JP4591445B2 - 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の分散液、湿式粉砕方法および感熱記録体 - Google Patents

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Description

本発明は、感熱記録体に使用される4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液、湿式粉砕方法、並びに該顕色剤分散液を使用した感熱記録体に関する。
通常無色または淡色のロイコ染料と、フェノール類または有機酸との加熱発色反応を利用して発色画像を記録する感熱記録体は、広く実用化されている。このような感熱記録体は、単に加熱するだけで発色画像が形成されること、記録装置を比較的コンパクトなものにすることができること、および保守が容易であって、騒音の発生がないことなどの利点がある。このため、近年、ファクシミリ、コンピューターの出力機、ラベルプリンターなどの発行機、自動券売機、CD・ATM、ファミリーレストランの注文伝票出力機、科学研究用機器のデータ出力機などにおける各種情報記録材料として広範囲に使用されている。
このような感熱記録体の応用範囲の拡大に伴い、感熱記録体が、化粧用クリーム、又は油、あるいは可塑剤を含んだポリマーシートに触れたり、高温、高湿などの苛酷な条件下におかれたりする機会が増えてきた。そしてそのような機会における問題も増えてきた。例えば、顕色剤として従来から用いられている2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)やp−ヒドロキシ安息香酸ベンジルなどを用いた感熱記録体は、発色画像を高温、高湿下に置いたときに画像部の発色濃度が低下するという現象が認められる。また、そのような感熱記録体を可塑剤および油等と接触させたとき、画像が読み取り不可能なレベルまで消色してしまうという現象も認められる。一方、高温、高湿などの苛酷な条件下において、白紙部が着色し、いわゆる地肌かぶりが生ずることも認められている。
上記のような問題点を解消し得る顕色剤として、各種ヒドロキシジフェニルスルホン誘導体類が開発され使用されている。中でも、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンは、得られる感熱記録層の白色度および感度が高く、また得られる記録画像の保存性が優れているなどの利点を有することが知られている。
一般に、感熱記録体で使用されるロイコ染料、顕色剤、増感剤等は、湿式粉砕により粒子化して使用されるが、感熱記録体の高感度化の要請により、最近では、粒子の微小化が進められる傾向にある。ところが、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンの微粒子化を行うと、微粒子化するための湿式粉砕中に、あるいは調製された分散液の保存中に結晶成長が起こる場合がある。4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを特に1μm以下の微粒子にまで微粉砕させた場合、結晶成長が起こりやすい。この結晶成長は4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンの水和化現象によるものであり、成長した結晶は水和物であると考えられている。そして、前記水和物を含む分散液を使用して製造された感熱記録体は、地肌汚れを生じる欠点を有していた。
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンの水和化現象を抑えるために、特定量のアルキル化ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン化合物を配合して分散液を調製したり(特許文献1を参照)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン及びその金属塩からなる群から選ばれた化合物を配合して分散液を調製したり(特許文献2を参照)、特定量の4,4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホンを配合して分散液を調製したり(特許文献3を参照)、また特定化学式のジフェニルスルホン誘導体を特定量配合して分散液を調製する(特許文献4を参照)ことが知られている。
また、同じく水和化現象を抑えるために、分散時にヒドロキシプロピルセルロースを配合したり(特許文献5を参照)、メチルセルロースおよびヒドロキシエチルメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物を分散時に配合したり(特許文献6を参照)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合する(特許文献7を参照)ことが知られている。しかし、感熱記録体の発色時の飽和濃度や感度の低下を起こしたり、また目標とする粒子径まで分散させるのに時間がかかる、即ち、分散効率の低下を引き起こしたりする問題があった。
更に、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンと融点が130℃以下の熱可塑性物質を同時に湿式分散し、かつその分散に際して分散剤としてスルホン基変性ポリビニルアルコールを使用して得られる分散体を含有せしめた感熱記録体も知られている(特許文献8を参照)。
特許文献8によると、得られた感熱記録体は特に記録感度が優れ、しかも地肌かぶりの発生しにくいものである。しかし、融点が130℃以下の熱可塑性物質、例えば1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、および1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸は、記録感度改良の目的で使用されており、配合量も4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンに対して望ましい範囲が30〜200重量%と多い。また、スルホン基変性ポリビニルアルコールが湿式粉砕時の4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンの水和化現象を抑える効果があると記載されているが、充分な地肌汚れ防止が図られていないのが現状である。
また、感熱記録体は、保管中、または機器にセットされた状態、或いは印字後において、比較的高温にさらされることがあるが、このような時に地肌かぶりを生ずることは、避けなければならない。地肌かぶりの尺度としては、70℃の鉄板に5秒間接触させた時の白地部の着色濃度が用いられる。これを静発色特性と定義する。この値はできるだけ低いことが望ましく、実用的には0.2以下であることが望ましい。
特開平8−324126号公報 特開平2−76779号公報 特開平7−314902号公報 WO95/018018 特開平5−162455号公報 特開平5−309951号公報 特開平1−237191号公報 特開平9−207440号公報
本発明は、顕色剤である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを湿式粉砕して分散液を調製する場合、水和化現象、即ち、結晶成長を抑える新規な方法を提供しようとするものである。更にこの分散液を使用した感熱記録層を有する、高白色度、高感度であって、地肌かぶりが低減されており、更に静発色特性に優れ、高温でも異常な発色を示すことがない感熱記録体を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記知見に基づき検討を重ねた結果、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の湿式粉砕において、水和防止剤として(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、(i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、(ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、或いは、(iii)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンから選ばれる化合物を所定量添加することで、水和化現象を防止することができることを見出し、さらに検討を重ねて、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の分散液、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の湿式粉砕方法、並びに該分散液を使用した感熱記録体を提供するものである。
項1:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
(i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、又は、
(ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸から選ばれる水和防止剤の存在下に湿式粉砕して得られ、
前記顕色剤100質量部に対して、前記水和防止剤が0.02〜25質量部である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液。
項2:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンである水和防止剤の存在下に湿式粉砕して得られ、
前記顕色剤100質量部に対して、前記水和防止剤が0.05〜10質量部である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液。
項3:前記水和防止剤が、
(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、(ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸である項1に記載の分散液。
即ち、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸の化合物の存在下に湿式粉砕して得られる(又は得られた)、前記顕色剤100質量部に対して、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸が0.02〜25質量部である項1に記載の分散液。
項4:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対して、前記水和防止剤が0.05〜10質量部である項1又は3に記載の分散液。
項5:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)前記水和防止剤、及び
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の分散バインダーの存在下に湿式粉砕して得られる(又は得られた)項1〜4のいずれかに記載の分散液。
特に、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、(i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、及び
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の存在下に湿式粉砕して得られる(又は得られた)項1又は4に記載の分散液。
項6:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)前記水和防止剤、
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、及び
(C)スルホン変性ポリビニルアルコール
の存在下に湿式粉砕して得られる(又は得られた)項1〜4のいずれかに記載の分散液。
特に、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、(i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、及び
(C)スルホン変性ポリビニルアルコール
