JP4559510B2 - イムノクロマトグラフ法のための展開液、及びそれを用いた測定方法 - Google Patents

イムノクロマトグラフ法のための展開液、及びそれを用いた測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、免疫測定法の1つであるイムノクロマトグラフ法において、移動相を構成する展開液に関する。また、本発明は、前記展開液を用いた、生体試料中に含まれる被検出物質を高感度に検出できる測定方法に関する。
抗原とこれに対する抗体による特異的反応を利用して特定の抗原又は抗体よりなる被検出物質を検出する免疫測定法として、試料中の被検出物質と、感作処理により検出用粒子に結合した抗体又は抗原とを免疫反応により結合させ、これによって生ずる検出用粒子の凝集状態を測定する凝集法が、簡便な方法として知られており、特に結果の目視判定が可能である点で一般的に用いられている方法である。
また、標識物質により標識化した抗体又は抗原を免疫反応により試料中の被検出物質に結合させ、この結合状態にある標識物質等を測定する方法も知られており、標識物質として放射性同位元素を用いる放射免疫測定法、酵素を用いる酵素免疫測定法、螢光物質を用いる螢光免疫測定法なども採用されている。
これらの免疫測定法では、被検出物質と標識物質により標識化した抗体等との反応工程、被検出物質と結合状態にある標識物質と結合状態にない標識物質との分離工程が必要となるが、これらの工程を、クロマトグラフィーの原理を応用して、固定相とそれに接して連続的に流れる移動相からなる系で行う方法として、イムノクロマトグラフ法が知られている。
免疫測定の形式には、サンドイッチ形式又は競合形式等が知られているが、典型例として、イムノクロマトグラフ法によりサンドイッチ形式で、例えば試料中の抗原よりなる被検出物質を検出する場合には、以下のような操作が行われる。
(1)被検出物質である抗原に特異的に結合する抗体を固定化試薬とし、この固定化試薬をクロマトグラフ媒体の所定の部位に所定の形で塗布すること等により、クロマトグラフ媒体の任意の位置に反応部位を形成する。
(2)一方、被検出物質と特異的に結合する抗体を検出試薬とし、この検出試薬を酵素等の標識物質により標識する、又は、検出試薬を不溶性担体等の標識物質に感作することにより、標識化した検出試薬を調製する。
(3)移動相を構成する展開液を、被検出物質を含む試料及び標識化した検出試薬と共に、固定相であるクロマトグラフ媒体上を展開させる。
以上の操作により、クロマトグラフ媒体に形成された反応部位において、被検出物質である抗原が、反応部位に固定した固定化試薬である抗体と結合することにより捕捉されると共に、この抗原と、標識化した検出試薬である抗体とによって抗原−抗体反応が生ずる結果、当該反応部位においては固定化試薬(固定化した抗体)−被検出物質(抗原)−検出試薬(標識化した抗体)の三者のサンドイッチ型結合体が生成し、試料中に被検出物質が存在するときに反応部位に間接的に標識物質が結合することによって所定のシグナルが現れ、これによって被検出物質の検出を行うことができる。
このようなイムノクロマトグラフ法は、操作が簡便であり、短時間で測定可能であることから、臨床検査や研究室における測定試験等で広く利用されている。イムノクロマトグラフ法の標識物質には、一般に酵素又は不溶性担体が用いられるが、特別な操作を必要とせず、視覚的に検出することができる不溶性担体(コロイド状金属粒子又は着色ラテックス粒子等)を標識物質に採用することにより、イムノクロマトグラフ法の特徴である簡便な検出方法としての利用価値が一層高くなる。
しかし、不溶性担体を標識物質に用いて検出試薬を感作した場合には、標識化した検出試薬が凝集することなしに、クロマトグラフ媒体上を確実に展開移動して反応部位に到達することが必要不可欠である。このため、イムノクロマトグラフ法における展開液には、不溶性担体により標識化した検出試薬の分散状態を安定化するため、分散安定剤が、適宜、添加されている。このような分散安定剤としては、例えば蛋白質、多糖類、界面活性剤などが用いられており、具体的には、例えばゼラチン、カゼイン、牛血清アルブミン、アラビアゴム、デキストラン、でんぷん、メチルセルロース、ポリリジン、ポリプロリン、ポリエチレングリコール等が知られている。しかしながら、このような分散安定剤を展開液に添加すると、通常、展開液の粘度が増大し、展開速度の低下を招いていた。展開速度の低下は、測定時間を延長し、測定結果の再現性を低下するのみならず、試料中に含まれる被検出物質以外の成分の非特異的吸着に起因する疑似陽性反応も引き起こすという問題点があった。
また、不溶性担体を標識物質に用いる場合、酵素を標識物質に用いた場合に比べて、反応部位に検出されるシグナルが弱いという問題点もあった。酵素を標識物質に用いた場合には、反応部位において酵素反応により生じた不溶性物質が蓄積するため、陽性シグナルの増幅が見られ、比較的高感度な測定が可能となる。一方、不溶性担体を標識物質に用いた場合には、反応部位に捕捉された不溶性担体の数に応じた陽性シグナルしか得ることができず、特に、体積の小さい不溶性担体を用いた場合においてこの問題点が顕著であった。
これらの問題点に関して、展開液の粘性を増大させない分散安定剤として酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマーを使用すること(例えば、特許文献1参照)、被検出物質以外の成分の非特異的吸着を防止するために、被検出物質を含む試験液にイオン性界面活性剤又はグリシン誘導体を添加すること(例えば、特許文献2及び3参照)、又は、感度増強剤としてホスホベタイン構造を有する基を側鎖に有するポリマーを使用すること(例えば、特許文献4参照)等が提案されている。
特開平5−133956号公報 特開2005−291783号公報 特開2005−291780号公報 特開2003−344413号公報
