JP2002249451A - 有機基質の酸化方法 - Google Patents
有機基質の酸化方法Info
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Abstract
各種含酸素有機化合物を生産性良く製造する方法を提供
すること。 【解決手段】 有機基質を、N−ヒドロキシ環状イミ
ド、有機基質に対して0.1モル%以下のコバルト化合
物、および有機基質に対して0.1モル%以下のバナジ
ウム化合物の存在下、酸素と接触させることにより、有
機基質を酸化する。この方法により、炭化水素類から、
ケトン類、アルコール類、ヒドロペルオキシド類および
カルボン酸類等を、アルコール類から、ケトン類、カル
ボン酸類等を製造する。
Description
(本明細書においては。「分子状酸素」を単に「酸素」
という)と接触させることにより、有機基質を酸化する
方法に関する。
ヒドロキシフタルイミドのようなイミド化合物と金属化
合物の存在下に酸素酸化する方法が開発されている。例
えば、特開平8−38909号公報、特開平9−327
626号公報、特開平10−286467号公報には、
有機基質を、イミド化合物と各種金属化合物の存在下に
有機溶媒中、酸素雰囲気下で反応させる方法が記載され
ている。また、特開平9−87215号公報、特開平9
−143109号公報には、シクロヘキサンを、イミド
化合物とルテニウム化合物やコバルト化合物の存在下に
無溶媒で、窒素−酸素混合ガスを流しながら反応させる
方法が記載されている。
開平8−38909号公報等の方法では、金属化合物の
使用量が多いため、コストの点で満足できるものではな
く、また、多量の有機溶媒を用いるため、容積効率が低
く、酸化の効率すなわち酸化生成物の生産性が十分でな
い。一方、上記特開平9−87215号公報等の方法で
は、金属化合物の使用量は少ないものの、転化率が低
く、生産性が十分でない。本発明の目的は、低コストで
効率的に有機基質を酸素酸化する方法を提供することに
ある。
をN−ヒドロキシ環状イミドと金属化合物の存在下に酸
素酸化する方法について鋭意検討した結果、金属化合物
としてコバルト化合物およびバナジウム化合物を併用す
ることにより、それらの使用量が少なくても、効率的に
有機基質を酸化できることを見出し、本発明を完成する
に至った。
ドロキシ環状イミド、有機基質に対して0.1モル%以
下のコバルト化合物、および有機基質に対して0.1モ
ル%以下のバナジウム化合物の存在下、酸素と接触させ
ることにより、有機基質を酸化する方法に係るものであ
る。
本発明で用いる有機基質としては、例えば、炭化水素
類、アルコール類、ケトン類、アルデヒド類等が挙げら
れ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもでき
る。中でも、炭化水素類またはアルコール類が好まし
い。
ソブタン、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカンのよ
うな飽和脂肪族非環式炭化水素類;シクロブタン、シク
ロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、
シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シク
ロデカンのような飽和脂肪族環式炭化水素類;ブテン、
イソブチレン、ブタジエン、イソプレンのような不飽和
脂肪族非環式炭化水素類;シクロプロペン、シクロブテ
ン、シクロペンテン、シクロヘキセン、メチルシクロヘ
キセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロノネ
ン、シクロデセンのような不飽和脂肪族環式炭化水素
類;トルエン、キシレン、クメン、シメン、ジイソプロ
ピルベンゼン、テトラリン、インダンのような芳香族炭
化水素類等が挙げられる。
記炭化水素類において、メチル基、メチレン基またはメ
チリジン基がそれぞれヒドロキシメチル基、ヒドロキシ
メチレン基またはヒドロキシメチリジン基となった、一
価または多価の、飽和脂肪族非環式アルコール類、飽和
脂肪族環式アルコール類、不飽和脂肪族非環式アルコー
ル類、不飽和脂肪族環式アルコール類、芳香族アルコー
ル類等が挙げられる。
せて酸化する際、N−ヒドロキシ環状イミドを存在させ
るとともに、コバルト化合物およびバナジウム化合物を
少量存在させる。このようにコバルト化合物およびバナ
ジウム化合物を併用することにより、それらの使用量が
