JP4621381B2 - 給紙テーブルにおいて枚葉紙の位置を固定するための装置 - Google Patents

給紙テーブルにおいて枚葉紙の位置を固定するための装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、枚葉紙の位置を固定するための装置であって、枚葉紙を搬送するための給紙テーブルが設けられており、少なくとも1つの前当てが設けられており、前当てが作業位置で前記給紙テーブルの領域に配置されていて、給紙テーブル平面を越えて上方へ突出しており、前当ておよび前当てのための調節装置が旋回可能な保持体に取り付けられており、そのようなものに取り付けられている調節装置が設けられている形式のものに関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷機は給紙テーブルを備えており、この給紙テーブルにおいて枚葉紙がが印刷ユニットに搬送される。この場合枚葉紙はエッジで前当てに接触するようになる。前当ては枚葉紙の移動を制限し、枚葉紙を整列するための調整ラインを設定する。整列のあとで、前当ては給紙テーブルから離間移動されるので、調整ラインに接触する枚葉紙は、グリッパによって受容可能で、印刷ユニットに搬送される。
【0003】
ドイツ連邦共和国特許4004447号明細書によって、給紙テーブルにおいて案内された枚葉紙を整列するための当てもしくはゲージが公知である。給紙テーブルは調節可能なストッパを備えており、このストッパは給紙テーブルと固着結合されている。ゲージはばねエレメントによってストッパに向かって予荷重をかけられている。前当ては基体に枢着されていて、かつばねエレメントと一緒に作業位置から静止位置に旋回可能である。前当てが枚葉紙のための調整ラインを設定している位置が作業位置である。静止位置において、前当ては給紙テーブルの下方に配置されているので、枚葉紙は前方エッジでグリッパによって受容可能である。
【0004】
このような配置構成では、前当てがストッパから離れる時点が、ストッパの調節に左右されていて、したがってこの時点は正確に規定されていないという欠点が存在する。このような時間の不正確さは、考慮する必要があり、枚葉紙を整列して停止させるために提供される時間が短くなっている。前当てが作業位置から離れる時点は、したがって相応に早められる。さらに調節可能な定置のストッパに対する前当ての当接による摩擦が予想され、その結果摩擦によって前当ての調節が損なわれる。
【0005】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第4306238号明細書によって、枚葉紙を搬送するための給紙テーブルを備えた、枚葉紙の位置を固定するための装置が公知である。この装置は少なくとも1つの前当てを備えており、この前当ては作業位置で給紙テーブルの領域に配置されていて、給紙テーブル平面から上方に突出しており、この場合前当ては旋回可能な保持体に取り付けられおり、前当ては同時に調節装置として形成されている。このような装置は操作が煩わしい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の課題は、冒頭で述べたような形式の給紙テーブルにおいて枚葉紙の位置を固定するための装置を改良して、給紙テーブルにおいて搬送される枚葉紙が、前当てによって整列可能であるようなものを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するための本発明の装置によれば、前当てと調節装置とが互いに別個に保持体に配置されており、前当てが常に予荷重をかけられて調節装置に接触しており、保持体の位置が変化する際に前当ておよび調節装置が作業位置から静止位置に移動可能で、しかも静止位置から作業位置に戻り移動可能である。
【0008】
【発明の効果】
本発明のように構成されていると、前当てが、有利には、調節装置に対して遊びなく予荷重をかけられていて、かつ調節装置と1つのユニットを構成して結合されており、この場合前当てが調節装置と共に作業位置から静止位置に移動可能である。このようにして前当てが常に調節装置に接触しているので、前当ては静止位置から作業位置への移行の直後に、設定された調整ラインにスムーズに整列されている。
【0009】
本発明の別の実施形態は従属請求項に記載されている。
【0010】
