JP4525874B2 - ゴルフボール及びその製造方法 - Google Patents

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    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B37/00Solid balls; Rigid hollow balls; Marbles
    • A63B37/0003Golf balls
    • A63B37/007Characteristics of the ball as a whole
    • A63B37/0077Physical properties
    • A63B37/0097Layers interlocking by means of protrusions or inserts, lattices or the like

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾性コア、中間層及びカバーからなるソリッドゴルフボール及びその製造方法に関し、さらに詳述すると、中間層とカバーとの境界部分いおいて、カバーの一部が中間層内に侵入する凸型リブをカバー内表面に具備するゴルフボール及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ゴルフボールの飛距離の増大と良好なフィーリング特性とを両立させるために様々な検討及び提案が試みられており、中でもソリッドコアとカバーとからなるゴルフボールにおいては、コア及びカバーの硬度や大きさ(直径、厚み)等を調整することが一般に行われている。
【0003】
例えば、米国特許第5,439,227号公報には、ソリッドコア、内層カバー及び外層カバーからなる3ピースゴルフボールにおいて、内層カバーより外層カバーを硬く形成したゴルフボールが提案されている。また、米国特許第5,490,674号公報には、内層と外層からなるソリッドコアにカバーを被覆してなる3ピースゴルフボールにおいて、内層コアを外層コアより硬く形成したゴルフボールが提案されている。
【0004】
上記のようなゴルフボールを構成する各層の境界面は、凹凸のない滑らかな球面であることが一般的であるが、米国特許第5,692,973号公報には、ソリッドコアの周囲にカバーをインジェクション成形する際、コアの偏心を抑制する目的で、コアの表面に複数の突起を設けたゴルフボールが提案されている。
【0005】
しかし、上述したゴルフボールにおけるコア表面の突起は、インジェクション成形時の代用を図るためのものであり、このサポートピン様突起の形状効果について積極的に活用を試みているものではない。即ち、前記提案は、ソリッドコアの偏心を抑制すると共に、カバー内に異なる材質の材料が入らないようにする技術に関し、カバー層が均一な厚みになるようにカバーと同一の材料にてコア表面に突起を形成することにより、突起とカバーとを一体化させるものであって、突起自体がボール性能に関与するものではない。
【0006】
また最近、2ピースゴルフボールのソリッドコアとカバー、多層ソリッドコアの隣接する層、多層カバーの隣接する層の間等に凹凸を設けたゴルフボールが提案されている。(特開平9−285,565)。このゴルフボールは、打撃時にボールに加わる外力の方向によって、プレーヤーに異なる打感を与えることができるものである。
【0007】
しかし上記ゴルフボールは、打感の点では改良されているが、飛び性能の向上、耐久性等の点で充分なものではなく、さらなる改良の余地を残している。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、中間層とカバーとの境界部分において、カバー内表面からその一部が中間層内に侵入する凸型リブの網目構造を有し、従来のソリッドゴルフボールにない優れた飛距離と良好な打感を達成できるルフボール及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明は、弾性コア、中間層及びカバーからなり、中間層とカバーの境界部分が、カバー内面からカバーの一部が中間層内に侵入する網目状凸型リブによって結合したゴルフボールにおいて、上記網目状凸型リブの結節相当位置に幅0.5〜10.0mmの切り欠き部が設けられ、上記コアは981N(100kgf)の荷重を加えたとき3.0〜7.0mmの歪みが生じる硬さを有し、中間層はカバーより柔軟であるが10〜55のショアD硬度を有すると共に、上記カバーは235〜360MPaの曲げ剛性率を有することを特徴とするゴルフボール。
