルギヤ44のベルト引出方向CWの回転速度VMより大きく(VS>VM)に設定されている。
【0042】
更に、図6に示すように、この例のシートベルト巻取装置1においては、シートベルト3の装着状態においてタングをバックルから外すと、従来と同様に、シートベルトがスプリング手段14のリターンスプリング54の付勢力によってスプール4に機械式に巻き取られる。このとき、図6に実線で示すようにスプリング手段14によるベルト巻取が正常であるときは、そのまま、スプリング手段14によってシートベルトは全量巻き取られるようになっている(スプリング手段14によるシートベルトの全量格納)。
【0043】
また、図6に点線で示すようにスプリング手段14によるベルト巻取が不良で、シートベルト3の全量が巻き取り難い場合には、図6に一点鎖線で示すようにモータ10の動力によってシートベルトは全量巻き取られるようになっている。その場合、このモータ10によるシートベルト3の巻取のために、モータ動力伝達装置5およびモータ制御装置6は、それぞれ次のように構成されている。
【0044】
すなわち、モータ動力伝達装置5は、スプリング手段14の付勢力を用いたスプールによるベルト巻取の巻取速度VBSが低下して一定値VBS0以下になったときに、スプリング手段14によるシートベルト3の巻取時における前述のインターナルギヤ44の回転速度VSが、モータ10の動力によるシートベルト3の巻取時における前述のインターナルギヤ44の回転速度VMより小さく(VS<VM)になることにより、前述のように自動的にオンするようになっている。
【0045】
これにより、モータ10の動力がスプール3に伝達され、モータ10の動力によるシートベルト3の巻取が行われる。このとき、モータ制御装置6は、モータ10が一定値VBS0の巻取速度でベルトを巻き取るように、このモータ10を制御するようにしている。
【0046】
また、タングがバックルから外れると、バックルスイッチ7がオフとなりモータ制御装置6に入力されていたバックル係合信号が消滅し、バックル解除信号がモータ制御装置6に供給されると、モータ制御装置6は、バックル解除信号が供給された時から一定時間t1を経過したときにモータ10をベルト巻取方向にオンする。このとき、スプリング手段14によるベルト巻取が正常であるときは、前述のようにVS>VMであるからモータ動力伝達装置5はオンしなく、モータ10がベルト巻取方向に回転しても、このモータ10の動力はスプール4に伝達されない。
【0047】
更に、モータ制御装置6は、スプリング手段14によるベルト巻取の正常状態でスプール3がシートベルトの全量を巻き取ったときにスプール3が回転しなくなるので、VS=0となってVM>VSとなるから、モータ動力伝達装置5がオンして、モータ10の動力がスプール4に伝達される。しかし、スプール4はそれ以上シートベルト3を巻き取ることができない状態になっているので、モータ10はその巻取負荷が増大してモータ電流が上昇するストール状態になる。モータ制御装置6はモータ電流検出器8からの電流検出信号に基づいてこのモータ電流の上昇を検出し、モータ10の回転をオフにする。
【0048】
なお、このモータ10は、バックル解除から一定時間t経過後にモータ10がオンされてから更に一定時間経過することでオフするように設定することもできる。しかし、この場合は、モータ10のオン後にスプリングによるシートベルト3の巻取が不良でモータ10の動力によるシートベルト3の巻取が行われる場合があるので、この場合を考慮して一定時間を設定する必要がある。
【0049】
更に、モータ制御装置6は、モータ電流の上昇によりモータ10の回転をオフした後、モータ動力伝達装置5がオンしているので、モータ10を逆方向(つまり、ベルト引出方向)にオンすることにより、モータ動力伝達装置5をオフにする、つまりスプール4へのモータ10の動力の伝達を遮断するとともに、モータ動力伝達装置5のオフ後にモータ10をオフするようにしている。
【0050】
更に、モータ制御装置6は、そのカウンタでモータ10の回転開始からモータ電流上昇の検出までの時間をカウント(計測)し、得られた時間カウント値と現在設定されているモータ10の設定動力とに基づいて、モータ10の動力によるベルト巻取時の巻取速度が一定値VBS0となるようにモータ10の動力を演算し、得られた値を次回の設定動力として、モータ制御装置6内に格納された現在の設定動力を書き換える。演算で得られた動力の値が現在の設定動力と同じであるときは、現在の設定動力がそのまま維持されるようにしている。
【0051】
この例のシートベルト巻取装置1の他の構成は、前述の特許出願の図1ないし図4に示す構成と同じであり、また、本発明の特徴部分ではないが、シートベルト巻取装置1として必要なこの例のシートベルト巻取装置1の構成は、前述の特許出願に開示されているシートベルト巻取装置1と同じであり、しかも公開後に前述の特許出願のシートベルト巻取装置1を参照すれば容易に理解できるので、ここではその詳細な説明は省略する。
【0052】
