JPH05309951A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JPH05309951A
JPH05309951A JP4114699A JP11469992A JPH05309951A JP H05309951 A JPH05309951 A JP H05309951A JP 4114699 A JP4114699 A JP 4114699A JP 11469992 A JP11469992 A JP 11469992A JP H05309951 A JPH05309951 A JP H05309951A
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JP
Japan
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hydroxy
color
developer
recording material
thermosensitive
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JP4114699A
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English (en)
Inventor
Masaki Nishimura
匡樹 西村
Kunitaka Toyofuku
邦隆 豊福
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 顕色剤として用いられる4−ヒドロキシ−
4′−イソプロポキシジフェニルスルホンの湿式分散工
程において、水和物の生成を防止し、高温時に地肌かぶ
りの起こらない感熱記録体を得る。 【構成】 4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフ
ェニルスルホンの湿式分散微粒子化の際に、メチルセル
ロースおよびヒドロキシエチルメチルセルロースより選
ばれた少なくとも1種からなる水和防止剤を用い、この
ようにして得られた顕色剤を含む感熱発色層をシート状
支持体上に形成して感熱記録体を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱記録体に関するも
のであり、更に詳しく述べるならば、白色度、および記
録画像の保存性に優れた感熱記録体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】通常無色または淡色のロイコ染料と、フ
ェノール類または有機酸との加熱発色反応を利用して発
色画像を記録する感熱記録体は、特公昭43−4160
号、特公昭45−14039号、および特公昭48−2
7736号などに開示されており、かつ広く実用化され
ている。このような感熱記録体は、単に加熱するだけで
発色画像が形成されること、記録装置を比較的コンパク
トなものにすることができること、および保守が容易で
あって、騒音の発生がないことなどの利点により、近
年、ファクシミリ、コンピューターの出力機、ラベル、
自動券売機、CD・ATM、ファミリーレストランの注
文伝票出力機、科学研究用機器のデータ出力機、プリン
ターなどの各種情報記録材料として広範囲に使用されて
いる。
【0003】このような感熱記録体の応用範囲の拡大に
伴い、感熱記録体が、化粧用クリーム、又は油、あるい
は可塑剤を含んだポリマーシートに触れたり、高温、高
湿などの苛酷な条件下におかれる機会が増えてきた。例
えば、顕色剤として従来より用いられてきている2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェ
ノールA)、またはp−ヒドロキシ安息香酸ベンジル
(特開昭52−140483号)などを用いた感熱記録
体では、発色画像を高温、高湿下に置いたときに画像部
の発色濃度が低下し、また、それを可塑剤および油等と
接触させたときに画像は読み取り不可能なレベルまで消
色してしまうという現像が認められる。一方、これらの
条件下において、白紙部が着色し、いわゆる地肌かぶり
が生ずることも認められている。
【0004】上記のような問題点を解消し得る顕色剤と
して、各種ヒドロキシジフェニルスルホン誘導体類が開
発され使用されている。中でも、4−ヒドロキシ−4′
−イソプロポキシジフェニルスルホンは、得られる感熱
発色層の白色度および感度が高く、また得られる発色画
像の保存性が優れているなどの利点を有する顕色剤とし
て知られている。
【0005】一般に、感熱記録体で使用される染料、顕
色剤、増感剤等は、湿式分散により微粒子化して使用さ
れるが、感熱記録体の高感度化の要請により、最近で
は、粒子のより微小化が進められる傾向にある。ところ
が、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニル
スルホン粒子の微小化を進めると、その融点が極端に低
下し、感熱記録体の白紙部に、高温時に激しい地肌かぶ
りが発生することが認められた。
【0006】感熱記録体は、保管中、または機器にセッ
トされた状態で、或いは印字後においても、比較的高温
にさらされることがあるが、このような時に地肌かぶり
を生ずることは避けなければならない。この地肌かぶり
の尺度として、70℃の鉄板に5秒間接触させた時の白
地部の着色濃度を用い、これを静的感度と定義する。こ
の値はできるだけ低いことが望ましく、実用的には0.