の存在下に湿式粉砕して得られる(又は得られた)項1又は4に記載の4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン分散液。
項7:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対して、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が0.2〜15質量部である項5又は6に記載の分散液。
項8:スルホン変性ポリビニルアルコール100質量部に対して、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が
2〜2000質量部である項6又は7に記載の分散液。
項9:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤が高純度であって、
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン100質量部に対して、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびその金属塩から選ばれた化合物の含有量が0.02質量部以下であり、
下記一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体から選ばれた1種または2種以上の化合物の含有量が0.05質量部以下であり、かつ
4,4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホンの含有量が0.01質量部以下である
項1〜8のいずれかに記載の分散液。
Figure 0004591445
(式中、Rは水素原子またはイソプロピル基を示し、RおよびRはそれぞれ独立にイソプロピル基を、nおよびmは0、1、または2を表す。但し、nおよびmが同時に0であることはない。)
特に、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン100質量部に対して、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびその金属塩から選ばれた化合物の含有量が、0.02質量部以下であり、
一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体から選ばれた1種または2種以上の化合物が0.05質量部以下であり、かつ、
4,4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホンの含有量が、0.01質量部未満である項1〜8のいずれか1項に記載の分散液。
又は、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン100質量部に対して、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびその金属塩からなる群から選ばれた化合物の含有量が0.02質量部未満であり、
一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体からなる群から選ばれた1種または2種以上の化合物の含有量が0.03質量部未満であり、および
4,4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホンの含有量が、それぞれ0.01質量部未満である項1〜8のいずれかに記載の分散液。
項10:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
(i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、又は、
(ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸
から選ばれる水和防止剤の存在下に湿式粉砕する工程を有し、
前記顕色剤100質量部に対して、前記水和防止剤が0.02〜25質量部で使用される4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の湿式粉砕方法。
項11:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンである水和防止剤の存在下に湿式粉砕する工程を有し、
前記顕色剤100質量部に対して、前記水和防止剤が0.05〜10質量部で使用される4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の湿式粉砕方法。
項12:前記水和防止剤が、
(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、(ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸である項10に記載の湿式粉砕方法。
即ち、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸の存在下に湿式粉砕する工程を備えた、
前記顕色剤100質量部に対して、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸が0.02〜25質量部で使用される項10に記載の湿式粉砕方法。
項13:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対して、前記水和防止剤が0.05〜10質量部で使用される項10又は12に記載の湿式粉砕方法。
項14:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)前記水和防止剤、及び
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の分散バインダー
の存在下に湿式粉砕する工程を有する項10〜13のいずれかに記載の湿式粉砕方法。
特に、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
A)(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、(i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、及び
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の存在下に湿式粉砕する工程を備えた項10又は13に記載の湿式粉砕方法。
項15:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)前記水和防止剤、
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、及び
(C)スルホン変性ポリビニルアルコール
の存在下に湿式粉砕する工程を有する項10〜13のいずれかに記載の湿式粉砕方法。
特に、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、(i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、及び
(C)スルホン変性ポリビニルアルコール
の存在下に湿式粉砕する工程を備えた項10又は13に記載の湿式粉砕方法
項16:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対して、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が0.2〜15質量部で使用される項14又は15に記載の湿式粉砕方法。
項17:スルホン変性ポリビニルアルコール100質量部に対して、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が2〜2000質量部である項15又は16に記載の湿式粉砕方法。
項18:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤が高純度であって、
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン100質量部に対して、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびその金属塩からなる群から選ばれた化合物の含有量が0.02質量部以下であり、
下記一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体からなる群から選ばれた1種または2種以上の化合物が0.05質量部以下であり、かつ
4,4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホンの含有量が0.01質量部以下である項10〜17のいずれかに記載の湿式粉砕方法。
Figure 0004591445
(式中、Rは水素原子またはイソプロピル基を示し、RおよびRはそれぞれ独立にイソプロピル基を、nおよびmは0、1、または2を表す。但し、nおよびmが同時に0であることはない。)
特に、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン100質量部に対して、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびその金属塩からなる群から選ばれた化合物の含有量が、0.02質量部以下、
一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体からなる群から選ばれた1種または2種以上の化合物の含有量が0.05質量部以下、および
4,4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホンの含有量が0.01質量部未満である項10〜17のいずれかに記載の湿式粉砕方法。
また、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン100質量部に対して、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびその金属塩からなる群から選ばれた化合物の含有量が0.02質量部未満であり、
下記一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体からなる群から選ばれた1種または2種以上の化合物の含有量が0.03質量部未満であり、および
4,4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホンの含有量が0.01質量部未満である項10〜17のいずれかに記載の湿式粉砕方法。
項19:シート状基体と、該シート状基体の少なくとも1面に形成された感熱記録層を備えた感熱記録体であって、
前記感熱記録層が実質的に無色の染料前駆体と顕色剤を含有する感熱記録層用塗液をシート状基体に塗布、乾燥して形成されたものであり、
前記感熱記録層用塗液が
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
(i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、又は、
(ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸
から選ばれる水和防止剤の存在下に湿式粉砕して得られ、
前記顕色剤100質量部に対して、前記水和防止剤が0.02〜25質量部である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液を含む感熱記録体。
好ましくは、シート状基体と、該シート状基体の少なくとも1面に形成された感熱記録層を備えた感熱記録体であって、
前記感熱記録層が実質的に無色の染料前駆体と顕色剤を含有する感熱記録層用塗液をシート状基体に塗布、乾燥して形成されたものであり、
前記感熱記録層用塗液が
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
(i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、又は、
(ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸
から選ばれる水和防止剤の存在下に湿式粉砕して得られ、