【0010】
及び、弾性コア、中間層及びカバーからなり、中間層とカバーの境界部分が、カバー内面からカバーの一部が中間層内に侵入する網目状凸型リブによって結合したゴルフボールの上記中間層を成形するに当たり、内部に球状キャビティを形成し内壁面に上記網目状凸型リブ型付け用突起を具備すると共に、キャビティの赤道対応位置に分割面を有し、かつ高緯度に該緯度に沿って分割面を有し、これによって金型が一対の赤道側第1部分と、一対の両極側第2部分よりなり、該金型の第1部分が経度方向に分割面を有する複数のセグメントによって構成されたものであり、金型分割面位置におけるキャビティに沿った周上及び両極に近接した高緯度位置における周上に複数の樹脂射出用ゲートを備えた該金型のキャビティ中心部にセットした弾性コアと金型壁面の間に形成される空所内に、上記ゲートを通じ樹脂材の圧入によって中間層を形成することを特徴とするゴルフボール製造方法である。
【0011】
本発明のゴルフボールにおいて上記カバー内面から延びる凸型リブは、0.5〜2.0mm、好ましくは0.8〜1.8mmの幅と、中間層の厚みの10〜90%、好ましくは40〜80%に相当する高さを有する。
【0012】
本発明のゴルフボール製造方法において使用する金型は、その分割面につき赤道相当位置に加え、上記高緯度ゲート位置にも緯度に沿って分割面を有し、それによって金型が一対の赤道側第一部分と、一対の両極側第2部分によって構成することができる。
【0013】
金型の上記第1部分は、経度方向に分割面を設け、複数のセグメントに分割することができる。
また金型の第1部分内に、赤道対応分割面側から延びるランナーに通じるサブマリンゲートを設けることができる。
【0014】
以下、本発明につき図面を参照し詳しく説明する。図1はゴルフボールの平面図、図2及び図3は本発明に係るゴルフボールの1実施例を模式的に示すもので、図2は図3のA−A'位置におけるゴルフボールの部分断面図、図3はカバー内表面の平面図である。
【0015】
本発明におけるゴルフボール1は、弾性コア3、中間層4及び外表面に多数のディンプル2が配列されたカバー5からなり、中間層とカバーの境界部分が、カバー5の内面からその一部が中間層4内に侵入する網目状凸型リブ6によって結合している。そしてこの場合、上記コアは981N(100kgf)の荷重を加えたとき3.0〜7.0mmの歪みが生じる硬さを有し、中間層4はカバー5より柔軟であるが10〜55のショアD硬度を有すると共に、上記カバーは100〜450Mpa(メガパスカル)の曲げ剛性を有する。
カバー5が、ディンプル2を備えた層とその内側に物性が異なる内層による、複数の層によって形成されている場合は、中間層と接する最内側の層の内面に網目状凸型リブを設けるものとする。
【0016】
コア3の981N(100kgf)負荷時歪は上に述べたように3.0〜7.0mmの範囲であるが、歪みが3.0mmに満たない場合、ボールが硬くなり過ぎ、打球に吹け上がりが生じ、それによって飛距離が減少する。一方歪みが7.0mmを越えると逆にボールが軟らかくなり過ぎボールの反発性が低下する。上記負荷時歪みの好ましい範囲として3.5〜6.0mmを挙げることができる。
中間層4はリブが突出するカバーより軟らかく、且つショアD硬度が10〜55であるが、10未満の場合、ボールが軟らかくなり過ぎボールの反発性が低下する。一方硬度が55を越えると硬くなり過ぎてボールの打感が悪くなる。
またカバー5の曲げ剛性率は100〜450Mpaであるが、100MPa未満の場合はリブが軟らかくなり過ぎ、予期した中間層との結合効果が得られない。逆に450Mpaを越えるとカバーが硬くなり過ぎ打感が悪くなる。よって、より好ましい曲げ剛性率としては120〜400Mpaである。
【0017】
図2に示す実施例は、ボール1全体がコア3、中間層4、及びカバー5の3層構造よりなる。カバー5の内面からその一部が中間層4内に侵入する凸型リブ6は、図3に網目状配列の一例として、凸型リブ6を縦横に配置し縦横リブ6が交わるべき網目の結節相当位置に切り欠き7を形成している。
