JP5567932B2 - イムノクロマトグラフィー用試薬組成物およびそれを用いた測定方法 - Google Patents

イムノクロマトグラフィー用試薬組成物およびそれを用いた測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、非特異的反応が惹起しない高性能、高感度なイムノクロマトグラフィー用試薬組成物、イムノクロマトグラフィー用検体処理液、イムノクロマトグラフィー用展開溶媒およびそれを用いた測定方法に関する。
近年、イムノクロマトグラフィー用ストリップ形式のイムノアッセイは、抗体の持つ特異的反応性を利用して、試料液中の抗原を検出する簡便な体外診断キットもしくは携帯用診断装置として重要性が高まっている。特に、妊娠検査キットは、一般用医薬品としても販売されている身近なイムノクロマトグラフィー装置である。また、最近では、インフルエンザウィルスや細菌といった病原体に対する感染の有無を検査するためのイムノクロマトグラフィー法に基づく簡便な検査具についても研究開発が進められてきた。
不溶性担体で抗体を標識したイムノクロマトグラフィー法検査薬は、操作が簡便であり、検査も短時間で終わることから汎用的に使われているが、一般的にEIAと比較して感度が低く、陽性の場合に観察されるラインが明瞭でない等の問題点があった。
かかる問題点を解決するために、特許文献1のように、展開溶媒に糖または水溶性高分子化合物を存在させる方法が提案されているが、不溶性担体で抗体を標識したイムノクロマトグラフィー法に応用しても、該不溶性担体の凝集が起き、非特異反応が起きることがあり、展開速度が遅い等の問題点は解決できなかった。(特許文献1参照)
そのため、不溶性担体で抗体を標識したイムノクロマトグラフィー法に応用しても、不溶性担体の凝集が起きず、非特異反応が起きることがなく、展開速度が速い検査薬が切望されていた。
例えば、着色ラテックス粒子を用いるメンブレンアッセイ法より検体中の複数の被検出物を簡易に検査する方法において、2種類以上の被検出物に対してそれぞれに対応した異なる色調を有する着色ラテックス粒子を用いることにより行う方法が提案されている。特に偽陽性を生じ易い被検出物に対して有効であり、中でも2種類以上の被検出物が、A型インフルエンザウィルス、B型インフルエンザウィルス、およびRSウィルスから選ばれる2種類以上である場合には特に有効であるとしている。(特許文献2参照)
メンブレンアッセイ法を用いた検体の簡易な検査方法において、感度を保ちながら偽陽性や詰まりを防止できる検体試料のろ過法が提案されている。(特許文献3参照)
特許文献2、3では、メンブレンアッセイ法により検出を行う際、鼻腔または咽頭拭い液、鼻腔吸引液等の生体試料が検体である場合に、検体を浮遊させる検体浮遊液として、MES緩衝液(グッド バッファー)、TritonX−100(非イオン界面活性剤)、及びタンパク質、例えばウシ血清アルブミンもしくはカゼイン等を含む浮遊液を用いている。
また、特許文献4では、イムノクロマトグラフィー法による試験具を用いた呼吸器感染症の検査方法において、鼻腔または咽頭拭い液、鼻腔吸引液から選択される検体を処理するための検体処理液として、界面活性剤(NP40等)、還元剤(2−メルカプトエチルアミン塩酸塩等)、チオシアン酸化合物、キレート剤、およびGood緩衝剤(PIPES等々)等を含有する処理液を用いている。(特許文献4参照)
しかしながら、特許文献2〜4に記載された発明においては、標識試薬としては主に着色ラテックス粒子を用いており、さらに、検体処理液としては従来から普通に用いられているものであって、検体処理液に着目したものではなかった。
メンブレンアッセイ法により検出を行う際、検体処理液に着目したものとして、特許文献5では、検体処理試薬組成物として、非イオン界面活性剤(ノニオンMN−811等)、およびウシ血清アルブミン、さらにTris−HCl緩衝液を含む処理液を用いることにより、非特異反応の抑制を図っている。(特許文献5参照)
また、特許文献6では、検体浮遊液組成物として、非イオン界面活性剤(TritonX−100等)、塩基性アミノ酸、被測定物を安定化するためのタンパク質(ウシ血清アルブミン等)、pHを3〜8に保つための緩衝液(Tris−HCl等)を含む処理液を用いることにより、偽陽性の発生を防止している。(特許文献6参照)
しかしながら、特許文献2〜6に記載された検体処理液や展開溶媒にあっては、不溶性担体の凝集や非特異反応の惹起が、十分に抑制できないという課題が依然としてあった。そのため、展開速度が速い検査薬として十分満足できるものとはいえず、さらなる改良が切望されていた。
本発明の目的は、イムノクロマトグラフィー法検査薬で使用する検体処理液または展開溶媒を改良することによって、従来技術に比して、非特異的反応を惹起しない高性能、高感度なイムノクロマトグラフィー用検査薬を提供することにある。特に、イムノクロマトグラフィー法検査薬で使用する検体処理液または展開溶媒を改良することによって、抗体固定金コロイドの凝集を起こすことなく、且つ、展開速度の速い検査薬を提供することにある。また、従来技術に比して、非特異的反応が惹起しない、迅速、簡便および高精度に検体(例えば、呼吸器疾患患者から採取される検体、特に、鼻汁、鼻腔拭い液または痰等)中の抗原(例えば、インフルエンザウィルス、アデノウィルス、RSウィルス等々のウィルス)を検査できるイムノクロマトグラフィー装置を提供することにある。
さらに詳しくは、検体処理液または展開溶媒により処理をした検出試料を、検出キットの試料添加部位に滴下することによって、非特異的反応を惹起せずに、検体中の抗原と特異的に反応して迅速、簡便、高精度に検体検査ができる検出キットを提供することにある。