前記顕色剤100質量部に対して、前記水和防止剤が0.05〜10質量部である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液を含む感熱記録体。
項20:シート状基体と、該シート状基体の少なくとも1面に形成された感熱記録層を備えた感熱記録体であって、
前記感熱記録層が実質的に無色の染料前駆体と顕色剤を含有する感熱記録層用塗液をシート状基体に塗布、乾燥して形成されたものであり、
前記感熱記録層用塗液が
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンである水和防止剤の存在下に湿式粉砕して得られ、
前記顕色剤100質量部に対して、前記水和防止剤が0.05〜10質量部である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液を含む感熱記録体。
項21:前記水和防止剤が、
(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、
(ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸である項19に記載の感熱記録体。
項22:前記顕色剤分散液が
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)前記水和防止剤、及び
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の分散バインダー
の存在下に湿式粉砕して得られる(又は得られた)4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液である項19〜21のいずれかに記載の感熱記録体。
特に、前記顕色剤分散液が、
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、(i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、及び
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の分散バインダー
の存在下に湿式粉砕して得られる(又は得られた)4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液である項19に記載の感熱記録体。
項23:前記顕色剤分散液が、
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)前記水和防止剤、
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、及び
(C)スルホン変性ポリビニルアルコール
の存在下に湿式粉砕して得られる(又は得られた)4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液である項19〜22のいずれかに記載の感熱記録体。
特に、前記顕色剤分散液が、
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、(i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、及び
(C)スルホン変性ポリビニルアルコール
の存在下に湿式粉砕して得られる(又は得られた)4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液である項19に記載の感熱記録体。
項24:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対して、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が0.2〜15質量部である項22又は23に記載の感熱記録体。
項25:スルホン変性ポリビニルアルコール100質量部に対して、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が
2〜2000質量部である項23又は24に記載の感熱記録体。
項26:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤が高純度であって、
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン100質量部に対して、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびその金属塩からなる群から選ばれた化合物の含有量が0.02質量部以下であり、
下記一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体からなる群から選ばれた1種または2種以上の化合物が0.05質量部以下であり、かつ
4,4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホンの含有量が0.01質量部以下
である項19〜25のいずれかに記載の感熱記録体。
Figure 0004591445
(式中、Rは水素原子またはイソプロピル基を示し、RおよびRはそれぞれ独立にイソプロピル基を、nおよびmは0、1、または2を表す。但し、nおよびmが同時に0であることはない。)
項27:シート状基体と、該シート状基体の少なくとも1面に形成された感熱発色層を備えた感熱記録体であって、
前記感熱発色層が実質的に無色の染料前駆体と顕色剤を含有する感熱発色層用塗液をシート状基体に塗布、乾燥して形成されたものであり、
前記感熱記録層用塗液が、項1〜9のいずれかに記載の4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン分散液を含む感熱記録体。
本発明は、顕色剤である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを湿式粉砕して分散液を調製する場合、水和化現象、即ち、結晶成長を抑えることができる新規な方法を提供するものである。
特に、本発明は、顕色剤である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンが高純度であっても、水和化現象、即ち、結晶成長を抑えることができる新規な方法を提供するものである。
本発明によれば、水和化を起こすことなく、顕色剤である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを湿式粉砕にて平均粒径2μm以下に微粉砕することができる。
湿式粉砕中に、水和化が起こらないので、微粒子の4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液を容易に得ることができる。
また、感熱記録体の保管中又は高温高湿条件下において、水和物に起因して生じる感熱記録体の地肌汚れを防止することができる。
従って、本発明における顕色剤分散液を用いることにより、高白色度、高感度であって、地肌かぶりが低減されており、更に静発色特性に優れ、高温でも異常な発色を示すことがない感熱記録体を製造することができる。
本発明は、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
(i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、又は、
(ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、或いは、
(iii)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン
の存在下に湿式粉砕するという特徴を有する。
・4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤
本発明において使用する4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤は、純度の高いものであることが好ましい。
即ち、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤は、
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを生成する場合に生じる副生成物である4,4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホン、
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン生成時の原料であるビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンの金属塩、並びに
下記一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体を、
微量しか含まないもの或いは実質的に含まないものが好ましい。
Figure 0004591445
(式中、Rは水素原子またはイソプロピル基を示し、RおよびRはそれぞれ独立にイソプロピル基を、nおよびmは0、1、または2を表す。但し、nおよびmが同時に0であることはない。)
純度レベルは、おおよそ、
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン100質量部に対して、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびその金属塩からなる群から選ばれた化合物の含有量が0.02質量部以下、好ましくは0.02質量部未満、更に0.01質量部未満、特に実質的に0(検出限界以下)であり、
上記一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体からなる群から選ばれた1種または2種以上の化合物の含有量が0.05質量部以下、好ましくは0.03質量部未満、更に0.01質量部未満、特に実質的に0(検出限界以下)であり、
4,4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホンの含有量が0.01質量部以下、好ましくは0.01質量部未満、更に0.002質量部未満、特に実質的に0(検出限界以下)であることが好ましい。
・水和防止剤
本発明において、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を水和防止剤の存在下に湿式粉砕を行って分散液を調製することにより、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンの水和化が防止される。
水和防止剤としては、
(i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
(i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、又は、
(ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、或いは、
(iii)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン
が用いられる。
以下、水和防止剤が(i−1)、(i−2)、又は、(iii)の化合物である場合(第1態様)と、(ii)の化合物である場合(第2態様)に分けて、具体的に説明する。
第1態様
本発明の第1態様は、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、或いは、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン
の存在下に湿式粉砕してなる4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液を包含する。
また、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、或いは、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン
の存在下に湿式粉砕する工程を備えた4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の湿式粉砕方法を包含する。
・1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン
本発明の第1態様では、湿式粉砕過程において、水和化の防止、即ち、水和物の生成を抑制するために、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、或いは、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンを存在させる。
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンの量は、
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対し、
0.02〜25質量部であることが好ましく、
0.05〜10質量部であることがより好ましい。
添加量が0.02質量部以上であると、水和物生成抑制効果が高くなる。また25質量部以下であると、感熱記録体の感度の低下が発生する心配が少ない。
また、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンの量は、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対し、0.05〜10質量部であることが好ましい。
・水溶性高分子
本発明の第1態様では、分散を効率よく行うために、水溶性高分子を用いることが好ましい。
水溶性高分子としては、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デンプン及びその誘導体、完全ケン化又は部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、スルホン変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等が挙げられる。
特に、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、及び、
スルホン変性ポリビニルアルコールを用いることが好ましい。
水溶性高分子の添加量は、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対して、0.1〜20質量部程度、好ましくは、0.2〜20質量部程度である。
・ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種
本発明の第1態様では、水和化現象の防止効果を更に改善するために、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の分散バインダーを使用することが好ましい。以下、分散剤としてもバインダーとしても機能する物質を「分散バインダー」と称する。
換言すると、本発明の第1態様には、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A) 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、或いは、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、並びに
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種
の存在下に湿式粉砕して得られる(又は得られた)4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液が包含される。
また、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A) 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、或いは、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、並びに
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の存在下に湿式粉砕する工程を備えた4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の湿式粉砕方法が包含される。
分散バインダーを更に存在させて、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の湿式粉砕を行うことにより、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンの水和化の防止効果が更に改善する。
分散バインダーの割合は、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対して、0.2〜15質量部程度であることが好ましく、0.3〜5質量部程度であることがより好ましい。
添加量が0.2質量部以上であると、水和物生成抑制効果が高くなる。また15質量部以下であると、感熱記録体の感度の低下が発生する心配が少ない。
・スルホン変性ポリビニルアルコール
本発明の第1態様においては、分散効率をより改良して、より高感度の感熱記録体を得るために、スルホン変性ポリビニルアルコールを更に使用することが好ましい。
換言すると、本発明の第1態様は、
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A) 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、或いは、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、並びに
(C)スルホン変性ポリビニルアルコール
の存在下に湿式粉砕して得られる(又は得られた)4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液を包含する。
また、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A) 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、或いは、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、並びに、
(C)スルホン変性ポリビニルアルコール
の存在下に湿式粉砕する工程を備えた4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の湿式粉砕方法を包含する。
スルホン変性ポリビニルアルコールを更に使用することは、分散効率がより改良され、より高感度の感熱記録体が得られる点で好ましい。
また前記分散バインダーとスルホン変性ポリビニルアルコールを併用することにより、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンの水和物の生成がより抑制され、微細な粒子径まで、より効率よく分散することが可能となる。
スルホン変性ポリビニルアルコール100質量部に対し、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物の量は2〜2000質量部、特に20〜1000質量部であることが好ましい。
2質量部以上であると、水和物生成抑制効果が高くなる。また2000質量部以下であると、分散効率が良く、感熱記録体の感度の低下が発生する心配が少ない。
分散液の調製方法
本発明の第1態様において、分散液は、水媒体中で、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、所定量の1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、或いは、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンと共に湿式粉砕することにより調製することができる。
分散液は、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤、及び
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、或いは、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、好ましくは水溶性高分子を更に含む組成物を調製し、該組成物を湿式粉砕して調製してもよい。
また、予め、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、或いは、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンを、分散バインダーに分散させた組成物を調製しておき、該組成物に、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤、好ましくは更にスルホン変性ポリビニルアルコール及び/又は他の水溶性高分子を加えた後、湿式粉砕して調製してもよい。
湿式粉砕には、ボールミル、サンドグラインダー等の粉砕機が用いられる。
湿式粉砕は、分散液中の4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンの湿式粉砕後の平均粒径が0.2〜2μm程度、特に0.5〜1.8μm程度となるまで行うのが好ましい。
0.2μm以上では、水和物生成抑制効果が高く、一方、2μm以下では、感熱記録体の感度の低下が発生する恐れが少ない。
なお、本明細書において、平均粒径とは、島津レーザ回折式粒度分布測定装置(商品名:SALD−2000)での50%平均粒径である。
湿式粉砕の前もしくは完成品の分散液には、界面活性剤、消泡剤、防腐剤等の助剤を配合してもよい。
第2態様
本発明の第2態様は、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸の存在下に湿式粉砕してなる4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液を包含する。
また、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸の存在下に湿式粉砕する工程を備えた4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の湿式粉砕方法を包含する。
・1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸
本発明の第2態様では、湿式粉砕過程において、水和化の防止、即ち、水和物の生成を抑制するために、
1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸を存在させる。
1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸の量は、
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対し、
0.02〜25質量部であることが好ましく、
0.05〜10質量部であることがより好ましい。
添加量が0.02質量部以上であると、水和物生成抑制効果が高くなる。また25質量部以下であると、感熱記録体の感度の低下が発生する心配が少ない。
・水溶性高分子
本発明の第2態様では、分散を効率よく行うために、水溶性高分子を用いることが好ましい。
水溶性高分子としては、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デンプン及びその誘導体、完全ケン化又は部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、スルホン変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等が挙げられる。
特に、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、及び、
スルホン変性ポリビニルアルコールを用いることが好ましい。
水溶性高分子の添加量は、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対して、0.1〜20質量部程度、好ましくは、0.2〜20質量部程度である。
・ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種
本発明の第2態様では、水和化防止効果を更に改善するために、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の分散バインダーを使用することが好ましい。
