JP2009052331A - 戸パネルおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】見栄えの悪化や製造コストの増大を招くことなく、「手指を挟む事故」を防止できる戸パネルおよびその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】戸パネル10は、矩形板状または矩形枠状の芯材14と、軟質材料からなり、芯材14の少なくとも一方の側端面に設けられた棒状の指つめ防止部材16と、芯材14の表面に接合された表面材18と、芯材14の裏面に接合された裏面材20とを備えている。表面材18は、芯材14の表面に配設された表面板部18aと、可撓性を有し、表面板部18aと継目なく一体に形成され、指つめ防止部材16の表面を覆う被覆板部18bとを有している。被覆板部18bは、芯材14の表面に表面材18を接合した後、表面材18の側端部の裏面を削り取ることによって形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、「折れ戸」、「開き戸」または「引き戸」等に用いられる戸パネルおよびその製造方法に関し、特に、2枚の戸パネルの間、または戸パネルとこれを支持する支持部材との間で手指を挟む事故を防止できる、戸パネルおよびその製造方法に関する。
一般的な「折れ戸」、「開き戸」または「引き戸」等においては、2枚の戸パネルの間、または戸パネルとこれを支持する支持部材との間に隙間が生じるため、当該隙間において手指を挟むおそれがある。つまり、「折れ戸」においては、2枚の戸パネルが蝶番を介して互いに連結されているため、2枚の戸パネル間で手指を挟むおそれがあり、「開き戸」においては、戸パネルが蝶番を介して支持部材に取り付けられているため、戸パネルと支持部材との間で手指を挟むおそれがある。また、「引き戸」においては、開口部等に設けられた枠体の内側に1枚または複数枚の戸パネルが摺動自在に配設されているため、戸パネルと枠体との間、または戸パネルどうしの間で手指を挟むおそれがある。
そこで、従来から「手指を挟む事故」を防止する技術が種々開発されており、その一例が特許文献1に開示されている。特許文献1の従来技術は、2枚の戸パネルを有する「折れ戸」に関するものであり、特に、「戸パネルが弾性材を有する点」に構成上の特徴がある。つまり、特許文献1の「戸パネル」では、板状本体の一方の側端面に弾性材が取り付けられており、板状本体と弾性材とが化粧シートで覆われている。したがって、2枚の戸パネル間で手指が挟まれた場合でも、弾性材が手指の形状に応じて変形されるため、手指を怪我することがない。
特開平8−296364号公報
特許文献1の「戸パネル」では、「手指を挟む事故」を防止できるものの、板状本体と弾性材とを塩化ビニルシート等からなる薄肉の化粧シートで覆っていたので、板状本体と弾性材との間に少しでも段差があると、その段差が戸パネルの表面に現れて見栄えが悪くなるという問題があった。
また、化粧シートの撓みや破れを防止するためには、板状本体の表面全体を平滑面に仕上げなければならず、製造工程が複雑になってコスト高になるという問題があった。たとえば、「フラッシュ構造」の「戸パネル」においては、複数の枠材からなる矩形枠状の芯材を用いることになるが、芯材の表面に化粧シートを直接接合したのでは、枠材間に生じた空間において化粧シートが撓んだり破れたりするおそれがある。そのため、まず、当該空間を板状の表面材で閉塞し、その後、表面材および弾性材の表面に化粧シートを貼り付ける必要があり、製造工程が複雑になってコスト高になってしまう。
それゆえに本発明の主たる課題は、見栄えの悪化や製造コストの増大を招くことなく、「手指を挟む事故」を防止できる、戸パネルおよびその製造方法を提供することである。
