JP2007216543A - 感熱記録体 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性に優れ、耐アルコール性、耐可塑剤性および耐油性等の印字部の保存性に優れた感熱記録体に関するものである。
【解決手段】支持体上に、無色ないしは淡色の塩基性染料、呈色剤およびバインダーを含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、前記呈色剤がN−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドおよびN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドから選ばれる少なくとも一種であり、更に前記感熱記録層中に1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)が含有されたことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、無色ないしは淡色の塩基性染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関し、耐熱性を有し、特に記録部の耐アルコール性に優れた感熱記録体に関するものである。
無色ないしは淡色のロイコ染料と有機または無機の呈色剤との呈色反応を利用し、熱により両発色物質を接触させて記録像を得るようにした感熱記録体はよく知られている。かかる感熱記録体は比較的安価であり、また記録機器がコンパクトで、且つその保守も容易な為、ファクシミリや各種計算機等の記録媒体としてのみならず巾広い分野において使用されている。
その利用分野として、例えばPOS(point of sales)システム用のレジ用紙およびチケット用紙が挙げられるが、同システムの拡大とともにその使用環境、使用方法も多様化しており、厳しい条件下での使用が増加してきている。またプリンタの印字速度も年々増加し、更に低い印字エネルギーでも印字できる事が望まれている。さらに領収書として使用されるため、記録部の油や水、食酢、お酒等のアルコール類、可塑剤、事務用品、ハンドクリームなどに対する保存性や捺印性が良好な事も必要である。
特に医療現場では流通および物流の効率化のみでなく、投薬過誤の防止や個人情報の管理、医療の安全性向上のためバーコード導入による管理が図られつつある。このような医療現場において使用される記録媒体は、血液サンプル管、検尿用サンプル管、レントゲン写真、心電図等のデータに個人識別用コードの印字物を貼付したり、アンプル表示やリストバンドにも使用されるなど、多方面に感熱記録媒体が使用されているのが現状である。使用コードも情報を更に追加する従来のJANコードから、2次元コード(RSS合成シンボル)の導入やUCC/EAN128の導入も図られつつあり、印字物の小型化も進んでいる。一方で医療現場では消毒用アルコールに接する機会が多く、記録媒体には、従来の可塑剤性、耐油性に匹敵するように耐アルコール性が重要視されているのが実情である。
記録部の保存性を改良する目的で、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドおよびN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドから選ばれる少なくとも一種を使用する方法(特許文献1を参照)、耐熱性、記録部の保存性を改良する目的で、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドおよびN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドから選ばれる少なくとも一種とジフェニルスルホン化合物の少なくとも一種を含有する方法(特許文献2を参照)、記録部の保存性を改良する目的で、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドおよびN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドから選ばれる少なくとも一種とエポキシ基を有する化合物を含有する方法(特許文献3を参照)、記録部の保存性を改良する目的で、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドおよびN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドから選ばれる少なくとも一種と特定のウレアウレタン化合物を含有する方法(特許文献4を参照)、耐熱性、記録部の保存性を改良する目的で、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドおよびN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドから選ばれる少なくとも一種と特定の蓚酸エステル化合物を含有する方法(特許文献5を参照)、耐熱性、地肌部の保存性を改良する目的で、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドおよびN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドから選ばれる少なくとも一種とベンゾトリアゾール誘導体を含有する方法(特許文献6を参照)が記載されているが、耐熱性に優れ、耐アルコール性、耐可塑剤性および耐油性等の印字部の保存性について、満足のいく特性のものが得られていないのが現状である。
特再2001−025193号公報 特開2002−301873号公報 特開2004−142264号公報 特開2004−142267号公報 特開2004−160997号公報 特開2004−160974号公報
本発明の課題は、耐熱性に優れ、耐アルコール性、耐可塑剤性および耐油性等の印字部の保存性に優れた感熱記録体を提供することにある。
支持体上に、無色ないしは淡色の塩基性染料、呈色剤およびバインダーを含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、前記呈色剤がN−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドおよびN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドから選ばれる少なくとも一種であり、更に前記感熱記録層中に1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)が含有されたことを特徴とする。
前記1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)が、前記感熱記録層中、0.5〜30質量%含有されることが好ましい。
本発明の感熱記録体は、耐熱性に優れ、耐アルコール性、耐可塑剤性および耐油性等の印字部の保存性に優れた効果を有するものである。
