JP2020082489A - 感熱記録体 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱地肌かぶり性に優れ、記録濃度が高い感熱記録体を提供する。【解決手段】染料前駆体および顕色剤を含有する感熱記録層を支持体の一方の面に有する感熱記録体であって、前記顕色剤が、4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンを含有し、前記顕色剤の平均粒子径が0.2〜1.8μmであり、前記感熱記録層が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれる少なくとも1種の第一水溶性樹脂を含有し、前記第一水溶性樹脂の含有量が、前記感熱記録層の全固形分に対して0.1〜3質量%であることを特徴とする感熱記録体である。【選択図】なし

Description

本発明は、顕色剤として4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンを用いた感熱記録体に関するものである。
無色または淡色のロイコ染料と、フェノール類または有機酸との加熱発色反応を利用して発色画像を記録する感熱記録体は、広く実用化されている。このような感熱記録体は、単に加熱するだけで発色画像が形成されるため、記録装置をコンパクトにでき、記録装置の保守も容易で、騒音の発生が少ないなどの利点を有している。そのため、感熱記録体は、ファクシミリ、コンピューターの出力機、ラベルプリンターなどの発行機、自動券売機、CD・ATM、飲食店等の注文伝票出力機、科学研究用機器のデータ出力機などにおける各種情報記録材料として広範囲に使用されている。
感熱記録体の応用範囲の拡大に伴い、使用方法も多様化しており、厳しい条件下での使用が増加してきている。記録部の油や可塑剤、事務用品、ハンドクリーム等、種々の薬品に対する保存性や、捺印性が良好なことも必要となる。高温、多湿などの苛酷な条件下におかれる機会が増えてきたため、白紙部が着色する、いわゆる地肌かぶりという現象が顕在化してきた。地肌かぶりが発生すると、印字品質やバーコード読取適性などが低下するため、感熱記録体の商品特性上問題となる。
このような問題を解消するために、顕色剤として、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンなどのヒドロキシジフェニルスルホン誘導体類や、ジフェニルスルホン架橋型化合物の少なくとも1種を併用することがあるが、耐熱地肌かぶりの改善には不十分である。
一般に、感熱記録体で使用される染料、顕色剤、増感剤等は、湿式分散により微粒子化して使用されるが、感熱記録体の高感度化の要請により、最近では、微粒子のさらなる微小化が進められている。ところが、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン粒子の微小化を進めると、分散液調製のための湿式粉砕中に、あるいは調製された分散液の保存中に結晶成長が起こることが分かった。特に4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを1μm以下の微粒子にまで微粉砕もしくは分散させた場合、結晶成長の傾向が顕著である。この結晶成長は4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンの水和化現象に因るものであり、生成する結晶は水和物であると考えられている。このような水和物が生成すると、顕色剤の融点が低下し、耐熱性が低下する。そのため、当該水和物を含む顕色剤分散液を用いて製造された感熱記録体は地肌かぶりを生じ易い。
顕色剤微粒子の水和を防止する方策として、例えば、特許文献1には、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンに、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン等を所定量添加する方法が開示されている。また、特許文献2には、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンにヒドロキシプロピルメチルセルロース等を添加して湿式粉砕することによって水和を防止する方法が開示されている。
特許第4591445号公報 特開2005−335254号公報
しかし、特許文献1や特許文献2に記載の方法は、耐熱性にさらに改善の余地を残すものであった。特に近年は、使用方法の多様化により、感熱記録体に対して、より高い耐熱地肌かぶり性と、記録濃度のさらなる向上が求められている。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の課題は、耐熱地肌かぶり性に優れ、記録濃度が高い感熱記録体を提供することである。
本発明者は、耐熱地肌かぶり性を向上させるために、顕色剤について検討を進めた。その結果、4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンという顕色剤が、特定の水溶性樹脂と併用することにより、優れた記録濃度を保持しつつ、従来の4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン等の顕色剤よりも優れた耐熱地肌かぶり性を発揮することを見出した。本発明はこのような知見を踏まえて完成するに至ったものである。すなわち、本発明は以下のような構成を有している。
(1)染料前駆体および顕色剤を含有する感熱記録層を支持体の一方の面に有する感熱記録体であって、前記顕色剤が、4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンを含有し、前記顕色剤の平均粒子径が0.2〜1.8μmであり、前記感熱記録層が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれる少なくとも1種の第一水溶性樹脂を含有し、前記第一水溶性樹脂の含有量が、前記感熱記録層の全固形分に対して0.1〜3質量%であることを特徴とする感熱記録体。
(2)前記第一水溶性樹脂の含有量が、前記顕色剤に対して0.5〜10質量%であることを特徴とする前記(1)に記載の感熱記録体。