請求項1に記載した発明は、「矩形板状または矩形枠状の芯材14、軟質材料からなり、前記芯材14の少なくとも一方の側端面に設けられた棒状の指つめ防止部材16、および前記芯材14の表面に配設された表面板部18a,52aと、可撓性を有し、前記表面板部18a,52aと継目なく一体に形成され、前記指つめ防止部材16の表面を覆う被覆板部18b,52bとを有する表面材18,52を備える、戸パネル10,50」である。
本発明では、表面材18,52の表面板部18a,52aで戸パネル10,50の表面強度を確保できるので、芯材14の表面に穴等が存在する場合でも、表面板部18a,52aに「へこみ」が生じるのを防止できる。また、表面材18,50の表面板部18a,52aと被覆板部18b,52bとが継目なく一体に形成されており、被覆板部18a,52aにその形状を保持できる程度の強度を持たせることができるので、芯材14と指つめ防止部材16との間に段差がある場合でも表面板部18a,52aと被覆板部18b,52bとの境界に「段差」が生じるのを防止できる。さらに、指つめ防止部材16に角がある場合でも当該角を表面材18,52の被覆板部18b,52bで押さえ込むことができるので、被覆板部18b,52bに不所望に「角」が生じるのを防止できる。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した「戸パネル10,50」において、「前記芯材14の裏面に配設された裏面板部20aを有する裏面材20をさらに備えており、前記芯材14は、複数の枠材14a,14b,14cによって矩形枠状に形成されており、前記枠材14a,14b,14c間に生じた空間Aが前記表面板部18a,52aおよび前記裏面板部20aで塞がれている」ことを特徴とする。
本発明は、矩形枠状の芯材14を用いた「フラッシュ構造」の「戸パネル」に関するものであり、芯材14を構成する枠材14a,14b,14c間に生じた空間Aを表面材18,52の表面板部18a,52aと裏面材20の裏面板部20aとで塞ぐようにしたものである。
請求項3に記載した発明は、「(a)矩形板状または矩形枠状の芯材14を準備し、(b)前記芯材14の少なくとも一方の側端面に軟質材料からなる棒状の指つめ防止部材16を接合し、(c)前記芯材14の表面に板状の表面材18を接合するとともに、前記表面材18の一方の側端部を前記芯材14の一方の側端面から突出させ、(d)前記表面材18における前記側端部の裏面を削り取って可撓性を有する被覆板部18bを形成し、(e)前記被覆板部18bを撓ませて前記指つめ防止部材16の表面を覆う、戸パネル10の製造方法」である。
本発明では、芯材14の表面に板状の表面材18を接合した後、表面材18における側端部の裏面を削り取って可撓性を有する薄肉の被覆板部18bを形成するようにしているので、被覆板部18bを形成する作業と、芯材14に対して被覆板部18bの基端部を位置決めする作業とを同時に行うことができ、生産性を高めることができる。
請求項4に記載した発明は、「(a)矩形板状または矩形枠状の芯材14を準備し、(b)前記芯材14の少なくとも一方の側端面に軟質材料からなる棒状の指つめ防止部材16を接合し、(c)前記芯材14の表面に、少なくとも一方の側端部が可撓性を有するように薄肉に形成されており、かつ、前記側端部の裏面に折り曲げ用の溝56a,56bが形成されている板状の表面材52を接合するとともに、前記側端部を前記芯材14の一方の側端面から突出させ、(d)前記側端部を前記溝56a,56bで折り曲げて前記指つめ防止部材16の表面を覆う、戸パネル50の製造方法」である。
本発明では、表面材52の側端部を溝56a,56bで折り曲げることによって、当該側端部で指つめ防止部材16の表面を覆うようにしているので、側端部の折り曲げ作業を簡単かつ高精度で行うことができる。