本発明においては、感熱記録層中に使用する呈色剤として、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドおよびN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドから選ばれる少なくとも一種を使用するものであるが、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドの融点が164〜167℃、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミドの融点は175〜178℃で、これら2者を1:1で併用した場合の融点は147〜152℃程度となり、呈色剤としては融点が高いため、地肌部の耐熱性については良好な結果が得られるが、耐アルコール性、耐可塑剤性および耐油性等の印字部の保存性が大幅に劣っていた。このため、呈色剤として上記化合物を使用する場合に、記録部の保存性を改良するために前述のように呈色剤の併用や、特定の保存安定剤を選択する方法等が提案されたが、十分満足される品質は得られていない。なお、動的感度(発色性)の優れた効果を得るためには、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドおよびN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドの併用が好ましい実施態様である。
上記N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドおよびN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドから選ばれる少なくとも一種の使用量は、用いる塩基性染料、増感剤等に応じて適宜選択されるものであり、特に限定するものではないが、一般に塩基性染料1質量部に対して0.5〜5質量部程度が好ましく、1.5〜3質量部程度がより好ましい。
今回、感熱記録層中に保存安定剤として1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)を添加することにより、呈色剤の本来の耐熱性を損なうこと無しに、耐アルコール性、耐可塑剤性および耐油性等の印字部の保存性を大幅に向上させることを見出した。
感熱記録層中の、本発明で使用される1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)の使用比率は、前記感熱記録層中、0.5〜30質量%含有されるものであり、より好ましくは2〜20質量%程度である。また、塩基性染料1質量部に対しては、0.1〜3質量部程度が好ましく、0.2〜2質量部程度がより好ましい。0.5〜30質量%の範囲内であれば、耐熱性に優れ、耐アルコール性、耐可塑剤性および耐油性等の印字部の保存性に優れたものが得られる。
上記の如き塩基性染料と組み合わせて使用される呈色剤については、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドおよびN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドから選ばれる少なくとも一種を使用するものであるが、支障のない範囲で公知の各種の材料、例えば活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,4’‐ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ビス[(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド]ジフェニルスルホン、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホン等のフェノール性化合物、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸p−クミルフェニルエステル、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸p−ベンジルオキシフェニルエステル、N−(o−トルオイル)−p−トルエンスルホアミド、N−(p−トルエンスルホニル)−N’−(p−トリル)尿素等の分子内に−SONH−結合を有するもの、p−クロロ安息香酸、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸等の芳香族カルボン酸、およびこれら芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩、更にはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等の有機酸性物質等を併用することができる。
N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミド以外の呈色剤を使用する場合、その使用量は、広い範囲から選択できるが、通常は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドの総量1質量部に対して、0.01〜1質量部程度が好ましく、0.05〜0.5質量部程度がより好ましい。
感熱記録層に使用される無色ないしは淡色の塩基性染料としては、各種公知のものが使用でき、具体的には、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、フルオラン等の青発色性染料、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン等の緑発色性染料、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニリノラクタム、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン等の赤発色性染料、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2,2−ビス{4−〔6’−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−3’−メチルスピロ〔フタリド−3,9’−キサンテン−2’−イルアミノ〕フェニル}プロパン、3−ジエチルアミノ−7−(3’−トリフルオロメチルフェニル)アミノフルオラン等の黒発色性染料、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド等の近赤外領域に吸収波長を有する染料等。勿論、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて二種以上を併用することもできる。