しかしながら、いずれの従来技術においても、試料液中に含まれる被検出物質以外の成分が非特異的に反応することによる疑似陽性反応を抑制しつつ、被検出物質の濃度が低いときにも十分にこれを検出することのできる高感度なイムノクロマトグラフ法として満足できるものはなかった。また、不溶性担体により標識化した検出試薬の分散状態を十分に高めた場合には、不溶性担体同士が適度な距離を保つため、反応部位における陽性シグナルの増幅を得ることは不可能であり、高感度な測定方法を提供することは非常に困難であった。
本発明者らは、鋭意研究した結果、イムノクロマトグラフ法を用いた被検出物質の測定において、ビニル系水溶性ポリマー及び非イオン性界面活性剤の存在下で、被検出物質及び不溶性担体で標識化した検出試薬を展開させることにより、非特異反応を抑制しつつ、低濃度の被検出物質であっても高感度にこれを検出できることを見出し、本発明を完成した。特に、酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマー及び非イオン性界面活性剤を含む展開液で移動相を構成することにより、酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマー存在下で適度な分散状態にある検出試薬を、界面活性剤が結合助剤となり相互に引き寄せて結合させるため、反応部位において視覚的に検出される陽性シグナルが増幅され、従来達成することができなかったシグナルノイズ比(S/N)を得ることが可能であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、酸素原子及び窒素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマー及び非イオン性界面活性剤を含む、イムノクロマトグラフ法に用いる展開液に関する。
また、本発明は、上記展開液が移動相を構成することを特徴とする、イムノクロマトグラフ法に関する。
さらに、本発明は、イムノクロマトグラフ法におけるクロマトグラフ媒体、及び前記した本発明の展開液を含んでなるイムノクロマトグラフ法による検出キットに関する。
また、本発明は、酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマー及び非イオン性界面活性剤を含む、イムノクロマトグラフ法における試料希釈液に関する。
本発明をより詳細に説明すれば、以下のとおりとなる。
(1)酸素原子及び窒素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマー及びHLB値が13〜18である非イオン性界面活性剤を含む、不溶性担体で標識化された検出試薬を用いるイムノクロマトグラフ法における展開液。
(2)前記不溶性担体が、コロイド状金属粒子である、前記(1)に記載の展開液。
(3)前記コロイド状金属粒子が、コロイド状金粒子である、前記(2)に記載の展開液。
(4)移動相を構成する展開液として前記(1)〜(3)のいずれかに記載の展開液を使用することを特徴とする、イムノクロマトグラフ法。
(5)イムノクロマトグラフ法におけるクロマトグラフ媒体、及び前記(1)〜(3)のいずれかに記載の展開液を含んでなるイムノクロマトグラフ法による検出キット。
(6)酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマー及び非イオン性界面活性剤を含む、イムノクロマトグラフ法における試料希釈液。
(7)前記酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマーが、酸素原子及び窒素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマーである、前記(6)に記載の試料希釈液。
(8)非イオン性界面活性剤が、HLB値13〜18である非イオン性界面活性剤である、前記(6)又は(7)に記載の試料希釈液。
本発明によれば、不溶性担体を標識物質に用いたイムノクロマトグラフ法において、試料中に含まれる被検出物質以外の成分の非特異的吸着に起因する疑似陽性反応を抑制しつつ、低濃度の被検出物質であっても十分にこれを検出することのできる正確かつ高感度なイムノクロマトグラフ法を提供することができる。特に、移動相である展開液に存在する酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマーが、不溶性担体で標識化した検出試薬の分散状態の安定性を高める一方、非イオン性界面活性剤が適度に不溶性担体同士を引き寄せて結合させることにより、非特異的な反応を抑制しつつ、反応部位における陽性シグナルの増幅が観察される。これにより、従来においては達成することのできなかった、シグナルノイズ比(S/N)を得ることが可能となった。
また、本発明の展開液は展開液としてだけでなく、試料希釈液としても使用することができ、試料の希釈に用いた希釈液をそのままイムノクロマトグラフ法における展開液として使用することができる。特に、被検出物質がインフルエンザウイルス抗原である場合には、鼻腔又は咽頭拭い液等の試料希釈液としてだけでなく、ウイルス抗原の溶解性に優れた被検出物質を含む試料の溶解液として使用することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
クロマトグラフ媒体
本発明のイムノクロマトグラフ法において用いるクロマトグラフ媒体は、毛管現象を示す微細多孔性物質からなる不活性のものであって、使用される検出試薬、固定化試薬、被検出物質などと反応しないものであり、短時間での判定で十分な感度が得られる展開速度を有していれば、特にその素材が限定されるものではない。
本発明において、クロマトグラフ媒体としては、シリカ、チタニア、ジルコニア、セリア、アルミナ等のセラミック微粒子又は有機高分子の微粒子、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ナイロン、ニトロセルロース又は酢酸セルロース等のセルロース誘導体等で構成される繊維状又は不織繊維状マトリクス、膜、濾紙、ガラス繊維濾紙、布、綿等が挙げられる。微粒子はそれ自体が多孔性でなくとも、充填された状態では微粒子間に空隙が生じクロマトグラフ媒体として機能する。好ましくはセルロース誘導体やナイロンの膜、濾紙、ガラス繊維濾紙等であり、より好ましくはニトロセルロース膜、混合ニトロセルロースエステル(ニトロセルロースと酢酸セルロースの混合物)膜、ナイロン膜、濾紙である。