請求項1および2に係る「戸パネル10,50」によれば、軟質材料からなる指つめ防止部材16を、可撓性を有する被覆板部18b,52bで覆うようにしているので、たとえば2枚の戸パネル10,50間に生じる隙間Sで手指が挟まれた場合でも、指つめ防止部材16および被覆板部18b,52bが手指の形状に応じて変形されることによって「手指を挟む事故」を防止できる。また、表面材18,52に不所望の「へこみ」、「段差」または「角」が生じるのを防止できるので、見栄えの悪化を防止できる。
請求項3および4に係る「戸パネル10,50の製造方法」によれば、「表面材18,52の側端部」すなわち「被覆板部18b,52b」と、「表面材18,52の側端部以外の部分」すなわち「表面板部18a,52a」とを一体に形成しているので、これらを別部材として形成する場合に比べて部品点数を削減できる。
また、請求項3に係る「戸パネル10の製造方法」によれば、被覆板部18bを形成する作業と、芯材14に対して被覆板部18bの基端部を位置決めする作業とを同時に行うことができ、請求項4に係る「戸パネル50の製造方法」によれば、側端部の折り曲げ作業を溝56a,56bにおいて簡単かつ高精度で行うことができるので、いずれにおいても部品点数を削減できることと相俟って、生産性を飛躍的に高めることができる。
図1は、本発明が適用された戸パネル10を示す正面図であり、図2は、図1におけるII−II線断面図を部分的に拡大した部分拡大断面図である。
戸パネル10は、図5および図6に示すように、住宅の部屋間や収納の開口部等を開閉する折れ戸12に用いられるものであり、図1および図2に示すように、芯材14と、指つめ防止部材16と、表面材18と、裏面材20と、化粧材22とを備えている。
芯材14は、幅方向へ所定間隔を隔てて配設された2本の縦枠材14aと、高さ方向へ所定間隔を隔てて配設された2本の横枠材14bと、2本の縦枠材14a間に架け渡された1本の補強枠材14cとによって矩形枠状に構成されており、枠材14a,14b,14c間には、空間Aが確保されている。
なお、補強枠材14cの数や位置は、適宜変更可能であり、1本または2本以上を縦方向へ延びるように配設してもよいし、2本以上を横方向へ延びるように配設してもよいし、2本以上を十字状に配設してもよい。また、縦枠材14aおよび横枠材14bだけで十分な強度を確保できる場合には、補強枠材14cを配設しなくてもよい。そして、枠材14a,14b,14cの材質は、特に限定されるものではなく、木質材料、合成樹脂材料または金属材料等を適宜選択して用いることができる。ただし、加工が容易な点において、合板、中質繊維板(MDF)またはパーティクルボード等のような木質材料を用いることが望ましい。
さらに、本実施例では、「矩形枠状」の芯材14を用いるようにしているが、これに代えて、「矩形板状」の芯材14を用いるようにしてもよい。この場合でも、芯材14の材質は、特に限定されるものではなく、木質材料(合板、MDF、パーティクルボード等)、合成樹脂材料または金属材料等を適宜選択して用いることができる。
指つめ防止部材16は、折れ戸12(図5、図6)を構成する2枚の戸パネル10間に生じる隙間S(図5)において手指が強く挟まれるのを防止するものであり、隙間Sに手指が挟まれた際に容易に変形され得るように、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォームまたはゴムスポンジ等の軟質材料によって断面略四角形の棒状に形成されている。指つめ防止部材16の「長さ」は、芯材14の縦方向長さとほぼ同じに設定されており、指つめ防止部材16の「幅」は、芯材14の厚さとほぼ同じに設定されている。そして、指つめ防止部材16の「厚さ」は、折れ戸12を完全に閉じた状態(図5、図6)において、戸パネル10間に隙間Sが生じないように設定されている。つまり、全閉状態(図5、図6)における2枚の戸パネル10の芯材14間の間隔を「L」とすると、指つめ防止部材16の「厚さ」は、後述する被覆板部18bおよび化粧材22の厚さを考慮して、「L/2」よりもやや小さく設定されている。
