JP4398351B2 - ゴルフボール - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフボールに関する。詳細には、本発明は、コア、中間層及びカバーを備えたソリッドゴルフボールに関する。
近年、糸巻きボールに匹敵する打球感を目的としてスリーピースゴルフボールが開発され、市場に供給されてる。特開2000−70408公報及び特開2000−70412公報には、熱可塑性エラストマーからなる中間層を備えたスリーピースゴルフボールが開示されている。特開2002−239033公報及び特開2003−52855公報には、アイオノマー樹脂と熱可塑性エラストマーとからなる中間層を備えたスリーピースゴルフボールが開示されている。
ゴルフボールは、その表面に多数のディンプルを備えている。一般的にゴルフボールは、単一の曲率半径を有する断面形状を備えたシングルラジアスディンプルか、2つの曲率半径を有する断面形状を備えたダブルラジアスディンプルを備えている。ディンプルは、飛行時のゴルフボール周りの空気の流れを乱し、乱流剥離を起こさせる。乱流剥離によって空気のゴルフボールからの剥離点が後方にシフトし、抗力が低減される。乱流剥離によってバックスピンに起因するゴルフボールの上側剥離点と下側剥離点との差が助長され、ゴルフボールに作用する揚力が高められる。このようなディンプルの役割は、「ディンプル効果」と称されている。優れたディンプルは、よりよく空気の流れを乱す。
飛行性能向上を目的とした、ディンプルの形状に関する種々の提案がなされている。特開平5−96026号公報には、エッジ近傍のスロープが底部のスロープよりも急傾斜である形状を備えたディンプルが開示されている。特開平9−70449号公報には、断面形状がダブルラジアスから構成されるディンプルが開示されている。特開2004−166725公報には、エッジ近傍の曲率半径に対する底部の曲率半径の比が大きなディンプルが開示されている。特開2003−199846公報には、アイオノマー樹脂と熱可塑性エラストマーとからなる中間層を備え、かつ輪郭長さが大きなディンプルを備えたゴルフボールが開示されている。
特開2000−70408公報 特開2000−70412公報 特開2002−239033公報 特開2003−52855公報 特開平5−96026号公報 特開平9−70449号公報 特開2004−166725公報 特開2003−199846公報
特開2000−70408公報及び特開2000−70412公報に開示されたゴルフボールでは、中間層の反発性能が不十分である。飛行性能は、反発性能と相関する。これらのゴルフボールは、飛行性能に劣る。これらのゴルフボールでは、打球感のために、飛行性能が犠牲となっている。
特開2002−239033公報に開示されたゴルフボールでは、中間層が高硬度であることに起因して、ドライバーショットにおけるスピンが過剰となる傾向が見られる。過剰なスピンは、不十分な飛距離の一因である。高硬度な中間層は、打球感にも悪影響を与える。特開2003−52855公報に開示されたゴルフボールでも、過剰なスピンに起因して、十分な飛距離が得られない。
ゴルフボールに対するゴルファーの最大の関心事は、飛距離である。飛行性能の観点から、ディンプルには改良の余地がある。ゴルフボールがショートアイアンで打撃されると、その表面が削られることがある。特にダブルラジアスディンプルを備えたゴルフボールの場合、応力集中に起因して、ディンプルの周縁が削られやすい。ディンプルには、耐擦傷性の点でも改良の余地がある。
本発明の目的は、打球感、飛行性能及び耐擦傷性に優れたゴルフボールの提供にある。
本発明に係るゴルフボールは、コア、中間層及びカバーを備える。この中間層は、20質量%以上60質量%以下の材料硬度が10未満であるスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーと、40質量%以上80質量%以下の材料硬度が50以上70以下であるエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂とを含む。この中間層は、35以上50以下の硬度と、1.2mm以下の厚みとを備える。このカバーは、55以上の硬度と、1.5mm以下の厚みとを備える。このゴルフボールは、その表面に多数のダブルラジアスディンプルと多数のトリプルラジアスディンプルとを備える。このダブルラジアスディンプルは、曲率半径R1を備えた第一側壁面と、この曲率半径R1の5倍以上55倍以下である曲率半径R2を備え第一側壁面よりもボトム側に位置するボトム面とを備える。このトリプルラジアスディンプルは、仮想曲率半径Rxと同一であるか又はそれよりも大きな曲率半径R1を備えた第一側壁面と、この第一側壁面よりもボトム側に位置して仮想曲率半径Rxよりも小さな曲率半径R2を備えた第二側壁面と、この第二側壁面よりもボトム側に位置して仮想曲率半径Rxと同一であるか又はそれよりも大きな曲率半径R3を備えたボトム面とを備える。ディンプルの総数に対するダブルラジアスディンプルの数の比率は、20%以上42%以下である。ディンプルの総数に対するトリプルラジアスディンプルの数の比率は、50%以上である。本発明において仮想曲率半径Rxとは、仮想ディンプルの曲率半径を意味する。この仮想ディンプルとは、当該ディンプルの直径と同一の直径及び当該ディンプルの容積と同一の容積を備えたシングルラジアスディンプルを意味する。
好ましくは、ダブルラジアスディンプルにおいて、第一側壁面の深さはディンプルの深さの0.20倍以上0.70倍以下である。好ましくは、ダブルラジアスディンプルにおいて、ボトム面の最大直径はディンプルの直径の0.60倍以上0.95倍以下である。
好ましくは、トリプルラジアスディンプルにおいて、第一側壁面の深さはディンプルの深さの0.10倍以上0.50倍以下である。好ましくは、トリプルラジアスディンプルにおいて、第二側壁面の最大直径はディンプルの直径の0.60倍以上0.95倍以下である。
好ましくは、ダブルラジアスディンプルの第一側壁面及びボトム面並びにトリプルラジアスディンプルの第一側壁面、第二側壁面及びボトム面は、下向きに凸である。
好ましくは、中間層の厚みTmに対するカバーの厚みTcの比(Tc/Tm)は、1.0以上2.0以下である。