次に、このように構成されたこの例のシートベルト巻取装置1のシートベルト巻取動作の制御について説明する。
図7は、シートベルト巻取動作のフローを示す図である。
図7に示すように、まずステップS1で、バックルスイッチ7からのバックル解除信号があるか否かが判断される。バックル解除信号がないと判断されると、ステップS1の処理が繰り返される。バックル解除信号があると判断されたときは、タングがバックルから外れ、ステップS2でスプリング手段14によるベルト巻取が行われている。次に、ステップS3でバックル解除信号があってから一定時間tが経過したか否かが判断される。一定時間tが経過していないと判断されると、ステップS3の処理が繰り返される。一定時間tが経過したと判断されると、ステップS4でモータ10がオンしてベルト巻取方向に回転するとともに、モータ制御装置(CPU)6内のカウンタ(不図示)によって時間がカウント開始される。このとき、前述のようにモータ動力伝達装置5はオンしていないので、モータ10の動力はスプール4に伝達されない。
【0053】
次に、ステップS5でスプリング手段14によるベルト巻取の巻取速度VBSが一定値VBS0以下であるか否かが判断される。巻取速度VBSが一定値VBS0以下でないと判断されると、スプリング手段14によるベルト巻取が正常であり、ステップS6でスプリング手段14によるベルト巻取がそのまま継続される。次いで、ステップS7で、モータ電流の上昇が検知されたか否かが判断される。モータ電流の上昇が検知されないと判断されると、スプリング手段14によるベルト巻取がまだ終了していないので、ステップS5の処理に戻り、ステップS5以降の各の処理が繰り返される。モータ電流の上昇が検知されたと判断されると、ステップS8で時間のカウントが停止され、ステップS9でモータ10がオフされた後、逆方向つまりベルト引出方向にオンされる。続いて、ステップS10でモータ動力伝達装置5がオフされるとともに、モータ10がオフされる。更に、ステップS11でカウンタの時間のカウント値がリセットされ、0となる。こうして、スプリング手段14によるシートベルト3の巻取が終了する。
【0054】
また、ステップS5で巻取速度VBSが一定値VBS0以下であると判断されると、スプリング手段14によるベルト巻取が不良であり、ステップS12でモータ動力伝達装置5がオンし、設定動力に制御されたモータ10の動力によるベルト巻取が行われる。次いで、ステップS13で前述のステップS7と同様に、モータ電流の上昇が検知されたか否かが判断される。モータ電流の上昇が検知されないと判断されると、モータ10の動力によるベルト巻取がまだ終了していないので、このステップS13の処理が繰り返される。モータ電流の上昇が検知されたと判断されると、前述のステップS8と同様に時間のカウントが停止され、ステップS15でモータ10がオフされた後、逆方向つまりベルト引出方向にオンされる。続いて、ステップS16でモータ動力伝達装置5がオフされるとともに、モータ10がオフされる。更に、ステップS17でカウンタの時間カウント値と現在の設定動力とに基づいて巻取速度VBSOとなるように設定動力を演算し、設定動力を得られた値に書き換える。なお、設定動力の得られた値が現在の設定動力の値と同じであれば、そのまま現在の値が維持される。次いで、ステップS11に移行し、このステップS11の処理、つまりカウンタの時間のカウント値がリセットされ、0となる。こうして、モータ10の動力によるシートベルト3の巻取が終了する。
【0055】
このように、この例のシートベルト巻取装置1によれば、経年変化等によりスプリングによる巻取力を有効に利用することができない場合が生じても、シートベルトの全量を確実に巻き取ることができるようになる。
【0056】
なお、前述の例では、モータ10の回転で動力伝達経路切替機構13の係止レバー49を機械的に作動させるとともに、モータ10の回転とスプールの回転との差でインターナルギヤ44のラチェット歯44bとを機械的に係合させてモータ動力伝達装置5のオン・オフを行うようにしているが、動力伝達経路切替機構13の係止レバー49を電気力あるいは電磁力で作動させるようにするとともに、モータ制御装置6でこの係止レバー49の作動を制御することで、モータ動力伝達装置5のオン・オフをモータ制御装置6で行うようにすることもできる。
【0057】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のシートベルト巻取装置によれば、スプリングによるシートベルトの巻取時の巻取速度が一定値以下になったときには、モータ動力伝達装置がオンしてモータ動力伝達経路を接続するようにしているので、モータの動力によりシートベルトをスプールに巻き取ることができる。これにより、スプリングによる巻取力を有効に利用することができない場合であっても、シートベルトの全量を確実に巻き取ることができる。
【0058】
