JP4959296B2 - 車両のシートベルト装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、スプリングによる巻き取り力が所定値以下になったときにモータを作動させて、巻き取り力を増大させるシートベルト装置が開示されている。
そこで、この発明は、モータの通電方法を切り換える際に、切り換え前後の巻き取り速度を安定化させることにより巻き取りの連続性を向上し、乗員に違和感を感じさせずにモータ駆動を行うことができる車両のシートベルト装置を提供するものである。
請求項1に係る発明は、シートベルト(例えば、後述する実施例におけるシートベルト5)が巻回されて回動可能なベルトリール(例えば、後述する実施例におけるベルトリール11)と、前記ベルトリールに駆動力を伝達して前記ベルトリールを回転駆動するモータ(例えば、後述する実施例におけるモータ14)と、前記モータへの通電量を制御することにより前記モータの駆動量を制御する制御部(例えば、後述する実施例におけるモータ制御部20)と、前記ベルトリールの巻き取り位置を検出する巻き取り位置検出手段(例えば、後述する実施例における回転位置センサ15)と、を備えた車両のシートベルト装置(例えば、後述する実施例におけるシートベルト装置1)であって、前記制御部は、ほぼ一定の通電量をモータに供給する第1制御モード(例えば、後述する実施例1〜4における第1ステージ)と、前記第1制御モードの終了後に引き続いて実行される制御モードであって前記シートベルトの巻き取り速度を初期値から減少するように通電量を制御して或いは前記シートベルトの巻き取り速度を所定の間だけ初期値に維持した後に減少するように通電量を制御して前記モータに供給する第2制御モード(例えば、後述する実施例1,2における第2,第3ステージ、実施例3,4における第2ステージ)とを備え、前記第1制御モードから第2制御モードへ遷移するときに、前記第1制御モードの終了時に前記巻き取り位置検出手段によって検出される巻き取り位置の変化量に基づいて算出した速度(例えば、後述する実施例1〜3におけるV X1 、実施例4におけるV t2 )を、前記第2制御モードにおける前記シートベルトの巻き取り速度の前記初期値として設定することを特徴とする車両のシートベルト装置である。
このように構成することにより、第1制御モードでは、モータの通電量をほぼ一定に制御するので、乗員がシートベルト装置に手を掛けているときや、シートベルト等が乗員に引っ掛ったときに、シートベルトに過大な張力が加わらないようにすることができる。
また、第1制御モードから第2制御モードへ遷移するときに、第1制御モードの終了時に巻き取り位置の変化量に基づいて算出した速度を、第2制御モードにおけるシートベルトの巻き取り速度の初期値として設定するので、第1制御モードから第2制御モードに移行する際の連続性が保たれる。
このように構成することにより、タングをバックルから解除したときに第1制御モードによるモータ制御を自動的に開始することができ、シートベルトが第1の所定量巻き取られたときに第2制御モードによるモータ制御を自動的に開始することができる。
このように構成することにより、所定時間の間にシートベルトを巻き取り速度一定で安定してスムーズに巻き取ることができる。
このように構成することにより、第2の所定量が巻き取られるまでの間にシートベルトを巻き取り速度一定で安定してスムーズに巻き取ることができる。
このように構成することにより、巻き取り終了近くになってタングが車両の内装部分に勢いよく接触するのを防止することができる。
このように構成することにより、シートベルトを安定してスムーズに巻き取ることができるとともに、巻き取り終了近くになってタングが車両の内装部分に勢いよく接触するのを防止することができる。
請求項2に係る発明によれば、タングをバックルから解除したときに第1制御モードによるモータ制御を自動的に開始することができ、シートベルトが第1の所定量巻き取られたときに第2制御モードによるモータ制御を自動的に開始することができる。
請求項3に係る発明によれば、所定時間の間にシートベルトを巻き取り速度一定で安定してスムーズに巻き取ることができる。
請求項4に係る発明によれば、第2の所定量が巻き取られるまでの間にシートベルトを巻き取り速度一定で安定してスムーズに巻き取ることができる。
