JP4617067B2 - 扉体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般住宅やビルなどの内装用扉、または建具や家具などの扉に利用可能な扉体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の扉体としては、たとえば支持材および桟材で形成された芯材と、この芯材を覆う化粧用板材とを備えたものが知られている(特許文献1)。化粧用板材は、木質系材料で形成された基板と、この基板の表面に貼着された化粧シートとを有する。基板は合板、パーティクルボード、ハードボードなどで形成され、その長手方向に折曲用の溝(折曲溝)が形成される。化粧用板材は、この折曲溝のところで折曲され、芯材を覆うように形成される。そして、化粧用板材の折曲溝のところで折曲することにより、この扉体は、あたかも縦框、横框および鏡板から形成されているかのように見えるものである。
【0003】
【特許文献1】
実公平2−43989号公報(第2頁、第1図〜第3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記扉体は、基板およびその表面に貼着された化粧シートからなる化粧用板材を、その折曲溝で閉着または拡開することにより主として芯材の表面側を覆うものであるから、収納庫の扉のように表面側に化粧面を設ければ足りる扉には利用できるが、部屋と部屋とを仕切り両面に化粧面が設けられる扉などには利用できない。
【0005】
また、上記従来の扉体に開示されている技術を利用して、扉体の裏面側にも化粧面を設ける場合は、化粧用板材の端面同士が突合せとなる。化粧用板材の端面同士が突合せとなる場合は、これら端面が当接し相対的に移動または干渉しあうことによる化粧シートの剥がれが発生するおそれがある。さらに、化粧用板材の突合せ部分に、何らかの原因で隙間が発生した場合には化粧面のない部分または無塗装部分が露出し、品質を損なうことになる。
【0006】
本発明は、化粧材が剥離せず、かつ化粧材のない部分が露出しないことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、正面略矩形状に形成される芯材と、該芯材の表裏面を覆う表面材とを備え、該表面材は板状の基材と、該基材の一方の側に貼着される化粧材とを有し、該表面材の先端部には、該基材側が切除されることにより該基材の厚さの1/2より小さい厚さを有する段部が形成され、且つ、該段部に開口し前記化粧材の貼着面まで達するまたは前記基材の曲げ可能な厚さまで達する2本のV字状のV溝がその先端側のV溝中心から先端部までの長さが他方のV溝中心から段差元までの長さより小さくなるような位置関係で形成され、該2本のV溝に接着剤を介在させて折り曲げることにより略鉤形の折り返し部が形成されるとともに該折り返し部の内部および該折り返し部の先端と段差元との間に連続する隙間が形成されて接着剤の溜まり部となり、該折り返し部が形成された前記表面材の先端部同士が突き合わされることを特徴とする扉体である。
【0008】
本発明によれば、表面材の先端部には、基材側が切除されることにより該基材の厚さの1/2より小さい厚さを有する段部が形成され、且つ、該段部に開口し前記化粧材の貼着面まで達するまたは前記基材の曲げ可能な厚さまで達する2本のV字状のV溝がその先端側のV溝中心から先端部までの長さが他方のV溝中心から段差元までの長さより小さくなるような位置関係で形成されるので、該2本のV溝に接着剤を介在させて折り曲げたときに、略鉤形の折り返し部が形成されるとともに該折り返し部の内部および該折り返し部の先端と段差元との間に連続する隙間が形成されて接着剤の溜まり部となる。折り返し部の形成された表面材の先端部分同士を突き合わせたときに、化粧材の切り口は折り返し部の先端に位置するので、表面材の先端部分同士が相対的に移動ないし干渉しても化粧材の剥離が生じない。さらに、表面材の先端部分同士の間に何らかの原因で隙間が発生しても、化粧材のない部分が露出することがない。
【0009】
また、前記基材は、前記V溝および前記基材の他方の側に開口し、かつ前記化粧材の貼着面まで達するまたは前記基材の曲げ可能な厚さまで達するU字状のU溝が形成され、該U溝は前記芯材の垂直方向に位置させる稜に対向する位置に設けられ、該U溝に接着剤を介在させて曲げられる形状が前記稜を覆うように形成されると良い。
【0010】