このゴルフボールの中間層には、軟質なスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーと硬質なエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂とが併用されており、しかも中間層の厚みが小さい。この中間層は、良好な打球感及び優れた反発性能に寄与する。前述のように、ダブルラジアスディンプルは飛行性能に優れるが、耐擦傷性に劣る。本発明に係るゴルフボールでは、トリプルラジアスディンプルにより、耐擦傷性が補われる。このゴルフボールでは、ダブルラジアスディンプルとトリプルラジアスディンプルとの混在により、ゴルフボールの空力特性が高められる。優れた反発性能と優れた空力特性との相乗効果により、このゴルフボール2では極めて優れた飛行性能が達成される。このゴルフボールは、打球感、飛行性能及び耐擦傷性のすべてにおいて優れる。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフボール2が示された模式的断面図である。このゴルフボール2は、球状のコア4と、中間層5と、カバー6とを備えている。カバー6の表面には、多数のディンプル8が形成されている。ゴルフボール2の表面のうちディンプル8以外の部分は、ランド10である。このゴルフボール2は、カバー6の外側にペイント層及びマーク層を備えているが、これらの層の図示は省略されている。ゴルフボールが、コア4と中間層5との間に他の層を備えてもよい。ゴルフボールが、中間層5とカバー6との間に他の層を備えてもよい。
本明細書においてカバー6とは、ペイント層及びマーク層を除く最外層を意味する。カバーが2層構造であると称されるゴルフボールも存在するが、この場合は、外側の層が本明細書におけるカバー6に相当する。
このゴルフボール2の直径は、40mmから45mmである。米国ゴルフ協会(USGA)の規格が満たされるとの観点から、直径は42.67mm以上が好ましい。空気抵抗抑制の観点から、直径は44mm以下が好ましく、42.80mm以下がより好ましい。このゴルフボール2の質量は、40g以上50g以下である。大きな慣性が得られるとの観点から、質量は44g以上が好ましく、45.00g以上が特に好ましい。USGAの規格が満たされるとの観点から、質量は45.93g以下が好ましい。
コア4は通常、ゴム組成物が架橋されることで得られる。ゴム組成物の基材ゴムとしては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体及び天然ゴムが例示される。2種以上のゴムが併用されてもよい。反発性能の観点から、ポリブタジエンが好ましい。ポリブタジエンと他のゴムとが併用される場合は、ポリブタジエンが主成分とされるのが好ましい。具体的には、全基材ゴムに対するポリブタジエンの比率が50質量%以上、特には80質量%以上とされるのが好ましい。シス−1,4結合の比率が40%以上、特には80%以上であるハイシスポリブタジエンが特に好ましい。
コア4の架橋には、通常は共架橋剤が用いられる。反発性能の観点から好ましい共架橋剤は、炭素数が2から8であるα,β−不飽和カルボン酸の、1価又は2価の金属塩である。好ましい共架橋剤の具体例としては、アクリル酸亜鉛、アクリル酸マグネシウム、メタクリル酸亜鉛及びメタクリル酸マグネシウムが挙げられる。高い反発性能が得られるという理由から、アクリル酸亜鉛が特に好ましい。
共架橋剤として、炭素数が2から8であるα,β−不飽和カルボン酸と金属酸化物とが配合されてもよい。両者はゴム組成物中で反応し、塩が得られる。この塩が、共架橋剤として機能する。好ましいα,β−不飽和カルボン酸としてはアクリル酸及びメタクリル酸が挙げられ、特にアクリル酸が好ましい。好ましい金属酸化物としては酸化亜鉛及び酸化マグネシウムが挙げられ、特に酸化亜鉛が好ましい。
共架橋剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して10質量部以上50質量部以下が好ましい。配合量が上記範囲未満であると、ゴルフボール2の反発性能が不十分となることがある。この観点から、配合量は15質量部以上がより好ましい。配合量が上記範囲を超えると、ゴルフボール2の打球感が硬くなることがある。この観点から、配合量は45質量部以下が特に好ましい。
コア4に用いられるゴム組成物には、共架橋剤と共に有機過酸化物が配合されるのが好ましい。有機過酸化物は、架橋反応に寄与する。有機過酸化物の配合により、ゴルフボール2の反発性能が高まる。好適な有機過酸化物としては、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン及びジ−t−ブチルパーオキサイドが挙げられる。特に汎用性の高い有機過酸化物は、ジクミルパーオキサイドである。
有機過酸化物の配合量は、基材ゴム100質量部に対して0.1質量部以上3.0質量部以下が好ましい。配合量が上記範囲未満であると、ゴルフボール2の反発性能が不十分となることがある。この観点から、配合量は0.3質量部以上がより好ましく、0.5質量部以上が特に好ましい。配合量が上記範囲を超えると、ゴルフボール2の打球感が硬くなることがある。この観点から、配合量は2.8質量部以下がより好ましく、2.5質量部以下が特に好ましい。
比重調整等の目的で、コア4に充填剤が配合されてもよい。好適な充填剤としては、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウムが例示される。充填剤として、高比重金属からなる粉末が配合されてもよい。高比重金属の具体例としては、タングステン及びモリブデンが挙げられる。充填剤の配合量は、コア4の意図した比重が達成されるように適宜決定される。特に好ましい充填剤は、酸化亜鉛である。酸化亜鉛は、架橋助剤としても機能する。コア4には、硫黄化合物、老化防止剤、着色剤、可塑剤、分散剤等の各種添加剤が、必要に応じて適量配合される。コア4に、架橋ゴム粉末又は合成樹脂粉末が配合されてもよい。
コア4の直径は36mm以上41mm以下が好ましい。直径が上記範囲未満であると、ゴルフボール2の反発性能が不十分となることがある。この観点から、直径は37mm以上がより好ましい。直径が上記範囲を越えると、ゴルフボール2の耐久性が不十分となることがある。この観点から、直径は40mm以下がより好ましい。
コア4の圧縮変形量は、3.5mm以上6.0mm以下が好ましい。圧縮変形量が上記範囲未満であると、ゴルフボール2の打球感が不十分となることがある。この観点から、圧縮変形量は4.0mm以上がより好ましく、4.2mm以上が特に好ましい。圧縮変形量が上記範囲を越えると、ゴルフボール2の耐久性が不十分となることがある。この観点から、圧縮変形量は5.5mm以下がより好ましい。圧縮変形量の測定では、まず測定対象である球体(コア4)が金属製の剛板の上に置かれる。次に、球体に向かって金属製の円柱が徐々に降下する。この円柱の底面と剛板との間に挟まれた球体は、変形する。球体に98Nの初荷重がかかった状態から1274Nの終荷重がかかった状態までの円柱の移動距離が、圧縮変形量である。
コアの表面硬度は、40以上55以下が好ましい。表面硬度が上記範囲未満であると、ゴルフボール2の反発性能が不十分となることがある。この観点から、表面硬度は45以上がより好ましい。表面硬度が上記範囲を超えると、打球感が不十分となり、また過剰なスピンによって飛距離が不十分となることがある。この観点から、表面硬度は50以下がより好ましい。表面硬度の測定には、ショアD型スプリング式硬度計が取り付けられた自動ゴム硬度測定器(高分子計器社の商品名「P1」)が用いられる。この硬度計が、コアの表面に押しつけられる。