請求項5に係る発明によれば、巻き取り終了近くになってタングが車両の内装部分に勢いよく接触するのを防止することができる。
請求項6に係る発明によれば、シートベルトを安定してスムーズに巻き取ることができるとともに、巻き取り終了近くになってタングが車両の内装部分に勢いよく接触するのを防止することができる。
初めに、この発明に係るシートベルト装置の実施例1を図1から図6を参照して説明する。
図1はシートベルト装置1の概略構成を示しており、この実施例は助手席のシート2に着座した乗員Pを拘束するシートベルト装置の態様である。このシートベルト装置1は、いわゆる三点式のシートベルト装置であり、センターピラー3に内蔵されたリトラクタ4からシートベルト5が上方に引き出され、このシートベルト5がセンターピラー3の上部側に支持されたスルーアンカ6に挿通されるとともに、シートベルト5の先端がシート2の車室外側寄りのアウターアンカ7を介して車体フロアに固定されいている。そして、シートベルト5のスルーアンカ6とアウターアンカ7との間にはタング8が挿通されていて、タング8はシート2の運転席側寄りの車体フロアに固定されたバックル9に対し着脱可能にされている。
バックル9はバックルスイッチ17(図3参照)を備えており、バックルスイッチ17は、バックル9にタング8が係合しているとき(換言すると着用状態のとき)にONとなり、タング8がバックル9から離脱しているとき(換言すると非着用状態のとき)にOFFとなる。
なお、ベルトリール11の巻き取り量はシートベルト5の巻き取り量にほぼ一致する。
なお、ベルトリール11を引き出し方向へ回転するときには、ベルトリール11とモータ14との間の動力伝達が遮断されるように構成されていて、シートベルト5を引き出すときにはモータ14が抵抗とならないようになっている。
図4のフローチャートに示すモータ電流制御ルーチンは、モータ制御部20によって一定時間毎に繰り返し実行される。
まず、ステップS01において、バックルスイッチ17がOFFか否かを判定する。
ステップS01における判定結果が「NO」(ON)である場合には、本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS01における判定結果が「YES」(OFF)である場合には、ステップS02に進んでモータ14への通電を開始し、さらにステップS03に進み、モータ14への通電量(電流)Iを予め設定した初期電流値I0に設定する。
ステップS04における判定結果が「YES」(X0≦x<X1)である場合には、ステップS05に進み、電流センサ16によって検出されるモータ14の電流Iが、初期電流値I0以上か否かを判定する。
ステップS05における判定結果が「NO」(I<I0)である場合には、ステップS06に進み、モータ14への通電量Iを所定量(ΔI)だけ増加させて(I=I+ΔI)、ステップS07に進む。
一方、ステップS05における判定結果が「YES」(I≧I0)である場合には、ステップS06の処理を実行することなく、ステップS07に進む。
なお、第1巻き取り位置X1を解除時巻き取り位置X0を基準にして所定量aだけ巻き取られた位置としたのは、乗員Pの体格によって解除時巻き取り位置X0が異なるからである。
ステップS07において、現在のベルトリール11の巻き取り位置xが、第1巻き取り位置X1であるか否かを判定する。
ステップS07における判定結果が「YES」(x=X1)である場合には、ステップS08に進み、ベルトリール11の巻き取り位置xが第1巻き取り位置X1に達したときのベルトリール11の巻き取り速度VX1を、ベルトリール11の目標巻き取り速度Vtargetに設定し(Vtarget=VX1)、ステップS09に進む。なお、ベルトリール11の巻き取り速度は、回転位置センサ15によって検出されるベルトリール11の巻き取り位置の変化量に基づいて算出する。
また、ステップS07における判定結果が「NO」(x≠X1)である場合にも、ステップS09に進む。
ステップS10における判定結果が「YES」(V≠Vtarget)である場合には、ステップS11に進み、現在のベルトリール11の巻き取り速度Vが目標巻き取り速度Vtargetよりも大きいか否かを判定する。
ステップS11における判定結果が「NO」(V≦Vtarget)である場合には、ステップS12に進み、モータ14への通電量Iを所定量(ΔI)だけ増加させて(I=I+ΔI)、ステップS14に進む。