呈色剤、塩基性染料の感熱記録層全固形部に対する比率は広い範囲から適宜選択できるが、一般には、感熱記録層全固形分に対して、上記呈色剤((N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドおよびN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドから選ばれる少なくとも一種と必要に応じて使用される呈色剤)を10〜70質量%程度、特に12〜50質量%程度、塩基性染料を、3〜50質量%程度、特に5〜40質量%程度とするのが好ましい。
感熱記録層用塗液中には通常バインダーとして、各種の樹脂が使用される。かかるバインダーとしては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタン樹脂等の少なくとも一種が、感熱記録層の全固形分に対して5〜50質量%程度、特に10〜40質量%程度の範囲で配合される。
本発明の感熱記録体において、感熱記録層は、1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、前記呈色剤、塩基性染料及びバインダーに加えて、更に、増感剤、保存性改良剤、その他の各種助剤を含有していてもよい。
本発明の感熱記録層中には増感剤を添加してもよく、例えばステアリン酸アミド、メトキシカルボニル−N−ステアリン酸ベンズアミルド、N−ベンゾイルステアリン酸アミド、N−エイコサン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、N−メチロールステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジオクチル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1−イソプロピルフェニル−2−フェニルエタン等が例示され、支障のない範囲で併用できる。
増感剤を使用する場合、その使用量は、増感のために有効な量とすればよいが、通常は、感熱記録層の全固形分に対して2〜40質量%程度、特に5〜25質量%程度の範囲で配合されるのが好ましい。
本発明の感熱記録層中には保存性改良剤を更に添加してもよく、例えば2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、1−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α’,α’−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4’−チオビス(3−メチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェイトのナトリウムまたは多価金属塩、ビス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メタン等が挙げられる。
保存性改良剤を使用する場合、その使用量は、保存性改良のために有効な量とすればよいが、通常は、感熱記録層の全固形分に対して1〜30質量%程度、特に5〜20質量%程度の範囲で配合されるのが好ましい。
上記各種成分を含む感熱記録層用塗液は、一般に水を分散媒体とし、ボールミル、アトライター、サンドミルなどの攪拌・粉砕機により染料、呈色剤、本発明に使用の特定化合物、増感剤等を一緒に又は別々に分散するなどして得られた材料を配合して調製される。
また、感熱記録層用塗液中には必要に応じて各種の助剤を添加することができ、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、脂肪酸金属塩等の分散剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、消泡剤、着色染料、および顔料等が適宜添加される。顔料としては、例えばカオリン、クレー、炭酸カルシウム、焼成クレー、焼成カオリン、酸化チタン、水酸化アルミニウム、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白土等の無機顔料やスチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生デンプン粒子等の有機顔料等が挙げられる。
本発明では、必要であれば、支持体と感熱記録層との間に、記録感度及び記録走行性をより高めるために、下塗り層を設けることもできる。下塗り層は、吸油量が70ml/100g以上、特に80〜150ml/100g程度の吸油性顔料及び/又は有機中空粒子及び/又は熱膨張性粒子、並びに接着剤を主成分とする下塗り層用塗液を支持体上に塗布乾燥して形成される。ここで、上記吸油量はJIS K5101の方法に従い求められる値である。
上記吸油性顔料としては、各種のものが使用できるが、具体例としては、焼成カオリン、無定形シリカ、軽質炭酸カルシウム、タルク等の無機顔料があげられる。これら吸油性顔料の一次粒子の平均粒子径は0.01〜5μm程度、特に0.02〜3μm程度であるのが好ましい。吸油性顔料の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般に下塗り層全固形分に対して2〜95質量%程度、特に5〜90質量%程度であるのが好ましい。
また、有機中空粒子としては、従来公知のもの、例えば、膜材がアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等からなる中空率が50〜99%程度の粒子が例示できる。ここで中空率は(d/D)×100で求められる値である。該式中、dは有機中空粒子の内径を示し、Dは有機中空粒子の外径を示す。有機中空粒子の平均粒子径は0.5〜10μm程度、特に1〜3μm程度であるのが好ましい。上記有機中空粒子の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般に下塗り層全固形分に対して2〜90質量%程度、特に5〜70質量%程度であるのが好ましい。
なお、上記吸油性無機顔料を有機中空粒子と併用する場合、吸油性無機顔料と有機中空粒子とは上記使用量範囲で使用し、且つ吸油性無機顔料と有機中空粒子の合計量が下塗り層全固形分に対して、5〜90質量%程度、特に10〜80質量%程度であるのが好ましい。
また、上記接着剤としては、前記感熱記録層に使用される接着剤、特にデンプン−酢酸ビニルグラフト共重合体、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン系ラテックス等が好ましい。
上記接着剤の使用割合は広い範囲で選択できるが、一般には下塗り層全固形分に対して5〜30質量%程度、特に10〜20質量%程度の量で使用するのが好ましい。
本発明の感熱記録体は、記録層上に可塑剤や油等の薬品に対する記録像の保存性、或いは記録適性を改良する目的で保護層を設けることが好ましい。