有利には少なくとも2つ、多くの場合3つ以上の前当てが給紙テーブルの幅に沿って分配されているので、有利には、前当てが個々に調節可能である。枚葉紙エッジが真っ直ぐな場合、全ての前当てを枚葉紙のためのストッパとして使用することができる。これによって枚葉紙エッジが当接時に最適な形式で支持される。
【0011】
枚葉紙エッジが凸状にカーブされた場合、原則として中央の前当てが調節されて使用されない。これによってたとえば外側領域の2つの前当てしか使用されず、枚葉紙の揺動が防止される。真っ直ぐでない枚葉紙エッジを有する薄い枚葉紙では、複数の前当てを枚葉紙曲率に適合させることが必要であり、これによって枚葉紙の緊締が防止される。これによって種々異なる被印刷材料の最適な整列が保証されている。
【0012】
調節可能な調節装置の簡単な実施形態によれば、調節装置が回転可能に支承されていて、係止切欠を備えている。調節装置が回転可能に支承されていることによって、前当ての位置の簡単な調節が得られる。さらに係止エレメントと協働する係止切欠を使用することによって、設定された角度で調節装置の所定の回転が得られる。このようにして前当ての極めて正確な調節が得られる。
【0013】
有利な実施形態によれば、係止エレメントが、係止切欠に対応配置されている係止突起を備えている板ばねの形状で構成されている。この実施形態によって、係止エレメントが安価に実現される。
【0014】
有利には、調節エレメントが調節モータと接続されており、この調節モータによって調節装置の位置が調節可能である。調節モータの使用によって、調節装置の、極めて正確な調節および調節装置の位置とは無関係な調節が得られる。これによってアプローチが難しい調節装置を簡単に調節することもできる。
【0015】
調節装置が接触面を備えており、接触面に調節装置の位置を調節するための工具が装着可能であることによって、調節装置の簡単な調節が得られる。
【0016】
有利には、調節装置が給紙テーブルの下方に配置されており、これによってコンパクトな構成が得られる。さらに給紙テーブルが調節装置の領域に切欠を備えていて、切欠を介して接触面が工具によってアプローチ可能である。このような形式で調節装置は上方から適当に調節可能である。
【0017】
有利には、調節装置が回転エレメントの形状で構成されており、この回転エレメントにおいて、前当てが、接触部分に沿って回転エレメントの側縁部に接触している。回転エレメントおよび/または回転軸線が、回転エレメントの回転軸線を中心とする回転の際に、接触部分と回転軸線との間の間隔が変化されるように、形成されている。このような実施形態によって調節装置の簡単な構成が得られる。
【0018】
摩擦を回避するため、および前当ての位置決め精度を高めるために、接触部分が転がり軸受けまたは滑りリングを介して調節装置に支持されている。
【0019】
本発明の改良形によれば、前当てが調整手段を備えており、この調整手段によって、前当てと接触部分との間の間隔が調節可能である。調整装置によって前当ての基本調節が行われる。この基本調節によって、多数の前当てを設定された調整ラインに調整することができる。
【0020】
有利な実施形態では、前当てが、緊締手段を介してストッパエレメントもしくは調節装置に向かって予荷重をかけられている。予荷重のかけられた前当てを使用することによって、前当てを各位置において遊びなく設けることができる。
【0021】
特に有利には、前当てが少なくとも部分的に弾性的な材料から製作されている。このようにしてストッパエレメントに向かって、前当てに予荷重をかけるための追加的な緊締手段が省略される。したがってコンパクトで安価な構成が得られる。
【0022】
有利な実施形態によれば、回転エレメントがアルキメデス渦巻線の形状、または偏心的に配置された回転軸線を中心に回転可能である円板の形状で構成されている。これら両方の実施形態によれば、回転エレメントの側縁部と回転軸線との間隔が、回転エレメントの回転位置に関して変化される。
【0023】
本発明のさらに有利な実施形態によれば、調節装置が円板を備えており、この円板の外縁部に係止切欠が設けられており、円板が第1のストッパ面と第2のストッパ面とを備えており、これらのストッパ面がストッパピンと接触可能である。ストッパピンとストッパ面とを使用することによって、調節装置の回転のための所定の角度領域が設定される。これによって全ての前当てが共通の直線上に位置する調節位置を容易に見つけることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図示の実施例を用いて詳しく説明する。