なお、芯材14間の間隔「L」は、「手指を挟む事故」を確実に防止する観点から、幼児の手指のサイズとされる「5mm」よりも広く設定されており、具体的には5〜13mm程度に設定されている。また、指つめ防止部材16の断面形状は、特に限定されるものではなく、本実施例のような四角形の他、三角形、楕円形または円形等であってもよい。
表面材18は、挽材、合板、木質繊維板(IB,MDF等)、木削片板(パーティクルボード、ストランドボード、OSB等)、集成材、単板積層材等の木質系材料や、硬質塩化ビニール樹脂、ABS樹脂、PS樹脂(ポリスチレン樹脂)等の合成樹脂材料等によって構成された板状部材であり、芯材14の表面に配設される表面板部18aと、可撓性を有し、表面板部18aと継目なく一体に形成され、指つめ防止部材16の表面を覆う被覆板部18bとを有している。
表面板部18aは、芯材14の表面を覆うとともに、戸パネル10の表面強度を確保する板状部分であり、表面板部18aの表裏両面は、滑らかな平面に形成されている。表面板部18aの厚さは、戸パネル10の表面強度を確保する観点から、被覆板部18bの厚さよりも十分に厚肉に設定されており、たとえば表面材18の材質が合板またはMDFであれば、2〜9mm程度に設定されている。
一方、被覆板部18bは、指つめ防止部材16の表面を覆うとともに、指つめ防止部材16と共に変形可能な板状部分であり、被覆板部18bの少なくとも表面は、滑らかな平面に形成されている。被覆板部18bの厚さは、その形状を保持する強度と可撓性とを確保する観点から、薄くなり過ぎないことを前提として表面板部18aの厚さよりも薄肉に設定されており、たとえば表面材18の材質が合板またはMDFであれば、0.4〜1.0mm程度に設定されている。さらに、被覆板部18bの幅は、指つめ防止部材16を完全に覆うことのできるように、湾曲する部分をも考慮して戸パネル10の厚さよりもやや大きく設定されている。
被覆板部18bは、後述するように、表面材18における側端部の裏面を削り取ることによって形成されており、「表面材18の側端部」が被覆部材18bとなっており、「表面材18の側端部以外の部分」が表面板部18aとなっている。したがって、表面板部18aと被覆板部18bとの境界においては、裏面に「段差」が生じるものの表面に「段差」が生じることはなく、当該「段差」によって見栄えが悪くなる心配はない。また、被覆板部18bにおける基端部の裏面側には、「段差」によって空間Bが生じるが、被覆板部18bは、その形状を保持する強度を有しているため、当該空間Bにおいて被覆板部18bに「へこみ」が生じる心配はない。
裏面材20は、挽材、合板、木質繊維板(IB,MDF等)、木削片板(パーティクルボード、ストランドボード、OSB等)、集成材、単板積層材等の木質系材料や、硬質塩化ビニール樹脂、ABS樹脂、PS樹脂(ポリスチレン樹脂)等の合成樹脂材料等によって構成された板状部材であり、芯材14の裏面に配設される裏面板部20aと、指つめ防止部材16の一部を覆う被覆板部20bとを有している。
裏面板部20aは、芯材14の裏面を覆うとともに、戸パネル10の裏面強度を確保する板状部分であり、裏面板部20aの表裏両面は、滑らかな平面に形成されている。裏面板部20aの厚さは、戸パネル10の裏面強度を確保する観点から、表面板部18aの厚さとほぼ同じサイズに設定されており、たとえば裏面材20の材質が合板またはMDFであれば、2〜9mm程度に設定されている。
一方、被覆板部20bは、指つめ防止部材16の一部を覆う板状部分であり、表面板部20aの厚さと同じ厚さで、かつ、指つめ防止部材16の厚さとほぼ同じ幅で形成されている。そして、被覆板部20bの側端面に表面材18を構成する被覆板部18bの端部が接着剤等によって接合されている。
