JP4601805B2 - シクロヘキサンの酸化方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シクロヘキサンの酸化方法に関する。詳しくは、シクロヘキサンを酸素(本明細書においては、「分子状酸素」を単に「酸素」という)と接触させて反応させることにより、シクロヘキサノン、シクロヘキサノールおよび/またはシクロヘキシルヒドロペルオキシドを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シクロヘキサンを酸素酸化してシクロヘキサノン、シクロヘキサノールおよび/またはシクロヘキシルヒドロペルオキシドを生成させる反応は、KAオイル(シクロヘキサノンとシクロヘキサノールとの混合物)の製造プロセス等において行なわれている。
近年、シクロヘキサンの酸素酸化の触媒として、N−ヒドロキシフタルイミドのようなイミド化合物を用いる方法や、イミド化合物と金属化合物とを組み合わせて用いる方法が開発されている。例えば、特開平8−38909号公報、特開平9−327626号公報、特開平10−286467号公報、特開平11−349493号公報には、シクロヘキサンを上記触媒存在下に有機溶媒中、酸素雰囲気下で反応させる方法が記載されている。また、特開平9−87215号公報、特開平9−143109号公報には、シクロヘキサンを上記触媒存在下に無溶媒で、空気または窒素−酸素混合ガスを流しながら反応させる方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平8−38909号公報等の方法では、多量の有機溶媒を用いるため、容積効率が低く、また、触媒の使用量が多いため、コストの点で満足できるものではない。また、上記特開平9−87215号公報等の方法では、比較的高温条件であるにもかかわらず、転化率が低い。
本発明の目的は、上記問題点を解決して、シクロヘキサノン、シクロヘキサノールおよび/またはシクロヘキシルヒドロペルオキシドを生産性良く製造することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討の結果、シクロヘキサン、触媒および酸素と共に、シクロヘキサノンを併せて反応器に供給しながら反応させることにより、シクロヘキサンの酸化反応が促進され、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、シクロヘキサン、N−ヒドロキシ環状イミド、遷移金属化合物、酸素含有ガスおよびシクロヘキサノンを反応系内に供給しながら反応させることにより、シクロヘキサノン、シクロヘキサノールおよび/またはシクロヘキシルヒドロペルオキシドを製造する方法に係るものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、シクロヘキサンの酸化触媒として、N−ヒドロキシ環状イミドと遷移金属化合物とを組み合わせて用い、シクロヘキサンおよび該触媒と共に、酸素含有ガスを反応系内に供給し、シクロヘキサンを酸素と接触させて反応させる。
【0006】
N−ヒドロキシ環状イミドとしては、例えば、置換基を有していてもよい、N−ヒドロキシフタルイミド、N−ヒドロキシナフタルイミド、N−ヒドロキシマレイミド、N−ヒドロキシスクシンイミド等が挙げられ、該置換基としては、例えば、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ニトロ基等が挙げられる。具体的には、N−ヒドロキシフタルイミド、N−ヒドロキシクロロフタルイミド、N−ヒドロキシニトロフタルイミド、N−ヒドロキシナフタルイミド、N−ヒドロキシクロロナフタルイミド、N−ヒドロキシマレイミド、N−ヒドロキシスクシンイミド等が挙げられる。N−ヒドロキシ環状イミドは、必要に応じてそれらの2種以上を用いてもよい。N−ヒドロキシ環状イミドの使用量は、シクロヘキサンの供給量に対して、通常0.1モル%以下、好ましくは0.05モル%以下、さらに好ましくは0.01モル%以下であり、また、通常0.0001モル%以上、好ましくは0.001モル%以上である。
【0007】