2以下であることが望ましい。
【0007】本発明者らは、上記融点低下によって、4
−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホ
ン含有感熱発色層の静的感度が異常に高くなる原因につ
いて、鋭意研究を行なった結果、湿式分散の際に、4−
ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン
粒子表面と水分子との接触により、4−ヒドロキシ−
4′−イソプロポキシジフェニルスルホンの水和物が生
成することが、上記融点降下の原因となっていることを
見出した。4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフ
ェニルスルホンの本来の融点(約127℃)に比べ、4
−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホ
ンの水和物は40〜60℃という極端に低い融点を示す
ために、これが感熱記録体の静的感度を異常に高くする
と考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、顕色剤とし
て4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルス
ルホンを含むが、感熱発色層の静的感度が異常に高くな
ることがなく、高白色度、高感度で、保存性に優れた発
色画像を形成する感熱記録体を提供しようとするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、4−ヒド
ロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホンの水
和物に関する上記知見に基づき、4−ヒドロキシ−4′
−イソプロポキシジフェニルスルホン粒子の表面を水分
子との接触から保護する分散剤として、保護コロイドに
着目し、鋭意研究を重ねた結果、特定の保護コロイドを
分散剤として使用すると、上記水和物の生成を防止する
ことができ、それによって上記課題を解決し得ることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】本発明の感熱記録体は、シート状基体と、
このシート状基体の少なくとも1面に形成され、かつ実
質的に無色の染料前駆体、およびこの染料前駆体と加熱
下に反応してそれを発色させる顕色剤を含む感熱発色層
とを有し、前記顕色剤が、メチルセルロースおよびヒド
ロキシエチルメチルセルロースより選ばれた少なくとも
1種からなる水和防止剤の存在下に分散微粒子化された
4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスル
ホンを含有することを特徴とするものである。
【0011】
【作用】本発明の感熱記録体において、感熱発色層に含
まれる顕色剤は、メチルセルロースおよびヒドロキシエ
チルメチルセルロースより選ばれた少なくとも1種から
なる水和防止剤の存在下に分散微粒子化された4−ヒド
ロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホンを含
むものである。この微粒子は、これら変性セルロースの
メトキシ基、ヒドロキシエトキシ基の置換度は、特に限
定されないが、メトキシ基の置換度は1〜2、ヒドロキ
シエトキシ基の置換度は0.1〜3であることが好まし
い。また、その粘度にも特に限定はないが、20℃にお
ける2%水溶液の粘度で、1〜4000cps であること
が好ましい。なお、メチルセルロースおよびヒドロキシ
エチルメチルセルロース以外の分散剤をこの水和防止剤
と併用してもかまわない。
【0012】本発明において、顕色性化合物、すなわち
4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスル
ホンを水性媒体中において微粒子に、好ましくは平均粒
径が1μm以下の微粒子に分散するに当り、水性媒体中
に、メチルセルロース、およびヒドロキシエチルメチル
セルロースから選ばれた少なくとも1種からなる水和防
止剤を添加すると、上記顕色性化合物粒子の表面が、分
散微粒子化工程中に水和されることが防止され、その融
点降下を防止することができる。
【0013】本発明において水和防止剤は、上記顕色性
化合物の重量に対し、0.5〜50%の添加量で用いら
れることが好ましい。
【0014】上述のように水和防止剤の存在下に微粒子
に分散され、水和物が生成していない4−ヒドロキシ−
4′−イソプロポキシジフェニルスルホンの分散液は、
感熱発色層形成用塗布液の調製成分として用いられる。
【0015】本発明において染料前駆体として使用され
るロイコ染料は、トリフェニルメタン系、フルオラン
系、ジフェニルメタン系化合物などの従来公知のものか
ら選ぶことができる。すなわち、染料前駆体としては、
例えば、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェ
ニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3
−イル)−4−アザフタリド、クリスタルバイオレット
ラクトン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチ
ルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−p−
トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルア
ニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル
−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
チルフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロ
ロフルオラン、および3−(N−エチル−N−ヘキシル
アミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フ
ルオランなどから選ばれた1種以上を用いることができ
る。
【0016】また本発明で用いられる顕色剤として、4
−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホ
ンに、他顕色性化合物を組み合わせて使用し、感熱発色
層の発色性能等を向上させることも可能である。このよ
うな他の顕色性化合物の例としては、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノール
A)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−
フェニルエタン、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジイソプロ
ピルベンゼン、ジヒドロキシジフェニルエーテル(特開
平1−180382号)、p−ヒドロキシ安息香酸ベン
ジル(特開昭52−140483号)、ビスフェノール
S、1,1−ジ(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サン、1,7−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−
3,5−ジオキサヘプタン(特開昭59−52694
号)、3,3′−ジアリル−4,4′−ジヒドロキシジ
フェニルスルホン(特開昭60−208286号)、お
よびN−アリールスルホニル尿素類などを用いることが
できる。前記N−アリールスルホニル尿素類としては、
例えば、N−(p−トルエンスルホニル)−N′−フェ
ニル尿素、N−(p−トルエンスルホニル)−N′−
(p−トリル)−尿素、および4,4′−ビス(p−ト
ルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)−ジフェニ
ルメタンなどがあげられる。
【0017】更に本発明においては、所望の効果を阻害
しない範囲内で感熱発色層中に熱可融性物質(いわゆる
増感剤)を併用することもできる。このような増感剤と
しては、融点50〜150℃の熱可融性有機化合物が用
いられ、例えば、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェ
ニルエステル(特開昭57−191089号)、p−ベ
ンジルビフェニル(特開昭60−82382号)、ベン
ジルナフチルエーテル(特開昭58−87094号)、
ジベンジルテレフタレート(特開昭58−98285
号)、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル(特開昭5
7−201691号)、炭酸ジフェニル、炭酸ジトリル
(特開昭58−136489号)、m−ターフェニル
(特開昭57−89994号)、1,2−ビス(m−ト
リルオキシ)エタン(特開昭60−56588号)、
1,5−ビス(p−メトキシフェノキシ)−3−オキサ
ペンタン(特開昭62−181183号)、シュウ酸ジ
エステル(特開昭64−1583号)、および1,4−
ビス(p−トリルオキシ)ベンゼン(特開平2−153
783号)などから選ぶことができる。
【0018】本発明の感熱発色層は、発色画像の保存性
向上などを目的にして、ヒンダードフェノール化合物ま
たは紫外線吸収剤を含んでいてもよい。これらの化合物
としては、例えば、特開昭57−151394号、特開
昭58−160191号、特開昭58−69096号、
特開昭59−2884号、特開昭59−95190号、
特開昭60−22288号、特開昭60−255485
号、特開昭61−44686号、特開昭62−1696
83号、特開昭63−17081号、および特開平1−
249385号などにあげられた化合物などがあり、具
体的には、例えば、1,1,3−トリス(3′−シクロ
ヘキシル−4′−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,
1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−te
rt−ブチルフェニル)ブタン、4,4′−チオビス(3
−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,3,5
−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,
2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェ
ノン、p−オクチルフェニルサリシレート、2−(2′
−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、エチル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアク
リレート、およびテトラ(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボエートなどがある。
【0019】また、本発明の感熱発色層は、アジリジニ
ル基、又はエポキシ基を有する少なくとも1種の化合物
からなる発色画像安定化剤を含んでいてもよい。本発明
に用いられるアジリジニル基を有する化合物の例として
は、例えば下記のような化合物をあげることができる。
2,4−ビス(1−アジリジニルカルボニルアミノ)ト
ルエン、ビス〔4−(1−アジリジニルカルボニルアミ
ノ)フェニル〕メタン、ビス〔3−クロロ−4−(1−
アジリジニルカルボニルアミノ)フェニル〕メタン、
2,2−ビス〔4−(1−アジリジニルカルボニルオキ
シ)フェニル〕プロパン、1,4−ビス(1−アジリジ
ニルカルボニルオキシ)ベンゼン、および1,4−ビス
(1−アジリジニルカルボニル)ベンゼン。
【0020】本発明に用いられるエポキシ基を有する化
