JP2005254958A - シートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置 - Google Patents

シートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シートベルトの全量巻取り格納時にモータ電流を確実に上昇させることのできるシートベルトリトラクタを提供する。
【解決手段】モータ7のベルト巻取り方向(正転:時計方向)の回転駆動で、スプール(ロックギヤ6a)および偏心リング16が反時計方向に回転してシートベルト3が巻き取られ、制御リング17が時計方向に回転する。シートベルト3の全量巻取り直前では、外歯17a″が突起20bに当接してこの突起20bを押圧する。シートベルト3の更なる巻取りで、制御リング17が更に時計方向に回転し、パウル20が反時計方向に回動する。したがって、シートベルト3の全量巻取り時に、ロック爪20aがモータ回転軸7aと一体回転するラチェット歯15aに係合し、モータ7の正転が阻止される。このため、モータ電流が上昇し、このモータ電流の上昇でモータ7への通電を停止する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動車等の車両に装備され、乗員を拘束保護するためのシートベルトをモータによりスプールを回転させることで巻き取るシートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置の技術分野に関し、特に、シートベルトの全量巻取り時にモータを停止するようにされているシートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置の技術分野に関するものである。
従来から自動車等の車両に装備されているシートベルト装置は、衝突時等の車両に所定減速度以上の大きな減速度が作用した場合のような緊急時に、シートベルトで乗員を拘束することにより乗員のシートからの飛び出しを阻止して、乗員を保護している。
このようなシートベルト装置においては、シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクタが設けられている。このシートベルトリトラクタとしては、衝突時等の所定減速度以上の大減速度時に作動してスプールのベルト引出し方向の回転を阻止する緊急ロック手段と、シートベルトが全量またはほぼ全量引き出された後このシートベルトが所定量巻き取られるまではスプールのベルト引出し方向の回転を阻止する自動ロック手段とを備えた緊急ロック式リトラクタ(ELR)と自動ロック式リトラクタ(ALR)との両機能を有するリトラクタが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2および特許文献3等を参照)。
このようなシートベルトリトラクタによれば、ELRの機能により前述の緊急時にロック手段が作動してスプールの引出し方向の回転を阻止することにより、シートベルトの引出しが阻止される。これにより、緊急時にシートベルトは乗員を確実に拘束し、保護するようになる。また、ALRの機能により、例えばチャイルドシートを車両シートに確実に固定することなどが可能となる。
ところで、ELR、ALR、あるいはELRの機能とALRの機能とを有するリトラクタにおいては、シートベルト装着時にはスプリング手段のばね力によるほぼ一定のベルトテンションがシートベルトに加えられている。このため、シートベルトリトラクタは自車と自車周囲の物体との間の状況に関係なくほぼ同じ態様で作動するようになっている。しかしながら、従来のシートベルト装置は前述のように緊急時に乗員を確実に拘束し保護することができるが、前述のような緊急時以外のときに乗員に対してより快適に制御されているとは言えない。しかも、緊急時に乗員を堅固に拘束して更に一層確実に保護するようにすることが望ましい。
そこで、自車と物体との間の状況を加味してモータおよびクラッチ機構でシートベルトリトラクタのスプールの回転を制御し、ベルトテンションを制御することにより、乗員の拘束保護をより一層効率よくかつ乗員に対してより一層快適に行うようにしたシートベルトリトラクタが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
この特許文献4に開示のシートベルトリトラクタにおいては、モータの非駆動時に動力伝達機構のクラッチがオフ(遮断)にされることで、モータとスプールとが遮断される(動力伝達OFF)。これにより、モータおよびスプールは互いに自由に回転可能とされる。したがって、スプールがモータに影響されず、シートベルトを自由に引き出すことができる。
シートベルトの巻取り動作を行うため、モータをベルト巻取り方向に回転(以下、正転ともいう)させると、このモータの正転でクラッチがオン(接続)にされて、モータの動力がスプールに伝達される(動力伝達ON)。これにより、モータの動力でスプールがベルト巻取り方向に回転し、シートベルトがスプールに巻き取られる。また、モータをベルト引出し方向に駆動(以下、逆転ともいう)させると、クラッチ機構がオフにされてモータとスプールとが遮断される。これにより、スプールはモータの動力の影響を受けない。
このように、特許文献4に開示のシートベルトリトラクタは、モータの動力のスプールへの伝達および遮断を制御するクラッチがモータの正転によりオンにされてモータ動力をスプールに伝達し、また、このクラッチ機構がモータの逆転によりオフにされて、モータとスプールとが遮断されるようになっている。
特開2003−191822号公報。 特開2001−213275号公報。 特公平8−18533号公報 特開2003−191820号公報
ところで、特許文献4に開示のモータを備えるシートベルトリトラクタにおいては、シートベルトの非使用時にモータでシートベルトを全量巻き取って格納するが、この格納が終了した後はモータの通電を停止(モータOFF)させなければならない。そこで、シートベルトの全量巻取り時でのモータへの負荷状態を示すモータ電流(モータへ供給される電流)の上昇を検出することで、モータへの通電を停止させることが考えられる。
そのためには、シートベルトの全量巻取り時にモータ電流を確実に上昇させることが求められる。
また、シートベルトの巻取り中にシートベルトが乗員に引っ掛かって、それ以上シートベルトの巻取りを行うことができなくなると、この時にもモータへの負荷が大きくなってモータ電流が上昇する。このため、シートベルトの全量が巻取り格納されていないにもかかわらず、モータへの通電が停止されてしまい、モータによりシートベルトが全量巻き取られなくなってしまうという問題がある。しかも、シートベルトの巻取り格納後に、仮にモータにシートベルトの巻取り方向の通電が行われてモータが再びシートベルト巻取り方向に回転しようとすると、シートベルトにピクッと脈動する動きが発生し、乗員は違和感を抱くという問題もある。
一方、タングをバックルに挿入係合したシートベルト装着時に、シートベルトが乗員に引っ掛かると、乗員はシートベルトを装着し直そうとしてバックルからタングを外して(バックル解除)シートベルトを引き出そうとする。しかし、バックル解除が行われるとモータによるシートベルト巻取りが開始されてしまう。このため、乗員がシートベルトを引き出したいにもかかわらずシートベルトはモータにより巻き取られるため、前述と同様にシートベルトにピクッと脈動する動きが発生し、乗員は違和感を抱く。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、シートベルトの全量巻取り格納状態を確実に検出できるシートベルトリトラクタを提供することである。
また、本発明の他の目的は、モータによるシートベルト巻取り動作における脈動を防止できるシートベルトリトラクタを提供することである。