コア4の架橋温度は、通常は140℃以上180℃以下である。コア4の架橋時間は、通常は10分以上60分以下である。コア4の比重は、0.90以上1.40以下である。コア4が2以上の層を備えてもよい。
中間層5には、基材ポリマーとして、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーとエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂とが、ブレンドされて用いられている。
スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーには、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SIBS)、SBSの水添物、SISの水添物及びSIBSの水添物が含まれる。SBSの水添物としては、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)が挙げられる。SISの水添物としては、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)が挙げられる。SIBSの水添物としては、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEEPS)が挙げられる。
本発明において、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーには、SBS、SIS、SIBS、SEBS、SEPS及びSEEPS並びにこれらの水添物からなる群から選択された1種又は2種以上と、オレフィンとのアロイが含まれる。このアロイ中のオレフィン成分は、熱可塑性エラストマーとアイオノマー樹脂との相溶性向上に寄与すると推測される。このアロイが用いられることにより、ゴルフボール2の反発性能が向上する。好ましくは、炭素数が2以上10以下のオレフィンが用いられる。
熱可塑性エラストマーにおけるスチレン成分の含有率は、10質量%以上50質量%以下が好ましい。含有率が上記範囲未満であると、ゴルフボール2の反発性能が不十分となることがある。この観点から、含有率は12質量%以上がより好ましく、15質量%以上が特に好ましい。含有率が上記範囲を超えると、ゴルフボール2の打球感が不十分となることがある。この観点から、含有率は47質量%以下がより好ましく、45質量%以下が特に好ましい。
この中間層5には、材料硬度が10未満であるスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーが用いられる。このスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーは、ゴルフボール2の反発性能に寄与する。反発性能の観点から、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーの材料硬度は8未満がより好ましく、6未満が特に好ましい。材料硬度は、通常は2以上である。本発明において「硬度」とは、特にことわりのない限り、「ASTM−D 2240−68」の規定に準拠して測定された硬度を意味する。測定は、ショアD型スプリング式硬度計が取り付けられた自動ゴム硬度測定器(高分子計器社の商品名「P1」)によって行われる。測定には、当該ポリマー又は当該ポリマー組成物からなり、熱プレスで成形された、厚みが約2mmであるシートが用いられる。測定に先立ち、シートは23℃の温度下に2週間保管される。測定時には、3枚のシートが重ね合わされる。本発明において材料硬度とは、当該ポリマー単体からなるスラブの硬度を意味する。なお、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーの、「JIS K6301」に準拠してA型硬度計で測定された材料硬度は、80未満が好ましく、60未満がより好ましく、40未満が特に好ましい。
材料硬度が10未満であるスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーの具体例としては、三菱化学社の商品名「ラバロンT3339C」が挙げられる。
エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂は、エチレンと、アクリル酸又はメタクリル酸とが共重合されることで得られる。このアイオノマー樹脂は、通常は70質量%以上95質量%以下のエチレン成分と、5質量%以上30質量%以下のアクリル酸成分又はメタクリル酸成分とを含有する。共重合体におけるカルボン酸の一部は、金属イオンで中和されている。中和のための金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、亜鉛イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及びネオジムイオンが例示される。中和が、2種以上の金属イオンでなされてもよい。ゴルフボール2の反発性能及び耐久性の観点から特に好適な金属イオンは、ナトリウムイオン、亜鉛イオン、リチウムイオン及びマグネシウムイオンである。
この中間層5には、材料硬度が50以上70以下であるエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂が用いられる。材料硬度が上記範囲未満であると、ゴルフボール2の反発性能が不十分となることがある。この観点から、材料硬度は53以上がより好ましく、55以上が特に好ましい。材料硬度が上記範囲を越えると、ゴルフボール2の打球感が悪くなり、また、スピンが過剰となることがある。この観点から、材料硬度は67以下がより好ましく、65以下が特に好ましい。
材料硬度が50以上70以下であるエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂の具体例としては、三井デュポンポリケミカル社の商品名「ハイミラン1555」、「ハイミラン1557」、「ハイミラン1605」及び「ハイミラン1706」並びにデュポン社の商品名「サーリン8945」及び「サーリン9945」が例示される。