少なくても、有機基質の酸化反応を促進することができ
る。
ば、置換基されていてもよい、N−ヒドロキシフタルイ
ミド、N−ヒドロキシナフタルイミド、N−ヒドロキシ
マレイミド、N−ヒドロキシスクシンイミド等が挙げら
れ、該置換基としては、例えば、アルキル基、アリール
基、ハロゲン原子、ニトロ基等が挙げられる。具体的に
は、N−ヒドロキシフタルイミド、N−ヒドロキシクロ
ロフタルイミド、N−ヒドロキシニトロフタルイミド、
N−ヒドロキシナフタルイミド、N−ヒドロキシクロロ
ナフタルイミド、N−ヒドロキシマレイミド、N−ヒド
ロキシスクシンイミド等が挙げられる。N−ヒドロキシ
環状イミドは、必要に応じてそれらの2種以上を用いて
もよい。
機基質に対して、反応促進の観点から、通常0.000
1モル%以上、好ましくは0.001モル%以上であ
り、製造コストの観点から、通常5モル%以下、好まし
くは1モル%以下である。
は3価のコバルトを含む化合物が用いられ、バナジウム
化合物としては、通常、2価、3価、4価または5価の
バナジウムを含む化合物が用いられる。コバルト化合物
およびバナジウム化合物の種類としては、それぞれ、例
えば、酸化物、有機酸塩、無機酸塩、ハロゲン化物、ア
ルコキシド、アセチルアセトナートのような錯体、オキ
ソ酸やその塩、イソポリ酸やその塩、ヘテロポリ酸やそ
の塩等が挙げられる。
酸コバルト、オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバル
ト、ステアリン酸コバルト、コバルトアセチルアセトナ
ート、塩化コバルト、臭化コバルトが挙げられ、バナジ
ウム化合物としては、ナフテン酸バナジウム、バナジウ
ムアセチルアセトナート、酸化バナジウム、バナジルア
セチルアセトナート、塩化バナジル、バナドモリブデン
酸が挙げられる。コバルト化合物およびバナジウム化合
物は、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもで
きる。
使用量は、それぞれ、有機基質に対して、0.1モル%
以下であり、好ましくは0.05モル%以下、さらに好
ましくは0.01モル%以下である。また、該使用量の
下限については、反応促進の観点から、通常0.000
001モル%以上、好ましくは0.00001モル%以
上である。
合物の使用量は、両者の和として、有機基質に対して、
好ましくは0.00001〜0.1モル%、さらに好ま
しくは0.00001〜0.01モル%の範囲である。
媒としては、例えば、ベンゾニトリル、アセトニトリル
のようなニトリル類;ぎ酸、酢酸のような有機酸類;ニ
トロメタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物;ク
ロロベンゼン、1,2−ジクロロエタンのような塩素化
炭化水素類等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以
上を用いることもできる。中でも、ニトリル類や有機酸
類が好ましい。
00重量部に対して、反応促進の観点から、通常1重量
部以上、好ましくは10重量部以上であり、容積効率の
観点から、通常80重量部以下、好ましくは50重量部
以下である。
質、N−ヒドロキシ環状イミド、コバルト化合物および
バナジウム化合物を含む液に、酸素含有ガスの気泡を分
散させることにより行われ、例えば、ガス導入管を用い
てもよいし、反応器に吹き出し孔を設けてもよい。酸素
含有ガスとしては、酸素、空気、または酸素もしくは空
気を窒素やヘリウムのような不活性ガスで希釈したもの
を用いることができる。酸素含有ガスの供給速度は、有
機基質1モルに対して、酸素として、通常0.001〜
1モル/hで、好ましくは0.01〜0.5モル/hで
ある。
0℃以上、好ましくは90℃以上であり、また、通常1
70℃以下、好ましくは160℃以下である。また、反
応圧力は、通常0.1〜3MPa、好ましくは0.5〜
2MPaの範囲である。反応は回分式で行ってもよい
し、連続式で行ってもよいが、操作性の観点からは、有
機基質、N−ヒドロキシ環状イミド、コバルト化合物、
バナジウム化合物および酸素含有ガスを反応系内に供給
しながら、反応液および排ガスを反応系内から抜き出す
ことにより、連続式で行うのが好ましい。
過、濃縮、洗浄、アルカリ処理、酸処理等が挙げられ、
必要に応じてそれらの2種以上が組み合わせて採用され
る。例えば、アルカリ処理をすることにより、アルコー
ル類とカルボン酸類とからなるエステル類をケン化して