更に、本発明の他の目的は、シートベルトリトラクタのモータによりシートベルトの全量が巻取り格納されるまでは、モータへの通電を確実に行うことのできるシートベルト装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、請求項1の発明のシートベルトリトラクタは、シートベルトを巻き取るスプールと、このスプールを回転させる動力を発生するモータとを少なくとも備えているシートベルトリトラクタにおいて、前記シートベルトの全量が巻き取られたとき、前記モータのシートベルト巻取り方向の回転を阻止するモータ巻取り回転ロック手段を備えていることを特徴としている。
また、請求項2の発明のシートベルトリトラクタは、前記モータのシートベルト巻取り方向の回転で接続されて前記モータの動力を前記スプールに伝達するとともに、前記モータのシートベルト引出し方向の回転で遮断されて前記モータの動力を前記スプールに伝達させないクラッチを有していることを特徴とする。
更に、請求項3の発明のシートベルトリトラクタは、前記シートベルトが全量またはほぼ全量引き出された後、前記シートベルトが所定量巻き取られるまでは、前記スプールのシートベルト引出し方向の回転を阻止する自動ロック機構を備えており、前記モータ巻取り回転ロック手段が前記自動ロック機構の少なくとも一部で構成されていることを特徴としている。
更に、請求項4のシートベルト装置は、請求項1ないし3のいずれか1記載のシートベルトリトラクタ、前記モータの制御装置、車体に固定されたバックルおよび前記シートベルトに摺動自在に支持されて前記バックルに係脱可能なタングを少なくとも備えたシートベルト装置であって、前記制御装置が、前記タングが前記バックルから外された後前記モータに供給されるモータ電流が設定電流より上昇したとき前記モータへの通電を停止させるとともに、この通電停止の一定時間経過後に再び前記モータに通電して前記モータを前記シートベルト巻取り方向に回転させる前記シートベルトの巻取り格納動作が設定されており、更に前記巻取り格納動作が設定回数繰り返し行われたときに、この巻取り格納動作を終了するように前記モータを制御することを特徴とする。
更に、請求項5のシートベルト装置は、前記制御装置が、前記巻取り格納動作が前記設定回数繰り返し行われないうちに前記シートベルトの全量が巻き取られたと判断したときには、前記巻取り格納動作を終了するように前記モータを制御することを特徴としている。
更に、請求項6のシートベルト装置は、前記制御装置が、前記通電停止の一定時間経過中に前記タングが前記バックルに係合されたと判断したときには、前記巻取り格納動作を終了するように前記モータを制御することを特徴とする。
このように構成された請求項1ないし3の発明に係るシートベルトリトラクタによれば、シートベルトの全量が巻き取られたとき、モータ巻取り回転ロック手段でモータのシートベルト巻取り方向の回転を確実に阻止することができる。したがって、シートベルトの巻取り格納時には、モータへの負荷を大きくしてモータ電流を確実に上昇させることが可能となる。これにより、モータ電流の上昇を検出してモータへの通電を確実に停止させることが可能となる。
特に、請求項2の発明によれば、シートベルトの巻取り格納後にモータが再びシートベルト巻取り方向に回転しようとしてもクラッチが接続されることはないので、シートベルトにピクッと脈動する動きが発生するのを防止できるとともに、クラッチの耐久性も向上できる。
また、請求項3の発明によれば、モータ巻取り回転ロック手段を自動ロック機構の少なくとも一部で構成しているので、既存のALR機構の、偏心ディスク,制御リングおよび内歯リング等の構成要素を利用することができる。したがって、モータ巻取り回転ロック手段をすべて専用の部品で構成する必要がなく、部品点数を削減することができる。
一方、請求項4ないし6の発明に係るシートベルト装置によれば、前述のシートベルトリトラクタの効果に加えて、モータによるシートベルトの巻取り格納時にモータ電流が上昇してモータへの通電が停止しても、そのままシートベルト巻取り格納動作を終了せず、このシートベルト巻取り格納動作を設定回数繰り返しているので、例えばシートベルトの巻取り時にシートベルトが乗員に引っ掛かっても、乗員が引っ掛かったシートベルトを外すことで、モータを再度シートベルトの巻取り方向に回転させてシートベルトの全量を確実に巻取り格納することができる。
特に、請求項2の発明のシートベルトリトラクタを備えたシートベルト装置によれば、シートベルト巻取り格納動作を設定回数繰り返す前にシートベルトが全量巻き取られたにもかかわらず、シートベルト巻取り格納動作を設定回数繰り返すため、モータにシートベルトの巻取り方向の通電が行われてモータが再びシートベルト巻取り方向に回転しようとしても、クラッチが接続されることはないので、シートベルトにピクッと脈動する動きが発生するのを防止できる。
また、請求項5の発明によれば、モータによるシートベルト巻取り格納動作が設定回数繰り返されないうちに、シートベルトの全量の巻取り格納が検知されたときは、モータによるシートベルト巻取り格納動作を設定回数繰り返すことなく終了しているので、モータの余分な駆動を防止してモータの消費電力を低減できるとともにモータの耐久性を向上できる。
更に、請求項6の発明によれば、タングをバックルに挿入係合したシートベルト装着時にシートベルトが乗員に引っ掛かり、乗員がシートベルトを装着し直そうとしてバックルからタングを外すことでモータによるシートベルト巻取りが開始されたとき、乗員によりシートベルトが引き出されようとしてモータ電流が上昇した場合にも、モータへの通電を停止することができる。したがって、通電停止中の一定時間経過中に乗員はシートベルトを容易に引き出すことができるとともに、タングがバックルに係合されたときは巻取り動作が終了するので、シートベルトにピクッと脈動する動きが発生するのを防止できる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の一例を示す、一方向から見た部分分解斜視図、図2は図1の逆方向から見た部分分解斜視図である。
図1および図2に示すように、この例のシートベルト装置に用いられているシートベルトリトラクタ1は、角筒状のフレーム2と、必要時に乗員を拘束するシートベルト3と、フレーム2に回転可能に支持されてシートベルト3を巻き取るスプール4と、フレーム2の一側の側壁2aに配設され、衝突時等の所定減速度以上の大減速度時に作動してスプール4のベルト引出し方向の回転を阻止する従来公知(例えば、特許文献1ないし3等参照)の緊急ロック機構(ELR機構)5(図1および図2にはロックギヤ6のみが図示され、他の構成部材は図示省略されている)と、スプール4を回転させる動力を発生するモータ7と、モータ7の動力を減速してスプール4に伝達しかつこの動力の伝達および遮断を制御するクラッチ(不図示)を有する動力伝達減速機構8と、シートベルト3が全量またはほぼ全量引き出された後このシートベルト3が所定量巻き取られるまではスプール4のベルト引出し方向の回転を阻止する自動ロック機構(ALR機構)9と、モータ7の正転を阻止するモータ巻取り回転ロック手段10と、スプール4を常時ベルト巻取り方向に付勢する渦巻きばねからなる従来公知のスプリング手段11(図1および図2には渦巻きばねを覆うケースのみが示されている)、ELR機構5、ALR機構9およびモータ巻取り回転ロック手段10を覆うケース12とを備えている。したがって、この例のシートベルトリトラクタ1は、緊急ロック式リトラクタ(ELR)と自動ロック式リトラクタ(ALR)との両機能を有するリトラクタとして構成されている。
