JP4325520B2 - 感熱記録体 - Google Patents

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JP4325520B2 JP2004281287A JP2004281287A JP4325520B2 JP 4325520 B2 JP4325520 B2 JP 4325520B2 JP 2004281287 A JP2004281287 A JP 2004281287A JP 2004281287 A JP2004281287 A JP 2004281287A JP 4325520 B2 JP4325520 B2 JP 4325520B2
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Description

本発明は、無色ないしは淡色の塩基性染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関し、耐熱性を有し更に記録感度と記録像の保存性に優れた感熱記録体に関するものである。
無色ないしは淡色のロイコ染料と有機または無機の呈色剤との呈色反応を利用し、熱により両発色物質を接触させて記録像を得るようにした感熱記録体はよく知られている。かかる感熱記録体は比較的安価であり、また記録機器がコンパクトで、且つその保守も容易な為、ファクシミリや各種計算機等の記録媒体としてのみならず巾広い分野において使用されている。
その利用分野として、例えばPOS(point of sales)システム用のレジ用紙およびチケット用紙が挙げられるが、同システムの拡大とともにその使用環境、使用方法も多様化しており、厳しい条件下での使用が増加してきている。またプリンタの印字速度も年々増加し、更に低い印字エネルギーでも印字できる事が望まれている。さらに領収書として使用されるため、記録部の油や可塑剤、事務用品、ハンドクリームなど種々の薬品に対する保存性や捺印性が良好な事も必要である。
支持体上にロイコ染料、呈色剤を主成分とする感熱発色層を設けた感熱記録体にあっては、発色反応が可逆的であるため、発色画像が経時的に消色する事が知られている。この消色は曝光、高温、高湿雰囲気下で加速され、さらに可塑剤、油などの接触によって速やかの進行し、記録画像が読み取り不可能なまで消色してしまう。また、パーキングチケット用紙になると車中に放置され、特に夏場は高温の過酷な雰囲気下におかれるため、感熱記録体の非印字部が発色してしまい、印字部とのコントラストがなくなりひどい場合には読み取りが不可能となる。これらに対し、記録の保存性を向上させるため、感熱発色層上に保護層を設ける方法、感熱発色層中にエポキシ化合物を添加する方法などが提案されているが、いずれも油や可塑剤に対し十分な効果が得られていない。また保護層を設けた場合、感度の低下や表面の吸収性が低下するため、捺印性が悪化してしまうという欠点を有していた。また、近年高保存性の呈色剤の開発が進み、上記問題も解決されつつあるが発色感度が低いという欠点がある。
また、呈色剤または呈色剤の一部として、本願発明と同じ1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンを使用し、更に呈色剤として、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩を使用する(特許文献1を参照)、併用する呈色剤として、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸の亜鉛塩を使用する(特許文献2を参照)、特定の染料、特定の増感剤を使用する(特許文献3を参照)、特定の保存性改良剤を使用する(特許文献4を参照)、併用する呈色剤として、4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホンおよび2,2−ビス〔4−(4−メチル−3−フェニルウレイドフェニル)アミノカルボニルオキシフェニル〕プロパンから選ばれる少なくとも一種を使用する(特許文献5を参照)記載があるが、いずれの方法においても感熱記録体において、耐熱性、記録感度および記録像の保存性について満足のいく特性のものが得られていないのが現状である。
特開平5−124358号公報 特開平6−239029号公報 特開平10−86528号公報 特開平10−297092号公報 特開2002−160462号公報
本発明の課題は、耐熱性を有し記録感度と記録像の保存性に優れた感熱記録体を提供することにある。
支持体上に、無色ないしは淡色の塩基性染料、呈色剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、呈色剤が1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンであり、更に下記の式1で示される化合物が感熱記録層中に含有されることを特徴とする。
Figure 0004325520
(ただし、式(I)において、R1は無置換の芳香族基、あるいは、メチル基及び塩素原子から選ばれた少なくとも一員により置換された芳香族基を表し、R2−(CH 2 )m−基、及び−(CH 2 CH 2 O)n−CH 2 CH 2 −基(但し、mは、1〜30の整数を表し、nは1〜20の整数を表す)から選ばれる2価の有機基を表す。)式(I)で示される化合物の中で、記録感度と記録像の保存性に優れるという理由で、下記式(II)により表される1,5−(3−オキソペンチレン) ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)が感熱記録層中に含有されることがより好ましい。
Figure 0004325520
同様に記録感度と記録像の保存性に優れるという理由で、下記式(III)により表される1,5−ペンタメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)が感熱記録層中に含有されることがより好ましい。
Figure 0004325520
同様に記録感度と記録像の保存性に優れるという理由で、下記式(IV)により表される1,6−ヘキサメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)が感熱記録層中に含有されることがより好ましい。
Figure 0004325520