保護層形成用塗液の調製方法については特に限定するものではなく、一般に水を分散媒体とし、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール等のバインダー、及び必要に応じてカオリン、軽質炭酸カルシウム、微粒子シリカ等の顔料を混合、攪拌して調製される。
保護層は、顔料を使用することなく、上記バインダー及び必要に応じて後述の各種助剤の1種以上を使用して形成することができる。
また、保護層は、上記バインダーと上記顔料とを併用して形成することもできる。この場合、上記バインダーの使用量は、特に限定されず広い範囲から適宜選択できるが、一般には、保護層の全固形量に対して1〜95質量%程度、特に2〜80質量%程度とするのが好ましい。また、顔料の使用量も、特に限定されず広い範囲から適宜選択できるが、一般には、保護層の全固形量に対して1〜95質量%程度、特に2〜90質量%程度とするのが好ましい。
更に、保護層用塗液中には、必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑剤、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の界面活性剤(分散剤、湿潤剤)、消泡剤、カリミョウバンや酢酸アルミニウム等の水溶性多価金属塩等の各種助剤を適宜添加することもできる。また耐水性を一層向上させるためにグリオキザ−ル、ホウ酸、ジアルデヒドデンプン、エポキシ系化合物等の硬化剤を併用することもできる。
特に、保護層中に、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ドデシル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の常温で液体の紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセルを保護層の全固形量に対して紫外線吸収剤が10〜40質量%程度、特に15〜38質量%程度となるように添加すると光暴露に対して地肌部の黄変や記録像の退色が著しく改良される。
支持体としては、紙、プラスチックフィルム、合成紙、不織布、金属蒸着物等が適宜選択して使用される。
尚、従来、支持体として古紙入り原紙を使用すると保存性が低下する傾向があったが、本発明では、支持体として古紙入り原紙を使用しても良好な保存性が得られる。より詳しくは、古紙入り原紙を支持体として使用しても、本発明の感熱記録体は、記録部の油等の化学薬品に対する保存性に優れ、また、感熱記録体を未記録状態で長期保存した後でも、発色濃度が初期発色濃度(製造直後の感熱記録体で得られる発色濃度)とほとんど変らない。
下塗り層、感熱記録層および保護層の形成方法については特に限定されず、例えばエアーナイフコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアーブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング等の適当な塗布方法により下塗り層用塗液を支持体上に塗布・乾燥した後、感熱記録層用塗液、更に保護層用塗液を下塗り層上に塗布・乾燥する等の方法で形成される。
下塗り層を設ける場合、下塗り層用塗液の塗布量は乾燥重量で3〜20g/m程度、好ましくは5〜12g/m程度である。感熱記録層用塗液の塗布量は乾燥重量で2〜12g/m程度、好ましくは3〜10g/m程度である。保護層を設ける場合、保護層用塗液の塗布量は乾燥重量で0.5〜15g/m程度、好ましくは1.0〜8g/m程度の範囲で調節される。
なお、必要に応じて感熱記録体の裏面側にも保護層を設け、一層保存性を高めたり、強光沢を持たせることも可能である。各層塗抹後にスーパーカレンダー掛け等の平滑化処理を施したり、あるいは記録体裏面に粘着剤処理を施して粘着ラベルに加工したり、磁気記録層や印刷用塗被層さらには熱転写記録層を設けるなど、感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。なお、例中の「部」および「%」は、特に断らない限りそれぞれ「質量部」および「質量%」を示す。
実施例1
・下塗り層用塗液の調製
焼成クレー(商品名:アンシレックス、吸油量110ml/100g、EC社製)40部、平均粒子径が1.0μmの有機中空粒子(内径/外径:0.7、膜材:ポリスチレン)の40%分散液100部、ポリアクリル酸ナトリウムの40%水溶液1部、固形濃度48%のスチレン・ブタジエン系ラテックス14部、ポリビニルアルコール(ケン化度88%、重合度1000)の10%水溶液50部および水40部からなる組成物を混合攪拌し下塗り層用塗液を得た。
・A液調製
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部、メチルセルロースの5%水溶液5部および水40部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が0.5μmになるまで粉砕した。
・B液調製
N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミド20部、ポリビニルアルコ−ル(商品名:ゴ−セランL−3266、日本合成化学社製)の10%水溶液20部および水10部からなる組成物を縦型サンドミル(アイメックス社製)にて、粒径1μmになるまで分散した。
・C液調製
1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)20部、ポリビニルアルコ−ル(商品名:ゴ−セランL−3266、日本合成化学社製)の10%水溶液20部および水30部からなる組成物を縦型サンドミル(アイメックス社製)にて、粒径1μmになるまで分散した。
・D液調製
シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル(商品名:HS−3520、大日本インキ化学工業社製)20部、ポリビニルアルコ−ル(商品名:ゴ−セランL−3266、日本合成化学社製)の10%水溶液20部および水10部からなる組成物を縦型サンドミル(アイメックス社製)にて、粒径1μmになるまで分散した。
・感熱記録層用塗液の調製
A液60部、B液50部、C液35部、D液40部、ポリビニルアルコールの10%水溶液170部、ステアリン酸亜鉛の36%分散体(商品名:ハイドリンZ−8、中京油脂社製)12部および炭酸カルシウム(商品名:ブリリアント15、白石工業社製)の60%分散体50部を混合攪拌して調製した。
・保護層用塗液の調製
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:Z-200、日本合成化学工業社製)の10%水溶液250部、カオリン(商品名:UW−90、EC社製)67部、ステアリン酸亜鉛の30%水分散液6.7部および水150部からなる組成物を混合撹拌し、保護層用塗液を得た。
・感熱記録体の作製
44g/mの上質紙の片面に、下塗り層用塗液を乾燥後の塗布量が8g/mとなるように塗布乾燥した後、感熱記録層用塗液、保護層用塗液を上記の下塗り層上に乾燥後の塗布量がそれぞれ5g/m、2g/mとなるように塗布乾燥した後、スーパーカレンダー処理を行い、感熱記録体を得た。