換言すると、本発明の第2態様には、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、並びに、
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種
の存在下に湿式粉砕して得られる(又は得られた)4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン分散液が包含される。
また、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、並びに
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の存在下に湿式粉砕する工程を備えた4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の湿式粉砕方法が包含される。
分散バインダーを更に存在させて、顕色剤分散液を得ることにより、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンの水和化の防止効果が更に改善する。
分散バインダーの割合は、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対して、0.2〜15質量部であることが好ましく、0.3〜5質量部であることがより好ましい。
添加量が0.2質量部以上であると、水和物生成抑制効果が高くなる。また15質量部以下であると、感熱記録体の感度の低下が発生する心配が少ない。
・スルホン変性ポリビニルアルコール
本発明の第2態様では、分散効率をより改良して、より高感度の感熱記録体を得るためには、スルホン変性ポリビニルアルコールを更に使用することが好ましい。
換言すると、本発明の第2態様には、
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、並びに
(C)スルホン変性ポリビニルアルコール
の存在下に湿式粉砕して得られる(又は得られた)4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液が包含される。
また、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
(A)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、並びに、
(C)スルホン変性ポリビニルアルコール
の存在下に湿式粉砕する工程を備えた4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の湿式粉砕方法が包含される。
スルホン変性ポリビニルアルコールを更に使用することは、分散効率がより改良され、より高感度の感熱記録体が得られる点で好ましい。
また前記分散バインダーとスルホン変性ポリビニルアルコールを併用することにより、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンの水和物の生成がより抑制され、微細な粒子径まで、より効率よく分散することが可能となる。
スルホン変性ポリビニルアルコール100質量部に対し、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物の量は2〜2000質量部、特に20〜1000質量部であることが好ましい。
2質量部以上であると、水和物生成抑制効果が高くなる。また2000質量部以下であると、分散効率が良く、感熱記録体の感度の低下が発生する心配が少ない。
分散液の調製方法
本発明の第2態様において、分散液は、水媒体中で、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、所定量の1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、と共に湿式粉砕することにより調製することができる。
分散液は、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤、及び、
1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、好ましくは更に水溶性高分子を含む組成物を調製し、該組成物を湿式粉砕して調製してもよい。
また、予め、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸を、分散バインダーに分散させた組成物を調製しておき、該組成物に、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤、好ましくは更にスルホン変性ポリビニルアルコール及び/又は他の水溶性高分子を加えた後、湿式粉砕して調製してもよい。
湿式粉砕には、ボールミル、サンドグラインダー等の粉砕機が用いられる。
湿式粉砕は、分散液中の4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンの湿式粉砕後の平均粒径が0.2〜2μm程度、特に0.5〜1.8μm程度となるまで行うのが好ましい。
0.2μm以上では、水和物生成抑制効果が高く、一方、2μm以下では、感熱記録体の感度の低下が発生する恐れが少ない。
なお、本明細書において、平均粒径とは、島津レーザ回折式粒度分布測定装置(商品名:SALD−2000)での50%平均粒径である。
湿式粉砕の前もしくは完成品の分散液には、界面活性剤、消泡剤、防腐剤等の助剤を配合してもよい。
感熱記録体
本発明における感熱記録体においては、顕色剤として、上記本発明の4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液、即ち、水和防止剤の存在下に微粒子に湿式粉砕して得られる4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液を使用する。
本発明の感熱記録体は、シート状基体の少なくとも1面上に、感熱記録層用塗液を塗布し、乾燥して、感熱記録層を形成することにより、製造することができる。
即ち、本発明の感熱記録体は、シート状基体と、該シート状基体の少なくとも1面に形成された感熱記録層を備えた感熱記録体であって、
前記感熱記録層が実質的に無色の染料前駆体と顕色剤を含有する感熱記録層用塗液をシート状基体に塗布、乾燥して形成されたものであり、
前記感熱記録層用塗液が上記本発明の4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液を含む感熱記録体を包含する。
感熱記録層用塗液は、染色前駆体、顕色剤、バインダー、及び必要に応じて、増感剤、保存性改良剤、顔料等の各種助剤を配合して調製される。
染色前駆体としては、ロイコ染料を用いることでき、トリフェニルメタン系、フルオラン系、ジフェニルメタン系化合物などの従来公知のものから選ぶことができる。
すなわち、染料前駆体としては、例えば、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、クリスタルバイオレットラクトン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−2−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−〔N−(3−エトキシプロピル)−N−エチルアミノ〕−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−〔N−(3−エトキシプロピル)−N−メチルアミノ〕−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−(4−ジメチルアミノ)アリニノ−5,7−ジメチルフルオランなどからなる群から選ばれた1種以上を用いることができる。
染料前駆体の感熱記録層中の含有率は、一般に5〜50質量%、特に8〜30質量%程度である。
顕色剤は、本発明の効果を阻害しない程度で、本発明の顕色剤分散液以外の他の顕色剤を、組み合わせて使用することも可能である。
このような他の顕色剤の例としては、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼンなどのフェノール性化合物、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルメタン、N−p−トリルスルホニル−N’−p−ブトキシフエニルウレアなどの分子内にスルホニル基とウレイド基を有する化合物、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸などの芳香族カルボン酸の亜鉛塩化合物などが挙げられる。
感熱記録層中における顕色剤の含有率は、本発明の顕色剤及び本発明の効果を阻害しない他の顕色剤の総計で、一般に5〜60質量%、特に10〜50質量%程度である。
バインダーとしては、例えば、種々の分子量のポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、およびエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、およびカゼインなどの水溶性高分子材料、並びに、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体、およびスチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体などの疎水性重合体のラテックスをあげることができる。
バインダーの感熱記録層中の含有率は、5〜40質量%、特に8〜30質量%程度であることが好ましい。
更に、所望の効果を阻害しない範囲内で、感熱記録層中に熱可融性物質(いわゆる増感剤)を配合することもできる。
増感剤の例としては、ステアリン酸アミド、ステアリン酸メチレンビスアミド、ステアリン酸エチレンビスアミド、4−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、2−ナフチルベンジルエーテル、1−(2−ナフチルオキシ)−2−フェノキシエタン、1,3−ジ(ナフチルオキシ)プロパン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ−p−メチル−ベンジル、シュウ酸ジ−p−クロルベンジル、テレフタル酸ジブチル、テレフタル酸ジベンジルなどが挙げられる。
増感剤の感熱記録層中の含有率は3〜40質量%、特に5〜30質量%程度であることが好ましい。
また記録部の保存安定性を高めるために保存性改良剤を含有させることもできる。かかる保存性改良剤の具体例としては、例えば2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,4−ジ−tert−ブチル−3−メチルフェノール、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸などのヒンダードフェノール類;4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−(2−メチル−1,2−エポキシエチル)ジフェニルスルフォン、4−(2−エチル−1,2−エポキシエチル)ジフェニルスルフォン、4−ベンジルオキシ−4’−(2,3−グリシジルオキシ)ジフェニルスルフォンなどのジフェニルスルフォン誘導体;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノンなどの紫外線吸収剤が挙げられる。
保存性改良剤の感熱記録層中の含有率は1〜40質量%程度、特に2〜30質量%程度である。
各種助剤の例としては、ワックス類、有機または無機の白色顔料等があげられる。
ワックス類としては、パラフィン、アミド系ワックス、ビスイミド系ワックス、および高級脂肪酸の金属塩など公知のものを用いることができる。
有機または無機の白色顔料としては、例えば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、焼成クレー、タルク、および表面処理された炭酸カルシウムやシリカ等の無機系微粉末、並びに尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、およびポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末などを用いることができる。