本発明の感熱記録体は、耐熱性を有し、記録感度と記録像の保存性に効果を有するものである。
感熱記録層中に使用する呈色剤として、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンを使用することで耐熱性が付与できるが、一方で、記録像の保存性が劣っていた。このため、呈色剤として1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンを使用する場合に、耐熱性、記録感度および記録像の保存性を改良するために前述のように併用する呈色剤、保存性改良剤を選択する方法等が提案されたが、十分満足される品質は得られていない。
今回、感熱記録層中に下記式(I)で示す化合物を添加することにより、呈色剤として使用する1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンの本来の耐熱性を損なうこと無しに、保存性を付与し、併せて記録感度が向上することを見出した。
Figure 0004325520
(ただし、式(I)において、Rは無置換の芳香族基、あるいは、メチル基及び塩素原子から選ばれた少なくとも一員により置換された芳香族基を表し、Rは2価の有機基を表す。)
上記の式(I)におけるR基については、無置換の芳香族基、あるいは、メチル基及び塩素原子から選ばれた少なくとも一員により置換された芳香族基を表し、具体的には、フェニル基、2−ナフチル基、p−トリル基、o−トリル基、m−トリル基、p−クロロフェニル基等を挙げることができる。
また、上記の式(I)におけるR基については、2価の有機基であれば特に制限はないが、以下のグループ(a)、(b)、(c)から選ばれる一員が望ましい。
(a)鎖状または環状脂肪族炭化水素より2つの水素を取り去って作る2価の基、特に−(CH)m−基(m=1〜30の整数)。
具体的には、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基あるいは、側鎖に置換基のある1−メチル−1,3−トリメチレン基、2,3−ジメチル−1,4−テトラメチレン基、1,4−シクロヘキシル基、1,4−シクロヘキサンジメチレン基などを挙げることができる。
(b)鎖状または環状脂肪族炭化水素の一部がヘテロ原子により置換されてなる化合物より2つの水素を取り去って作る2価の基、特に−(CHCHO)n−CHCH−基(n=1〜20の整数)。
具体的には、1,5−(3−オキソペンチレン)基、1,5−(3−チオペンチレン)基、1,8−(3,6−ジオキソオクチレン)基、2,5−(1−オキソシクロヘキシレン)基、1−オキソシクロヘキサン−2,5−ジメチレン基などを挙げることができる。
(c)アルキル基または、一部がヘテロ原子により置換されたアルキル基によって置換された芳香族化合物より、アルキル基または、一部がヘテロ原子により置換されたアルキル基から2つの水素を取り去って作る2価の基。
具体的には、α,α’−(p−キシリレン)基、α,α’−(m−キシリレン)基、β,β’−(1,4−ジ(ジメチレン)ベンゼン)基、γ,γ’−(1,4−ジ(ジメチレン)ベンゼン)基などを挙げることができる。
呈色剤である1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンと併用される本発明に関わる式(I)の化合物について、具体的な化合物として以下の通りである。メチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、メチレン ビス(3−(3’−(m−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、メチレン ビス(3−(3’−(o−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,2−ジメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,2−ジメチレン ビス(3−(3’−(m−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,2−ジメチレン ビス(3−(3’−(o−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,3−トリメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,3−トリメチレン ビス(3−(3’−(o−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,3−トリメチレン ビス(3−(3’−(m−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,4−テトラメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,4−テトラメチレン ビス(3−(3’−(o−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,4−テトラメチレン ビス(3−(3’−(m−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,5−ペンタメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,5−ペンタメチレン ビス(3−(3’−(m−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,5−ペンタメチレン ビス(3−(3’−(o−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,6−ヘキサメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,6−ヘキサメチレン ビス(3−(3’−(m−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,6−ヘキサメチレン ビス(3−(3’−(o−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,7−ヘプタメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,7−ヘプタメチレン