合物の例としては下記式1)〜15)の化合物をあげる
ことができる。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】本発明の感熱発色層には、その成分粒子を
結着し、かつ感熱発色層をシート状支持体に接着する結
着剤が含まれる。このような結着剤の例としては、種々
の分子量のポリビニルアルコール、デンプン及びその誘
導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、およびエチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピ
ロリドン、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重
合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタク
リル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合
体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソー
ダ、ゼラチン、およびカゼインなどの水溶性高分子材
料、並びに、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン
/ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル
酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブ
チルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体、
およびスチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体など
の疎水性重合体のラテックスをあげることができる。
【0024】本発明の感熱記録体の感熱発色層は、必要
に応じてワックス類、有機または無機の白色顔料等を含
んでいてもよい。ワックス類としては、パラフィン、ア
ミド系ワックス、ビスイミド系ワックス、および高級脂
肪酸の金属塩など公知のものを用いることができる。
【0025】有機または無機顔料としては、例えば炭酸
カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、焼成
クレー、タルク、および表面処理された炭酸カルシウム
やシリカ等の無機系微粉末、並びに尿素−ホルマリン樹
脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、およびポリスチ
レン樹脂等の有機系の微粉末などを用いることができ
る。
【0026】本発明の感熱発色層において、上記染料前
駆体の感熱発色層中の含有率は、一般に5〜20重量%
であり、顕色剤の含有率は一般に5〜40重量%であ
る。増感剤が含まれる場合、増感剤の含有率は10〜4
0重量%であることが好ましい。ヒンダードフェノール
化合物または紫外線吸収剤が含まれる場合、その含有率
は1〜10重量%であることが好ましい。アジリジン化
合物またはエポキシ化合物が含まれる場合、その含有率
は1〜30重量%であることが好ましい。ワックス類、
白色顔料は、それぞれ5〜20重量%、10〜50重量
%の含有率で含まれることが好ましく、結着剤の含有率
は一般に5〜20重量%である。
【0027】本発明の感熱記録体に用いられる支持体
は、紙、表面に顔料、ラテックスなどを塗工したコーテ
ッド紙、ポリオレフィン系樹脂から作られた複層構造の
合成紙、プラスチックフィルムあるいはこれらの複合体
シートなどから選ぶことができる。
【0028】このようなシート状支持体の少なくとも1
面上に、上記所要成分の混合物を含む塗布液を塗布し、
乾燥して感熱発色層を形成し、感熱記録体を製造する。
この塗布量は、塗布液層が乾燥した状態で1〜15g/
2 であることが好ましく、2〜10g/m2 であるこ
とが更に好ましい。本発明の感熱記録体において、発色
画像の耐油性および耐可塑剤性を高めるために、感熱発
色層上に保護層が設けられていてもよい。
【0029】
【実施例】本発明を下記実施例により更に説明する。実
施例中、特に断わらないかぎり、「部」および「%」
は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表わす。
【0030】実施例1 下記操作により感熱記録紙を作製した。 1)染料前駆体分散液Aの調製 成 分 重 量 部 3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)− 20 6−メチル−7−アニリノフルオラン ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をアイメックス社製サンドグラインダーをも
ちい、平均粒径が1μm以下になるまで粉砕した。
【0031】 2)顕色剤分散液Bの調製 成 分 重 量 部 4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニ 20 ルスルホン メチルセルロース(商標:メトローズSM15、 10 信越化学製)10%液 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちい、平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。
【0032】 3)増感剤分散液Cの調製 成 分 重 量 部 シュウ酸ジパラメチルベンジルエステル 20 ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちい、平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。
【0033】4)顔料下塗りの紙の調製 焼成クレイ(商標:アンシレックス、エンゲルハード)