ワックス類の感熱記録層中の含有率は、1〜20質量%、特に3〜10質量%程度であることが好ましい。白色顔料の感熱記録層中の含有率は、5〜60質量%、特に10〜40質量%程度であることが好ましい。
本発明の感熱記録体に用いられる支持体は、紙、表面に顔料、ラテックスなどを塗工したコーテッド紙、ポリオレフィン系樹脂から作られた複層構造の合成紙、プラスチックフィルムあるいはこれらの複合体シートなどから選ぶことができる。
このようなシート状支持体の少なくとも1面上に、上記所要成分の混合物を含む塗布液を塗布し、乾燥して感熱記録層を形成し、感熱記録体を製造する。
この塗布量は、乾燥後の質量で1〜15g/mであることが好ましく、2〜10g/mであることが更に好ましい。
下塗り層
更に、必要であれば、支持体と感熱記録層との間に、下塗り層を設けることもできる。
下塗り層は、顔料及びバインダーを含有する下塗り層用塗液を支持体上に塗布乾燥して形成される。
上記顔料としては、各種のものが使用できるが、典型的には焼成クレイ等の無機顔料、有機顔料を例示できる。
また、上記バインダーとしては、前記感熱記録層に使用されるバインダー、特に、デンプン、スチレン−ブタジエン共重合体等が使用できる。
上記バインダーの使用量は、広い範囲から選択できるが、一般には顔料全固形量に対し、5〜500質量%程度、特に10〜100質量%程度の量で使用するのが好ましい。
下塗り層の塗布量は、乾燥後の質量で1〜30g/m程度、好ましくは5〜20g/m程度とするのが好ましい。
また、本発明の感熱記録体においては、発色画像の耐油性および耐可塑剤性を高めるために、感熱記録層上に保護層が設けられていてもよい。
更に、各種層を形成した後或いは全ての層を形成した後に、スーパーカレンダーによる平滑化処理を施すことなども可能である。
また、その他の感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。
こうして得られる感熱記録体は、優れた発色画像を供するものであり、高白色度、高感度であって、高温時に地肌かぶりが生じにくく、更に、静発色特性に優れ、高温時に異常な発色を示さない。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、特に断わらないかぎり、「部」は「質量部」、「%」は「質量%」を表わす。
「平均粒径」は、島津レーザ回折式粒度分布測定装置(商品名:SALD−2000)での50%平均粒径である。 また、以下の実施例、参考例及び比較例で用いた4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン(商品名:ALD−2000、中国AOLUNDA社製、LotNo.050103)の純度レベルをHPLCで分析した結果、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンに対して、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびその金属塩の量は0.017%、一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体から選ばれた1種または2種以上の化合物の量は0.03%、4、4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホンの量は0.002%未満であった。
実施例I
<分散液>
実施例I−1:分散液BI−1の調製
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン(商品名:ALD−2000、中国AOLUNDA社製、LotNo.050103)20部、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン0.2部、10%の完全ケン化ポリビニルアルコール(商品名:PVA105、クラレ社製)水溶液20部および水70.8部からなる組成物を、アイメックス社製サンドグラインダーを用い、バッチ分散を3時間おこなって、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
実施例I−2:分散液BI−2の調製
実施例I−1のBI−1の調製において、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンの代わりに1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンを使用した以外は実施例I−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
実施例I−3:分散液BI−3の調製
実施例I−1のBI−1の調製において、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンの配合量を0.01部に変更した以外は、実施例I−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
実施例I−4:分散液BI−4の調製
実施例I−1のBI−1の調製において、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンの配合量を4.0部に変更した以外は、実施例I−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
参考例I−5:分散液BI−5の調製
実施例I−1のBI−1の調製において、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンの配合量を6.0部に変更し、水の量を94gに変更した以外は、実施例I−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
比較例I−6:分散液BI−6の調製
実施例I−1のB−1の調製において、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンの配合量を0.002部に変更した以外は、実施例I−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置すると平均粒径が1.2μmとなり、わずかに結晶成長が起きた。
実施例I−7:分散液BI−7の調製
実施例I−1のBI−1の調製において、10%の完全ケン化ポリビニルアルコール水溶液20部の代わりに5%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名:メトローズ60SH03、信越化学工業社製)水溶液4部、及び10%のスルホン変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学工業社製)水溶液18部を使用し、および水の量を68.8部に変更した以外は、実施例I−1と同様にして、平均粒径が0.8μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
実施例I−8:分散液BI−8の調製
実施例I−1のBI−1の調製において、10%の完全ケン化ポリビニルアルコール水溶液20部の代わりに、5%のメチルセルロース(商品名:メトローズSM‐15、信越化学工業社製)水溶液4部、及び10%の完全ケン化ポリビニルアルコール水溶液18部を使用し、および水の量を68.8部に変更した以外は、実施例I−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
実施例I−9:分散液BI−9の調製
実施例I−1のBI−1の調製において、10%の完全ケン化ポリビニルアルコール水溶液20部の代わりに、5%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名:メトローズ60SH03、信越化学工業社製)水溶液38部、及び10%のスルホン変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学工業社製)水溶液1部を使用し、および水の量を51.8部に変更し、分散時間を2時間に変更した以外は、実施例I−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
実施例III
実施例I−1のBI−1の調製において、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン(商品名:ALD−2000、中国AOLUNDA社製、LotNo.050103)を精製してから用いた以外は、実施例I−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。精製後の純度レベルは、HPLCによる分析結果で、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンに対して、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびその金属塩の量が0.006%、一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体から選ばれた1種または2種以上の化合物(B)の量が0.008%、4、4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホン(C)の量が0.002%未満であった。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
<感熱記録体>
実施例I−10:感熱記録体の作成
・下塗り層用塗液の調製
焼成クレイ(商品名:アンシレックス、エンゲルハード社製)85部を水320部に分散して得られた分散物に、スチレン−ブタジエン共重合物エマルジョン(固形分50%)40部と、10%酸化でんぷん水溶液50部とを混合して下塗り層用塗液を調製した。
・染料前駆体分散液AIの調製
3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部、10%のポリビニルアルコール水溶液10部および水35部からなる組成物をアイメックス社製サンドグラインダーを用い、平均粒径が0.8μmの分散液を得た。
・増感剤分散液CIの調製
シュウ酸ジ−p−メチル−ベンジル20部、10%のポリビニルアルコール水溶液20部および水70部からなる組成物をアイメックス社製サンドグラインダーを用い、平均粒径が1μmの分散液を得た。
・感熱記録層用塗液の調製
上記AI液55部、BI−1液111部、およびCI液110部に、炭酸カルシウム24部、30%ステアリン酸亜鉛分散液12部、30%パラフィン分散液10部、および10%ポリビニルアルコール水溶液100部を混合、攪拌し、感熱記録層用塗液を調製した。
ただし、BI−1液は、調製して3日間放置した分散液を使用した。
・感熱記録体の作成
48g/mの原紙の1面上に、乾燥後の塗布量が7.0g/mになるように下塗り層用塗液を塗布乾燥し、さらに下塗り層上に乾燥後の塗布量が5.0g/mとなるように感熱記録層用塗液を塗布乾燥して、その後スーパーカレンダーによって処理し、その表面の王研式平滑度が600〜1000秒の感熱記録体を作成した。
参考例I−11:感熱記録体の作成
実施例I−10において、感熱記録層用塗液の調製でBI−1液をBI−5液に変更し、BI−5液の使用量を140部に変更し、炭酸カルシウムの使用量を18部に変更した以外は、実施例I−10と同様にして感熱記録体を作成した。なお、BI−5液は、調製して3日間放置した分散液を使用した。
実施例I−12:感熱記録体の作成
実施例I−10において、感熱記録層用塗液の調製でBI−1液をBI−7液に変更した以外は、実施例I−10と同様にして感熱記録体を作成した。なお、BI−7液は、調製して3日間放置した分散液を使用した。
実施例I−13:感熱記録体の作成
実施例I−10において、感熱記録層用塗液の調製でBI−1液をBI−9液に変更した以外は、実施例I−10と同様にして感熱記録体を作成した。なお、BI−9液は、調製して3日間放置した分散液を使用した。
比較例I
<分散液>
比較例I−1:顕色剤分散液BI−10の調製
実施例I−1のBI−1の調製において、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンを使用しない以外は、実施例I−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置すると、結晶成長が起き、平均粒子径は3μmとなった。