本発明は、イムノクロマトグラフィー装置により、検体を検出する際、イムノクロマトグラフィー法検査薬として使用するイムノクロマトグラフィー用試薬組成物、具体的には、検体処理液または展開溶媒に係り、その組成は、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン(Good 緩衝剤の1つであり、以下、「Bicine」という)、非イオン界面活性剤およびカゼインを含有するものである。
本発明者等は、イムノクロマトグラフィー法検査薬で使用する検体処理液または展開溶媒として、Bicine、非イオン界面活性剤およびカゼインを含有するイムノクロマトグラフィー用試薬組成物を使用することによって、抗体固定金コロイドの凝集を起こすことなく、且つ、展開速度の速い検査薬を提供することができることを初めて知見したものである。
本発明の検出系では、Bicine、非イオン界面活性剤およびカゼインを含有するイムノクロマトグラフィー用試薬組成物を使用することによって、例えば、呼吸器疾患患者から採取される検体(特に、鼻汁、鼻腔拭い液または痰等)中の抗原(例えば、インフルエンザウィルス、アデノウィルス、RSウィルス等々のウィルス)を、非特異的反応を抑制して、迅速、簡便および高精度に、検査できるイムノクロマトグラフィー装置を提供するものである。
また、本発明は、Bicine、非イオン界面活性剤およびカゼインを含有するイムノクロマトグラフィー用検体処理液または展開溶媒により処理をした検出試料を、検出キットの試料添加部位に滴下することによって、非特異的反応を抑制して、検体中の抗原と特異的に反応して迅速、簡便、高精度に検体検査ができる検出キットを提供するものである。
本発明は、下記の(a)〜(h)のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物、それを使用する検体処理液およびイムノクロマトグラフィー用展開液、それを使用するイムノクロマトグラフィー装置、それを使用する検出キット、およびそれを使用するイムノクロマトグラフィー法を提供するものである。
(a)本発明の第1の特徴は、非イオン界面活性剤、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン緩衝剤およびカゼインを含むイムノクロマトグラフィー用試薬組成物にある。
(b)本発明の第2の特徴は、非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテルであることを特徴とする(a)に記載のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物にある。
(c)本発明の第3の特徴は、金ナノ粒子を標識物質として使用する検出系で用いることを特徴とする(a)に記載のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物にある。
(d)本発明の第4の特徴は、(a)〜(c)のいずれかに記載のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物を含むイムノクロマトグラフィー用検体処理液にある。
(e)本発明の第5の特徴は、検体が、鼻汁、鼻腔拭い液、咽頭拭い液または痰である(d)に記載のイムノクロマトグラフィー用検体処理液にある。
(f)本発明の第6の特徴は、非イオン界面活性剤、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン緩衝剤およびカゼインを含むイムノクロマトグラフィー用検体処理液を備えた、検出キットにある。
(g)本発明の第7の特徴は、非イオン界面活性剤、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン緩衝剤およびカゼインを含む、検体中の検出対象物を検出するために用いるイムノクロマトグラフィー用展開液にある。
(h)本発明の第8の特徴は、非イオン界面活性剤、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン緩衝剤およびカゼインを含むイムノクロマトグラフィー用展開液を、移動相を構成する展開液として使用するイムノクロマトグラフィー法にある。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物は、Bicine、非イオン界面活性剤およびカゼインを含有するものであり、これらの3成分を使用するイムノクロマトグラフィー用試薬組成物を検体処理液およびイムノクロマトグラフィー用展開液として使用することにより、抗体固定金コロイドの凝集を起こすことなく、且つ、展開速度の速い検査薬を提供することができるものである。
本発明の検出系では、Bicine、非イオン界面活性剤およびカゼインを含有するイムノクロマトグラフィー用試薬組成物を使用することによって、例えば、呼吸器疾患患者から採取される検体(特に、鼻汁、鼻腔拭い液または痰等)中の抗原(例えば、インフルエンザウィルス、アデノウィルス、RSウィルス等々のウィルス)を、非特異的反応を起こすことなく、迅速、簡便および高精度に、検査できるイムノクロマトグラフィー装置を提供するものである。その抑制機構の原理の詳細は不明であるが、鼻汁などの検体に含まれる高粘性タンパク質などを介して生じる標識物質間、あるいは標識物質とクロマトグラフ媒体間の非特異結合による凝集が抑制され、また標識物質とクロマトグラフ媒体上の検出試薬との非特異反応が惹起しないため、感度の低下がなく、正確に結果の判定が可能である。
