JP2005245410A - 焙煎発芽穀物及びその製造方法及びこれを含有する食品 - Google Patents

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勝之 長谷川
Masahiro Takizawa
正宏 滝澤
Motosuke Kusumi
素介 楠美
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HOTEY SHOKURYO CO Ltd
SUNBREAD KYOGYO KUMIAI
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SUNBREAD KYOGYO KUMIAI
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Abstract

焙煎発芽穀物及びその製造方法及びこれを含有する食品
【課題】 栄養成分に富み 食感風味が優れた焙煎発芽穀物及びその製造方法 及びこれを含有する食品を提供する。
【解決手段】
穀物を水に浸して発芽させた後、焙煎することにより 見掛け比重が0.02g/mlから0.50g/mlにまで膨張させる。これをそのまま食しても容易に噛み砕け優れた食感をえる。この焙煎発芽穀物を粒状のまま あるいは粉末にして食品に含有させることにより栄養成分に富み 食感風味が優れた食品を提供する。

Description

本発明は、栄養成分に富む焙煎発芽穀物及び該焙煎発芽穀物を含有する食品を製造するための方法に関する。
従来、小麦等の穀物の表皮には、食物繊維、ビタミン類、ミネラル類等の栄養成分が豊富に含まれることが知られている。小麦は 食物繊維が豊富であり全粒で食することが望ましいが表皮である麸が硬いため全体を粉末にした全粒粉として使用されるのが一般的だった。
また、発芽した穀物には、脳細胞を活性化し血圧や血糖を自然に戻す特性を持つγ−アミノ酪酸等の生理活性物質が豊富に含まれることが知られている。例えば特許文献1には、発芽小麦を乾燥した後、粉砕して製造する発芽小麦粉の製造方法が開示されている。
また発芽した穀物内部では、アミラーゼやプロテアーゼ等の酵素が働き 蛋白質や澱粉が分解され構造が柔らかくなる。例えば特許文献2では、発芽した麦の内部に生成する澱粉分解酵素の働きを利用して原料麦中の澱粉を還元糖に分解することにより易水溶性成分が多い麦茶を製造する方法が開示されている。
[特許文献1]特開2002−335891号公報
[特許文献2]特許公報昭57−5150号公報
発芽玄米は粒が硬いため 米とともに炊飯して食するか 焙煎 又は 乾燥した後粉末にして食することが必要だった。また、焙煎発芽小麦は粒の状態では食べると喉にひっかかったりパン等の柔らかい食品に加えると異物感があるなど食べ難いためその利用範囲は限られていた。
本発明の目的は、発芽穀物が粒の状態のままでも風味と食感に優れる焙煎発芽穀物及び その製造方法及びこの焙煎発芽穀物を含有する食品を提供することにある。
本発明は、見掛け比重が0.02g/mlから0.50g/mlであることを特徴とする焙煎発芽穀物によって前記目的を達成する。見掛け比重の測定方法は、対象物を容積1lの計量カップに入れカップの上の縁を直線の定規で擦り切った後 中の対象物の重量を測定し、見掛けの容積1ml当たりの重量を次の計算によって得た。
見掛け比重=(1l当たりの重量)/1000
また、本発明は穀物を水に浸して発芽させた後、焙煎されていることを特徴とする請求項1記載の焙煎発芽穀物の製造方法によって前記目的を達成する。
また、本発明は請求項1ないし請求項2の焙煎発芽穀物を含有する食品によって前記目的を達成する。
本発明は穀物粒を水に浸漬して発芽させた後、焙煎し膨張させて特定比重とすることにより食べ易い焙煎発芽穀物粒を得た。
上記の焙煎発芽穀物を食品に含有させることにより 栄養分に富む異物感の無い香ばしい焙煎発芽穀物含有食品を得ることができる。
上記発明によれば、粒の状態でも粉末にしても 食べ易く栄養成分に富み様々な食品に利用できる焙煎発芽穀物を提供できる。
また、粒の状態でも表皮及び内部の食感が柔らかいため スープの具としても用いたりパンに練り込むことにより新しい食感の食べ物を提供することができる。