中間層5における、材料硬度が10未満であるスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーの比率Pstは、20質量%以上60質量%以下である。中間層5における、材料硬度が50以上70以下であるエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂の比率Pioは、40質量%以上80質量%以下である。材料硬度が10未満であるスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーと、材料硬度が50以上70以下であるエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂とは、相溶性に優れる。両者は分子レベルで混ざり合う。この中間層5は、低硬度であるにもかかわらず、強度及び反発弾性に優れる。スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーの比率Pstが上記範囲未満であると、ゴルフボール2の打球感が不十分となることがある。この観点から、比率Pstは25質量%以上がより好ましく、30質量%以上が特に好ましい。エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂の比率Pioが上記範囲未満であると、ゴルフボール2の反発性能が不十分となることがある。この観点から、比率Pioは45質量%以上がより好ましく、50質量%以上が特に好ましい。
中間層5の基材ポリマーとして、
(A)材料硬度が10未満であるスチレンブロック含有熱可塑性エラストマー
(B)材料硬度が50以上70以下であるエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系アイ オノマー樹脂
及び
(C)他のポリマー
が用いられてもよい。他のポリマー(C)としては、
(C1)上記(A)以外のスチレンブロック含有熱可塑性エラストマー
(C2)上記(B)以外のアイオノマー樹脂
(C3)熱可塑性ポリウレタンエラストマー
(C4)熱可塑性ポリアミドエラストマー
(C5)熱可塑性ポリエステルエラストマー
及び
(C6)熱可塑性ポリオレフィンエラストマー
が挙げられる。
上記(A)以外のスチレンブロック含有熱可塑性エラストマー(C1)の具体例としては、ダイセル化学工業社の商品名「エポフレンドA1010」;クラレ社の商品名「セプトンHG−252」;並びに三菱化学社の商品名「ラバロンSJ5400N」、「ラバロンSJ6400N」、「ラバロンSJ7400N」、「ラバロンSJ8400N」、「ラバロンSJ9400N」及び「ラバロンSR04」が挙げられる。
上記(B)以外のアイオノマー樹脂(C2)の具体例としては、三井デュポンポリケミカル社の商品名「ハイミランAM7316」;デュポン社の商品名「サーリン6320」、「サーリン8120」、「サーリン8320」及び「サーリン9320」;並びにエクソン社の商品名「IOTEK7520」が挙げられる。
熱可塑性ポリウレタンエラストマー(C3)としてはクラレ社の商品名「クラミロン9180」及び「クラミロン9195」並びにBASFポリウレタンエラストマーズ社の商品名「エラストランET880」及び「エラストランET890」が挙げられる。
熱可塑性ポリアミドエラストマー(C4)としては東レ社の商品名「ペバックス2533」が挙げられる。
熱可塑性ポリエステルエラストマー(C5)としては東レ・デュポン社の商品名「ハイトレル4047」、「ハイトレル4767」及び「ハイトレル5557」並びに三菱化学社の商品名「プリマロイA1500」が挙げられる。
熱可塑性ポリオレフィンエラストマー(C6)としては三井化学社の商品名「ミラストマーM4800NW」並びに住友化学社の商品名「TPE3682」及び「TPE9455」が挙げられる。
中間層5に他のポリマー(C)が用いられる場合、その配合量は、全基材ポリマー100質量部に対し10質量部以下が好ましい。換言すれば、材料硬度が10未満であるスチレンブロック含有熱可塑性エラストマー(A)と材料硬度が50以上70以下であるエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂(B)との合計配合量は、全基材ポリマー100質量部に対し90質量部以上が好ましい。
中間層5には、必要に応じ、充填剤、分散剤、着色剤等が適量配合される。比重調整の目的で、中間層5にタングステン、モリブデン等の高比重金属の粉末が配合されてもよい。
中間層5の硬度Hmは、50以下である。この中間層5は、軟質である。この中間層5は、ゴルフボール2の打球感に寄与する。この中間層5を備えたゴルフボール2では、ドライバーで打撃されたときの変形挙動が適正化される。適正な変形挙動により初期スピン速度が抑制され、飛距離が高められる。打球感及び飛行性能の観点から、硬度Hmは45以下がより好ましい。ゴルフボール2の反発性能の観点から、硬度Hmは35以上が好ましく、40以上がより好ましい。
中間層5の厚みTmは、1.2mm以下である。厚みTmが上記範囲を越えると、ゴルフボール2の反発性能が不十分となることがある。この観点から、厚みTmは1.1mm以下がより好ましく、1.0mm以下が特に好ましい。厚みTmが薄すぎる場合はゴルフボール2の打球感が不十分となり、また、初期スピンが過剰となることがある。この観点から、厚みは0.3mm以上が好ましく、0.5mm以上が特に好ましい。
カバー6に好適な基材ポリマーとしては、アイオノマー樹脂、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマー、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、熱可塑性ポリアミドエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー及び熱可塑性ポリオレフィンエラストマーが挙げられる。ゴルフボール2の反発性能の観点から、アイオノマー樹脂が好ましい。アイオノマー樹脂と他のポリマーとが併用される場合、アイオノマー樹脂の配合量は、全基材ポリマー100質量部に対して70質量部以上が好ましい。
カバー6には、必要に応じ、二酸化チタンのような着色剤、硫酸バリウムのような充填剤、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光剤、蛍光増白剤等が適量配合される。比重調整の目的で、カバー6にタングステン、モリブデン等の高比重金属の粉末が配合されてもよい。
カバー6の硬度Hcは、55以上である。このカバー6は、中間層5よりも硬質である。このカバー6は、ゴルフボール2の反発性能に寄与する。反発性能の観点から、硬度Hcは57以上がより好ましい。ゴルフボール2の打球感の観点から、硬度Hcは70以下が好ましく、65以下がより好ましい。
カバー6の厚みTcは、1.5mm以下である。厚みTcが上記範囲を超えると、ゴルフボール2の打球感が不十分となり、また、過剰なスピンによって飛行性能が不十分となる。この観点から、厚みTcは1.4mm以下がより好ましい。ゴルフボール2の反発性能及び耐久性の観点から、厚みTcは0.8mm以上が好ましい。
飛行性能と打球感との両立の観点から、カバー6の硬度Hcと中間層5の硬度Hmとの差(Hc−Hm)は10以上が好ましく、15以上がより好ましい。(Hc−Hm)は、30以下が好ましい。