アルコール類およびカルボン酸類を再生できると共に、
ヒドロペルオキシド類をケトン類やアルコール類に変換
することができる。また、精製操作としては、通常、蒸
留や晶析が採用される。
ルコール類、ケトン類、アルデヒド類等の有機基質を酸
化することにより、対応する酸化生成物として、ケトン
類、アルコール類、ヒドロペルオキシド類、アルデヒド
類、カルボン酸類等の含酸素有機化合物を製造すること
ができる。
るケトン類として、該炭化水素類の有するメチレン基が
カルボニル基となった化合物等を、対応するアルコール
類として、該炭化水素類の有するメチル基、メチレン基
またはメチリジン基がそれぞれヒドロキシメチル基、ヒ
ドロキシメチレン基またはヒドロキシメチリジン基とな
った化合物等を、対応するヒドロペルオキシド類とし
て、該炭化水素類の有するメチル基、メチレン基または
メチリジン基がそれぞれヒドロペルオキシメチル基、ヒ
ドロペルオキシメチレン基またはヒドロペルオキシメチ
リジン基となった化合物等を、対応するアルデヒド類と
して、該炭化水素の有するメチル基がホルミル基となっ
た化合物等を、対応するカルボン酸類として、該炭化水
素の有するメチル基がカルボキシル基となった化合物
や、炭化水素類が環式炭化水素類である場合には、炭素
−炭素結合が開裂して両炭素がカルボキシル基となった
化合物(ジカルボン酸類)等を製造することができる。
るケトン類として、該アルコール類の有するヒドロキシ
メチレン基がカルボニル基となった化合物等を、対応す
るアルデヒド類として、該アルコール類の有するヒドロ
キシメチル基がホルミル基となった化合物等を、対応す
るカルボン酸類として、該アルコール類の有するヒドロ
キシメチル基がカルボキシル基となった化合物や、アル
コール類が環式アルコール類である場合には、炭素−炭
素結合が開裂して両炭素がカルボキシル基となった化合
物(ジカルボン酸類)等を製造することができる。
を原料としてケトン類、アルコール類、ヒドロペルオキ
シド類およびカルボン酸類から選ばれる少なくとも1種
を製造する方法や、アルコール類を原料としてケトン類
およびカルボン酸類から選ばれる少なくとも1種を製造
する方法に好適に用いることができる。
料としてシクロヘキサノン、シクロヘキサノール、シク
ロヘキシルヒドロペルオキシドおよびアジピン酸から選
ばれる少なくとも1種を製造する方法や、シクロヘキサ
ノールを原料としてシクロヘキサノンおよび/またはア
ジピン酸を製造する方法が挙げられる。
れらに限定されるものではない。なお、酸素含有ガスと
しては、空気または空気を窒素で希釈したものを用い、
酸素含有ガスの吹き込みは、ガス導入管により行い、実
施例2および比較例3では、ガス導入管の先端にフィル
ターを装着して気泡径が1mm以下となるようにした。
ガスの排出は、冷却管および保圧弁を介して行い、冷却
管の冷媒には8℃の水を用いた。また、シクロヘキサ
ン、シクロヘキサノン、シクロヘキサノールおよびシク
ロヘキシルヒドロペルオキシドの分析は、ガスクロマト
グラフィーにより行い、アジピン酸の分析は、イオンク
ロマトグラフィーにより行い、これらの分析結果に基づ
いて、反応成績を算出した。
252.5g(3モル)、N−ヒドロキシフタルイミド
0.28g(0.002モル)、コバルト含有率8重量
%のオクチル酸コバルト(II)0.016g(0.0
00021モル)、バナジウム含有率2重量%のナフテ
ン酸バナジウム(III)0.062g(0.0000
24モル)、シクロヘキサノン2.8g(0.029モ
ル)およびシクロヘキサノール10.8g(0.108
モル)を入れ、窒素雰囲気下、圧力1.05MPa、温
度140℃に調整した。この中に、該圧力および温度を
維持しながら、酸素濃度7容量%の酸素含有ガスを30
0ml/分で1時間吹き込んだ。その後、該酸素含有ガ
スを空気200ml/分に切り替えて徐々に流速を上げ
て700ml/分とし、切り替えと同時に、コバルト換
算で6重量ppmのオクチル酸コバルト(II)および
バナジウム換算で6重量ppmのナフテン酸バナジウム
(III)を含むシクロヘキサンを7.9g/分で、な
らびに0.05重量%のN−ヒドロキシフタルイミド、
5.0重量%のシクロヘキサノンおよび19.8重量%
のシクロヘキサノールを含むシクロヘキサンを1.9g
/分で供給開始し、引き続き上記の圧力および温度を維
持しながら供給速度とほぼ等速度で反応液を抜き出し、
滞留時間0.5時間で連続的に3時間反応させた。排ガ
スの平均酸素濃度は0.6容量%であった。供給液全体
における、シクロヘキサンの濃度は95重量%(11.
