JP4651723B2 - 炒り玄米飲料並びに粥状製品とその製造方法 - Google Patents
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Description
玄米から、粘度や硬度の異なる又は玄米の粒の入っていない、2種以上の飲料を製造できると、高齢者や病人でも、各人の好みの飲料を選択して摂取できるし、粘度や硬度の違い、粒の有無、風味の違いなどの2種以上を楽しむことができ、介助する場合も助かる。従って、高齢化社会の到来や介助者の負担軽減を考慮すると、実用化が望まれる。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、玄米を香ばしくなるように炒ってから充分な水を加えて煮つめる製法において、玄米の搾り汁以外も完全に利用でき、かつより美味しく積極的に玄米の全部を摂取可能な、米ぬかとおからを利用した製品とその製造方法を実現することにある。
長時間かけて弱火でじっくり煮つめるので、炒り玄米中の水溶性の成分を水中に煮出すことができる。そして、布袋などに入れて漉すことによって、水分を分離する。分離した水分は、炒った米ぬかの抽出水のろ過液と混ぜて飲料とし、布袋中に残った固形部分は、水又は湯とおからを加えて煮ることで粥状の製品とする。
特に請求項1のように、炒った米ぬかの抽出水を加えて、炒り米ぬかの香りを強化した製品は、米ぬかを適度に炒ってから、湯を加えて米ぬかの香り成分を抽出する。この抽出水を前記の炒り玄米汁に加えると、炒り米ぬかの香りと成分が強化されるので、香ばしくて美味しく飲むことができ、付加価値が上がる。
また、豆腐を製造する際に残るおからをそのまま又は乾燥してから粉砕して粉末化した状態で加えると、おからの栄養価も摂取できる。
ステップS1に示すように原料は玄米であるが、副原料として米ぬかやおからを併用することもできる。
主原料の玄米は、ステップS2のように炒るが、弱火で時間をかけて徐々に加熱するのがよく、キツネ色に変色する程度が適している。急に加熱して割れたりしないように、常に監視する必要がある。予め水に浸漬して吸水させることも可能だが、焙炒効率を低下させる。
次にステップS4のように、布袋などに入れて漉すことによって、水分を分離する。この場合、水分が自重で漏れ出す程度で足り、布袋を加圧したりする必要はない。より透明度が高く、より粘度の低い煮汁だけを取り出すためである。
炒り玄米汁は、そのまま自然冷却して、炒り玄米湯(若しくは炒り玄米水)又は炒り玄米汁として、販売可能な製品にする。
あるいは、飲みやすいように味つけしてから製品にする。例えば、沖縄産のシークヮーサー(ヒラミレモン)の丸搾りジュースを少量添加するだけで、香りと酸味づけが可能である。わずかの自然海塩を添加したり、よもぎや紫蘇などのハーブ類で香り付けすることもできる。従って、このような香り付けも「味つけ」に含まれるものとする。
米ぬかを適度に炒ってから、湯を加えて米ぬかの香り成分を抽出する。この抽出湯を前記のように炒り玄米汁に加えると、炒り米ぬかの香りと成分が強化されるので、香ばしくて美味しく飲むことができ、付加価値が上がる。
なお、米ぬかを炒ってから粉砕し、粉末化した状態で湯で抽出すると抽出効率が上がり、前記のように布袋中に残った固形部分を使用する際のミキシングを省くこともできる。
この場合、煮つめる前に、炒り米ぬかの水溶性分を湯で抽出した後の固形部分を加えて煮ると、米ぬか成分を強化できる。また、煮つめる工程の後半において又は完了頃若しくは煮つめた後に、炒り米ぬかの抽出湯(水)を添加すると、米ぬかの炒った香りと成分を強化できる。
この場合、豆腐を製造する際に残るおからをそのまま又は乾燥してから粉砕して粉末化した状態で、ステップS6で加えてミキシングすると、おからの栄養価も摂取できる。予め粉末化してあるので、ミキシングの後に添加してもよい。
また、ミキシング前に、炒り米ぬかの水溶性分を湯で抽出した後の固形部分を加えて、米ぬか成分を強化することもできる。
ステップS7の煮つめ工程の最後や煮た後に、炒り米ぬかの抽出湯(水)を加えて、炒り米ぬかの香りと成分を強化してもよい。
こうして布袋中の固形部分を処理する工程の最後に、薄味を付けて食欲がわくようにしてもよい。
このほか、ビタミンB1・B6、ビタミンEやミネラルなども含んでいるとされている。
また、おからは、大豆の胚芽部分や皮などの繊維質がほとんどで、食物繊維の効果に加えて、高コレステロールや肥満の予防にも有効である。植物性タンパク質とレシチンには、老化予防の効果がある。おからには、大腸がん、乳がん、子宮がんの予防といった効能もあるという。
Claims (5)
- 炒った玄米と水又は湯とを弱火で煮てから、ろ過して得た煮汁と残った固形部分とに分離し、炒った米ぬかの抽出水のろ過液を前記煮汁と混ぜて飲料にすると共に、固形部分は水又は湯とおからを加えて煮ることで粥状の製品とすることを特徴とする炒り玄米製品の製造方法。
- 炒った玄米と水又は湯とを弱火で煮てから、ろ過して得た煮汁を、炒った米ぬかの抽出水のろ過液と混ぜ、そのまま又は味つけして製品化することを特徴とする炒り玄米飲料の製造方法。
- 炒った後に粉末化された米ぬかを用いることを特徴とする請求項2に記載の炒り玄米飲料の製造方法。
- 炒った玄米と水又は湯とを弱火で煮てから、ろ過した残りの固形部分に水又は湯とおからを加えて煮ることで粥状の製品とすることを特徴とする炒り玄米製品の製造方法。
- 前記のおからは予め粉末化してあることを特徴とする請求項4に記載の炒り玄米製品の製造方法。
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