中間層の厚みTmに対するカバーの厚みTcの比(Tc/Tm)は、1.0以上2.0以下が好ましい。(Tc/Tm)が上記範囲未満であると、ゴルフボール2の反発性能が不十分となることがある。この観点から、(Tc/Tm)は1.2以上がより好ましい。(Tc/Tm)が上記範囲を越えると、ゴルフボール2の打球感が不十分となり、また、初期スピンが過剰となることがある。この観点から、(Tc/Tm)は1.8以下がより好ましく、1.6以下が特に好ましい。
図2は図1のゴルフボール2が示された拡大平面図であり、図3はその正面図である。図2及び図3から明らかなように、全てのディンプル8の平面形状は円形である。図2及び図3では、ゴルフボール2の表面が12個の等価なユニットに区画された場合の1個のユニットにおいて、符号によってディンプル8の種類が示されている。このゴルフボール2は、直径が5.10mmであるディンプルA’と、直径が5.00mmであるディンプルB’と、直径が4.60mmであるディンプルCと、直径が4.60mmであるディンプルC’と、直径が4.50mmであるディンプルDと、直径が4.50mmであるディンプルD’と、直径が4.20mmであるディンプルEと、直径が4.00mmであるディンプルF''と、直径が3.00mmであるディンプルGを備えている。ディンプルA’の個数は24個であり、ディンプルB’の個数は24個であり、ディンプルCの個数は36個であり、ディンプルC’の個数は24個であり、ディンプルDの個数は72個であり、ディンプルD’の個数は24個であり、ディンプルEの個数は60個であり、ディンプルF''の個数は14個であり、ディンプルGの個数は24個である。このゴルフボール2のディンプル8の総数は、302個である。
ディンプルA’、B’、C’及びD’は、ダブルラジアスディンプル8dである。ディンプルC、D、E及びGは、トリプルラジアスディンプル8tである。ディンプルF''は、シングルラジアスディンプル8sである。
図4は、図1のゴルフボール2の一部が示された拡大断面図である。この図4には、ダブルラジアスディンプル8dが示されている。この図4には、ディンプル8dの面積重心及びゴルフボール2の中心を通過する平面に沿った断面が示されている。図4における上下方向は、ディンプル8dの深さ方向である。深さ方向は、ディンプル8dの面積重心からゴルフボール2の中心へ向かう方向である。図4において二点鎖線12で示されているのは、仮想球である。仮想球12の表面は、ディンプル8dが存在しないと仮定されたときのゴルフボール2の表面である。ディンプル8dは、仮想球12から凹陥している。ランド10は、仮想球12と一致している。
このディンプル8dは、第一側壁面14及びボトム面16を備えている。第一側壁面14はリング状である。ボトム面16は、碗状である。第一側壁面14は、点E1において、ランド10と連続している。点E1は、ディンプル8dのエッジである。エッジE1は、ディンプル8dの平面形状を確定する。エッジE1が丸められてもよい。ボトム面16は、第一側壁面14のボトム側に位置している。ボトム面16は、点E2において、第一側壁面14と連続している。ボトム面16は、第一側壁面14と接している。
図4において両矢印D1で示されているのは、ディンプル8dの直径である。この直径D1は、第一側壁面14の最大直径でもある。両矢印D2で示されているのは、ボトム面16の最大直径である。ディンプル8dの直径D1は、2.0mm以上6.0mm以下が好ましい。直径D1が上記範囲未満であると、ディンプル効果が得られにくい。この観点から、直径D1は2.2mm以上がより好ましく、2.4mm以上が特に好ましい。直径D1が上記範囲を超えると、実質的に球であるというゴルフボール2の特徴が損なわれる。この観点から、直径D1は5.8mm以下がより好ましく、5.6mm以下が特に好ましい。
第一側壁面14は、下向きに凸である。第一側壁面14の最大直径線は、点E1を通過している。換言すれば、第一側壁面14は、左右方向において、点E1よりも外側にはみ出してはいない。これにより、空気の滞留が防止される。第一側壁面14の最下点は、点E2と一致している。換言すれば、第一側壁面14は、点E1から点E2に至るまで、下向きに傾斜している。これにより、空気の滞留が防止される。
ボトム面16は、下向きに凸である。ボトム面16の最大直径線は、点E2を通過している。換言すれば、ボトム面16は、左右方向において、点E2よりも外側にはみ出してはいない。これにより、空気の滞留が防止される。
図4において、矢印R1で示されているのは第一側壁面14の曲率半径であり、矢印R2で示されているのはボトム面16の曲率半径である。曲率半径R2は、曲率半径R1よりも大きい。換言すれば、第一側壁面14は急な傾斜であり、ボトム面16は緩やかな傾斜である。このディンプル8dでは、比(R2/R1)は5以上である。この比(R2/R1)は、従来のダブルラジアスディンプルの比(R2/R1)よりも大きい。このディンプル8dは、ゴルフボール2の飛行性能に寄与する。このディンプル8dがゴルフボール2の飛行性能に寄与する理由は詳細には不明であるが、比(R2/R1)が大きいことに起因して、ランド10から最深部に向かう空気の流れが乱され、抗力が低減されるためと推測される。飛行性能の観点から、比(R2/R1)は10以上がより好ましく、20以上が特に好ましい。比(R2/R1)が過大であるとボトム面16での空気の流れが単調となるので、比(R2/R1)は55以下が好ましく、50以下がより好ましい。曲率半径R1は、0.3mm以上10.0mm以下が好ましい。曲率半径R2は、2.0mm以上60.0mm以下が好ましい。
ボトム面16の最大直径D2は、ディンプル8dの直径D1の0.60倍以上0.95倍以下が好ましい。直径D2が上記範囲未満であると、ディンプル効果に対するボトム面16の寄与率が不十分となる。この観点から、直径D2は、直径D1の0.70倍以上がより好ましく、0.75倍以上が特に好ましい。直径D2が上記範囲を超えると、ディンプル効果に対する第一側壁面14の寄与率が不十分となる。この観点から、直径D2は、直径D1の0.93倍以下がより好ましく、0.90倍以下が特に好ましい。
図4において、両矢印d1で示されているのは第一側壁面14の深さであり、両矢印d2で示されているのはボトム面16の深さである。深さd1及び深さd2の合計は、ディンプル8dの深さdである。
第一側壁面14の深さd1は、ディンプル8dの深さdの0.20倍以上0.70倍以下が好ましい。深さd1が上記範囲未満であると、ディンプル効果に対する第一側壁面14の寄与率が不十分となる。この観点から、深さd1は深さdの0.22倍以上がより好ましく、0.25倍以上が特に好ましい。深さd1が上記範囲を超えると、ディンプル効果に対するボトム面16の寄与率が不十分となる。この観点から、深さd1は深さdの0.68倍以下がより好ましく、0.65倍以下が特に好ましい。