【0025】
本発明は、以下に印刷機の1実施例として説明されているが、この場合本発明に基づく装置は、被搬送部分を設定された調整ラインに整列する必要があり、次いで調整ライン側から受容され、引き続き移動されるようなあらゆる形式の機械に使用可能である。
【0026】
図1には、前当て1と共に備えた給紙テーブル3が示されており、この給紙テーブル3は作業位置にある。作業位置では、接触プレート20が給紙テーブル3の載設面49を越えて突出していて、前当て1の接触プレート20は給紙テーブル3の前方エッジ47に配置されており、設定された調整ライン46において前方エッジ47に対して平行に配置されている。
【0027】
接触プレート20は補足面48を有しており、この補足面48は作業位置において、給紙テーブル3の載設面49に対してほぼ垂直に整列されている。
【0028】
接触プレート20は給紙テーブル3の下方で、屈曲部50を介して第1の領域51に案内されている。第1の領域51は作業位置25では、載設面49に対してほぼ平行に形成されていて、調節装置4に向かって延びている。第1の領域51は第2の領域52に移行しており、この第2の領域52は第1の領域51に対してほぼ垂直に配置されている。第2の領域52は第3の領域53を介して第4の領域54に移行している。第3の領域53は非対称のU字形を有しており、この場合第4の領域54は第2の領域52に対してほぼ平行に配置されている。第4の領域54は軸6の接触面55に接触されている。第4の領域54は第1のねじ14を介して確実に軸6とねじ固定されている。有利には、接触面55は給紙テーブル3に対して垂直に整列されている。
【0029】
軸6は第2の孔56を備えており、この第2の孔56は接触面55に対して中央で、しかもこの接触面55に対して平行に整列されている。したがって第2の孔56は作業位置で給紙テーブル3に対して垂直に整列されている。第2の孔56にロッド19が回転可能に支承されるように配置されており、このロッド19はその上位端部で係止円板7を備えている。係止円板7は軸6に載設されている。係止円板7の上側には偏心円板の形状をしたストッパエレメント8が形成されている。ストッパエレメント8の側縁部57はロッド19の長手方向軸線に対して平行に配置されている。ストッパエレメント8はほぼ円筒形状を有しており、その回転軸線は円筒形の横断面の中点の外側に配置されている。ストッパエレメント8の回転軸線はロッド19の回転軸線59上に位置する。
【0030】
ストッパエレメント8の上面は給紙テーブル3の下面に対して平行に整列されていて、しかも切欠58を備えており、この切欠58はストッパエレメント8の内壁9によって画設されている。内壁9は接触面として、有利には六角穴の形状で形成されている。切欠58の上方において、給紙テーブル3は第2の切欠5を備えている。第2の切欠5は、工具が給紙テーブル3の上側から給紙テーブルを通って切欠58に案内できるように形成されており、これによってストッパエレメント8はその回転位置を変化することができる。有利には、工具として六角スパナが使用される。第2の切欠5は最も簡単な場合円筒形切欠である。
【0031】
係止円板7はロッド19の回転軸線59に対して中心対称に配置されている。係止円板7の外周面に係止切欠13が設けられている。係止切欠13に板ばね状の係止エレメント12が配置されており、この係止エレメント12は第1のねじ14によって軸6に確実にねじ締結されていて、上位の端部で屈曲部の形状をした係止突起23を備えている。係止突起23は係止円板7の外周面の領域に配置されていて、係止切欠13に係合する。係止切欠13と係止エレメント12との協働によって、設定された角度位置に対するストッパエレメント8の正確な回転が得られる。
【0032】
第2の領域52は接触部分15を介してストッパエレメント8の側縁部に対して支持されており、ストッパエレメント8の側縁部は外周面57として形成されている。有利には、接触部分15はナット16の形状で構成されており、このナット16を通って、ねじ山を備えた調整ねじ17が案内されている。ナット16は第2の結合シーム44に沿って第2の領域52に取り付けられている。調整ねじ17の前方端部(第1の端部)はストッパエレメント8の側縁部57に接触している。前当て1は第3の領域53によって、第2の領域52がストッパエレメント8に向かってプレロード(Vorspannung;予荷重)を有するように成形されている。第2の領域52に孔が設けられており、この孔を通って調整ねじ17の第2の端部が案内されている。このようにして接触部分15は第2の領域52と外周面57との間で締め込まれている。接触部分15は、外周面57と第2の領域52との間の規定間隔、ひいては補足面48の規定位置を調節する。調整ねじ17をねじ込むことによって、補足面48の位置は給紙テーブル3に関して調整することができる。ナット16を備えた調整ねじ17は調整手段として形成されている。調整手段によって前当ての基本調節が行われる。基本調節によって多数の前当てが設定された調整ラインに調整される。