【0018】
図2及び3を参照し、本発明のゴルフボールにおいて上記カバー内面から延びる凸型リブは、0.5〜2.0mm、好ましくは0.8〜1.8mmの幅aと、中間層の厚みdの10〜90%、好ましくは40〜80%に相当する高さcを有する。そしてリブの長さbは3.0〜15.0mm、好ましくは4.0〜10.0mmである。
【0019】
これらリブ6の幅a、高さc、長さbに関する各寸度上の下限値0.5mm、10%、及び3.0mmに満たないときは、カバー5と中間層4間の予期した補強効果が得られず、一方、各々が上限値を越えると打撃時のフィーリングが低下し、またボールのシンメトリー性を損なうことがある。
【0020】
切り欠き7(図2、3)は、ボール製造時に型内における中間層成形材料の流動性向上を目的として設けるもので、切り欠き7を設けることによって、リブの高さcを上記数値範囲において比較的高めに設定することができる。切り欠きの幅hは、0.5〜10.0mm、好ましくは2.0〜8.0mmである。
中間層4の厚みd及びカバー5の厚みgは、それぞれ1.0〜5.0mm、及び0.5〜4.0の範囲をそれぞれ適用することができる。
【0021】
リブを網目状に配置する態様に必ずしも限定はないが、シンメトリー性の確保と成形の簡便さの点より次の態様を採用することができる。
即ち、図4にリブ6が形成されているカバー5の内表面に正8面体を想定した各球面三角形20の頂点をA点、中心(内心:内接円の中心)をB点、各辺の中点をC点、中心Bと各頂点Aとを結ぶ線の中心点をD点としたとき、D点とA点を結ぶ線を21、D点とB点を結ぶ線を22、D点とC点を結ぶ線を23にそれぞれ沿ってリブ6を配置する態様である。それによる具体例を図5に示す。
図5は、中間層4の外表面にカバー5の内表面のリブ6に対応する凹部8形成したものである。
【0022】
図6〜9に網目状凸型リブ形成に関する別の実施例を示している。図6は図7のB−B’位置におけるゴルフボールの部分断面図、図7はカバー内表面の平面図、図8はカバー5の内表面に正8面体を想定した突起の部分配置図、図9は正8面体配置の具体例を示すリブ対応凹部が形成された中間層の平面図である。
【0023】
この実施例の特徴は、前実施例においてリブの網目結節相当位置に形成した切り欠き部(図2〜3)に替えて柱状突起9を配置した点にある。柱状突起9の高さeは必ずしも限定されないが、この突起9が侵入する中間層4の厚みdと実質上等しくすること(e=d)が望ましい。柱状突起の最大直径または最大幅は、前実施例における切り欠き幅hに対して挙げた数値範囲を適用することができる。またこの実施例におけるリブの幅a、長さb及び高さcも、前実施例に対し挙げた数値範囲をそれぞれ適用することができる。
【0024】
図10は本発明におけるゴルフボール製造方法において好適に使用することができる、中間層成形用金型の断面図であり、図11は同ボールのカバー部分を成形する金型断面図である。
図10において、金型30は内部に球状キャビティ31を有し、このキャビティの赤道相当位置にこれに沿って金型分割面32を有する。そしてこの分割面32に加え、両極に近接した高緯度位置にも緯度に沿って分割面33、34を設けることにより、金型を一対の赤道側第1部分35、36と、両極側第2部分37、38に分割されている。そして更に、金型第1部分35、36は、図示を省略しているが、経度に沿って複数のセグメントに分割されている。この実施例では、経度0°90°180°、270°位置に分割面を設け4つのセグメントに細分している。
【0025】
符号39は分割面32位置にキャビティを取り囲むように設けられたランナーであり、符号40、41も分割面33、34の位置にそれぞれ同様に設けられたランナーである。ランナー39にはキャビティ31に開口する複数のゲート42が連なり、周上(赤道上)等間隔に配置されている。ランナー40、41にもそれぞれ複数のゲート43、44が周上等間隔を置いて連なり、キャビティ31に開口している。これらゲート42、43、44及び45の直径は、0.5〜1.5mmの範囲が好適である。この実施例ではゲートは何れも1.0mmである。
【0026】