ステップS11における判定結果が「YES」(V>Vtarget)である場合には、ステップS13に進み、モータ14への通電量Iを所定量(ΔI)だけ減少させて(I=I−ΔI)、ステップS14に進む。
また、ステップS10における判定結果が「NO」(V=Vtarget)である場合には、ステップS11〜13の処理を実行することなくステップS14に進む。
ステップS14において、現在のベルトリール11の巻き取り位置xが、第2巻き取り位置X2よりも大きく且つ全巻き取り位置X3よりも小さいか否かを判定する。
ステップS14における判定結果が「YES」(X2<x<X3)である場合には、ステップS15に進み、モータ14への通電量Iを次式によって算出される電流値に設定して、ステップS16に進む。
I=IX2−C(x−X2)
ここで、IX2はベルトリール11の巻き取り位置xが第2巻き取り位置X2に達したときのモータ14の電流値であり、Cは係数(一定値)である。
ステップS14における判定結果が「NO」(x≦X2、あるいは、x>X3)である場合には、ステップS16に進む。
ステップS16における判定結果が「NO」(x≠X3)である場合には、ステップS04に戻り、ステップS04からステップS16の処理を繰り返す。
ステップS16における判定結果が「YES」(x=X3)である場合には、ステップS17に進み、モータ14への通電を停止して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
解除時巻き取り位置X0から第1巻き取り位置X1までの第1ステージは、図6(A)に示す状態であって、シートベルト5の巻き取りの初期領域であり、第1ステージではモータ14の通電量がほぼ一定に制御され、ベルトリール11の巻き取り速度は徐々に速くなる。第1ステージにおいては、モータ14の通電量がほぼ一定に制御されることにより、前述したように、乗員Pがタング8を持っているときや、タング8やシートベルト5が乗員Pに引っ掛ったときに、シートベルト5に過大な張力が加わらないようにすることができ、乗員Pに不快感(違和感)を与えないようにすることができる。
なお、第2ステージから第3ステージに移行する際に、モータ14の通電量を急激に低減して(例えば、電流値をゼロにして)制御停止区間を設けてもよい。このようにすると、制御停止区間の間に、乗員Pがシートベルト5から腕を抜き易くなる。
この実施例1では、第1ステージが第1制御モードとなり、第2ステージおよび第3ステージが第2制御モードとなる。
次に、この発明に係るシートベルト装置の実施例2を図7を参照して説明する。
実施例2のシートベルト装置1の構成は実施例1のものと同じであるので、その説明は省略する。実施例2が実施例1と相違する点は、バックル解除時のベルトリール巻き取りのためのモータ14の電流制御にある。
ステップS101〜S107の処理は、実施例1におけるS01〜S07の処理と全く同じであるので説明を省略する。
ステップS107における判定結果が「YES」(x=X1)である場合には、ステップS108aに進み、ベルトリール11の巻き取り位置xが第1巻き取り位置X1に達したときのベルトリール11の巻き取り速度VX1を、ベルトリール11の目標巻き取り速度Vtargetに設定し(Vtarget=VX1)、ステップS108bに進む。
ステップS108bでは、第1巻き取り位置X1に達した後の経過時間tを計測するためのタイマーをリセットし(t=0)、該タイマーをスタートして経過時間tの計測を開始し、ステップS109に進む。
また、ステップS107における判定結果が「NO」(x≠X1)である場合にも、ステップS109に進む。
ステップS109における判定結果が「YES」(X1<x<X3、且つ、t≦t1)である場合には、ステップS110に進み、判定結果が「NO」(x≦X1、あるいは、x≧X3、あるいは、t>t1)である場合にはステップS114に進む。
ステップS114における判定結果が「YES」(X1<x<X3、且つ、t>t1)である場合には、ステップS115に進み、モータ14への通電量Iを次式によって算出される電流値に設定して、ステップS116に進む。
I=It1−C(t−t1)