こうすると、基材には化粧材の貼着面まで達するまたは基材の曲げ可能な厚さまで達するU溝が形成され、かつ他方の側に開口するので、基材のU溝の位置で他方の側に曲げることができる。このとき、U溝を芯材の垂直方向に位置させる稜に当てて曲げることにより基材は芯材の稜を覆う。このように、芯材の形状が垂直方向に位置させる角(稜)を有するものに対してもU溝で曲げて覆うことができる。
【0011】
次に本発明を構成する各要件についてさらに詳しく説明する。本発明の扉体は、一般住宅やビルなどの内装用扉、または建具や家具などの扉に利用可能である。特に、扉の一方の面(表面)と他方の面(裏面)とに化粧面を有する扉に最適である。
【0012】
芯材は、扉体の芯となるもので、たとえば縦材と横材とが格子状に組まれて形成されても良いし、一つの板材で形成されても良い。芯材の表裏面は、芯材の表面と裏面の他に両側面も含まれる。芯材の両側面はコの字状に角のあるものや曲面、たとえば円弧面のものでも良い。芯材の材質としては、木質系、合成樹脂系、金属系などを使用することができる。木質系としては、合板、木質繊維板(MDFなど)、木削片板、単板積層板などが使用される。芯材の厚みは用途、使用目的などにより適宜のものが選択され、たとえば20〜50mmの範囲から決めても良い。
【0013】
表面材は、芯材の表裏面を覆うが、その数は特に限定されず、一つでも可能である。さらに、表面材は少なくとも芯材の稜を覆う部分にはU溝が形成される。芯材をたとえば四つの表面材で覆う場合、芯材の両側に配置される表面材にはV溝とU溝が必要である。芯材の中央部分を覆い、芯材の角部を覆わない表面材はV溝のみで足りる。
【0014】
表面材は、板状の基材およびこの基材の一方の側に貼着される化粧材を有するが、基材としては合板、木質繊維板(MDFなど)、木削片板、単板積層板などの木質系、スチロール樹脂板、塩化ビニル樹脂板、強化プラスチック板、発泡スチロール樹脂板、発泡ウレタン樹脂板などの合成樹脂系、あるいは木質系や合成樹脂系の複合積層板などを使用できる。なお、化粧材および芯材との接着性およびV溝を形成する際の加工性などが良好な木質系材料が好ましい。また、木質系材料で基材表面と平行に複数の板材を積層したもの、木質繊維板のように基材表面と平行に高比重の層と低比重の層とが形成されるものも使用できる。基材の厚みは用途、使用目的などにより適宜のものを選択するが、たとえば2〜6mmの範囲から決めても良い。段部の肉厚は表面材の全体厚、すなわち基材と化粧材の合計厚さの1/2より小さいものとする。
【0015】
化粧材としては、折り曲げによりひび割れが生じにくく可撓性のある材料が好ましい。たとえば天然木材を切削して得られる天然突板、人工突板および不織布、紙、合成樹脂シートなどとしても良いし、可撓性を有する材料のシートに各種模様を印刷したものとしても良い。化粧材として用いる合成樹脂シートは、たとえばオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などを用いても良い。さらに、これら化粧材に上塗りをしても良い。化粧材の厚みは、たとえば0.05〜1mmの範囲で決めると良い。
【0016】
基材の段部に形成されるV溝は2本設けられ、V溝に接着剤を介在させて折り曲げられる形状が略鉤形に形成される。V溝の深さは化粧材の貼着側の表面までまたは基材の曲げ可能な厚さまで達するように形成される。V溝の開口角度は90度で、一つのV溝で90度に曲げが可能である。V溝を折り曲げた形状は略コの字の鉤形であり、折り返し部が形成される。段部における折り曲げられない部分の肉厚と折り返し部の肉厚との合計は、第1の表面材または第2の表面材の厚みより小さく、その差に相当する隙間が内在する。
【0017】
基材に形成されるU溝は、芯材の垂直方向に位置させる稜に対向する位置に設けられ、U溝に接着剤を介在させて曲げられる形状が稜を覆うように形成される。芯材の断面形状が矩形の場合、U溝は平行に二つ設けられ、その間隔は芯材の厚み寸法に相当する距離に設定される。
【0018】
表面材は、芯材の表面に折り曲げないし曲げられて貼着される前に、そのV溝とU溝に接着剤がホットメルト法により充填(または塗布)される。V溝に充填される接着剤は、接着後に硬くなる接着剤で、たとえば合成ゴム系、ウレタン系、エチレン酢酸ビニル系などが好ましいが、さらに、酢酸ビニル系、アミノ系、フェノール系、エポキシ系、シリコン系、ユリア系、メラミン系、アクリル系、レゾルシノール系、エチレンビニルアセテート系なども使用可能である。