また、本発明の検出キットは、Bicine、非イオン界面活性剤およびカゼインを含有するイムノクロマトグラフィー用検体処理液により処理をした検出試料を、検出キットの試料添加部位に滴下することによって、非特異的反応を惹起することなく、検体中の抗原と特異的に反応して迅速、簡便、高精度に検体検査ができるという利点を有するものである。
また、本発明では、Bicine、非イオン界面活性剤およびカゼインを含有するイムノクロマトグラフィー用展開液を、移動相を構成する展開液として使用することによって、迅速、簡便な検査ができるという特徴を有する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の実施形態は、各種検体中の被検出物質である検出対象物(抗原)に各種の標識をつけた特異的に結合する結合物質(抗体)を、クロマト材上で反応させる抗原−抗体反応により複合体を形成させ、イムノクロマトグラフィー媒体上を吸収部位の方向へ展開させて、それを各種の検出手段により確認するという、イムノクロマトグラフィー法またはそれを応用した検出法に基づくものである。その抗原と最も特異的に反応して結合する抗体としては、それと特異的に結合する、例えばモノクローナル抗体およびポリクローナル抗体若しくはその他の公知の抗体を任意に使用することができる。
その標識としては、酵素、発色物質、蛍光物質、または放射性物質などを任意に使用することができるが、操作が簡単で、検定時間も短くするという、イムノクロマトグラフィー法の特色を出す為や、抗体、抗原の種類を考慮して決めればよい。
又、検出手段は、操作が簡単で、比較的短時間で判定できると言う、イムノクロマトグラフィー法の特色を表すためには、目視判定で、正確に判定できると言う性能を有することを特徴とするが、時間、精度などが要求される場合には、分光光度検出、放射線検出など、各種の検出手段を付帯させて、検出することができる。
そのイムノクロマトグラフィー法による検出をする際に、検出の精度、非特異反応に非常に影響する展開液について検討した結果、次のような実施形態が最も適していることを知見したものである。即ち、
本発明者等は、pH緩衝剤などを含む展開液を用いるイムノクロマトグラフィー検出方法において、生物学的親和性に基づく副反応を抑制したり、疎水結合や電気的相互作用を打ち消す効果のある物質、例えば界面活性剤、アンモニウム塩、およびpH緩衝剤、さらに非特異反応を抑制するために種々の添加剤、例えば、抗原抗体反応の促進あるいは非特異反応の抑制のための蛋白質等々について、鋭意研究を重ねた結果、イムノクロマトグラフィー用試薬組成物としてBicine、非イオン界面活性剤およびカゼインを含有するものを使用することにより、例えば、呼吸器疾患患者から採取される検体(特に、鼻汁、鼻腔拭い液または痰等)中の抗原(例えば、インフルエンザウィルス、アデノウィルス、RSウィルス等々のウィルス)を検出する際に、その抑制機構は不明であるが、生物学的親和性に基づく副反応や、疎水結合及び電気的相互作用に基づく非特異反応(ノイズ)を抑制し、一方で、抗原抗体反応を促進してシグナルを増強でき、抗体固定金コロイドの凝集が起こらないことを初めて知見し完成に至ったものである。また、本発明の試薬組成物をイムノクロマトグラフィー検出法に用いれば、鼻汁などの検体に含まれる高粘性タンパク質などを介して生じる標識物質間、あるいは標識物質とクロマトグラフ媒体間の非特異結合による凝集が抑制され、クロマト材の孔の目詰まりによる展開速度の低下を生じず、更に、高粘性タンパク質などによる粘度の増大も抑制するため、感度の低下を伴わず高速の展開が可能となり迅速な検体検出を可能とする。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物中に使用できる非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(商品名「Tween」シリーズ)、ポリオキシエチレンp−t−オクチルフェニルエーテル(商品名「Triton」シリーズ)、ポリオキシエチレンp−t−ノニルフェニルエーテル(商品名「TritonN」シリーズ)、アルキルポリグルコシド、脂肪酸ジエタノールアミド、アルキルモノグリセリルエーテル等を挙げることができる。なかでも、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましく、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル(商品名「Brij35」)、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル(商品名「Brij58」)が好ましく用いられる。特に好ましくは、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル(商品名「Brij35」)であり、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル(商品名「Brij35」)以外の非イオン性界面活性剤を実質的に含有しないことが望ましい。しかしながら、悪影響を及ぼさない範囲内においてその他の非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤などを配合して使用することも可能である。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物中に使用する非イオン性界面活性剤の含有量としては、0.01〜10重量%の範囲であり、好ましくは0.05〜5重量%の範囲でイムノクロマトグラフィー用試薬組成物に含有させることができる。0.01重量%未満では、例えば0.005重量%では正確な判定が行えない。0.05重量%未満では、非特異的反応を抑制できず正確な判定がやや難しくなる傾向を示す。10重量%以上、例えば12重量%、18重量%となると、必要以上の濃度となり、非特異的反応の抑制には好ましい影響を与えることがないばかりか、技術的に無意味になり、経済的でなく無駄となる。