ELR機構5のロックギヤ6は、特許文献1に開示のロックギヤ、特許文献2に開示のラチェットホイール、特許文献3に開示のラチェット歯を有する同期歯車のいずれかを用いることができる。この例では、ロックギヤ6として特許文献1に開示のロックギヤと同じものを用いている。換言すれば、この例ではELR機構5として、特許文献1に開示のELR機構(前述の大減速度を検知してパウルをロックギヤ6のラチェット歯6aに係合することでロックギヤ6のベルト引出し方向の回転を阻止する減速度センサを含む)を用いている。したがって、この例のELR機構5の他の構成および作動の説明は、特許文献1を参照すれば容易に理解できるのでここでは省略する。
動力伝達減速機構8はモータ7の回転軸7aに一体回転可能に取り付けられたモータギヤ13を備えており、このモータギヤ13に伝達されたモータ7の動力が減速歯車機構14を介してスプール4に伝達されるようになっている。モータギヤ13にはラチェットホイール15が同軸にかつ一体回転可能に設けられている。
また、図示しないが、動力伝達減速機構8のクラッチはモータ7の正転時に接続されてモータ7の動力をスプール4へ伝達し(動力伝達ON)、また、モータ7の逆転時(つまり、ベルト引出し方向の回転時)に遮断されてモータ7の動力をスプール4へ伝達しない(動力伝達OFF)ように設定されている。
ALR機構9は、スプール4の回転軸4aに一体回転可能に取り付けられかつ中心が回転軸4aから偏心した偏心ディスク16と、この偏心ディスク16の外周に相対回転可能に嵌合された制御リング17と、ケース12に設けられた内歯リング22と、シートベルト3の全量引出し時に作動してロックギヤ6のベルト引出し方向の回転を阻止しかつベルト巻取り方向の回転を許容する自動ロック用パウル18と、この自動ロック用パウル18をその作動位置および非作動位置に選択的に保持する保持ばね19とを備えている。
制御リング17の外周には、所定数の外歯17aが形成されている。また、これらの外歯17aのうち、所定の1つの外歯17aが自動ロック用パウル作動解除用の外歯17a′として形成され、かつ他の1つの外歯17aがモータ回転阻止用パウル(後述)作動用の外歯17a″として形成されている。また、これらの外歯17aのうち、所定の2つの外歯17aが欠如されている。そして、1つの外歯17aが欠如した位置に対応する制御リング17の外周には自動ロック用パウル作動用突起17dが形成され、かつ他の1つの外歯17aが欠如した位置に対応する制御リング17の外周にはモータ回転阻止用パウル作動解除用突起17eとが外歯17aと一体回転可能に設けられている。
内歯リング22は制御リング17の径より大径に形成されているとともに、制御リング17の外歯17aに噛合する内歯22aを有している。その場合、内歯22aの数は外歯17aの数より多く設定されている。また、内歯リング22の中心は、スプール4の回転軸4aおよび偏心ディスク16の回転中心と同軸上に設定されている。そして、制御リング17が偏心ディスク16の外周に嵌合されて組み付けられた状態では、偏心ディスク16の回転半径の最大部分を含む大径部分(最大偏心量を含む偏心量の大きい部分)に対応する制御リング17の所定数の外歯17aが内歯リング22の内歯22aに噛合するようになっている。これにより、スプール4の回転で偏心ディスク16が回転したとき、制御リング17はスプール4および偏心ディスク16の回転方向と逆方向に減速されて回転するようにされている(特許文献2および3に開示のALR機構と同じ作動を行う)。
自動ロック用パウル18はケース12に回転可能に支持されている。この自動ロック用パウル18は、ロックギヤ6のラチェット歯6aに係合可能なロック爪18a、パウル係合作動解除用突起18b、パウル係合作動用突起18cおよび位置保持用突起18dを備えている。
保持ばね19は自動ロック用パウル18の位置保持用突起18dに当接して、そのばね力でこの位置保持用突起18dを常時付勢している。その場合、保持ばね19は、ロック爪18aをラチェット歯6aとの係合位置に保持する円弧状の係合位置保持部19aとロック爪18aをラチェット歯6aとの係合解除位置に保持する円弧状の係合解除位置保持部19bとを有している。
モータ巻取り回転ロック手段10は、前述の外歯17a″と、モータ回転阻止用パウル作動解除用突起17eと、シートベルト3の全量巻取り時に作動してモータ7のベルト巻取り方向の回転を阻止しかつベルト引出し方向の回転を許容するモータ巻取り回転ロック用パウル20と、このモータ巻取り回転ロック用パウル20をその作動位置および非作動位置に選択的に保持する保持ばね21とを備えている。その場合、外歯17a″およびモータ回転阻止用パウル作動解除用突起17eが制御リング17に設けられることから、モータ巻取り回転ロック手段10は、ALR機構9の構成要素である偏心ディスク16,制御リング17および内歯リング22を利用している。すなわち、モータ巻取り回転ロック手段10はALR機構9の構成要素の一部から構成されている。
モータ巻取り回転ロック用パウル20はケース12に回転可能に支持されている。このモータ巻取り回転ロック用パウル20は、モータギヤ13と一体回転するラチェットホイール15のラチェット歯15aに係合可能なロック爪20a、パウル係合作動用突起20b、パウル係合作動解除用突起20cおよび位置保持用突起20dを備えている。
保持ばね21はモータ巻取り回転ロック用パウル20の位置保持用突起20dに当接して、そのばね力でこの位置保持用突起20dを常時付勢している。その場合、保持ばね21は、モータ回転ロック用ロック爪20aをラチェット歯6aとの係合位置に保持する円弧状の係合位置保持部21aと、モータ回転ロック用ロック爪20aをラチェット歯15aとの係合解除位置に保持する円弧状の係合解除位置保持部21bとを有している。
スプリング手段11は前述のように公知のものであり、例えば、特許文献1ないし3に開示のスプリング手段等を用いることができる。したがって、この例のスプリング手段11の構成および作動の説明は、前述の特許文献1ないし3のいずれかを参照すれば容易に理解できるのでここでは省略する。
そして、シートベルト3がある程度引き出された状態では、図3に示すようにモータ巻取り回転ロック用パウル20はそのロック爪20aがラチェットホイール15のラチェット歯15aに係合しない非作動位置(モータ巻取り回転ロック手段10がOFF)に設定され、このとき、モータ巻取り回転ロック用パウル20の位置保持用突起20dは保持ばね21の係合解除位置保持部21bに位置している。したがって、保持ばね21のばね力でモータ巻取り回転ロック用パウル20は非作動位置に保持されている。
モータ7が正転(図3において時計方向に回転)すると、スプール4および偏心リング16がベルト巻取り方向(図3において反時計方向)に回転される。これにより、シートベルト3がスプール4に巻き取られるととともに、制御リング17がスプール4と逆方向(図3において時計方向)に回転する。シートベルト3の全量が巻き取られる直前では、図3に示すように外歯17a″がパウル係合作動用突起20bに当接してこのパウル係合作動用突起20bを押圧する。シートベルト3が更に巻き取られると、制御リング17が更に時計方向に回転し、モータ巻取り回転ロック用パウル20は図3において反時計方向に回動する。したがって、モータ巻取り回転ロック用パウル20の位置保持用突起20dが保持ばね21のばね力に抗して図3において反時計方向に回動し、係合解除位置保持部21bから係合位置保持部21aに移動する。このモータ巻取り回転ロック用パウル20の反時計方向の回動で、図4に示すようにシートベルト3の全量巻取り時に、ロック爪20aがラチェット歯15aに係合するとともに、位置保持用突起20dが係合位置保持部21aに位置することで、保持ばね21のばね力でモータ巻取り回転ロック用パウル20はそのロック爪20aがラチェット歯15aに係合する作動位置(モータ巻取り回転ロック手段10がON)に保持される。