本発明の実施に供されるクロマトグラフ媒体の形態及び大きさは特に制限されるものではなく、実際の操作の点及び反応結果の観察の点において適切であればよい。操作をより簡便にするためには、反応部位が表面に形成されているクロマトグラフ媒体の裏面に、プラスチックなどよりなる支持体を設けることが好ましい。この支持体の性状は特に制限されるものではないが、目視判定によって測定結果の観察を行う場合には、支持体は、標識物質によりもたらされる色彩と類似しない色彩を有するものであることが好ましく、通常、無色又は白色であることが好ましい。
反応部位
本発明において用いるクロマトグラフ媒体上には、被検出物質と特異的に結合する物質、例えば抗体が固定化試薬として任意の位置に固定化された反応部位が形成される。固定化試薬をクロマトグラフ媒体に固定化する方法としては、固定化試薬をクロマトグラフ媒体に物理的又は化学的手段により直接固定化する方法と、固定化試薬をラテックス粒子などの微粒子に物理的又は化学的に結合し、この微粒子をクロマトグラフ媒体に捕捉して固定化する間接固定化方法がある。
直接的に固定化する方法としては、物理吸着を利用しても良いし、共有結合によってもよい。一般にクロマトグラフ媒体がニトロセルロース膜又は混合ニトロセルロースエステル膜の場合、物理吸着を行うことができる。共有結合ではクロマトグラフ媒体の活性化には一般的に臭化シアン、グルタルアルデヒド、カルボジイミド等が用いられるが、いずれの方法も用いることができる。間接的に固定化する方法としては、不溶性微粒子に固定化試薬を結合した後に、クロマトグラフ媒体に固定化する方法がある。不溶性微粒子の粒径はクロマトグラフ媒体に捕捉されるが移動することのできないサイズのものを選択することができ、好ましくは平均粒径10μm程度以下の微粒子である。これらの粒子としては抗原抗体反応に使用されるものが種々知られており、本発明でもこれら公知の粒子を使用することができる。例えば、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリグリシジルメタクリレート、アクロレイン−エチレングリコールジメタクリレート共重合体などの乳化重合法によって得られる有機高分子ラテックス粒子などの有機高分子物質の微粒子、ゼラチン、ベントナイト、アガロース、架橋デキストランなどの微粒子、シリカ、シリカ−アルミナ、アルミナなどの無機酸化物や無機酸化物にシランカップリング処理などで官能基を導入した無機粒子等が挙げられる。本発明においては、感度調整の容易さ等から直接固定化の方が好ましい。また、クロマトグラフ媒体への固定化試薬の固定化には、いろいろな方法が使用できる。例えば、マイクロシリンジ、調節ポンプ付きペン、インキ噴射印刷等、種々の技術が使用可能である。反応部位の形態としては特に限定されないが、円形のスポット、クロマトグラフ媒体の展開方向に垂直にのびるライン、数字、文字や+、−などの記号等として固定化することもできる。
固定化試薬を固定化した後、非特異的な吸着により分析の精度が低下することを防止するため、必要に応じて、クロマトグラフ媒体に、公知の方法でブロッキング処理を行うことができる。一般にブロッキング処理はウシ血清アルブミン、スキムミルク、カゼイン、ゼラチン等の蛋白質が好適に用いられる。かかるブロッキング処理後に、必要に応じて、ツイーン20、トリトンX−100、SDS等の界面活性剤を1つ又は2つ以上組み合わせて洗浄してもよい。
その他、クロマトグラフ媒体には、必要に応じて、被検出物質を含む試料を添加するための試料添加部位(サンプルパッド等)、試料中の血球等の固形成分を除去する部位(血球分離部位等)、展開液を添加するための展開液添加部位、反応部位に捕獲されなかった被検出物質や展開液を吸い取る吸収部位(吸収パッド等)、測定が正常に行われたことを示す対照部位等を組み入れてもよい。これらの部位の部材は、毛管現象により試料液や展開液が移動できれば特に限定されず、一般的には、ニトロセルロース膜、濾紙、ガラス繊維濾紙等の複数の多孔性物質からその目的に応じたものを選択して用い、固定化試薬が固定化されたクロマトグラフ媒体と毛管で繋がるように配置することができる。
標識物質
本発明で用いられる検出試薬は、被検出物質と特異的に結合する物質、例えば抗体であり、標識物質により標識化される。イムノクロマトグラフ法における検出試薬の標識には、一般に酵素等も使用されるが、被検出物質の存在を目視で判定するのに適していることから、本発明の標識物質としては不溶性担体が用いられる。本発明においては、検出試薬を不溶性担体に感作することにより標識化した検出試薬を調製する。
本発明で用いられる標識物質としての不溶性担体には、金、銀、白金のようなコロイド状金属粒子、酸化鉄のようなコロイド状金属酸化物粒子、硫黄などのコロイド状非金属粒子及び合成高分子よりなるラテックス粒子、その他を用いることができる。
不溶性担体は、被検出物質の存在を視覚的に判定するのに適した標識物質であり、目視による判定を容易にするためには有色であることが好ましい。コロイド状金属粒子及びコロイド状金属酸化物粒子は、それ自体が粒径に応じた特定の自然色を呈するものであり、その色彩を標識として利用することができる。合成高分子よりなるラテックス粒子は自然の状態で白色であるため、そのままでは標識物質として使用することはできないが、例えば油溶性染料によって、特に水系媒体中のラテックス粒子を、油溶性染料の油性有機溶剤による溶液のエマルジョンによって染色することにより、所望の色彩を所望の濃さで有するものとすることができる。