化粧材22は、表面材18および裏面材20の表面に装飾性を付与するものであり、塩化ビニルシートまたは突板等によってシート状に形成されている。そして、この化粧材22が、表面材18および裏面材20の表面に接着剤等によって接合されている。なお、表面材18および裏面材20の表面に塗装を施すような場合には、化粧材22を省略してもよい。
戸パネル10を製造する際には、まず、図3(A)に示すように、矩形枠状(または矩形板状)の芯材14を準備し、芯材14の少なくとも一方の側端面に接着剤等を用いて軟質材料からなる棒状の指つめ防止部材16を接合する。続いて、図3(B)に示すように、芯材14の表面に板状の表面材18を接合するとともに、表面材18の一方の側端部、すなわち「後に被覆板部18bとなる部分」を芯材14の一方の側端面から突出させる。また、芯材14の裏面に板状の裏面材20を接合するとともに、裏面材20の一方の側端部、すなわち「被覆板部20b」を芯材14の一方の側端面から突出させる。
なお、図3(B)に示した工程では、化粧材22が貼り付けられた表面材18および裏面材20を芯材14に接合するようにしているが、芯材14に表面材18および裏面材20を接合した後に、これらの表面に化粧材22を貼り付けるようにしてもよい。
芯材14に表面材18および裏面材20を接合した後には、図3(C)に示すように、表面材18における側端部の裏面を切削具で削り取って可撓性を有する薄肉の被覆板部18bを形成する。このとき、芯材14と指つめ防止部材16との境界の近傍に被覆板部18bの基端部が位置するように、切削具の刃の位置を調整する。したがって、被覆板部18bを形成するのと同時に、芯材14および指つめ防止部材16に対して被覆板部18bの基端部を位置決めすることができる。
被覆板部18bの加工が完了すると、図4(D)に示すように、指つめ防止部材16および裏面材20のそれぞれの側端面または被覆板部18bの裏面の少なくとも一方に酢酸ビニルまたはPUR(Poly Uretane Reactive)等の接着剤24を塗布するとともに、被覆板部18bにおける基端部の裏面側に生じた空間Bにシリル化ウレタン樹脂またはPUR(Poly Uretane Reactive)等の接着剤26を必要に応じて充填する。その後、図4(E)に示すように、ローラ等の押圧装置28を用いて被覆板部18bを常温下で撓ませ、これを指つめ防止部材16および裏面材20のそれぞれの側端面に接合する。そして、裏面材20の側端面からはみ出した被覆板部18bの端部をカッター等の切断装置で切除する。
戸パネル10を用いて折れ戸12を構成する際には、図5および図6に示すように、互いに対向する側端部に指つめ防止部材16を有する2枚の戸パネル10を準備し、これらを少なくとも2つの蝶番30を用いて回動自在に連結する。
蝶番30は、図7および図8に示すように、一方の戸パネル10の裏面に取り付けられる板状の第1取付板部32aと、他方の戸パネル10の裏面に取り付けられる板状の第2取付板部32bと、2枚の戸パネル10間に生じる隙間S(図5)に沿って配設され、第1取付板部32aと第2取付板部32bとを回動自在に連結する回動軸34とを有している。
そして、第1取付板部32aおよび第2取付板部32bには、固定ネジ36(図8)が挿通される複数のネジ孔38が形成されており、第1取付板部32aおよび第2取付板部32bの裏面には、戸パネル10に形成された嵌合凹部40(図8)に嵌合される略円盤状の嵌合部材42a,42bが取り付けられている。
嵌合部材42a,42bは、図7に示すように、円形の一部を直線で切除した形状、すなわち略「D」字状に形成されており、蝶番30が180度に開かれた状態(図7)では、嵌合部材42a,42bにおける切除部分(直接部分)の端面どうしが当接される。したがって、蝶番30が180度より大きく開かれることはない。