3モル/kg)、シクロヘキサノンの濃度は1.0重量
%(0.1モル/kg)、シクロヘキサノールの濃度は
3.9重量%(0.39モル/kg)、N−ヒドロキシ
フタルイミドの濃度は0.01重量%(0.0006モ
ル/kg)、オクチル酸コバルト(II)の濃度はコバ
ルトとして5重量ppm(0.00009モル/k
g)、ナフテン酸バナジウム(III)の濃度はバナジ
ウムとして5重量ppm(0.0001モル/kg)と
なる。
の濃度は3.4重量%、シクロヘキサノールの濃度は
4.1重量%、シクロヘキシルヒドロペルオキシドの濃
度は1.2重量%、アジピン酸の濃度は0.5重量%で
あり、シクロヘキサンの転化率は4.5%、シクロヘキ
サノン、シクロヘキサノールおよびシクロヘキシルヒド
ロペルオキシドの合計収率は3.4%(選択率76.0
%)、アジピン酸の収率は0.34%(選択率7.5
%)であった。
252.5g(3モル)、N−ヒドロキシフタルイミド
0.28g(0.002モル)、コバルト含有率8重量
%のオクチル酸コバルト(II)0.032g(0.0
00044モル)、シクロヘキサノン2.9g(0.0
3モル)およびシクロヘキサノール10.8g(0.1
08モル)を入れ、窒素雰囲気下、圧力1.05MP
a、温度140℃に調整した。この中に、該圧力および
温度を維持しながら、酸素濃度7容量%の酸素含有ガス
を300ml/分で1時間吹き込んだ。その後、該酸素
含有ガスを空気200ml/分に切り替えて徐々に流速
を上げて400ml/分とし、切り替えと同時に、コバ
ルト換算で12.5重量ppmのオクチル酸コバルト
(II)を含むシクロヘキサンを8.0g/分で、なら
びに0.05重量%のN−ヒドロキシフタルイミド、
4.9重量%のシクロヘキサノンおよび19.8重量%
のシクロヘキサノールを含むシクロヘキサンを2.0g
/分で供給開始し、引き続き上記の圧力および温度を維
持しながら供給速度とほぼ等速度で反応液を抜き出し、
滞留時間0.5時間で連続的に2.5時間反応させた。
排ガスの平均酸素濃度は1.9容量%であった。供給液
全体における、シクロヘキサンの濃度は95重量%(1
1.3モル/kg)、シクロヘキサノンの濃度は1.0
重量%(0.1モル/kg)、シクロヘキサノールの濃
度は4.0重量%(0.4モル/kg)、N−ヒドロキ
シフタルイミドの濃度は0.01重量%(0.0006
モル/kg)、オクチル酸コバルト(II)の濃度はコ
バルトとして10重量ppm(0.00017モル/k
g)となる。
の濃度は2.4重量%、シクロヘキサノールの濃度は
4.4重量%、シクロヘキシルヒドロペルオキシドの濃
度は0.6重量%、アジピン酸の濃度は0.29重量%
であり、シクロヘキサンの転化率は2.8%、シクロヘ
キサノン、シクロヘキサノールおよびシクロヘキシルヒ
ドロペルオキシドの合計収率は2.2%(選択率79.
9%)、アジピン酸の収率は0.18%(選択率6.4
%)であった。
252.5g(3モル)、N−ヒドロキシフタルイミド
0.28g(0.002モル)、バナジウム含有率2重
量%のナフテン酸バナジウム(III)0.12g
(0.000048モル)、シクロヘキサノン2.7g
(0.028モル)およびシクロヘキサノール10.8
g(0.108モル)を入れ、窒素雰囲気下、圧力1.