【0019】
U溝に充填(または塗布)される接着剤は、接着後でも柔らかく、弾力性のあるものが使用され、たとえば、合成ゴム材や天然ゴム材あるいは気泡を有する発泡材や気泡を有しない未発泡材などで、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン・ブタジエン・ラバー(SBR)、シリコン樹脂などの軟質合成樹脂材が含まれる。
【0020】
化粧材を基材に貼着する接着剤は、熱可塑性接着剤、たとえば酢酸ビニル樹脂などに耐水性向上のために熱硬化性樹脂または尿素粉末などを混入させたものなどが用いられる。また、化粧材を用いる代わりに基材の表面に塗装を施しても良い。また、表面材と芯材とを接着する接着剤は、表面材や芯材の材質、使用目的などを考慮して選定されるが、たとえば酢酸ビニル系などが使用される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る扉体の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図1〜7において、同一または同等部分には同一符号を付けて示す。
【0022】
図1は、本発明に係る扉体の一実施形態を示す正面図である。図2は、図1の側面図である。図1においては、芯材4を破線で示している。扉体1は、一般住宅やビルなどの内装用扉に利用でき、特に、扉の一方の面と他方の面とに化粧面が形成されるものに最適である。扉体1は、正面略矩形状に形成される芯材4と、この芯材4の表裏面を覆う第1の表面材16および第2の表面材17とを備える。第1の表面材16は、扉体の一方の面2の中央部分を含む主要面を覆い、第2の表面材17は、扉体の他方の面3の中央部分を含む主要面を覆う。
【0023】
芯材4は、扉体1の芯となるもので、縦材9と横材11とを格子状に組んで形成される。芯材4の取手の付く部分は、補強材13が設けられ補強される。芯材4の材質は、木質系で、合板、木質繊維板(MDFなど)などが使用される。芯材4の厚みは用途、使用目的などにより適宜のものが選択されるが、たとえば27mmである。
【0024】
図3は、図1のA−A線断面図である。図3に示すように、扉体1は、断面矩形状の芯材4が第1の表面板16と第2の表面板17とで覆われる。第1の表面板16は、一方の面2の右側寄りから左側の芯材4の側面および他方の面3に至り、芯材4の上下端面を除く全表面積の半分を覆う。第2の表面板17は、他方の面3の左側寄りから右側の芯材4の側面および一方の面2に至り、芯材4の上下端面を除く全表面積の半分を覆う。第1の表面板16と第2の表面板17の突合せ部分は二箇所あり、いずれも芯材4の縦材上に位置する。
【0025】
図4は、図3に示した第1の表面材16または第2の表面材17の展開正面図である。第1の表面材16または第2の表面材17は、板状の基材19と、この基材19の一方の側20に貼着される化粧材32とを有する。基材19は、その両端部の肉厚が1/2より小さく形成される段部23を有し、この段部の面24に開口し、かつ化粧材32の貼着面34まで達するV字状のV溝25が形成される。V溝25は、基材の各段部23に二つ連続して設けられ、V溝25の開口角度は90度で、一つのV溝で90度に曲げが可能である。
【0026】
さらに、基材19には基材の他方の側21に開口し、かつ化粧材の貼着面34まで達するU字状のU溝29が形成される。U溝29の設けられる位置は、図示していない芯材の垂直方向に位置させる稜に対向する位置に設けられ、二つの平行なU溝29の間隔は芯材の厚み寸法と同じ距離に設定される。U溝29は、この溝に接着剤を介在させて曲げられる形状が前記稜を覆うように形成される。基材19の材質としては、合板、木質繊維板(MDFなど)などの木質系が使用される。基材19の厚みは用途、使用目的などにより適宜の大きさとされるが、たとえば3mmとされる。
【0027】
化粧材32は、可撓性および弾力性を有する材料で、たとえば天然木材を切削して得られる天然突板、人工突板やオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂などの合成樹脂シートとされる。さらに、化粧材32は、可撓性および弾力性を有するシートに各種模様を印刷しても良い。化粧材32を基材19に貼着する接着剤は、熱可塑性接着剤、たとえば酢酸ビニル樹脂などに耐水性向上のために熱硬化性樹脂または尿素粉末などを混入させたものなどが用いられる。また、化粧材32を用いる代わりに基材の表面に塗装を施しても良い。化粧材32の厚みは、たとえば0.3mmとする。