【0033】
さらに補足面48の位置は、ストッパエレメント8の回動を介して、ストッパエレメント8の偏心形状によって調節することができる。ロッド19とストッパエレメント8と共に軸6は調節装置4を形成しており、この調節装置4によって補足面48の位置は、前もって接触部分15と調整ねじ17とを介して調整された基本調節を起点として、調節することができる。
【0034】
ロッド19はその下位端部で、有利には接続エレメント60を備えており、この接続エレメント60に弾性軸11が接続されている。弾性軸11は制御可能な調節モータ10と接続されている。適当に調節モータ10を制御することによって、弾性軸11を介してロッド19が、ひいてはストッパエレメント8が回動される。このようにして前当てにアプローチすることと無関係に、適当に調節モータ10を制御することによって、補足面48の調節を行うことができる。調節モータ10の使用によって、前当ての遠方操作可能な調節が許容される。遠方操作は、たとえば枚葉紙を加工する機械の制御コンピュータを介してプログラム制御して行うことができる。もちろん機械工程の間に行うことができる。
【0035】
簡単な実施例では、前当ては、適当に屈曲された薄いプレートの形状をした第1の領域51、第2の領域52、第3の領域53および第4の領域54、ならびに接触プレート20を備えて形成されている。有利には前当て1はばね鋼から製作されている。前当て1がその形状付与と、軸6との固定によって、第2の領域52においてストッパエレメント8に向かうプレロードを有しているので、接触プレート20にプレロードをかけるための追加的な手段は省略される。これによって安価でコンパクトな構成が得られる。
【0036】
ロッド19は下位端部に軸方向の固定部材61を備えており、これによってロッド19は軸6におけるその軸方向移動が制限されている。軸6は第1のねじ14とロッド19と共に、前当て1と調節装置4とのための保持体2を形成する。
【0037】
図2には、概略的に示されている給紙テーブル3の上方から見た図1の配置構成が示されている。給紙テーブル3は前方エッジ47の領域に凹部45を備えており、凹部45を通ってそれぞれ1つの接触プレート20が下方から上方へ案内される。接触プレート20の補足面48は調整ライン46に沿って整列されている。凹部45によって、調整ライン46を載設面49の領域に配置することができる。このような形式で、給紙テーブル3に載設されて前方エッジで補足面48に隣接する枚葉紙は、載設面49の領域に位置するので、枚葉紙は全面にわたって給紙テーブル3によって保持される。
【0038】
図2には、第1の領域51および第3の領域3が明確に示されている。調整ねじ17はストッパエレメント8の外周面57に接触している。係止エレメント12の係止突起23の形状が明確に示されている。係止突起23は図示の実施例において、1つ目の係止切欠13に係止されている。係止円板7は切欠を備えており、この切欠は第1のストッパ面21および第2のストッパ面21によって制限されている。軸6にストッパピン18が設けられており、このストッパピン18は係止円板7の切欠の領域に配置されているので、ストッパエレメント8の回動は、第1のストッパ面21または第2のストッパ面22がストッパピン18に当接することによって制限される。係止円板7はストッパピン18と第1および第2のストッパ面21,22とに基づいて、設定された角度領域でしか回動することができない。したがって調節装置4の回動のための最大許容角度領域が設定されている。図2には、係止円板7の形状が明確に示されており、係止円板7は中央切欠を備えており、この中央切欠を通ってストッパエレメント8が案内されている。係止円板7はストッパエレメント8と固着結合されている。
【0039】
