JP4544573B2 - アラミド繊維の染色方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アラミド繊維の染色方法に関する。
アラミド繊維は、高強度、高弾性率、高耐熱性、難燃性、耐薬品性等を有し、産業資材として、自動車や自転車用タイヤ、コンベヤ等の補強材料、ロープ、魚網などに広く利用されている。また、衣料分野においても、防弾チョッキ、作業用手袋、作業服、消防服などの防護衣料やスポーツ衣料など機能性衣料への応用がおこなわれている。
これらの利用分野、特に衣料分野においては、染色に対する要望が大であるが、アラミド繊維は結晶性が高く、分子間結合力が強固で緻密な分子構造を有しているため、他の汎用繊維に適用される染色技術により染色することが困難であり、従来、種々の改善手段が提案されている。
例えば、特許文献1(特開昭63−256765号公報)、特許文献2(特開平2−41414号公報)には、濃硫酸の紡糸溶液中に染料または顔料を分散させて紡糸して着色糸を得る方法が開示されている。しかし、これらの方法では、着色しうる色相、染着度の範囲が限られる欠点がある。
また、特許文献3(特開平3−76868号公報)には、硫酸溶液に予め浸漬したのちに染色促進剤に接触させることによりカチオン染料に染色可能なパラ系アラミド繊維を得る方法が、特許文献4(特開平8−260362号公報)には、芳香族エーテル系繊維膨潤剤とカチオン系染料の水分散液をpH5以下に保ちつつ、130℃以上でパラ系アラミド繊維を染色する方法が開示されている。しかし、アラミド繊維にカチオン染料を適用した場合、高い染色耐光堅牢度は得がたい。
特許文献5(特開平7−316990号公報)にはパラ系アラミド繊維を70℃以上のジメチルスルホキシドで処理したのち、染色する方法が開示されているが、この方法では膨潤作用が弱く、十分な深色性が得られないという問題があった。
さらに、特許文献6(特開平5−209972号公報)には、分散染料を用いて160℃以上の高温で染色する方法、特許文献7(特開2001−181986号公報)には、水分含量を15%以上に維持したパラ系アラミド繊維を超臨界状態の溶媒中で染色する方法が開示されている。しかし、特許文献6の方法では染色温度が高温になる程染色機も特別なものが必要になり、特許文献7記載の方法も、特別な機械を必要とし、一般的な方法とは言いがたい。
特開昭63−256765号公報 特開平2−41414号公報 特開平3−76868号公報 特開平8−260362号公報 特開平7−316990号公報 特開平5−209372号公報 特開2001−181986号公報
本発明は、前記従来技術の問題点に鑑み、衣料分野等への応用に耐えうる実用的なアラミド繊維の染色方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、特定のボラ型電解質化合物の存在下に酸性染料で染色すると、鮮明な着色繊維が得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、下記式(1)で示される電解質化合物の存在下に酸性染料で染色することを特徴とするアラミド繊維の染色方法を提供する。
Figure 0004544573
(式中、nは2〜20の整数を示す)
本発明の染色方法によれば、特別な染色機械を必要とすることなく、鮮明に着色されたアラミド繊維を得ることができる。
本発明において、アラミド繊維とは、繊維を形成するポリマーの繰り返し単位中に、通常置換されていてもよい二価の芳香族基を少なくとも一個有する繊維であって、アミド結合を少なくとも一個有する繊維であれば特に限定はなく、全芳香族ポリアミド繊維、またはアラミド繊維と称される公知のものであってよい。上記において、「置換されていてもよい二価の芳香族基」とは、同一又は異なる1以上の置換基を有していてもよい二価の芳香族基を意味する。
アラミド繊維には、パラ系アラミド繊維とメタ系アラミド繊維とがあるが、本発明は染色しにくいパラ系アラミド繊維に対して特に有効であり、好ましい。パラ系アラミド繊維としては、例えば、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(米国デュポン株式会社、東レ・デュポン株式会社製、商品名「KEVLAR」(登録商標))、コポリパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人(株)製、商品名「テクノーラ」(登録商標))等を挙げることができる。
メタ系アラミド繊維としては、例えばポリメタフェニレンテレフタルアミド繊維(米国デュポン株式会社製、商品名「NOMEX」(登録商標))等がある。