ロック爪20aがラチェット歯15aに係合することにより、モータ7の正転(図4において時計方向の回転)が阻止され、モータ7の回転が停止する。このため、モータ7のモータ電流が上昇し、このモータ電流の上昇を公知の電流検出手段(不図示)で検出することにより、モータ7への通電を停止するようになっている。これにより、モータ7の駆動によるシートベルト3の巻取り時に、シートベルト3の全量が巻き取られ格納されると、モータ7への通電が停止するようになる。
図4に示すシートベルト3の全量巻取り格納状態から、シートベルト3が引き出されると、スプール4および偏心リング16がベルト引出し方向(図4において時計方向)に回転される。これにより、制御リング17がスプール4と逆方向(図4において反時計方向)に回転する。シートベルト3が予め設定された引出し量だけ引き出されると、図5に示すようにモータ回転阻止用パウル作動解除用突起17eがパウル係合作動解除用突起20cに当接してこのパウル係合作動解除用突起20cを押圧する。シートベルト3が更に引き出されると、制御リング17が更に反時計方向に回転し、モータ巻取り回転ロック用パウル20は図5において時計方向に回動する。したがって、モータ巻取り回転ロック用パウル20の位置保持用突起20dが保持ばね21のばね力に抗して図5において時計方向に回動し、係合位置保持部21aから係合解除位置保持部21bに移動する。このモータ巻取り回転ロック用パウル20の時計方向の回動で、図6に示すようにロック爪20aがラチェット歯15aから離脱してこのラチェット歯15aに係合しない非作動位置に保持されるとともに、位置保持用突起20dが係合解除位置保持部21bに位置することで、保持ばね21のばね力でモータ巻取り回転ロック用パウル20は非作動位置に保持される。ロック爪20aがラチェット歯15aから離脱することにより、モータ7の正転が可能となる。
また、この例のシートベルトリトラクタ1における自動ロック作動は、次のようにして行われる。
シートベルト3が引き出されると、スプール4および偏心リング16がベルト引出し方向(例えば、図4において時計方向)に回転される。これにより、制御リング17がスプール4と逆方向(図4において反時計方向)に回転する。シートベルト3の全量が引き出される直前では、図7(a)に示すように自動ロック用パウル作動用突起17dが自動ロック用パウル18のパウル係合作動用突起18cに当接してこのパウル係合作動用突起18cを押圧する。シートベルト3が更に引き出されると、制御リング17が更に反時計方向に回転し、自動ロック用パウル18は図7(a)において時計方向に回動する。したがって、自動ロック用パウル18の位置保持用突起18dが保持ばね19のばね力に抗して図7(a)において時計方向に回動し、係合解除位置保持部19bから係合位置保持部19aに移動する。この自動ロック用パウル18の時計方向の回動で、図7(b)に示すようにシートベルト3の全量引出し時に、ロック爪18aがラチェット歯6aに係合するとともに、位置保持用突起18dが係合位置保持部19aに位置することで、保持ばね19のばね力で自動ロック用パウル18はそのロック爪18aがラチェット歯6aに係合する作動位置に保持される。したがって、これ以後は、スプール4のベルト引出方向の回転が阻止される。
図7(a)に示すシートベルト3の全量引出し状態から、シートベルト3が巻き取られると、スプール4および偏心リング16がベルト巻取り方向(図7(a)において反時計方向)に回転される。これにより、制御リング17がスプール4と逆方向(図7(a)において時計方向)に回転する。シートベルト3がほぼ全量に近い量だけ巻き取られると、図7(b)に二点差線で示すように自動ロック用パウル作動解除用の外歯17a′がパウル係合作動解除用突起18bに当接してこのパウル係合作動解除用突起18bを押圧する。シートベルト3が更に巻き取られると、制御リング17が更に時計方向に回転し、自動ロック用パウル18は図7(b)において反時計方向に回動する。したがって、自動ロック用パウル18の位置保持用突起18dが保持ばね19のばね力に抗して図7(b)において反時計方向に回動し、係合位置保持部19aから係合解除位置保持部19bに移動する。この自動ロック用パウル18の反時計方向の回動で、図7(a)に示すようにロック爪18aがラチェット歯6aから離脱してこのラチェット歯6aに係合しない非作動位置に保持されるとともに、位置保持用突起18dが係合解除位置保持部19bに位置することで、保持ばね19のばね力で自動ロック用パウル18は非作動位置に保持される。
ロック爪18aがラチェット6aから離脱することにより、自動ロック作動が解除される。
次に、この例のシートベルトリトラクタ1を備えたシートベルト装置において、シートベルト3の装着を外してシートベルト非装着状態になったときに、モータ7によりシートベルト3を巻き取って格納する動作について説明する。この例のシートベルト装置は図示しないCPU等からなるモータ7の制御装置(CPU)を備えており、前述のシートベルト3の巻取り格納動作は、この制御装置がモータ7の駆動を制御することで行われる。また図示しないが、この例のシートベルト装置は、従来公知のバックル、シートベルト3に摺動自在に支持されてこのバックルに係脱可能に係合される従来公知のタング、およびバックルにタングが係着されたときオンし、バックルからタングが外されたときオフするバックルスイッチを少なくとも備えている。
この例のシートベルトの巻取り格納動作のモータ制御は、制御装置がシートベルト3の全量巻取りが達成されたか否かを判断(つまり、モータ巻取り回転ロック手段10のONまたはOFFを判断)し、その判断結果に基づいてモータ7の駆動を制御するようにしている。シートベルト3の全量巻取りか否かの判断は、全量巻取りを検出する専用のセンサあるいはモータ巻取り回転ロック手段10のONまたはOFFを検出する専用のセンサを用いずに、モータ7に供給されるモータ電流に基づいて行う場合と、これらの専用のセンサを用い、センサからの検出信号に基づいて行う場合とを設定している。
まず、前述の専用のセンサを用いない場合について説明する。
図8は、シートベルトの巻取り格納動作を行うためのモータ制御について説明する図である。
図8に示すように、モータ7にモータ正転方向の通電が開始されると、シートベルト3が全量巻き取られている状態では、モータ巻取り回転ロック手段10がONであり、このときは前述のようにモータ7が正転不能であり、モータ7への負荷が大きいので、モータ電流が正転方向の通電開始直後からすぐに(すばやく)上昇開始する。
また、モータ巻取り回転ロック手段10がOFFであるときはモータ7が正転するが、動力伝達減速機構8のクラッチがまだ遮断されていて動力伝達OFFであるため、モータ7に負荷がかからず、モータ通電の開始後すぐにはモータ電流は上昇しない。時間t1が経過すると、モータ正転により動力伝達減速機構8のクラッチが接続されて動力伝達ONとなる。すると、スプール4にモータの動力が伝達され、スプール4がベルト巻取り方向に回転して、スプール4によるシートベルト3の巻取りが行われる。このとき、モータ7にある程度負荷がかかるので、モータ電流はある程度上昇してI0となる。
シートベルト3の巻取り動作が行われて、シートベルト3の全量が巻き取られると、シートベルト3がそれ以上巻き取られなくなるとともに、モータ巻取り回転ロック手段10がONとなり、モータ7が正転不能となる。このため、モータ電流がI0から上昇する。
また、シートベルト3の全量が巻き取られていなく、シートベルト3の巻取り動作が行われている状態で、図8に示すように例えばシートベルト3が乗員に引っ掛かってそれ以上巻き取られなくなると、モータ7が正転不能となる。このため、モータ電流がI0から上昇する。