85部を水320部に分散して得られた分散物に、スチ
レン〜ブタジエン共重合物エマルジョン(固形分50
%)40部と、10%酸化でんぷん水溶液50部とを混
合して塗布液を調製した。この塗布液を48g/m2
原紙の1面上に、乾燥後の塗布量が7.0g/m2 にな
るように塗工して、顔料下塗り紙を作製した。
【0034】5)感熱発色層の形成 上記A液60部、B液120部、およびC液120部
に、焼成クレー24部、25%ステアリン酸亜鉛分散液
12部、30%パラフィン分散液10部、および10%
ポリビニルアルコール水溶液100部を混合、攪拌し、
塗布液を調製した。この塗布液を、前記顔料下塗り紙の
片面に、乾燥後の塗布量が5.0g/m2となるように
塗布乾燥して感熱発色層を形成し、感熱記録紙を作成し
た。
【0035】上記の様にして得られた感熱記録紙をスー
パーカレンダーによって処理し、その表面の平滑度を6
00〜1000秒とした。
【0036】こうして得られた試料を、東洋精機社製傾
斜試験機を用いて、温度70℃、圧力0.2kg/cm2
条件下で5秒間加熱した。この時の発色濃度をマクベス
濃度計RD−914を用いて測定し、その測定値をもっ
て静的感度を表わした。テスト結果を表1に示す。
【0037】実施例2 実施例1と同じ操作により感熱記録紙を作製した。但
し、感熱発色層の形成に用いたB液の調製において、メ
チルセルロースの代わりに、ヒドロキシエチルメチルセ
ルロース(商標:メトローズSEB、信越化学製)を用
いた。テスト結果を表1に示す。
【0038】比較例1 実施例1と同様にして感熱記録紙を作製した。但し、感
熱発色層の形成に用いたB液の調製に当たり、メチルセ
ルロースのかわりに、変性ポリビニルアルコール(商
標:ゴーセランL−3266、日本合成化学製)を用い
た。テスト結果を表1に示す。
【0039】比較例2 実施例1と同様にして感熱記録紙を作製した。但し、感
熱発色層の形成に用いたB液の調製に当たり、メチルセ
ルロースのかわりに、完全ケン化型ポリビニルアルコー
ル(商標:ゴーセノールNM−11Q、日本合成化学
製)を用いた。テスト結果を表1に示す。
【0040】比較例3 実施例1と同様にして感熱記録紙を作製した。但し、感
熱発色層の形成に用いたB液の調製に当たり、メチルセ
ルロースのかわりに、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル(商標:エマルゲン906、花王製)を用い
た。テスト結果を表1に示す。
【0041】比較例4 実施例1と同様にして感熱記録紙を作製した。但し、感
熱発色層の形成に用いたB液の調製に当たり、メチルセ
ルロースのかわりに、アセチレングリコール(商標:サ
ーフィノールSE、日信化学工業製)を用いた。テスト
結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1より明らかなように、本発明の感熱記
録体において、感熱発色層中に顕色剤として含まれる4
−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホ
ンは、その湿式分散工程における水和物生成を防止した
ものであるため、得られた感熱発色層の静的感度が低
く、異常な発色を示さないものであった。これに対し
て、比較例1〜4の感熱記録体は、静的感度が異常に高
く、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニル
スルホンの水和物が形成されていると考えられる。
【0044】
【発明の効果】顕色剤として、4−ヒドロキシ−4′−
イソプロポキシジフェニルスルホンを湿式分散により微
粒子化する際、メチルセルロースおよびヒドロキシエチ
ルメチルセルロースより選ばれた少なくとも1種からな
る水和防止剤を用いることにより本発明の感熱記録体
は、静的感度が低く、発色画像が鮮明で、非発色部の白
度が高いという特長を有している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基体と、このシート状基体の少
    なくとも1面に形成され、かつ実質的に無色の染料前駆
    体およびこの染料前駆体と加熱下に反応してそれを発色
    させる顕色剤を含む感熱発色層とを有し、前記顕色剤
    が、メチルセルロースおよびヒドロキシエチルメチルセ
    ルロースより選ばれた少なくとも1種からなる水和防止
    剤の存在下に分散微粒子化された4−ヒドロキシ−4′
    −イソプロポキシジフェニルスルホン粒子を含有するこ
    とを特徴とする感熱記録体。
JP4114699A 1992-05-07 1992-05-07 感熱記録体 Pending JPH05309951A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7674748B2 (en) 2004-03-15 2010-03-09 Oji Paper Co., Ltd. 4-hydroxy-4′-isopropoxydiphenyl sulfone developer dispersion, method of wet grinding, and thermal recording media

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JPH0292577A (ja) * 1988-09-29 1990-04-03 Kanzaki Paper Mfg Co Ltd 有機固体物質の湿式微粉砕法及び有機固体物質微粒子の水分散液を塗布した記録体
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JPH03164294A (ja) * 1989-11-24 1991-07-16 Kanzaki Paper Mfg Co Ltd 感熱記録体

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