(3)前記感熱記録層がさらに、カルボン酸変性ポリビニルアルコールおよびスルホン酸変性ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種の第二水溶性樹脂を含有することを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載の感熱記録体。
(4)前記第二水溶性樹脂の含有量が、前記感熱記録層の全固形分に対して0.5〜15質量%であることを特徴とする前記(3)に記載の感熱記録体。
本発明の感熱記録体は、耐熱地肌かぶり性に優れ、記録濃度が高い。
本発明の実施形態について説明する。但し、本発明の実施形態は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態の感熱記録体は、染料前駆体、顕色剤および水溶性樹脂を含有する感熱記録層を支持体の一方の面に有している。以下、感熱記録体を構成する材料について説明する。
[支持体]
支持体は、種類、形状、寸法等に格別の限定はなく、例えば、上質紙(酸性紙、中性紙)、中質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、グラシン紙、樹脂ラミネート紙、ポリオレフィン系合成紙、合成繊維紙、不織布、合成樹脂フィルム等の他、各種透明支持体等の中から適宜選択して使用することができる。支持体の厚みは特に制限されず、通常、20〜200μm程度である。
[感熱記録層]
(染料前駆体)
代表的な染料前駆体として、無色又は淡色のロイコ染料がある。ロイコ染料には、トリフェニルメタン系、フルオラン系、ジフェニルメタン系化合物などがあり、適宜選択して使用することができる。また、ロイコ染料には、赤、朱、マゼンタ、青、シアン、黄、緑、黒等の発色色調を有する染料があり、適宜選択して使用することができる。
染料前駆体としては、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、フルオラン等の青発色性染料、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン等の緑発色性染料、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニリノラクタム、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン等の赤発色性染料、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2,2−ビス{4−〔6’−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−3’−メチルスピロ〔フタリド−3,9’−キサンテン−2’−イルアミノ〕フェニル}プロパン、3−ジエチルアミノ−7−(3’−トリフルオロメチルフェニル)アミノフルオラン等の黒発色性染料、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド等の近赤外領域に吸収波長を有する染料等が挙げられる。勿論、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて2種以上を併用することもできる。なかでも、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、及び3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランは記録濃度、印字保存性に優れているため、好ましく用いられる。
染料前駆体の含有量は、感熱記録層の全固形分に対して5〜30質量%が好ましく、7〜30質量%がより好ましく、7〜25質量%が更に好ましい。染料前駆体の含有量を5質量%以上にすると発色濃度が向上し、染料前駆体の含有量を30質量%以下にすると耐熱性が向上する。また、感熱記録層中における染料前駆体の面積あたりの含有量は、好ましくは0.2〜2.0g/m、より好ましくは0.4〜1.5g/mである。染料前駆体の面積あたりの含有量は、高速液体クロマトグラフィー法等により測定することができる。
染料前駆体は、感熱記録体の感度を向上させるために、粉砕した微粒子として使用される。染料前駆体の平均粒子径は、0.2〜2.0μmが好ましく、0.3〜1.0μmがより好ましい。染料前駆体の平均粒子径は、レーザー回折法等によって測定することができる。
(顕色剤)
本実施形態では、顕色剤の必須の成分として、4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンを使用する。本発明者は、顕色剤として4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンと特定の水溶性樹脂を併用すると、優れた記録濃度を保持しつつ、感熱記録体に非常に優れた耐熱地肌かぶり性を付与し得ることを見出した。
顕色剤は、感熱記録体の記録濃度(感度)を向上させるために、粉砕した微粒子として使用される。そのため、顕色剤の平均粒子径は、0.2〜1.8μmである。顕色剤の平均粒子径は、0.4〜1.5μmがより好ましい。顕色剤の平均粒子径は、レーザー回折法等によって測定することができる。顕色剤の平均粒子径が1.8μmを超えると、地肌かぶりが改善されることがあるが、記録濃度が低下する。
顕色剤の含有量は、感熱記録層の全固形分に対して5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。
顕色剤は、4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン以外にも多くの種類が知られている。4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン以外の顕色剤は、発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて、4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンと組み合わせて使用することができる。但し、4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン以外の顕色剤は、顕色剤の合計量のうち、40質量%以下であることが好ましい。