金型第1部分35、36内には、ランナー39から延びるサブマリンゲート45を他のゲートと同様キャビティ31の周上等間隔に配置されている(金型第1部分35へのサブマリンゲートの図示は省略)。ランナー39、40、41は中間層4成形材料供給源(図示せず)に連なり、各ゲートを通じキャビティー31内に圧入される。
ゲート43、44の位置は、南、北緯各50〜70°位置が好ましい。この実施例では南北緯各60°の位置に設けた。またその場合、図10に示すように赤道位置と同様、ランナー、ゲート位置と分割面とを一致させる(分割面33位置にランナー40とゲート43を、分割面34位置にランナー41とゲート44をそれぞれ配置)ことが好ましい。サブマリンゲート45の配置位置は、南北緯各25〜45°が好ましく、この実施例の場合南北緯各35°位置に設けた。
【0027】
キャビティ内壁面46には、中間層4に凹部8(図5、図9)を型付けするための突起を網目状に配置しているが、図示を省略している。分割面32位置におけるゲート42の配置数は、6〜16個周上均等に配置することが好ましく、この実施例では8個、45°の間隔を置いて配置した。分割面33、34位置のゲートはそれぞれ周上8〜20個同様に配置することが好ましく、この実施例では12個つ、30°の間隔を置いて配置した。そして金型の第1部分35、36内に具備する各サブマリンゲート45は周上6〜16個同様に配置することが好ましい。この実施例においてサブマリンゲート45はそれぞれ周上8個、45°の間隔を置いて配置した。
【0028】
このように、金型の分割面とゲートを、球状キャビティの赤道相当位置に加え、両極に近接した高緯度位置に設けているため、中間層形成に当たり網目状凹部8(図5、9)型付け用突起をキャビティ内壁面に設けても、成形材料圧入時、コア3とキャビティ壁面46との間で圧入材料の均等な流動に支障を来すことはない。なお図10には、コア3をキャビティ31の中心位置に保持すためのサポートピン及びガス抜き手段の表示を省略しているが、後述するカバー成形金型における例を適用することができる。
【0029】
図11に示すカバー部分成形金型50は、上型51と下型52よりなり、内部に球状キャビティ53を有する。そしてそのキャビティの赤道相当位置に分割面54を有する。キャビティの内壁面55にはディンプル2(図1)を型付けするための突起または隆起が設けられているが、図示を省略している。キャビティ53の中心部には、金型30(図10)を用いて成形した中間層4付きコア3がセットされ、赤道、または分割面54位置にキャビティを取りか囲むように配置されたランナー57、及びこのランナーからキャビティ53へ通じる複数のゲート58(この実施例では周上均等に8個)を有する。カバー5成形に当たっては、図示を省略しているカバー材供給源からランナー57、ゲート58を通じてキャビティ53内に圧入される。
【0030】
中間層被覆コアのキャビティ内セットは、上型51、下型52共極近傍に分割面54に対し直交する方向に配置されたサポートピン56によって行われる。そしてこれらサポートピン56は、通常極を中心とする同心円上に4個前後、この実施例では4個等間隔に、且つキャビティ53に向かって進退可能に配置されている。なお符合59は、両極位置にそれぞれ設けられたガス抜きピンである。中間層成形金型30に対しても、サポートピン及びガス抜きピンをカバー成形金型に準じ配置することができる。
【0031】
次に、本発明のゴルフボールを構成する各層の成分について説明する。
本発明におけるコア(ソリッドタイプ)3の材質としては、基材ゴムとして、例えば1,4-シスポリブタジエン、ポリイソプレン、天然ゴム、シリコーンゴム等を主成分として挙げることができる。特に反発性を向上させるために、1,4-シスポリブタジエンを主成分とすることが推奨される。
【0032】
上記ゴム成分以外に架橋剤としてメタクリル酸亜鉛、アクリル酸亜鉛等の不飽和脂肪酸の亜鉛塩、マグネシュウム塩やトリメチルプロパンメタクリレート等のエステル化合物等を配合し得るが、特に、反発性の高さからアクリル酸亜鉛を好適に使用することができる。これら架橋剤の配合量は、上記基材ゴム100重量部に対し15〜40重量部であることが好ましい。また、架橋剤の配合量は、ゴム100重量部に対し、0.1〜5重量部とすつことができる。
【0033】
ゴム組成物には、更に必要に応じて老化防止剤や比重調整用の充填剤として酸化亜鉛や硫酸バリウム等を配合することができ、充填剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対し5〜130重量部である。