遷移金属化合物に含まれる遷移金属元素としては、例えば、セリウム、チタン、バナジウム、クロム、モリブデン、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、銅等が挙げられ、中でも、コバルト、セリウム、マンガンが好ましい。また、遷移金属化合物の種類としては、例えば、酸化物、有機酸塩、無機酸塩、ハロゲン化物、アルコキシド、アセチルアセトナートのような錯体、オキソ酸やその塩、イソポリ酸やその塩、ヘテロポリ酸やその塩等が挙げられる。遷移金属化合物は、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。遷移金属化合物の供給量は、シクロヘキサンの供給量に対して、通常0.1モル%以下、好ましくは0.01モル%以下、さらに好ましくは0.005モル%以下であり、また、通常0.000001モル%以上、好ましくは0.00001モル以上である。
【0008】
酸素含有ガスとしては、酸素、空気、または酸素もしくは空気を窒素やヘリウムのような不活性ガスで希釈したものを用いることができる。酸素含有ガス中の酸素濃度は、通常5〜30容量%、好ましくは10〜25容量%の範囲である。また、酸素含有ガスの供給量は、シクロヘキサンの供給量に対して、酸素として、通常1〜50モル%、好ましくは1〜20モル%の範囲である。
【0009】
酸素含有ガスの供給は、通常、反応系内のシクロヘキサン、触媒およびシクロヘキサノンを含む液に、酸素含有ガスの気泡を分散させるように行なわれ、例えば、ガス導入管を用いてもよいし、反応器に吹き出し孔を設けてもよい。気泡径の大きさは適宜選択されるが、反応速度を高める観点からは、気泡径を小さくし、好ましくは1mm以下にするのがよい。
【0010】
本発明においては、シクロヘキサン、触媒および酸素含有ガスに加えて、シクロヘキサノンを反応系内に供給する。このようにすることにより、シクロヘキサンの酸化反応を促進させ、生産性を向上させることができる。また、シクロヘキサノンの触媒溶解能が高いため、触媒をシクロヘキサノンまたはそれを含む液に溶解させることにより、操作性良く触媒を供給することもできる。シクロヘキサノンの供給量は、シクロヘキサンの供給量100重量部に対して、通常0.1重量部以上、好ましくは0.2重量部以上であり、また、通常10重量部以下、好ましくは5重量部以下である。
【0011】
また、本発明においては、さらにシクロヘキサノールを反応系内に供給することもできる。このようにすることにより、シクロヘキサンの酸化に併せて、シクロヘキサノールのシクロヘキサノンへの酸化を行なうことができる。シクロヘキサノールの供給量は、シクロヘキサンの供給量100重量部に対して、通常0.1〜15重量部、好ましくは0.2〜10重量部の範囲である。
【0012】
上記供給するシクロヘキサノンとしては、反応混合物中に含まれるものを循環させることができ、また同様に、上記必要に応じて供給するシクロヘキサノールとしては、反応混合物中に含まれるものを循環させることができる。循環供給するシクロヘキサノンおよび/またはシクロヘキサノールを含む液としては、例えば、反応混合物の蒸留分離により得られた留分や釜残を用いることができる。なお、シクロヘキサンや触媒について、反応混合物から回収されたものを循環させることができるのは、もちろんであるが、触媒を回収するか否かについては、コスト等を考慮して適宜選択される。
【0013】
反応温度は、通常90〜160℃、好ましくは120〜150℃の範囲であり、反応圧力は、通常0.1〜3MPa、好ましくは0.1〜2MPaの範囲であり、反応時間(滞留時間)は、通常0.1〜4時間、好ましくは0.2〜2時間の範囲である。また、反応は、操作性および生産性の観点から、シクロヘキサン、触媒、酸素含有ガス、シクロヘキサノンおよび必要に応じてシクロヘキサノール等を反応系内に供給しながら、反応液および排ガスを抜き出すことにより、連続式で行うのが好ましい。
【0014】
上記排ガス中の酸素濃度は、選択性や安全性の観点から、通常0.01〜10容量%、好ましくは0.01〜8容量%とするのがよい。また、供給する酸素含有ガス中の酸素濃度に対する、排ガス中の酸素濃度の比は、通常0.0004〜0.5の範囲である。
【0015】
反応後の後処理操作としては、例えば、濾過、濃縮、洗浄、アルカリ処理、酸処理等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を組み合わせてもよい。アルカリ処理をすることにより、アジピン酸のようなカルボン酸とシクロヘキサノールとからなるエステル類をケン化して、シクロヘキサノールを再生できると共に、シクロヘキシルヒドロペルオキシドをシクロヘキサノンやシクロヘキサノールに変換することができる。また、精製操作としては、通常、蒸留が採用される。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、酸素濃度5容量%および10.5容量%の各酸素含有ガスは、空気を窒素で希釈することにより調製し、酸素含有ガスの吹き込みは、ガス導入管により行った。