4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン以外の顕色剤の例としては、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンなどのフェノール性化合物、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、4,4’−ビス(N−p−トリルスルホニルウレア)ジフェニルメタン、N−p−トリルスルホニル−N’−p−ブトキシフエニルウレア、N−p−トリルスルホニル−N’−3−(p−トリルスルホニルオキシ)フェニルウレアなどの分子内にスルホニル基とウレイド基を有する化合物、下記一般式(1)で表されるジフェニルスルホン架橋型化合物、4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホン等のウレアウレタン化合物、N−[2−(3−フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド化合物、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸などの芳香族カルボン酸の亜鉛塩化合物などが挙げられる。
Figure 2020082489
(式中、nは1〜6の整数を表す。)
(水溶性樹脂)
本実施形態では、4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンが水和物を生成することを抑制するために、感熱記録層に第一水溶性樹脂を含有させる。第一水溶性樹脂としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びメチルセルロースからなる群から選ばれる少なくとも1種が使用される。これらの第一水溶性樹脂は、4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンと共存することで、4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンが水和物を形成するのを抑制する効果を有している。
第一水溶性樹脂の含有量は、感熱記録層の全固形分に対して0.1〜3質量%であり、好ましくは0.2〜2質量%である。また、第一水溶性樹脂の含有量は、顕色剤に対しては0.5〜10質量%であることが好ましく、0.5〜3質量%であることがより好ましい。
感熱記録層はさらに、上記の第一水溶性樹脂に加えて、第二水溶性樹脂を含有することが好ましい。第二水溶性樹脂としては、カルボン酸変性ポリビニルアルコールおよびスルホン酸変性ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種が使用される。第二水溶性樹脂は、BPSの分散性をより一層高める効果を有している。
第二水溶性樹脂は、感熱記録層の全固形分に対して0.5〜15.0質量%含有させることが好ましく、1.0〜10.0質量%含有させることがより好ましい。また、第二水溶性樹脂は、顕色剤に対して5〜20質量%含有させることが好ましく、7〜15質量%含有させることがより好ましい。
第一水溶性樹脂と第二水溶性樹脂の合計量は、感熱記録層の全固形分に対して0.6〜18.0質量%含有させることが好ましく、1.2〜12.0質量%含有させることがより好ましい。また、第一水溶性樹脂と第二水溶性樹脂の合計量は、顕色剤に対して5〜20質量%含有させることが好ましく、7〜15質量%含有させることがより好ましい。
後記するように、顕色剤として4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンを使用し、上記の第一水溶性樹脂を含有させることによって、90℃で1時間加熱後における感熱記録体の色濃度の変化を0.15以下、さらには0.10以下とすることが可能となった。従来は、耐熱地肌かぶり性の評価は60℃で1時間といった条件で行なっていた。このように本実施形態の感熱記録体は、極めて優れた耐熱地肌かぶり性を有している。
感熱記録層にはさらに、バインダーを含有させることができる。バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール及びその誘導体、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、カゼイン、ゼラチン及びそれらの誘導体等の水溶性高分子材料、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体等の水不溶性重合体のラテックス等を挙げることができる。これらは、1種単独又は2種以上を併用して使用することができる。これらの少なくとも1種を、感熱記録層の全固形量中、好ましくは5〜50質量%程度、より好ましくは10〜40質量%程度の範囲で配合される。
感熱記録層には、必要に応じて、公知の保存性改良剤、増感剤等を適宜含有させることができる。保存性改良剤、増感剤等の助剤は、染料前駆体を固体分散微粒子の形態で使用するときと同じ方法で水中に分散させ、感熱記録層用塗液の調製の際に混合すればよい。また、これらの助剤を溶剤に溶解し、水溶性樹脂を乳化剤として用いて水中で乳化させて使用することもできる。
本発明では、感熱記録層中に、主に発色像の保存性をより一層高めるために、保存性改良剤を更に含有させることができる。このような保存性改良剤としては、例えば、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4’−〔1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)〕ビスフェノール、4,4’−〔1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)〕ビスフェノール等のフェノール化合物;4−ベンジルオキシフェニル−4’−(2−メチル−2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニルスルホン、4−(2−メチル−1,2−エポキシエチル)ジフェニルスルホン、4−(2−エチル−1,2−エポキシエチル)ジフェニルスルホン等のエポキシ化合物;並びに1,3,5−トリス(2,6−ジメチルベンジル−3−ヒドロキシ−4−tert−ブチル)イソシアヌル酸等のイソシアヌル酸化合物から選ばれる少なくとも1種以上を用いることができる。もちろん、これらに制限されるものではなく、また必要に応じて2種以上の化合物を併用することもできる。