図5は、図1のゴルフボール2の一部が示された拡大断面図である。この図5には、トリプルラジアスディンプル8tが示されている。このディンプル8tは、第一側壁面18、第二側壁面20及びボトム面22を備えている。第一側壁面18及び第二側壁面20はリング状である。ボトム面22は、碗状である。第一側壁面18は、エッジE1においてランド10と連続している。エッジE1が丸められてもよい。第二側壁面20は、第一側壁面18のボトム側に位置している。第二側壁面20は、点E2において、第一側壁面18と連続している。エッジE2が丸められてもよい。ボトム面22は、第二側壁面20のボトム側に位置している。ボトム面22は、点E3において、第二側壁面20と連続している。ボトム面22は、第二側壁面20と接している。
図5において両矢印D1で示されているのは、ディンプル8tの直径である。この直径D1は、第一側壁面18の最大直径でもある。両矢印D2で示されているのは、第二側壁面20の最大直径である。両矢印D3で示されているのは、ボトム面22の最大直径である。ディンプル8tの直径D1は、2.0mm以上6.0mm以下が好ましい。直径D1が上記範囲未満であると、ディンプル効果が得られにくい。この観点から、直径D1は2.2mm以上がより好ましく、2.4mm以上が特に好ましい。直径D1が上記範囲を超えると、実質的に球であるというゴルフボール2の特徴が損なわれる。この観点から、直径D1は5.8mm以下がより好ましく、5.6mm以下が特に好ましい。
図5において二点鎖線24で示されているのは、仮想ディンプルである。仮想ディンプル24の断面形状は、円弧である。この円弧の曲率半径は、図5において、符号Rxで示されている。この仮想ディンプル24は、シングルラジアスディンプルである。仮想ディンプル24の直径は、D1である。換言すれば、仮想ディンプル24の直径とトリプルラジアスディンプル8tの直径とは、同一である。仮想ディンプル24は、その容積がトリプルラジアスディンプル8tの容積と同一になるように想定される。仮想曲率半径Rxは、通常は5.0mm以上25.0mm以下である。
第一側壁面18は、下向きに凸である。第一側壁面18の曲率半径R1は、仮想曲率半径Rxと同一か、それよりも大きい。換言すれば、第一側壁面18は緩やかに湾曲している。ランド10を通過した空気は、第一側壁面18に沿って流れる。第一側壁面18の湾曲は緩やかなので、ランド10からディンプル8tの中心に向かって、空気が円滑に流れ込む。湾曲が緩やかな第一側壁面18は、エッジE1の近傍の応力集中を緩和する。このトリプルラジアスディンプル8tにより、ゴルフボール2がショートアイアンで打撃されたときの削れが防止される。トリプルラジアスディンプル8tは、ゴルフボール2の耐擦傷性に寄与する。空気の円滑な流れの観点及び耐擦傷性の観点から、曲率半径R1は7.0mm以上が好ましく、8.0mm以上が特に好ましい。曲率半径R1は、30.0mm以下が好ましい。
第一側壁面18の最大直径線は、点E1を通過している。換言すれば、第一側壁面18は、左右方向において、点E1よりも外側にはみ出してはいない。これにより、空気の滞留が防止される。第一側壁面18の最下点は、点E2と一致している。換言すれば、第一側壁面18は、点E1から点E2に至るまで、下向きに傾斜している。これにより、空気の滞留が防止される。
第二側壁面20は、下向きに凸である。第二側壁面20の曲率半径R2は、仮想曲率半径Rxよりも小さい。第一側壁面18を通過した空気は、第二側壁面20に沿って流れる。空気は、第二側壁面20によって急激に方向を変えられる。この方向の変化は、ディンプル効果を高める。ディンプル効果の観点から、曲率半径R2は仮想曲率半径Rxの0.40倍以下が好ましく、0.30倍以下がより好ましく、0.25倍以下が特に好ましい。曲率半径R2は仮想曲率半径Rxの0.10倍以上が好ましい。曲率半径R2は、1.5mm以上5.0mm以下が好ましい。
第二側壁面20の最大直径線は、点E2を通過している。換言すれば、第二側壁面20は、左右方向において、点E2よりも外側にはみ出してはいない。これにより、空気の滞留が防止される。第二側壁面20の最下点は、点E3と一致している。換言すれば、第二側壁面20は、点E2から点E3に至るまで、下向きに傾斜している。これにより、空気の滞留が防止される。
ボトム面22は、下向きに凸である。ボトム面22の曲率半径R3は、仮想曲率半径Rxと同一か、それよりも大きい。換言すれば、ボトム面22は緩やかに湾曲している。第二側壁面20を通過した空気は、ボトム面22に沿って流れる。空気は、このボトム面22によって円滑に反対側の第二側壁面20へと導かれる。空気は、反対側の第二側壁面20によって急激に方向を変えられる。この方向の変化は、ディンプル効果を高める。円滑な空気の流れの観点から、ボトム面22の曲率半径R3は仮想曲率半径Rxの1.10倍以上が好ましく、1.20倍以上がより好ましい。ボトム面22の曲率半径R3は仮想曲率半径Rxの1.70倍以下が好ましい。曲率半径R3は7.0mm以上が好ましく、8.0mm以上が特に好ましい。曲率半径R3は、35.0mm以下が好ましい。
ボトム面22の最大直径線は、点E3を通過している。換言すれば、ボトム面22は、左右方向において、点E3よりも外側にはみ出してはいない。これにより、空気の滞留が防止される。
第二側壁面20の最大直径D2は、ディンプル8tの直径D1の0.60倍以上0.95倍以下が好ましい。直径D2が上記範囲未満であると、ディンプル効果に対する第二側壁面20又はボトム面22の寄与率が不十分となる。この観点から、直径D2は、直径D1の0.70倍以上がより好ましく、0.75倍以上が特に好ましい。直径D2が上記範囲を超えると、ディンプル効果に対する第一側壁面18の寄与率が不十分となる。この観点から、直径D2は、直径D1の0.93倍以下がより好ましく、0.90倍以下が特に好ましい。
ボトム面22の最大直径D3は、直径D2の0.60倍以上0.95倍以下が好ましい。直径D3が上記範囲未満であると、ディンプル効果に対するボトム面22の寄与率が不十分となる。この観点から、直径D3は、直径D2の0.70倍以上がより好ましく、0.75倍以上が特に好ましい。直径D3が上記範囲を超えると、ディンプル効果に対する第二側壁面20の寄与率が不十分となる。この観点から、直径D3は、直径D2の0.93倍以下がより好ましく、0.90倍以下が特に好ましい。
図5において両矢印d1で示されているのは第一側壁面18の深さであり、両矢印d2で示されているのは第二側壁面20の深さであり、両矢印d3で示されているのはボトム面22の深さである。深さd1、深さd2及び深さd3の合計は、ディンプル8tの深さdである。
第一側壁面18の深さd1は、ディンプル8tの深さdの0.10倍以上0.50倍以下が好ましい。深さd1が上記範囲未満であると、ディンプル効果に対する第一側壁面18の寄与率が不十分となる。この観点から、深さd1は深さdの0.15倍以上がより好ましく、0.20倍以上が特に好ましい。深さd1が上記範囲を超えると、ディンプル効果に対する第二側壁面20又はボトム面22の寄与率が不十分となる。この観点から、深さd1は深さdの0.45倍以下がより好ましく、0.40倍以下が特に好ましい。