ビス(3−(3’−(m−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,7−ヘプタメチレン ビス(3−(3’−(o−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,8−オクタメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,8−オクタメチレン ビス(3−(3’−(m−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,8−オクタメチレン ビス(3−(3’−(o−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,9−ノナメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,9−ノナメチレン ビス(3−(3’−(m−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,9−ノナメチレン ビス(3−(3’−(o−トルエンスルホニル)アウレイド)ベンゾエート)、1−メチルエチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1−メチルエチレン ビス(3−(3’−(o−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1−メチルエチレン ビス(3−(3’−(m−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,5−(3−オキソペンチレン) ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,5−(3−オキソペンチレン) ビス(3−(3’−(m−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,8−(3,6−ジオキサオクチレン) ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,8−(3,6−ジオキサオクチレン) ビス(3−(3’−(m−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,8−(3,6−ジオキサオクチレン) ビス(3−(3’−(o−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、α,α’−(1,4−シクロヘキサンジメチレン) ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、α,α’−(1,4−シクロヘキサンジメチレン) ビス(3−(3’−(o−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、α,α’−(p−キシリレン) ビス(3−(3’−(p− トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、α,α’−(p−キシリレン) ビス(3−(3’−(m−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)。
その中でも、記録感度と記録像の保存性に優れるという理由で、1,5−(3−オキソペンチレン) ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,5−ペンタメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)、1,6−ヘキサメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)が特に好ましい。
これらの化合物は、単独で用いられても良く、あるいはその2種以上を併用しても良い。
Figure 0004325520
(ただし、式(I)において、Rは無置換の芳香族基、あるいは、メチル基及び塩素原子から選ばれた少なくとも一員により置換された芳香族基を表し、Rは2価の有機基を表す。)
上記式(I)の化合物については、例えば特願2004−242569号公報の実施例に記載されている方法で合成することができる。
感熱記録層中の、本発明で使用される上記の式(I)で表される化合物の使用比率は、用いる塩基性染料に応じて適宜選択されるものであり、特に限定するものではないが、一般に塩基性染料1質量部に対して0.1〜2質量部、好ましくは0.2〜1質量部程度である。0.1質量部未満では記録像の保存性に劣り、2質量部を超えると記録感度の低下の恐れがある。
感熱記録層に使用される無色ないしは淡色の塩基性染料としては、各種公知のものが使用でき、具体的には、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、フルオラン等の青発色性染料、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン等の緑発色性染料、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニリノラクタム、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン等の赤発色性染料、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2,2−ビス{4−〔6’−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−3’−メチルスピロ〔フタリド−3,9’−キサンテン−2’−イルアミノ〕フェニル}プロパン、3−ジエチルアミノ−7−(3’−トリフルオロメチルフェニル)アミノフルオラン等の黒発色性染料、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド等の近赤外領域に吸収波長を有する染料等。勿論、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて二種以上を併用することもできる。