また、本発明によれば、スプリングによるシートベルトの巻取時の巻取速度が一定値以下になって、モータ動力伝達装置に入力される、モータの動力による巻取速度の方が、モータ動力伝達装置に入力される、スプリングによるシートベルトの巻取時の巻取速度より大きくなったときにモータ動力伝達装置をオンするようにしているので、モータの動力をモータ動力伝達装置を介してスプールに伝達させることができる。これにより、モータ動力伝達装置を機械的に簡単に接続して、モータの動力によりシートベルトをスプールに巻き取ることができるようになる。
【0059】
更に、本発明によれば、スプールによるシートベルトの巻取終了を、モータがストール状態になってモータ電流が上昇することを検出することで検出しているので、モータ電流の上昇を単に検出することで、シートベルトの巻取終了を簡単に検出でき、モータを確実に停止することができるようになる。
【0060】
更に、発明によれば、モータのベルト巻取方向の回転開始時からモータ電流の上昇検出時までの時間に応じてモータの駆動出力を制御しているので、スプリングによる巻取力を有効に利用することができない程度に応じてモータの駆動出力を制御することができる。これにより、モータの駆動を最適に制御でき、モータの動力を効率よく利用できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 特願2000−238735号の特許出願の発明にかかるシートベルト巻取装置を部分的に示す、部分断面図である。
【図2】 図1に示すシートベルト巻取装置を、スプリング手段を除いて示し、モータ動力伝達装置のオフ状態を示す側面図である。
【図3】 図1に示すシートベルト巻取装置を、スプリング手段を除いて示し、モータ動力伝達装置の作動状態を示す側面図である。
【図4】 図1に示すのシートベルト巻取装置1の本発明に関係する構成を模式的に示す図である。
【図5】 本発明に係るシートベルト巻取装置の実施の形態の一例を模式的に示す、図4と同様の図である。
【図6】 図5に示す例のシートベルト巻取装置のベルト巻取動作を説明する図である。
【図7】 図5に示す例のシートベルト巻取装置のベルト巻取動作のためのフローの一例を示す図である。
【符号の説明】
1…シートベルト巻取装置、3…シートベルト、4…スプール、5…モータ動力伝達装置、6…モータ制御装置(CPU)、7…バックルスイッチ、8…モータ電流検出器、10…モータ、11…動力伝達歯車機構、12…減速機構、13…動力伝達経路切替機構、14…スプリング手段、44…インターナルギヤ、49…係止レバー、54…リターンスプリング

Claims (3)

  1. スプリングによりスプールをベルト巻取方向に回転してシートベルトを巻き取るとともに、モータ制御装置によりモータを制御して前記スプールをベルト巻取方向に回転して前記シートベルトを巻き取ることのできるシートベルト巻取装置において、
    前記モータの動力を前記スプールに伝達するモータ動力伝達経路の接続・遮断を制御し、前記モータのベルト巻取方向の回転時のみにオンして前記モータ動力伝達経路を接続し、前記モータの動力を前記スプールに伝達するモータ動力伝達装置を備えており、
    前記モータ制御装置は、タングがバックルから係合解除されたことを検出するバックルスイッチのバックル解除信号から一定時間経過後に前記モータをベルト巻取方向に回転するとともに、前記モータ動力伝達装置が前記スプリングによる前記シートベルトの巻取時の巻取速度が一定値以下のときにオンして前記モータ動力伝達経路を接続するように設定されており、
    通常時は、前記モータ動力伝達装置に入力される、前記スプリングによる前記シートベルトの巻取時の巻取速度が、前記モータ動力伝達装置に入力される、前記モータの動力による巻取速度より大きく設定されることで、前記モータ動力伝達装置がオフになって前記モータ動力伝達経路を遮断するように設定されているとともに、前記スプリングによる前記シートベルトの巻取時の巻取速度が一定値以下になったときに前記モータ動力伝達装置に入力される、前記モータの動力による巻取速度が、前記モータ動力伝達装置に入力される、前記スプリングによる前記シートベルトの巻取時の巻取速度より大きくなることで、前記モータ動力伝達装置がオンになって前記モータ動力伝達経路を接続するように設定されていることを特徴とするシートベルト巻取装置。
  2. 前記モータのモータ電流を検出するモータ電流検出器を備えており、
    前記モータ制御装置は、前記モータ電流検出器からのモータ電流検出信号に基づいて、前記スプールに前記シートベルトが全量巻き取られたことで前記モータ電流が上昇することを検出したとき、前記モータを停止することを特徴とする請求項1記載のシートベルト巻取装置。
  3. 前記モータ制御装置は、前記モータのベルト巻取方向の回転開始時から前記モータ電流の上昇検出時までの時間をカウントし、このカウント値に応じて前記モータの駆動出力を制御することを特徴とする請求項記載のシートベルト巻取装置。
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