第二側壁面20の深さd2は、ディンプル8tの深さdの0.10倍以上0.60倍以下が好ましい。深さd2が上記範囲未満であると、ディンプル効果に対する第二側壁面20の寄与率が不十分となる。この観点から、深さd2は深さdの0.15倍以上がより好ましく、0.20倍以上が特に好ましい。深さd1が上記範囲を超えると、ディンプル効果に対する第一側壁面18又はボトム面22の寄与率が不十分となる。この観点から、深さd2は深さdの0.55倍以下がより好ましく、0.50倍以下が特に好ましい。
ボトム面22の深さd3は、ディンプル8tの深さdの0.05倍以上0.50倍以下が好ましい。深さd3が上記範囲未満であると、ディンプル効果に対するボトム面22の寄与率が不十分となる。この観点から、深さd3は深さdの0.10倍以上がより好ましく、0.15倍以上が特に好ましい。深さd3が上記範囲を超えると、ディンプル効果に対する第一側壁面18又は第二側壁面20の寄与率が不十分となる。この観点から、深さd2は深さdの0.45倍以下がより好ましく、0.40倍以下が特に好ましい。
図6は、図1のゴルフボール2の一部が示された拡大断面図である。この図6には、シングルラジアスディンプル8sが示されている。このシングルラジアスディンプル8sは、断面が円弧状の表面を備えている。このシングルラジアスディンプル8sは、エッジE1においてランド10と連続している。エッジE1が丸められてもよい。図6において、両矢印D1で示されているのは直径であり、両矢印d1で示されているのは深さであり、矢印R1で示されているのは曲率半径である。
このゴルフボール2では、ダブルラジアスディンプル8dとトリプルラジアスディンプル8tとの混在により、極めて優れたディンプル効果が発揮される。さらにこのゴルフボール2は、前述のように反発性能に優れる。このゴルフボール2では、ディンプル効果と優れた反発性能とにより、優れた飛行性能が達成される。飛行性能の観点から、ディンプル8の総数に対し、ダブルラジアスディンプル8dの数の比率Pdが20%以上に設定され、トリプルラジアスディンプル8tの数の比率Ptが50%以上に設定される必要がある。ディンプル8の総数に対するシングルラジアスディンプル8sの比率Psは、ゼロであってもよい。飛行性能の観点から、比率Pdは24%以上がより好ましく、30%以上が特に好ましい。耐擦傷性の観点から、比率Pdは42%以下が好ましく、40%以下がより好ましく、38%以下が特に好ましい。飛行性能及び耐擦傷性の観点から、比率Ptは55%以上が好ましい。比率Ptは、80%以下である。
ダブルラジアスディンプル8d、トリプルラジアスディンプル8t及びシングルラジアスディンプル8sの面積sは、無限遠からゴルフボール2の中心を見た場合の、輪郭線に囲まれた領域の面積である。円形ディンプルの場合、面積sは下記数式によって算出される。
s = (D1 / 2) * π
図2及び図3に示されたゴルフボール2では、ディンプルA’の面積は20.43mmであり、ディンプルB’の面積は19.63mmであり、ディンプルCの面積は16.62mmであり、ディンプルC’の面積は16.62mmであり、ディンプルDの面積は15.90mmであり、ディンプルD’の面積は15.90mmであり、ディンプルEの面積は13.85mmであり、ディンプルF''の面積は12.57mmであり、ディンプルGの面積は7.07mmである。
本発明では、仮想球12の表面積に対する全てのディンプル8の合計面積の比率は、占有率と称される。十分なディンプル効果が得られるとの観点から、占有率は70%以上が好ましく、72%以上がより好ましく、74%以上が特に好ましい。占有率は、90%以下が好ましい。図2及び図3に示されたゴルフボール2では、ディンプル8の合計面積は4662.2mmである。このゴルフボール2の仮想球12の表面積は5728.0mmなので、占有率は81.4%である。
本発明において「ディンプルの容積」とは、ディンプル8の輪郭を含む平面とディンプル8の表面とに囲まれた部分の容積を意味する。ディンプル8の総容積は、250mm以上400mm以下が好ましい。総容積が上記範囲未満であると、ホップする弾道となることがある。この観点から、総容積は260mm以上がより好ましく、270mm以上が特に好ましい。総容積が上記範囲を超えると、ドロップする弾道となるおそれがある。この観点から、総容積は390mm以下がより好ましく、380mm以下が特に好ましい。
ディンプル8の最深部と仮想球12との距離Fは、0.10mm以上0.60mm以下が好ましい。距離Fが上記範囲未満であると、ホップする弾道となることがある。この観点から、距離Fは0.13mm以上がより好ましく、0.15mm以上が特に好ましい。距離Fが上記範囲を超えると、ドロップする弾道となることがある。この観点から、距離Fは0.55mm以下がより好ましく、0.50mm以下が特に好ましい。
ディンプル8の総数は、200個以上500個以下が好ましい。総数が上記範囲未満であると、ディンプル効果が得られにくい。この観点から、総数は240個以上がより好ましく、260個以上が特に好ましい。総数が上記範囲を超えると、個々のディンプル8のサイズが小さいことに起因してディンプル効果が得られにくい。この観点から、総数は480個以下がより好ましく、460個以下が特に好ましい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
100質量部のポリブタジエン(ジェイエスアール社の商品名「BR−730」)、24質量部のアクリル酸亜鉛、5質量部の酸化亜鉛、適量の硫酸バリウム15、0.3質量部のビス(ペンタブロモフェニル)ジスルフィド及び0.6質量部のジクミルパーオキサイドを混練し、ゴム組成物を得た。このゴム組成物を共に半球状キャビティを備えた上型及び下型からなる金型に投入し、170℃で30分間加熱して、直径が37.1mmのコアを得た。一方、下記表2に示されるタイプdの樹脂組成物を調製した。上記コアを金型に投入し、コアの周囲に上記樹脂組成物を射出成形法により注入して、厚みが1.0mmである中間層を成形した。さらに、下記表3に示されるタイプgの樹脂組成物を調製した。上記コア及び中間層からなる球体を、内周面に多数の突起を備えた金型に投入し、球体の周囲に上記樹脂組成物を射出成形法により注入して、厚みが1.4mmであるカバーを成形した。カバーには、突起の形状が反転した形状のディンプルが多数形成された。このカバーに塗装を施して、直径が42.7mmであり質量が約45.4gである実施例1のゴルフボールを得た。このゴルフボールでは、ディンプル総容積は約320mmであり、表面積占有率は約81%である。このゴルフボールのディンプルパターンは、下記表5に示されるタイプIIIである。このゴルフボールのディンプルF''は、射出成形用金型のホールドピン及びベントピンの先端に相当する。
[実施例2から3及び比較例1から5]