<感熱記録体>
比較例I−2:感熱記録体の作成
実施例I−10の感熱記録層用塗液の調製において、顕色剤分散液BI−1液の代わりにBI−10液を使用した以外は、実施例I−10と同様にして感熱記録体を得た。なお、BI−10液は、調製して3日間放置した分散液を使用した。
評価I
かくして得られた感熱記録体について下記の評価試験を行い、得られた結果を表1に記載した。
〔白色度〕
JIS P−8148:2001に準じて測定した。
〔耐熱性白色度〕
感熱記録体を60℃で1時間の処理をおこない、この時の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。
〔静発色特性〕
傾斜試験機(東洋精機社製)を用いて、温度70℃、圧力9.8×10Paの条件下で5秒間加熱した。この時の発色濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。
〔感度〕
感熱評価機(商品名:TH−PMD、大倉電気社製)を用い0.24mJ/dotで各感熱記録体を発色させ、記録部の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。
Figure 0004591445
実施例II
<分散液>
実施例II−1:顕色剤分散液BII−1の調製
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン(商品名:ALD−2000、中国AOLUNDA社製)20部、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸0.2部、10%のスルホン変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学工業社製)水溶液18部、10%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名:メトローズ60SH03、信越化学工業社製)水溶液2部および水70.8部からなる組成物を、アイメックス社製サンドグラインダーを用い、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
実施例II−2:顕色剤分散液BII−2の調製
実施例II−1のBII−1の調製において、10%のスルホン変性ポリビニルアルコール水溶液18部、及び10%のヒドロキシプロピルメチルセルロース水溶液2部の代わりに、10%のスルホン変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学工業社製)水溶液20部を使用した以外は、実施例1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
実施例II−3:顕色剤分散液BII−3の調製
実施例II−1のBII−1の調製において、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸の配合量を0.01部に変更した以外は、実施例II−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
実施例II−4:顕色剤分散液BII−4の調製
実施例II−1のBII−1の調製において、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸の配合量を4.0部に変更した以外は、実施例II−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
参考例II−5:顕色剤分散液BII−5の調製
実施例II−1のBII−1の調製において、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸の配合量を6.0部に変更した以外は、実施例II−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
比較例II−6:顕色剤分散液BII−6の調製
実施例II−1のBII−1の調製において、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸の配合量を0.002部に変更した以外は、実施例II−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置すると平均粒径が1.2μmとなり、わずかに結晶成長が起きた。
実施例IV
実施例II−1のBII−1の調製において、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン(商品名:ALD−2000、中国AOLUNDA社製、LotNo.050103)を精製してから用いた以外は、実施例II−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。精製後の純度レベルは、HPLCによる分析結果で、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンに対して、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびその金属塩の量が0.006%、一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体から選ばれた1種または2種以上の化合物(B)の量が0.008%、4、4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホン(C)の量が0.002%未満であった。この分散液を3日間放置しても結晶成長は起きなかった。
<感熱記録体>
実施例II−7:感熱記録体の作成
・下塗り層用塗液の調製
焼成クレイ(商品名:アンシレックス、エンゲルハード社製)85部を水320部に分散して得られた分散物に、スチレン−ブタジエン共重合物エマルジョン(固形分50%)40部と、10%酸化でんぷん水溶液50部とを混合して下塗り層用塗液を調製した。
・染料前駆体分散液AIIの調製
3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部、10%のポリビニルアルコール水溶液10部および水35部からなる組成物を、アイメックス社製サンドグラインダーを用い、平均粒径が0.8μmの分散液を得た。
・増感剤分散液CIIの調製
シュウ酸ジ−p−メチル−ベンジル20部、10%のポリビニルアルコール水溶液20部および水70部からなる組成物を、アイメックス社製サンドグラインダーを用い、平均粒径が1μmの分散液を得た。
・感熱記録層用塗液の調製
上記AII液55部、BII−1液111部、およびCII液110部に、炭酸カルシウム24部、30%ステアリン酸亜鉛分散液12部、30%パラフィン分散液10部、および10%ポリビニルアルコール水溶液100部を混合、攪拌し、感熱記録層用塗液を調製した。
ただし、BII−1液は、調製して3日間放置した分散液を使用した。
・感熱記録体の作成
48g/mの原紙の1面上に、乾燥後の塗布量が7.0g/mになるように下塗り層用塗液を塗布乾燥し、さらに下塗り層上に乾燥後の塗布量が5.0g/mとなるように感熱記録層用塗液を塗布乾燥して、その後スーパーカレンダーによって処理し、その表面の平滑度が600〜1000秒の感熱記録体を作成した。
実施例II−8:感熱記録体の作成
実施例II−7において、感熱記録層用塗液の調製でBII−1液をBII−2液に変更した以外は、実施例II−7と同様にして感熱記録体を作成した。なお、BII−2液は、調製して3日間放置した分散液を使用した。
参考例II−9:感熱記録体の作成
実施例II−7において、感熱記録層用塗液の調製でBII−1液をBII−5液に変更した以外は、実施例II−7と同様にして感熱記録体を作成した。なお、BII−5液は、調製して3日間放置した分散液を使用した。
比較例II
<分散液>
比較例II−1:分散液BII−7の調製
実施例II−1のBII−1の調製において、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸を使用しない以外は、実施例II−1と同様にして、平均粒径が1μmの分散液を得た。この分散液を3日間放置すると、結晶成長が起き、平均粒子径は3μmとなった。
<感熱記録体>
比較例II−2:感熱記録体の作成
実施例II−7の感熱記録層用塗液の調製において、顕色剤分散液BII−1液の代わりにBII−7液を使用した以外は、実施例II−7と同様にして感熱記録体を得た。なお、BII−7液は、調製して3日間放置した分散液を使用した。
評価II
かくして得られた感熱記録体について下記の評価試験を行い、得られた結果を表2に記載した。
〔白色度〕
JIS P−8148:2001に準じて測定した。
〔耐熱性白色度〕
感熱記録体を60℃で1時間の処理をおこない、地肌部濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。
〔静発色特性〕
傾斜試験機(東洋精機社製)を用いて、温度70℃、圧力9.8×10Paの条件下で5秒間加熱した。この時の発色濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。
〔感度〕
感熱評価機(商品名:TH−PMD、大倉電気社製)を用い0.24mJ/dotで各感熱記録体を発色させ、記録部の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した
Figure 0004591445

Claims (27)

  1. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
    (i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
    (i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、又は、
    (ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸
    から選ばれる水和防止剤の存在下に湿式粉砕して得ることができる、
    前記顕色剤100質量部に対して、前記水和防止剤が0.02〜25質量部である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液。
  2. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
    1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンである水和防止剤の存在下に湿式粉砕して得ることができる、
    前記顕色剤100質量部に対して、前記水和防止剤が0.05〜10質量部である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液。
  3. 前記水和防止剤が、
    (i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、
    (ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸である請求項1に記載の分散液。
  4. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
    (A)前記水和防止剤、及び
    (B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の分散バインダー
    の存在下に湿式粉砕して得ることができる請求項1に記載の分散液。
  5. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
    (A)前記水和防止剤、
    (B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、及び
    (C)スルホン変性ポリビニルアルコール
    の存在下に湿式粉砕して得ることができる請求項1に記載の分散液。
  6. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対して、
    ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が0.2〜15質量部である
    請求項4に記載の分散液。