染色される繊維の形態は任意であり、フィラメント、ステープルファイバー、スライバーでもよく、紡績糸、不織布、織物、編物、ロープ等に例示されるような繊維構造体であってもよい。さらには、ポリエステル繊維、メタ系アラミド繊維あるいは他の合成繊維や天然繊維等と混用した繊維構造体であってもよい。
本発明においては、前記式(1)で示される電解質化合物を染料水溶液に添加して染色する。前記式(1)で示される化合物は、2個の荷電基を末端に有するボラ型電解質化合物のうち、カチオン性ボラ型電解質化合物の1種であり、1,ω−アルカンジピリジニウムジブロマイド(DCPyn)である。本発明においては、前記式(1)において、nは2〜20の整数であり、なかでも6〜14の化合物が好ましく、8〜12の化合物がパラ系アラミド繊維を鮮明に染色することができ、さらに好ましい。
前記式(1)で示される化合物は、例えばω−ジブロモアルカンに過剰量のピリジンをニトロエタンやジメチルホルムアミド等の溶媒中で加え、40〜60℃で数日間、好ましくは2〜5日間放置することにより合成することができる。
前記式(1)で示される化合物は、染浴中に、3.0×10−3mol/dm以上の濃度になるように添加することが好ましい。3.0×10−3mol/dm未満では鮮明な着色は得られない。さらに好ましくは5.0×10−3mol/dm〜10.0×10−3mol/dm程度の濃度とする。
前記式(1)で示される化合物を添加すると、アラミド繊維を酸性染料により染色することができる。酸性染料としては、オレンジ(Orange)II(C.I.Acid Orange 7、下記式(2))、クロセインオレンジ(Crocein Orange)G(C.I.Acid Orange 12)、ブリリアントスカーレット(Brilliant Scarlet)3R(C.I.Acid Red 18)、アリザリンダイレクトブルー(Alizarine Direct Blue)A2G(C.I.Acid Blue 40)、アリザリンバイオレット(Alizarine Violet)3R(C.I.Acid Violet 34)などが挙げられる。中でも、オレンジIIは前記ボラ型電解質の存在でパラ系アラミド繊維を鮮明なオレンジ色に着色することができる。酸性染料の濃度は特に限定されず、例えば、0.01〜10%owf程度である。染浴には通常添加される任意の成分を含むことができる。
Figure 0004544573
また、染色温度に限定はなく、通常、30〜100℃程度で行うことができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
(実施例1)
ニトロエタン中に、ω−ジブロモアルカンと過剰量のピリジンを添加し、50℃で3日間放置して反応させて4種のDCPyn(n=6,8,10,12)を合成し、精製した。染料としてOrangeIIを使用した。前記ボラ型電解質化合物4種をそれぞれ濃度が5.0×10−3mol/dmとなるように、前記染料濃度5.0×10−3mol/dmの染料水溶液に添加して4種の染料水溶液を用意した。各染料水溶液に「ケブラー(登録商標)29」(東レ・デュポン株式会社製パラ系アラミド)フィラメントを浸漬して室温で1日間保持した。
染色後の4種のケブラーフィラメントは、肉眼では、DCPy10を添加した染料水溶液に浸漬したものが鮮明なオレンジ色に着色していた。他の3種の染料水溶液に浸漬したものはDCPy12とDCPy8は鮮明性がDCPy10に次ぎ、DCPy6はそれらに次ぐ染着度であった。顕微紫外可視近赤外分光光度計(日本分光株式会社製、MSV−370)を用いて着色したケブラーフィラメントの反射スペクトルを測定し、そのピーク付近(520nm)における吸光度を比較した結果、DCPy10は0.82、DCPy8は0.52、DCPy12は0.38、DCPy6は0.26であった。
DCPy10を添加した染料水溶液で染色したケブラーフィラメントを、染色後に、25%および40%のピリジン水溶液でそれぞれソックスレー抽出したが、いずれも染料は抽出されなかった。
(比較例1)
ボラ型電解質化合物を添加しないほかは実施例1と同様にして、ケブラーフィラメントを染料水溶液に浸漬した。しかし、浸漬後のフィラメントはケブラー本来の淡い黄色のままであった。浸漬後のケブラーフィラメントの前記と同様にして測定した反射スペクトルにおける吸光度は0.0である。

Claims (3)

  1. 下記式(1)で示される電解質化合物の存在下に酸性染料で染色することを特徴とするアラミド繊維の染色方法。
    Figure 0004544573
    (式中、nは2〜20の整数を示す)
  2. 前記アラミド繊維がパラ系アラミド繊維である請求項1に記載のアラミド繊維の染色方法。
  3. 前記式(1)において、nが6〜14である請求項1または2に記載のアラミド繊維の染色方法。
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