本発明における標識物質として用いることのできるラテックス粒子は、種々のモノマーを重合又は共重合させることによって得ることができる。ここにモノマーとしては、例えばスチレン、クロルスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエンなどの重合性不飽和芳香族類、例えば(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸などの重合性不飽和カルボン酸類、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、エチレングリコール−ジ−(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニルなどの重合性不飽和カルボン酸エステル類、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクロレイン、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール−(メタ)アクリルアミド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ブタジエン、イソプレン、酢酸ビニル、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニルなどの不飽和カルボン酸アミド類、重合性不飽和ニトリル類、ハロゲン化ビニル類、共役ジエン類などを挙げることができる。これらのモノマーは、標識物質として要求される表面特性、比重などによって適宜選択され、1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明において、標識物質として特に好ましいラテックス粒子としては、例えばスチレンとメタクリル酸との共重合体、スチレンとイタコン酸との共重合体などを挙げることができる。このような共重合体を得るための重合反応のための重合開始剤としては、過硫酸塩などを用いることができる。標識物質として使用されるラテックス粒子の平均粒径は50〜500nmの範囲内であることが好ましい。
一方、本発明における標識物質として用いることのできるコロイド状金属粒子及びコロイド状金属酸化物粒子には、例えば、コロイド状金粒子、コロイド状銀粒子、コロイド状白金粒子、コロイド状酸化鉄粒子、コロイド状水酸化アルミニウム粒子などが挙げられる。特に、コロイド状金粒子とコロイド状銀粒子が適当な粒径において、コロイド状金粒子は赤色、コロイド状銀粒子は黄色を示す点で好ましい。これらのコロイド状金属粒子の平均粒径は1〜500nm、特に強い色調が得られる10nm〜150nm、より好ましくは20〜100nmの範囲内であることがさらに好ましい。
これらの不溶性担体に関しては、ラテックス粒子又はコロイド状金属粒子のいずれにおいても、その表面が負に荷電していることが知られている(例えば、特開平5−133956号公報参照)。例えば、コロイド状金属粒子では、その製造過程で添加される還元剤由来のアニオンがその表面に吸着しており、相互の凝集が妨げられて分散した状態を保っている。そして、この状態のコロイド状金属粒子に、表面電荷を中和しない程度の低濃度の界面活性剤を添加すると、粒子が鎖状に数個程度凝集することが知られている(特開2006−58781号公報)。このように、本発明のイムノクロマトグラフ法において、移動相を構成する展開液に酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマー及び非イオン性界面活性剤を添加すると、クロマトグラフ媒体上の反応部位に捕捉された不溶性担体が数個程度凝集することにより、反応部位で観察される陽性シグナルの増幅が見られると推測される。特に、コロイド状金属粒子においては、凝集によって反応部位に蓄積する粒子の数が増加することにより、目視判定されるシグナル量が増加するのみならず、粒子の光吸収スペクトル特性が変化することにより、反応部位においてより明瞭な陽性シグナルを得ることが可能となると推測される。このような利点を有することから、コロイド状貴金属粒子、特にコロイド状金粒子は、本発明の標識物質として好ましいものである。
コロイド状金属粒子として、例えばコロイド状金粒子を用いる場合には、市販のものを用いてもよい。あるいは、常法、例えば塩化金酸をクエン酸ナトリウムで還元する方法によりコロイド状金粒子を調製することができる。
本発明で用いられる検出試薬をコロイド状金属粒子に感作する方法としては、物理吸着や化学結合などの公知の方法が使用できる。例えば、コロイド状金粒子に抗体を感作した検出試薬は、金粒子がコロイド状に分散した溶液に抗体を加えて物理吸着させた後、牛血清アルブミン溶液を添加して抗体が未結合である粒子表面をブロッキングすることにより調製する。
実際のイムノクロマトグラフ法の実施において、不溶性担体により標識化した検出試薬は、移動相を構成する展開液に分散して適用することもできるし、固定相を構成するクロマトグラフ媒体における移動相の展開移動経路上、すなわちクロマトグラフ媒体の移動相が適用される端部と反応部位との間の領域に存在させて適用することもできる。クロマトグラフ媒体上に存在させる場合、検出試薬が展開液に速やかに溶解して毛管作用によって自由に移動できるように、検出試薬を支持させるのが好ましい。支持させる部位には、検出試薬が感作された不溶性担体の再溶解性を良好にするため、サッカロース、マルトース、ラクトース等の糖類、マンニトール等の糖アルコールを添加して塗布したり、これらの物質を予めコーティングしたりしておくこともできる。検出試薬を塗布・乾燥等によりクロマトグラフ媒体上に存在させる際には、固定化試薬が固定化されたクロマトグラフ媒体に直接、塗布・乾燥等することもできるし、別の多孔性物質、例えばセルロース濾紙、ガラス繊維濾紙、ナイロン不織布に塗布・乾燥等して検出試薬保持部材を形成した後、固定化試薬が固定化されたクロマトグラフ媒体と毛管で繋がるように配置してもよい。
被検出物質