本発明の抽出展開液などのイムノクロマトグラフィー用試薬組成物中に使用される塩としては、代表的なものとしては塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等々が挙げられる。好ましくは塩化ナトリウムである。
本発明の抽出展開液などのイムノクロマトグラフィー用試薬組成物中に使用される塩の濃度としては、1mM〜500mMの範囲であり、5mM〜200mMの範囲が好ましく、10mM〜50mMの範囲がより好ましい。濃度が1mMより低くなると、例えば0.1mMと少なくなるとタンパク質の抽出作用が不十分になる。500mM以上では、例えば、1M、2Mと多くなれば、技術的に無意味な量であり、必要以上の濃度となり経済的でなく無駄となる。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物中に使用される塩としては、1種のみならず2種以上配合して使用することもできる。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物中の1成分であるBicine緩衝剤の濃度としては、10〜200mMの範囲が好ましく、10〜100mMの範囲がより好ましく、30〜100mMの範囲がさらに好ましい。濃度が10mMより低くなると緩衝作用が不十分になり、標識粒子の凝集抑制も不十分となる。200mM以上では、必要以上の濃度となり経済的でなく無駄となる。また、緩衝液として、pH範囲7.7〜9.1のものを作るのが最適である。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物は、Bicine以外の緩衝剤を実質的に含有しないことが望ましい。しかしながら、悪影響を及ぼさない範囲内においてその他の緩衝剤を配合して使用することもできる。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物中の1成分であるカゼインとしては、カゼイン単独が好ましいが、カゼインを含む試薬、例えば、脱脂粉乳であっても良い。カゼインの濃度としては、0.01〜20重量%の範囲が好ましく、0.1〜10重量%の範囲がより好ましく、0.5〜5重量%の範囲がさらに好ましい。0.01重量%未満では、非特異的反応を抑制できず正確な判定が行なえない。20重量%以上では、必要以上の濃度となり経済的でなく無駄となる。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物には、生物学的親和性に基づく副反応を抑制したり、非特異的反応を抑制することが公知の添加剤、例えば、抗原抗体反応の促進あるいは非特異的反応を抑制するための蛋白質(例えば、牛血清アルブミン、ゼラチン等)、高分子化合物(例えば、ポリエチレングリコール、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストラン等)、イオン性界面活性剤又はポリアニオン(例えば、デキストラン硫酸、ヘパリン、ポリスチレンスルホン酸、コンドロイチン硫酸等)、あるいは、抗菌剤等々の1種もしくは2種以上を添加して使用することも可能かつ有効であって、何ら妨げるものではない。また、これらの抗原抗体反応の促進あるいは非特異的反応を抑制するための蛋白質、高分子化合物、イオン性界面活性剤又はポリアニオン、あるいは、抗菌剤等々の1種もしくは2種以上を、固定相を構成するクロマトグラフィー媒体上の、移動相の移動経路上に保持させておくことも可能かつ有効であって、何ら妨げるものではない。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物の使用方法としては、展開液として最適に用いることができるものであり、また、検体試料の処理液としても好適に使用することができるものである。さらに、上記の使用方法に限定されるものではなく、イムノクロマトグラフィー用試薬組成物の成分をイムノクロマトグラフィー媒体上の、移動相の移動経路上に設ける態様で使用することもできる。展開液としては、通常、溶媒として水を用い、これにBicine緩衝液、カゼイン、および非イオン界面活性剤を加える。加える順序は特に特定されず、同時に加えても差支えない。展開液として用いる場合には、検出する試料(検体試料)と展開液を予め混合したものを、サンプルパッド(試料添加部分)上に供給・滴下して展開させることもできるし、先に試料をサンプルパッド(試料添加部分)上に供給・滴下して後、展開液をサンプルパッド(試料添加部分)上に供給・滴下して展開させてもよい。検体試料処理液として使用する場合には、検体試料を予め処理液で希釈処理した処理液を、そのまま展開液としてサンプルパッド(試料添加部分)上に供給・滴下することにより使用できる。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物の成分をイムノクロマトグラフィー媒体上の、移動相の移動経路上に設けて使用する場合には、その方法としては、例えば、イムノクロマトグラフィー装置におけるサンプルパッド(試料添加部分)中へ塗布又は含浸させた後、乾燥させる方法により、サンプルパッド中へ担持または保持させる態様とすることができる。本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物をイムノクロマトグラフィー媒体上に保持または担持させる他の態様としては、試料添加部の端部と吸収部との間の任意の場所に、添加剤保持部を設けて、そこに保持させる態様とすることができる。例えば、試料添加部分、標識物質保持部やイムノクロマトグラフィー媒体上とすることもできる。なかでも試料添加部分および/または標識物質保持部位のみに担持または保持させる態様とすることができる。