【0034】
コア(ソリッド)用ゴム組成物の好適な実施態様は、以下に示す通りである。
1,4-シスポリブタジエン 100重量部
酸化亜鉛 5〜40重量部
アクリル酸亜鉛 15〜40重量部
硫酸バリウム 0〜40重量部
パーオキサイド 0.1〜5.0重量部
加硫条件:好ましくは150±10°Cの条件で5〜20分間加硫を行う。
【0035】
そして、上記コア用組成物は、通常の混練機(例えばバンバリーミキサー、ニーダー及びロール等)を用いて混練りし、得られたコンパウンドをコア用金型を用いてインジェクション成形、またはコンプレッション成形により成形する。
【0036】
このようにして得られたコアは、その直径が28〜38mm、好ましくは30〜37であり、981N(100kgf)負荷することによって3.0〜7.0mm変形する硬さをゆうし、一方、ショアD硬度については、20〜50、より好ましくは25〜45である。また重量(質量)は12〜35gの範囲である。
【0037】
中間層の材料に関しては、特に制限はなく、樹脂及びゴム材料の何れでもよいが、耐久性を考慮して耐衝撃性の面で優れる樹脂材料を用いることが好ましい。例えば、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン樹脂、アイオノマー樹脂、スチレン系エラストマー、水添ブタジエン樹脂、及びこれ等の混合物等を挙げることができる。具体的には、ハイトレル3078、4047、4767(東レ・デュポン社製)等の市販品を用いることができるが、特にポリエステルエラストマー、ポリウレタン樹脂を好適に使用することができる。この場合中間層のショアD硬度につき、10〜55、より好ましくは15〜45であって、後述するカバーのそれよりは小さいことが必要である。
【0038】
カバーの材質については、特に制限されるものではなく、公知のカバー材を用いることができ、例えばアイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエスレル樹脂、及びバラタゴム等から任意に選択することができるが、特にアイオノマー樹脂が好ましく、具体的には、サーリン(デュポン社製)、ハイミラン(三井・デュポンポリケミカル社製)、等の市販品を用いることができる。
【0039】
上記カバー材には、所望により二酸化チタン、硫酸バリウム等を添加し比重等を調整することができる。更に、必要に応じUV吸収剤、酸化防止剤、金属石鹸等の分散剤等を添加することもできる。なお、カバーは1種材料からなる単層構造の他、異なる材料からなる層を積層した2層以上の多層構造としてもよい。
カバーの厚みg(図2、6)は0.5〜4.0mm、好ましくは1.0〜2.5mmであり、ショアD硬度は40〜70、好ましくは50〜65である。
【0040】
このようにして得られたゴルフボールは、図1に示すようにその表面に多数のデンプルが均等に形成されており、必要に応じて表面に塗装、スタンプ等の仕上げ処理を施すことができる。また、ボール全体で、981N(100kgf)の荷重を加えたとき、2.6〜4.0mm、好ましくは2.8〜3.8mmの歪みが生じる硬さを有する。ボール直径及び重量は、R&Aのゴルフ規則に従い、直径42.67mm以上、重量45.93g以下に形成することができる。
【0041】
【実施例】
本発明になるゴルフボールの性能を確かめるため、以下に述べる実施例3種と比較例3種の間で飛び性能と打感に関し比較テストを行った。これらボールを試作するに当たり、ディンプルの配列については、図1に示す例を共通して適用した。
実施例1、2及び3は、コア、中間層、カバーの3層よりなり、これら実施例の主な特徴は、リブ高さc/中間層厚さdがそれぞれ1.2mm/1.7mm、1.6mm/2.1mm及び2.4mm/3.1mmであり、これに対し、比較例1は、同様に3層構造でありリブ高さc/中間層厚さdが実施例2と同じ1.6mm/2.1mmであるが、中間層とカバーが同一硬度、比較例2も同様に3層であるがカバー内面にリブを具備しない構造、そして比較例3はコアとカバーよりなる2層構造である。これら供試ボールの詳細は、配合について表1に、構造及びテスト結果について表2にそれぞれ示す。
【0042】
【表1】