以下に本発明の実施形態に関し詳しく説明する。本発明に使用する穀物は 小麦、大麦、米、大豆、トウモロコシ、小豆、ひえ、あわ、アマランサス、キヌア等が挙げられ国内産、外国産を問わず発芽させたものを用いれば良い。例えば発芽条件は、穀物を水に浸漬し0℃〜40℃の環境におく。24時間〜7日間で0.1mm〜1.0mm程度に発芽する。この発芽穀物を適当な手段で焙煎する。本発明における焙煎方法は 高温かつ短時間で均一に加熱するために 流体加熱が好ましい。例えば流動層、熱風噴射式オーブン等により焙煎する。焙煎温度は180℃〜300℃が好ましい。この温度で焙煎することにより10秒〜3分の短時間に膨張しアルファ化される。焙煎発芽穀物は 原料穀物に比較して見掛け比重が1/2から1/30になるまで膨化した状態であると食感が柔らかく好ましい。また水分は 10%以下、より好ましくは3%以下に調整することが望ましい。
上記の焙煎発芽穀物を含有する食品は、粒状の場合パン、スープ、菓子、ハンバーグ、シリアル、餅等に使用する。また、粉末化して麺、ケーキ、スープ、練り製品等に含有してもよい。
以下実施例をあげて本発明を具体的に説明する。
<実施例1> 小麦粉100重量%を、十分洗浄した後 水400重量%に浸漬した後、水切りを行い恒温槽(28℃)に入れて芽の長さが0.5〜1.0mmになるまで発芽させた。
上記の発芽小麦を 流動層焙煎機にて熱風(250℃)で90秒焙煎して膨張させ、見掛け比重0.30g/mlの香ばしく着色した焙煎発芽小麦を得た。この焙煎発芽小麦は、そのまま口に含んでも容易に噛み砕けるもので、サクサクした好ましいスナック様食品であった。
<実施例2> 上記実施例1で得られた焙煎発芽小麦を用いてパンを製造した。表1に示す配合割合で各原料を混合し、70%標準中種法により食パンを作った。
Figure 2005245410
実施例2のパンは、焙煎発芽小麦の風味が香ばしく 発芽小麦粒の違和感が無く食べられた。パンの容積は焙煎発芽小麦を加えないコントロールのパンと比較して差は無かった。
<実施例3> 玄米100重量%を、十分洗浄した後 水300重量%に浸漬し恒温槽(35℃)に入れて芽の長さが0.1〜0.5mmになるまで発芽させた。
上記の発芽玄米を 流動層焙煎機にて熱風(250℃)で70秒焙煎して膨張させ、見掛け比重0.20g/mlの香ばしく着色した焙煎発芽玄米を得た。
<実施例4> 上記実施例3で得られた焙煎発芽玄米を用いてリゾットを製造した。表2に示す配合割合で各原料を調整し、玄米リゾットを作った。
Figure 2005245410
実施例4の玄米リゾットは 焙煎発芽玄米が香ばしく柔らかいため白米のみで製造したものと同等の食感でかつ風味と栄養価に優れたリゾットを得た。また、調理時間も白米のみと同じ時間で調理できた。
<実施例5> 大豆100重量%を、十分洗浄した後 水100重量%に浸漬し恒温槽(37℃)に入れて芽の長さが0.1〜0.5mmになるまで発芽させた。
上記の発芽大豆を 流動層焙煎機にて熱風(250℃)で3分焙煎して膨張させ、見掛け比重0.35g/mlの大豆の香ばしさを持つ焙煎発芽大豆を得た。
<実施例6> 乾燥スイートコーン100重量%を、十分洗浄した後 水100重量%に浸漬し恒温槽(37℃)に入れて芽の長さが0.1〜0.5mmになるまで発芽させた。
上記の発芽スイートコーンを 流動層焙煎機にて熱風(250℃)で40秒焙煎して膨張させ、見掛け比重0.08g/mlであり 従来のポップコーン専用のトウモロコシで作られたポップコーンに比較して甘みのある発芽スイートポップコーンを得た。
<比較例1> 見掛け比重を0.60g/mlとする以外は、実施例1と同様にした。得られた焙煎発芽小麦は硬く、噛み砕き難く風味も悪かった。

Claims (3)

  1. 見掛け比重が0.02g/mlから0.50g/mlであることを特徴とする焙煎発芽穀物。
  2. 穀物を水に浸して発芽させた後、焙煎されていることを特徴とする請求項1記載の焙煎発芽穀物の製造方法。
  3. 請求項1ないし請求項2の焙煎発芽穀物を含有する食品。
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JP2016171748A (ja) * 2015-03-16 2016-09-29 株式会社セイシン企業 発酵穀物製造方法

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