本発明の方法により検出される被検出物質としては、それに特異的に結合する物質が存在するものであれば特に限定されず、蛋白質、ペプチド、核酸、糖(特に糖タンパク質の糖部分、糖脂質の糖部分等)、複合糖質などを例示することができる。本発明において「特異的に結合する」とは、生体分子が持つ親和力に基づいて結合することを意味する。このような親和力に基づく結合としては、抗原と抗体との結合、糖とレクチンとの結合、ホルモンと受容体との結合、酵素と阻害剤との結合、相補的核酸同士及び核酸と核酸結合蛋白質との結合などが挙げられる。従って、被検出物質が抗原性を有する場合、被検出物質に特異的に結合する物質としてはポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体を例示することができる。また、被検出物質が糖の場合、被検出物質に特異的に結合する物質としてはレクチンタンパク質を例示することもできる。具体的な被検出物質としては、例えば、癌胎児性抗原(CEA)、HER2タンパク、前立腺特異抗原(PSA)、CA19−9、α−フェトプロテイン(AFP)、免疫抑制酸性タンパク(IPA)、CA15−3、CA125、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、便潜血、トロポニンI、トロポニンT、CK−MB、CRP、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、梅毒抗体、インフルエンザウイルス、ヒトヘモグロビン、クラミジア抗原、A群β溶連菌抗原、HBs抗体、HBs抗原、ロタウイルス、アデノウイルス、アルブミン、糖化アルブミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。中でも非イオン性界面活性剤により可溶化される抗原が好ましく、ウイルス核タンパク質のように自己集合体を形成する抗原がより好ましい。
上記被検出物質を含む試料としては、例えば、生体試料、即ち、全血、血清、血漿、尿、唾液、喀痰、鼻腔又は咽頭拭い液、髄液、羊水、乳頭分泌液、涙、汗、皮膚からの浸出液、組織や細胞及び便からの抽出液等が挙げられる。これらの試料は、必要に応じて、被検出物質と検出試薬又は固定化試薬が特異的な結合反応を起こしやすい状態に処理をする。処理方法は酸、塩基、界面活性剤等の各種化学薬品等を用いた化学的処理方法、加熱・撹拌・超音波等を用いた物理的処理方法のいずれでも良く、またその両方法を用いても良い。特に、インフルエンザウイルスNP抗原等の通常は表面に露出していない領域を利用して、被検出物質と検出試薬又は固定化試薬との結合反応を行う場合には、界面活性剤等による処理を行うのが好ましい。この目的に使用される界面活性剤としては、特異的な結合反応、例えば、抗原抗体反応に与える影響を考慮して、非イオン性界面活性剤を使用するのが好ましい。また、これらの試料は、必要に応じて、固定相であるクロマトグラフ媒体において展開可能となるように展開液で希釈してもよい。
実際のイムノクロマトグラフ法の実施において、反応部位に対する試料の適用は、試料液をクロマトグラフ媒体上で展開させ、クロマトグラフ的に移動させることによって行うことができる。この場合に、試料液の展開は、移動相を構成する展開液の展開と同時に行ってもよいし、あるいは試料液を先行して展開し、その後に展開液を展開してもよい。
展開液
本発明で用いられる展開液は、イムノクロマトグラフ法において移動相を構成する液体であり、固定相であるクロマトグラフ媒体上を、被検出物質を含む試料及び標識化した検出試薬と共に移動する。
また、本発明の展開液は展開液としてだけでなく、試料希釈液としても使用することができ、試料の希釈に用いた希釈液をそのままイムノクロマトグラフ法における展開液として使用することができる。
ビニル系水溶性ポリマー
本発明で用いられる展開液は、酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマーを含有する点に特徴を有する。この酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマーとしては、ビニルアルコール、ビニルメチルエーテル、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン等の酸素原子含有極性基を有する水溶性ビニル系モノマー、好ましくは酸素原子及び窒素原子含有極性基を有する水溶性ビニル系モノマー、より好ましくは酸素原子含有極性基を有する非イオン性水溶性ビニル系モノマー、さらに好ましくは酸素原子及び窒素原子含有極性基を有する非イオン性水溶性ビニル系モノマーの二重結合が開裂した構造単位を有するポリマーを挙げることができ、特にビニルピロリドンの二重結合が開裂した構造単位を有するポリマーが好ましい。
これらのビニル系水溶性ポリマーは、本発明の効果が損なわれない程度に、酢酸ビニル、アルキル(メタ)アクリレートなどの他のビニル系モノマーが、例えば50モル%以下、好ましくは30モル%以下、特に好ましくは15モル%以下の割合で共重合されたものであってもよい。
これらのビニル系水溶性ポリマーの好ましい具体例としては、ポリビニルピロリドン、ジメチルアクリルアミド/ビニルピロリドン共重合体(ジメチルアクリルアミドの共重合割合が50モル%以下のもの)、ビニルアルコール/ビニルピロリドン共重合体(ビニルアルコールの共重合割合が50モル%以下のもの)、酢酸ビニル/ビニルピロリドン共重合体(酢酸ビニルの共重合割合が20モル%以下のもの)などを挙げることができる。
これらのビニル系水溶性ポリマーの分子量は、通常1万〜100万、特に10万〜100万であることが好ましく、20万〜50万であることがより好ましい。また、展開液における当該ビニル系水溶性ポリマーの濃度は0.01〜5.0重量%であることが好ましく、0.1〜2.0重量%であることがより好ましい。
非イオン性界面活性剤