05MPa、温度140℃に調整した。この中に、該圧
力および温度を維持しながら、酸素濃度7容量%の酸素
含有ガスを300ml/分で吹き込んだ。1時間後、該
酸素含有ガスの吹き込みを維持したまま、バナジウム換
算で12.6重量ppmのナフテン酸バナジウム(II
I)を含むシクロヘキサンを7.9g/分で、ならびに
0.05重量%のN−ヒドロキシフタルイミド、4.9
重量%のシクロヘキサノンおよび19.8重量%のシク
ロヘキサノールを含むシクロヘキサンを2.0g/分で
供給開始し、引き続き上記の圧力および温度を維持しな
がら供給速度とほぼ等速度で反応液を抜き出し、滞留時
間0.5時間で連続的に2.5時間反応させた。排ガス
の平均酸素濃度は4.6容量%であった。供給液全体に
おける、シクロヘキサンの濃度は95重量%(11.3
モル/kg)、シクロヘキサノンの濃度は1.0重量%
(0.1モル/kg)、シクロヘキサノールの濃度は
4.0重量%(0.4モル/kg)、N−ヒドロキシフ
タルイミドの濃度は0.01重量%(0.0006モル
/kg)、ナフテン酸バナジウム(III)の濃度はバ
ナジウムとして10重量ppm(0.0002モル/k
g)となる。
の濃度は1.4重量%、シクロヘキサノールの濃度は
3.8重量%、シクロヘキシルヒドロペルオキシドの濃
度は0.2重量%、アジピン酸の濃度は0.07重量%
であり、シクロヘキサンの転化率は0.46%、シクロ
ヘキサノン、シクロヘキサノールおよびシクロヘキシル
ヒドロペルオキシドの合計収率は0.41%(選択率7
8.6%)、アジピン酸の収率は0.04%(選択率
9.0%)であった。
168.8g(2モル)、N−ヒドロキシフタルイミド
2.42g(0.015モル)、コバルト含有率8重量
%のオクチル酸コバルト(II)0.066g(0.0
00093モル)、バナジウム(III)アセチルアセ
トナート0.032g(0.000099モル)および
アセトニトリル70gを加え、窒素雰囲気下、圧力1.
05MPa、温度100℃に調整した。この中に、該圧
力および温度を維持しながら、攪拌下、酸素含有ガスを
450ml/分の供給速度で2時間吹き込んだ。吹き込
みの間、排ガスの酸素濃度が2〜4容量%の範囲となる
ように、酸素含有ガス中の酸素濃度を9〜21容量%の
範囲で調整した。
の濃度は5.6重量%、シクロヘキサノールの濃度は
0.04重量%、シクロヘキシルヒドロペルオキシドの
濃度は2.2重量%、アジピン酸の濃度は1.4重量%
であり、シクロヘキサンの転化率は13.4%、シクロ
ヘキサノンの収率は7.6%(選択率57.1%)、シ
クロヘキサノールの収率は0.06%(選択率0.44
%)、シクロヘキシルヒドロペルオキシドの収率は2.
5%(選択率18.6%)、アジピン酸の収率は1.3
%(選択率9.5%)であった。
168.8g(2モル)、N−ヒドロキシフタルイミド
2.42g(0.015モル)、コバルト含有率8重量
%のオクチル酸コバルト(II)0.13g(0.00
018モル)およびアセトニトリル70gを加え、窒素
雰囲気下、圧力1.05MPa、温度100℃に調整し
た。この中に、該圧力および温度を維持しながら、攪拌
下、酸素含有ガスを450ml/分の供給速度で2時間
吹き込んだ。吹き込みの間、排ガスの酸素濃度が2〜4
容量%の範囲となるように、酸素含有ガス中の酸素濃度
を9〜21容量%の範囲で調整した。
の濃度は3.9重量%、シクロヘキサノールの濃度は
1.0重量%、シクロヘキシルヒドロペルオキシドの濃
度は1.2重量%、アジピン酸の濃度は0.9重量%で
あり、シクロヘキサンの転化率は9.8%、シクロヘキ
サノンの収率は5.3%(選択率54.2%)、シクロ
ヘキサノールの収率は1.3%(選択率13.5%)、
シクロヘキシルヒドロペルオキシドの収率は1.3%
(選択率13.3%)、アジピン酸の収率は0.8%
(選択率8.6%)であった。
化を低コストで効率的に行うことができ、対応する酸化
生成物として、各種含酸素有機化合物を生産性良く製造
することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】有機基質を、N−ヒドロキシ環状イミド、
有機基質に対して0.1モル%以下のコバルト化合物、
および有機基質に対して0.1モル%以下のバナジウム
化合物の存在下、酸素と接触させることを特徴とする有
機基質の酸化方法。 - 【請求項2】有機基質が炭化水素類またはアルコール類
である請求項1記載の酸化方法。 - 【請求項3】有機基質を請求項1記載の方法で酸化する
含酸素有機化合物の製造方法。 - 【請求項4】有機基質が炭化水素類であり、含酸素有機
化合物がケトン類、アルコール類、ヒドロペルオキシド
類およびカルボン酸類から選ばれた少なくとも1種であ
る請求項3記載の製造方法。 - 【請求項5】有機基質がアルコール類であり、含酸素有
機化合物がケトン類およびカルボン酸類から選ばれた少
なくとも1種である請求項3記載の製造方法。
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- 2001-02-22 JP JP2001046389A patent/JP2002249451A/ja not_active Withdrawn
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