保存性改良剤を使用する場合、その使用量は、保存性改良のために有効な量とすればよく、通常は、感熱記録層の全固形分に対して1〜30質量%程度が好ましく、5〜20質量%程度がより好ましい。
本発明における感熱記録層中には増感剤を含有させることもできる。これにより、記録濃度を高めることができる。増感剤としては、例えば、ステアリン酸アミド、メトキシカルボニル−N−ステアリン酸ベンズアミルド、N−ベンゾイルステアリン酸アミド、N−エイコサン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、N−メチロールステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジオクチル、ジフェニルスルホン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、1,2−ジフェノキシメチルベンゼン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1−イソプロピルフェニル−2−フェニルエタン、アジピン酸ジ−o−クロルベンジル、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1,3−ビス(2−ナフトキシ)プロパン、ジフェニル、ベンゾフェノン等が挙げられる。これらは支障のない範囲で併用できる。増感剤の含有割合は、増感のために有効な量とすればよく、通常は、感熱記録層の全固形分に対して2〜40質量%程度が好ましく、5〜25質量%程度がより好ましい。
感熱記録層には、必要に応じて、発明の効果を損なわない範囲内で、架橋剤、ワックス類、金属石鹸、有色染料、有色顔料、蛍光染料、撥油剤、消泡剤、粘度調節剤等を含有させることができる。
感熱記録層中には、バインダーを硬化させる架橋剤を含有させることができる。架橋剤を含有させることにより、感熱記録層の耐水性を向上させることができる。架橋剤としては、例えば、グリオキザール等のアルデヒド系化合物、ポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物、エポキシ系化合物、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、グリオキシル酸塩、ジメチロールウレア化合物、アジリジン化合物、ブロックイソシアネート化合物、過硫酸アンモニウム、塩化第二鉄、塩化マグネシウム、四硼酸ソーダ、四硼酸カリウム等の無機化合物、硼酸、硼酸トリエステル、硼素系ポリマー、ヒドラジド化合物、グリオキシル酸塩等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて使用してもよい。架橋剤の使用量は、感熱記録層の全固形分100質量部に対し、1〜10質量部程度の範囲が好ましい。
ワックス類としては、パラフィンワックス、カルナバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリオレフィンワックス、ポリエチレンワックス等のワックス、ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、及びこれらの誘導体等を挙げることができる。
金属石鹸としては、高級脂肪酸多価金属塩、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸亜鉛等を挙げることができる。有色染料、有色顔料、蛍光染料、撥油剤、消泡剤、粘度調節剤等は、公知のものを適宜用いることができる。
感熱記録層用の塗液は、例えば、水を分散媒体とし、染料前駆体および顕色剤の微粒子、バインダー、保存性改良剤、増感剤等を共に、或いは別々に分散した分散液を用いて、調製される。感熱記録層用塗液の塗布量は、乾燥重量で好ましくは2〜12g/m、より好ましくは2〜8g/m、更に好ましくは2〜7g/mとなるように支持体上に塗布される。
[下塗り層]
支持体と感熱記録層との間に、必要に応じて、下塗り層を設けることができる。下塗り層を設けることにより、記録濃度をより高めることができる。下塗り層は、顔料、有機中空粒子及び熱膨張性粒子の少なくとも1種、並びにバインダーを含有する下塗り層用塗液を支持体上に塗布及び乾燥して形成される。下塗り層に、シリカ、焼成カオリン等の空隙率の高い顔料を使用することにより、感熱記録層の記録濃度を上げることができる。また、下塗り層中にプラスチックピグメント、中空粒子、発泡体等を含有させることは、感熱記録層の記録濃度の向上に効果がある。下塗り層用塗液の塗布量は、乾燥重量で3〜20g/mが好ましく、4〜12g/mがより好ましい。
下塗り層中のバインダーとしては、感熱記録層に使用できるバインダーの中から適宜選択することができる。これらのバインダーの中でも、バリア性を向上する観点から、澱粉−酢酸ビニルグラフト共重合体、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン系ラテックス等が好ましい。
[保護層]
感熱記録層の上にさらに保護層を設けることができる。保護層は、例えば、バインダー、必要により顔料、架橋剤、その他助剤等を混合することにより調製される。バインダー及び顔料としては、前記の感熱記録層で例示したような材料を使用することができる。顔料を含有させることにより、サーマルヘッドに対するカス付着、及びスティッキング防止することができる。また、架橋剤を添加することによって、保護層に耐水性を付与することが可能である。保護層は、水を分散媒体として、保護層用塗液を、乾燥重量で好ましくは0.1〜15g/m、より好ましくは0.5〜8g/mとなるように、感熱記録層上に塗布して形成される。
[感熱記録体]
支持体上に上記の各層を形成する方法としては、エアナイフ法、ブレード法、グラビア法、ロールコーター法、スプレー法、ディップ法、バー法、カーテン法、スロットダイ法、スライドダイ法、エクストルージョン法等の既知の塗布方法のいずれを利用してもよい。また、各塗液は1層ずつ塗布及び乾燥して各層を形成してもよく、同一の塗液を2層以上に分けて塗布してもよい。さらに、2つ以上の層を同時に塗布する同時多層塗布を行ってもよい。
記録濃度を高めて、画像均一性を向上する観点から、各層を形成し終えた後、又は全ての層を形成し終えた後の任意の過程で、スーパーカレンダーやソフトカレンダー等の既知の方法を用いて平滑化処理することが好ましい。