本発明の検出対象物を含む試料(検体)としては、例えば、主として生体試料、即ち、血液、血清、血漿、尿、唾液、髄液、汗、涙、羊水、乳頭分泌液、鼻汁、痰、鼻腔又は咽頭拭い液、皮膚からの浸出液、組織や細胞及び糞便からの抽出物等々が挙げられる。
本発明の検出対象物としては、それと特異的に結合する、例えば、抗原−抗体反応のように特異的に結合する物質が存在するもしくは製造できるものであればよく、特に限定されない。検出対象物が完全抗原といったそれ自体が抗原性を有するものであっても、もしくはハプテン(不完全抗原)といったそれ自体が抗原性を有しなくても化学的変成物とすることにより抗原性を持つに至るものであってもよい。これらの検出対象物と特異的に結合する物質が存在するもしくは製造できるものであればよく、モノクローナル抗体若しくはポリクローナル抗体とすることができる。本発明の検出対象物を例示すれば、ペプチドホルモン(成長ホルモン(GH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、メラミン細胞刺激ホルモン(MSH)、プロラクチン、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、下垂体ホルモン、カルシユウム代謝調節ホルモン、膵ホルモン、消化管ホルモン、血管作用ホルモン、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)等の胎盤ホルモン、前立腺性酸性フォスファターゼ(PAP)、前立腺特異抗原(PSA)、アルカリ性フォスファターゼ、トランスアミナーゼ、トリプシン、ペプシノーゲン、α−フェトプロテイン(AFP)、ガン胎児性抗原(CEA)等のガン特異物質、免疫グロブリンG(IgG)等の血清蛋白成分、リュウマチ因子、セロトニン、ウロキナーゼ、フェリチン、サブスタンP、エストロン等の卵胞ホルモン、便潜血、梅毒抗体、インフルエンザウィルス、アデノウィルス、RSウィルス、ロタウィルス、HBs抗原、HBs抗体、クラミジア抗原、A群β溶連菌抗原等の細菌抗原、プロゲストロン等の天然又は合成黄体ホルモン、テストステロン等の男性ホルモン、コルチゾール等の副腎皮質ホルモン、コレステロール、胆汁酸、強心性ステロイド、サポゲニン等のその他のステロイド類、エピネフリン、ドーパミン、生理活性アルカロイド類、アミノ基含有向精神薬類、TRH等の低分子ペプチド類、ジヨードサイロニン等の甲状腺ホルモン類、プロスタグランジン類、ビタミン類、ペニシリン等の抗生物質類、その他生体内成分、生体内投与薬物およびその代謝産物等が挙げられる。好ましい検出対象物としては、ウィルスに対して用いられ、特に、インフルエンザウィルス、アデノウィルス、RSウィルスに対して、より好ましく用いられる。
本発明の最適な検体は、鼻汁、鼻腔拭い液、咽頭拭い液又は痰である。これらの検体を本発明の検体処理液を使用して予め希釈処理することにより、呼吸器疾患患者から採取される抗原(ウィルス:主にインフルエンザウィルス、アデノウィルス、RSウィルス)を被検出物質として的確に検出することができる。
検体中の被検出物質を検出するためのイムノクロマトグラフィー装置は、その構造およびその動作・検出手法は、公知である(例えば、特許文献5参照)。
従来のイムノクロマトグラフィー装置のサンプルパッド中へ、本発明の検体処理液を使用して予め検体を希釈処理して得られた検体試料を滴下して、イムノクロマトグラフィー媒体上を吸収部位の方向へ展開させて、抗原抗体反応により検体中の被検出物質の同定・定量等の検査をすることができる。
イムノクロマトグラフィー装置について、以下に説明をする。
通常、イムノクロマトグラフィー装置は、試料添加部位(1)(「サンプルパッド」ともいう)、標識物質保持部位(2)、クロマトグラフィー媒体(3)、検出部位(4)(「判定部」ともいう)、吸収部位(5)およびバッキングシート(6)から構成されている。
試料添加部位(1)は、試料が迅速に吸収されるが、保持力は弱く、速やかに反応部へと試料が移動していくような性質の、ガラス濾紙等の多孔質シートで構成されている。
さらに必要に応じて、非特異的反応をより効果的に抑制するために、サンプルパッド(1)中に、もしくはサンプルパッド(1)の端部と吸収部(5)との間のいずれかの領域部に、本発明に係るBicine、カゼイン、および非イオン界面活性剤の3成分を含むイムノクロマトグラフィー用試薬組成物を予め塗布または含浸させて後、乾燥させることにより保持または担持させておくことも可能である。
標識物質保持部位(2)には、標識成分によって試薬成分を標識した標識試薬を保持させてなる。標識成分としては、金属コロイド粒子、ラテックス粒子、酵素、蛍光化合物等々があり、なかでも金属コロイド粒子が最適である。試薬成分としては、分析物を認識する能力を有する粒子又は分子であり、好ましくはモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体若しくはそのフラグメントである(第二試薬)。