そして、前述の最初からのモータ巻取り回転ロック手段10のONによるモータ電流上昇、シートベルト巻取り動作による全量巻取りによるモータ電流上昇、およびシートベルト3の乗員への引っ掛かりによるモータ電流上昇の際には、いずれも、モータ電流がI0より大きい予め設定された設定電流I1となったとき、モータ7への通電を停止するようにしている(モータOFF)。
このように、モータ正転方向のモータ通電の開始後のモータ電流が、モータ7の正転可能状況または不可能状況に応じて変化する。そこで、制御装置は、モータ正転方向のモータ通電の開始後のモータ電流の変化に基づいてベルト巻取り時のモータ7を制御している。
図9は、このモータ制御の一例のフローを示す図である。
この例のモータ制御のフローは、シートベルト3の全量が巻き取られてモータ巻取り回転ロック手段10がONとなっていることを検出する専用のセンサを備えていないので、制御装置がシートベルト3の全量巻取りおよびモータ巻取り回転ロック手段10のONを判断することができない。そこで、正転方向への通電開始後、モータ7の正転(動力伝達ON)、モータ電流の設定電流I1への上昇、正転方向への通電停止、およびモータ7の逆転(動力伝達OFF)を予め設定された複数回(n回;例えば、3回)繰り返すことで、制御装置はシートベルト3の全量巻取りおよびモータ巻取り回転ロック手段10のONを判断している。
すなわち、図9に示すようにこの例のモータ制御は、シートベルト3の装着を外すため、ステップS1でバックル解除が行われて、バックルスイッチがオフとなる。バックルスイッチがオフとなったことにより、ステップS2で制御装置がモータ7の正転方向の通電を開始し、モータが正転方向に付勢される。このとき、動力伝達減速機構8のクラッチが遮断されて動力伝達OFFとなっている。次いで、ステップS3でモータ電流が設定電流I1になったか否かが判断される。バックル解除直後では、通常シートベルト3が全量巻き取られていなくモータ巻取り回転ロック手段10がOFFとなっていてモータ7が正転する。しかし、まだ動力伝達がOFFとなっているので、正転方向のモータ通電開始直後ではモータ電流は上昇しない。したがって、ステップS3でモータ電流が設定電流I1になっていないと判断され、このステップS3での判断処理が繰り返される。
正転方向の通電開始後、時間t1が経過すると、動力伝達減速機構8のクラッチが接続されて動力伝達ONとなる。これにより、前述のようにスプール4によるシートベルト3の巻取り動作が行われる。このとき、モータ電流はある程度上昇してI0となる。しかし、このモータ電流I0は設定電流I1より小さいので、ステップS3での判断処理が依然として繰り返される。
シートベルト3の正常な巻き取り動作が行われて、シートベルト3の全量が巻き取られると、モータ巻取り回転ロック手段10がONとなるとともにシートベルト3がそれ以上巻き取られなくなり、モータ7の正転が不能となる。すると、前述のようにモータ電流が上昇する。そして、モータ電流が設定電流I1になると、ステップS3でモータ電流が設定電流I1になったと判断される。これにより、ステップS4でモータ7への正転方向の通電が停止し、モータOFFとなる。次に、ステップS5でモータ7への逆転方向の通電が開始されてモータ7が逆転し、クラッチが遮断されて動力伝達OFFとなる。その後、ステップS6でモータ7への逆転方向の通電が停止し、モータOFFとなる。
その後、ステップS7で予め設定された一定時間待機する。一定時間待機した後、ステップS8でステップS2からS7までの各処理が複数回(n回;例えば、3回。なお、以下の各例の説明では、3回として説明する。)繰り返されたか否かが判断され、各処理が1回めであるので、ステップS8で、各処理が3回繰り返されていないと判断され、再びステップS2の処理に戻り、2回目のステップS2の以降の処理が行われる。
ステップS2で、再び、モータ7の正転方向の通電が開始され、ステップS3でモータ電流が設定電流I1になったか否かが判断される。このとき、モータ巻取り回転ロック手段10がONとなっていてモータ7が正転不能となっているので、モータ電流が正転方向の通電開始後すばやく上昇し、設定電流I1になる。したがって、ステップS3でモータ電流が設定電流I1になったと判断され、前述と同様にステップS4からS8までの各処理が再び行われる。
ステップS8で、ステップS2からS7までの各処理が3回繰り返されたか否かが判断される。これらの処理は2回しか繰り返されていないので、ステップS8で、各処理が3回繰り返されていないと判断され、再びステップS2に戻る。そして、3回目のステップS2からS8までの各処理が再び繰り返される。そして、ステップS8で、3回繰り返されたと判断され、シートベルト巻取り格納時におけるモータ制御が終了する。すなわち、制御装置は、シートベルト3の全量巻取り格納が終了したと判断して、モータ7の制御を終了する。
一方、バックル解除後のシートベルト3の巻取り動作中に、例えばシートベルト3が乗員に引っ掛かってその全量を巻き取られないうちに巻き取り不能となった場合を考える。この場合は、シートベルト3が全量巻き取られないうちにモータ電流が上昇して設定電流I1となる。すなわち、前述のモータ制御のフローの1回目の処理において、ステップS3でモータ電流が設定電流I1になったと判断される。したがって、ステップS4からS7までの各処理が行われる。ステップS7での一定時間待機中に、乗員が引っ掛かったシートベルト3を外して巻き取り可能にする。そして、前述と同様にステップS8でステップS2からS7までの各処理が3回繰り返されたか否かが判断され、各処理が1回目であるので、ステップS2の処理に戻り、2回目のステップS2の以降の処理が行われる。
ステップS2で再び正転方向の通電が開始されると、シートベルト3が全量巻き取られない状態でかつシートベルト3が巻き取り可能な状態であるので、前述と同様にモータ7によるシートベルト巻取り動作が行われ、モータ電流は設定電流I1に上昇しない。したがって、シートベルト巻取り動作が行われている間、ステップSの処理が繰り返される。シートベルト3が全量巻き取られると、モータ電流が設定電流I1に上昇する。これにより、前述と同様にステップS4からS8までの各処理が行われる。
ステップS8で、各処理が2回しか繰り返されておらず、3回繰り返されていないと判断され、再びステップS2に戻る。以後、シートベルト3が全量巻き取られているので、前述の正常なシートベルト巻取りの場合と同様に前述の各処理を3回繰り返した後、モータ7の制御が終了する。
この例のシートベルト3の巻取り格納動作のモータ制御によれば、シートベルト3の巻取り格納動作中に、例えばシートベルト3が乗員に引っ掛かる等の何らかの原因により、モータ7によるシートベルト3の巻取りが不能になっても、乗員がシートベルト3を外す等その原因を解消することでシートベルト3の巻取りが可能になった後は続けてモータ7によるシートベルト3の巻取り動作を行うことができる。したがって、シートベルト3の全量巻取り格納を確実に行うことができる。
その場合、シートベルト全量巻き取りを検出する専用のセンサを用いていないので、シートベルト装置の部品点数を削減できるとともにコストを低減できる。
なお、シートベルト3が全量巻き取られない状態で、1回目の処理で何らかの原因でシートベルト3の巻取りが不能になってその原因が解消されず、2回目の処理でその原因が解消されてシートベルト3の巻取りが可能になった場合、同じくシートベルトが全量巻き取られない状態で、1回目の処理で何らかの原因でシートベルト3の巻取りが不能になりその原因が解消されて巻き取り可能になったが、2回目の処理で同じ原因あるいは別の原因でシートベルト3の巻取りが再び不能になりその原因が解消されて巻き取り可能になった場合などにも、同様の処理が行われる。