図3には、共通の軸6に固定されている2つの前当て1を備えた配置構成が示されている。有利には、2つの前当て1の接触プレート20が共通の調整ライン46に配置されているように、これらの前当て1が整列されている。同様の形式で、別の前当て1を、給紙テーブル3の前方縁部47に沿って軸6に分配配置してもよい。さらに軸6を回動させるための駆動装置が設けられており、図4に示されているように、この駆動装置によって軸6が回動可能である。軸6は軸受76に支承されていて、枚葉紙印刷機と結合されている。
【0040】
図4には、図1に相応する配置構成が示されているが、この場合、調整ねじ17とストッパエレメント8との間の滑り摩擦を減少するために、滑りリング28が配置されている。滑りリング28によってストッパエレメント8または調整ねじ17の損耗が防止されており、さらにストッパエレメント8が調整ねじ17に対して僅かな摩擦で移動することに基づいて、補足面48の位置の正確な調節が得られる。滑りリングはストッパエレメント8に回動可能に支承されていて、軸方向で固定されている。調整ねじ17は滑りリング外径に支持されており、滑りリング28に対して弾性的にプレロードをかけられている。
【0041】
図4には、前当て1が静止位置26で示されており、この場合接触プレート20は、二点鎖線で示されている作業位置25に対して中央軸線63を中心に旋回角度27だけ傾斜されている。旋回角度27は次のように設定されている。つまり、接触プレート20が静止位置26で、前方エッジ47の領域において給紙テーブル3に対する自由な係合、ひいては給紙テーブル3上に位置する枚葉紙64に対する係合が得られるように、前方エッジ47から前方および下方へ傾斜するように設定されている。この傾斜は枚葉紙64がグリッパによって前方エッジ47の領域で把持されて、給紙テーブル3から離間移動されるので必要である。有利には、グリッパは枚葉紙を個々の前当ての間で把持する。
【0042】
以下に、図1および図4に基づいて本発明の機能形式を詳しく説明する。図1に示されているように、枚葉紙64は、右側から移動されて補足面48に向かって搬送される。枚葉紙64の枚葉紙前方エッジ65が補足面48に位置するようになる。枚葉紙64は停止され、枚葉紙前方エッジ65が調節ライン46に整列される。
【0043】
枚葉紙64が静止され、給紙テーブル3において整列されると、枚葉紙64はグリッパによって把持される。次いで前当て1は中央軸線63を中心とする軸6の回動によって、図4に示されているように、旋回角度27だけ前方に傾斜され、枚葉紙は給紙テーブル3から引き出される。それに基づいて軸6は後退して作業位置に傾動されるので、前当て1は図1に示されているように、再び作業位置を占める。前当てが作業位置から静止位置に移動し、作業位置に戻し移動される間、前当ては常にストッパエレメント8に接触しているので、前当て1はストッパエレメント8に関して、常に規定の間隔で存在し、常に同じ時点で作業位置に戻る。定義されない旋回および後退のための予備時間を考慮しなくてもよいので、全体として枚葉紙の整列および静止のためにより多くの時間が提供される。
【0044】
図5には、本発明の別の実施例が示されており、この場合調整ねじ17はころがり軸受66を介してストッパエレメント8に接触されている。調整ねじ17はころがり軸受の外側リング67にプレロードをかけられている。
【0045】
図6には、本発明の別の実施例が示されており、この場合前当て1は図1と比べて異なる形状を有している。図6の実施例では、第1の領域51はより長く形成されていて、ストッパエレメント8の直前で軸6に向かって下方へ折り曲げられていて、第5の領域68に移行している。第5の領域68は軸6の下側まで案内されていて、第6の領域69に移行しており、この第6の領域69は給紙テーブル3に対してほぼ平行に配置されていて、軸6の下位の接触面70に接触している。第6の領域69は切欠を備えており、この切欠を通ってロッド19が下方へ突出するように案内されている。貫通孔付六角ねじ35が設けられており、この六角ねじ35によって第6の領域69は下位の接触面70にねじ締結されており、したがって前当て1はその位置において固定されている。ロッド19は六角ねじ35を通って案内され、軸方向で固定される。このために六角ねじ35は雄ねじ山を備えており、この雄ねじ山は第2の孔56の雌ねじ山とねじ止めされている。
【0046】