コア、中間層、カバー及びディンプルの仕様を下記表6及び表7に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2から3及び比較例1から5のゴルフボールを得た。コアのゴム組成物の詳細が下記表1に示されており、中間層の樹脂組成物の詳細が下記表2に示されており、カバーの樹脂組成物の詳細が下記表3に示されており、ディンプルの仕様の詳細が下記表4及び表5に示されている。
Figure 0004398351
Figure 0004398351
Figure 0004398351
Figure 0004398351
Figure 0004398351
[反発係数の測定]
ゴルフボールに、質量が200gであるアルミニウム製の中空円柱を40m/sの速度で衝突させた。衝突前後における中空円柱の速度及び衝突後のゴルフボールの速度を計測し、ゴルフボールの反発係数を求めた。12回測定されて得られたデータの平均値が、比較例1のゴルフボールの反発係数が1.00とされたときの指数として、下記表6及び表7に示されている。
[飛距離テスト]
ツルテンパー社のスイングマシンに、メタルヘッドを備えたドライバー(住友ゴム工業株式会社の商品名「XXIO」、シャフト硬度:R、ロフト角:11°)を装着した。ヘッド速度が40m/secである条件でゴルフボールを打撃して、発射地点から静止地点までの距離を測定した。12回の測定の平均値が、下記の表6及び表7に示されている。
[打球感の評価]
10名のゴルファーにドライバーでゴルフボールを打撃させた。打球感が良好であると回答したゴルファーの人数が8名以上であるものを「A」とし、6名以上7名以下であるものを「B」とし、4名以上5名以下であるものを「C」とし、3名以下であるものを「D」とした。この結果が、下記表6及び表7に示されている。
[耐擦傷性の評価]
上記スイングマシンに、サンドウエッジ(住友ゴム工業株式会社の商品名「XXIO」、シャフト硬度:S、ロフト角:56°)を装着した。ヘッド速度が21m/secである条件でゴルフボールを打撃し、ゴルフボールの外観を目視で観察した。20個のゴルフボールを観察し、「A」から「C」の3ランクの格付けを行った。この結果が、下記の表6及び表7に示されている。Aランクが最も好ましい。
Figure 0004398351
Figure 0004398351
表6及び表7に示されるように、実施例のゴルフボールは飛行性能、打球感及び耐擦傷性に優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明は、ゴルフ場でのプレーに用いられるゴルフボール及びドライビングレンジで用いられるゴルフボールに適用されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフボールが示された模式的断面図である。 図2は、図1のゴルフボールが示された拡大平面図である。 図3は、図2のゴルフボールが示された正面図である。 図4は、図1のゴルフボールの一部が示された拡大断面図である。 図5は、図1のゴルフボールの一部が示された拡大断面図である。 図6は、図1のゴルフボールの一部が示された拡大断面図である。 図7は、本発明の実施例3に係るゴルフボールが示された平面図である。 図8は、図7のゴルフボールが示された正面図である。 図9は、比較例2に係るゴルフボールが示された平面図である。 図10は、図9のゴルフボールが示された正面図である。 図11は、比較例3に係るゴルフボールが示された平面図である。 図12は、図11のゴルフボールが示された正面図である。
符号の説明
2・・・ゴルフボール
4・・・コア
5・・・中間層
6・・・カバー
8、8d、8t、8s・・・ディンプル
10・・・ランド
12・・・仮想球
14、18・・・第一側壁面
16、22・・・ボトム面
20・・・第二側壁面
24・・・仮想ディンプル

Claims (6)

  1. コア、中間層及びカバーを備えており、
    この中間層が、20質量%以上60質量%以下の材料硬度が10未満であるスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーと、40質量%以上80質量%以下の材料硬度が50以上70以下であるエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂とを含んでおり、
    この中間層が、35以上50以下の硬度と、1.2mm以下の厚みとを備えており、
    このカバーが、55以上の硬度と、1.5mm以下の厚みとを備えており、
    その表面に多数のダブルラジアスディンプルと多数のトリプルラジアスディンプルとを備えており、
    このダブルラジアスディンプルが、曲率半径R1を備えた第一側壁面と、この曲率半径R1の5倍以上55倍以下である曲率半径R2を備え第一側壁面よりもボトム側に位置するボトム面とを備えており、
    当該トリプルラジアスディンプルの直径と同一の直径及び当該トリプルラジアスディンプルの容積と同一の容積を備えたシングルラジアスディンプルが仮想され、このシングルラジアスディンプルの曲率半径が仮想曲率半径Rxとされたとき、このトリプルラジアスディンプルが、仮想曲率半径Rxと同一であるか又はそれよりも大きな曲率半径R1を備えた第一側壁面と、この第一側壁面よりもボトム側に位置して仮想曲率半径Rxよりも小さな曲率半径R2を備えた第二側壁面と、この第二側壁面よりもボトム側に位置して仮想曲率半径Rxと同一であるか又はそれよりも大きな曲率半径R3を備えたボトム面とを備えており、
    ディンプルの総数に対するダブルラジアスディンプルの数の比率が20%以上42%以下であり、
    ディンプルの総数に対するトリプルラジアスディンプルの数の比率が50%以上であり、
    上記ダブルラジアスディンプルの第一側壁面及びボトム面並びにトリプルラジアスディンプルの第一側壁面、第二側壁面及びボトム面が下向きに凸であるゴルフボール。
  2. 上記ダブルラジアスディンプルにおいて、第一側壁面の深さがディンプルの深さの0.20倍以上0.70倍以下である請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 上記ダブルラジアスディンプルにおいて、ボトム面の最大直径がディンプルの直径の0.60倍以上0.95倍以下である請求項1又は2に記載のゴルフボール。
  4. 上記トリプルラジアスディンプルにおいて、第一側壁面の深さがディンプルの深さの0.10倍以上0.50倍以下である請求項1から3のいずれかに記載のゴルフボール。
  5. 上記トリプルラジアスディンプルにおいて、第二側壁面の最大直径がディンプルの直径の0.60倍以上0.95倍以下である請求項1から4のいずれかに記載のゴルフボール。
  6. 上記中間層の厚みTmに対するカバーの厚みTcの比(Tc/Tm)が1.0以上2.0以下である請求項1から5のいずれかに記載のゴルフボール。
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