上記の如き塩基性染料と組み合わせて使用される呈色剤については、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンであるが、支障のない範囲で公知の各種の材料、例えば活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,4’‐ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ビス[(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド]ジフェニルスルホン、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホン等のフェノール性化合物、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸p−クミルフェニルエステル、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸p−ベンジルオキシフェニルエステル、N−(o−トルオイル)−p−トルエンスルホアミド、N−(p−トルエンスルホニル)−N’−(p−トリル)尿素等の分子内に−SONH−結合を有するもの、p−クロロ安息香酸、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸等の芳香族カルボン酸、およびこれら芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩、更にはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等の有機酸性物質等を併用することができる。
感熱記録層中に使用される塩基性染料と呈色剤との使用比率は、用いる塩基性染料や呈色剤の種類に応じて適宜選択されるものであり、特に限定するものではないが、一般に塩基性染料1質量部に対して1〜5質量部、好ましくは1.5〜3質量部程度である。
本発明の感熱記録層中には増感剤を添加してもよく、例えばステアリン酸アミド、メトキシカルボニル−N−ステアリン酸ベンズアミルド、N−ベンゾイルステアリン酸アミド、N−エイコサン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、N−メチロールステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジオクチル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1−イソプロピルフェニル−2−フェニルエタン等が例示され、支障のない範囲で併用できる。
本発明の感熱記録層中には保存性改良剤を添加してもよく、例えば2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、1−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α’,α’−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4’−チオビス(3−メチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェイトのナトリウムまたは多価金属塩、ビス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メタン等が挙げられる。
これらの物質を含む感熱記録層用塗液は、一般に水を分散媒体とし、ボールミル、アトライター、サンドミルなどの攪拌・粉砕機により染料、呈色剤、本発明に使用の特定化合物、増感剤等を一緒に又は別々に分散するなどして得られた材料を配合して調製される。
感熱記録層用塗液中には通常バインダーとして、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタン樹脂等の少なくとも一種が、感熱記録層の全固形分に対して5〜50質量%程度の範囲で配合される。
また、感熱記録層用塗液中には必要に応じて各種の助剤を添加することができ、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、脂肪酸金属塩等の分散剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、消泡剤、着色染料、および顔料等が適宜添加される。顔料としては、例えばカオリン、クレー、炭酸カルシウム、焼成クレー、焼成カオリン、酸化チタン、水酸化アルミニウム、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白土等の無機顔料やスチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生デンプン粒子等の有機顔料等が挙げられる。
本発明では、必要であれば、支持体と感熱記録層との間に、記録感度及び記録走行性をより高めるために、下塗り層を設けることもできる。下塗り層は、吸油量が70ml/100g以上、特に80〜150ml/100g程度の吸油性顔料及び/又は有機中空粒子及び/又は熱膨張性粒子、並びに接着剤を主成分とする下塗り層用塗液を支持体上に塗布乾燥して形成される。ここで、上記吸油量はJIS K5101の方法に従い求められる値である。
上記吸油性顔料としては、各種のものが使用できるが、具体例としては、焼成カオリン、無定形シリカ、軽質炭酸カルシウム、タルク等の無機顔料があげられる。これら吸油性顔料の一次粒子の平均粒子径は0.01〜5μm程度、特に0.02〜3μm程度であるのが好ましい。吸油性顔料の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般に下塗り層全固形分に対して50〜95質量%、特に70〜90質量%程度であるのが好ましい。
また、有機中空粒子としては、従来公知のもの、例えば、膜材がアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等からなる中空率が50〜99%程度の粒子が例示できる。ここで中空率は(d/D)×100で求められる値である。該式中、dは有機中空粒子の内径を示し、Dは有機中空粒子の外径を示す。有機中空粒子の平均粒子径は0.5〜10μm程度、特に1〜3μm程度であるのが好ましい。上記有機中空粒子の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般に下塗り層全固形分に対して20〜90質量%、特に30〜70質量%程度であるのが好ましい。