本発明で用いられる展開液は、上記酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマーに加え、非イオン性界面活性剤をさらに含有する。非イオン性界面活性剤としては、HLB値が10〜18、さらに好ましくはHLB値が13〜18のポリオキシエチレン系界面活性剤を好ましく用いることができる。ポリオキシエチレン系界面活性剤の好ましい例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(商品名「Tween」シリーズ)、ポリオキシエチレンp−t−オクチルフェニルエーテル(商品名「Triton」シリーズ)、ポリオキシエチレンp−t−ノニルフェニルエーテル(商品名「TritonN」シリーズ)等を挙げることができ、より具体的には、「Tween」シリーズでは、特にTween20(商品名、HLB値16.7)、Tween40(商品名、HLB値15.6)、Tween60(商品名、HLB値15.0)、Tween80(商品名、HLB値14.9)、「Triton」シリーズでは、特にTriton X−100(商品名、HLB値13.5)、Nonidet P−40(商品名、HLB値13.1)、TritonX−102(商品名、HLB14.6)、TritonX−165(商品名、HLB15.8)、TritonX−405(商品名、HLB17.9)、「TritonN」シリーズでは、特にTritonN−101(商品名、HLB13.5)、TritonN−111(商品名、HLB13.8)、TritonN−150(商品名、HLB15.0)等を挙げることができる。非イオン性界面活性剤は、単独でも2種以上を混合して用いることもできる。上記した非イオン性界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、組成物全体の重量に対し0.01〜10重量%の範囲であり、好ましくは0.05〜5重量%である。
本発明で用いられる展開液は、通常、水を溶媒とし、上記の酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマー及び非イオン性界面活性剤に加え、緩衝剤を含有することが好ましい。緩衝剤の好ましい例としては、リン酸塩、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、グッドの緩衝剤等を挙げることができる。また、さらに他の成分として、ウシ血清アルブミン(BSA)等のタンパク質成分(含有量は通常0.01重量%〜10重量%)を任意で含んでいてもよい。
本発明の一態様としては、クロマトグラフ媒体上で移動層を構成する展開液に、予め酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマー及び非イオン性界面活性剤を添加した後、展開液をクロマトグラフ媒体上で展開させることができる。本発明の他の態様としては、酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマー及び非イオン性界面活性剤を、固定相を構成するクロマトグラフ媒体における移動相の展開移動経路上、すなわちクロマトグラフ媒体の移動相が適用される端部と反応部位との間の領域に存在させておき、展開液により移動層が形成された際に溶解させ添加することもできる。さらに、本発明の他の態様としては、被検出物質を含む試料液に非イオン性界面活性剤を添加し、試料液の展開を、酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマーを含む溶液の展開と同時に、又は、先行して行うことにより、移動相の展開移動経路上で、移動相を構成する展開液に酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマー及び非イオン性界面活性剤を添加することもできる。この場合において、酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマーを含む溶液は、固定相を移動する前に非イオン性界面活性剤を含有するものである必要はないが、当該非イオン性界面活性剤を含有するものであってもよい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
1.クロマトグラフ媒体上への反応部位の作製
25×2.5cmのニトロセルロース膜(ミリポア社製:HF120)に、抗体塗布機(BioDot社製)を用いて、5重量%のイソプロピルアルコールを含むリン酸緩衝液(pH7.4)で1.0mg/mLの濃度になるように希釈した抗インフルエンザBモノクローナル抗体を塗布し、50℃で30分間乾燥させた。乾燥後、該ニトロセルロース膜を、0.5重量%のカゼイン(和光純薬工業社製)を含むリン酸緩衝液(pH7.4)200mLに30℃で30分間浸潰し、ブロッキングを行った。ブロッキング後、0.05重量%のTween20を含有する洗浄液で洗浄し、室温で一晩乾燥させ、クロマトグラフ媒体上へ反応部位を作製した。
2.標識物質溶液の作製
金コロイド懸濁液(田中貴金属工業社製:平均粒子径40nm)0.5mLに、リン酸緩衝(pH7.4)で0.1mg/mLの濃度になるように希釈した抗インフルエンザBモノクローナル抗体を0.1mL加え、室温で10分間静置した。次いで、10重量%の牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.4)を0.1mL加え、十分撹絆した後、8000×gで15分間遠心分離を行った。上清を除去した後、1重量%の牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.4)0.1mLを加え、標識物質溶液とした。
3.クロマトグラフ媒体の作製
上記作製した標識物質溶液をグラスファイバー製パッドに均一になるように添加した後、真空乾燥機にて乾燥させ、検出試薬保持部材とした。次いで、バッキングシートから成る基材に、上記調製したクロマトグラフ媒体、検出試薬保持部材、試料を添加する部分に用いるサンプルパッド、及び展開した試料、不溶性担体を吸収するための吸収パッドを貼り合わせた。最後に、裁断機で幅が5mmとなるように裁断し、クロマトグラフ媒体を作製した。
4.測定