ここで、It1は、ベルトリール11の巻き取り位置xが第1巻き取り位置X1に達してから所定時間t1が経過したときのモータ14の電流値であり、Cは係数(一定値)である。
ステップS116,S117の処理は実施例1におけるステップS16,S17と全く同じであるので説明を省略する。
この実施例2のシートベルト装置1においても、実施例1の場合と同様の作用・効果を得ることができる。
なお、実施例2においても実施例1と同様、第1ステージが第1制御モードとなり、第2ステージおよび第3ステージが第2制御モードとなる。
次に、この発明に係るシートベルト装置の実施例3を図8および図9を参照して説明する。
実施例3のシートベルト装置1の構成は実施例1のものと同じであるので、その説明は省略する。実施例3が実施例1と相違する点は、バックル解除時のベルトリール巻き取りのためのモータ14の電流制御にある。
ステップS201〜S208の処理は、実施例1におけるS01〜S08の処理と全く同じであるので説明を省略する。
ステップS207における判定結果が「NO」(x≠X1)である場合、および、ステップS208の処理を実行した後、ステップS209に進む。
ステップS209において、現在のベルトリール11の巻き取り位置xが、第1巻き取り位置X1よりも大きく全巻き取り位置X3より小さいか否かを判定する。
ステップS209における判定結果が「YES」(X1<x<X3)である場合には、ステップS210に進み、ベルトリール11の目標巻き取り速度Vtargetを次式によって算出される巻き取り速度に設定する。
Vtarget=VX1−C(x−X1)
ここで、VX1はベルトリール11の巻き取り位置xが第1巻き取り位置X1に達したときのベルトリール11の巻き取り速度であり、Cは係数(一定値)である。
ステップS210からステップS211に進み、現在のベルトリール11の巻き取り速度VがステップS210で設定した目標巻き取り速度Vtargetに一致していないか否かを判定する。
ステップS211における判定結果が「YES」(V≠Vtarget)である場合には、ステップS212に進み、現在のベルトリール11の巻き取り速度Vが目標巻き取り速度Vtargetよりも大きいか否かを判定する。
ステップS212における判定結果が「YES」(V>Vtarget)である場合には、ステップS214に進み、モータ14への通電量Iを所定量(ΔI)だけ減少させて(I=I−ΔI)、ステップS215に進む。
また、ステップS211における判定結果が「NO」(V=Vtarget)である場合には、ステップS212〜214の処理を実行することなくステップS215に進む。
ステップS209における判定結果が「NO」(x≦X1、あるいは、x≧X3)である場合にはステップS215に進む。
ステップS215,S216の処理は実施例1におけるステップS16,S17と全く同じであるので説明を省略する。
また、実施例3においても、第1ステージから第2ステージへ遷移するときに、第1巻き取り位置X1におけるベルトリール11の巻き取り速度(巻き取り位置の変化量)VX1に基づいて第2ステージにおける制御目標の初期値(目標巻き取り速度Vtarget)を設定しているので、第1ステージから第2ステージに移行する際の連続性が保たれ、乗員Pに違和感を感じさせることがない。
なお、この実施例3では、第1ステージが第1制御モードとなり、第2ステージが第2制御モードとなる。
次に、この発明に係るシートベルト装置の実施例4を図10および図11を参照して説明する。
実施例4のシートベルト装置1の構成は実施例1のものと同じであるので、その説明は省略する。前述した実施例1〜3では、バックル9の解除時にベルトリール11を巻き取るためにモータ14を駆動したが、実施例4では、タング8をバックル9に係合した後、走行中に発生するシートベルト5の弛みを取る場合や、走行状態検出手段18により所定の走行状態が検出された時にシートベルト5に所定の張力を与えてシートベルト5の弛みを取り除く場合に、モータ14を駆動する。
図10のフローチャートに示すモータ電流制御ルーチンは、モータ制御部20によって一定時間毎に繰り返し実行される。
ステップS301における判定結果が「NO」(無効)である場合には、本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS305における判定結果が「YES」(t1≦t<t2)である場合には、ステップS306に進み、電流センサ16によって検出されるモータ14の電流Iが、初期電流値I0以上か否かを判定する。