ガスの排出は、冷却管および保圧弁を介して行い、冷却管の冷媒には8℃の水を用いた。また、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、シクロヘキサノールおよびシクロヘキシルヒドロペルオキシドの分析は、ガスクロマトグラフィーにより行い、アジピン酸の分析は、イオンクロマトグラフィーにより行い、これらの分析結果に基づいて、シクロヘキサンの転化率、シクロヘキサノン、シクロヘキサノールおよびシクロヘキシルヒドロペルオキシドの合計収率ならびにアジピン酸の収率を算出した。
【0017】
実施例1
1リットルのガラスオートクレーブにシクロヘキサン252.5g(3モル)、N−ヒドロキシフタルイミド0.28g(0.002モル)、オクチル酸コバルト0.016g(0.00005モル)、シクロヘキサノン6.7gおよびシクロヘキサノール6.7gを入れ、窒素雰囲気下、圧力1.05MPa、温度130℃に調整した。この中に、該圧力および温度を維持しながら、酸素濃度5容量%の酸素含有ガスを400ml/分で1時間吹き込んだ。その後、該酸素含有ガスを空気100ml/分に切り替えて徐々に流速を上げて550ml/分とし、切り替えと同時に、76重量ppmのオクチル酸コバルトを含むシクロヘキサンを4.0g/分で、ならびに0.05重量%のN−ヒドロキシフタルイミド、12.4重量%のシクロヘキサノンおよび12.4重量%のシクロヘキサノールを含むシクロヘキサンを1.0g/分で供給開始し、引き続き上記の圧力および温度を維持しながら供給速度とほぼ等速度で反応液を抜き出し、滞留時間1時間で連続的に5時間反応させた。排ガスの平均酸素濃度は3.1容量%であった。なお、供給液全体における、シクロヘキサンの濃度は95重量%、シクロヘキサノンの濃度は2.4重量%、シクロヘキサノールの濃度は2.4重量%、N−ヒドロキシフタルイミドの濃度は0.01重量%(シクロヘキサンに対して0.0056モル%)、オクチル酸コバルトの濃度は61重量ppm(シクロヘキサンに対して0.0016モル%)となる。
【0018】
反応液を分析した結果、シクロヘキサノンの濃度は5.2重量%、シクロヘキサノールの濃度は3.8重量%、シクロヘキシルヒドロペルオキシドの濃度は0.1重量%であり、シクロヘキサンの転化率は5.4%、シクロヘキサノン、シクロヘキサノールおよびシクロヘキシルヒドロペルオキシドの合計収率は3.8%(選択率71.4%)であった。また、アジピン酸の収率は0.7%(選択率13.1%)であった。
【0019】
実施例2
1リットルのガラスオートクレーブにシクロヘキサン252.5g(3モル)、N−ヒドロキシフタルイミド0.28g(0.002モル)、オクチル酸コバルト0.016g(0.00005モル)、シクロヘキサノン6.8gおよびシクロヘキサノール6.7gを入れ、窒素雰囲気下、圧力1.05MPa、温度140℃に調整した。この中に、該圧力および温度を維持しながら、酸素濃度5容量%の酸素含有ガスを400ml/分で1時間吹き込んだ。その後、該酸素含有ガスを空気100ml/分に切り替えて徐々に流速を上げて700ml/分とし、切り替えと同時に、76重量ppmのオクチル酸コバルトを含むシクロヘキサンを4.0g/分で、ならびに0.05重量%のN−ヒドロキシフタルイミド、12.5重量%のシクロヘキサノンおよび12.2重量%のシクロヘキサノールを含むシクロヘキサンを1.0g/分で供給開始し、引き続き上記の圧力および温度を維持しながら供給速度とほぼ等速度で反応液を抜き出し、滞留時間1時間で連続的に5時間反応させた。排ガスの平均酸素濃度は0.2容量%であった。なお、供給液全体における、シクロヘキサンの濃度は95重量%、シクロヘキサノンの濃度は2.5重量%、シクロヘキサノールの濃度は2.4重量%、N−ヒドロキシフタルイミドの濃度は0.01重量%(シクロヘキサンに対して0.0055モル%)、オクチル酸コバルトの濃度は61重量ppm(シクロヘキサンに対して0.0016モル%)となる。
【0020】
反応液を分析した結果、シクロヘキサノンの濃度は6.7重量%、シクロヘキサノールの濃度は5.0重量%、シクロヘキシルヒドロペルオキシドの濃度は0.4重量%であり、シクロヘキサンの転化率は8.9%、シクロヘキサノン、シクロヘキサノールおよびシクロヘキシルヒドロペルオキシドの合計収率は6.7%(選択率74.9%)であった。また、アジピン酸の収率は0.6%(選択率7.5%)であった。