折れ戸12を組み立てる際には、図8に示すように、蝶番30の嵌合部材42aを一方の戸パネル10の嵌合凹部40に嵌合するとともに、第1取付板部32aを一方の戸パネル10の裏面に配置する。また、蝶番30の嵌合部材42bを他方の戸パネル10の嵌合凹部40に嵌合するとともに、第2取付板部32bを他方の戸パネル10の裏面に配置する。そして、第1取付板部32aおよび第2取付板部32bを固定ネジ36を用いて2枚の戸パネル10のそれぞれに固定する。
折れ戸12(図5、図6)においては、2枚の戸パネル10が蝶番30の回動軸34を中心として回動されるため、戸パネル10を開いた際には、戸パネル10間に隙間S(図5)が生じ、この隙間Sにおいて手指を挟むおそれがある。しかし、本実施例の戸パネル10では、隙間Sを構成する側端部が、軟質材料からなる指つめ防止部材16と可撓性を有する被覆板部18bとで構成されているので、手指が強く挟まれることはなく、手指を怪我することはない。
なお、上述の実施例では、戸パネル10を折れ戸12に適用した場合を示したが、戸パネル10は、「開き戸」や「引き戸」にも適用可能であり、これらの用途においても、軟質材料からなる指つめ防止部材16と可撓性を有する被覆板部18bとによって、手指を挟む事故を防止できる。
図9に示した他の実施例の戸パネル50は、上述の戸パネル10(図1、図2)と同様に、芯材14と、指つめ防止部材16と、表面材52と、裏面材20と、化粧材22とを備えているが、表面材52の具体的構成において戸パネル10と相違している。
表面材52は、芯材14の表面に配設される表面板部52aと、可撓性を有し、表面板部52aと継目なく一体に形成され、指つめ防止部材16の表面を覆う薄肉の被覆板部52bとを有しており、被覆板部52bにおける基端部の裏面には、断面略三角形の突条54が縦方向へ延びて形成されており、この突条54と表面板部52aの側端面との間に略V字状の溝56aが形成されている。また、被覆板部52bにおける幅方向中央部の裏面には、略V字状の溝56bが縦方向へ延びて形成されている。そして、溝56a,56bにおいて被覆板部52bが折り曲げられており、突条54が芯材14の側端部表面に配置されている。
したがって、被覆板部52bの基端部における裏面側に生じる「段差」を突条54によって解消でき、当該「段差」によって空間B(図2)が生じるのを防止でき、ひいては空間Bに接着剤を充填する手間を解消できる。また、被覆板部52bを溝56a,56bにおいて正確に折り曲げることができる。そして、軟質材料からなる指つめ防止部材16と可撓性を有する薄肉の被覆板部52bとによって、手指を挟む事故を防止できる。
なお、突条54および溝56a,56bの大きさや数は、指つめ防止部材16の形状等に応じて適宜変更可能である。
戸パネル50を製造する際には、まず、図10(A)に示すように、矩形板状(または矩形枠状)の芯材14を準備し、芯材14の少なくとも一方の側端面に接着剤等を用いて軟質材料からなる棒状の指つめ防止部材16を接合する。続いて、図10(B)に示すように、芯材14の表面に、少なくとも一方の側端部が可撓性を有するように薄肉に形成されており、かつ、当該側端部の裏面に突条54および折り曲げ用の溝56a,56bが形成されている板状の表面材52、すなわち被覆板部52bが既に加工されている板状の表面材52を接合するとともに、表面材52の一方の側端部、すなわち被覆板部52bを芯材14の一方の側端面から突出させる。また、芯材14の裏面に板状の裏面材20を接合するとともに、裏面材20の一方の側端部、すなわち被覆板部20bを芯材14の一方の側端面から突出させる。
その後、図10(B)に示すように、指つめ防止部材16および裏面材20のそれぞれの側端面または被覆板部52bの裏面の少なくとも一方に酢酸ビニルまたはPUR(Poly Uretane Reactive)等の接着剤24を塗布する。そして、被覆板部52bを突条54の基部と溝56a,56bとにおいて折り曲げて、これを指つめ防止部材16および裏面材20のそれぞれの側端面に接合し、裏面材20の側端面からはみ出した被覆板部52bの端部をカッター等の切断装置で切除する。