ステップS306における判定結果が「NO」(I<I0)である場合には、ステップS307に進み、モータ14への通電量Iを所定量(ΔI)だけ増加させて(I=I+ΔI)、ステップS308に進む。
一方、ステップS306における判定結果が「YES」(I≧I0)である場合には、ステップS307の処理を実行することなく、ステップS308に進む。
ステップS308において、経過時間tが第2の所定時間t2であるか否かを判定する。
ステップS308における判定結果が「YES」(t=t2)である場合には、ステップS309に進み、経過時間tが第2の所定時間t2となったときのベルトリール11の巻き取り速度Vt2を、ベルトリール11の目標巻き取り速度Vtargetに設定し(Vtarget=Vt2)、ステップS310に進む。なお、ベルトリール11の巻き取り速度は、回転位置センサ15によって検出されるベルトリール11の巻き取り位置の変化量に基づいて算出する。
また、ステップS308における判定結果が「NO」(t≠t2)である場合にも、ステップS310に進む。
ステップS310における判定結果が「YES」(t>t2)である場合には、ステップS311に進み、ベルトリール11の目標巻き取り速度Vtargetを次式によって算出される巻き取り速度に設定する。
Vtarget=Vt2−C(t−t2)
ここで、Cは係数(一定値)である。
次に、ステップS311からステップS312に進み、ステップS311で設定した目標巻き取り速度Vtargetが予め設定した第1の巻き取り速度V1以下か否かを判定する。ここで、第1の巻き取り速度V1はゼロより大きく、且つゼロに近い値に設定する。
また、ステップS312における判定結果が「NO」(Vtarget>V1)である場合にも、ステップS314に進む。
ステップS314における判定結果が「YES」(V≠Vtarget)である場合には、ステップS315に進み、現在のベルトリール11の巻き取り速度Vが目標巻き取り速度Vtargetよりも大きいか否かを判定する。
ステップS315における判定結果が「NO」(V≦Vtarget)である場合には、ステップS316に進み、モータ14への通電量Iを所定量(ΔI)だけ増加させて(I=I+ΔI)、ステップS318に進む。
ステップS315における判定結果が「YES」(V>Vtarget)である場合には、ステップS317に進み、モータ14への通電量Iを所定量(ΔI)だけ減少させて(I=I−ΔI)、ステップS318に進む。
また、ステップS314における判定結果が「NO」(V=Vtarget)である場合には、ステップS315〜317の処理を実行することなくステップS318に進む。
ステップS318において、経過時間tが第3の所定時間t3に達するか、あるいは、作動トリガが無効かの少なくともいずれか一方を満足しているか否かを判定する。
ステップS16における判定結果が「NO」(t≠t3、且つ、作動トリガが有効)である場合には、ステップS305に戻り、ステップS305からステップS318の処理を繰り返す。
ステップS318における判定結果が「YES」(t=t3、あるいは、作動トリガが無効)である場合には、ステップS319に進み、モータ14への通電を停止して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
第1ステージではモータ14の通電量をほぼ一定に制御するので、乗員Pがタング8を持っているときや、タング8やシートベルト5が乗員Pに引っ掛ったときに、シートベルト5に過大な張力が加わらないようにすることができ、乗員Pに不快感(違和感)を与えないようにすることができる。
なお、この実施例4では、第1ステージが第1制御モードとなり、第2ステージが第2制御モードとなる。