その場合、各処理の繰り返し回数n回は多いほどシートベルトの全量巻取りが正確になるが、繰り返し回数が多くなると、モータ7の消費電流が大きくなるばかりでなく、モータ7の耐久性が低下し、また、1回目の処理でシートベルト3の巻取り不能の原因が解消される場合がほとんどであるので、この繰り返し回数n回は、前述の例のように3回が好ましい。
図10は、このモータ制御の他の例のフローを示す図である。
前述の図9に示す例では、シートベルト3の全量が巻き取られてモータ巻取り回転ロック手段10がONとなっても、モータ7の制御を複数回(n回;例えば、3回)繰り返してモータ制御を終了するものとしているが、この例のモータ制御のフローは、シートベルト3の全量が巻き取られてモータ巻取り回転ロック手段10がONとなったと判断したときは、モータ7の制御を複数回(n回;例えば、3回)繰り返さずに、そのままモータ制御を終了するようにしている。
その場合、制御装置はモータ電流のすばやい上昇開始か否かを検出することで、シートベルト3の全量巻取りおよびモータ巻取り回転ロック手段10のONを判断している。具体的には、制御装置は、図8においてモータ7への通電開始後、モータ7の正転による動力伝達がOFFからONに切換動作するまでに要する時間t1が経過する前の時間t2でモータ電流が予め設定された設定電流I2になったか否かを検出することで、シートベルト3の全量巻取りおよびモータ巻取り回転ロック手段10のONを判断している。このときの設定電流I2は前述の例の設定電流I1より小さくかつ正常なシートベルト巻取り時のモータ電流I0より大きく設定されている。このように、設定電流I2を設定する理由は、設定電流I2を設定電流I1以上に設定すると、シートベルト3の巻取り動作後の全量巻取りによるモータ電流あるいは前述の乗員の引っ掛かり等のシートベルト3の巻取り不能によるモータ電流と誤認する可能性が考えられ、また、設定電流I2を設定電流I0以下に設定すると、正常なシートベルト3の巻取り動作時のモータ電流と誤認する可能性が考えられるからである。
図10に示すようにこの例のモータ制御は、図9に示す例のステップS1およびS2と同様にステップS11でバックルが解除されると、ステップS12で正転方向のモータ通電が開始される。次に、ステップS13で、モータ通電開始後、動力伝達がONとなる時間t1が経過したか否かが判断される。ステップS13で、モータ通電開始後時間t1が経過していないと判断されると、ステップS14でモータ通電開始後の経過時間t2でモータ電流が設定電流I2になったか否かが判断される(なお、モータ通電開始後の経過時間が時間t2でになったか否かの判断処理は、省略されている)。バックル解除後あまり時間が経っていないので、通常はモータ巻取り回転ロック手段10および動力伝達がともにOFFとなっており、モータ7が単に正転し、モータ電流はほとんど上昇しない。このため、ステップS14でモータ電流が設定電流I2になっていないと判断され、ステップS13に戻り、再びステップS13の処理が行われる。
ステップS13で再び時間t1が経過していないと判断されると、再びステップS14の処理が行われる。ステップS14で再びモータ電流が設定電流I2になっていないと判断されると、再びステップS13に戻り、再びステップS13の処理が行われる。こうして、ステップS13およびS14の各処理が繰り返される。
そして、ステップS13で時間t1が経過したと判断されると、動力伝達がOFFからONとなり、モータ7の動力がスプール4に伝達されてスプール4によるシートベルト3の巻取りが行われる。次いで、ステップS15でのモータ電流が設定電流I1になったか否かの判断処理、S16でのモータOFFの処理、S17でのモータ逆転の処理(動力伝達OFF)、S18でのモータOFFの処理、S19での一定時間待機の処理、S20でのステップS12からS19までの各処理が複数回(n回;例えば3回)繰り返されたか否かの判断処理がそれぞれ行われる。これらのステップS15ないしS20の各処理は、図9に示す例のステップS3ないしS8の各処理と実質的に同じであるので、それらの説明は省略する。
正常なシートベルト3の巻取りによりシートベルト3が全量巻き取られてモータ巻取り回転ロック手段10がONとなることで、ステップS15でモータ電流が設定電流I1になったと判断された後、ステップS20で、ステップS12からS19までの各処理が3回繰り返されていないと判断されると、ステップS12に戻り、2回目のステップS12以降の各処理が繰り返される。
すなわち、ステップS12でモータ通電が再び開始された後、ステップS13で設定時間t1が経過したか否かが判断される。ステップS13で設定時間t1が経過していないと判断されると、ステップS14で再びモータ電流が設定電流I2になったか否かが判断される。このときには、シートベルト3の正常な巻取りでシートベルト3が全量巻き取られてモータ巻取り回転ロック手段10がONとなっているので、モータ7が正転不能となっており、モータ電流の上昇がすばやく開始される。このため、時間t2では、モータ電流は設定電流I2に上昇している。この状態では、モータ7が正転しないので動力伝達はOFFのままに保持される。このようにして、ステップS14でモータ電流が設定電流I2になったと判断され、ステップS21でモータ7への正転方向の通電が停止し、モータOFFとなる。こうして、シートベルト3の巻取り格納時におけるモータ制御が終了する。
次に、1回目の設定時間t1が経過した後シートベルト3の巻取り中に、前述のように例えばシートベルト3が乗員に引っ掛かる等の何らかの原因でシートベルト3が巻取り不能になると、モータ電流が設定電流I1に上昇し、1回目のステップS15でモータ電流が設定電流I1になったと判断される。その後、ステップS16ないしS18の各処理を経て、ステップS20の処理が行われる。ステップS12からS19までの各処理が1回目であるので、ステップS20で、ステップS12からS19までの各処理が3回繰り返されていないと判断され、ステップS12に戻り、2回目のステップS12以降の各処理が繰り返される。このとき、ステップS16ないしS18の各処理の実行中に、前述の例と同様に巻取り不能の原因が解消されて、シートベルト3が巻取り可能な状態になっている。
ステップS12でモータ通電が再び開始された後、ステップS13で設定時間t1が経過したか否かが判断される。ステップS13で設定時間t1が経過していないと判断されると、ステップS14で再びモータ電流が設定電流I2になったか否かが判断される。このとき、シートベルト3が全量巻き取られていなく、モータ巻取り回転ロック手段10がOFFとなっているので、設定時間t1が経過する前では、モータ電流はほとんど上昇しなく、設定電流I2にはならない。したがって、ステップS14でモータ電流が設定電流I2になっていないと判断され、再びステップS13に戻る。
ステップS13で時間t1が経過したと判断されると、動力伝達がONとなっており、モータ7の動力がスプール4に伝達される。このとき、シートベルト3が巻取り可能な状態になっているので、モータ7が正転してスプール4によりシートベルト3が巻き取られる。シートベルト3が全量巻き取られてモータ巻取り回転ロック手段10がONとなると、モータ7が正転不能となり、モータ電流が上昇する。そして、ステップ15でモータ電流が設定電流I1になったと判断されると、ステップS16ないしS19の各処理が行われ、動力伝達OFFでかつモータOFFとなる。
ステップS12からS19までの各処理が2回繰り返されただけであるので、ステップS20でこれらの処理が3回繰り返されていないと判断されると、再びステップS12に戻り、3回目のステップS12以降の各処理が繰り返される。