【0021】
実施例3
1リットルのガラスオートクレーブにシクロヘキサン252.5g(3モル)、N−ヒドロキシフタルイミド0.28g(0.002モル)、オクチル酸コバルト0.008g(0.00002モル)、シクロヘキサノン6.8gおよびシクロヘキサノール6.7gを入れ、窒素雰囲気下、圧力1.05MPa、温度140℃に調整した。この中に、該圧力および温度を維持しながら、酸素濃度5容量%の酸素含有ガスを400ml/分で1時間吹き込んだ。その後、該酸素含有ガスを空気100ml/分に切り替えて徐々に流速を上げて500ml/分とし、切り替えと同時に、37重量ppmのオクチル酸コバルトを含むシクロヘキサンを4.0g/分で、ならびに0.05重量%のN−ヒドロキシフタルイミド、12.5重量%のシクロヘキサノンおよび12.2重量%のシクロヘキサノールを含むシクロヘキサンを1.0g/分で供給開始し、引き続き上記の圧力および温度を維持しながら供給速度とほぼ等速度で反応液を抜き出し、滞留時間1時間で連続的に5時間反応させた。排ガスの平均酸素濃度は0.2容量%であった。なお、供給液全体における、シクロヘキサンの濃度は95重量%、シクロヘキサノンの濃度は2.5重量%、シクロヘキサノールの濃度は2.5重量%、N−ヒドロキシフタルイミドの濃度は0.01重量%(シクロヘキサンに対して0.0058モル%)、オクチル酸コバルトの濃度は29重量ppm(シクロヘキサンに対して0.00075モル%)となる。
【0022】
反応液を分析した結果、シクロヘキサノンの濃度は5.3重量%、シクロヘキサノールの濃度は3.9重量%、シクロヘキシルヒドロペルオキシドの濃度は0.2重量%であり、シクロヘキサンの転化率は5.3%、シクロヘキサノン、シクロヘキサノールおよびシクロヘキシルヒドロペルオキシドの合計収率は3.8%(選択率73.9%)であった。また、アジピン酸の収率は0.6%(選択率12.1%)であった。
【0023】
比較例1
1リットルのガラスオートクレーブにシクロヘキサン252.5g(3モル)、N−ヒドロキシフタルイミド0.28g(0.002モル)、オクチル酸コバルト0.016g(0.00005モル)、およびシクロヘキサノール13.4gを入れ、窒素雰囲気下、圧力1.05MPa、温度130℃に調整した。この中に、該圧力および温度を維持しながら、酸素濃度10.5容量%の酸素含有ガスを400ml/分で1時間吹き込んだ。その後、該酸素含有ガスを空気200ml/分に切り替え、切り替えと同時に、76重量ppmのオクチル酸コバルトを含むシクロヘキサンを4.0g/分で、ならびに0.05重量%のN−ヒドロキシフタルイミドおよび24.7重量%のシクロヘキサノールを含むシクロヘキサンを1.1g/分で供給開始し、引き続き上記の圧力および温度を維持しながら供給速度とほぼ等速度で反応液を抜き出し、滞留時間1時間で連続的に5時間反応させた。排ガスの平均酸素濃度は7.2容量%であった。なお、供給液全体における、シクロヘキサンの濃度は94重量%、シクロヘキサノールの濃度は5.3重量%、N−ヒドロキシフタルイミドの濃度は0.01重量%(シクロヘキサンに対して0.0061モル%)、オクチル酸コバルトの濃度は59重量ppm(シクロヘキサンに対して0.0015モル%)となる。
【0024】
反応液を分析した結果、シクロヘキサノンの濃度は1.3重量%、シクロヘキサノールの濃度は5.3重量%、シクロヘキシルヒドロペルオキシドの濃度は0.5重量%であり、シクロヘキサンの転化率は1.8%、シクロヘキサノン、シクロヘキサノールおよびシクロヘキシルヒドロペルオキシドの合計収率は1.6%(選択率87.9%)であった。また、アジピン酸の収率は0.1%(選択率6.1%)であった。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、シクロヘキサンの酸化反応が促進され、生産性に優れたシクロヘキサノン、シクロヘキサノールおよび/またはシクロヘキシルヒドロペルオキシドの製造方法が提供される。

Claims (2)

  1. シクロヘキサン、N−ヒドロキシ環状イミド、遷移金属化合物、酸素含有ガスおよびシクロヘキサノンを反応系内に供給しながら反応させることを特徴とするシクロヘキサノン、シクロヘキサノールおよび/またはシクロヘキシルヒドロペルオキシドの製造方法。
  2. 反応混合物中に含まれるシクロヘキサノンを、供給するシクロヘキサノンとして循環させる請求項1記載の製造方法。
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