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、前述した各実施例では、第1制御モードにおいて、モータ14の実際の通電量Iが初期電流値I0よりも小さい場合に通電量Iを増加する電流制御としているが(ステップS05,S06,S105,S106,S205,S206,S306,S307)、これに加えて、モータ14の実際の通電量Iが初期電流値I0よりも大きい場合に通電量を減少し、モータ14の通電量Iが初期電流値I0に一定となるようにフィードバック制御してもよい。あるいは、モータ14への通電量を初期電流値I0に設定して通電を開始した後は、モータ14の電流制御を特に行わなくても構わない。要するに、第1制御モードにおいては、モータ14への通電量は正確に一定でなくてもよく、概ね一定であればよい。
5 シートベルト
8 タング
9 バックル
11 ベルトリール
14 モータ
15 回転位置センサ(巻き取り位置検出手段)
17 バックルスイッチ(バックル状態検出手段)
20 モータ制御部(制御部)
Claims (6)
- シートベルトが巻回されて回動可能なベルトリールと、
前記ベルトリールに駆動力を伝達して前記ベルトリールを回転駆動するモータと、
前記モータへの通電量を制御することにより前記モータの駆動量を制御する制御部と、 前記ベルトリールの巻き取り位置を検出する巻き取り位置検出手段と、
を備えた車両のシートベルト装置であって、
前記制御部は、ほぼ一定の通電量をモータに供給する第1制御モードと、前記第1制御モードの終了後に引き続いて実行される制御モードであって前記シートベルトの巻き取り速度を初期値から減少するように通電量を制御して或いは前記シートベルトの巻き取り速度を所定の間だけ初期値に維持した後に減少するように通電量を制御して前記モータに供給する第2制御モードとを備え、前記第1制御モードから第2制御モードへ遷移するときに、前記第1制御モードの終了時に前記巻き取り位置検出手段によって検出される巻き取り位置の変化量に基づいて算出した速度を、前記第2制御モードにおける前記シートベルトの巻き取り速度の前記初期値として設定することを特徴とする車両のシートベルト装置。 - 前記シートベルトが挿通されるタングと、
前記タングに対して係脱可能で係合することにより前記シートベルトを着用状態とするバックルと、
前記バックルの前記タングに対する係脱状態を検出するバックル状態検出手段と、
を備え、前記制御部は、前記バックル状態検出手段により前記バックルと前記タングの解除を検出したときに前記第1制御モードによる前記モータへの通電を行い、前記解除検出後に前記巻き取り位置検出手段により前記シートベルトが第1の所定量を巻き取られたことが検出されたときに前記第1制御モードを終了して前記第2制御モードによる前記モータへの通電を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両のシートベルト装置。 - 前記制御部は、前記シートベルトが前記第1の所定量を巻き取られた時点の巻き取り速度を、前記第2制御モードにおけるシートベルトの巻き取り速度の前記初期値とし、この初期値の巻き取り速度を所定時間維持した後、巻き取り速度を減少するように、前記第2制御モードでの前記モータへの通電量を制御することを特徴とする請求項2に記載の車両のシートベルト装置。
- 前記制御部は、前記シートベルトが前記第1の所定量を巻き取られた時点の巻き取り速度を、前記第2制御モードにおけるシートベルトの巻き取り速度の前記初期値とし、前記シートベルトが前記第1の所定量を巻き取られた後に、さらに第2の所定量が巻き取られるまで前記初期値の巻き取り速度を維持した後、巻き取り速度を減少するように、前記第2制御モードでの前記モータへの通電量を制御することを特徴とする請求項2に記載の車両のシートベルト装置。
- 前記制御部は、前記シートベルトが前記第2の所定量を巻き取られてからシートベルトの巻き取り完了までの間、前記シートベルトの巻き取り速度を前記初期値の巻き取り速度から連続的に減少させるように、前記第2制御モードでの前記モータへの通電量を制御することを特徴とする請求項4に記載の車両のシートベルト装置。
- 前記制御部は、前記シートベルトが前記第1の所定量を巻き取られた時点の巻き取り速度を、前記第2制御モードにおけるシートベルトの巻き取り速度の前記初期値とし、前記第2制御モードにおけるシートベルトの巻き取り速度を前記第2制御モード開始から連続的に減少させるように、前記第2制御モードでの前記モータへの通電量を制御することを特徴とする請求項2に記載の車両のシートベルト装置。
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