上記作製したクロマトグラフ媒体を用いて、以下の方法で試料中のインフルエンザBウイルスの存在の有無を測定した。即ち、0.5重量%Tween20、0.6重量%ポリビニルピロリドン(PVP)K−90(平均分子量36万)、1.0重量%牛血清アルブミンと150mM塩化ナトリウムを含むトリス緩衝溶液(pH8.0)から成る展開液を陰性検体試料とし、ここに不活化処理したインフルエンザBウイルスを加えたものを陽性検体試料とし、各々150μLをクロマトグラフ媒体のサンプルパッド上に載せて展開させ、15分後に目視判定をした。反応部位におけるテストラインの赤い線を非常に明確に確認できるものを「+++」、赤い線を明確に確認できるものを「++」、赤い線を確認できるものを「+」、赤い線は確認できるが、非常に色が薄いものを「±」、赤い線を確認できないものを「−」とした。表1に結果を示す。
比較例1
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液としてはTween20を含まないものを用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表1に結果を示す。PVP K−90量を2倍にしても同様の結果が得られた。
比較例2
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液としてはPVP K−90を含まないものを用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表1に結果を示す。Tween20量を2倍にしても同様の結果が得られた。
比較例3
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液としてはTween20及びPVP K−90を含まないものを用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表1に結果を示す。
比較例4
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液としてはPVP K−90に代えて0.6重量%カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC・Na)(フルカ社製:viscosity 400−1000 mPa.s 2% in HO,25℃)を用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表1に結果を示す。
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液としてはTween20に代えて0.3重量%Triton X−100を用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表1に結果を示す。
比較例5
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液としてはPVP K−90に代えて0.6重量%ポリエチレングリコール(PEG)(和光純薬工業社製、平均分子量2万)を、Tween20に代えて0.3重量%Triton X−100を用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表1に結果を示す。
比較例6
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液としてはTween20に代えて0.3重量%コール酸ナトリウムを用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表1に結果を示す。
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液としては0.5重量%Tween20に代え0.05重量%Tween20及び0.3重量%Triton X−100を用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表1に結果を示す。
上記実施例1〜3を比較例1〜3と比較したところ、酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマーであるPVP及び非イオン性界面活性剤の存在下において、インフルエンザBウイルス由来の核タンパク質が高感度に検出できることが明らかとなった。一方、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC・Na)又はポリエチレングリコールを水溶性ポリマーとして用いた場合には陰性検体試料においても非特異的吸着が見られた(比較例4及び5)。イオン性界面活性剤であるコール酸ナトリウムをPVPと共に用いた場合には、高感度な検出は達成できなかった(比較例6)。すなわち、酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマー及び非イオン性界面活性剤を含有する本発明の展開液をイムノクロマトグラフ法に用いることにより、良好なS/N値を得られることが明らかとなった。
ブロッキング及び洗浄処理を行わなかったことを除いて、実施例1と同様にクロマトグラフ媒体を作成した。展開液としては、0.5重量%Tween20に代えて0.05重量%Tween20及び0.3重量%Triton X−100を用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表2に結果を示す。
酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマー及び非イオン性界面活性剤の存在下での、インフルエンザBウイルス由来の核タンパク質の検出は、クロマトグラフ媒体にブロッキング処理を行わなくても、試料中に含まれる被検出物質以外の成分による非特異的吸着を抑制し高感度に達成された。このことは、本発明によれば、より簡便な操作で、良好なS/N値が得られることを意味する。
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液として様々な分子量のPVP、すなわち0.6重量%PVP K−30(和光純薬工業社製:平均分子量4万)、0.6重量%PVP K−60(東京化成工業社製:平均分子量22万)、0.6重量%PVP K−90(和光純薬工業社製:平均分子量36万)を使用し、0.5重量%Tween20に代えて0.05重量%Tween20及び0.3重量%Triton X−100を用いて、実施例1と同様に測定した。表3に結果を示す。