さらに保持ナット29が設けられており、この保持ナット29は結合シーム30を介して第1の領域51の下面と結合されている。保持ナット29は雌ねじ山を備えており、この雌ねじ山を通ってねじピン71がねじ込まれており、ねじピン71は第5の領域68において対応する孔を通ってストッパエレメント8の外周面57に案内されている。接触プレート20の補足面48の基本調整が正確に行われるまで、ねじピン71はストッパエレメント8に向かって保持ナット29にねじ込まれている。前当て1の第1の領域51と第5の領域68と第6の領域69の形状は、第5の領域68がねじピン71の領域において、ストッパエレメント8に向かってプレロードをかけられているように選択されている。
【0047】
この実施例では、係止エレメント12は第5の領域68に対向するように、側方で第2のねじ34を介して軸6に取り付けられている。相応に係止円板7は係止エレメント12側に係止切欠13を備えている。この実施例でも、ロッド19が六角ねじ35を通って下方へ突出するように案内されていて、調節モータ10に接続するための接続エレメント60を備えている。
【0048】
図7には、図6に示した実施例が上から見て示されており、この場合ストッパエレメント8はアルキメデス渦巻線部31(archmedische Spirale)の形状で構成されている。アルキメデス渦巻線部31はほぼプレート状に形成されており、この場合回転軸線と渦状壁部74との間の間隔は、係止円板の回転位置に関して変化する。このようにしてねじピン71と、アルキメデス渦巻線部31の回転軸線との間の間隔はアルキメデス渦巻線部31の回転位置に関して変化することができる。図示の実施例のアルキメデス渦巻線部31には、ピン用開口32が設けられており、このピン用開口32は部分リング形状を有していて、回転軸線に対する規定の間隔を有して所定の角度領域に沿って延びている。ピン用開口32の両側方エッジは第1のストッパ面21と第2のストッパ面22とによって形成されている。ストッパピン18はピン用開口32を通って案内されていて、アルキメデス渦巻線部31の許容の回転角度領域を制限するために用いられる。
【0049】
図8には、結合部分37とプレート36とを備えた前当て1の別の実施例が示されている。結合部分37は保持アーム42において給紙テーブル3に対して平行に支承されていて、給紙テーブル3に対して平行移動可能に配置されている。保持アーム42はガイド孔72を備えており、この孔72は給紙テーブル3に対して平行に配置されている。ガイド孔72に結合部分37が軸方向可動に配置されている。結合部分37は保持アーム42の外側でガイド孔72から突出しており、この突出する端部でプレート36と結合されており、このプレート36はガイド部分37に対して垂直に配置されている。プレート36は給紙テーブル3の載設面49の平面を越えるまで上方に向かっていて、その内面は捕捉面48として使用される。
【0050】
結合部分37は、同様にストッパエレメント8に向かってガイド孔72から突出している。この突出する端部において、第2の調整ねじ39がねじ山を介して結合部分37にねじ込まれている。第2の調整ねじ39はナットの形状をしたストッパ40を備えており、このストッパ40に緊締ばね41が接触している。さらに緊締ばね41は保持アーム42に当接しているので、第2の調整ねじ39はストッパエレメント8に向かってプレロードをかけられている。これによってプレート36の捕捉面48もストッパ8に向かってプレロードをかけられている。
【0051】
保持アーム42は、ロッド19が案内されているブシュ73を介して軸6に取り付けられている。この場合ブシュ73は第2の載設面43で適当に対応配置された軸6の載設面に載設されている。この場合有利には、第2の載設面43は給紙テーブル3に対して平行に配置されている。この場合ブシュ73は中空の孔付六角ねじ35によって軸6に取り付けられている。六角ねじ35は雄ねじ山を備えており、この雄ねじ山はブシュ73の雌ねじ山にねじ込まれている。中空の孔付六角ねじ35を通って、ストッパエレメント8と結合されているロッド19は、軸6および六角ねじ35から下方へ突出するように案内されている。ロッド19の下位端部は、弾性軸11と調節モータ10とに接続するための接続エレメント60を備えている。
【0052】
図8に基づく配置形式では、第2の調整ねじ39に対向して係止エレメントもしくは板ばね12が設けられており、この板ばね12は第3のねじ75によって保持アーム42のブシュ73に取り付けられている。係止エレメント12の係止突起23は係止円板7の係止切欠13に対応配置されている。
【0053】