実施例2
実施例1のB液調製において、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドの代わりに、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドを用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3
実施例1のB液調製において、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドの代わりに、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドとN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドの1:1の混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例1
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、C液を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例2
実施例3の感熱記録層用塗液の調製において、C液を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例3
実施例3の感熱記録層用塗液のC液の調製において、1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)の代わりに、4−ベンジルオキシ−4’−(2,3−エポキシ−2−メチル−プロパン−1−イルオキシ)ジフェニルスルホン(商品名:NTZ−95、日本曹達社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た
比較例4
実施例3の感熱記録層用塗液のC液の調製において、1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)の代わりに、4、4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホン)]ジフェノール(商品名:D−90、日本曹達社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例5
実施例3の感熱記録層用塗液のC液の調製において、1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)の代わりに、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン(商品名:DH−37、旭電化社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例6
実施例1の感熱記録層用塗液のB液の調製において、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドの代わりに2,2’−ビス(4−ヒドロキシジフェニル)プロパン(商品名:ビスフェノールA、三井化学社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
を得た。
かくして得られた感熱記録体について以下の評価試験を行い、その結果を表1に記載した。
・発色性
得られた感熱記録体を感熱評価機(商品名:TH−PMD、大倉電気社製)を用い、印加エネルギー0.35mJ/dotおよび0.40mJ/dotにて8mm×8mmの面積で発色させ、得られた発色部の濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)のビジュアルモードにて測定した。
・耐熱性
感熱記録体を、90℃の環境条件下に24時間放置した後の地肌部濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)のビジュアルモードにて測定し、耐熱性を評価した。
・耐アルコール性
上記〔発色性〕評価試験において、0.40mJ/dotの条件で発色された発色後の感熱記録体および感熱記録体の地肌部にエチルアルコールを塗布し、発色部および地肌部の状態を観察し、耐アルコール性を評価した。
○:全くアルコールの影響を受けない。
△:地肌部の一部が僅かに発色したり、記録部の褪色がみられ、実用上問題がある。
×:地肌部の被りが大もしくは、記録部の褪色が大きい。
・耐油性
上記〔発色性〕評価試験において、0.40mJ/dotの条件で発色された発色後の感熱記録体を20℃の環境下で食用油に浸漬し、直後に拭取り、発色部の濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)のビジュアルモードにて測定し、耐油性を評価した。
・耐可塑剤性
塩ビのパイプにフィルム(商品名:ハイラップSAS、三井化学社製)を2重に巻き、上記〔発色性〕評価試験において、0.40mJ/dotの条件で発色された発色後の感熱記録体を挿入し、更に前記ハイラップSASを2重に巻き20℃の環境下に24時間放置した後の発色部の濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)のビジュアルモードにて測定し、耐可塑剤性を評価した。
Figure 2007216543

Claims (2)

  1. 支持体上に、無色ないしは淡色の塩基性染料、呈色剤およびバインダーを含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、前記呈色剤がN−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドおよびN−(2−ヒドロキシフェニル)−2−〔(4−ヒドロキシフェニル)チオ〕アセトアミドから選ばれる少なくとも一種であり、更に前記感熱記録層中に1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)が含有されたことを特徴とする感熱記録体。
  2. 前記1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)が、前記感熱記録層中、0.5〜30質量%含有された、請求項1に記載の感熱記録体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3137881U (ja) * 2007-09-28 2007-12-13 武田薬品工業株式会社 バーコードの読取精度を保持した医療用薬品包装紙器
JP2012011687A (ja) * 2010-07-01 2012-01-19 Oji Paper Co Ltd 感熱記録体

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