指つめ防止部材16は、軟質材料で形成されているため、被覆板部52bの折り曲げ形状に応じて任意に変形可能であり、本実施例では、断面長方形であった指つめ防止部材16が被覆板部52bの折り曲げ形状に応じて断面台形に変形されることになる。
芯材14に接合する表面材52を製造する際には、まず、図11(A)に示すように、表面に化粧材22が貼り付けられた板状の基材58を準備する。続いて、図11(B)に示すように、基材58の裏面を削り取って薄肉部分60を形成するとともに、当該薄肉部分60における基端部の裏面に突条54および溝56aを形成し、かつ、当該薄肉部分60の幅方向中央部の裏面に溝56bを形成する。そして、図11(C)に示すように、薄肉部分60を所定幅で切断することによって、表面板部52aと被覆板部52bとを有する表面材52を得る。
なお、上述の各実施例では、指つめ防止部材16および被覆板部18b,20b,52bを芯材14の一方の側端面にだけ設けるようにしているが、これらを芯材14の他方の側端面にも設けるようにしてもよい。この場合には、戸パネル10の一方の側端部だけでなく、他方の側端部においても「手指を挟む事故」を防止できる。
戸パネルを示す正面図 戸パネルを示す部分拡大断面図 戸パネルの製造方法を示す工程図(A)、(B)、(C) 戸パネルの製造方法を示す工程図(D)、(E) 折れ戸を示す断面図 折れ戸を示す斜視図 蝶番を示す平面図および正面図 折れ戸を示す分解斜視図 他の戸パネルを示す部分拡大断面図 他の戸パネルの製造方法を示す工程図(A)、(B)、(C) 他の戸パネルにおける表面材の製造方法を示す工程図(A)、(B)、(C)
符号の説明
10… 戸パネル
12… 折れ戸
14… 芯材
16… 指つめ防止部材
18… 表面材
18a… 表面板部
18b… 被覆板部
20… 裏面材
22… 化粧材
30… 蝶番
50… 戸パネル
52… 表面材
52a… 表面板部
52b… 被覆板部
54… 突条
56a,56b… 溝
56… 基材
60… 薄肉部分

Claims (4)

  1. 矩形板状または矩形枠状の芯材、
    軟質材料からなり、前記芯材の少なくとも一方の側端面に設けられた棒状の指つめ防止部材、および
    前記芯材の表面に配設された表面板部と、可撓性を有し、前記表面板部と継目なく一体に形成され、前記指つめ防止部材の表面を覆う被覆板部とを有する表面材を備える、戸パネル。
  2. 前記芯材の裏面に配設された裏面板部を有する裏面材をさらに備えており、
    前記芯材は、複数の枠材によって矩形枠状に形成されており、
    前記枠材間に生じた空間が前記表面板部および前記裏面板部で塞がれている、請求項1に記載の戸パネル。
  3. (a)矩形板状または矩形枠状の芯材を準備し、
    (b)前記芯材の少なくとも一方の側端面に軟質材料からなる棒状の指つめ防止部材を接合し、
    (c)前記芯材の表面に板状の表面材を接合するとともに、前記表面材の一方の側端部を前記芯材の一方の側端面から突出させ、
    (d)前記表面材における前記側端部の裏面を削り取って可撓性を有する被覆板部を形成し、
    (e)前記被覆板部を撓ませて前記指つめ防止部材の表面を覆う、戸パネルの製造方法。
  4. (a)矩形板状または矩形枠状の芯材を準備し、
    (b)前記芯材の少なくとも一方の側端面に軟質材料からなる棒状の指つめ防止部材を接合し、
    (c)前記芯材の表面に、少なくとも一方の側端部が可撓性を有するように薄肉に形成されており、かつ、前記側端部の裏面に折り曲げ用の溝が形成されている板状の表面材を接合するとともに、前記側端部を前記芯材の一方の側端面から突出させ、
    (d)前記側端部を前記溝で折り曲げて前記指つめ防止部材の表面を覆う、戸パネルの製造方法。
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