  7. スルホン変性ポリビニルアルコール100質量部に対して、
    ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が
    2〜2000質量部である
    請求項5に記載の分散液。
  8. スルホン変性ポリビニルアルコール100質量部に対して、
    ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が
    2〜2000質量部である
    請求項6に記載の分散液。
  9. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤が高純度であって、
    4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン100質量部に対して、
    ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびその金属塩から選ばれた化合物の含有量が0.02質量部以下であり、
    下記一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体から選ばれた1種または2種以上の化合物の含有量が0.05質量部以下であり、かつ
    4,4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホンの含有量が0.01質量部以下である請求項1又は2に記載の分散液。
    Figure 0004591445
    (式中、Rは水素原子またはイソプロピル基を示し、RおよびRはそれぞれ独立にイソプロピル基を、nおよびmは0、1、または2を表す。但し、nおよびmが同時に0であることはない。)
  10. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
    (i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
    (i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、又は、
    (ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸
    から選ばれる水和防止剤の存在下に湿式粉砕する工程を有し、
    前記顕色剤100質量部に対して、前記水和防止剤が0.02〜25質量部で使用される4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の湿式粉砕方法。
  11. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
    1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンである水和防止剤の存在下に湿式粉砕する工程を有し、
    前記顕色剤100質量部に対して、水和防止剤が0.05〜10質量部で使用される4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤の湿式粉砕方法。
  12. 前記水和防止剤が、
    (i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、
    (ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸である請求項10に記載の湿式粉砕方法。
  13. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
    (A)前記水和防止剤、及び
    (B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の分散バインダー
    の存在下に湿式粉砕する工程を有する
    請求項10に記載の湿式粉砕方法。
  14. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
    (A)前記水和防止剤、
    (B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、及び
    (C)スルホン変性ポリビニルアルコール
    の存在下に湿式粉砕する工程を有する請求項10に記載の湿式粉砕方法。
  15. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対して、
    ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が0.2〜15質量部で使用される
    請求項13に記載の湿式粉砕方法。
  16. スルホン変性ポリビニルアルコール100質量部に対して、
    ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が2〜2000質量部である
    請求項14に記載の湿式粉砕方法。
  17. スルホン変性ポリビニルアルコール100質量部に対して、
    ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が2〜2000質量部である
    請求項15に記載の湿式粉砕方法。
  18. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤が高純度であって、
    4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン100質量部に対して、
    ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびその金属塩からなる群から選ばれた化合物の含有量が0.02質量部以下であり、
    下記一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体からなる群から選ばれた1種または2種以上の化合物が0.05質量部以下であり、かつ
    4,4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホンの含有量が0.01質量部以下である請求項10又は11に記載の湿式粉砕方法。
    Figure 0004591445
    (式中、Rは水素原子またはイソプロピル基を示し、RおよびRはそれぞれ独立にイソプロピル基を、nおよびmは0、1、または2を表す。但し、nおよびmが同時に0であることはない。)
  19. シート状基体と、該シート状基体の少なくとも1面に形成された感熱記録層を備えた感熱記録体であって、
    前記感熱記録層が実質的に無色の染料前駆体と顕色剤を含有する感熱記録層用塗液をシート状基体に塗布、乾燥して形成されたものであり、
    前記感熱記録層用塗液が
    4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
    (i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
    (i−2)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、又は、
    (ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸
    から選ばれる水和防止剤の存在下に湿式粉砕して得ることができる、
    前記顕色剤100質量部に対して、前記水和防止剤が0.02〜25質量部である4−【手続補正10】
  20. シート状基体と、該シート状基体の少なくとも1面に形成された感熱記録層を備えた感熱記録体であって、
    前記感熱記録層が実質的に無色の染料前駆体と顕色剤を含有する感熱記録層用塗液をシート状基体に塗布、乾燥して形成されたものであり、
    前記感熱記録層用塗液が
    4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
    1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンである水和防止剤の存在下に湿式粉砕して得ることができる、
    前記顕色剤100質量部に対して、前記水和防止剤が0.05〜10質量部である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液を含む感熱記録体。
  21. 前記水和防止剤が、
    (i−1)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は、
    (ii)1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸である請求項19に記載の感熱記録体。
  22. 前記顕色剤分散液が
    4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
    (A)前記水和防止剤、及び
    (B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種の分散バインダー
    の存在下に湿式粉砕して得ることができる4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液である請求項19に記載の感熱記録体。
  23. 前記顕色剤分散液が、
    4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤を、
    (A)前記水和防止剤、
    (B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種、及び
    (C)スルホン変性ポリビニルアルコール
    の存在下に湿式粉砕して得ることができる4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤分散液である請求項19に記載の感熱記録体。
  24. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤100質量部に対して、
    ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が0.2〜15質量部である
    請求項22に記載の感熱記録体。
  25. スルホン変性ポリビニルアルコール100質量部に対して、
    ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が
    2〜2000質量部である
    請求項23に記載の感熱記録体。
  26. スルホン変性ポリビニルアルコール100質量部に対して、
    ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれた少なくとも一種が
    2〜2000質量部である
    請求項24に記載の感熱記録体。
  27. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン顕色剤が高純度であって、
    4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン100質量部に対して、
    ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびその金属塩からなる群から選ばれた化合物の含有量が0.02質量部以下であり、
    下記一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体からなる群から選ばれた1種または2種以上の化合物が0.05質量部以下であり、かつ
    4,4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホンの含有量が0.01質量部以下である請求項19又は20に記載の感熱記録体。
    Figure 0004591445
    (式中、Rは水素原子またはイソプロピル基を示し、RおよびRはそれぞれ独立にイソプロピル基を、nおよびmは0、1、または2を表す。但し、nおよびmが同時に0であることはない。)
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