金属コロイド粒子とは、銀、白金、ゲルマニウム、ロジウム、パラジウムのような貴金属の単粒子、複合粒子が任意に好ましく使用できる。特に金が色相の変化に敏感であり、最も適している。金属コロイド粒子の状態を見れば、平均粒径は1〜500nm、好ましくは10〜250nm、より好ましくは35〜100nm程度であり、媒体に対して、0.0001〜0.08重量%、好ましくは0.002〜0.06重量%程度の濃度で含むものが好適に使用される。本発明の金ナノ粒子とは、このような平均粒径を有する、金のナノ径の各種金コロイド粒子をさす。免疫学的測定においては、この金コロイドの粒径、粒度分布、色調などを考慮して、金コロイド粒子の表面に白金コロイド粒子を担持させた、金コロイド複合粒子とすることにより、免疫学的測定用の標識とすること、蛋白質の染色剤としての有用性を高める為に使用することができる。さらに、金属粒子表面に結合できる官能基と抗体と結合できる反応基を有するコロイド状金標識増幅剤のような、いわゆる増感剤を使用すれば測定感度を高めることができる。これらの各種貴金属のナノコロイドの入手法は、例えば、塩化貴金属酸、硝酸貴金属酸または硝酸貴金属酸の水溶液に公知の還元剤を添加するという慣用の手法で製造することができる。また、コロイドの粒度分布を動的光散乱法粒度分布計で測定した後の、平均粒径を求めるというような、各種慣用の方法で測定をすることができる。
クロマトグラフィー媒体(3)は、膜担体上に検出部位(4)を作成したものである。膜担体としては、毛細管現象により試料検体を吸収し移動させることができるものであれば、特に限定されるものではない。例えば、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ナイロン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ガラス繊維、ポリオレフィン、セルロース、これらの混合繊維からなる人工ポリマーからなる群から選択される。
検出部位(4)には、モノクローナル抗体又はポリクローナル抗体若しくはそのフラグメント(第一試薬)が、ニトロセルロースのシート上に担持固定されている。
吸収部位(5)は、過剰の試料を迅速に吸収する能力を有する材料、ガラス濾紙等が用いられる。
バッキングシート(6)は、基材である。片面に粘着剤を塗布したり、粘着テープを貼り付けることにより、片面が粘着性を有し、該粘着面上に試料添加部位(1)、標識物質保持部位(2)、クロマトグラフィー媒体(3)、検出部位(4)、および吸収部位(5)の一部または全部が密着して設けられている。バッキングシート(6)は、粘着剤によって試料液に対して不透過性、非透湿性となるようなものであれば、基材としては、特に限定されない。
検出部位(4)に用いる試薬成分(第一試薬)および標識試薬に用いる試薬成分(第二試薬)は、その一方又は両方がモノクローナル抗体であってもよいし、ポリクローナル抗体であってもよいが、標識試薬に用いる試薬成分(第二試薬)は、測定感度等の点から特異性の高いモノクローナル抗体が好ましい。検出部位(4)に用いる試薬成分(第一試薬)としては、モノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でも良い。
モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体若しくはそのフラグメントは、公知であり、入手可能であり、公知の方法により調整することができる。抗体産生動物種としては、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ等々である。免疫グロブリンとしては、IgG、IgM、IgA、IgE、IgDのいずれでも良い。
モノクローナル抗体は、常法に従って、抗原(例えば、インフルエンザAウイルス)で免疫したマウスの脾臓細胞と骨隋腫細胞をハイブリッドさせ、目的とする抗体を産生するハイブリドーマを選択し、このハイブリドーマから産生されてくるモノクローナル抗体を収得する。例えば、ケーラーとミルスタインの技法(Nature 256(1975)495−497)を参照。
ポリクローナル抗体は、常套手法により、抗原(例えば、インフルエンザAウイルス)を産生動物(例えば、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ウマ等)に免疫して得た抗血清中から目的とする抗体を分離することにより得られる。
本発明の実施例においては、標識試薬に用いる試薬成分(第二試薬)としては、マウス由来抗インフルエンザAモノクローナル抗体を用い、検出部位(4)に用いる試薬成分(第一試薬)としては、マウス由来抗インフルエンザAモノクローナル抗体を用いた場合を記載しているが、これに限定されるものではない。マウス由来抗インフルエンザAポリクローナル抗体を用いることもできる。
判定の原理を概説すると、
1.検体試料(検体を検体処理液で希釈処理したもの)を、サンプルパッド(1)上に、所定量(通常、0.1〜2ml)滴下する。検体試料が滴下されると、検体試料はサンプルパッド(1)に迅速に吸収されるが、速やかに試料と共に移動を始める。サンプルパッド(1)中にイムノクロマトグラフィー用試薬組成物が含浸されていた場合には、含浸されていたイムノクロマトグラフィー用試薬組成物は、検体試料の水分に溶解し、検体試料と共に移動を始める。
2.検体試料は、まず標識物質保持部位(2)へと移動する。ここを検体試料が通過する際、標識物質保持部位(2)に保持されていた標識試薬(第二試薬)が試料の水分に溶解し、試料と共に移動する。