本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、特に断わらない限り、「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
(実施例1)
(1)下塗り層用塗液の調製
焼成カオリン60部を水80部に分散して得られた分散物に、微小中空粒子75.5部、スチレン・ブタジエン系ラテックス31.3部と、カルボキシメチルセルロース2部、同じくカルボキシメチルセルロース1部、及び水95.5部を混合攪拌して、下塗り層用塗液を得た。ここで、
焼成カオリン:商品名アンシレックス93、BASF社製
微小中空粒子:商品名ローペイクSN−1055、ダウ ケミカル社製、固形分濃度26.5%
スチレン・ブタジエン系ラテックス:商品名L−1571、旭化成ケミカルズ社製、固形分濃度48%
カルボキシメチルセルロース:商品名セロゲン7A、第一工業製薬社製
カルボキシメチルセルロース:商品名セロゲンAGガム、第一工業製薬社製
(2)ロイコ染料分散液(A液)調製
3−ジ−(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン40部、ポリビニルアルコール(重合度500、鹸化度88%)の10%水溶液40部、及び水20部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.5μmになるまで粉砕してロイコ染料分散液(A液)を得た。
(3)顕色剤分散液(B−1液)調製
4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン40部、ポリビニルアルコール(重合度500、鹸化度88%)の10%水溶液40部、及び水20部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.7μmになるまで粉砕して顕色剤分散液(B−1液)を得た。
(4)増感剤分散液(C液)調製
シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル(商品名:HS−3520、DIC社製)40部、ポリビニルアルコール(重合度500、鹸化度88%)の10%水溶液40部、及び水20部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が1.0μmになるまで粉砕して増感剤分散液(C液)を得た。
(5)感熱記録層用塗液の調製
A液29.5部、B−1液59.1部、C液45.5部、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの10%水溶液18部、完全鹸化ポリビニルアルコールの10%水溶液45部、ブタジエン系共重合体ラテックス9.4部、軽質炭酸カルシウム25.1部、パラフィンワックス11.7部、及び水120部を混合撹拌して感熱記録層用塗液を得た。ここで、
完全鹸化ポリビニルアルコール:商品名PVA110、鹸化度:99モル%、平均重合度:1000、クラレ社製
ブタジエン系共重合体ラテックス:商品名L−1571、旭化成社製、固形分濃度48%
軽質炭酸カルシウム:商品名Brilliant−15、白石工業社製
パラフィンワックス:商品名ハイドリンL−700、中京油脂社製、固形分濃度30%
(6)保護層用塗液の調製
アセトアセチル変性ポリビニルアルコールの10%水溶液300部、カオリン63部、ステアリン酸亜鉛13.9部、及び水300部からなる組成物を混合撹拌して保護層用塗液を得た。ここで、
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール:商品名ゴーセネックスZ−200、鹸化度:99.4モル%、平均重合度:1000、変性度:5モル%、日本合成化学工業社製
カオリン:商品名HYDRAGLOSS90、KaMin LLC社製)
ステアリン酸亜鉛:商品名ハイドリンZ−8、中京油脂社製、固形分濃度36%
(7)感熱記録体の作製
坪量60g/mの上質紙の片面上に、下塗り層用塗液、感熱記録用塗液、及び保護層用塗液を乾燥後の塗布量がそれぞれ6.0g/m、4.0g/m、及び2.5g/mとなるように塗布・乾燥して、下塗り層、感熱記録層、及び保護層を順次形成した後、スーパーカレンダーで表面を平滑化して感熱記録体を得た。
(実施例2)
(8)顕色剤分散液(B−2液)調製
4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン40部、カルボン酸変性ポリビニルアルコール(商品名SD−1000、クラレ社製)の10%水溶液40部、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの10%水溶液4部、及び水17部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.7μmになるまで粉砕して顕色剤分散液(B−2液)を得た。
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、顕色剤分散液(B−1)59.1部を、顕色剤分散液(B−2)59.1部とし、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの10%水溶液18部を0部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例3)
(9)顕色剤分散液(B−3液)調製
4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン40部、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの10%水溶液8部、及び水44.7部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.7μmになるまで粉砕して顕色剤分散液(B−3液)を得た。
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、顕色剤分散液(B−1)59.1部を、顕色剤分散液(B−3)59.1部とし、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの10%水溶液18部を0部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(比較例1)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの10%水溶液18部を0部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(比較例2)