すなわち、ステップS12でモータ通電が再び開始された後、ステップS13で設定時間t1が経過したか否かが判断される。ステップS13で設定時間t1が経過していないと判断されると、ステップS14で再びモータ電流が設定電流I2になったか否かが判断される。このときには、シートベルト3が全量巻き取られてモータ巻取り回転ロック手段10がONとなっているので、モータ7が正転不能となっており、モータ電流の上昇がすばやく開始される。このため、時間t2では、モータ電流は設定電流I2に上昇している。この状態では、モータ7が正転しないので動力伝達はOFFのままに保持される。このようにして、ステップS14でモータ電流が設定電流I2になったと判断され、ステップS21でモータ7への正転方向の通電が停止し、モータOFFとなる。こうして、シートベルト3の巻取り格納時におけるモータ制御が終了する。
次に、2回目の設定時間t1が経過した後シートベルト3の巻取り中に、前述のように同じ原因あるいは他の何らかの原因でシートベルト3が巻取り不能になると、モータ電流が設定電流I1に上昇し、2回目のステップS15でモータ電流が設定電流I1になったと判断される。その後、前述と同様にステップS16ないしS18の各処理を経て、ステップS20の処理が行われる。ステップS12からS19までの各処理が2回目であるので、ステップS20で、ステップS12からS19までの各処理が3回繰り返されていないと判断され、ステップS12に戻り、3回目のステップS12以降の各処理が繰り返される。このとき、ステップS16ないしS18の各処理の実行中に、前述の例と同様に巻取り不能の原因が解消されて、シートベルト3が巻取り可能な状態になっている。
3回目のステップS12以降の各処理は、前述の2回目の処理と同じ処理が行われる。そして、ステップS13で時間t1が経過したと判断され、ステップ15でモータ電流が設定電流I1になったと判断されると、シートベルト3が全量巻き取られたと判断され、ステップS16でモータOFFにされる。続いて、ステップS17でモータ7が逆転されて動力伝達がOFFにされた後、ステップS18でモータOFFにされる。そして、ステップS19で一定時間待機した後、今回は3回目の処理であるので、ステップS20で、ステップS12からS19の各処理が3回繰り返されたと判断され、シートベルト3の全量巻き取り格納時におけるモータ制御が終了する。
このように、この例では、図9に示す例と異なり、シートベルト3が全量巻き取られてモータ巻取り回転ロック手段10がONとなっていることが判断された場合には、ステップS12からS19までの各処理を3回繰り返さずにモータ制御を終了しているので、モータ7の駆動回数を低減することができる。したがって、モータ7の消費電力を削減することができるとともに、モータ7の耐久性をより一層向上することができる。
この例のモータ制御の他の作用効果は、前述の図9に示す例と同じである。
図11に示すようにこの例のモータ制御のフローは、そのステップS31でのバックル解除の処理、S32での正転方向のモータ通電開始の処理、S33でのモータ電流が設定電流I1になったか否かの判断処理、S34でのモータOFFの処理、S35でのモータ逆転の処理、S36でのモータOFFの処理、S37での一定時間待機の処理、S38でのステップS32からS37までの各処理が複数回(n回;例えば3回)繰り返されたか否かの判断処理が、それぞれ、前述の図9に示す例のフローのステップS1ないしS8までの各処理と実質的同じである。したがって、これらのステップでの各処理の説明を省略し、図9に示す例のフローのステップと異なる部分のみ説明する。
この例では、ステップS38で、ステップS32からS37までの各処理が3回繰り返されていないと判断されると、ステップS39でシートベルト全量巻取りか否かが判断される。その場合、シートベルト全量巻取りの検出は、図示しないが専用のセンサを用いて行う。例えば、シートベルト3の全量巻取りではモータ巻取り回転ロック手段10がONとなるので、シートベルト全量巻取りの検出は、ロック爪20aがラチェット歯15aに係合したときのモータ巻取り回転ロック用パウル20の位置を検出する公知の位置検出センサを用いることができる。もちろん、シートベルト全量巻取りをメカニカルに検出することができる方法であれば、他のどのような方法を用いることもできる。
ステップS39で、センサからの検知信号に基づいてシートベルト3が全量巻取られていないと判断されると、再びステップS32に戻り、2回目のステップS32以降の各処理が行われる。また、ステップS39でシートベルト3が全量巻取られたと判断されると、前述の図10に示す例と同様に、ステップS40でモータOFFにされ、シートベルト3の全量巻き取り格納時におけるモータ制御が終了する。このとき、ステップS36でのモータ逆転により、動力伝達もOFFとなっている。
このように、この例では、センサでシートベルト3が全量巻き取られていることが検知された場合には、図10に示す例と同様に、ステップS32からS38までの各処理を3回繰り返さずにモータ制御を終了しているので、モータ7の駆動回数を低減することができる。したがって、モータ7の消費電力を削減することができるとともに、モータ7の耐久性をより一層向上することができる。ただし、図9および図10に示す例と異なり、専用のセンサを用いているので、センサを用いないことによる効果は得られない。
この例のモータ制御の他の作用効果は、前述の図9に示す例と同じである。
図12に示すようにこの例のモータ制御のフローは、そのステップS51でのバックル解除の処理、S52での正転方向のモータ通電開始の処理、S54でのモータ電流が設定電流I1になったか否かの判断処理、S55でのモータOFFの処理、S56でのモータ逆転の処理、S57でのモータOFFの処理、S58での一定時間待機の処理、S59でのステップS52からS58までの各処理が複数回(n回;例えば3回)繰り返されたか否かの判断処理が、それぞれ、前述の図9に示す例のフローのステップS1ないしS8までの各処理と実質的同じである。したがって、前述の図11に示す例と同様にこれらのステップでの各処理の説明を省略し、図9に示す例のフローのステップと異なる部分のみ説明する。
この例では、ステップS52での正転方向のモータ通電開始の処理の次に、ステップS53のシートベルト3の全量巻取りか否かの判断処理が設けられている。このステップS53でのシートベルト3の全量巻取りの判断処理は、前述の図11に示す例のステップS39の判断処理とまったく同じであり、専用のセンサによるメカニカルな検知信号に基づいて行われる。各処理のステップは図11に示す例と実質的に同じであるので、その説明は省略する。また、この例のモータ制御の他の作用効果も図11に示す例と同じである。
このように、この例のシートベルトリトラクタ1によれば、シートベルト3の巻取り格納時にはモータ巻取り回転ロック用パウル20が作動してロック爪20aがモータギヤ13と一体のラチェットホイール15のラチェット歯15aに係合するようにしているので、モータ7の正転を確実に阻止することができる。したがって、シートベルト3の巻取り格納時には、モータ7への負荷を大きくしてモータ電流を確実に上昇させることができ、モータ7への通電を確実に停止することができる。
また、モータ7が正転不能であるために、動力伝達減速機構8のクラッチが接続されることがない。これにより、シートベルト3にピクッと脈動する動きが発生するのを防止できるとともに、クラッチの耐久性も向上できる。
また、モータ巻取り回転ロック手段10に、既存のALR機構9の構成要素である偏心ディスク16,制御リング17および内歯リング22を利用しているので、すべて専用の部品にする必要がなく、部品点数を削減することができる。