Figure 0004525874
【0043】
【表2】
Figure 0004525874
【0044】
なお、実施例1〜3を試作するに当たり、中間層の成形は図10に示す構造の金型を用い、一方比較例1〜3試作に当たり中間層成形に用いた金型は、図11に示す金型と類似の、ゲートが赤道と一致するパーティング面内にのみ配置された2分割タイプ金型を用いた。
【0045】
表2に示す飛び性能は、スイングロボットを用い、ロフト角11°のW♯1(ドライバー)によるHS(ヘッドスピード、以下同じ)45m/s、及びロフト角14°のW♯1によるHS35m/s時の測定値である。そして、打感は、供試ボールをプロゴルファー3名によりW♯1を用いて打撃したときの打感についての評価である。
【0046】
【発明の効果】
本発明になるゴルフボールは、ロフト角が小さいクラブ、例えばドライバーを用い、高ヘッドスピードによって打撃されたとき、表2に示すようにバックスピンが低減する傾向があり、そのため初速にそれ程の差がない割には不所望な打球の吹け上がりが抑制され、大きい飛距離を得ることができる。その一方で、この種のボールの特徴として生じ勝ちな打感の悪化について、悪化どころか逆に、著しく有利に改善されていることが認められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゴルフボールの平面図。
【図2】本発明に係るゴルフボールの1実施例を示す模式的断面図。
【図3】同実施例におけるカバー内表面を模式的に示す平面図。
【図4】同実施例における、正8面体を想定してリブを配置したカバー内表面の部分平面図。
【図5】図4に示す実施例における、中間層の平面図。
【図6】本発明に係る別の実施例におけるゴルフボールの模式的断面図。
【図7】同実施例に関し、カバー内表面を模式的に示す平面図。
【図8】同実施例に関し、正8面体を想定してリブを配置したカバー内表面の部分平面図。
【図9】図8に示す実施例に関連する、中間層の平面図。
【図10】本発明に係る製造方法の実施に当たり、好適に使用できる中間層成形金型。
【図11】ゴルフボールのカバー成形金型。
【符号の説明】
1 ゴルフボール
3 コア
4 中間層
5 カバー
6 凸型リブ
30 金型
31 球状キャビティ
32 分割面
42 ゲート
43、44 ゲート
46 キャビティ内壁面

Claims (4)

  1. 弾性コア、中間層及びカバーからなり、中間層とカバーの境界部分が、カバー内面からカバーの一部が中間層内に侵入する網目状凸型リブによって結合したゴルフボールにおいて、上記網目状凸型リブの結節相当位置に幅0.5〜10.0mmの切り欠き部が設けられ、上記コアは981N(100kgf)の荷重を加えたとき3.0〜7.0mmの歪みが生じる硬さを有し、中間層はカバーより柔軟であるが10〜55のショアD硬度を有すると共に、上記カバーは235〜360MPaの曲げ剛性率を有することを特徴とするゴルフボール。
  2. 上記リブは0.5〜2.0mmの幅と、中間層厚みの10〜90%に相当する高さを有することを特徴とする請求項1記載のゴルフボール。
  3. 弾性コア、中間層及びカバーからなり、中間層とカバーの境界部分が、カバー内面からカバーの一部が中間層内に侵入する網目状凸型リブによって結合したゴルフボールの上記中間層を成形するに当たり、内部に球状キャビティを形成し内壁面に上記網目状凸型リブ型付け用突起を具備すると共に、キャビティの赤道対応位置に分割面を有し、かつ高緯度に該緯度に沿って分割面を有し、これによって金型が一対の赤道側第1部分と、一対の両極側第2部分よりなり、該金型の第1部分が経度方向に分割面を有する複数のセグメントによって構成されたものであり、金型分割面位置におけるキャビティに沿った周上及び両極に近接した高緯度位置における周上に複数の樹脂射出用ゲートを備えた該金型のキャビティ中心部にセットした弾性コアと金型壁面の間に形成される空所内に、上記ゲートを通じ樹脂材の圧入によって中間層を形成することを特徴とするゴルフボール製造方法。
  4. 上記金型の第1部分内に赤道対応分割面側から延びるランナーに通じるサブマリンゲートを具備することを特徴とする請求項記載のゴルフボール製造方法。
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