図9には、給紙テーブル3の上方から見た図8の配置構成が示されている。この場合、アルキメデス渦巻線部31の形状が明確に示されており、このアルキメデス渦巻線部31は第2の調整ねじ39とは反対側に係止切欠13を備えている。したがってこの実施例では、係止円板の機能およびストッパエレメント8の機能が1つの構成部材に組み込まれている。これによって低く構成された実施例が得られる。切欠58の形状が明確に示されており、この切欠58は六角穴形状部24によって画設されている。
【0054】
図8の配置構成は、図6の配置構成と比べて、前当て1の構成において異なっている。
【0055】
本発明で重要な点は、前当て1がストッパエレメント8と共に、緊締ユニットとして形成されていることであり、この緊締ユニット全体が枚葉紙64の前方エッジ65を解放するために、作業位置から静止位置に移動され、この場合接触プレート20が前方エッジ47を解放する。このために、構成部材は可能なあらゆる形式で移動、旋回または回転可能である。本発明で使用される、ストッパエレメント8と前当て1とが取り付けられている軸6は、単に有利な1つの実施例を示すものである。本発明はこの軸6の使用に制限されるものではない。
【0056】
たとえば前当て1はストッパエレメント8と共に、てこ腕を介して前方エッジ47から離間旋回されて、これによって前方エッジ47が解放されるような構成部材に取り付けることもできる。
【0057】
さらに本発明は、回転エレメントの実施例として調節装置4が記載されている。前当ての位置を枚葉紙エッジに関して調節可能である別の形状を使用してもよい。
【0058】
たとえば軸6とねじ14とから成る保持体2は、調節可能に支承することができる。このような構成手段によって、あらゆる前当てが一緒に枚葉紙搬送方向またはこの枚葉紙搬送方向とは逆方向で、もしくはこの搬送方向とは斜めに調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】保持体と前当てとを示す横断面図である。
【図2】給紙テーブルと前当てとを上側から見た図である。
【図3】2つの前当てと軸とを示す図である。
【図4】滑り軸受けと、静止位置の前当てとを示す図である。
【図5】転がり軸受けと前当てとを示す図である。
【図6】前当ての別の実施例を示す図である。
【図7】アルキメデス渦巻線部の形状をした調整装置を示す図である。
【図8】前当ての別の実施例を示す図である。
【図9】図8で示した前当てを給紙テーブル側から見た図である。
【符号の説明】
1 前当て、 2 保持体、 3 給紙テーブル、 4 調節装置、 5 第2の切欠、 6 軸、 7 係止円板、 8 ストッパエレメント、 9 内壁、 10 調節モータ、 11 弾性軸、 12 係止エレメント、 13 係止切欠、 14 第1のねじ、 15 接触部分、 16 ナット、 17 調節ねじ、 18 ストッパピン、 19 ロッド、 20 接触プレート、 21 第1のストッパ面、 22 第2のストッパ面、 23 係止突起、 24六角穴、 25 作業位置、 26 静止位置、 27 旋回角度、 28 滑りリング、 29 保持ナット、 30 結合シーム、 31 アルキメデス渦巻線部、 32 ピン用開口、 34 第2のねじ、 35 六角ねじ、 36 プレート、 37 結合部分、 39 第2の調整ねじ、 40 ストッパ、 41 緊締ばね、 42 保持アーム、 43 第2の載設面、 44 第2の結合シーム、 45 凹部、 46 調整ライン、 47 前方エッジ、 48 補足面、 49 載設面、 50 屈曲部、 51 第1の領域、 52第2の領域、 53 第3の領域、 54 第4の領域、 55 接触面、 56 第2の孔、 57 側縁部、 58 切欠、 59 回転軸線、 60 接続エレメント、 61 固定装置、 63 中央軸線、 64 枚葉紙、 65 枚葉紙前方エッジ、 66 ころがり軸受、 67 外側リング、 68 第5の領域、 69 第6の領域、 70 下位の接触面、 71 ねじピン、72 ガイド孔、 73 ブシュ、 74 渦状壁部、 75 第3のねじ、76 軸受

Claims (15)

  1. 枚葉紙の位置を固定するための装置であって、
    枚葉紙を搬送するための給紙テーブルが設けられており、
    少なくとも1つの前当てが設けられており、該前当てが作業位置で前記給紙テーブルの領域に配置されていて、給紙テーブル平面を越えて上方へ突出しており、前記前当ておよび該前当てのための調節装置が旋回可能な保持体に取り付けられており、
    そのようなものに取り付けられている調節装置が設けられている形式のものにおいて、