なお、上記吸油性無機顔料を有機中空粒子と併用する場合、吸油性無機顔料と有機中空粒子とは上記使用量範囲で使用し、且つ吸油性無機顔料と有機中空粒子の合計量が下塗り層全固形分に対して、40〜90質量%、特に50〜80質量%程度であるのが好ましい。
また、上記接着剤としては、前記感熱記録層に使用される接着剤、特にデンプン−酢酸ビニルグラフト共重合体、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン系ラテックス等が好ましい。
上記接着剤の使用割合は広い範囲で選択できるが、一般には下塗り層全固形分に対して5〜30質量%程度、特に10〜20質量%程度の量で使用するのが好ましい。
下塗り層の塗布量は、乾燥重量で3〜20g/m程度、好ましくは5〜12g/m程度とするのが好ましい。
本発明の感熱記録体は、記録層上に可塑剤や油等の薬品に対する記録像の保存性、或いは記録適性を改良する目的で保護層を設けるが保護層形成用塗液の調製方法については特に限定するものではなく、一般に水を分散媒体とし、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール等のバインダーとカオリン、軽質炭酸カルシウム、微粒子シリカ等の顔料を混合、攪拌して調製される。
更に、保護層用塗液中には、必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑剤、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の界面活性剤(分散剤、湿潤剤)、消泡剤、カリミョウバンや酢酸アルミニウム等の水溶性多価金属塩等の各種助剤を適宜添加することもできる。また耐水性を一層向上させるためにグリオキザ−ル、ホウ酸、ジアルデヒドデンプン、エポキシ系化合物等の硬化剤を併用することもできる。
特に、保護層中に、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ドデシル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の常温で液体の紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセルを保護層の全固形量に対して紫外線吸収剤が10〜40質量%となるように添加すると光暴露に対して地肌部の黄変や記録像の退色が著しく改良される。
下塗り層、感熱記録層および保護層の形成方法については特に限定されず、例えばエアーナイフコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアーブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング等の適当な塗布方法により下塗り層用塗液を支持体上に塗布・乾燥した後、感熱記録層用塗液、更に保護層用塗液を下塗り層上に塗布・乾燥する等の方法で形成される。なお、支持体としては、紙、プラスチックフィルム、合成紙、不織布、金属蒸着物等のうちから適宜選択して使用される。また、下塗り層用塗液の塗布量は乾燥重量で2〜12g/m、好ましくは3〜10g/m程度、感熱記録層用塗液の塗布量は乾燥重量で2〜12g/m、好ましくは3〜10g/m程度、保護層用塗液の塗布量は乾燥重量で0.5〜15g/m、好ましくは1.0〜8g/m程度の範囲で調節される。
なお、必要に応じて感熱記録体の裏面側にも保護層を設け、一層保存性を高めたり、強光沢を持たせることも可能である。各層塗抹後にスーパーカレンダー掛け等の平滑化処理を施したり、あるいは記録体裏面に粘着剤処理を施して粘着ラベルに加工したり、磁気記録層や印刷用塗被層さらには熱転写記録層を設けるなど、感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。なお、例中の「部」および「%」は、特に断らない限りそれぞれ「質量部」および「質量%」を示す。
実施例1
・下塗り層用塗液の調製
焼成クレー(商品名:アンシレックス、吸油量110ml/100g、EC社製)40部、平均粒子径が1.0μmの有機中空粒子(内径/外径:0.7、膜材:ポリスチレン)の40%分散液100部、ポリアクリル酸ナトリウムの40%水溶液1部、固形濃度48%のスチレン・ブタジエン系ラテックス14部、ポリビニルアルコール(ケン化度88%、重合度1000)の10%水溶液50部および水40部からなる組成物を混合攪拌し下塗り層用塗液を得た。
・A液調製
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部、メチルセルロースの5%水溶液5部および水40部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が0.5μmになるまで粉砕した。
・B液調製
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(商品名:ビスフェノールAP、本州化学社製)20部、ポリビニルアルコ−ル(商品名:ゴ−セランL−3266、日本合成化学社製)の10%水溶液20部および水10部からなる組成物を縦型サンドミル(アイメックス社製)にて、粒径1μmになるまで分散した。
・C液調製
1,5−(3−オキソペンチレン) ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)20部、ポリビニルアルコ−ル(商品名:ゴ−セランL−3266、日本合成化学社製)の10%水溶液20部および水30部からなる組成物を縦型サンドミル(アイメックス社製)にて、粒径1μmになるまで分散した。
・D液調製
シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル(商品名:HS−3520、大日本インキ化学工業社製)10部、シュウ酸ジ−p−クロルベンジルエステル(商品名:HS−3519、大日本インキ化学工業社製)10部、ポリビニルアルコ−ル(商品名:ゴ−セランL−3266、日本合成化学社製)の10%水溶液20部および水10部からなる組成物を縦型サンドミル(アイメックス社製)にて、粒径1μmになるまで分散した。
・感熱記録層用塗液の調製
A液60部、B液50部、C液35部、D液40部、ポリビニルアルコールの10%水溶液170部、ステアリン酸亜鉛の36%分散体(商品名:ハイドリンZ−8、中京油脂社製)12部および炭酸カルシウム(商品名:ブリリアント15、白石工業社製)の60%分散体50部を混合攪拌して調製した。