3.ついで、検体試料の水分に溶解した標識試薬は、クロマトグラフィー媒体(3)上の検出部位(4)を通過する。ここでは、検体試料中に溶解しているイムノクロマトグラフィー用試薬組成物により非特異的結合反応は抑制され、抗原・抗体の特異的結合反応により、検体試料中に被検出物質(例えば、抗原)が存在する場合には、検出部位(4)に担持固定されている抗体と標識試薬とによってサンドイッチ状に挟まれるように特異的に反応結合して、検出部位(4)が着色する。検体試料中に被検出物質(例えば、抗原)が存在しない場合には、試料の水分に溶解した標識試薬は、クロマトグラフィー媒体(3)上の検出部位(4)を通過しても特異的結合反応が起こらないので、検出部位(4)が着色しない。
4.最後に、試料の水分は、吸収部位(5)へと移動する。
このように、検体試料中の被検出物質(例えば、抗原)の有無を正確に判定することができる。
以下、本発明の有効性を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1=Brij35]
(1)クロマトグラフィー媒体上への判定部の作製
メンブレンとしてニトロセルロースからなるシート(ミリポア社製、商品名:HF120、300mm×25mm)を用いた。5重量%のイソプロピルアルコールを含むリン酸緩衝液(pH7.4)で1.0mg/mlの濃度になるようにマウス由来抗インフルエンザAモノクローナル抗体(第一抗体)を希釈した。この溶液150μLをメンブラン上に1mmの幅で塗布し、50℃で30分間乾燥させ、室温で一晩乾燥させ、クロマトグラフィー媒体を作製した。
(2)標識物質溶液の作製
金コロイド懸濁液(田中貴金属工業社製:LC40nm)0.5mlに、リン酸緩衝液(pH7.4)で0.05mg/mlの濃度になるように希釈したマウス由来抗インフルエンザAモノクローナル抗体(第二抗体)を0.1ml加え、室温で10分間静置した。次いで、1重量%の牛血清アルブミン(BSA)を含むリン酸緩衝液(pH7.4)を0.1ml加え、更に室温で10分間静置した。その後、十分撹拌した後、8000×gで15分間遠心分離を行い、上清を除去した後、1重量%のBSAを含むリン酸緩衝液(pH7.4)を0.1ml加えた。以上の手順で標識物質溶液を作製した。
(3)イムノクロマトグラフィー用試験片の作製
上記作製した標識物質溶液300μLに300μLの10重量%トレハロース水溶液と1.8mLの蒸留水を加えたものを15mm×300mmのグラスファイバーパッド(ミリポア社製)に均一になるように添加した後、真空乾燥機にて乾燥させ、標識保持部材を作製した。次に、バッキングシートから成る基材に、上記作製したクロマトグラフィー媒体、標識物質保持部材、試料を添加する部分に用いるサンプルパッド(ミリポア社製:300mm×30mm)、展開した試料や標識物質を吸収するための吸収パッドを貼り合わせた。そして、裁断機で幅が5mmとなるように裁断し、イムノクロマトグラフィー用試験片とした。
(4)検体処理試薬の作製
2重量%カゼイン、25mM KCl、1重量%Brij35、0.095%アジ化ナトリウムを含む50mMのBicine緩衝液(pH8.5)を調製し、鼻汁・痰・咽頭ぬぐい液等の検体を処理するための試薬とした。
(5)測定
上記作製したイムノクロマトグラフィー用試験片を用いて、以下の方法で試料中のインフルエンザAウィルスの存在の有無を測定した。
即ち、吸引トラップの片方の管を吸引ポンプに、もう片方の管をインフルエンザに感染していない人の鼻腔の奥部まで挿入し、吸引ポンプを陰圧にして鼻汁を採取した。採取した鼻汁を上記検体処理試薬で20倍に希釈し、これを陰性検体試料とした。また、陰性検体試料に、蛋白濃度が25ng/mL、50ng/mLとなるように市販の不活化インフルエンザAウィルスを加えたものを陽性検体試料とした。陰性検体試料、陽性検体試料とも150μLをイムノクロマトグラフィー用試験片のサンプルパッド上に載せて展開させ、15分後に目視判定をした。テストラインの赤い線を確認できるものを「+」、赤い線は確認できるが、非常に色が薄いものを「±」、赤い線を確認できないものを「−」とした。表1に結果を示す。
[実施例2=Tween20]
実施例1でBrij35の代わりに、ポリオキシエチレン(20)−ソルビタンモノラウリル酸エステル(Tween20(商品名))を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で測定を行った。結果を表1に示す。
[実施例3=Triton X−100]
実施例1でBrij35の代わりに、ポリオキシエチレン(10)−p−t−オクチルフェニルエーテル(TritonX−100(商品名))を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で測定を行った。結果を表1に示す。
[比較例1=Tricine]
実施例1でBicineの代わりに、二級アミンであるTricine(pH8.5)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で測定を行った。結果を表1に示す。
[比較例2=BES]
実施例1でBicineの代わりに、三級アミンである2−{N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)}アミノエタンスルフォニックアシッド(Good 緩衝剤の1つであり、以下、「BES」という)(pH8.0)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で測定を行った。結果を表1に示す。