    前記前当て(1)と前記調節装置(4)とが互いに別個に前記保持体(2)に配置されており、
    前記前当て(1)が常に予荷重をかけられて前記調節装置(4)に接触しており、前記保持体(2)の位置が変化する際に前記前当て(1)および前記調節装置(4)が作業位置から静止位置に移動可能で、しかも静止位置から作業位置に戻り移動可能であることを特徴とする、給紙テーブルにおいて枚葉紙の位置を固定するための装置。
  2. 前記調節装置(4)が回転可能に支承されていて、該調節装置(4)の回転によって前記前当て(1)の位置が調節可能である、請求項1記載の装置。
  3. 前記調節装置(4)が係止切欠(13)を備えており、該調節装置(4)が係止エレメント(12)を備えており、前記係止切欠(13)が前記係止エレメント(12)と協働するようになっており、前記調節装置(4)が設定された角度で回転可能である、請求項2記載の装置。
  4. 前記係止エレメント(12)が板ばねとして構成されており、該板ばねが係止突起(23)において前記調節装置(4)に向かって予荷重をかけられており、かつ前記調節装置(4)が回転する際に前記係止切欠(13)に係合しており、高められたトルクでしか前記調節装置(4)のさらなる回転が得られないようになっている、請求項3記載の装置。
  5. 前記調節装置(4)が調節モータ(10)と接続されており、該調節モータ(10)によって前記調節装置(4)の回転位置が調節可能である、請求項2から4までのいずれか1項記載の装置。
  6. 前記調節装置(4)が接触面(9)を備えており、前記調節装置(4)の位置を調節するために、該接触面(9)に工具が装着可能である、請求項2から5までのいずれか1項記載の装置。
  7. 前記調節装置(4)が前記給紙テーブル(3)の下方に配置されており、該給紙テーブル(3)が前記調節装置(4)の領域に切欠(5)を備えていて、該切欠(5)を介して前記接触面(9)が工具によってアプローチ可能である、請求項6記載の装置。
  8. 前記調節装置(4)が、回転軸線を中心に回転可能に支承されている回転エレメント(8)を備えており、前記前当て(1)が接触部分(15)で前記回転エレメントの側縁部(57)に接触しており、前記回転エレメントが回転軸線を中心に回転する際に前記接触部分(15)と前記回転軸線との間の間隔が変化されるように、前記回転エレメント(8)および/または前記回転軸線の位置が形成されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の装置。
  9. 前記接触部分(15)が転がり軸受け(66)または滑りリング(28)を介して前記回転エレメント(8)と作用結合されている、請求項8記載の装置。
  10. 前記前当て(1)と前記調節装置(4)との間の間隔を調節できる調整手段(16,17)が設けられている、請求項1から9までのいずれか1項記載の装置。
  11. 前記前当て(1)が緊締手段(41)を介してストッパエレメント(8)に向かって予荷重をかけられている、請求項1から10までのいずれか1項記載の装置。
  12. 前記前当て(1)が少なくとも部分的に弾性的な材料(20,50,51,52,53,54)から製作されており、前記前当て(1)が前記調節エレメント(4)に向かって予荷重をかけられているように、該前当て(1)が前記保持体(2)に取り付けられている、請求項1から10までのいずれか1項記載の装置。
  13. 前記回転エレメントがアルキメデス渦巻線部(31)の形状を有している、請求項8から12までのいずれか1項記載の装置。
  14. 前記回転エレメント(8)が、偏心的に配置された回転軸線を中心に回転可能である円板として形成されている、請求項8から12までのいずれか1項記載の装置。
  15. 前記調節装置(4)が円板(7)と結合されていて、該円板(7)の側縁部に前記係止切欠(13)が設けられており、前記円板(7)が第1のストッパ面(21)と第2のストッパ面(22)とを備えており、ストッパピン(18)が前記第1のストッパ面(21)と前記第2のストッパ面(22)との間に配置されており、前記ストッパピン(18)が前記第1のストッパ面(21)と前記第2のストッパ面(22)に接触することによって前記調節装置(4)の回転領域を制限している、請求項3から14までのいずれか1項記載の装置。
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