・感熱記録体の作成
44g/mの上質紙の片面に、下塗り層用塗液を乾燥後の塗布量が7g/mとなるように塗布乾燥した後、感熱記録層用塗液を上記の下塗り層上に乾燥後の塗布量が5g/mとなるように塗布乾燥した後、スーパーカレンダー処理を行い感熱記録体を得た。
実施例2
実施例1のC液調製において、1,5−(3−オキソペンチレン) ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)の代わりに、1,5−ペンタメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3
実施例1のC液調製において、1,5−(3−オキソペンチレン) ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)の代わりに、1,6−ヘキサメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例1
実施例1のC液を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例2
実施例1のC液調製において、1,5−(3−オキソペンチレン) ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)の代わりに、2,2’−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ジエチルエーテル(商品名:D−90、日本曹達社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例3
実施例1のC液調製において、1,5−(3−オキソペンチレン) ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)の代わりに、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン(商品名:DH−43、旭電化社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例4
実施例1のB液調製において、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンの代わりに、4,4’−イソプロピリデンジフェノール(商品名:ビスフェノールA、三井化学社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
を得た。
かくして得られた感熱記録体について以下の評価試験を行い、その結果を表1に記載した。
〔発色性〕
得られた感熱記録体を感熱評価機(商品名:TH−PMD、大倉電気社製)を用い、印加エネルギー0.34mJ/dotにて発色させ、得られた記録像の発色濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)のビジュアルモードにて測定した。
〔耐高温性〕
上記〔発色性〕評価試験で得られた記録後の感熱記録体を、90℃中に24時間放置した後の記録像の発色濃度と地肌部濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)のビジュアルモードにて測定し、耐高温性を評価した。
〔耐水性〕
上記〔発色性〕評価試験で得られた記録後の感熱記録体を、20℃の水道水に30時間浸漬放置した後の記録像の発色濃度と地肌部濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)のビジュアルモードにて測定し、耐水性を評価した。
〔耐可塑剤性〕
ポリプロピレンパイプ(40mmΦ管)上に塩化ビニルラップフィルム(三井化学社製)を3重に巻きつけ、その上に上記〔発色性〕評価試験で得られた記録後の感熱記録体を印字発色面が外になるように挟み、更にその上から塩化ビニルラップフィルムを5重に巻きつけ、20℃で48時間放置後の記録像の発色濃度と地肌部濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)のビジュアルモードにて測定し、耐可塑剤性を評価した。
Figure 0004325520

Claims (4)

  1. 支持体上に、無色ないしは淡色の塩基性染料、呈色剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、呈色剤が1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンであり、更に式(I)で示される化合物が感熱記録層中に含有されることを特徴とする感熱記録体。
    Figure 0004325520
    (ただし、式(I)において、R1は無置換の芳香族基、あるいは、メチル基及び塩素原子から選ばれた少なくとも一員により置換された芳香族基を表し、R2−(CH 2 )m−基、及び−(CH 2 CH 2 O)n−CH 2 CH 2 −基(但し、mは、1〜30の整数を表し、nは1〜20の整数を表す)から選ばれる2価の有機基を表す。)
  2. 式(I)で示される化合物が、下記式(II)
    Figure 0004325520
    により表される1,5−(3−オキソペンチレン) ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)であり、式(II)で示される化合物が、感熱記録層中に含有される請求項1記載の感熱記録体。
  3. 式(I)で示される化合物が、下記式(III)
    Figure 0004325520
    により表される1,5−ペンタメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)であり、式(III)で示される化合物が、感熱記録層中に含有される請求項1記載の感熱記録体。
  4. 式(I)で示される化合物が、下記式(IV)
    Figure 0004325520
    により表される1,6−ヘキサメチレン ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)であり、式(IV)で示される化合物が、感熱記録層中に含有される請求項1記載の感熱記録体。
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