[比較例3=BSA]
実施例1でカゼインの代わりに、BSAを使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で測定を行った。結果を表1に示す。
[比較例4=Brij35無]
実施例1でBrij35を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で測定を行った。結果を表1に示す。
以上のように、実施例1〜3においては、Bicine、カゼイン、非イオン性界面活性剤(Brij35、Tween20、Triton X−100)を含有する検体処理試薬組成物を用いることで、抗体感作金コロイドの凝集が起こらず、非特異反応もなく、展開速度の速い展開液が実現した。
これに対して、緩衝剤としてBicineに代えてTricineを用いた以外は実施例1と同様の方法で測定を行った場合(比較例1)にあっては、25ng/mL濃度の陽性検体試料では、赤い線は確認できるが、非常に色が薄かった。また、抗体感作金コロイドの凝集が起こってしまい、検査キットとして満足できるものではなかった。
Bicineの代わりに、BESを用いた以外は実施例1と同様の方法で測定を行った場合(比較例2)では、25ng/mL濃度の陽性検体試料では、赤い線は確認できず、50ng/mL濃度の陽性検体試料に対して、赤い線は確認できるが、非常に色が薄かった。また、抗体感作金コロイドの凝集が起こってしまい、展開速度も遅く、明確な判定ができず、検査キットとして望ましいものではなかった。
カゼインの代わりに、BSAを使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で測定を行った場合(比較例3)では、陰性検体試料に対して非特異反応が起き、また、抗体感作金コロイドの凝集が起きて、正確な判定ができなかった。
Brij35を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で測定を行った場合(比較例4)では、陰性検体試料に対して非特異反応が起き、また、抗体感作金コロイドの凝集が起き、さらに、展開速度も遅く、正確な判定ができなかった。
これらの結果から、イムノクロマトグラフィー法による測定を行うにおいて、緩衝液としてBicine、抗原抗体反応を促進して非特異反応を抑制する蛋白質としてカゼイン、および非イオン性界面活性剤という3成分を含む試薬組成物を、検体処理液として用いることにより、抗体感作金コロイドの凝集が起きず、展開速度も速く、正確な判定ができるという顕著な効果を奏することが明らかとなった。
次に、様々な濃度のBicineを含む検体処理液を作成し、インフルエンザウイルスの検出測定を行った(実施例4〜5)。この測定において、検体処理試薬の作製に用いるBicineの濃度以外は実施例1と同様の方法で行った。結果を表2に示す。
これらの結果から、実施例4〜5においては、Bicineの濃度を、20mM、100mMに変えても、実施例1の場合と同様に、抗体感作金コロイドの凝集が起こらず、非特異反応がなく、展開速度の速い展開液であることが確認できた。
本発明の展開溶媒もしくは検体処理液は、金ナノ粒子を標識物質として使用し、抗原抗体反応を利用して被検出物質を検出するイムノクロマトグラフィー法に使用した場合、抗体感作金コロイドの凝集が起きず、展開速度も速いという優れた利点を有するため、高感度で迅速な臨床検査を可能にするという、利用可能性を有する。
特開2000−329767号公報 特開2008−014751号公報 特開2008−122372号公報 特開2008−164403号公報 特開2009−186359号公報 特開2006−084351号公報

Claims (8)

  1. 非イオン界面活性剤、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン緩衝剤およびカゼインを含むイムノクロマトグラフィー用試薬組成物。
  2. 非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテルであることを特徴とする請求項1に記載のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物。
  3. 金ナノ粒子を標識物質として使用する検出系で用いることを特徴とする請求項1に記載のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物を含むイムノクロマトグラフィー用検体処理液。
  5. 検体が、鼻汁、鼻腔拭い液、咽頭拭い液または痰である請求項4に記載のイムノクロマトグラフィー用検体処理液。
  6. 非イオン界面活性剤、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン緩衝剤およびカゼインを含むイムノクロマトグラフィー用検体処理液を備えた、検出キット。
  7. 非イオン界面活性剤、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン緩衝剤およびカゼインを含む、検体中の検出対象物を検出するために用いるイムノクロマトグラフィー用展開液。
  8. 非イオン界面活性剤、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン緩衝剤およびカゼインを含むイムノクロマトグラフィー用展開液を、移動相を構成する展開液として使用するイムノクロマトグラフィー法。
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