【0028】
図5は、図3のB部拡大図である。第1の表面材16および第2の表面材17の端部は、先のV溝25(図4)に接着剤を介在させて折り曲げられる形状が略鉤形に形成されるとともに、これらの先端側に折り返し部27が形成される。段部23における折り曲げられない部分の肉厚と折り返し部27の肉厚との合計は、両者が密着した状態では第1の表面材16または第2の表面材17の厚みに略等しい。
【0029】
さらに、表面材の折り返し部分は、図6(A)に示すような寸法関係に加工するのが好ましい。すなわち、段部23の化粧材32を含む厚さBが、基材19と化粧材32の合計厚さAの1/2より小さくなるように形成する。また、2本のV溝25の底部間の寸法Aが前記基材19と化粧材32の合計厚さAと等しくなるように形成する。段差23に形成される2本のV溝25の位置は、V溝より先端側の折り返し部分27の寸法DがV溝より段差元側の寸法Cより小さくなるように形成する。
【0030】
このように形成した表面材を折り曲げた状態を図6(B)に示す。段差23の厚さBが基材19と化粧材32の合計厚さAの1/2より小さくなるように形成されるため、折り返し部27を折り曲げた状態で隙間28Aが形成されることとなる。さらに、折り返し部分27の寸法DがV溝より段差元側の寸法Cより小さくなるように形成することにより、隙間28Bが形成される。折り返しの際には、V溝25に接着剤が充填された後、V溝部分を折り曲げて鉤形に形成し接着剤を硬化固定させる。このときV溝内の接着剤がV溝から溢出することとなるが、前記隙間28A、28Bが形成されることにより接着剤の溜まり部となり、表面材裏面まで接着剤が溢出することがなく好ましい。
【0031】
尚、隙間28Aの厚さが厚くなりすぎると、折り曲げた状態で折り返し部27の化粧材32を接着した面を水平な状態で固定することが困難となる。このため、隙間28Aの厚さが、表面材の厚さAに対し20%以下となるように段差23の厚さBを設定するのが好ましい。
【0032】
次に、扉体1の製造方法について図面を用いて説明する。扉体1を製造するには、先ず第1の表面材16および第2の表面材17に加工する規定の大きさの素材を準備する。この素材は、矩形状で基材19に化粧材32が貼着されたものである。図4に示すように、素材の各端部に二つの連続するV溝25および所定の位置に二つの平行なU溝29を形成する。
【0033】
次に、形成したU溝29にホットメルト法により接着剤が充填(または塗布)される。この場合の接着剤は、充填後であっても弾力性を有するものである。ホットメルト法は、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)、シリコン樹脂などの熱可塑性樹脂を加熱溶融させた状態で充填する方法である。また、U溝29は、スチレン・ブタジエン・ラバー(SBR)やシリコン樹脂などを酢酸ビニル樹脂などの軟質材用接着剤で貼着して充填されても良い。
【0034】
ホットメルト法により熱可塑性樹脂をU溝29に充填する際に注意すべき点は、ホットメルトの温度が高すぎないことである。ホットメルトの温度が高いと、熱可塑性樹脂が基材のU溝29に充填されたときに、U溝29の最下部に露出する化粧材32が熱で軟化するので皺を発生させることがある。
【0035】
さらに、図4において、基材19の両端部に形成されたV溝25に、上記ホットメルト法その他の方法により充填(または塗布)後に硬化する接着剤が充填される。V溝25に接着剤が充填された後、図5に示すように、速やかにV溝部分を折り曲げて鉤形に形成し、接着剤を硬化させ、鉤形の形状を保持させる。V溝25に充填される接着剤は、たとえば合成ゴム系、ウレタン系、エチレン酢酸ビニル系などである。
【0036】
次に、図1に示したように、別途準備した縦材9、横材11および補強材13などを略格子状に組んで芯材を形成したものを準備する。
【0037】