この実施例から、本発明に用いられる酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマーの分子量は、10万〜100万、より好ましくは20万〜50万であった。
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液として様々な使用量のPVP K−90(和光純薬工業社製:平均分子量36万)、すなわち0.1重量%、0.3重量%、0.6重量%、1.5重量%を使用し、0.5重量%Tween20に代えて0.05重量%Tween20及び0.3重量%Triton X−100を用いて、実施例1と同様に測定した。表4に結果を示す。
この実施例から、本発明に用いられる酸素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマーの使用量は、0.01〜5重量%、より好ましくは0.1〜2重量%であった。
1.クロマトグラフ媒体上への反応部位の作製
25×2.5cmのニトロセルロース膜(ミリポア社製:HF120)に、抗体塗布機(BioDot社製)を用いて、5重量%のイソプロピルアルコールを含むリン酸緩衝液(pH7.4)で1.0mg/mLの濃度になるように希釈した抗ヒトヘモグロビン抗体を塗布し、50℃で30分間乾燥させた。乾燥後、該ニトロセルロース膜を、0.5重量%のカゼイン(和光純薬工業社製)を含むリン酸緩衝液(pH7.4)200mLに30℃で30分間浸潰し、ブロッキングを行った。ブロッキング後、0.05重量%のTween20を含有する洗浄液で洗浄し、室温で一晩乾燥させ、クロマトグラフ媒体上へ反応部位を作製した。
2.標識物質溶液の作製
金コロイド懸濁液(田中貴金属工業社製:平均粒子径40nm)0.5mLに、リン酸緩衝(pH7.4)で0.1mg/mLの濃度になるように希釈した抗ヒトヘモグロビンモノクローナル抗体を0.1mL加え、室温で10分間静置した。次いで、10重量%の牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.4)を0.1mL加え、十分撹絆した後、8000×gで15分間遠心分離を行った。上清を除去した後、1重量%の牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.4)0.1mLを加え、標識物質溶液とした。実施例1と同様に、クロマトグラフ媒体の作製をおこなった。
3.測定
上記作製したクロマトグラフ媒体を用いて、以下の方法で試料中のヒトヘモグロビンの存在の有無を測定した。即ち、0.05重量%Tween20及び0.3重量%Triton X−100、0.6重量%ポリビニルピロリドン(PVP)K−90(平均分子量36万)、1.0重量%牛血清アルブミンと150mM塩化ナトリウムを含むトリス緩衝溶液(pH8.0)から成る展開液を陰性検体試料とし、ここにヒトヘモグロビンを加えたものを陽性検体試料とし、各々150μLをクロマトグラフ媒体のサンプルパッド上に載せて展開させ、15分後に目視判定をした。反応部位におけるテストラインの赤い線を非常に明確に確認できるものを「+++」、赤い線を明確に確認できるものを「++」、赤い線を確認できるものを「+」、赤い線は確認できるが、非常に色が薄いものを「±」、赤い線を確認できないものを「−」とした。表5に結果を示す。
本発明の展開液をもちいたイムノクロマトグラフ法は、インフルエンザBウイルス由来の核タンパク質のみならず、被検出物質がヒトヘモグロビンであっても高感度に検出することが可能であった。
本発明の展開液及びそれを用いたイムノクロマトグラフ法は、生体試料中に含まれる被検出物質を高感度に検出できるので、臨床検査等における免疫測定法に広く利用される。

Claims (8)

  1. 酸素原子及び窒素原子含有極性基を有する分子量が1万〜100万のビニル系水溶性ポリマー及びHLB値が13〜18である非イオン性界面活性剤を含む、その表面が負に荷電している不溶性担体で標識化された検出試薬を用いるイムノクロマトグラフ法における陽性シグナルを増幅する展開液。
  2. 前記不溶性担体が、コロイド状金属粒子である、請求項1に記載の展開液。
  3. 前記コロイド状金属粒子が、コロイド状金粒子である、請求項2に記載の展開液。
  4. 酸素原子及び窒素原子含有極性基を有するビニル系水溶性ポリマーが、ポリビニルピロリドン、ジメチルアクリルアミド/ビニルピロリドン共重合体(ジメチルアクリルアミドの共重合割合が50モル%以下のもの)、ビニルアルコール/ビニルピロリドン共重合体(ビニルアルコールの共重合割合が50モル%以下のもの)、及び酢酸ビニル/ビニルピロリドン共重合体(酢酸ビニルの共重合割合が20モル%以下のもの)からなる群から選ばれるポリマーである請求項1〜3のいずれかに記載の展開液。
  5. HLB値が13〜18である非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンp−t−オクチルフェニルエーテル、及びポリオキシエチレンp−t−ノニルフェニルエーテルからなる群から選ばれる非イオン性界面活性剤である請求項1〜4のいずれかに記載の展開液。
  6. 移動相を構成する展開液として請求項1〜5のいずれかに記載の展開液を使用することを特徴とする、陽性シグナルが増幅されたイムノクロマトグラフ法。
  7. イムノクロマトグラフ法におけるクロマトグラフ媒体、及び請求項1〜5のいずれかに記載の展開液を含んでなる陽性シグナルが増幅されたイムノクロマトグラフ法による検出キット。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の展開液からなる、イムノクロマトグラフ法における試料希釈液。
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