(10)顕色剤分散液(B−4液)調製
4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン40部、ポリビニルアルコール(重合度500、鹸化度88%)の10%水溶液40部、及び水20部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が2.0μmになるまで粉砕して顕色剤分散液(B−4液)を得た。
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、顕色剤分散液(B−1)59.1部を、顕色剤分散液(B−4)59.1部とし、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの10%水溶液18部を0部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(比較例3)
(11)顕色剤分散液(B−5液)調製
4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンの代わりに、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを使用した。4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを40部、ポリビニルアルコール(重合度500、鹸化度88%)の10%水溶液40部、及び水20部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.7μmになるまで粉砕して顕色剤分散液(B−5液)を得た。
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、顕色剤分散液(B−1)59.1部を、顕色剤分散液(B−5)59.1部とし、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの10%水溶液18部を0部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
[感熱記録体の評価]
得られた感熱記録体を、下記の項目について評価し、その結果を表1に示した。
(耐熱地肌かぶり性:90℃における地肌かぶり濃度)
90℃の環境下で1時間、各感熱記録体を放置し、白紙部分をマクベス濃度計(RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。数値が大きい程、地肌かぶりの濃度が高いことを示しており、地肌かぶり濃度が0.15以下は実用上問題がなく、0.10以下がより好ましい。
(記録濃度)
感熱記録評価機(商品名:TH−PMD、大倉電機社製)を用い、印加エネルギー:0.17mJ/dotにて各感熱記録体を記録し、得られた印字部をマクベス濃度計(RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。数値が大きい程、印字の濃度が濃いことを示しており、記録濃度については、実用上、1.00以上であることが必要とされる。
Figure 2020082489
表1から分かるように、実施例1〜3の感熱記録体は、90℃における地肌かぶりが小さく、耐熱地肌かぶり性に優れ、記録濃度が高いものであった。特に、実施例2と実施例3の感熱記録体は、90℃における地肌かぶりが0.10以下であり、優れた耐熱地肌かぶり性を有していた。一方、比較例1は、第一水溶性樹脂のヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用しないものであり、90℃における地肌かぶりに劣るものであった。比較例2は、第一水溶性樹脂のヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用せず、顕色剤の平均粒子径が大きいものであり、記録濃度に劣るものであった。比較例3は、4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンの代わりに4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを用い、第一水溶性樹脂のヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用しないものであり、90℃における地肌かぶりに劣るものであった。

Claims (4)

  1. 染料前駆体および顕色剤を含有する感熱記録層を支持体の一方の面に有する感熱記録体であって、
    前記顕色剤が、4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンを含有し、
    前記顕色剤の平均粒子径が0.2〜1.8μmであり、
    前記感熱記録層が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群から選ばれる少なくとも1種の第一水溶性樹脂を含有し、
    前記第一水溶性樹脂の含有量が、前記感熱記録層の全固形分に対して0.1〜3質量%であることを特徴とする感熱記録体。
  2. 前記第一水溶性樹脂の含有量が、前記顕色剤に対して0.5〜10質量%であることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録体。
  3. 前記感熱記録層がさらに、カルボン酸変性ポリビニルアルコールおよびスルホン酸変性ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種の第二水溶性樹脂を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の感熱記録体。
  4. 前記第二水溶性樹脂の含有量が、前記感熱記録層の全固形分に対して0.5〜15質量%であることを特徴とする請求項3に記載の感熱記録体。
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