更に、モータ7によるシートベルト3の巻取り格納時にモータ電流が上昇してモータ7への通電が停止しても、そのままシートベルト巻取り格納動作を終了せず、このシートベルト巻取り格納動作を予め設定された複数回(n回)繰り返しているので、例えばシートベルト3の巻取り時にシートベルト3が乗員に引っ掛かかる等の何らかの原因で巻取り不能になっても、乗員が引っ掛かったシートベルト3を外すこと等のその原因を解消してベルト巻取り可能にすることで、シートベルト3の全量巻取り格納を検知する特別な専用のセンサを用いることなく、モータ7を再度正転させてシートベルト3の全量を確実に巻取り格納することができる。その場合、シートベルト全量巻取りを検出する専用のセンサを用いていないので、シートベルト装置の部品点数を削減できるとともにコストを低減できる。
一方、シートベルト全量巻取りを検出する専用のセンサを用いることもできるが、この場合、シートベルト巻取り格納動作が設定回数繰り返されないうちにこのセンサでシートベルトの全量を巻取り格納が検知されたときは、シートベルト巻取り格納動作を設定回数繰り返すことなくモータ制御を終了しているので、モータ7の駆動回数を低減することができる。したがって、モータの消費電力を低減することができるとともに、モータの耐久性をより一層向上することができる。
なお、前述のモータ制御の例では、いずれもシートベルトの全量巻取り格納時におけるモータ7の制御について説明しているが、本発明のシートベルト装置は、タングをバックルに挿入係合したシートベルト装着時にシートベルトが乗員に引っ掛かり、乗員がシートベルトを装着し直そうとしてバックルからタングを外すことで開始されるモータによるシートベルト巻取りのモータ制御にも適用することができる。この場合には、図9に示すフローのステップS7の一定時間待機中にタングがバックルに係合されたか否かの判断処理を設けて、タングがバックルに係合されたと判断された場合には、シートベルト3の巻取り時におけるモータ制御を終了し、タングがバックルに係合されていないと判断された場合には、ステップS7の処理後にステップS8の処理に移行する。このようにすることで、乗員がシートベルトを装着し直そうとしてバックルからタングを外した場合にも、通電停止中の一定時間経過中に乗員はシートベルトを容易に引き出すことができるとともに、タングがバックルに係合されたときは巻取り動作が終了するので、シートベルトにピクッと脈動する動きが発生するのを防止できる。同様にして、図10ないし図12にそれぞれ示すフローにも同様の判断処理を、それぞれ、ステップS19、ステップS37およびステップS58の各処理中に設けることもできる。また、この判断処理は、ステップS7、S19、S37およびS58の各処理後に設けることもできる。
また、前述の例では、本発明をELR機能とALR機能とを有するシートベルトリトラクタに適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、モータの動力でシートベルトを巻き取るようにされているシートベルトリトラクタであれば、どのようなシートベルトリトラクタにも適用することができる。
また、前述の例では、モータ巻取り回転ロック手段10にALR機構の構成要素(部品)を利用(兼用)しているが、専用の部品を用いることもできる。
本発明のシートベルトリトラクタは、自動車等の車両に装備され、乗員を拘束保護するためのシートベルトをモータにより巻き取るシートベルトリトラクタに好適に利用することができる。
本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の一例を示す、一方向から見た部分分解斜視図である。 図1の逆方向から見た部分分解斜視図である。 シートベルトの全量巻取り格納直前のモータ巻取り回転ロック手段の作動を説明する図である。 シートベルトの全量巻取り格納時のモータ巻取り回転ロック手段の作動を説明する図である。 シートベルトの所定量引出し時のモータ巻取り回転ロック手段の作動を説明する図である。 図5に示す状態よりシートベルトの更に所定量引出し時のモータ巻取り回転ロック手段の作動を説明する図である。 自動ロック動作を説明し、(a)はシートベルトの全量引出し直前のALR機構の状態を示す図、(b)はシートベルトの全量引出し時のALR機構の状態を示す図である。 シートベルトの巻取り格納動作を行うためのモータ制御について説明する図である。 シートベルト巻き取り格納時のモータ制御の一例のフローを示す図である。 シートベルト巻き取り格納時のモータ制御の他の例のフローを示す図である。 シートベルト巻き取り格納時のモータ制御の更に他の例のフローを示す図である。 シートベルト巻き取り格納時のモータ制御の更に他の例のフローを示す図である。
符号の説明
1…シートベルトリトラクタ、2…フレーム、3…シートベルト、4…スプール、5…緊急ロック機構(ELR機構)、6…ロックギヤ、7…モータ、7a…モータ回転軸、8…動力伝達減速機構、9…自動ロック機構(ALR機構)、10…モータ巻取り回転ロック手段、13…モータギヤ、15…ラチェットホイール、15a…ラチェット歯、16…偏心ディスク、17…制御リング、17a,17a′,17a″…外歯、17d…自動ロック用パウル作動用突起、17e…モータ回転阻止用パウル作動解除用突起、18…自動ロック用パウル、18b…パウル係合作動解除用突起、18c…パウル係合作動用突起、20…モータ巻取り回転ロック用パウル、22…内歯リング

Claims (6)

  1. シートベルトを巻取るスプールと、このスプールを回転させる動力を発生するモータとを少なくとも備えているシートベルトリトラクタにおいて、
    前記シートベルトの全量が巻き取られたとき、前記モータのシートベルト巻取り方向の回転を阻止するモータ巻取り回転ロック手段を備えていることを特徴とするシートベルトリトラクタ。
  2. 前記モータのシートベルト巻取り方向の回転で接続されて前記モータの動力を前記スプールに伝達するとともに、前記モータのシートベルト引出し方向の回転で遮断されて前記モータの動力を前記スプールに伝達させないクラッチを有していることを特徴とする請求項1記載のシートベルトリトラクタ。
  3. 前記シートベルトが全量またはほぼ全量引き出された後、前記シートベルトが所定量巻き取られるまでは、前記スプールのシートベルト引出し方向の回転を阻止する自動ロック機構を備えており、
    前記モータ巻取り回転ロック手段は前記自動ロック機構の少なくとも一部で構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のシートベルトリトラクタ。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1記載のシートベルトリトラクタ、前記モータの制御装置、車体に固定されたバックルおよび前記シートベルトに摺動自在に支持されて前記バックルに係脱可能なタングを少なくとも備えたシートベルト装置であって、
    前記制御装置は、前記タングが前記バックルから外された後前記モータに供給されるモータ電流が設定電流より上昇したとき前記モータへの通電を停止させるとともに、この通電停止の一定時間経過後に再び前記モータに通電して前記モータを前記シートベルト巻取り方向に回転させる前記シートベルトの巻取り格納動作が設定されており、更に前記巻取り格納動作が設定回数繰り返し行われたときに、この巻取り格納動作を終了するように前記モータを制御することを特徴とするシートベルト装置。
  5. 前記制御装置は、前記巻取り格納動作が前記設定回数繰り返し行われないうちに前記シートベルトの全量が巻き取られたと判断したときには、前記巻取り格納動作を終了するように前記モータを制御することを特徴とする請求項4記載のシートベルト装置。
  6. 前記制御装置は、前記通電停止の一定時間経過中に前記タングが前記バックルに係合されたと判断したときには、前記巻取り格納動作を終了するように前記モータを制御することを特徴とする請求項4または5記載のシートベルト装置。
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