図6は、第1の表面材16と第2の表面材17で芯材4を挟み、両表面材16、17を芯材4に貼着した状態の斜視図である。上記のようにして形成された第1の表面材16と第2の表面材17の裏面側または芯材の表裏面側に接着剤を塗布した後、第1の表面材16と第2の表面材17の間に芯材4を挟み、芯材4に第1の表面材16と第2の表面材17を貼着する。この際、第1の表面材16の内側U溝29の中心線上に芯材4の一方の縁を合せるとともに、第2の表面材17の内側U溝29の中心線上に芯材4の他方の縁を合せる。
【0038】
図7は、図6の状態から第1の表面材16と第2の表面材17の芯材4から突き出た部分を曲げて芯材4を覆った状態の斜視図である。第1の表面材16の内側U溝29および第2の表面材17の内側U溝29の中心線上に芯材4の一方の縁(稜7a)、他方の縁(稜7b)をそれぞれ合せた後、芯材4から突き出た表面材部分を曲げて芯材4に貼着する。第1の表面材、第2の表面材と芯材とを接着する接着剤は、表面材や芯材の材質、使用目的などを考慮して選定するが、たとえば酢酸ビニル系などを使用する。芯材4を表面材で覆った後は、接着剤が硬化するまで押圧し、保持する。接着剤が硬化した段階で、押圧を解除することにより扉体1が形成される。
【0039】
上記製造方法によって製造される扉体1の作用について説明する。図4において、基材19に形成されるV溝25の深さは、化粧材32の貼着面まで達し、かつV溝25は段部の面24に開口するので、V溝25の位置で基材の他方の側21に折り曲げることができる。さらに、図5に示すように、表面材16、17の先端部分は、略鉤形に形成されるとともに折り返し部27が形成されるので、表面材16、17を鉤形の部分で突き合わせたときに、化粧材32の切り口が当接しないので、化粧材32が剥離しない。さらに、表面材同士の突き合わせ部分に何らかの原因で隙間が発生しても、化粧材32のない部分が露出することがない。
【0040】
また、図4に示すように、基材19は、化粧材32の貼着面まで達するU溝29が形成され、かつ他方の側21に開口するので、基材19は、U溝29の位置で他方の側21に曲げることができる。このとき、U溝29を芯材4の垂直方向に位置させる稜7に当てて曲げることにより稜7を覆うことができる。
【0041】
以上この発明を図示の実施形態について詳しく説明したが、それを以ってこの発明をそれらの実施形態のみに限定するものではなく、この発明の精神を逸脱せずして種々改変を加えて多種多様の変形をなし得ることは云うまでもない。
【0042】
【発明の効果】
表面材の突き合せ部分に折り返し部を設け化粧材の切り口が当接しないように形成するので、化粧材が剥離せず、かつ化粧材のない部分が露出することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る扉体の一実施形態を示す正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】図3に示した第1の表面材または第2の表面材の展開正面図である。
【図5】図3のB部拡大図である。
【図6】折り曲げ部分の拡大図である。
【図7】第1の表面材と第2の表面材で芯材を挟み貼着した状態の斜視図である。
【図8】図7の状態から第1の表面材と第2の表面材の芯材から突き出た部分を曲げて芯材を覆った状態の斜視図である。
【符号の説明】
1 扉体
4 芯材
5 表面
6 裏面
7、7a、7b 稜
16 第1の表面材(表面材)
17 第2の表面材(表面材)
19 基材
20 一方の側
21 他方の側
23 段部
25 V溝
27 折り返し部
29 U溝
32 化粧材
34 貼着面
37 垂直方向
Claims (1)
- 正面略矩形状に形成される芯材と、該芯材の表裏面を覆う表面材とを備え、該表面材は板状の基材と、該基材の一方の側に貼着される化粧材とを有し、該表面材の先端部には、該基材側が切除されることにより該基材の厚さの1/2より小さい厚さを有する段部が形成され、且つ、該段部に開口し前記化粧材の貼着面まで達するまたは前記基材の曲げ可能な厚さまで達する2本のV字状のV溝がその先端側のV溝中心から先端部までの長さが他方のV溝中心から段差元までの長さより小さくなるような位置関係で形成され、該2本のV溝に接着剤を介在させて折り曲げることにより略鉤形の折り返し部が形成されるとともに該折り返し部の内部および該折り返し部の先端と段差元との間に連続する隙間が形成されて接着剤の溜まり部となり、該折り返し部が形成された前記表面材の先端部同士が突き合わされることを特徴とする扉体。
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